JPH1135972A - フォーマー容器充填用液状洗浄剤組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 皮膚刺激性がなく、均質でクリーミィな泡を
形成でき、洗浄力、低温保存安定性に優れた、ポンプ式
等のフォーマー容器に充填して用いる液状洗浄剤組成物
を提供する。 【解決手段】 下記（Ａ）成分、（Ｂ）成分および
（Ｃ）成分を含有し、これら成分の配合割合が、下記式
を満足することを特徴とするフォーマー容器充填用液状
洗浄剤組成物。 （Ａ）高級脂肪酸の塩基性アミノ酸塩の少なくとも１種 （Ｂ）アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性
界面活性剤及び半極性界面活性剤から選ばれた１種以上
の界面活性剤 （Ｃ）多価アルコール （Ｃ）＞［（Ａ）＋（Ｂ）］

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、フォーマー容器に
充填して使用する液状洗浄剤組成物に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、身体洗浄剤に求められる機能と
して、洗浄性、泡立ち性（質・量感）、泡切れ性、皮膚
に対するマイルド性、使用後の官能性（しっとり感、す
べすべ感等）、洗浄剤組成物の保存安定性などが挙げら
れる。これらのうち使用時に求められる性能は洗浄組成
物によって大きく変わるものであるが、同一の洗浄剤組
成物を用いても洗浄剤の量およびその泡立て方によって
も大きく変化する。

【０００３】従来の身体洗浄剤は洗浄組成物を手または
タオルなどに取り、さらに場合によっては適度な水を加
えた状態で、身体またはタオルなどとの摩擦により適度
に泡立てて洗浄を行うものであった。摩擦による泡立て
方では、温度、湿度などの使用環境や摩擦を行う力のか
け具合、さらに泡立てるために使用する水の硬度および
水分量などにより、泡の質感、量感が大きく左右され、
洗浄剤の諸性能に影響を与える。また、最近手を汚すこ
となく、しかも１回に使用する量を一定にし得る、簡便
性、使用性等に優れたポンプ式の容器に入った洗浄剤が
市販されている。しかしながら、ポンプ式容器に充填し
た洗浄剤は泡質や泡の安定性等が悪く、また粘性の高い
洗浄剤が入った場合は使用する量を一定にすることは困
難である。

【０００４】そこでフォーマー容器に充填する洗浄剤組
成物が種々提案されており、例えば、以下のものが挙げ
られる。 特開平５−１３２７００号公報（サンスター） 特定のエーテルリン酸塩等の界面活性剤と一価アルコー
ルと多価アルコールを配合し、泡質や吐出後の泡保持性
の改良を目的とした起泡性洗浄剤組成物が記載されてい
る。 特開平８−９２０６４号公報（花王） 高級脂肪酸のトリエタノールアミン塩等の塩とその他の
塩を配合し、低温下での使用性の改良を目的とした洗浄
剤組成物が記載されている。 特開平８−１４３８９９号公報（花王） アミノ酸系活性剤及び塩を配合し、低温下での使用性等
の改良を目的とした洗浄剤組成物が記載されている。ま
た、フォーマー容器自体に関するものも提案されてい
る。 特開平７−３１５４６３号公報（吉野工業） 特開平８−２３０９６１号公報（吉野工業）

【０００５】しかしながら、これら洗浄剤組成物は、そ
の主成分である界面活性剤が、皮膚への刺激性、安定性
等に問題を有していたり、洗浄力、泡形成性や泡量の均
一性等が不十分であるという問題も有している。また、
フォーマー容器の改良のみでは、洗浄力、泡質、低温下
での使用性等の問題を解決することは困難である。しか
もこれら公知文献には、界面活性剤として高級脂肪族の
塩基性アミノ酸塩を使用した具体例の記載はない。

