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JPH11501297A - 抗肥満症タンパク質 - Google Patents

抗肥満症タンパク質

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Publication number
JPH11501297A
JPH11501297A JP8523609A JP52360996A JPH11501297A JP H11501297 A JPH11501297 A JP H11501297A JP 8523609 A JP8523609 A JP 8523609A JP 52360996 A JP52360996 A JP 52360996A JP H11501297 A JPH11501297 A JP H11501297A
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xaa
gln
glu
asn
met
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Pending
Application number
JP8523609A
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English (en)
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バシンスキー,マーグレット・ビー
ディマーチ,リチャード・ディ
フローラ,デイビッド・ビー
ヒース,ウィリアム・エフ・ジュニア
ホフマン,ジェイムズ・エイ
ショーナー,ブリジット・イー
シールズ,ジェイムズ・イー
スマイリー,デイビッド・エル
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eli Lilly and Co
Original Assignee
Eli Lilly and Co
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Publication date
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Priority claimed from US08/381,163 external-priority patent/US5563245A/en
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Priority claimed from US08/381,049 external-priority patent/US5574133A/en
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、患者に投与すると脂肪組織を調節する抗肥満症タンパク質を提供する。従って、このような薬剤によって患者は肥満症障害を克服することができ、II型真性糖尿病、心血管障害および癌のリスクを非常に低下させて通常の生活を送ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】 抗肥満症タンパク質 本発明は、ヒトの医学の分野、特に肥満症および肥満症に関連した障害の処置 に属する。最も詳しくは、本発明は患者に投与すると脂肪組織を制御する抗肥満 症タンパク質に関する。 肥満症および特に上体の肥満症は、米国および全世界中において共通でありま た非常に深刻な公衆衛生問題である。最近の統計によると、米国の人口の25% 以上およびカナダの人口の27%以上が太り過ぎである。ククツマルスキ(Kuc zmarski)、Amer.J.of Clin.Nutr. 55:495S−502S(1992) ;リーダー(Reeder)ら、Can.Med.Ass.J.23:226−233(19 92)。上体の肥満症はII型真性糖尿病に対して知られた最強の危険因子であり 、心血管障害および癌に対する強い危険因子でもある。肥満症の医療費の最近の 推定額は、全世界で150,000,000,000ドルである。この問題は、米 国社会において増加し続けている脂肪症の蔓延に対して公衆衛生局長官が闘いの 指揮をとるほど深刻になってきている。 この肥満症を誘発する病理の多くは、異脂肪症(dyslipidemia)、高血圧およ びインシュリン耐性との強い関連に帰することができる。多くの研究は、食事療 法および運動による肥満症の減少がこれらの危険因子を劇的に減少させること証 明している。不幸にも、これらの処置は大概は不成功に終わっており、失敗率は 95%に達している。この失敗は、該状態が、増進した食欲、高カロリー食品の 嗜好、肉体活動の減少および脂質形成代謝の昂進に貢献する遺伝的規定因子に強 く関連しているという事実によるものである。このことは、これらの遺伝的特性 を遺伝している人々が該状態と格闘する努力にもかかわらず肥満症になりがちで あることを示している。それゆえ、遺伝的性質にかかわらずこの脂肪症という悪 条件を癒すことができ、内科医が肥満症患者をうまく処置することを可能にする 医薬製剤が必要である。 ob/obマウスは肥満症および糖尿病のモデルであり、第6染色体における 突然変異に連鎖した常染色体劣性特性を保持することが知られている。最近、イ イン・ツァン(Yiying Zhang)およびその共同研究者たちは、この状態に連 鎖したマウスの遺伝子のポジショナルクローニングを出版した。イイン・ツァン ら、Nature 372:425−32(1994)。この報告は、脂肪組織にのみ 発現している21アミノ酸のシグナルペプチドを有する167アミノ酸のタンパ ク質をコードする遺伝子を開示している。 生理学者は何年もの間、哺乳動物が過食すると過剰となった脂肪が脳に体が肥 満症になるというシグナルを伝達し、そのことが今度は体に食べることを減らさ せ、一層多くの燃料を燃やすようにするという仮説を立てている。ハーベイ(G .R.Hervey)、Nature 227:629−631(1969)。この「フィー ドバック」モデルはパラビオーゼ実験により支持されており、これは脂肪症を制 御する循環ホルモンを示唆している。このモデルに基づいて、ob遺伝子によっ て明らかにコードされているタンパク質が、脂肪過多調節ホルモンであると、現 在推定されている。 生物学的に活性で、このタンパク質の活性を模倣する薬剤は、患者が食欲と代 謝を調節し、それによって脂肪過多を調節するのに有用である。本発明以前に、 このような薬剤は知られていなかった。 本発明は、生物学的に活性な、抗肥満症タンパク質を提供する。従って、この ような薬剤により患者は肥満症障害を克服し、II型真性糖尿病、心血管疾患およ び癌に対するリスクを一層正常化して通常の生活を送ることができる。 発明の要約 本発明は式(I): 式中、 第2位のXaaは、Gln又はGluであり; 第17位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第22位のXaaは、Thr又はAlaであり; 第23位のXaaは、Gln、Gluであるか又は不在であり; 第29位のXaaは、Gln又はGluであり; 第49位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第51位のXaaは、Gln又はGluであり; 第57位のXaaは、Gln又はGluであり; 第58位のXaaは、Gln又はGluであり; 第63位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第67位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第70位のXaaは、Gln又はGluであり; 第73位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第77位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第95位のXaaは、Trp又はGlnであり; 第125位のXaaは、Gln又はGluであり; 第129位のXaaは、Gln又はGluであり; 第131位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第133位のXaaは、Trp又はGlnであり;そして 第134位のXaaは、Gln又はGluである。 本発明は、さらに、式(I)で示されるタンパク質の断片を包含する。これら のタンパク質は、生物学的に活性な抗肥満タンパク質であり、式(Ia)〜(I n)で示される。明確にするために、式(I)におけるアミノ酸の番号付けを、 式(Ia)〜(In)でも維持した。アミノ酸の番号を新たに付すると混乱をま ねくであろうし、その必要もない。当業者は、例えば、式(Ia)は、配列番号 :1のアミノ酸7〜146位を表してるということを認識できよう。式(Ia) 〜(In)において、各位置についての可変を意味する表記(Xaa)は、特に記 載しない限り、式(I)において前に定義したのと同じである。 式中、 第49位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであるか又は 不在である。 本発明は、さらに肥満症の処置を必要とする哺乳動物に、式(I)〜(In) のいずれかで示されるタンパク質を投与することを含む、肥満症を処置する方法 を提供する。 本発明はさらに、1つまたはそれ以上の製薬学的に許容し得る希釈剤、担体ま たはその賦形剤と共に、式(I)〜(In)のいずれかで示されるタンパク質を 含む医薬製剤を提供する。 本発明の好ましいタンパク質は、式中、 第2位のXaaがGlnであり; 第17位のXaaがAsnであり; 第22位のXaaがThrであり; 第23位のXaaがGlnであり; 第29位のXaaがGlnであり; 第49位のXaaがMetであり; 第51位のXaaがGlnであり; 第57位のXaaがGlnであり; 第58位のXaaがGlnであり; 第63位のXaaがMetであり; 第67位のXaaがAsnであり; 第70位のXaaがGlnであり; 第73位のXaaがAsnであり; 第95位のXaaがTrpであり; 第125位のXaaがGlnであり; 第129位のXaaがGlnであり; 第131位のXaaがMetであり; 第133位のXaaがTrpであり; 第134位のXaaがGlnであるタンパク質である。 