JPH11320608A - 成形同時絵付用シートとこれを用いた成形同時絵付樹脂成形品の製造方法 - Google Patents
成形同時絵付用シートとこれを用いた成形同時絵付樹脂成形品の製造方法Info
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- JPH11320608A JPH11320608A JP22124298A JP22124298A JPH11320608A JP H11320608 A JPH11320608 A JP H11320608A JP 22124298 A JP22124298 A JP 22124298A JP 22124298 A JP22124298 A JP 22124298A JP H11320608 A JPH11320608 A JP H11320608A
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Abstract
離することがなく、立体形状成形品、特に深絞り成形品
にも適用できる成形同時絵付用シートとこれを用いた成
形同時絵付樹脂成形品の製造方法を提供する。 【解決手段】 2種類以上の積層フィルムから構成さ
れ、積層フィルムの成形樹脂に接着される面のフィルム
3が、成形同時絵付加工後、成形樹脂10との界面にお
いて、少なくとも1kgf/インチ幅以上の引き剥がし
強度があり、成形樹脂に接着される面のフィルム3の上
に透明なアクリルフィルム1が少なくとも積層され、成
形樹脂に接着される面のフィルム3とアクリルフィルム
1の間に絵柄が形成される。
Description
ス、センタークラスター、スイッチベースなどの自動車
内装部品や、サイドマッドガード、バンパー、ホイルキ
ャップ、モールなどの自動車外装部品などの立体形状成
形品の表面に加飾するために用いられる成形同時絵付用
シートとこれを用いた成形同時絵付樹脂成形品の製造方
法に関する。
ために用いられる成形同時絵付用シートには、耐候性、
立体加工性および透明性が厳しく要求されている。
時絵付用シートとしては、アクリルフィルム上に絵柄層
が形成されたものがある。そして、これを用いた成形同
時絵付樹脂成形品の製造方法は、次のとおりである。す
なわち、成形同時絵付用シートを、射出成形用の金型内
にセットし、型閉めし、成形樹脂をキャビティに射出
し、成形樹脂を固化させることによって、樹脂成形品を
形成すると同時にその表面に成形同時絵付用シートを一
体化接着させる方法である。自動車の内装部品や外装部
品の場合、成形樹脂としては、ポリプロピレン樹脂が一
般的に使用される。
用シートを構成するアクリルフィルムと成形樹脂を構成
するポリプロピレン樹脂とでは、通常、収縮率が大幅に
相違するので、両者の密着性が悪く、得られた成形同時
絵付樹脂成形品において、アクリルフィルムがポリプロ
ピレン樹脂成形品から剥離してしまうといった問題点が
あった。
フィルムであるので、立体形状に加工したり金型にセッ
トしたりする際に破損するといった問題点があった。
性が高く、成形樹脂から剥離することがなく、立体形状
成形品、特に深絞り成形品にも適用できる成形同時絵付
用シートとこれを用いた成形同時絵付樹脂成形品の製造
方法を提供することを目的とする。
成するため、以下のように構成した。
は、2種類以上の積層フィルムから構成されて射出成形
用の金型内にセットされて成形樹脂の表面に一体化接着
される成形同時絵付用シートにおいて、積層フィルムの
成形樹脂に接着される面のフィルムが、成形同時絵付加
工後、成形樹脂との界面において、少なくとも1kgf
/インチ幅以上の引き剥がし強度があり、成形樹脂に接
着される面のフィルムの上に透明なアクリルフィルムが
少なくとも積層され、成形樹脂に接着される面のフィル
ムとアクリルフィルムの間に絵柄が形成されるように構
成した。
