JPH11345720A - ガス絶縁変圧器 - Google Patents
ガス絶縁変圧器Info
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- JPH11345720A JPH11345720A JP14960998A JP14960998A JPH11345720A JP H11345720 A JPH11345720 A JP H11345720A JP 14960998 A JP14960998 A JP 14960998A JP 14960998 A JP14960998 A JP 14960998A JP H11345720 A JPH11345720 A JP H11345720A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 SF6ガスと他のガスの混合ガスを使用し
て、SF6ガス使用量が少なく、地球温暖化への影響が
少なく、冷却性能、絶縁性能の優れた経済的なガス絶縁
変圧器を実現する。 【解決手段】 タンク内にSF6ガスとその他のガスに
よる混合ガスを密封し運転時に鉄心および高圧巻線、低
圧巻線から発生する熱を絶縁ガスの循環によって冷却
し、同時に高電界となっている巻線内の絶縁もこの絶縁
ガスによって保持するものである。絶縁強度を保持する
には、タンク内に10%乃至30%のSF6ガスと残り
を窒素ガスとすることが効果的である。また、冷却性能
を維持するには、タンク内に30%乃至50%のSF6
と残りを窒素ガスで構成した場合である。従って、タン
ク内のガスをSF6ガスと窒素ガスの混合ガスで構成し
た場合、冷却性能、絶縁性能を満たす混合率はSF6ガ
スの混合率が30%乃至50%で残りを窒素ガスで構成
することにより達成される。
て、SF6ガス使用量が少なく、地球温暖化への影響が
少なく、冷却性能、絶縁性能の優れた経済的なガス絶縁
変圧器を実現する。 【解決手段】 タンク内にSF6ガスとその他のガスに
よる混合ガスを密封し運転時に鉄心および高圧巻線、低
圧巻線から発生する熱を絶縁ガスの循環によって冷却
し、同時に高電界となっている巻線内の絶縁もこの絶縁
ガスによって保持するものである。絶縁強度を保持する
には、タンク内に10%乃至30%のSF6ガスと残り
を窒素ガスとすることが効果的である。また、冷却性能
を維持するには、タンク内に30%乃至50%のSF6
と残りを窒素ガスで構成した場合である。従って、タン
ク内のガスをSF6ガスと窒素ガスの混合ガスで構成し
た場合、冷却性能、絶縁性能を満たす混合率はSF6ガ
スの混合率が30%乃至50%で残りを窒素ガスで構成
することにより達成される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は電力系統の受変電
分野で使用されるガス絶縁変圧器に関し、特に鉄心と鉄
心脚に巻き付けた巻線をタンク内に格納し、このタンク
を絶縁ガスで充填した変圧器に関するものである。
分野で使用されるガス絶縁変圧器に関し、特に鉄心と鉄
心脚に巻き付けた巻線をタンク内に格納し、このタンク
を絶縁ガスで充填した変圧器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図13は典型的なガス絶縁変圧器の内部
構造を示した断面図である。図において、1はタンク容
器、2は巻線、2aは高圧巻線、2bは低圧巻線、3は
鉄心、4は絶縁ガス、5は冷却器である。このようなタ
ンク容器1内において絶縁ガス4は0.2MPaから
0.3MPaの純度97%以上のSF6ガスが充填され
ている。このSF6ガスによって高圧巻線2aと低圧巻
線2bでの絶縁、巻線2内での絶縁、巻線2と鉄心3間
および巻線2とタンク容器1間での絶縁を保持してい
る。また、絶縁ガス4は鉄心3および巻線2にて発生し
た熱を冷却するために、変圧器タンク内部でポンプを用
いて循環させるか、ガスの温度差による浮力を利用して
循環させている。従って、ガス絶縁変圧器はSF6ガス
の優れた絶縁性能と冷却性能により、機器の高性能化に
貢献している。しかし、ガス絶縁変圧器全体として定格
により異なるものの数百kgから数千kgのSF6ガス
が必要であり、高価なSF6ガスによる経済性、および
SF6ガスが万一外部に洩れた時の地球温暖化への影響
等の問題点を有している。
構造を示した断面図である。図において、1はタンク容
器、2は巻線、2aは高圧巻線、2bは低圧巻線、3は
鉄心、4は絶縁ガス、5は冷却器である。このようなタ
ンク容器1内において絶縁ガス4は0.2MPaから
0.3MPaの純度97%以上のSF6ガスが充填され
ている。このSF6ガスによって高圧巻線2aと低圧巻
線2bでの絶縁、巻線2内での絶縁、巻線2と鉄心3間
および巻線2とタンク容器1間での絶縁を保持してい
る。また、絶縁ガス4は鉄心3および巻線2にて発生し
た熱を冷却するために、変圧器タンク内部でポンプを用
いて循環させるか、ガスの温度差による浮力を利用して
循環させている。従って、ガス絶縁変圧器はSF6ガス
の優れた絶縁性能と冷却性能により、機器の高性能化に
貢献している。しかし、ガス絶縁変圧器全体として定格
により異なるものの数百kgから数千kgのSF6ガス
が必要であり、高価なSF6ガスによる経済性、および
SF6ガスが万一外部に洩れた時の地球温暖化への影響
等の問題点を有している。
【0003】図14は例えば特開平2−110910号
公報に開示された従来の他のガス絶縁変圧器を示す断面
図であり、熱発生源となる巻線、あるいは巻線と鉄心を
冷媒液(パーフルオロカーボン)で浸したセミプール方
式ガス絶縁変圧器において密封空間に絶縁媒体として絶
縁ガス(SF6ガスと窒素ガスを混合した)方式が示さ
れている。図において、2は巻線、3は鉄心、6はパー
フルオロカーボン液、7は熱交換器、8は循環ポンプ、
9は導出管、10は導入管、11は導封タンク、12は
絶縁容器、13は混合ガスである。このような構成の変
圧器では巻線2や鉄心3を格納した冷媒液の入った絶縁
容器12と導封タンク11間での絶縁ガスとして混合ガ