アミノ酸の略称は、第37C.F.R §1.822(b)2(1993年)に 記載されている通り、米国特許商標局によって承認されている。当業者は、ある 特定のアミノ酸は、配列が変わり得ることを認識できるであろう。例えば、式( I)に記したAspは、アスパルトイミド及びイソアスパリジンに変わっていて の論文中で引用された参考文献。これらの再配列の誘導体は、本発明の範囲に包 含される。特に記載しない限り、アミノ酸はL−配置である。 本発明の目的のためには、本明細書に開示および特許請求するように、下記の 語句および略称を以下のように定義する: 塩基対(bp)・・・・DNAまたはRNAをいう。略称A、C、Gおよび TはDNA分子中の場合にはそれぞれ(デオキシ)アデニン、(デオキシ)シチ ジン、(デオキシ)グアニンおよび(デオキシ)チミジンヌクレオチドの5’− 一リン酸の形態に対応する。略称U、C、GおよびTはRNA分子中の場合には それぞれウラシル、シチジン、グアニンおよびチミジンヌグレオシドの5’−一 リン酸の形態に対応する。二本鎖DNAにおいては塩基対はAとT、またはCと Gと共同すること(partnership)をいう。DNA/RNAヘテロ二本鎖におい ては塩基対はTとU、またはCとGとが共同することをいう。 キレート性ペプチド・・・・多価の金属イオンと錯体を形成することが可 能なアミノ酸配列。 DNA・・・・デオキシリボ核酸。 EDTA・・・・エチレンジアミン四酢酸の略称。 ED50・・・・半-最大値の略称。 FAB−MS・・・・高速原子衝撃質量分析の略称。 免疫応答タンパク質・・・・抗体、親抗体分子と同様の性質の抗原と結合 できる抗体の断片、および単鎖ポリペプチド結合分子(PCT出願番号第PCT /US87/02208号、国際公開第WO88/01649号に記載)を記載 するのに使用する語句。 mRNA・・・・メッセンジャーRNA。 MWCO・・・・分子量カットオフの略称。 プラスミド・・・・染色体外自律複製遺伝要素。 PMSF・・・・フェニルメチルスルホニルフルオライドの略称。 リーディングフレーム・・・・翻訳が行われるヌクレオチド配列は、tR NA、リボソームおよび関連因子の翻訳装置によって、トリプレットにて「読ま れ」、各トリプレットは特定のアミノ酸に対応する。各トリプレットは別個で同 じ長さであるため、コーディング配列は3の倍数でなければならない。1塩基対 の挿入または欠失は(フレームシフト変異という)、同じDNAセグメントによ りコードされる2つの異なるタンパク質となる。これを防ぐには、目的のポリペ プチドに対応するトリプレットコドンを開始コドンから3の倍数で並べられなけ ればならない、すなわち正確な「リーディングフレーム」が維持されなければな らない。キレート性ペプチドを含む融合タンパク質の作成において、構造タンパ ク質をコードするDNA配列のリーディングフレームは、キレート性ペプチドを コードするDNA配列中に保存されていなければならない。 組換えDNAクローニングベクター・・・・1つまたはそれ以上のDNA セグメントを加えうるまたは加えたDNA分子を含む、プラスミドおよびファー ジ(これらに限られるものではない)などの自律複製因子。 組換えDNA発現ベクター・・・・プロモーターが組み込まれている組換 えDNAクローニングベクター。 レプリコン・・・・プラスミドその他のベクターの自律複製を制御および 可能にするDNA配列。 RNA・・・・リボ核酸。 RP−HPLC・・・・逆相高速液体クロマトグラフィーの略称。 転写・・・・DNAのヌクレオチド配列中に含まれる情報が相補的なRN A配列に移しとられるプロセス。 翻訳・・・・メッセンジャーRNAの遺伝情報をポリペプチド鎖の合成を 具体的にして指令するのに使用するプロセス。 トリス・・・・トリス(ヒドロキシメチル)−アミノメタンの略称。 処置・・・・疾患、症状または障害と闘うための患者の管理および介護で あり、兆候または合併症の発症を防ぎ、兆候または合併症を軽減し、または疾患 、症状もしくは障害を排除するために本発明の化合物を投与することを含む。そ れゆえ、肥満症の処置には食物摂取の抑制、体重増加の抑制およびその必要性が ある患者において体重の減少を誘導することが含まれる。 ベクター・・・・適切なタンパク質分子に対応するポリヌクレオチド配列 を含む、遺伝子操作において細胞の形質転換に使用するレプリコンであって、該 配列は適当な制御配列と組み合わされたときに、形質転換されるべき宿主細胞に 対して特定の性質を付与するもの。プラスミド、ウイルスおよびバクテリオファ ージは適当なベクターである。というのはそれらは本来レプリコンであるからで ある。異なる源からのDNA分子を制限酵素およびリガーゼを用いて切断および 連結することによって人工ベクターが構築される。ベクターは組換えDNAクロ ーニングベクターおよび組換えDNA発現ベクターを含む。 X−gal・・・・5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルβ−D−ガラ クトシダーゼの略称。 Yiying Zhangらは、Nature 372:425〜32(1994年12月)にお いて、ネズミ肥満症(ob)マウス遺伝子のクローニングを報告しており、マウ スDNAと、マウス及びヒトの肥満症タンパク質の天然アミノ酸配列を提示して いる。このタンパク質は、脂肪細胞によって分泌され、体重を調節するホルモン であると推測されている。 本発明は、肥満症に対する効果的な処置をもたらす、生物学的に活性なタンパ ク質を提供する。本タンパク質は、診断用の抗体の産生においてもまた有用であ る。特許請求されたタンパク質の多くは、安定性、特に酸安定性及び改善された 吸収特性といった、さらなる利点をもたらす。 特許請求されたタンパク質は、普通、この特許請求されたタンパク質をコード するDNAを修飾した後、組み換え細胞培養中で、このDNAを発現させること によって製造する。既知の配列を有するDNA中での前以て決定した部位で置換 変異を形成する技術は、例えば、M13プライマー突然変異誘発のようによく知 られている。本発明の抗肥満症タンパク質をコードするDNA中に形成する変異 は、該配列をリーディングフレーム外に置いてはならなず、二次mRNA構造を 生成しうる相補的領域を形成しないのが好ましいであろう。ドゥ・ボーア(De Boer)ら、EP 75,444A(1983)参照。 本発明の化合物は組換えDNA技術またはよく知られた化学的手法、例えば溶 液または固相ペプチド合成、または常法の溶液法によりカップリングしたタンパ ク質断片から開始する溶液中での半合成により調製できる。A.固相 特許請求されているタンパク質の合成は固相ペプチド合成または組換え方法に よって行う。ポリペプチドの固相化学合成の原理は当該技術分野においてよく知 られており、デュガス(Dugas,H.)およびペニー(Penny,C.)のバイオオー ガニック・ケミストリー(Bioorganic Chemistry) 、スプリンガー−フェアラ ーク(Springer-Verlag)、ニューヨーク、54−92頁(1981)などの 当該領域の一般的なテキストに記載されている。例えば、ペプチドの合成は、P E−アプライド・バイオシステムズ(PE−Applied Biosystems)433Aペ プチド合成機(アプライド・バイオシステムズ、フォスター・シティー、カリフ ォルニアより市販されている)およびアプライド・バイオシステムズにより提供 される合成サイクルを用いた固相法により行うことができる。Bocアミノ酸その 他の試薬はPE−アプライド・バイオシステムズその他の化学会社により市販さ れている。C−末端カルボキシアミドを製造するため、ダブルカップルプロトコ ール(double couple protocol)を用いた連続Boc化学を出発物質のp−メチル ベンズヒドリルアミン樹脂に行う。C−末端酸の製造のため、対応するPAM樹 脂を使用する。アルギニン、アスパラギン、グルタミン、ヒスチジンおよびメチ オニンを、前以て形成したヒドロキシベンゾトリアゾールエステルを用いて結合 させる。以下の側鎖保護が使用される: Arg、トシル Asp、シクロヘキシルまたはベンジル Cys、4−メチルベンジル Glu、シクロヘキシル His、ベンジルオキシメチル Lys、2−クロロベンジルオキシカルボニル Met、スルホキシド Ser、ベンジル Thr、ベンジル Trp、ホルミル Tyr、4−ブロモカルボベンゾキシ Boc脱保護は、塩化メチレン中のトリフルオロ酢酸(TFA)で行う。Trpから のホルミル脱保護は、ジメチルホルムアミド中の20%ピペリジンでペプチド樹 脂を4℃で60分間処理することにより行う。Met(O)の還元は、ペプチド樹 脂をTFA/ジメチルスルフィド/濃HCl(95/5/1)で25℃で60分 間処理することにより行うことができる。上記の前処置に続いて、10%m−ク レゾールまたはm−クレゾール/10%p−チオクレゾールまたはm−クレゾー ル/p−チオクレゾール/ジメチルスルフィドの混合物を含む無水フッ化水素で 該ペプチドをさらに脱保護および開裂できる。側鎖保護基およびペプチドの樹脂 からの開裂は、0℃またはそれより低い温度、好ましくは−20℃で30分間、 ついで0℃で30分間行う。HFを除去した後、ベプチド/樹脂をエーテルで洗 浄する。ペプチドを氷酢酸にて抽出し、凍結乾燥させる。精製は、アセトニトリ ル濃度の上昇勾配を用いた0.1%TFA中にて、逆相C18クロマトグラフィ ーヴィダック(Vydac)カラムにより行う。 当業者は、固相合成はまたFMOC法およびTFAスカベンジャー開裂混合物 を用いても行うことができると認識する。B.組換え合成 特許請求されているタンパク質はまた、組換え法を用いても製造できる。組換 え法は高収率が望まれる場合に好ましい。タンパク質の組換え産生における基本 的工程は以下が含まれる: (a)特許請求されているタンパク質をコードする合成または半合成(または天 然資源からの単離)DNAの構築、 (b)コーディング配列を単独または融合タンパク質のいずれかの発現に適した やり方にて発現ベクターに組み込むこと、 (c)該発現ベクターで適当な真核生物または原核生物宿主細胞を形質転換する こと、および (d)組換えにより産生したタンパク質を回収および精製すること。