境温度下において幅80mmの成形同時絵付用シートの
試験片を一対のチャック対向端縁間距離100mmで固
定し、試験片の一端を100mm/分の一定速度で荷重
をかけて引張試験を実施したときの引張破断伸度が15
0%以上であるように構成してもよい。
が、引張破断伸度上限に達するまでの範囲内において、
積層フィルムを構成する各フィルムの伸度値における荷
重の差が最大5.0kg以内であるように構成してもよ
い。
00%以上伸ばされ立体形状となる部分を有するように
構成してもよい。
の成形樹脂に接着される面のフィルムが、ポリプロピレ
ンフィルムであるように構成してもよい。
ンフィルムが、非結晶性または低結晶性のポリプロピレ
ン樹脂より形成されるように構成してもよい。
ンフィルムが、ポリプロピレン樹脂にスチレンエラスト
マー樹脂を添加したものから構成されるように構成して
もよい。
ンフィルムが、メタロセン触媒により重合された軟質プ
ロピレン樹脂から構成されるように構成してもよい。
製造方法は、立体加工された請求項1〜8のいずれかに
記載の成形同時絵付用シートを射出成形用の金型内にセ
ットし、型閉めして溶融状態の成形樹脂をキャビティに
射出し、成形樹脂を固化させて樹脂成形品を形成すると
同時にその表面に成形同時絵付用シートを一体化接着さ
せるように構成した。
製造方法は、請求項1〜8のいずれかに記載の成形同時
絵付用シートを射出成形用の金型内にセットし、金型内
で立体加工した後、型閉めして溶融状態の成形樹脂をキ
ャビティに射出し、成形樹脂を固化させて樹脂成形品を
形成すると同時にその表面に成形同時絵付用シートを一
体化接着させるように構成した。
の形態について詳しく説明する。
トを使用する成形同時絵付樹脂成形品の製造方法の工程
の一つを示す断面図である。図4は、本発明の成形同時
絵付樹脂成形品の製造方法により得られた成形同時絵付
樹脂成形品を示す断面図である。図5は、本発明の成形
同時絵付用シートなどの引張伸度荷重曲線を示すグラフ
である。図6は、本発明の成形同時絵付樹脂成形品の製
造方法に用いる立体加工された成形同時絵付用シートを
示す断面図である。図7〜8は、本発明の成形同時絵付
樹脂成形品の製造方法の工程の一つを示す断面図であ
る。図9は、成形同時絵付用シートの引張破断伸度を測
定する装置を示す斜視図である。図10は、引張破断伸
度を測定する装置の試験片を固定する部分を示す平面図
である。図11は、引張破断伸度を測定する装置の試験
片を固定する部分を示す断面図である。
層、3は成形樹脂に接着される面のフィルム、4は成形
同時絵付用シート、5は可動型、6は固定型、7はキャ
ビティ形成面、8はクランプ部材、9はゲート部、10
は成形樹脂、11は樹脂成形品、12は真空吸引孔、1
3はキャビティ、20は試験片、21はネジ、22はチ
ャック、23はチャック、24は可動部材である。
積層フィルムから構成され、積層フィルムの成形樹脂に
接着される面のフィルム3が、成形同時絵付加工後、成
形樹脂10との界面において、少なくとも1kgf/イ
ンチ幅以上の引き剥がし強度があり、成形樹脂に接着さ
れる面のフィルム3の上に透明なアクリルフィルム1が
少なくとも積層され、成形樹脂に接着される面のフィル
ム3とアクリルフィルム1の間に絵柄が形成されたもの
である(図1〜4参照)。成形同時加工後、得られた絵
付成形品には、それに応じた耐性が要求される。特に、
自動車部品においては、耐熱性、耐湿性、耐光性、耐水
性など厳しい耐性を持つ性能が必要であり、その場合、
初期の引き剥がし強度が弱いと経時的にその強度が低下
して、時には割れてしまう問題がある。耐性試験後も接
着性能が維持できる初期の引き剥がし強度を試験した結
果、少なくとも1kgf/インチ幅以上の強度が必要で
あることが分かった。そのようなものは、構成する成分
の樹脂が同一か類似のもの、たとえば、同じオレフィン
系(炭化水素系)であるポリプロピレンとポリエチレン