ス13を用い、鉄心3や巻線2の冷却剤としてパーフル
オロカーボン液6を用いている。また、上記のセミプー
ル方式変圧器ではパーフルオロカーボン液6にSF6ガ
スが溶解しやすく、パーフルオロカーボン液6の温度が
上昇すると液中より気泡が発生し、この気泡が絶縁性能
の低下を招くという問題があった。この問題を解決する
ために、特開平2−110910号公報では、パーフル
オロカーボン液への溶解度の低い窒素ガスをSF6と混
合し、絶縁強度を低下させないためにSF6ガスを20
%、窒素ガスを80%の割合で混合し、また、液面での
気泡を小さくするため導封タンク内でのガス封入圧力を
増加した例が示されている。
公報に開示された従来の他のガス絶縁変圧器を示す断面
図であり、熱発生源となる巻線、あるいは巻線と鉄心を
冷媒液(パーフルオロカーボン)で浸したセミプール方
式ガス絶縁変圧器において密封空間に絶縁媒体として絶
縁ガス(SF6ガスと窒素ガスを混合した)方式が示さ
れている。図において、2は巻線、3は鉄心、6はパー
フルオロカーボン液、7は熱交換器、8は循環ポンプ、
9は導出管、10は導入管、11は導封タンク、12は
絶縁容器、13は混合ガスである。このような構成の変
圧器では巻線2や鉄心3を格納した冷媒液の入った絶縁
容器12と導封タンク11間での絶縁ガスとして混合ガ
ス13を用い、鉄心3や巻線2の冷却剤としてパーフル
オロカーボン液6を用いている。また、上記のセミプー
ル方式変圧器ではパーフルオロカーボン液6にSF6ガ
スが溶解しやすく、パーフルオロカーボン液6の温度が
上昇すると液中より気泡が発生し、この気泡が絶縁性能
の低下を招くという問題があった。この問題を解決する
ために、特開平2−110910号公報では、パーフル
オロカーボン液への溶解度の低い窒素ガスをSF6と混
合し、絶縁強度を低下させないためにSF6ガスを20
%、窒素ガスを80%の割合で混合し、また、液面での
気泡を小さくするため導封タンク内でのガス封入圧力を
増加した例が示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方で、鉄心と鉄心脚
に巻き付けた巻線をタンク内に格納し、このタンク内を
絶縁ガスのみで充填したガス入自冷式、導ガス風冷式、
導ガス水冷式、導ガス自冷式変圧器では、絶縁媒体とし
てのSF6ガスをタンク内で循環させ熱発生源である巻
線あるいは鉄心での発熱を冷却する冷却媒体として使用
している。従って、このようなガス絶縁変圧器の設計で
は、絶縁性能は勿論、冷却性能も保持することを考慮し
て行なう必要がある。また、従来のガス絶縁変圧器では
定格により異なるものの全体として数百kg乃至数千k
gのSF6ガスが必要であり、高価なSF6ガスによって
経済性が低く、SF6ガスが万一外部に洩れた時の地球
温暖化への影響等の問題点があった。
に巻き付けた巻線をタンク内に格納し、このタンク内を
絶縁ガスのみで充填したガス入自冷式、導ガス風冷式、
導ガス水冷式、導ガス自冷式変圧器では、絶縁媒体とし
てのSF6ガスをタンク内で循環させ熱発生源である巻
線あるいは鉄心での発熱を冷却する冷却媒体として使用
している。従って、このようなガス絶縁変圧器の設計で
は、絶縁性能は勿論、冷却性能も保持することを考慮し
て行なう必要がある。また、従来のガス絶縁変圧器では
定格により異なるものの全体として数百kg乃至数千k
gのSF6ガスが必要であり、高価なSF6ガスによって
経済性が低く、SF6ガスが万一外部に洩れた時の地球
温暖化への影響等の問題点があった。
【0005】本発明は上記のような問題点を解決するた
めになされたもので、SF6ガスと他のガスを特定の割
合で混合することによってSF6ガス使用量を少なくし
て、地球温暖化への影響を少なく、冷却性能、絶縁性能
の優れた経済的なガス入自冷式、導ガス風冷式、導ガス
水冷式、導ガス自冷式変圧器を提供することを目的とす
る。
めになされたもので、SF6ガスと他のガスを特定の割
合で混合することによってSF6ガス使用量を少なくし
て、地球温暖化への影響を少なく、冷却性能、絶縁性能
の優れた経済的なガス入自冷式、導ガス風冷式、導ガス
水冷式、導ガス自冷式変圧器を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の構成に
係るガス絶縁変圧器は、鉄心と鉄心脚に巻き付けた巻線
を格納したタンク容器内に30%乃至50%のSF6ガ
スと残りを窒素ガスもしくは乾燥空気とした構成の混合
ガスを封入して、冷却性能、絶縁性能の優れた経済的な
ガス絶縁変圧器を構成するものである。
係るガス絶縁変圧器は、鉄心と鉄心脚に巻き付けた巻線
を格納したタンク容器内に30%乃至50%のSF6ガ
スと残りを窒素ガスもしくは乾燥空気とした構成の混合
ガスを封入して、冷却性能、絶縁性能の優れた経済的な
ガス絶縁変圧器を構成するものである。
【0007】この発明の第2の構成に係るガス絶縁変圧
器は、鉄心と鉄心脚に巻き付けた巻線を格納したタンク
容器内に10%乃至30%のSF6ガスと残りを飽和フ
ッ素化合物(CnF2n+2:n=1〜10)とした構
成の混合ガスを封入して、冷却性能、絶縁性能の優れた
経済的なガス絶縁変圧器を構成するものである。
器は、鉄心と鉄心脚に巻き付けた巻線を格納したタンク
容器内に10%乃至30%のSF6ガスと残りを飽和フ
ッ素化合物(CnF2n+2:n=1〜10)とした構
成の混合ガスを封入して、冷却性能、絶縁性能の優れた
経済的なガス絶縁変圧器を構成するものである。
【0008】この発明の第3の構成に係るガス絶縁変圧
器は、鉄心と鉄心脚に巻き付けた巻線を格納したタンク
容器内に50%乃至70%のSF6ガスと残りを炭酸ガ
スとした構成の混合ガスを封入して、冷却性能、絶縁性
能の優れた経済的なガス絶縁変圧器を構成するものであ
る。
器は、鉄心と鉄心脚に巻き付けた巻線を格納したタンク
容器内に50%乃至70%のSF6ガスと残りを炭酸ガ
スとした構成の混合ガスを封入して、冷却性能、絶縁性
能の優れた経済的なガス絶縁変圧器を構成するものであ
る。