2.a.遺伝子構築 そのイン・ビトロまたはイン・ビボでの転写および翻訳がタンパク質の産生と なるであろう合成遺伝子は、当該技術分野においてよく知られた技術によって構 築できる。遺伝子コードの天然の縮重により、特許請求されたタンパク質をコー ドする相当量であるが限られた数のDNA配列を構築しうることを当業者は認識 するであろう。本発明の好ましい実施態様においては、合成は組換えDNA技術 により行う。 合成遺伝子構築の方法は当該技術分野においてよく知られている。例えば、ブ ラウン(Brown)ら(1979)メソッズ・イン・エンザイモロジー(Methods in Enzymology)、アカデミック・プレス(Academic Press)、ニューヨー ク、第68巻、109−151頁を参照。特許請求されたタンパク質の合成遺伝 子に対応するDNA配列は、アプライド・バイオシステムズ・モデル380Aま たは380B DNA合成機(アプライド・バイオシステムズ、インク、850 リンカーン・センター・ドライブ、フォスター・シティー、カリフォルニア94 404より市販)などの従来のDNA合成装置を用いて製造できる。 幾つかの応用においては、例えば、融合タンパク質構築物からのシグナルペプ チドの制御された切り出しを容易にすべくシグナルペプチドと構造タンパク質と の間に都合のよいプロテアーゼ感受性開裂部位を組み込むために、特許請求され たタンパク質のコーディング配列を修飾するのが望ましい。 特許請求されたタンパク質をコードする遺伝子はまた、ポリメラーゼチェーン リアクション(PCR)を用いて製造できる。鋳型はcDNAライブラリー(ク ローンテク(CLONETECH)またはストラタジーン(STRATAGEN E)から市販されており入手可能)またはヒト脂肪組織から単離されたmRNA であってよい。このような方法は、当該技術分野のマニアチス(Maniatis)ら 、モレキュラー・クローニング:ア・ラボラトリー・マニュアル(Molecular Cloning:A Laboratory Manual) 、コールド・スプリング・ハーバー・プレ ス(Cold Spring Harbor Press)、コールド・スプリング・ハーバー・ラボ ラトリー(Cold Spring Harbor Laboratory)、コールド・スプリング・ハ ーバー、ニューヨーク(1989)においてよく知られている。2.b.直接発現または融合タンパク質 特許請求されたタンパク質は、直接発現するか、または特許請求されたタンパ ク質を含む融合タンパク質として発現した後に酵素的または化学的に開裂するこ とによって製造されてよい。特定の部位でポリペプチドを開裂するかまたはペプ チド鎖のアミノ末端もしくはカルボキシル末端からペプチドを消化する(例えば 、ジアミノペプチダーゼ)多様なペプチダーゼ(例えば、トリプシン)が知られ て いる。さらに、特定の化学物質(例えば、臭化シアン)はポリペプチド鎖を特定 の部位にて開裂するであろう。当業者は、部位特異的な内部開裂部位を組み込む ためアミノ酸配列(および組換え法を使用する場合には合成または半合成コーデ ィング配列)に修飾が必要であること認めるであろう。例えば、カーター(Car ter P.)、サイト・スペシフィック・プロテオリシス・オブ・フュージョン・ プロティンズ(Site Specific Proteolysis of Fusion Proteins)、第1 3章、プロテイン・ピュアリフィケーション:フロム・モレキュラー・メカニズ ムズ・トゥー・ラージ・スケール・プロセスィズ(Protein Purification:F rom Molecular Mechanisms to Large Scale Processes) 中、アメリカン・ ケミカル・ソサイエティー(American Chemical Soc.)、ワシントンD.C. 、(1990)参照。2.c.ベクター構築 所望のコーディング配列および調節配列を含む適当なベクターの構築には標準 ライゲーション技術を用いる。単離したプラスミドまたはDNA断片を開裂し、 結合し、ついで必要とするプラスミド形成するための望ましい形態にて再度ライ ゲーションする。 所望のタンパク質の翻訳を行うため、適当な制限エンドヌクレアーゼの使用に より適当な過剰の組換えDNA発現ベクターに遺伝子操作した合成DNA配列を 挿入する。特許請求されたタンパク質は、比較的大きいタンパク質である。合成 コーディング配列は、転写物のいずれかの末端に制限エンドヌクレアーゼ開裂部 位を有することにより、これら発現プラスミドおよび増幅発現プラスミドからの 単離および該プラスミドへの組み込みを容易にするよう設計されている。該単離 したcDNAコーディング配列は、合成リンカーを使用することにより、当該技 術分野においてよく知られた技術により所望のクローニングベクター中に該配列 を組み込むことを容易にすべく容易に修飾できる。使用した特定のエンドヌクレ アーゼは、使用すべき親発現ベクターの制限エンドヌクレアーゼ開裂パターンに よって規定されるであろう。制限部位の選択は、調節配列を有するコーディング 配列が、特許請求されたタンパク質の適切なイン・フレームでの読み取りおよび 発現を達成できるように適切な方向になるよう選択する。 一般に、宿主細胞と調和する種由来のプロモーターおよび調節配列を含むプラ スミドベクターをこれらの宿主とともに使用する。該ベクターは通常、複製部位 並びに形質転換した細胞中での表現型選択を提供することができるマーカー配列 を有する。例えば、E.coli(大腸菌)は典型的にE.coli 種由来のプラスミドで あるpBR322を用いて形質転換する(ボリバー(Bolivar)ら、Gene : 95(1977))。プラスミドpBR322はアンピシリンおよびテトラサイ クリン耐性の遺伝子を含み、従って形質転換した細胞を容易に同定する手段を提 供する。該pBR322プラスミドまたは他の微生物プラスミドはまた、組換え DNA技術において通常使用されるプロモーターその他の調節要素を含むかまた は含むように修飾されなければならない。 所望のコーディング配列は、プロモーターおよびリボソーム結合部位から転写 されるように発現ベクターに適切な方向にて挿入され、プロモーターおよびリボ ソーム結合部位の両者は、該タンパク質が発現される宿主細胞において機能的で なければならない。そのような発現ベクターの例は、ベラガージュ(Belagaje )らの米国特許第5,304,493号(その教示を参照のため本明細書に引用す る)に記載されたプラスミドである。米国特許第5,304,493号に記載され たA−C−Bプロインシュリンをコードする遺伝子は、制限酵素NdeIおよび am HIによりプラスミドpRB182から除去することができる。本発明のタン パク質をコードする遺伝子は、NdeI/BamHI制限断片カセット上にて該プラ スミド骨格に挿入することができる。2.d.原核生物発現 一般に、原核生物は、本発明において有用なベクターを構築するに際してDN A配列のクローニングに使用する。例えば、E.coli K12株294(ATCC 受託番号第31446号)は特に有用である。使用できる他の微生物株にはE. coli BおよびE.coli X1776(ATCC受託番号第31537号)が含ま れる。これらの例は制限するものではなく例示にすぎない。 原核生物はまた発現にも使用する。上記株ならびにE.coli W3110(原 栄養株、ATCC受託番号第27325号)、バシラス・サチリス(Bacillus subtilis)などの桿菌、およびサルモネラ・ティフィムリウム(Salmonella ty phimurium)またはセラチア・マルセスセンス(Seratia marcescens)などの他 の腸内細菌、および種々のシュードモナス種が使用できる。原核生物宿主に使用 するのに適したプロモーターには、β−ガラクトシダーゼ(ベクターpGX29 07[ATCC受託番号第39344号]はレプリコンおよびβ−ラクタマーゼ 遺伝子を含む)およびラクトースプロモーター系(チャン(Chang)ら、Natur e275:615(1978);およびゲッデル(Goeddel)ら、Nature 81 :544(1979))、アルカリホスファターゼ、トリプトファン(tr p)プロモーター系(ベクターpATH1[ATCC受託番号第37695号] はtrpプロモーターの制御下でtrpE融合タンパク質としてオープン・リーデ ィング・フレームの発現を容易にすべく設計されている)およびtacプロモータ ー(プラスミドpDR540 ATCC受託番号第37282号から単離)など のハイブリッドプロモーターが含まれる。しかしながら、ヌクレオチド配列が一 般に知られている他の機能性の細菌プロモーターは、必要な制限部位を提供する ためにリンカーまたはアダプターを用いて当業者がタンパク質をコードするDN Aに該プロモーターをライゲーションすることを可能にする。細菌系において使 用するプロモーターはまた、タンパク質をコードするDNAに作動可能に連結し たシャイン−ダルガノ配列をも含むであろう。2.e.真核生物発現 該タンパク質は真核生物発現系において組換えにより産生されてよい。哺乳動 物宿主細胞中での転写を制御する好ましいプロモーターは、多様な採取源、例え ば、ポリオーマ、シミアンウイルス40(SV40)、アデノウイルス、レトロ ウイルス、B型肝炎ウイルスおよび最も好ましくはサイトメガロウイルスなどの ウイルスのゲノムから、または異種哺乳動物プロモーター、例えばβ−アクチン プロモーターから得ることができる。SV40ウイルスの初期プロモーターおよ び後期プロモーターはSV40制限断片として都合よく得られ、該断片はまたS V40ウイルスの複製起点をも含む。フィアーズ(Fiers)ら、Nature27 :113(1978)。SV40全ゲノムはプラスミドpBRSV、ATCC 受託番号第45019号から得られる。ヒトサイトメガロウイルスの即時初期プ ロモーターはプラスミドpCMBβ(ATCC受託番号第77177号)から得 られる。勿論、宿主細胞または関連種からのプロモーターもまた本発明において 有用である。 特許請求されているタンパク質をコードするDNAの高等真核生物による転写 は、エンハンサー配列をベクターに挿入することによって増加する。エンハンサ ーはDNAのシス−作用性要素であり、通常約10−300bpであり、プロモ ーターに作用してその転写を増大させる。