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JPH1157653A - 廃棄物のスラグ回収装置及びスラグ化方法 - Google Patents

廃棄物のスラグ回収装置及びスラグ化方法

Info

Publication number
JPH1157653A
JPH1157653A JP9227079A JP22707997A JPH1157653A JP H1157653 A JPH1157653 A JP H1157653A JP 9227079 A JP9227079 A JP 9227079A JP 22707997 A JP22707997 A JP 22707997A JP H1157653 A JPH1157653 A JP H1157653A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slag
waste
melting furnace
fluidized bed
rotary kiln
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9227079A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinsaku Maruyama
眞策 丸山
Takeyuki Naito
剛行 内藤
Hiroaki Sato
広昭 佐藤
Hajime Jinbo
元 神保
Shosaku Fujinami
晶作 藤並
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ebara Corp filed Critical Ebara Corp
Priority to JP9227079A priority Critical patent/JPH1157653A/ja
Publication of JPH1157653A publication Critical patent/JPH1157653A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Landscapes

  • Gasification And Melting Of Waste (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 取扱いが容易で廃棄物プラントで直接有用資
源化されたスラグを得ることができる廃棄物のスラグ回
収装置及びスラグ化方法を提供する。 【解決手段】 廃棄物をガス化する流動床ガス化炉1
と、該流動床ガス化炉より排出されるガス状物とチャー
を、更に高温でガス化又はガス化燃焼すると共に不燃物
又は非ガス化物をスラグ化する溶融炉2とから成る廃棄
物のスラグ回収装置において、前記溶融炉から排出され
る溶融スラグを固化・小片化する装置6、7と、小片化
したスラグを熱処理するロータリーキルン8とを備える
か、又は前記溶融炉に連通して、該溶融炉から排出され
る溶融スラグを加温及び保温する加温機構と、スラグと
金属を分離する分離機構とを有する養生装置4を設け、
次いで固化・小片化する装置とロータリーキルンとを備
えたものであり、前記流動床ガス化炉が内部循環式流動
床ガス化炉、前記溶融炉が自燃式旋回溶融炉であるのが
良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物のスラグ化
に係り、特に、廃棄物をガス化又はガス化燃焼して不燃
物を溶融し、スラグ化して回収する廃棄物のスラグ回収
装置とスラグ化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、廃棄物処理においては、中間処理
としての焼却、最終処分としての埋立が行われている。
しかしながら、増加の一途をたどる廃棄物量のため、最
終処分場は払底が懸念されており、焼却の段階ではダイ
オキシンやSOx、NOx等の物質が生成し、環境に深
刻な影響を与えつつある。このような状況において安全
な中間処理を行い最終的な廃棄物の減容化のため、ガス
化又はガス化燃焼−溶融システムが提唱されている。該
システムは、生成するガスのエネルギーを利用したり、
完全燃焼過程を設けず生成ガスを化学合成原料に利用で
きる。また、発生するスラグは灰の1/3程度と減容化