【0009】この発明の第4の構成に係るガス絶縁変圧
器は、鉄心と鉄心脚に巻き付けた巻線を格納したタンク
容器内にSF6ガスと窒素ガスもしくは乾燥空気とした
構成の混合ガスを封入し、封入ガス圧力をSF6ガス1
00%の定格圧力より増加して鉄心と鉄心脚に巻き付け
た巻線をこの中に収納して、冷却性能、絶縁性能の優れ
た経済的なガス絶縁変圧器を構成するものである。
器は、鉄心と鉄心脚に巻き付けた巻線を格納したタンク
容器内にSF6ガスと窒素ガスもしくは乾燥空気とした
構成の混合ガスを封入し、封入ガス圧力をSF6ガス1
00%の定格圧力より増加して鉄心と鉄心脚に巻き付け
た巻線をこの中に収納して、冷却性能、絶縁性能の優れ
た経済的なガス絶縁変圧器を構成するものである。
【0010】この発明の第5の構成に係るガス絶縁変圧
器は、鉄心と鉄心脚に巻き付けた巻線を格納したタンク
容器内にSF6ガスと飽和フッ素化合物(CnF2n+
2:n=1〜10)とした構成の混合ガスを封入し、封
入ガス圧力をSF6ガス100%の定格圧力より増加し
て、冷却性能、絶縁性能の優れた経済的なガス絶縁変圧
器を構成するものである。
器は、鉄心と鉄心脚に巻き付けた巻線を格納したタンク
容器内にSF6ガスと飽和フッ素化合物(CnF2n+
2:n=1〜10)とした構成の混合ガスを封入し、封
入ガス圧力をSF6ガス100%の定格圧力より増加し
て、冷却性能、絶縁性能の優れた経済的なガス絶縁変圧
器を構成するものである。
【0011】この発明の第6の構成に係るガス絶縁変圧
器は、鉄心と鉄心脚に巻き付けた巻線を格納したタンク
容器内にSF6 ガスと炭酸ガスとした構成の混合ガスを
封入し、封入ガス圧力をSF6ガス100%の定格圧力
より増加して、冷却性能、絶縁性能の優れた経済的なガ
ス絶縁変圧器を構成するものである。
器は、鉄心と鉄心脚に巻き付けた巻線を格納したタンク
容器内にSF6 ガスと炭酸ガスとした構成の混合ガスを
封入し、封入ガス圧力をSF6ガス100%の定格圧力
より増加して、冷却性能、絶縁性能の優れた経済的なガ
ス絶縁変圧器を構成するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】この発明の実施の形態であるガス
絶縁変圧器においては、SF6ガスと他のガスの混合ガ
スを使用しているので、SF6ガス使用量が少なく、地
球温暖化への影響の少なく、冷却性能、絶縁性能の優れ
た経済的な装置とすることができる。
絶縁変圧器においては、SF6ガスと他のガスの混合ガ
スを使用しているので、SF6ガス使用量が少なく、地
球温暖化への影響の少なく、冷却性能、絶縁性能の優れ
た経済的な装置とすることができる。
【0013】以下、この発明をその実施の形態を示す図
面に基づいて具体的に説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1であるガ
ス絶縁変圧器の断面図である。図において、1はタンク
容器、2は巻線、2aは高圧巻線、2bは低圧巻線、3
は鉄心、44は特定絶縁混合ガス、5は冷却器である。
このガス絶縁変圧器は、運転時に鉄心3および高圧巻線
2a、低圧巻線2bから発生する熱を特定絶縁混合ガス
44の循環によって冷却し、同時に高電界となっている
巻線2内の絶縁もこの特定絶縁混合ガス44によって保
持しようとするものである。従って、タンク内のガスを
SF6ガスと窒素ガスの混合ガスにした場合、冷却性能
と絶縁性能を両立して維持しなければならない。
面に基づいて具体的に説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1であるガ
ス絶縁変圧器の断面図である。図において、1はタンク
容器、2は巻線、2aは高圧巻線、2bは低圧巻線、3
は鉄心、44は特定絶縁混合ガス、5は冷却器である。
このガス絶縁変圧器は、運転時に鉄心3および高圧巻線
2a、低圧巻線2bから発生する熱を特定絶縁混合ガス
44の循環によって冷却し、同時に高電界となっている
巻線2内の絶縁もこの特定絶縁混合ガス44によって保
持しようとするものである。従って、タンク内のガスを
SF6ガスと窒素ガスの混合ガスにした場合、冷却性能
と絶縁性能を両立して維持しなければならない。
【0014】図2はこの発明の実施の形態1におけるS
F6/窒素混合ガスの絶縁特性を示す図であり、ガス絶
縁変圧器の高圧巻線と低圧巻線間を模擬した電極系でガ
ス圧力を一定としてSF6ガスと窒素ガスの混合率に対
する絶縁強度を実測した実験例である。SF6ガスを2
0%程度まで減少させると絶縁強度が急激に低下する。
従って、これよりもSF6ガスを減少させると巻線部の
絶縁強度を保持できなくなる。従って、絶縁強度の面か
ら見ればタンク内に10%乃至30%のSF6ガスと残
りを窒素ガスとすることが絶縁強度を保持するために効
果的である。
F6/窒素混合ガスの絶縁特性を示す図であり、ガス絶
縁変圧器の高圧巻線と低圧巻線間を模擬した電極系でガ
ス圧力を一定としてSF6ガスと窒素ガスの混合率に対
する絶縁強度を実測した実験例である。SF6ガスを2
0%程度まで減少させると絶縁強度が急激に低下する。
従って、これよりもSF6ガスを減少させると巻線部の
絶縁強度を保持できなくなる。従って、絶縁強度の面か
ら見ればタンク内に10%乃至30%のSF6ガスと残
りを窒素ガスとすることが絶縁強度を保持するために効
果的である。
【0015】図3はこの発明の実施の形態1におけるS
F6/窒素混合ガスの巻線部での冷却特性を示す図であ
り、ガス絶縁変圧器の巻線部での温度上昇をガス圧力を
一定としてSF6ガスの混合率に対する変化を示してい
る。つまりガスを混合した場合での冷却特性を示した結
果である。SF6の混合率を減少させ、窒素ガスの混合
率を増加すると巻線部での温度上昇は大きくなる。SF
6ガス100%に対して温度上昇はSF6ガスの混合率が
30%乃至50%で約1割程度上昇する。また、E種絶
縁材料を採用したガス絶縁変圧器の温度上昇限度70
(deg)を越えないためにもSF6ガスの混合率が3
0%乃至50%にする必要がある。従って、冷却性能を