エンハンサーは方向および位置に対し て比較的に独立であり、転写ユニットの5'側(レイミンズ(Laimins,L.)ら 、PNAS 78:993(1981))及び3'側(ラスキー(Lusky,M.L.) ら、Mol.Cell Bio. :1108(1983))、イントロン内(バネルジ (Banerji,J.L.)ら、Cell 33:729(1983))並びにコーディン グ配列自体内(オズボーン(Osborne,T.F.)ら、Mol.Cell Bio. :1 293(1984))において認められている。現在、多くのエンハンサー配列 が哺乳動物遺伝子(グロビン、RSV、SV40、EMC、エラスターゼ、アル ブミン、α−フェトプロテインおよびインシュリン)から知られている。しかし ながら、典型的には、真核生物細胞ウイルスからのエンハンサーが使用されるで あろう。例としては、SV40後期エンハンサー、サイトメガロウイルス初期プ ロモーターエンハンサー、複製起点の後期側上のポリオーマエンハンサー、およ びアデノウイルスエンハンサーが挙げられる。 真核生物宿主細胞(酵母、真菌、昆虫、植物、動物、ヒトまたはその他の多細 胞生物からの有核細胞)中で使用される発現ベクターはまた、mRNA発現に影 響を及ぼす転写の終結に必要な配列を含むであろう。これらの領域は、mRNA コーディングタンパク質の非翻訳部位におけるポリアデニル化セグメントとして 転写される。3'非翻訳領域はまた、転写終結部位をも含む。 発現ベクターはまた選択マーカーとも呼ばれる選択遺伝子を含んでいてよい。 哺乳動物細胞の適当な選択マーカーの例には、ジヒドロ葉酸レダクターゼ(DH FR、pJOD−10[ATCC受託番号第68815号]のBglII/HindIII 制限断片に由来するものであってよい)、チミジンキナーゼ(単純ヘルペスウイ ルスのチミジンキナーゼはvP−5クローン[ATCC受託番号第2028号] のBamHI断片に含まれる)またはネオマイシン(G418)耐性遺伝子(pN N414酵母人工染色体ベクター[ATCC受託番号第37682号]から得る ことができる)である。そのような選択マーカーがうまく哺乳動物宿主細胞中に 移されると、トランスフェクションされた哺乳動物宿主細胞は選択圧の下に置か れたときに生存可能である。選択法(selective regimes)として広く使用され ている2つの異なるカテゴリーが存在する。第一のカテゴリーは細胞の代謝に基 づくものであり、補足された培地なしでは増殖することができない突然変異株の 使用に基づく。2つの例は:CHO DHFR~細胞(ATCC受託番号第CRL −9096号)およびマウスLTK~細胞(L−M(TK−)ATCCC CL− 2.3)である。これらの細胞は、チミジンやヒポキサンチンなどの栄養素の添 加なしには増殖することができない。これらの細胞は完全なヌクレオチド合成経 路に必要なある種の遺伝子を欠如しているため、該細胞は欠失したヌクレオチド が補足培地中で提供されない限り生存できない。培地を補足することの代替法は 、完全なDHFR遺伝子またはTK遺伝子をそれぞれの遺伝子を欠如している細 胞に導入し、それによって、該細胞の増殖条件を変えることである。DHFR遺 伝子またはTK遺伝子で形質転換されなかった個々の細胞は補足されていない培 地中では生存できないであろう。 第2のカテゴリーは優性選択であり、これはいずれの細胞タイプにもおいて使 用される選択機構をいい、突然変異株の使用を必要としない。これらの機構では 典型的に宿主細胞の増殖を阻止する薬剤を使用する。新規な遺伝子を有する細胞 は薬剤耐性を伝達するタンパク質を発現し、その選択を生き残るであろう。その ような優性選択の例では、薬剤のネオマイシン、サザン(Southern P.)およ びバーグ(Berg,P.)、J.Molec.Appl.Genet. :327(1982)、 ミコフェノール酸、ミュリガン(Mulligan,R.C.)およびバーグ、Science 209 :1422(1980)、またはハイグロマイシン、サグデン(Sugden, B.)ら、Mol.Cell Biol. :410−413(1985)を使用する。上記 に掲げた3つの例では、それぞれ適当な薬剤、G418またはネオマイシン(ジ ェネチシン)、xgpt(ミコフェノール酸)またはハイグロマイシンに対する耐性 を付与すべく真核生物の制御の下に細菌遺伝子を使用する。 真核生物の発現の好ましいベクターはpRc/CMVである。pRc/CMV はインビトロジェン・コーポレーション(Invitrogen Corporation)、398 5 ソレント・バレイ・ブールバード、サンディエゴ、カリフォルニア9212 1から市販されている。構築したプラスミド中の配列が正確か確認するため、ラ イゲーション混合物を用いてE.coli K12株DH5a(ATCC受託番号第 31446号)を形質転換し、ついで首尾よい形質転換体を抗生物質耐性により 適切に選択する。形質転換体からのプラスミドを、メッシング(Messing)らの 方法(Nucleic Acids Res. :309(1981))によって制限および/ または配列により調製、分析する。 宿主細胞を本発明の発現ベクターで形質転換し、ついでプロモーターの誘導、 形質転換体の選択、または遺伝子の増幅のために適切であるように修飾した通常 の栄養培地において培養する。その培養条件(温度、pHなど)は、発現につい て選択した宿主細胞で以前に使用したものであり、当業者には明らかであろう。 上記ベクターで細胞を形質転換する技術は、当該技術分野においてよく知られて おり、マニアチスら、モレキュラー・クローニング:ア・ラボラトリー・マニュ アル 、コールド・スプリング・ハーバー・プレス、コールド・スプリング・ハー バー・ラボラトリー、コールド・スプリング・ハーバー、ニューヨーク(198 9)またはカレント・プロトコールズ・イン・モレキュラー・バイオロジー urrent Protocols in Molecular Biology )(1989)および補遺などの概 説参照文献に記載されている。 高等真核生物における特許請求されたタンパク質をコードするベクターを発現 するのに適した宿主として好ましいものは以下のものである:SV40により形 質転換されたアフリカミドリザル腎細胞株(COS−7、ATCCCRL−1 651);形質転換したヒト初代胎児(human primary embryonal)腎細胞株2 93(グラハム(Graham,F.L.)ら、J.Gen Virol. 36:59−72( 1977)、Virology 77:319−329、Virology 86:10−21) ;ベビーハムスター腎細胞(BHK−21(C−13)、ATCC CCL−1 0、Virology 16:147(1962));チャイニーズハムスター卵巣細胞 CHO−DHFR~(ATCC CRL−9096)、マウスセルトリ細胞(T M4、ATCC CRL−1715、Biol.Reprod. 23:243−250(1 980));アフリカミドリザル腎細胞(VERO 76、ATCC CRL−1 587);ヒト頸部上皮癌腫細胞(HeLa、ATCC CCL−2);イヌ腎細 胞(MDCK ATCC CCL−34);バッファローラット肝細胞(BRL 3A、ATCC CRL−1442);ヒト2倍体肺細胞(WI−38、ATC C CCL−75);ヒト肝細胞癌腫細胞(Hep G2、ATCC HB−806 5);およびマウス乳腫瘍細胞(MMT 060562、ATCC CCL51 )。2.f.酵母発現 原核生物に加えて、酵母培養体などの真核微生物も使用されてよい。サッカロ ミセス・セレビシエ(Saccharomyces serevisie)、すなわち通常のパン酵母が 最もよく使用される真核微生物であるが、他の多くの株が一般に利用できる。サ ッカロミセス中での発現には、例えば、プラスミドYRp7(ATCC−400 53、スティンチコーム(Stinchcomb)ら、Nature 282:39(1979 );キングスマン(Kingsman)ら、Gene :141(1979);チェンパ ー(Tschemper)ら、Gene 10:157(1980))が一般に使用される。 このプラスミドは既にtrp遺伝子を含有しており、トリプトファン中で増殖す る能力を欠如した酵母の突然変異体株、例えば、ATCC受託番号第44076 号またはPEP4−1(ジョーンズ(Jones)、Genetics 85:12(197 7))のために選択マーカーを提供する。 酵母宿主で使用するのに適したプロモーティング配列には、3−ホスホグリセ リン酸キナーゼ(プラスミドpAP12BD ATCC受託番号53231号に おいて見いだされ、1990年6月19日に発行された米国特許第4,935,3 50号に記載されている)または他の解糖系酵素、例えば、エノラーゼ(プラス ミドpAC1 ATCC受託番号第39532号において見いだされる)、グリ セルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(プラスミドpHcGAPC1 ATCC受託番号第57090号、57091号に由来)、ザイモモナス・モビ リス(zymomonas mobilis)(1991年3月19日に発行された米国特許第5, 000,000号)、ヘキソキナーゼ、ピルビン酸デカルボキシラーゼ、ホスホ フルクトキナーゼ、グルコース−6−リン酸イソメラーゼ、3−ホスホグリセリ ン酸ムターゼ、ピルビン酸キナーゼ、トリオースリン酸イソメラーゼ、ホスホグ ルコースイソメラーゼおよびグルコキナーゼのプロモーターが含まれる。 他の酵母プロモーターは、増殖条件によって制御される転写のさらに別の利点 を有する誘導性プロモーターであるが、アルコールデヒドロゲナーゼ2、イソシ トクロームC、酸性ホスファターゼ、窒素代謝に関連する分解酵素、メタロチオ ネイン(プラスミドベクターpCL28XhoLHBPV ATCC受託番号第3 9475号、米国特許第4,840,896号に含まれる)、グリセルアルデヒド 3−リン酸デヒドロゲナーゼ、およびマルトースおよびガラクトース(プラスミ ドpRY121 ATCC受託番号第37658号上に見いだされるGAL1) の利用に関与する酵素のプロモーター領域である。酵母発現において使用するの に適したベクターおよびプロモーターはさらに、ヒッツェマン(R.Hitzeman) らのヨーロッパ特許公開第73,657A号にさらに記載されている。