できる上、重金属等をスラグ内に封入し、土壌中への溶
出を防止できるという優れた特性を有し、スラグ化の過
程で1200〜1500℃の高温を経るため、ダイオキ
シン等の完全分解が可能である。また、導入空気に由来
するサーマルNOxが極小化できる。更に、廃ガス処理
工程等を経て環境保全上は二重三重の対策が取られてい
る。
【0003】一方、スラグについてもその安全性が確認
されてきたので、コンクリート用骨材、路盤材、その他
として建設資材を中心にその利用が検討されている。し
かしながら、通常スラグは排出後の搬送上の要求から、
水砕されて数mm程度の粒状物として回収されるのが一
般である。このため、粒度がまちまちであったり、針状
の突起を生じたり、材料としての取扱いが良好とは言い
難く、また、溶融方法によっては、スラグと重金属が混
合されて排出されるため、スラグの再利用が有効に行え
ないという不具合があり、利用のためには別途スラグ再
生工程を設ける必要があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術に鑑み、取扱いが容易で廃棄物プラントで直接有用資
源化されたスラグを得ることができる廃棄物のスラグ回
収装置及びスラグ化方法を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、廃棄物をガス化する流動床ガス化炉
と、該流動床ガス化炉より排出されるガス状物とチャー
を、更に高温でガス化又はガス化燃焼すると共に不燃物
又は非ガス化物をスラグ化する溶融炉とから成る廃棄物
のスラグ回収装置において、前記溶融炉から排出される
溶融スラグを固化・小片化する装置と、小片化したスラ
グを熱処理するロータリーキルンとを備えたこととした
ものである。また、本発明では、廃棄物をガス化する流
動床ガス化炉と、該流動床ガス化炉より排出されるガス
状物とチャーを、更に高温でガス化又はガス化燃焼する
と共に不燃物又は非ガス化物をスラグ化する溶融炉とか
ら成る廃棄物のスラグ回収装置において、更に前記溶融
炉に連通して、該溶融炉から排出される溶融スラグを加
温及び保温する加温機構と、スラグと金属を分離する分
離機構とを有する養生装置と、該養生装置より排出した
溶融スラグを固化・小片化する装置と、小片化したスラ
グを熱処理するロータリーキルンとを備えたこととした
ものである。
【0006】前記スラグ回収装置において、養生装置と
しては還元式溶融炉を用い、流動床ガス化炉としては内
部循環式流動床ガス化炉を用い、溶融炉としては自燃式
旋回溶融炉を用いるのが好適である。また、本発明で
は、廃棄物をガス化し、得られるガス状物とチャーを、
更に高温ガス化又はガス化燃焼すると共に、不燃物又は
非ガス化物をスラグ化する廃棄物のスラグ化方法におい
て、生成する溶融スラグを固化・小片化し、小片化した
スラグをロータリーキルン中で熱処理して結晶化するこ
ととしたものである。さらに、本発明では、廃棄物をガ
ス化し、得られるガス状物とチャーを、更に高温ガス化
又はガス化燃焼すると共に、不燃物又は非ガス化物をス
ラグ化する廃棄物のスラグ化方法において、生成する溶
融スラグを、加温機能と分離機能を有する養生工程に導
入して熟成した後、溶融しているスラグを排出して固化
・小片化し、小片化したスラグをロータリーキルン中で
熱処理して結晶化することとしたものである。
【0007】前記方法において、ロータリーキルンは、
熱源として前記廃棄物のガス化により発生したガスを用
いるのが良い。また、養生工程には、溶融スラグに還元
剤とマグネシウム化合物と必要に応じ塩基度調整化合物
を含む物質を添加するのがよい。前記還元剤としては、
コークスが一般的であるが、スラグと十分に接触させる
ために、強制的に溶融スラグ相に粉末として吹き込む
か、あるいは溶融炉から養生装置に導くライン中に粉末
や粒を均等にまぶす等により行うことができる。前記マ
グネシウム化合物と必要に応じ塩基度調整化合物を含む
物質は、ガス化溶融工程のガス化部又は溶融部に添加す
ることにより、十分な混合が得られるため、より均質な
スラグの生成が可能になる。
【0008】
【発明の実施の形態】廃棄物のスラグ化において、溶融
炉から排出される溶融スラグは、養生装置を設けなくて
も、現状の土壌環境基準をクリアできるため、スラグの
使用目的によっては養生装置は必要ない。しかし、排出