【０００６】一方、低刺激性、安全性の高い、しかも弾
力性のある泡を形成しうる界面活性剤として、高級脂肪
酸の塩基性アミノ酸塩を用いた洗浄剤が提案されてい
る。例えば、以下のものが挙げられる。 特開平１−２３８５２１号公報（ライオン） ラウリン酸とミリスチン酸の塩基性アミノ酸塩を特定比
率で併用し、泡性能、低温流動性の改良を目的とした液
状皮膚洗浄剤組成物が記載されている。 特開平１−２３８５２２号公報（ライオン） 高級脂肪酸の塩基性アミノ酸塩と高級脂肪酸グリコール
モノエステルを併用し、泡立ち、安定性の向上を目的と
したゲル状洗浄剤組成物が記載されている。 特開平５−２５５６９３号公報（味の素） 高級脂肪酸の塩基性アミノ酸塩とキレート剤を併用し、
臭気の改善を目的とした洗浄剤組成物が記載されてい
る。 特公平４−２４３９９号公報（川研ファインケミカ
ル） 塩基性アミノ酸塩と尿素を併用し、臭気の改善を目的と
した洗浄剤組成物が記載されている。

【０００７】一般に塩基性アミノ酸塩からなる界面活性
剤は泡の立て方により、泡立ち・泡の量・クリーミィ性
が大きく変化する性質を有しており、これをポンプ式フ
ォーマー容器に入れること、すなわち洗浄剤と空気とを
混合し多孔体等の泡形成手段を通過させることにより、
均一でクリーミィな泡を安定に得ることができる。しか
しながら、低刺激性である高級脂肪酸の塩基性アミノ酸
塩は、溶解度が低いため結晶化しやすく、そのため保存
安定性が悪く、またフォーマーで均一な泡性能および洗
浄性能を実現することは困難であった。しかも、これら
公知文献には、高級脂肪酸の塩基性アミノ酸塩を配合し
た洗浄剤組成物をフォーマー容器に充填して用いること
は全く開示されていない。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、皮膚刺激性
がなく、均質でクリーミィな泡を形成でき、洗浄力、低
温保存安定性の優れた、フォーマー容器に充填して用い
る液状洗浄剤組成物を提供することを目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、（Ａ）
高級脂肪酸の塩基性アミノ酸塩の少なくとも１種、
（Ｂ）アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性
界面活性剤及び半極性界面活性剤から選ばれた少なくと
も１種の界面活性剤、及び（Ｃ）多価アルコールの少な
くとも１種を含有し、成分（Ａ）、成分（Ｂ）、成分
（Ｃ）の重量割合が、下記式 （Ｃ）＞［（Ａ）＋（Ｂ）］ を満足することを特徴とするフォーマー容器充填用液状
洗浄剤組成物が提供される。

【００１０】即ち、本発明者等は、界面活性剤として、
低刺激性で安全性の高い、高級脂肪酸の塩基性アミノ酸
塩を用い、これに特定の成分を特定割合配合することに
よって、殊にポンプ式フォーマー容器に充填して用いる
ことによって、界面活性剤濃度が低くとも、泡質が優
れ、使用感触も良好な洗浄剤組成物が得られることを見
い出し、本発明を完成するに至った。

【００１１】

【発明の実施の形態】本発明の液状洗浄剤組成物の
（Ａ）成分である高級脂肪酸の塩基性アミノ酸塩は、塩
基性アミノ酸により塩を形成させた脂肪酸石けんであ
り、低濃度でも高い洗浄力及び均一で弾力性のある起泡
力を有し、使用活性剤濃度が低いので、皮膚刺激性はさ
らに少なくなるという特徴をもつ。

【００１２】上記（Ａ）成分の高級脂肪酸の塩基性アミ
ノ酸塩を構成する高級脂肪酸としては、炭素数１２〜１
８の飽和または不飽和脂肪酸、これらの混合物が挙げら
れる。混合物の具体例としては、ヤシ油脂肪酸、硬化ヤ
シ油脂肪酸、パーム油脂肪酸、硬化パーム油脂肪酸、牛
脂脂肪酸、硬化牛脂脂肪酸等が挙げられる。この内、溶
解性、安定性の点からラウリン酸、ミリスチン酸、ヤシ
油脂肪酸が好ましい。