サッカロ ミセス・セレビシエ由来のUAS Galなどの酵母のエンハンサー(プラスミド YEpsec--hI1β ATCC受託番号第67024号上のCYC1プロモーターと ともに見い出される)もまた、酵母プロモーターと共に都合よく使用される。 下記実施例を、特許請求されるタンパク質の調製をさらに説明するために提供 する。本発明の範囲は、下記実施例からのみなるものと解釈されるべきではない 。 実施例1 以下のタンパク質の配列をコードするDNA配列: Met Arg−配列番号:1 は、標準的なPCR法を用いて得られる。フォワードプライマー (配列番号:16)及びリバースプライマー (配列番号:17)を、ヒト脂肪細胞ライブラリー(CLONETECH社から市販品で 入手可能)由来の配列を増幅するのに用いる。PCR産物をPCR−スクリプト (STRATAGENEより入手可能)中にクローニングし、配列を決定する。 実施例2 ベクターの構築 所望の特許請求されたタンパク質をコードするDNA配列を含むプラスミドを 、NdeI及びBamHI制限部位を含むように構築する。クローニングしたPCR 産物を有するプラスミドを、NdeI及びBamHI制限酵素により消化する。小さ い約450bpの断片をゲル精製し、A−C−Bプロインスリンのコード配列を 除いたベクターpRB182中へライゲートする。ライゲートした生成物を、E .coli DH10B(GIBCO−BRL社から市販品として入手可能)中へ形 質転換し、10μg/mLテトラサイクリンを添加したトリプトン−酵母(DIF CO)プレート上で増殖するコロニーを分析する。プラスミドDNAを単離し、 NdeIとBamHIで消化して、得られた断片をアガロースゲル電気泳動により分 離する。予想される約450bpのNdeI〜BamHI断片を含むプラスミドを保 存する。E.coli B BL21(DE3)(NOVOGEN社から市販品として入手可 能)を、タンパク質産生のための培養物に適した、この第2のプラスミド発現に より形質転換する。 上記ベクターで細胞を形質転換する技術は当該技術分野においてよく知られて おり、マニアチスら(1988)モレキュラー・クローニング:ア・ラボラトリ ー・マニュアル 、コールド・スプリング・ハーバー・プレス、コールド・スプリ ング・ハーバー・ラボラトリー、コールド・スプリング・ハーバー、ニューヨー クまたはカレント・プロトコールズ・イン・モレキュラー・バイオロジー(19 89)および補遺などの概説参照文献に記載されている。本明細書に例示するよ うな発明の好ましい実施態様において使用するE.coli細胞の形質転換に関する 技術は当該技術分野においてよく知られている。形質転換されたE.coli細胞を 培養する正確な条件は、使用したE.coli宿主細胞株および使用された発現ベク ターまたはクローニングベクターの性質に依存する。例えば、c1857の熱誘 導性λ−ファ−ジプロモーター−オペレーター領域などの熱誘導性プロモーター −オペレーター領域を組み込んだベクターは、タンパク質の合成を誘導するのに 培養条件において約30℃から40℃への温度変化を必要とする。 本発明の好ましい態様においてはE.coli K12 RV308細胞を宿主細胞 として使用する。以下に限られるものではないが、例えばE.coli K12、L 201、L687、L693、L507、L640、L641、L695、L8 14(E.coli B)などのその他の多数の細胞株も利用することができる。つ いで形質転換した宿主細胞を、発現プラスミド上に存在する耐性遺伝子に応じて 抗生物質の選択圧下で適切な培地上にプレーティングする。ついで使用した宿主 細胞株に適した時間および温度にて培養物をインキュベーションする。 高レベル細菌発現系で発現されたタンパク質は過剰発現タンパク質を高レベル で発現する顆粒または封入体として化学的に凝集する。クロイガー(Kreuger) ら、プロテイン・フォールディング(Protein Folding)中、ギーラッシュ( Gierasch)およびキング(King)編、136−142頁(1990)、アメリ カン・アソシエイション・フォー・ジ・アドバンスメント・オブ・サイエンス( American Association for the Advancement of Science)公開番号89− 18S、ワシントンD.C.。このようなタンパク質の凝集物はさらに所望のタ ンパク質産物の精製および単離をするために可溶化しなければならない。上記。 タンパク質を可溶化するためグアニジウムHClなどの強変性溶液および/また はジチオスレイトール(DDT)などの弱変性溶液を用いた種々の技術を使用す る。溶液中の変性薬剤を徐々に(しばしば透析により)除去することにより、変 性タ ンパク質が天然の形態を回復することが可能になる。変性および折り畳みの特定 の条件は特定のタンパク質発現系および/または問題となっているタンパク質に よって決定される。 実施例3で示されるタンパク質を、次のように製造する。 本明細書中に記載するように、分子内ジスルフィドを有する生合成ヒト肥満遺 伝子産物を、E.coli内で製造し、精製し、試験する(後述のhOBタンパク質 )。ヒトOBタンパク質(19.2mg)をガラス製バイアル中で秤量し、リン 酸緩衝生理食塩水(pH7.4)4.8mL中に溶解し、およそ4.0mg/mLの濃 度にする。5N NaOHでpHを大まかに10.1に調整することによって、完 全に溶解したタンパク質の溶液を得た後、5N HClでpHを7.8に下げた。 タンパク質溶液の実際の濃度は、UV分析による計算によれば4.27mg/mL であった。 hOBタンパク質溶液(4.7mL)を、リシル−Cエンドペプチダーゼ(E :S=1:500 wt/wt)により、37℃で2時間消化した。消化物のインキ ュベーションを止めると、バイアルの底は重い沈殿で非常に混濁しているように みられた。消化は、5N HClでpH3.0に酸性化することによって止めた。消 化物を13600Gで2分間遠心分離し、ペレットを氷酢酸300μLで溶解し た。この酸性化した溶液を蒸留水2.7mLで希釈すると、幾分混濁が生じ、こ れを遠心分離により除いた。透明な上清(3mL)を、ガラス製バイアルに移し 、残っ たゼラチン質のペレットを氷酢酸150μLで溶解し、同体積の蒸留水で希釈し て遠心分離した。この上清を前記の上清と一緒にプールし、次いで、RP−HP LCにより直接分画した。 消化断片を、ベックマン110Aポンプとファルマシア検出器を含んでなる、 RP−HPLCシステムを用いて分画した。リシル−Cエンドペプチダーゼペプ チドの精製は、C4−Vydacカラム(10×250mm)上で、バッファーA(CH3 CN:0.05M Na2SO4=2:98,pH=2.3)とバッファーB(CH3 CN:0.05M Na2SO4=70:30,pH=2.3)とから構成されるグラ ジェントにより行った。ペプチドは、2mL/分の流速で、180分間かけてバ ッファーBを20→80%にする直線グラジェントにより溶出した。カラムから の溶出液を214nm,R=1.0 AUFSでモニターし、手動で集めた。所望 のピークの物質が、ペプチド断片54−95及び95−146について、それぞ れCH3CN約42.1%とCH3CN48.2%で溶出した。この画分を、C2 Sep−Pakカートリッジを用いて、70%CH3CN/0.1%TFA中で脱 塩した。 所望のペプチド配列物質の十分な量を蓄積するために、リシル−Cエンドペプ チダーゼ消化とRP−HPLC精製の過程を記載した通り忠実に繰り返した。2 回の半調製用RP−HPLC精製から、所望のピーク物質の脱塩したカラム画分 を集め、各ペプチド配列につき、総体積4.6mLにした。プールをガラス製バ イアルにそれぞれ400μLの量で入れ、凍結乾燥した。所望のプールそれぞれ について、100μLずつにしたもの4本を、アミノ酸分析と質量分析のために 保存した。 2つの脱塩したプールの電気スプレーイオン化質量分析を、圧搾空気で補助さ せる電気スプレー(イオンスプレー)インターフェースを取り付けたPESci ex API III 質量分析器により行った。Harvardシリンジポンプを用いて 、インターフェース中に、試料を5〜20μL/分の流速で継続的に注入し、陽 イオン質量スペクトルを得た。ロッドオフセット電位(rod offset potential) に対して+40Vの入口電位(inret orifice potential)を用いて、データを 得 た。0.1uの間隔で500〜2400uの範囲でスキャンし、持続時間(dwell time)は各間隔につき1ms設けた。各試料について複数のスキャン(3〜2 0)を行い、平均の最終スペクトルを得た。 単離されたペプチド断片を、気相法によって、PicoTag Work Station(Waters Associates,Milford,MA)中、減圧下、6N HClを用いて120℃で2 1時間加水分解した。加水分解物をそのワークステーション上で乾燥し、試料緩 衝液で処理し、6300型ベックマンアミノ酸分析器で分析した。質量分析の結 果、分子量は5489.9であった(分子量の理論値:5490.2)。この結 果は、アミノ酸分析によっても確認された。 実施例4で示されるタンパク質を、次のように製造する。 hOBタンパク質(10.0mg)をガラス製バイアル中で秤量し、リン酸緩 衝生理食塩水(pH7.4)2.0mL中に溶解した。5N NaOHでpHを大まか に10.0に調整することによって完全に溶解したタンパク質の溶液を得た後、 5N HClでpHを8.6に下げた。溶液Bの実際の濃度は、UV分析による計 算によれば5.15mg/mLであった。 hOBタンパク質溶液B(0.78mL)を、7M グアニジン−塩酸塩(0.8 6mL)で処置し、リン酸緩衝生理食塩水(0.36mL)で希釈して、pHを9. 0に調整した。リシル−Cエンドペプチダーゼ(E:S=1:1000 wt/wt )により、37℃で30分間消化を行った。インキュベーターから透明な溶液を 分離して、氷酢酸(0.15mL)でpH2.0に酸性化して消化を止めた。この 酸性化した溶液を、RP−HPLCにより直接分画した。 消化断片を、ベックマン110Aポンプとファルマシア検出器を含む、RP− HPLCシステムを用いて分画した。