などの組み合わせとなる。また、透明なアクリルフィル
ム1とは、絵柄層2が見える範囲内であれば半透明のも
の、薄い黄色などに着色されたもの、または、体質顔料
を含ませて艶消し状態としたものも含む。
としては、たとえば、ポリプロピレン成形樹脂10との
密着性が良好なポリプロピレンフィルムやポリエチレン
フィルムなどの接着面側のフィルム3をアクリルフィル
ム1に積層したアクリル−ポリプロピレン積層フィルム
やアクリル−ポリエチレン積層フィルムがある。このよ
うな成形同時絵付用シート4は、成形樹脂10に接着さ
れる面のフィルム3は、成形同時絵付加工した後、少な
くとも成形樹脂10に接着される面のフィルム3と成形
樹脂10との界面において、1kgf/インチ幅以上の
引き剥がし強度があるため、成形樹脂10との接着性が
高く、成形樹脂10から剥離することがない。また、脆
く割れやすいアクリルフィルム1が成形樹脂10に接着
される面のフィルム3により支持されるため、成形同時
絵付用シート4が破損することもない。
のフィルム材料の熱的性質や機械的性質が異なる場合が
多いので、立体加工の際には不具合が生じることもあ
る。
温度である60〜90℃以上に加熱した場合、立体形状
に形状変化できるのに対して、アクリル−ポリプロピレ
ン積層フィルムに用いられているポリプロピレンフィル
ムでは、その軟化温度が130〜160℃と高いので、
アクリルフィルムの軟化温度程度では立体形状にまった
く形状変化できないからである。アクリルフィルムの形
状変化に追従させてポリプロピレンフィルムを無理やり
に形状変化をさせようとすると、アクリルフィルムとポ
リプロピレンフィルムとの間で剥がれが生じたり、ポリ
プロピレンフィルムが破断したりすることがある。
アクリルフィルムと成形樹脂に接着される面のフィルム
との加熱条件下における伸び特性の差異に基づき、たと
えば、立体形状成形品、特に底の深いコンソールボック
スなどの深絞り成形品には適用することができないこと
もある。
て、立体加工の一例として真空成形法を取り上げ、上記
不具合の原因を追及した結果、積層フィルムを構成する
各々のフィルムの軟化点が異なることが、その原因であ
ることを見出した。すなわち、軟化点の高い方のフィル
ムの適正な温度下で真空成形すれば、軟化点の低い方の
フィルムは熱によって穴が開いたり、焼けが生じたり、
しわが生じたりする。一方、軟化点の低い方のフィルム
の適正な温度下で真空成形すれば、軟化点の高い方のフ
ィルムは形状変化ができない。
の高い方のフィルム(上記の場合、ポリプロピレンフィ
ルム)の材質などを検討し、軟化点の低い方のフィルム
(上記の場合、アクリルフィルム)の機械的特性に類似
するように選択した。この軟化点の低い方のフィルムを
立体加工するのに適する温度は110〜130℃付近で
あり、その最も低い加工温度110℃における引張試験
を調べた結果、少なくとも伸度が150%以上になる機
械的性質をもつフィルム材料は、単体のフィルムの状態
でも非常に深い立体形状の加工が可能であることが分か
った。したがって、積層したシートでも、この性質を満
足するように材料を選択すれば性質の異なる2種以上の
積層シートでも、立体加工が容易なものを得ることがで
きる。
0℃の環境温度下において幅80mmの成形同時絵付用
シート4の試験片20を一対のチャック22、23を用
いてチャック対向端縁間距離100mm(図10〜11
参照)で固定し、試験片20の一端を100mm/分の
一定速度で荷重をかけて引張試験を実施したときの引張
破断伸度が150%以上であるように構成するのが好ま
しい(図9〜11参照)。このように構成することによ
り、加熱しながら形状変化させた場合、積層フィルム間
で剥がれが生じたり、一方の積層フィルムのみが破断し
たりすることがなく、立体形状に無理なく形状変化させ
ることができる成形同時絵付用シートを得ることができ
る。