維持するためには、タンク内にSF6ガスの混合率が3
0%乃至50%で残りを窒素ガスで構成した場合であ
る。従って、タンク内のガスをSF6ガスと窒素ガスの
混合ガスで構成した場合、冷却性能、絶縁性能を満たす
混合率はSF6ガスの混合率が30%乃至50%で残り
を窒素ガスで構成した場合である。
F6/窒素混合ガスの巻線部での冷却特性を示す図であ
り、ガス絶縁変圧器の巻線部での温度上昇をガス圧力を
一定としてSF6ガスの混合率に対する変化を示してい
る。つまりガスを混合した場合での冷却特性を示した結
果である。SF6の混合率を減少させ、窒素ガスの混合
率を増加すると巻線部での温度上昇は大きくなる。SF
6ガス100%に対して温度上昇はSF6ガスの混合率が
30%乃至50%で約1割程度上昇する。また、E種絶
縁材料を採用したガス絶縁変圧器の温度上昇限度70
(deg)を越えないためにもSF6ガスの混合率が3
0%乃至50%にする必要がある。従って、冷却性能を
維持するためには、タンク内にSF6ガスの混合率が3
0%乃至50%で残りを窒素ガスで構成した場合であ
る。従って、タンク内のガスをSF6ガスと窒素ガスの
混合ガスで構成した場合、冷却性能、絶縁性能を満たす
混合率はSF6ガスの混合率が30%乃至50%で残り
を窒素ガスで構成した場合である。
【0016】実施の形態1においてタンク内に封入する
混合ガスの構成をSF6ガスと乾燥空気としても、SF6
ガスの混合率が30%乃至50%で残りを乾燥空気とし
てもほぼ同様の性能を得ることができる。
混合ガスの構成をSF6ガスと乾燥空気としても、SF6
ガスの混合率が30%乃至50%で残りを乾燥空気とし
てもほぼ同様の性能を得ることができる。
【0017】実施の形態2.本実施の形態2は、混合ガ
スとしてSF6ガスとCF4ガスで構成した場合を示す。
図1のガス絶縁変圧器は、運転時に鉄心および高圧巻線
2a、低圧巻線2bから発生する熱を特定絶縁混合ガス
44の循環によって冷却し、同時に高電界となっている
巻線内の絶縁もこの絶縁ガスによって保持しようとする
ものである。従って、タンク内のガスをSF6ガスとC
F4ガスの混合ガスにした場合、冷却性能と絶縁性能を
両立して維持しなければならない。
スとしてSF6ガスとCF4ガスで構成した場合を示す。
図1のガス絶縁変圧器は、運転時に鉄心および高圧巻線
2a、低圧巻線2bから発生する熱を特定絶縁混合ガス
44の循環によって冷却し、同時に高電界となっている
巻線内の絶縁もこの絶縁ガスによって保持しようとする
ものである。従って、タンク内のガスをSF6ガスとC
F4ガスの混合ガスにした場合、冷却性能と絶縁性能を
両立して維持しなければならない。
【0018】図4はこの発明の実施の形態2におけるS
F6/CF4混合ガスの絶縁特性を示す図であり、ガス絶
縁変圧器の高圧巻線と低圧巻線間を模擬した電極系でガ
ス圧力を一定としてSF6ガスとCF4ガスの混合率に対
する絶縁強度を実測した実験例である。SF6ガスを2
0%程度まで減少させると絶縁強度が急激に低下する。
したがって、これよりもSF6ガスを減少させると巻線
部の絶縁強度を保持できなくなる。したがって、絶縁強
度の面から見ればタンク内に5%乃至20%のSF6ガ
スと残りをCF4ガスとすることが絶縁強度を保持する
ために効果的である。
F6/CF4混合ガスの絶縁特性を示す図であり、ガス絶
縁変圧器の高圧巻線と低圧巻線間を模擬した電極系でガ
ス圧力を一定としてSF6ガスとCF4ガスの混合率に対
する絶縁強度を実測した実験例である。SF6ガスを2
0%程度まで減少させると絶縁強度が急激に低下する。
したがって、これよりもSF6ガスを減少させると巻線
部の絶縁強度を保持できなくなる。したがって、絶縁強
度の面から見ればタンク内に5%乃至20%のSF6ガ
スと残りをCF4ガスとすることが絶縁強度を保持する
ために効果的である。
【0019】図5はこの発明の実施の形態2におけるS
F6/CF4混合ガスの巻線部での冷却特性を示す図であ
り、ガス絶縁変圧器の巻線部での常温からの温度上昇を
ガス圧力を一定としてSF6ガスとCF4ガスの混合率に
対する変化を示している。つまりガスを混合した場合で
の冷却特性を示した結果である。SF6ガスの混合率を
減少させ、CF4ガスの混合率を増加させると巻線部で
の温度上昇は大きくなる。SF6ガス100%に対して
温度上昇はSF6ガスの混合率が10%乃至30%で約
1割程度上昇する。また、E種絶縁材料を採用したガス
絶縁変圧器の温度上昇限度70(deg)を越えないた
めにもSF6ガスの混合率が10%乃至30%にする必
要がある。従って、冷却性能を維持するためには、タン
ク内にSF6ガスの混合率が10%乃至30%で残りを
CF4ガスで構成した場合である。従って、タンク内の
ガスをSF6ガスとCF4ガスの混合ガスで構成した場
合、冷却性能、絶縁性能を満たす混合率はSF6ガスの
混合率が10%乃至30%で残りCF4ガスで構成した
場合である。
F6/CF4混合ガスの巻線部での冷却特性を示す図であ
り、ガス絶縁変圧器の巻線部での常温からの温度上昇を
ガス圧力を一定としてSF6ガスとCF4ガスの混合率に
対する変化を示している。つまりガスを混合した場合で
の冷却特性を示した結果である。SF6ガスの混合率を
減少させ、CF4ガスの混合率を増加させると巻線部で
の温度上昇は大きくなる。SF6ガス100%に対して
温度上昇はSF6ガスの混合率が10%乃至30%で約
1割程度上昇する。また、E種絶縁材料を採用したガス
絶縁変圧器の温度上昇限度70(deg)を越えないた
めにもSF6ガスの混合率が10%乃至30%にする必
要がある。従って、冷却性能を維持するためには、タン
ク内にSF6ガスの混合率が10%乃至30%で残りを
CF4ガスで構成した場合である。従って、タンク内の
ガスをSF6ガスとCF4ガスの混合ガスで構成した場
合、冷却性能、絶縁性能を満たす混合率はSF6ガスの
混合率が10%乃至30%で残りCF4ガスで構成した
場合である。
【0020】実施の形態2においてタンク内に封入する
混合ガスの構成をSF6ガスと残りを飽和フッ素化合物