リシル−Cエンドペプチダーゼペプチドの 精製は、C4−Vydacカラム(10×250mm)上で、バッファーA(CH3CN :0.05M Na2SO4=2:98,pH=2.3)とバッファーB(CH3CN: 0.05M Na2SO4=70:30,pH=2.3)とから構成されるグラジェン トにより行った。ペプチドは、2mL/分の流速で、180分間かけてバッファ ーBを20→80%にする直線グラジェントにより溶出した。カラムからの溶出 液を214nm,R=1.0AUFSでモニターし、手動で集めた。所望のピー ク物質が、ペプチド断片54−95、95−146及び54−146について、 それぞれCH3CN約42.1、47.6及び49.3%で溶出した。この画分を、 C2Sep−Pakカートリッジを用いて、70%CH3CN/0.1%TFA中 で脱塩した。 2つの脱塩したプールの電気スプレーイオン化質量分析を、圧搾空気で補助さ せる電気スプレー(イオンスプレー)インターフェースを取り付けたPESci ex API III 質量分析器により行った。Harvardシリンジポンプを用いて 、インターフェース中に、試料を5〜20μL/分の流速で継続的に注入し、陽 イオン質量スペクトルを得た。ロッドオフセット電位(rod offset potential) に対して+40Vの入口電位(inret orifice potential)を用いて、データを 得た。0.1uの間隔で500〜2400uの範囲でスキャンし、持続時間(dwe ll time)は、各間隔につき1ms設けた。各試料について複数のスキャン(3 〜20)を行い、平均の最終スペクトルを得た。質量分析の結果は、分子量10 188.4であった(理論値:10188.7)。 好ましくは、本発明のタンパク質は、発現したタンパク質が、カテプシンCに よって容易に特許請求されたタンパク質に変換され得るように、Met−Arg−配 列番号:1〜15として発現する。タンパク質の精製は、当技術分野で知られて いる方法によるものであって、逆相クロマトグラフィー、アフィニティークロマ トグラフィー及びサイズ排除が含まれる。 特許請求されたタンパク質は、2つのシステイン残基を含む。従って、ジスル フィド結合が形成されてタンパク質が安定化される。本発明は、91位のCysが 141位のCysに架橋した、式(I)〜(In)のタンパク質、ならびにこのよ うなジスルフィド結合を形成していないタンパク質を含む。さらに、本発明のタ ンパク質はとりわけ製剤化したときに二量体、三量体、四量体およびその他の多 量体として存在する。このような多量体も本発明の範囲に含まれる。 本発明は肥満症を処置する方法を提供する。該方法は、抗肥満症タンパク質の 有効量を約1〜1000μg/kgの間の投与量にて生物体に投与することを含む 。好ましい投与量は約10〜100μg/kgの活性化合物である。ヒト成人に対 する典型的な1日当たりの投与量は約0.5〜100mgである。該方法を実施す る際、式(I)の化合物を1日投与量を1回で投与するかまたは数回で投与する ことができる。処置計画には長期間にわたる投与が必要であるかもしれない。1 回の投与当たりの投与量または総投与量は医師により決定され、ついで疾患の性 質および重篤度、患者の年齢および一般的な健康状態および該化合物に対する耐 性などの因子に依存するであろう。 本発明はさらに、式(I〜In)で示される化合物を含む医薬製剤を提供する 。好ましくは製薬学的に許容し得る塩の形態のタンパク質を、肥満症の治療学的 または予防学的な処置のための、鼻、気管、経皮、又は非経口投与のために調合 することができる。例えば、式(I〜In)の化合物を従来の製薬学的担体およ び賦形剤と混合することができる。特許請求されるタンパク質を含む組成物は、 好ましくは可溶性の形態にて、約0.1〜90重量%、一般的には10〜30% を含む。 静脈内(IV)で使用するため、該タンパク質を通常使用される静脈液中にて 、 注入により投与する。例えば、生理食塩水、リンガー液または5%のデキストロ ース溶液などの液体が使用できる。 筋肉内注射製剤のためには、滅菌製剤、好ましくは式(I〜In)のタンパク 質の適切な可溶性塩の形態、例えば塩酸塩を発熱物質不含の水(蒸留)、生理食 塩水または5%のグルコース溶液などの製薬学的希釈剤中にて溶解および投与す ることができる。適切な不溶性形態の該化合物は水性基剤または製薬学的に許容 し得る油基剤、例えばオレイン酸エチルなどの長鎖脂肪酸エステル中の懸濁液と して調製および投与してよい。 式(I〜In)で示される化合物を鼻内投与することもまた望ましい。タンパ ク質の鼻内吸収に有用な製剤は、当技術分野でよく知られている。経鼻投与用製 剤は、該タンパク質と、アクリル酸系の親水性の架橋結合したポリマーからなる 群から好ましく選択されるカルボキシビニルポリマー、例えばカーボポール93 4、940、941(Goodrich Co.)とを含有する。このポリマーは、タンパク 質の吸収を促進し、適度な粘度を与えて鼻からの排出を防ぐ。このポリマーの適 切な含有量は、0.05〜2重量%である。このポリマーを塩基性物質で中和す ることによって、粘稠化の効果が増大する。活性化合物の量は、普通0.1〜1 0%である。この経鼻投与用組成物は、点鼻薬の剤型でも、スプレー用塗布器で もエアロゾルの剤型でもよい。 本化合物の肥満症を処置する能力は下記のようにイン・ビボで示される。 抗肥満症タンパク質に関する生物学的試験 パラビオーゼ実験はタンパク質が末梢脂肪組織により放出されること、該タン パク質が正常ならびに肥満症マウスの体重の増加を制御することができることを 示唆している。故に、最も密接に関連した生物学的実験は、被験物質を幾つかの 投与経路(例えば、静脈内、皮下、腹腔内またはミニポンプまたはカニューレに より)にて注射し、ついで、食物および飲料の摂取、体重増加、血,漿化学また はホルモン(グルコース、インシュリン、ACTH、コルチコステロン、GH、 T4)を多様な期間経過でモニターすることである。 適切な試験動物には、正常マウス(ICRなど)および肥満症マウス(ob/ ob、Avy/a、KK−Ay、tubby、fat)を含む。肥満症および糖尿病のob /obマウスモデルは当該技術分野においては肥満症状態を示すものとして一般 に受け入れられている。これらの注射の非特異的な作用のための対照は、同じパ ラメーターをモニターする同じ動物において活性成分を含有するかまたは含有し ない同様の組成中のビヒクルを用い、またはその受容体を欠如していると思われ る動物(db/dbマウス、fa/faまたはcp/cpラット)において、活 性剤自体を用いて行う。これらモデルにおいて、活性を示すタンパク質は、他の 哺乳動物、とりわけヒトにおいても同様の活性を示すであろう。 その標的組織は食物摂取および脂質生成状態を制御する視床下部にあると思わ れるので、被験物質を脳へ直接(例えば、側脳室または第三脳室を介したi.c. v.注射または特定の視床下部の核(例えば、弓状核、傍室核、辺縁弓核(perif ornical))に直接注入することも同様のモデルである。上記と同様のパラメー ターを測定するか、または摂食または代謝を制御すると知られている神経伝達物 質の放出(例えば、NPY、ガラニン、ノルエピネフリン、ドーパミン、β−エ ンドルフィン放出)をモニターできる。 同様の実験を灌流または組織浴系(tissue bath system)中で単離した視床下 部組織を用いてイン・ビトロにおいて行う。この場合は、神経伝達物質の放出ま たは電気生理学的な変化をモニターする。 化合物は少なくとも1つの上記生物学的試験において活性であり、抗肥満症薬 剤である。このように、それらは肥満症および肥満症によって示される障害の治 療に有用である。しかしながら、本発明のタンパク質は治療剤として有用なだけ ではない。当業者であれば、本発明のタンパク質が診断に使用するための抗体産 生において有用であり、タンパク質としては動物の食物添加剤として有用である ことを認識するであろう。さらに、本発明の化合物は哺乳動物において美容目的 のために体重を制御するためにも有用である。美容目的は体の外観をよくするた めに哺乳動物の体重を制御することを追及するものである。哺乳動物は必ずしも 肥満症である必要はない。このような美容目的の使用も本発明の一部を構成する 。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI //(C12N 1/21 C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:19) (31)優先権主張番号 08/381,040 (32)優先日 1995年1月31日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/381,041 (32)優先日 1995年1月31日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/381,047 (32)優先日 1995年1月31日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/381,049 (32)優先日 1995年1月31日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/381,050 (32)優先日 1995年1月31日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/381,054 (32)優先日 1995年1月31日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/381,057 (32)優先日 1995年1月31日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/381,163 (32)優先日 1995年1月31日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/381,247 (32)優先日 1995年1月31日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/381,266 (32)優先日 1995年1月31日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/381,370 (32)優先日 