に試験する雰囲気の温度である。図9〜11に示すよう
に、試験片20は、成形同時絵付用シート4を幅80m
m、一対のチャック対向端縁間距離100mmで引張試
験に供することができる大きさに切断したものである。
実際に成形同時絵付樹脂成形品11を得るために製作し
た成形同時絵付用シート4の寸法は、自動車外装部品で
あるモールの場合が200mm×1500mm、ホイル
キャップの場合が800mm×800mm、サイドマッ
ドガードの場合が400mm×1500mm、バンパー
の場合が400mm×2000mm、コンソールボック
スの場合が300mm×400mm、自動車内装部品で
あるセンタークラスターの場合が350mm×450m
m、自動車内装部品であるスイッチベースの場合が20
0mm×250mm程度であったため、コンソールボッ
クス、センタークラスター、スイッチベースの成形同時
絵付用シートの幅と長さとの比率がほぼ8:10であ
り、この比率に基づいて試験片20を幅80mm、一対
のチャック対向端縁間距離100mmと設定した。ま
た、モール、サイドマッドガード、バンパー、ホイルキ
ャップの場合はこの比率と異なるが、成形同時絵付用シ
ートが立体成形される際に、80mm×100mmの試
験を行えば、成形同時絵付用シート全体の挙動が分かる
ため、この寸法とした。なお、図9〜11において、上
側の一対のチャック22は、試験片20の上端を挟んだ
状態でネジ21により固定される。また、下側の一対の
チャック23は、試験片20の下端を挟んだ状態でネジ
21により固定される。図9に示すように、上側の一対
のチャック22は試験装置に固定される一方、下側の一
対のチャック23は可動部材24により下向きに100
mm/分の速度で下降して試験片20に引張力を作用さ
せる。
低い方のフィルムを立体加工するのに適した温度である
110〜130℃の低い方の値である110℃を採用し
たものである。できるだけ低い加工温度で成形した方が
絵柄層のインキや成形同時絵付用シート4の熱劣化を防
ぐことができる。また、試験片20を引張する速度を1
00mm/分としたのは、立体加工する場合に成形同時
絵付用シート4が伸ばされるときの速度の最低値を採用
したものである。
の環境温度下において幅80mmの成形同時絵付用シー
トの試験片20を一対のチャック対向端縁間距離100
mmで固定し、試験片の一端を100mm/分の一定速
度で荷重をかける引張試験を実施するときにおいて得ら
れる破断伸度、すなわち、試験片20が破断したときの
伸度をいう。いくつかの成形同時絵付樹脂成形品に対し
て成形同時絵付用シートの最大の伸び率を測定したとこ
ろ、モールの場合が150〜200%、ホイルキャップ
の場合が170〜230%、サイドマッドガードの場合
が170〜280%、バンパーの場合が200〜350
%、コンソールボックスの場合が180〜400%、セ
ンタークラスターの場合が170〜300%、スイッチ
ベースの場合が170〜350%程度であったため、本
発明ではこれらの値の最低限である150%以上を引張
破断伸度とするようにしている。
1としては、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸
メチルまたはこれらの誘導体を主成分とし、これにアク
リルゴムなどが混入されたものがある。また、ポリスチ
レンフィルムをアクリルフィルムでサンドイッチ状に積
層したフィルムも、上記アクリルフィルム1に含まれ
る。
も、110℃の環境温度下において幅80mmの試験片
20を一対のチャック対向端縁間距離100mmで固定
し、試験片20の一端を100mm/分の一定速度で荷
重をかけて引張試験を実施したときの引張破断伸度が1
50%以上であり、低い荷重で伸度の大きな伸び挙動を
示すものである。
フィルム3は、成形樹脂10がポリプロピレン樹脂の場
合には、ポリプロピレンフィルムが好ましい。立体形状