される溶融スラグは、例え空気中で徐冷しても非晶質部
分が多い。結晶質の多い強固なスラグとするためには、
長時間かつ冷却をゆっくり行われなければならない(例
えば、3℃/min以下)。そのため、本発明では、排
出される溶融スラグを固化・小片化する装置と、小片化
したスラグを一定時間熱処理するロータリーキルンを備
えたものであり、不安定な非晶質から安定な結晶構造へ
と原子が移動し、結晶質のスラグが生成される。熱処理
に用いるロータリーキルンでは、結果としてスラグの角
が取れ、丸味のある強固なスラグとすることができ、建
材として有効利用が可能である。
【0009】次に、本発明を詳細に説明する。本発明で
用いる流動床ガス化炉としては、特に内部循環式流動床
ガス化炉(旋回流動床ガス化炉ともいう)を用いるのが
好適であるが、この内部循環式流動床ガス化炉とは、同
一反応槽内の流動層中に流動媒体の旋回流を形成させる
もので、該旋回流は、流動層中に吹込まれる流動化ガス
の部分的な強弱部位を設定することにより生じさせるも
のである。従って、単なるバブリング式流動床と異なり
廃棄物の分散、破砕機能に優れ、原料及びチャーが層内
に均一に分散し、しかも部分燃焼による発生熱は速やか
に拡散されるため高い炉床負荷が得られる。また、流動
層温度を450〜600℃の低温条件とすることによ
り、ガス化反応を緩慢とすることで、優れた運転操作
性、安定性が得られる。更に、砂の旋回流動により、大
きなサイズの不燃物も容易に排出でき、流動層温度が低
く、しかも還元雰囲気であるため、鉄、銅、アルミニウ
ム等の有用な金属を未酸化の状態で回収できる。
【0010】次いで、ガス化反応生成物は、溶融炉に導
入されるが、流動床ガス化炉では低温運転のためガス化
が不完全でチャー、タール等が同伴されるため、ガス化
炉で生成したチャー、タールを含むガス化反応生成物の
みで、溶融炉は1350℃以上の高温燃焼が実現でき
る。この時、溶融炉を旋回式溶融炉とすると、高負荷燃
焼が可能となると共に、旋回流に伴う遠心力のため、ガ
ス中に含まれるチャーは、炉壁に吹寄せられ、壁面に形
成されたスラグ相中で時間をかけて燃焼される。こうし
て、チャーの完全燃焼が可能となるため、チャーを再燃
焼するための装置等は不要となる。また、高温燃焼によ
りダイオキシンは完全分解でき、高温、高圧蒸気回収に
より高効率発電が可能となる。ガス化燃焼の場合、溶融
炉ではガス燃焼が主体となるため、1.3程度の低空気
比燃焼が達成できる。
【0011】さらに、旋回溶融炉では、高速の旋回流の
ため、燃焼負荷を極限まで高められると共に、遠心力効
果によりスラグを効率よく分離でき、また、重金属等の
有害物はガラス状の固体に封じ込められ、灰の無害化が
可能となる。このように、旋回溶融炉は優れた機能を発
揮するが、一方、滞留時間を十分長く取ることは不可能
なため、生成した金属をスラグから比重差で沈降分離を
行う等の運転には不利な点がある。本発明においては、
一度生成したスラグは、還元雰囲気の養生装置でさらに
加熱することができ、この場合、適切な滞留時間で保持
され、養生装置より取り出される。このとき、十分な滞
留時間が生じるので、重金属は単体として比重差から底
部に蓄積され、該底部より取出すことができる。このよ
うな養生装置として適しているものに他燃式溶融炉があ
り、特に、電気アーク式溶融炉、電気抵抗炉、電気加熱
溶融炉、プラズマ溶融炉等を用いることができる。
【0012】スラグ化方法において、スラグを再利用す
る場合には、有害物質の溶出が問題となる。環境庁告示
第13号試験は、塩酸でpH5.8〜6.3に調整した
蒸留水を溶媒として、粒径を0.5〜5mmに調整した
廃棄物試料と液固比(液体mL/試量重量g;以下L/
Sと表す)10で混合し、6時間振とうする。L/Sを
10に設定したのは、廃棄物がその10倍量の水と接触
したときに溶出する場合の有害性に対して基準を設けた
ものである。一方、環境庁告示第46号試験は、土壌環
境基準を測定するための試験方法であるが、近年、廃棄
物由来の物質を建設資材などの2次製品に利用する場
合、その適合性の判定方法として使用される。試験方法
は、ふるいを用いて2mm以下に調整した試料を環境庁
告示第13号試験と同じ溶媒、L/Sで6時間平行振と
うする。振とう後、10分から30分静止した後、毎分
約3000回転で20分間遠心分離した後の上澄み液を