【００１３】一方、上記（Ａ）高級脂肪酸の塩基性アミ
ノ酸塩を構成する塩基性アミノ酸は、塩基性側鎖を有す
るアミノ酸である。具体例としては、リジン、アルギニ
ン、ヒドロキシリジン、ヒスチジン、オルニチンが挙げ
られる。この内、リジン、アルギニンが好ましく、特に
アルギニンが好ましい。

【００１４】該（Ａ）成分の高級脂肪酸の塩基性アミノ
酸塩の配合量は、洗浄剤組成物中、洗浄性、泡形成性の
点から０．１〜２０重量％が好ましく、皮膚に対するマ
イルド性の点から、０．１〜５重量％がさらに好まし
い。

【００１５】また、本発明の液状洗浄剤組成物の（Ｂ）
成分である界面活性剤は泡質補助剤であり、これを配合
することによって、泡がよりクリーミィとなり安定にな
り、特に低温安定性が向上し、洗浄剤組成物をフォーマ
ー容器に充填して使用する場合の目詰まりを防止するこ
とができる。

【００１６】上記本発明の（Ｂ）成分である泡質補助剤
の界面活性剤は、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活
性剤、両性界面活性剤及び半極性界面活性剤から選ばれ
た１種又は２種以上用いる。アニオン界面活性剤として
は、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、ア
ルキルリン酸エステル塩などを用いることができる。カ
ルボン酸塩としては、炭素数１２〜１８の飽和及び不飽
和脂肪酸のほか、これらの混合物であるヤシ油脂肪酸、
硬化ヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸、硬化パーム油脂肪
酸、牛脂脂肪酸、硬化牛脂脂肪酸などのカリウム塩、ナ
トリウム塩、トリエタノールアミン塩、アンモニウム塩
などの脂肪酸石鹸、アルキルエーテルカルボン酸塩、Ｎ
−アシルサルコシン塩、Ｎ−アシルβアラニン塩、Ｎ−
アシルグルタミン酸塩などが挙げられる。この場合、ア
ルキル基またはアシル基としては炭素数８〜２０のアル
キル基またはアシル基が好ましい。カルボン酸塩の具体
例としては、ラウリン酸カリウム、ラウリン酸ナトリウ
ム、ミリスチン酸トリエタノールアミンナトリウム、Ｎ
−ラウロイルサルコシンナトリウム、Ｎ−ミリストイル
サルコシンカリウム、Ｎ−ラウロイルグルタミン酸ナト
リウム、Ｎ−ラウロイルメチル−β−アラニンナトリウ
ムなどがある。

【００１７】スルホン酸塩としては、Ｎ−アシルアミノ
スルホン酸塩、ポリオキシエチレンスルホコハク酸塩な
どが挙げられ、Ｎ−ココイルメチルタウリンナトリウ
ム、Ｎ−ラウロイルメチルタウリンナトリウム、Ｎ−ミ
リストイルメチルタウリントリエタノールアミン、Ｎ−
パルミトイルメチルタウリンナトリウム、ポリオキシエ
チレンアルキルスルホコハク酸ナトリウムなどがある。
硫酸エステル塩としては、高級アルキル硫酸塩、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル硫酸塩などがある。アル
キルリン酸エステル塩としては、モノラウリルリン酸ト
リエタノールアミン、ラウリルリン酸ナトリウム、モノ
ミリスチルリン酸トリエタノールアミン、ジミリスチル
リン酸トリエタノールアミンなどがある。

【００１８】これらの内、使用感から好ましいのは、カ
ルボン酸塩であり、また、安定性の点からトリエタノー
ルアミン塩が好ましい。泡形成性、使用感、安定性の点
から、配合量は０．０１〜５重量％とするのが良い。