1995年1月31日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/381,451 (32)優先日 1995年1月31日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/381,666 (32)優先日 1995年1月31日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/383,632 (32)優先日 1995年2月6日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/384,649 (32)優先日 1995年2月6日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/383,650 (32)優先日 1995年2月6日 (33)優先権主張国 米国(US) (31)優先権主張番号 08/383,492 (32)優先日 1995年2月6日 (33)優先権主張国 米国(US) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,U G),AL,AM,AT,AU,BB,BG,BR,B Y,CA,CH,CN,CZ,DE,DK,EE,ES ,FI,GB,GE,HU,IS,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,U Z,VN (72)発明者 フローラ,デイビッド・ビー アメリカ合衆国46140インディアナ州 グ リーンフィールド、300イースト、ノース 5096番 (72)発明者 ヒース,ウィリアム・エフ・ジュニア アメリカ合衆国46038インディアナ州 フ ィッシャーズ、タフトン・ストリート 11214番 (72)発明者 ホフマン,ジェイムズ・エイ アメリカ合衆国46143インディアナ州 グ リーンウッド、ウッドランド・ストリーム ズ・ドライブ 4272番 (72)発明者 ショーナー,ブリジット・イー アメリカ合衆国46157インディアナ州 モ ンロビア、ボックス30エフ、ルーラル・ル ート 2番 (72)発明者 シールズ,ジェイムズ・イー アメリカ合衆国46060インディアナ州 ノ ーブルズビル、グラッシー・ブランチ・ロ ード 17808番 (72)発明者 スマイリー,デイビッド・エル アメリカ合衆国46140インディアナ州 グ リーンフィールド、200サウス・ロード、 イースト 6468番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式: [式中、 第2位のXaaは、Gln又はGluであり; 第17位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第22位のXaaは、Thr又はAlaであり; 第23位のXaaは、Gln、Gluであるか又は不在であり; 第29位のXaaは、Gln又はGluであり; 第49位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第51位のXaaは、Gln又はGluであり; 第57位のXaaは、Gln又はGluであり; 第58位のXaaは、Gln又はGluであり; 第63位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第67位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第70位のXaaは、Gln又はGluであり; 第73位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第77位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第95位のXaaは、Trp又はGlnであり; 第125位のXaaは、Gln又はGluであり; 第129位のXaaは、Gln又はGluであり; 第131位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第133位のXaaは、Trp又はGlnであり;そして 第134位のXaaは、Gln又はGluである] で示されるタンパク質又はその薬学的に許容し得る塩。 2.式: [式中、 第17位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第22位のXaaは、Thr又はAlaであり; 第23位のXaaは、Gln、Gluであるか又は不在であり; 第29位のXaaは、Gln又はGluであり; 第49位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第51位のXaaは、Gln又はGluであり; 第57位のXaaは、Gln又はGluであり; 第58位のXaaは、Gln又はGluであり; 第63位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第67位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第70位のXaaは、Gln又はGluであり; 第73位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第77位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第95位のXaaは、Trp又はGlnであり; 第125位のXaaは、Gln又はGluであり; 第129位のXaaは、Gln又はGluであり; 第131位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第133位のXaaは、Trp又はGlnであり;そして 第134位のXaaは、Gln又はGluである] で示されるタンパク質又はその薬学的に許容し得る塩。 3.式: [式中、 第17位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第22位のXaaは、Thr又はAlaであり; 第23位のXaaは、Gln、Gluであるか又は不在であり; 第29位のXaaは、Gln又はGluであり; 第49位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第51位のXaaは、Gln又はGluであり; 第57位のXaaは、Gln又はGluであり; 第58位のXaaは、Gln又はGluであり; 第63位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第67位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第70位のXaaは、Gln又はGluであり; 第73位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第77位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第95位のXaaは、Trp又はGlnであり; 第125位のXaaは、Gln又はGluであり; 第129位のXaaは、Gln又はGluであり; 第131位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第133位のXaaは、Trp又はGlnであり;そして 第134位のXaaは、Gln又はGluである] で示されるタンパク質又はその薬学的に許容し得る塩。 4.式: [式中、 第17位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第22位のXaaは、Thr又はAlaであり; 第23位のXaaは、Gln、Gluであるか又は不在であり; 第29位のXaaは、Gln又はGluであり; 第49位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第51位のXaaは、Gln又はGluであり; 第57位のXaaは、Gln又はGluであり; 第58位のXaaは、Gln又はGluであり; 第63位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第67位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第70位のXaaは、Gln又はGluであり; 第73位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第77位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第95位のXaaは、Trp又はGlnであり; 第125位のXaaは、Gln又はGluであり; 第129位のXaaは、Gln又はGluであり; 第131位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第133位のXaaは、Trp又はGlnであり;そして 第134位のXaaは、Gln又はGluである] で示されるタンパク質又はその薬学的に許容し得る塩。 5.式: [式中、 第29位のXaaは、Gln又はGluであり; 第49位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第51位のXaaは、Gln又はGluであり; 第57位のXaaは、Gln又はGluであり; 第58位のXaaは、Gln又はGluであり; 第63位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第67位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第70位のXaaは、Gln又はGluであり; 第73位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第77位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第95位のXaaは、Trp又はGlnであり; 第125位のXaaは、Gln又はGluであり; 第129位のXaaは、Gln又はGluであり; 第131位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第133位のXaaは、Trp又はGlnであり;そして 第134位のXaaは、Gln又はGluである] で示されるタンパク質又はその薬学的に許容し得る塩。 