孔径0.45μmのメンブランフィルターでろ過してそ
のろ液を検液とする。
【0013】スラグの再利用に際しては、条件のきびし
い土壌環境基準で評価することが多い。しかし、環境庁
告示第46号試験もpH5.8〜6.3の中性領域の試
験であり、鉛に関しては高pHでは土壌環境基準の数値
をオーバーすることがあり、また酸性雨等、低pHの環
境下でも土壌環境基準の数値を完全にクリアできるとい
う保障はない。従ってより鉛の溶出が少ないスラグ製造
方法を確立する必要があった。本発明では、スラグの養
生装置を設けることにより、溶融炉で生成したスラグ中
の重金属を含む金属部(Pb、Zn、Cr、Fe等)と
セラミック部(SiO2 、Al2 3 等)は、十分な滞
留時間の下で比重差で分離し、金属部は別途回収し、セ
ラミック部は熟成、均質化する。
【0014】この重金属の分離や封じ込めの目的のため
に、コークス等の還元剤とマグネシウム化合物と必要に
応じ塩基度調整化合物を添加剤としてスラグ中に添加す
るのがよい。還元剤は、スラグと十分に接触させるため
に、強制的に養生装置内の溶融スラグ相に粉末状にして
吹き込むか、溶融炉から養生装置に導くライン中に粉末
や粒を均等にまぶす。また溶融炉を通常の酸化炉とする
と、セラミック部に重金属が酸化物として残り易くな
り、重金属の少ないスラグとすることが困難になる。マ
グネシウム化合物はフラックスとして用いられる。酸化
物は、酸と塩基という面から二つに分かれる。アルカリ
金属酸化物、石灰、マンガンなどは塩基性の酸化物と言
われる。そしてシリカ、アルミナ、P2 5 は酸性の酸
化物と言われる。酸性と塩基性の強さを表す尺度を定義
するとき、塩基の代表は石灰で、酸の代表はシリカとい
うことでCaOとシリカの比を取って塩基度という。
【0015】重金属成分はいずれも弱い塩基で、アルカ
リは強い塩基である。このため、この様な便宜的な塩基
度を取ると、塩基度の高い所、つまりCaOの多い所で
は塩基性酸化物同士はお互いに反発し合うことで飛び出
しやすくなる。逆にシリカが多く塩基度が低い場合はス
ラグの中で安定する。すなわち、一般に被溶融物の塩基
度(CaO/SiO2 )が高くなれば塩基性酸化物(一
価及び二価の酸化物、K2 O、Na2 O、CaO、Mg
O、ZnO、FeOなど)の活量は高くなるので、揮発
成分の場合は相対的に飛灰への移行割合が増える。従っ
てカルシウム化合物を含む物質を添加し、塩基度が高く
なれば、ZnやPbなどの揮発性化合物は飛灰に移る割
合が多くなる。この様に、必要に応じ、塩基度調整化合
物を含む物質を添加することは有用である。
【0016】本発明では、溶融炉より排出される溶融ス
ラグ又は前記した養生装置を通す場合は、養生装置から
排出される溶融スラグを、冷却・固化して小片化する装
置と、小片化したスラグを熱処理するロータリーキルン
を備えている。冷却・固化して小片化をする方法は、細
骨材を造る場合と粗骨材を造る場合で異なるが、小片化
した段階では非晶質の部分が非常に多い。粗骨材を造る
場合は、小片化は機械的な破砕を指すことが多く、細骨
材を造る場合は、小片化は冷却後、砕かれて小径スラグ
に造粒されることを指すことが多い。小片化後は、ロー
タリーキルンに掛けて熱処理を行い、結晶化させる。加
熱条件はガラス転移点から融点の間で選定され、スラグ
の組成によって異なるため、900℃〜1200℃位の
範囲から選定される。ロータリーキルンでは、結果とし
て個々のスラグの角が取れ、比較的丸味のあるスラグが
でき、応力集中の少ない材料とすることが可能となる。
【0017】ロータリーキルンの熱源は、ガス化炉で発
生したガスであるが、一例として溶融炉出口の排ガスが
ある。この温度は約1400℃であり、ロータリーキル
ンの熱処理温度は900〜1200℃のため、空気を排
ガス中に加え、温度を調整する必要があり、具体的には
ロータリーキルン内の温度を検出して、空気流量を調節
する。ロータリーキルンの熱源としてのガス化炉で発生
したガスは、ガス化炉の出口(600〜900℃)から
も取り出すことができるが、この時はロータリーキルン
中で外部から加える空気量を調整することにより、ロー
タリーキルン内を900〜1200℃の範囲に調節する
ことができる。熱源の排ガスは高温、かつダストを含む
ため、ブロアの保護の観点から、ブロアの選定によって
は、ロータリーキルンの出口側にダストフィルタ、冷却