に加工する場合には、接着性だけでなく、機械的性質を
アクリルフィルム1に近づける必要があり、ポリエチレ
ンフィルムと比較して多様な性質のものを選択する余地
が多いポリプロピレンフィルムの方が適している。特
に、モール、サイドマッドガード、バンパー、ホイルキ
ャップなどの自動車用外装部品の場合は、耐熱性と耐水
性、リサイクル性が要求されるので、耐熱性と耐水性、
リサイクル性に優れたポリプロピレンフィルムの方が好
ましい。特に、ポリプロピレンフィルムとしては、11
0℃の環境温度下において幅80mmの試験片20を一
対のチャック対向端縁間距離100mmで固定し、試験
片20の一端を100mm/分の一定速度で荷重をかけ
て引張試験を実施したときの引張破断伸度が150%以
上であるものが好ましい。
成、製造法の差により、伸び挙動が千差万別である。そ
れ故、次の(1)〜(3)に示すポリプロピレンフィル
ムはアクリルフィルムに似た伸び挙動を示すので、これ
らを選定するのが好ましい。
とえばエチレン−プロピレン共重合ゴムやスチレンエラ
ストマー樹脂を適当な割合で添加したポリプロピレンフ
ィルム:
は、ポリプロピレン樹脂10重量部に対してエチレン−
プロピレン共重合ゴムを0.3〜2重量部添加するか、
あるいは、ポリプロピレン樹脂10重量部に対してスチ
レンエラストマー樹脂を0.5〜2重量部添加すればよ
い。このようにすることにより、引張破断伸度を向上さ
せることができる。
ピレン樹脂から構成されるポリプロピレンフィルム:
ポリプロピレン樹脂から構成されるポリプロピレンフィ
ルムに比べて低い荷重で伸度の大きい伸び挙動の性質・
機能を有する。ただし、この非結晶性または低結晶性の
ポリプロピレン樹脂は、軟化点が低く、べとつくものが
多いので、扱いにくい。そこで、このポリプロピレン樹
脂の両面を薄い結晶性のポリプロピレン樹脂で被覆した
三層構造(薄膜結晶性ポリプロピレン樹脂10μm/非
結晶性または低結晶性のポリプロピレン樹脂100μm
/薄膜結晶性ポリプロピレン樹脂10μmなど)のフィ
ルムとするのが好ましい。
質プロピレン樹脂から構成されるポリプロピレンフィル
ム:
布内に重合された軟質プロピレン樹脂が結晶性のポリプ
ロピレン樹脂に比べて低い荷重で伸度の大きい伸び挙動
を示す性質・機能を有するので、ポリプロピレンフィル
ムの引張破断伸度に好結果をもたらす。なお、メタロセ
ン触媒とは、メタロセンとメチルアルミノキサンとから
構成される触媒である。また、この触媒は、プロピレン
モノマーを、ポリプロピレン樹脂のメソ位置あるいはラ
セミ位置に配置・挿入が可能であるため、低結晶性で剛
性が低く、軟質性の特性を持ったシンジオタクチックポ
リプロピレンを得ることができるので有効である。
は、単独でも、110℃の環境温度下において幅80m
mの試験片20を一対のチャック対向端縁間距離100
mmで固定し、試験片20の一端を100mm/分の一
定速度で荷重をかけて引張試験を実施したときの引張破
断伸度が150%以上であり、低い荷重で伸度の大きな
伸び挙動を示すものである。なお、結晶性のポリプロピ
レン樹脂から構成されるポリプロピレンフィルムを選定
してはならない。
リプロピレンフィルムについて詳述したが、これに代わ
るものとしては、ブタジエン成分を多くしたアクリロニ
トリルブタジエンスチレンフィルムやフィルム製膜後延
伸加工しないアモルファスポリエチレンテレフタレート
フィルムがある。また、成形同時絵付用シート4は、二
層構造でも三層構造でもよい。
定に当たっては、各々の引張伸度荷重曲線がほぼ一致す
るものを選定することが理想的である。しかし、これが
一致していなくても、引張破断伸度上限に達するまでの
範囲内において、積層フィルムを構成する各フィルムの
伸度値における荷重の差が最大5.0kg以内のものを
選定すれば好ましい結果が得られる(図5参照)。
(本発明では幅80mm、一対のチャック対向端縁間距