6.式: [式中、 第49位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第51位のXaaは、Gln又はGluであり; 第57位のXaaは、Gln又はGluであり; 第58位のXaaは、Gln又はGluであり; 第63位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第67位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第70位のXaaは、Gln又はGluであり; 第73位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第77位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第95位のXaaは、Trp又はGlnであり; 第125位のXaaは、Gln又はGluであり; 第129位のXaaは、Gln又はGluであり; 第131位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第133位のXaaは、Trp又はGlnであり;そして 第134位のXaaは、Gln又はGluである] で示されるタンパク質又はその薬学的に許容し得る塩。 7.式: [式中、 第49位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第51位のXaaは、Gln又はGluであり; 第57位のXaaは、Gln又はGluであり; 第58位のXaaは、Gln又はGluであり; 第63位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第67位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第70位のXaaは、Gln又はGluであり; 第73位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第77位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第95位のXaaは、Trp又はGlnであり; 第125位のXaaは、Gln又はGluであり; 第129位のXaaは、Gln又はGluであり; 第131位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第133位のXaaは、Trp又はGlnであり;そして 第134位のXaaは、Gln又はGluである] で示されるタンパク質又はその薬学的に許容し得る塩。 8.式: [式中、 第49位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであるか又 は不在であり; 第51位のXaaは、Gln又はGluであり; 第57位のXaaは、Gln又はGluであり; 第58位のXaaは、Gln又はGluであり; 第63位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第67位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第70位のXaaは、Gln又はGluであり; 第73位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第77位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第95位のXaaは、Trp又はGlnであり; 第125位のXaaは、Gln又はGluであり; 第129位のXaaは、Gln又はGluであり; 第131位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第133位のXaaは、Trp又はGlnであり;そして 第134位のXaaは、Gln又はGluである] で示されるタンパク質又はその薬学的に許容し得る塩。 9.式: [式中、 第57位のXaaは、Gln又はGluであり; 第58位のXaaは、Gln又はGluであり; 第63位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第67位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第70位のXaaは、Gln又はGluであり; 第73位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第77位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第95位のXaaは、Trp又はGlnであり; 第125位のXaaは、Gln又はGluであり; 第129位のXaaは、Gln又はGluであり; 第131位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第133位のXaaは、Trp又はGlnであり;そして 第134位のXaaは、Gln又はGluである] で示されるタンパク質又はその薬学的に許容し得る塩。 10.式: [式中、 第67位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第70位のXaaは、Gln又はGluであり; 第73位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第77位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第95位のXaaは、Trp又はGlnであり; 第125位のXaaは、Gln又はGluであり; 第129位のXaaは、Gln又はGluであり; 第131位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第133位のXaaは、Trp又はGlnであり;そして 第134位のXaaは、Gln又はGluである] で示されるタンパク質又はその薬学的に許容し得る塩。 11.式: [式中、 第95位のXaaは、Trp又はGlnであり; 第125位のXaaは、Gln又はGluであり; 第129位のXaaは、Gln又はGluであり; 第131位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第133位のXaaは、Trp又はGlnであり;そして 第134位のXaaは、Gln又はGluである] で示されるタンパク質又はその薬学的に許容し得る塩。 12.式: [式中、 第95位のXaaは、Trp又はGlnであり; 第125位のXaaは、Gln又はGluであり; 第129位のXaaは、Gln又はGluであり; 第131位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第133位のXaaは、Trp又はGlnであり;そして 第134位のXaaは、Gln又はGluである] で示されるタンパク質又はその薬学的に許容し得る塩。 13.式: [式中、 第70位のXaaは、Gln又はGluであり; 第73位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第77位のXaaは、Asn、Asp又はGlnであり; 第95位のXaaは、Trp又はGlnであり; 第125位のXaaは、Gln又はGluであり; 第129位のXaaは、Gln又はGluであり; 第131位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第133位のXaaは、Trp又はGlnであり;そして 第134位のXaaは、Gln又はGluである] で示されるタンパク質又はその薬学的に許容し得る塩。 14.式: [式中、 第95位のXaaは、Trp又はGlnであり; 第125位のXaaは、Gln又はGluであり; 第129位のXaaは、Gln又はGluであり; 第131位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第133位のXaaは、Trp又はGlnであり;そして 第134位のXaaは、Gln又はGluである] で示されるタンパク質又はその薬学的に許容し得る塩。 15.式: [式中、 第95位のXaaは、Trp又はGlnであり; 第125位のXaaは、Gln又はGluであり; 第129位のXaaは、Gln又はGluであり; 第131位のXaaは、Ile、Leu、Met又はメチオニンスルホキシドであり; 第133位のXaaは、Trp又はGlnであり;そして 第134位のXaaは、Gln又はGluである] で示されるタンパク質又はその薬学的に許容し得る塩。 16.第2位のXaaがGlnであり; 第17位のXaaがAsnであり; 第22位のXaaがThrであり; 第23位のXaaがGlnであり; 第29位のXaaがGlnであり; 第49位のXaaがMetであり; 第51位のXaaがGlnであり; 第57位のXaaがGlnであり; 第58位のXaaがGlnであり; 第63位のXaaがMetであり; 第67位のXaaがAsnであり; 第70位のXaaがGlnであり; 第73位のXaaがAsnであり; 第77位のXaaがAsnであり; 第95位のXaaがTrpであり; 第125位のXaaがGlnであり; 第129位のXaaがGlnであり; 第131位のXaaがMetであり; 第133位のXaaがTrpであり;そして 第134位のXaaがGlnである、請求項1〜15のいずれかに記載のタンパク 質。 17.肥満症の処置を必要とする哺乳類に、請求項1〜15のいずれかに記載の タンパク質を投与することを含んでなる、肥満症を処置する方法。 18.請求項1〜15のいずれかに記載のタンパク質を、1又はそれ以上の、医 薬製剤用の薬学的に許容し得る希釈剤、担体又は添加剤と共に含有する医薬製剤 。
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