(CnF2n+2:n=2〜10)として、SF6ガス
の混合率が10%乃至30%で残りを飽和フッ素化合物
(CnF2n+2:n=2〜10)としてもほぼ同様の
性能を得ることができる。
混合ガスの構成をSF6ガスと残りを飽和フッ素化合物
(CnF2n+2:n=2〜10)として、SF6ガス
の混合率が10%乃至30%で残りを飽和フッ素化合物
(CnF2n+2:n=2〜10)としてもほぼ同様の
性能を得ることができる。
【0021】実施の形態3.本実施の形態3は、タンク
内の混合ガスとしてSF6ガスとCO2ガスで構成した場
合を示す。図1のガス絶縁変圧器は、運転時に鉄心およ
び高圧巻線2a、低圧巻線2bから発生する熱を特定絶
縁混合ガス44の循環によって冷却し、同時に高電界と
なっている巻線内の絶縁もこの絶縁ガスによって保持し
ようとするものである。従って、タンク内のガスをSF
6ガスとCO2ガスの混合ガスにした場合、冷却性能と絶
縁性能を両立して維持しなければならない。
内の混合ガスとしてSF6ガスとCO2ガスで構成した場
合を示す。図1のガス絶縁変圧器は、運転時に鉄心およ
び高圧巻線2a、低圧巻線2bから発生する熱を特定絶
縁混合ガス44の循環によって冷却し、同時に高電界と
なっている巻線内の絶縁もこの絶縁ガスによって保持し
ようとするものである。従って、タンク内のガスをSF
6ガスとCO2ガスの混合ガスにした場合、冷却性能と絶
縁性能を両立して維持しなければならない。
【0022】図6はこの発明の実施の形態3におけるS
F6/CO2混合ガスの絶縁特性を示す図であり、ガス絶
縁変圧器の高圧巻線と低圧巻線間を模擬した電極系でガ
ス圧力を一定としてSF6ガスと炭酸ガス(CO2)の混合
率に対する絶縁強度を実測した実験例である。SF6ガ
スが40%程度まで減少させると絶縁強度が急激に低下
する。従って、これよりもSF6ガスを減少させると巻
線部の絶縁強度を保持できなくなる。従って、絶縁強度
の面から見ればタンク内に30%乃至50%のSF6ガ
スと残りを炭酸ガスとすることが絶縁強度を保持するた
めに効果的である。
F6/CO2混合ガスの絶縁特性を示す図であり、ガス絶
縁変圧器の高圧巻線と低圧巻線間を模擬した電極系でガ
ス圧力を一定としてSF6ガスと炭酸ガス(CO2)の混合
率に対する絶縁強度を実測した実験例である。SF6ガ
スが40%程度まで減少させると絶縁強度が急激に低下
する。従って、これよりもSF6ガスを減少させると巻
線部の絶縁強度を保持できなくなる。従って、絶縁強度
の面から見ればタンク内に30%乃至50%のSF6ガ
スと残りを炭酸ガスとすることが絶縁強度を保持するた
めに効果的である。
【0023】図7はこの発明の実施の形態3におけるS
F6/CO2混合ガスの巻線部での冷却特性を示す図であ
り、ガス絶縁変圧器の巻線部での常温からの温度上昇を
ガス圧力を一定としてSF6ガスの混合率に対する変化
を示している。つまりガスを混合した場合の冷却特性を
示した結果である。SF6の混合率を減少させ、炭酸ガ
スの混合率を増加すると巻線部での温度上昇は大きくな
る。SF6ガス100%に対して温度上昇はSF6の混合
率が50%乃至70%で約1割程度上昇する。また、E
種絶縁材料を採用したガス絶縁変圧器の温度上昇限度7
0(deg)を越えないためにもSF6 ガスの混合率が
50%乃至70%にする必要がある。従って、タンク内
のガスをSF6 ガスと炭酸ガスの混合ガスで構成した場
合、冷却性能、絶縁性能を満たす混合率はSF6の混合
率が50%乃至70%で残りを炭酸ガス(CO2 )で構
成した場合である。
F6/CO2混合ガスの巻線部での冷却特性を示す図であ
り、ガス絶縁変圧器の巻線部での常温からの温度上昇を
ガス圧力を一定としてSF6ガスの混合率に対する変化
を示している。つまりガスを混合した場合の冷却特性を
示した結果である。SF6の混合率を減少させ、炭酸ガ
スの混合率を増加すると巻線部での温度上昇は大きくな
る。SF6ガス100%に対して温度上昇はSF6の混合
率が50%乃至70%で約1割程度上昇する。また、E
種絶縁材料を採用したガス絶縁変圧器の温度上昇限度7
0(deg)を越えないためにもSF6 ガスの混合率が
50%乃至70%にする必要がある。従って、タンク内
のガスをSF6 ガスと炭酸ガスの混合ガスで構成した場
合、冷却性能、絶縁性能を満たす混合率はSF6の混合
率が50%乃至70%で残りを炭酸ガス(CO2 )で構
成した場合である。
【0024】実施の形態4.図1はガス絶縁変圧器の断
面図である。図において、1はタンク容器、2は巻線、
2aは高圧巻線、2bは低圧巻線、3は鉄心、44は特
定絶縁混合ガス、5は冷却器である。このガス絶縁変圧
器は、運転時に鉄心および高圧巻線2a、低圧巻線2b
から発生する熱を特定絶縁混合ガス44の循環によって
冷却し、同時に高電界となっている巻線内の絶縁もこの
絶縁ガスによって保持しようとするものである。従っ
て、タンク内のガスを混合ガスにした場合、冷却性能と
絶縁性能を維持しなければならない。
面図である。図において、1はタンク容器、2は巻線、
2aは高圧巻線、2bは低圧巻線、3は鉄心、44は特
定絶縁混合ガス、5は冷却器である。このガス絶縁変圧
器は、運転時に鉄心および高圧巻線2a、低圧巻線2b
から発生する熱を特定絶縁混合ガス44の循環によって
冷却し、同時に高電界となっている巻線内の絶縁もこの
絶縁ガスによって保持しようとするものである。従っ
て、タンク内のガスを混合ガスにした場合、冷却性能と
絶縁性能を維持しなければならない。
【0025】図8はこの発明の実施の形態4におけるS
F6/窒素混合ガスの絶縁特性を示す図であり、ガス絶
縁変圧器の高圧巻線と低圧巻線間を模擬した電極系で電
極間の距離を一定としてある混合率の混合ガス封入圧力
を変化した場合の圧力に対する絶縁強度を実測した実験
例である。圧力が高くなると絶縁耐力も上昇することが
分かる。
F6/窒素混合ガスの絶縁特性を示す図であり、ガス絶
縁変圧器の高圧巻線と低圧巻線間を模擬した電極系で電
極間の距離を一定としてある混合率の混合ガス封入圧力