離100mm)に荷重を与えて一定速度(本発明では1
00mm/分)で引張ったときの材料の機械的性質を調
べたものであり、縦軸に荷重、横軸に材料の伸度(試験
片の引張り方向の増加長さを元の試験片の引張り方向の
長さ(本発明では100mm)に対する百分率で表した
もの)をとって、材料が破断するまでの関係を描いた曲
線のことをいう。
積が200%以上伸ばされ立体形状となる部分を有して
もよい。先の成形同時絵付樹脂成形品11を得た例にお
いて、成形同時絵付用シート4の最大の伸びた個所の絵
柄を調べたところ、面積比でモールの場合が205%、
ホイルキャップの場合が290%、サイドマッドガード
の場合が310%、バンパーの場合が360%、コンソ
ールボックスの場合が330%、センタークラスターの
場合が280%、スイッチベースの場合が340%程度
であったため、本発明ではこれらの値のおよそ最低限で
ある200%以上とするものである。なお、ここでいう
200%とは、元の面積の2倍になることをいう。
50〜2000μmが好ましい。50μmより薄いと、
成形樹脂10を射出したとき、成形樹脂10の熱圧によ
り成形同時絵付用シートにしわが生じる。2000μm
を超えると、成形同時絵付用シートの成形性が劣るた
め、成形同時絵付用シートを立体形状に加工するのが困
難である。特に、50〜700μmが好ましい。この範
囲の成形同時絵付用シート4は、成形同時絵付用シート
を任意の形状に打ち抜いたり、切断したり、成形用金型
に挿入したりする作業性がよい。また、成形同時絵付用
シート4の成形性に優れるので、成形同時絵付用シート
4を立体形状に加工するのが短時間でできる。700μ
mを超えると、巻き状態の成形同時絵付用シートとする
ことが困難であり、生産性が劣るものとなる。さらに、
立体形状に加工するのを射出成形用金型の可動型5上で
行う場合は、成形後に成形同時絵付用シート4の不要な
部分のトリミングを行うため、やや薄めの50〜200
μmが好ましい。また、立体形状に加工するのを射出成
形用金型とは別の金型で行う場合は、立体形状加工成形
用金型に挿入する工程が必要となるので、成形同時絵付
用シート4に剛性が必要であり、やや厚めの300〜7
00μmが好ましい。
は、30〜700μmが好ましい。30μmに満たない
と、フィルム強度が低く割れたりし、耐候性に欠ける。
700μmを超えると、巻き状態の成形同時絵付用シー
トとすることが困難であり、生産性が劣るものとなる。
より好ましくは30〜200μmがよい。この範囲のよ
うにアクリルフィルムが薄めであると、1本のロールに
巻くことができるアクリルフィルムの長さがより大きく
なるため、生産効率が高くなる。
うに、絵柄層2が設けられる(図1〜4、6〜8参
照)。絵柄層2は、樹脂成形品11の表面に文字や図
形、記号などを表したり、着色表面を表したりするため
のものである。また、絵柄層2は、黒色やシルバーメタ
リック色などの、パターンが無い全面べた1色のもので
あってもよく、あるいは、木目模様や石目模様などのパ
ターンがある1色または多色のものであってもよい。あ
るいは、絵柄層2は、透明黄色の全面べた、またはパタ
ーン層とシルバーメタリック色の全面べた、またはパタ
ーン層とを積層して金色全面べた、またはパターン層を
表現するようにしてもよい。絵柄層2は、顔料と樹脂バ
インダーから構成される顔料インキ層、パール顔料と樹
脂バインダーから構成される光輝性顔料層、染料と樹脂
バインダーから構成される染料インキ層の群から選ばれ
る少なくとも一層によって構成される。このような絵柄
層2は、オフセット印刷法、グラビア印刷法、またはス
クリーン印刷法などの通常の印刷法や、ロールコート
法、またはスプレーコート法などのコート法などにより
形成するとよい。絵柄層2の厚みとしては、0.1〜2
0μmが好ましい。通常の印刷法によれば、この範囲と
なる。
るもの、あるいは、金属薄膜層と印刷層との組み合わせ