【００１９】ノニオン界面活性剤としては、疎水基とイ
オン化しない親水基を有するものや、親水性ノニオン性
界面活性剤が用いられる。疎水基とイオン化しない親水
基を有するノニオン性界面活性剤としては、例えば、ソ
ルビタンモノオレエート、ソルビタンモノイソステアレ
ート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパル
ミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンセ
スキオレエート、ソルビタントリオレエート、ペンタ−
２−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テト
ラ−２−エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタンな
どのソルビタン脂肪酸エステル類、モノ綿実油酸脂肪酸
グリセリン、モノエルカ酸グリセリン、セスキオレイン
酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、α，α’
−オレイン酸ピログルタミン酸グリセリン、モノステア
リン酸グリセリンリンゴ酸などのグリセリンポリグリセ
リン脂肪酸類、モノステアリン酸プロピレングリコール
などのプロピレングリコール脂肪酸エステル類、硬化ヒ
マシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテルなどが挙げ
られる。

【００２０】また、親水性ノニオン性界面活性剤として
は、例えば、ＰＯＥ−ソルビタンモノステアレート、Ｐ
ＯＥ−ソルビタンモノオレエート、ＰＯＥソルビタンテ
トラオレエートなどのＰＯＥソルビタン脂肪酸エステル
類、ＰＯＥ・ＰＯＰ水添ラノリン、ＰＯＥ・ＰＯＰグリ
セリンエーテルなどのＰＯＥ・ＰＯＰアルキルエーテル
類、テトロニックなどのテトラＰＯＥ・テトラＰＯＰエ
チレンジアミン縮合物、ＰＯＥヒマシ油、ＰＯＥ硬化ヒ
マシ油、ＰＯＥ硬化ヒマシ油モノイソステアレート、Ｐ
ＯＥ硬化ヒマシ油モノピログルタミン酸モノイソステア
リン酸ジエステル、ＰＯＥヒマシ油硬化ヒマシ油誘導
体、ＰＯＥソルビットミツロウなどのＰＯＥミツロウ・
ラノリン誘導体、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ラ
ウリン酸モノエタノールアミド、脂肪酸イソプロパノー
ルアミドなどのアルカノールアミド、ＰＯＥプロピレン
グリコール脂肪酸エステル、ＰＯＥアルキルアミン、Ｐ
ＯＥ脂肪酸アミド、ショ糖脂肪酸アミド、ショ糖脂肪酸
エステル、ＰＯＥノニルフェニルホルムアルデヒド縮合
物、アルキルエトキシジメチルアミンオキシド、トリオ
レイルリン酸などが挙げられる。ポリグリセリン、ポリ
エチレングリコール、ポリオキシエチレンメチルグルコ
シドエーテル、ポリオキシアルキレングリセリルエーテ
ル、ポリオキシアルキレンポリグリセリルエーテル、ポ
リオキシアルキレンデカグリセリルエーテル、ポリオキ
シアルキレンペンタエリスリトールエーテルなどが挙げ
られる。

【００２１】これらの内、好ましいのは、アルカノール
アミドおよび（ポリ）グリセリン脂肪酸エステルであ
る。低温安定性、洗浄力の点から、更に好ましくは、ア
ルカノールアミドである。配合量は、低温安定性、洗浄
力、泡質の点から、０．５〜１０重量％が好ましい。

【００２２】両性界面活性剤としては、アミドプロピル
ベタイン、カルボキシベタイン、スルホベタイン、アミ
ノカルボン酸、イミダゾリン誘導体、リン脂質、３級窒
素を含むリン酸エステル等が用いられる。これらの内、
低温での目詰まりのなさの点で好ましいのは、ベタイン
系両性界面活性剤である。配合量は、低温での目詰まり
のなさ、泡質、洗浄力の点から、０．１〜５重量％が好
ましい。

【００２３】本発明の洗浄剤組成物には、さらに（Ｃ）
成分である多価アルコールを必須成分とする。本発明の
洗浄剤組成物をフォーマー容器に充填するためには、低
粘度である必要がある。上記（Ｃ）成分の多価アルコー
ルは液状洗浄剤組成物の粘度を調整する作用を有しこれ
を配合することにより、本発明の液状洗浄剤組成物をフ
ォーマー容器特にポンプ式フォーマー容器に簡便に充填
することが可能となり、また使用に際しても目詰まり特
に低温時の目詰まりを防止することができ、また泡質を
向上させることができる。更には油状成分の洗浄効果を
高めることができる。