を変化した場合の圧力に対する絶縁強度を実測した実験
例である。圧力が高くなると絶縁耐力も上昇することが
分かる。
【0026】図9はこの発明の実施の形態4におけるS
F6/窒素混合ガスの巻線部での冷却特性を示す図であ
り、ガス絶縁変圧器の巻線部での常温からの温度上昇を
SF6ガスと窒素ガスの混合比をパラメータとして圧力
を変化させた場合の冷却特性の結果を示している。SF
6ガスの使用量を削減するために例えばSF6ガスと窒素
ガスの混合比を50:50%の場合を考える。この場
合、定格圧力である0.24MPaの場合と同じ温度上
昇にするためには、圧力を0.3MPaにする必要があ
る。また、SF6ガスと窒素ガスの混合比を30:70
%とすると圧力を0.36MPaにすると定格圧力での
温度上昇と同じ温度上昇になる。
F6/窒素混合ガスの巻線部での冷却特性を示す図であ
り、ガス絶縁変圧器の巻線部での常温からの温度上昇を
SF6ガスと窒素ガスの混合比をパラメータとして圧力
を変化させた場合の冷却特性の結果を示している。SF
6ガスの使用量を削減するために例えばSF6ガスと窒素
ガスの混合比を50:50%の場合を考える。この場
合、定格圧力である0.24MPaの場合と同じ温度上
昇にするためには、圧力を0.3MPaにする必要があ
る。また、SF6ガスと窒素ガスの混合比を30:70
%とすると圧力を0.36MPaにすると定格圧力での
温度上昇と同じ温度上昇になる。
【0027】ガスによって巻線部、冷却器内の冷却を行
う場合、封入圧力を増加すると、それぞれの部分でガス
の流れの状態を示すレイノルズ数が増加し、巻線や冷却
器とガスとの間での熱伝達率が増加する。温度上昇は熱
伝達率の逆数であるため、熱伝達率が増加すると温度上
昇は減少する。図10はこの発明の実施の形態4におけ
るガスのレイノルズ数に対する冷却特性を示す図であ
り、レイノルズ数をパラメータにガスと固体壁での熱伝
達率を示している。レイノルズ数が2000を越えて乱
流域となった方が熱伝達率が大きくなる。つまり、巻線
部や冷却器での冷却特性がよくなる。圧力を増加させた
場合、SF6ガス100%の状態について考えると、気
体の状態方程式より気体の密度が大きくなる。いま、レ
イノルズ数は(流路の相当直径*流速)/動粘度で表さ
れる。動粘度は気体の粘度/密度で表せるので圧力を増
すと気体の密度が大きくなり、その結果動粘度が小さく
なり、流速、相当直径が一定ならばレイノルズ数が増加
する。従って、封入圧力を増加すると温度上昇は小さく
なり冷却性能が良くなる。SF6と窒素の混合ガスでも
封入ガスの圧力を増加させると冷却性能が良くなる。従
って、タンク内のガスをSF6ガスと窒素ガスを混合し
た場合、絶縁性能を満たすためSF6ガスを30%で残
りを窒素ガスで構成した場合、冷却性能を満たすために
圧力を上昇させ定格圧力0.24MPaに対して0.36
MPa以上に増加させた場合である。
う場合、封入圧力を増加すると、それぞれの部分でガス
の流れの状態を示すレイノルズ数が増加し、巻線や冷却
器とガスとの間での熱伝達率が増加する。温度上昇は熱
伝達率の逆数であるため、熱伝達率が増加すると温度上
昇は減少する。図10はこの発明の実施の形態4におけ
るガスのレイノルズ数に対する冷却特性を示す図であ
り、レイノルズ数をパラメータにガスと固体壁での熱伝
達率を示している。レイノルズ数が2000を越えて乱
流域となった方が熱伝達率が大きくなる。つまり、巻線
部や冷却器での冷却特性がよくなる。圧力を増加させた
場合、SF6ガス100%の状態について考えると、気
体の状態方程式より気体の密度が大きくなる。いま、レ
イノルズ数は(流路の相当直径*流速)/動粘度で表さ
れる。動粘度は気体の粘度/密度で表せるので圧力を増
すと気体の密度が大きくなり、その結果動粘度が小さく
なり、流速、相当直径が一定ならばレイノルズ数が増加
する。従って、封入圧力を増加すると温度上昇は小さく
なり冷却性能が良くなる。SF6と窒素の混合ガスでも
封入ガスの圧力を増加させると冷却性能が良くなる。従
って、タンク内のガスをSF6ガスと窒素ガスを混合し
た場合、絶縁性能を満たすためSF6ガスを30%で残
りを窒素ガスで構成した場合、冷却性能を満たすために
圧力を上昇させ定格圧力0.24MPaに対して0.36
MPa以上に増加させた場合である。
【0028】実施の形態5.ガス絶縁変圧器は、運転時
に鉄心および高圧巻線、低圧巻線から発生する熱を絶縁
ガスの循環によって冷却し、同時に高電界となっている
巻線内の絶縁もこの絶縁ガスによって保持しようとする
ものである。従って、タンク内のガスを混合ガスにした
場合、冷却性能と絶縁性能を維持しなければならない。
に鉄心および高圧巻線、低圧巻線から発生する熱を絶縁
ガスの循環によって冷却し、同時に高電界となっている
巻線内の絶縁もこの絶縁ガスによって保持しようとする
ものである。従って、タンク内のガスを混合ガスにした
場合、冷却性能と絶縁性能を維持しなければならない。
【0029】図11はこの発明の実施の形態5における
SF6/CF4混合ガスの巻線部での冷却特性を示す図で
あり、ガス絶縁変圧器の巻線部での常温からの温度上昇
をSF6ガスとCF4ガスの混合比をパラメータとして圧
力を変化させた場合の冷却特性の結果を示している。S
F6ガスの使用量を削減するために例えばSF6ガスとC
F4ガスの混合比を50:50%の場合を考える。この
場合、定格圧力である0.24MPaの場合と同じ温度
上昇にするためには、圧力を0.27MPaにする必要
がある。また、SF6ガスとCF4ガスの混合比を20:
80%とすると圧力を0.30MPa以上にすると定格
圧力と同じ温度上昇になる。従って、タンク内のガスを
SF6ガスとCF4ガスを混合した場合、絶縁性能を満た
すためSF6ガスを20%で残りをCF4ガスで構成した
場合、冷却性能を満たすために圧力を上昇させ定格圧力
0.24MPaに対して0.30MPa以上に増加させ
た場合である。
SF6/CF4混合ガスの巻線部での冷却特性を示す図で
あり、ガス絶縁変圧器の巻線部での常温からの温度上昇