から構成されるものでもよい。金属薄膜層は、真空蒸着
法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、また
は鍍金法などで形成する。表現したい金属光沢色に応じ
て、アルミニウム、ニッケル、金、白金、クロム、鉄、
銅、スズ、インジウム、銀、チタニウム、鉛、または亜
鉛などの金属、またはこれらの合金若しくは化合物を使
用する。
る積層フィルムを構成する2種以上のフィルム(たとえ
ばアクリルフィルム1)とフィルム(たとえば接着面側
のフィルム3)との間に形成される。このような構成と
するためには、アクリルフィルム1を印刷原反とし、そ
の表面に絵柄層2を形成し、次に、成形樹脂10に接着
される面のフィルム3をその絵柄層2を覆うようにラミ
ネート法により積層すればよい。あるいは、上記構成と
するために、成形樹脂10に接着される面のフィルム3
を印刷原反とし、その表面に絵柄層2を形成し、次に、
アクリルフィルム1をその絵柄層2を覆うようにラミネ
ート法により積層するようにしてもよい。ラミネート法
としては、一方のフィルム表面が接着性を呈するまで加
熱して他方のフィルムを貼り合わせるいわゆる熱ラミネ
ート法や、接着剤を介して2枚のフィルムを貼り合わせ
るいわゆるドライラミネート法などがある。また、絵柄
層2を形成したフィルムの上に、絵柄層2を覆うように
フィルム材料となる樹脂(特にポリプロピレンの場合)
を押出成形により被覆するいわゆる押出コート法なども
ある。押出コート法の場合、フィルム単体の引張破断伸
度曲線を得るには、フィルム材料となる樹脂単体で被覆
厚さと同等の厚さで押出成形により製膜したフィルムで
代用できる。
に接着される面のフィルム3との接着性を向上させるた
めに、接着層を設けてもよい。接着層は、ポリ塩化ビニ
ル酢酸ビニル共重合体系樹脂、アクリル系樹脂、または
ウレタン系樹脂などから構成していてもよい。
を説明する。
用の金型である可動型5の表面にクランプ部材8により
セットする(図1参照)。
は、ロール軸に長尺の成形同時絵付用シート4を一旦巻
き取ってロール状巻物とし、このロール状巻物を射出成
形用の可動型5の上部に可動型5と一体的に移動可能に
載置し、ロール状巻物から成形同時絵付用シート4を巻
き出しながら、退避した可動型5と固定型6との間を通
過させ、射出成形用の可動型5の下部に可動型5と一体
的に移動可能に設置したフィルム巻き取り手段のロール
軸により成形同時絵付用シート4を巻き取るようにすれ
ばよい。別の例としては、枚葉の成形同時絵付用シート
4を用いて、ロボットや人手により可動型5の表面にセ
ットしてもよい。成形同時絵付用シート4の可動型5の
表面へのセットに際しては、成形同時絵付用シート4を
可動型5の表面に配置した後、可動型5の表面に対する
成形同時絵付用シート4の位置を位置決めセンサーなど
により決定し、成形同時絵付用シート4を射出成形用の
可動型5の表面にクランプ部材8によって押さえ付ける
とよい。
形用の可動型5の表面にセットした後に、射出成形用の
可動型5に形成された真空吸引孔12を利用して、成形
同時絵付用シート4を可動型5のキャビティ形成面7に
沿わせるように真空吸引することにより、射出成形用の
可動型5の凹部すなわちキャビティ13のキャビティ形
成面7に沿うように立体形状に加工する(図2参照)。
具体例としては、可動型5と固定型6との間に挿入した
加熱板などで、可動型5の表面にセットした成形同時絵
付用シート4をその軟化点以上に加熱して軟化させ、射
出成形用の可動型5の凹部と成形同時絵付用シート4と
の間の空間を密閉して真空吸引孔12から排気して真空
吸引し、射出成形用の可動型5の凹部内面(キャビティ
形成面7)に成形同時絵付用シート4を密着させる方法
がある。立体形状に加工する際、あるいはクランプ部材
8で成形同時絵付用シート4を押さえ付けて固定する際