【００２４】上記（Ｃ）成分の具体例としては、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、１，３ーブチレ
ングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、
ジグリセリン、トリグリセリン、ソルビトール、マルチ
トール、ラクトース、Ｄ−マンニット、キシリトール、
グルコース、スクロースなどが挙げられる。これらの
内、油状成分の洗浄力の点から、プロピレングリコー
ル、１，３ーブチレングリコール、ジプロピレングリコ
ールが好ましい。

【００２５】多価アルコールの配合量は１〜３０重量％
であり、好ましくは５〜２５重量％である。この範囲よ
り少ないと泡質が均一にならず、多いと泡の質（クリー
ミィ性）が低下する。

【００２６】本発明の液状洗浄剤組成物において、該
（Ｃ）成分の多価アルコールは、（Ａ）高級脂肪酸塩基
性アミノ酸塩と（Ｂ）泡質補助剤の総量よりも多量（重
量）に配合することが特に重要である。すなわち、本発
明の洗浄剤組成物の（Ａ）成分である高級脂肪酸塩基性
アミノ酸塩は、吐出される泡の重さが均一になりにくい
が、（Ａ）成分の高級脂肪酸塩基性アミノ酸塩に（Ｂ）
成分の泡質補助剤を配合し、（Ａ）成分と（Ｂ）成分の
総量よりも多量の（Ｃ）成分の多価アルコールを含有さ
せることにより、フォーマー容器から吐出される泡の重
さが均一になる。また、常温時と低温時での１回吐出あ
たりの泡の重さが均一になる。さらに、低温での粘度上
昇が少なく、低温においても押し出し性が良く、均一で
キメ細かな泡が得られる。しかも油状成分への浸透が高
まり洗浄力が向上する。さらには保湿効果が高まると同
時に低温安定性が向上する。

【００２７】本発明の液状洗浄剤組成物には、通常洗浄
剤に配合される各種添加剤を用いることができる。これ
ら添加剤としては、例えば、水溶性高分子、薬剤、殺菌
剤、酸化防止剤、キレート剤、香料、色素類などが挙げ
られる。

【００２８】本発明の液体洗浄剤組成物はフォーマー容
器に充填するため、低粘度である必要がある。本発明の
液状洗浄剤組成物の粘度は１〜５０ｃＰであり、好まし
くは１〜１０ｃＰである。この範囲を超えると常温時と
低温時で異なった泡が形成される。

【００２９】本発明においては、液体洗浄剤組成物をフ
ォーマー容器に充填して使用される。フォーマー容器
は、単数または複数の一定の孔径を有する多孔体を用
い、所定の割合で液体洗浄剤組成物と空気を混合し、該
液体洗浄剤組成物を泡状態として吐出させるものであれ
ばいずれのものでもよいが、使用性の点からキャップの
頭部を手指で押圧することにより使用するポンプ式フォ
ーマーが好ましい。

【００３０】

【実施例】次に、実施例に基づいて、本発明を具体的に
説明する。

【００３１】実施例１〜１１、比較例１〜１０ 表１に示す実施例１〜１１及び比較例１〜１０の液状洗
浄剤組成物を調製した。各洗浄剤組成物について、各ポ
ンプ式フォーマー容器に充填し、次いで、以下の性能評
価を行った。結果を表１に示す。尚、ポンプ式フォーマ
ー容器ａは、吉野工業（株）製フォーマー容器（前記特
開平７−３１５４６３号記載の泡放出用ポンプ容器に準
じる）を、また同じく容器ｂは、吉野工業（株）製フォ
ーマー容器（前記特開平８−２３０９６１号記載の泡放
出用ポンプ容器に準じる）を用いた。

【００３２】評価基準 〈洗浄力〉女性２０名（専門パネラー）が、前記ａ又は
ｂのポンプ式フォーマー容器に充填した本発明品、比較
品を使用後、下記基準でメイク落とし効果を官能的に比
較し、５点満点で採点を行った。また、その評価点の合
計により下記基準で評価を行った。 ５点：非常に良く落ちる ４点：良く落ちる ３点：落ちる ２点：やや落ちにくい １点：水洗いと同様 ◎：評価点の合計が７５点以上 ○：評価点の合計が５０点以上７４点以下 △：評価点の合計が３０点以上４９点以下 ×：評価点の合計が２９点以下