をSF6ガスとCF4ガスの混合比をパラメータとして圧
力を変化させた場合の冷却特性の結果を示している。S
F6ガスの使用量を削減するために例えばSF6ガスとC
F4ガスの混合比を50:50%の場合を考える。この
場合、定格圧力である0.24MPaの場合と同じ温度
上昇にするためには、圧力を0.27MPaにする必要
がある。また、SF6ガスとCF4ガスの混合比を20:
80%とすると圧力を0.30MPa以上にすると定格
圧力と同じ温度上昇になる。従って、タンク内のガスを
SF6ガスとCF4ガスを混合した場合、絶縁性能を満た
すためSF6ガスを20%で残りをCF4ガスで構成した
場合、冷却性能を満たすために圧力を上昇させ定格圧力
0.24MPaに対して0.30MPa以上に増加させ
た場合である。
【0030】実施の形態5において、タンク内に封入す
る混合ガスの構成をSF6ガスと飽和フッ素化合物(C
nF2n+2:n=2〜10)しても、SF6ガスの混
合率が10%乃至30%で残りを飽和フッ素化合物(C
nF2n+2:n=2〜10)として0.30MPa以
上に圧力を上昇させてもほぼ同様の性能を得ることがで
きる。
る混合ガスの構成をSF6ガスと飽和フッ素化合物(C
nF2n+2:n=2〜10)しても、SF6ガスの混
合率が10%乃至30%で残りを飽和フッ素化合物(C
nF2n+2:n=2〜10)として0.30MPa以
上に圧力を上昇させてもほぼ同様の性能を得ることがで
きる。
【0031】実施の形態6.ガス絶縁変圧器は、運転時
に鉄心および高圧巻線、低圧巻線から発生する熱を絶縁
ガスの循環によって冷却し、同時に高電界となっている
巻線内の絶縁もこの絶縁ガスによって保持しようとする
ものである。従って、タンク内のガスを混合ガスにした
場合、冷却性能と絶縁性能を維持しなければならない。
に鉄心および高圧巻線、低圧巻線から発生する熱を絶縁
ガスの循環によって冷却し、同時に高電界となっている
巻線内の絶縁もこの絶縁ガスによって保持しようとする
ものである。従って、タンク内のガスを混合ガスにした
場合、冷却性能と絶縁性能を維持しなければならない。
【0032】図12はこの発明の実施の形態6における
SF6/CO2混合ガスの巻線部での冷却特性を示す図で
あり、ガス絶縁変圧器の巻線部での常温からの温度上昇
をSF6ガスとCO2ガスの混合比をパラメータとして圧
力を変化させた場合の冷却特性の結果を示している。S
F6ガスの使用量を削減するために例えばSF6ガスとC
O2 ガスの混合比を50:50%の場合を考える。この
場合、定格圧力である0.24MPaの場合と同じ温度
上昇にするためには、圧力を0.33MPa以上にする
必要がある。従って、タンク内のガスをSF6ガスとC
O2ガスを混合した場合、絶縁性能を満たすためSF6ガ
スを50%で残りをCO2ガスで構成した場合、冷却性
能を満たすために圧力を上昇させ定格圧力0.24MP
aに対して0.33MPa以上に増加させた場合であ
る。
SF6/CO2混合ガスの巻線部での冷却特性を示す図で
あり、ガス絶縁変圧器の巻線部での常温からの温度上昇
をSF6ガスとCO2ガスの混合比をパラメータとして圧
力を変化させた場合の冷却特性の結果を示している。S
F6ガスの使用量を削減するために例えばSF6ガスとC
O2 ガスの混合比を50:50%の場合を考える。この
場合、定格圧力である0.24MPaの場合と同じ温度
上昇にするためには、圧力を0.33MPa以上にする
必要がある。従って、タンク内のガスをSF6ガスとC
O2ガスを混合した場合、絶縁性能を満たすためSF6ガ
スを50%で残りをCO2ガスで構成した場合、冷却性
能を満たすために圧力を上昇させ定格圧力0.24MP
aに対して0.33MPa以上に増加させた場合であ
る。
【0033】
【発明の効果】この発明に係るガス絶縁変圧器によれ
ば、SF6ガスと他のガスからなる特定絶縁混合ガスを
使用しているので、SF6 ガス使用量が少なくなり、地
球温暖化への影響が極めて軽減される。また、冷却性
能、および絶縁性能の優れた経済的な装置とすることが
てきる。
ば、SF6ガスと他のガスからなる特定絶縁混合ガスを
使用しているので、SF6 ガス使用量が少なくなり、地
球温暖化への影響が極めて軽減される。また、冷却性
能、および絶縁性能の優れた経済的な装置とすることが
てきる。
【図1】 この発明の実施の形態1によるガス絶縁変圧
器の断面図である。
器の断面図である。
【図2】 この発明の実施の形態1におけるSF6/窒
素混合ガスの絶縁特性を示す図である。
素混合ガスの絶縁特性を示す図である。
【図3】 この発明の実施の形態1におけるSF6/窒
素混合ガスの巻線部での冷却特性を示す図である。
素混合ガスの巻線部での冷却特性を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態2におけるSF6/C
F4混合ガスの絶縁特性を示す図である。
F4混合ガスの絶縁特性を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態2におけるSF6/C
F4混合ガスの巻線部での冷却特性を示す図である。
F4混合ガスの巻線部での冷却特性を示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態3におけるSF6/C
O2混合ガスの絶縁特性を示す図である。
O2混合ガスの絶縁特性を示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態3におけるSF6/C
O2混合ガスの巻線部での冷却特性を示す図である。
O2混合ガスの巻線部での冷却特性を示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態4におけるSF6/窒
素混合ガスの絶縁特性を示す図である。
素混合ガスの絶縁特性を示す図である。
【図9】 この発明の実施の形態4におけるSF6/窒
素混合ガスの巻線部での冷却特性を示す図である。
素混合ガスの巻線部での冷却特性を示す図である。