器が必要な場合がある。また、ガス化炉で発生した14
00℃の排ガスを900℃から1200℃に冷却する
と、排ガス中に気化した重金属(その化合物も含む)の
種類によっては、一部が凝縮してキルン内のスラグ表面
に付着することがある。この場合は、pH4以下の酸性
の水溶液をスラグにスプレーし、付着した重金属を除去
後、スラグを水洗する等の配慮が必要となる。
【0018】次に、本発明を、図面を用いて具体的に説
明する。図1は粗骨材、図2は細骨材を製造する際の資
源化ブロック図の一例である。図1において、1は流動
床ガス化炉、2は旋回溶融炉、3は造滓材ホッパ、4は
養生装置(プラズマ溶融炉)、5はN2 ガス発生装置、
6は金型連続鋳造装置、7はコーンクラッシャー、8は
ロータリーキルン、9は排ガスブロワ、10は振動篩、
11は粗骨材である。廃棄物は、流動床ガス化炉1に投
入されて450〜600℃の流動層中で還元雰囲気下で
ガス化される。チャー・タールを含むガス状生成物は、
飛灰と共に旋回溶融炉2に導入され、空気比1:1前後
で高温(約1400℃)下にガス化燃焼されて、飛灰は
溶融する。
【0019】ガス化炉1から旋回溶融炉2に向かうライ
ン中に造滓材ホッパ3よりマグネシウム化合物と、必要
に応じ、塩基度調整化合物が添加される。旋回溶融炉2
からの溶融スラグは養生装置(プラズマ溶融炉)4に導
かれる。還元雰囲気で重金属を除去するため、プラズマ
ガスとして窒素を用い、さらに旋回溶融炉2から養生装
置4の間でコークスを還元材として加えられればより良
い。N2 ガスの供給源としては、PSA方式のN2 ガス
発生装置5が用いられる。養生装置4から出滓した溶融
スラグは破砕の目的のため、空冷する。冷却するために
は冷却表面積がかせげる金型連続鋳造装置6を用いた。
冷却固化して金型連続鋳造装置からはがれた固化スラグ
は、コーンクラッシャー7により破砕(大よそ5mm径
以上)する。
【0020】引き続きロータリーキルン8に導かれ、こ
こで900〜1200℃にて2時間前後熱処理される。
この間、今まで非晶質部分が多かったスラグは結晶化
し、かつスラグの角がとれ、丸みのある形状となる。ロ
ータリーキルン8の熱源は旋回溶融炉2の出口ガスa
で、約1400℃の高温のため、空気を混ぜてやや冷却
後、熱源として直接利用する。排ガスbは排ガスブロワ
9により、本流の排ガスラインに戻す。その後振動篩1
0にて粗骨材11と、コーンクラッシャー7やロータリ
ーキルン8で粉化した細骨材とを分け、粗骨材11(径
が5mm以上)が製品となる。
【0021】図2において、図1と同じ符号は同じ意味
を有し、12はスラグ間接+直接冷却器、13は水槽、
14は水循環ポンプ、15は排ガスブロワ、16はコン
ベア、17は細骨材である。養生装置4から出滓したス
ラグは、スラグ間接+直接冷却器12によって冷却、小
片化(造粒)される(5mm以下)。スラグ間接+直接
冷却器12は特願平9−108374号「溶融スラグの
排出方法」に記載のものであるが、スラグ間接冷却によ
って造粒した後、さらに水を通しているのは、スラグ間
接冷却のバックアップと、水封のためである。直接冷却
の水は水槽13に貯えられ、水循環ポンプ14により循
環使用される。排ガスcは排ガスブロワ15により、本
流の排ガスラインに戻す。
【0022】もちろんスラグ間接+直接冷却器12を通
さず、直接水槽13にスラグを落とし、冷却、破砕して
水冷スラグとすることもできるが、強度的にかなり弱
く、粒径も不そろいなものとなる。小片化(造粒)した
スラグはコンベア16によってロータリーキルン8に運
ばれ、ここで結晶化し、強固なスラグをつくる。表1
に、同一廃棄物に対し、養生装置を設けた場合(A)
と、設けなかった場合(B)とで得られた徐冷スラグの
溶出試験結果を示す。
【0023】
【表1】 表1より、Aでも土壌環境基準値はクリアできている
が、Bのシステムを採用することにより、Pbの溶出量
のより低減化が可能となった。これは、環境条件の変化
にも十分耐え得る数値といえる。
【0024】
【発明の効果】上記のように、本発明によれば、土壌環
境基準値をクリアすることができ、特に、溶融スラグの
養生装置を設けることにより、有害物質の溶出量をすべ
てにわたり基準値以下とすることができ、Pbの溶出量
の低減化が可能となり、環境条件の変化にも十分に耐え
ることができる。また、固化・小片化され、ロータリー