【００３３】〈泡量の均一性〉洗浄液を前記ａ又はｂの
ポンプ式フォーマー容器に入れ泡を押し出し、５０ｍｌ
バイヤル瓶など）に満充し、比重を測定する。これを室
温２５℃及び５℃で測定し、その比を求める。 ａ＝５℃における比重／室温２５℃における比重 この値ａにより泡量の均一性を判定した。 ◎：ａが１．０以上１．２未満 ○：ａが１．２以上１．５未満 △：ａが１．５以上２．０未満 ×：ａが２．０以上 及び 低温で詰まるため測定不能

【００３４】〈泡形成性〉洗浄液をａ又はｂのポンプ式
フォーマー容器に入れ、数回押し出したときの泡の質を
目視で判定した。 ◎：泡が均質でクリーミィ ○：大きな泡が少し混じる △：大きな泡がやや混じる ×：大きな泡が非常に多い

【００３５】〈低温安定性〉洗浄液をａ又はｂのポンプ
式フォーマー容器に入れ、５℃で２４時間保存後、ポン
プを１０回押し、その時のポンプ詰まりの有無等を評価
した。 ◎：ポンプ詰まりがなく、軽い力で押すことができる ○：ポンプ詰まりはないが、若干力を要する △：若干ひっかかりがある ×：詰まる

【００３６】〈肌へのマイルド性〉女性２０名（専門パ
ネラー）が、ａ又はｂのポンプ式フォーマー容器に充填
した本発明品、比較品を使用後、下記基準で肌へのマイ
ルド性を官能的に比較した。また、その結果を下記基準
により評価した。 ◎：マイルドであると答えた人が１５人以上 ○：マイルドであると答えた人が１０人以上、１４人以
下 △：マイルドであると答えた人が６人以上９人以下 ×：マイルドであると答えた人が５人以下

【００３７】

【表１−（１）】

【００３８】

【表１−（２）】

【００３９】

【表１−（３）】

【００４０】

【表１−（４）】

【００４１】

【表１−（５）】

【００４２】比較例１１〜２１ 実施例１〜１１で使用した洗浄剤組成物を、ポンプ式フ
ォーマー容器に充填しないで使用したところ、いずれも
泡立ち及び泡質が不均一で不十分であり、肌の上から流
れやすく使用性が悪かった。また、汚垢とのなじみが悪
く、洗浄力も不十分であった。

【００４３】

【発明の効果】本発明のフォーマー容器充填用液状洗浄
剤組成物は、（Ａ）界面活性剤として低刺激性及び安定
性が高く、しかも弾力性のある泡を形成しうる高級脂肪
酸の塩基性アミノ酸塩を用い、これに（Ｂ）泡質補助剤
としてアニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性
界面活性剤及び半極性界面活性剤から選ばれた少なくと
も１種の界面活性剤を併用し、更に（Ｃ）多価アルコー
ルを併用し、その配合割合が、（Ｃ）＞［（Ａ）＋
（Ｂ）］としたものであり、特に該液状洗浄剤組成物を
ポンプ式フォーマー容器に充填して用いた場合、泡量の
均一性、泡質等の泡形成性および低温保存安定性に優れ
た、肌に対してマイルドな液状洗浄剤組成物である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 （Ａ）高級脂肪酸の塩基性アミノ酸塩の
   少なくとも１種、（Ｂ）アニオン界面活性剤、ノニオン
   界面活性剤、両性界面活性剤及び半極性界面活性剤から
   選ばれた少なくとも１種の界面活性剤、及び（Ｃ）多価
   アルコールの少なくとも１種を含有し、成分（Ａ）、成
   分（Ｂ）、成分（Ｃ）の重量割合が、下記式 （Ｃ）＞［（Ａ）＋（Ｂ）］ を満足することを特徴とするフォーマー容器充填用液状
   洗浄剤組成物。