【図10】 この発明の実施の形態4におけるガスのレ
イノルズ数に対する冷却特性を示す図である。
イノルズ数に対する冷却特性を示す図である。
【図11】 この発明の実施の形態5におけるSF6/
CF4混合ガスの巻線部での冷却特性を示す図である。
CF4混合ガスの巻線部での冷却特性を示す図である。
【図12】 この発明の実施の形態6におけるSF6/
CO2混合ガスの巻線部での冷却特性を示す図である。
CO2混合ガスの巻線部での冷却特性を示す図である。
【図13】 従来のガス絶縁変圧器の断面図である。
【図14】 従来の他のガス絶縁変圧器の断面図であ
る。
る。
1 タンク容器、2 巻線、2a 高圧巻線、2b 低
圧巻線、3 鉄心、4絶縁ガス、5 冷却器、6 パー
フルオロカーボン液、7 熱交換器、8 循環ポンプ、
9 導出管、10 導入管、、11 導封タンク、12
絶縁容器、13 混合ガス、44 特定絶縁混合ガ
ス。
圧巻線、3 鉄心、4絶縁ガス、5 冷却器、6 パー
フルオロカーボン液、7 熱交換器、8 循環ポンプ、
9 導出管、10 導入管、、11 導封タンク、12
絶縁容器、13 混合ガス、44 特定絶縁混合ガ
ス。
Claims (6)
- 【請求項1】 タンク容器内に30%乃至50%のSF
6ガスと残りを窒素ガスもしくは乾燥空気とした構成の
混合ガスを封入し、鉄心と鉄心脚に巻き付けた巻線をこ
の中に収納したことを特徴とするガス絶縁変圧器。 - 【請求項2】 タンク容器内に10%乃至30%のSF
6ガスと残りを飽和フッ素化合物(CnF2n+2:n
=1〜10)とした構成の混合ガスを封入し、鉄心と鉄
心脚に巻き付けた巻線をこの中に収納したことを特徴と
するガス絶縁変圧器。 - 【請求項3】 タンク容器内に50%乃至70%のSF
6ガスと残りを炭酸ガス(CO2)とした構成の混合ガス
を封入し、鉄心と鉄心脚に巻き付けた巻線をこの中に収
納したことを特徴とするガス絶縁変圧器。 - 【請求項4】 タンク容器内にSF6ガスと窒素ガスも
しくは乾燥空気とした構成の混合ガスを封入し、混合ガ
ス封入圧力をSF6ガス100%の定格圧力より増加し
て鉄心と鉄心脚に巻き付けた巻線をこの中に収納したこ
とを特徴とするガス絶縁変圧器。 - 【請求項5】 タンク容器内にSF6ガスと飽和フッ素
化合物(CnF2n+2:n=1〜10)とした構成の
混合ガスを封入し、混合ガス封入圧力をSF6ガス10
0%の定格圧力より増加して鉄心と鉄心脚に巻き付けた
巻線をこの中に収納したことを特徴とするガス絶縁変圧
器。 - 【請求項6】 タンク容器内にSF6ガスと炭酸ガスと
した構成の混合ガスを封入し、混合ガス封入圧力をSF
6ガス100%の定格圧力より増加して鉄心と鉄心脚に
巻き付けた巻線をこの中に収納したことを特徴とするガ
ス絶縁変圧器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14960998A JPH11345720A (ja) | 1998-05-29 | 1998-05-29 | ガス絶縁変圧器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14960998A JPH11345720A (ja) | 1998-05-29 | 1998-05-29 | ガス絶縁変圧器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11345720A true JPH11345720A (ja) | 1999-12-14 |
Family
ID=15478957
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14960998A Pending JPH11345720A (ja) | 1998-05-29 | 1998-05-29 | ガス絶縁変圧器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11345720A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2824179A1 (fr) * | 2001-04-27 | 2002-10-31 | Nissin Electric Co Ltd | Equipement a enroulements bobines isole par du gaz |
SG103335A1 (en) * | 2001-11-01 | 2004-04-29 | Hitachi Ltd | Gas insulation transformer |
CN105719798A (zh) * | 2016-02-02 | 2016-06-29 | 邓福亮 | 一种具有线圈冷却装置的充sf6气体试验变压器 |
-
1998
- 1998-05-29 JP JP14960998A patent/JPH11345720A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2824179A1 (fr) * | 2001-04-27 | 2002-10-31 | Nissin Electric Co Ltd | Equipement a enroulements bobines isole par du gaz |
SG103335A1 (en) * | 2001-11-01 | 2004-04-29 | Hitachi Ltd | Gas insulation transformer |
CN105719798A (zh) * | 2016-02-02 | 2016-06-29 | 邓福亮 | 一种具有线圈冷却装置的充sf6气体试验变压器 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD01 | Notification of change of attorney |
Effective date: 20040628 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 |