キルンを通した粗骨材や細骨材は、建築資材として強固
で、適用性が従来以上に高まった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスラグ回収装置で粗骨材を製造する場
合の資源化ブロック図。
【図2】本発明のスラグ回収装置で細骨材を製造する場
合の資源化ブロック図。
【符号の説明】
1:流動床ガス化炉、2:旋回溶融炉、3:造滓材ホッ
パ、4:養生装置、5:N2 ガス発生装置、6:金型連
続鋳造装置、7:コーンクラッシャー、8:ロータリー
キルン、9:排ガスブロワ、10:振動篩、11:粗骨
材、12:スラグ間接+直接冷却器、13:水槽、1
4:水循環ポンプ、15:排ガスブロワ、16:コンベ
ア、17:細骨材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F23G 5/027 ZAB F23J 1/00 B F23J 1/00 B09B 3/00 ZAB 303D (72)発明者 神保 元 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 藤並 晶作 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃棄物をガス化する流動床ガス化炉と、
    該流動床ガス化炉より排出されるガス状物とチャーを、
    更に高温でガス化又はガス化燃焼すると共に不燃物又は
    非ガス化物をスラグ化する溶融炉とから成る廃棄物のス
    ラグ回収装置において、前記溶融炉から排出される溶融
    スラグを固化・小片化する装置と、小片化したスラグを
    熱処理するロータリーキルンとを備えたことを特徴とす
    る廃棄物のスラグ回収装置。
  2. 【請求項2】 廃棄物をガス化する流動床ガス化炉と、
    該流動床ガス化炉より排出されるガス状物とチャーを、
    更に高温でガス化又はガス化燃焼すると共に不燃物又は
    非ガス化物をスラグ化する溶融炉とから成る廃棄物のス
    ラグ回収装置において、更に前記溶融炉に連通して、該
    溶融炉から排出される溶融スラグを加温及び保温する加
    温機構と、スラグと金属を分離する分離機構とを有する
    養生装置と、該養生装置より排出した溶融スラグを固化
    ・小片化する装置と、小片化したスラグを熱処理するロ
    ータリーキルンとを備えたことを特徴とする廃棄物のス
    ラグ回収装置。
  3. 【請求項3】 前記養生装置が、還元式溶融炉であるこ
    とを特徴とする請求項2記載の廃棄物のスラグ回収装
    置。
  4. 【請求項4】 前記流動床ガス化炉が、内部循環式流動
    床ガス化炉であり、かつ、前記溶融炉が自燃式旋回溶融
    炉であることを特徴とする請求項1又は2記載の廃棄物
    のスラグ回収装置。
  5. 【請求項5】 廃棄物をガス化し、得られるガス状物と
    チャーを、更に高温ガス化又はガス化燃焼すると共に、
    不燃物又は非ガス化物をスラグ化する廃棄物のスラグ化
    方法において、生成する溶融スラグを固化・小片化し、
    小片化したスラグをロータリーキルン中で熱処理して結
    晶化することを特徴とする廃棄物のスラグ化方法。
  6. 【請求項6】 廃棄物をガス化し、得られるガス状物と
    チャーを、更に高温ガス化又はガス化燃焼すると共に、
    不燃物又は非ガス化物をスラグ化する廃棄物のスラグ化
    方法において、生成する溶融スラグを、加温機能と分離
    機能を有する養生工程に導入して熟成した後、溶融して
    いるスラグを排出して固化・小片化し、小片化したスラ
    グをロータリーキルン中で熱処理して結晶化することを
    特徴とする廃棄物のスラグ化方法。
  7. 【請求項7】 前記ロータリーキルンは、熱源として前
    記廃棄物のガス化により発生したガスを用いることを特
    徴とする請求項5又は6記載の廃棄物のスラグ化方法。
  8. 【請求項8】 前記ロータリーキルンで熱処理して結晶
    化したスラグは、pH4以下の酸性の水溶液で洗浄する
    ことを特徴とする請求項7記載の廃棄物のスラグ化方
    法。
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