に、成形同時絵付用シート4の不要部分の打抜き加工を
してもよい。
4を射出成形用の可動型5の表面にセットする前に、射
出成形用の可動型5と固定型6とは別の立体加工成形用
型を用いて成形同時絵付用シート4をあらかじめ所望の
形状に立体加工し、また所望の形状に打抜き加工したの
ち(図6参照)、射出成形用の可動型5の凹部内に、立
体加工された成形同時絵付用シート4をはめ込むように
してもよい(図7参照)。ここで、立体加工とは、平面
の状態から立体的形状(たとえば、底の深いコンソール
ボックス)に成形同時絵付用シート4を形状変化させる
ことをいう。所望の形状としては、射出成形用の可動型
5または固定型6のキャビティ形成面7に合致する形状
などがある。立体形状に加工する方法としては、真空成
形法や圧空成形法、熱せられたゴムを押しつける押圧成
形法、またはプレス成形法などがある。ここで、真空成
形法とは、成形同時絵付用シート4をその軟化点以上に
加熱して軟化させ、真空成形金型の凹部と成形同時絵付
用シート4との間の空間を密閉して真空吸引し、真空成
形金型の凹部内面に成形同時絵付用シート4を密着さ
せ、射出成形用の可動型5のキャビティ形成面7に合致
した立体形状に成形同時絵付用シート4を成形する方法
である。所望の形状に打抜き加工する方法としては、ト
ムソン打抜き法、金型によるプレス法などがある。打抜
き形状としては、所定形状の外周に沿った線や所定形状
の孔などがある。なお、立体形状に加工する際に同時に
打抜き加工をしてもよい。
して溶融状態の成形樹脂10を固定型6のゲート部9か
らキャビティ13内に射出し、成形樹脂10を固化させ
てキャビティ13内で樹脂成形品11を形成すると同時
にその表面に成形同時絵付用シート4の接着性フィルム
3側を一体化接着させる(図3、8参照)。
り出したのち、樹脂成形品11に接着した成形同時絵付
用シート4のうち不要な部分を除去する(図4参照)。
なお、上記したようにあらかじめ所望の形状に打ち抜き
加工していた場合には、成形同時絵付用シート4の不要
な部分を除去する作業は不要である。
型6は、上記した実施形態に特に限定されることはない
が、成形樹脂10を射出するゲート部9を有する固定型
6と可動型5から構成され、固定型6と可動型5とが型
閉めされることによって、固定型6および可動型5のキ
ャビティ形成面7によって囲まれた単数あるいは複数の
キャビティ13が形成されるものを使用すればよい。射
出成形用の可動型5と固定型6とにより形成されるキャ
ビティ13内にセットされた成形同時絵付用シート4
は、キャビティ形成面7を覆うことになる。キャビティ
13は樹脂成形品11に孔部を形成するものであっても
よい。キャビティ13を形成する凹部は固定型6あるい
は可動型5のいずれかに形成されていてもよい。可動型
5または固定型6は、凹部の周囲で成形同時絵付用シー
ト4を押さえ付けて固定するクランプ部材8を有しても
よい(図1〜3参照)。クランプ部材8は固定型6ある
いは可動型5に設置されてもよい。
い。自動車の内装部品や外装部品に用いられる代表的な
成形樹脂としては、タルクを含有したポリプロピレン樹
脂、変成ポリプロピレン樹脂などを挙げることができ
る。
とおりであるが、竪型射出成形機の場合には、固定型と
可動型の関係が横型射出成形機の場合と逆になる。ま
た、射出成形機の金型は2枚型の場合だけでなく、3枚
型の場合にも同様に適用することができる。
イールキャップを製造した。
透明黄色のアクリル樹脂系インキを用いて絵柄層を形成
し、その上に厚み600Åのアルミニウム蒸着から構成
される金属蒸着層を形成し、その上にアルミ顔料(透明
黄色の顔料を含む)入りのビニル樹脂系インキを用いて
後アンカー層を形成し、その上にウレタン樹脂系ドライ
ラミネート接着剤を用いて接着層を形成した。
ブラック/チタンホワイト=1/8を含有したアイソタ
クティクポリプロピレン樹脂(10重量部)とエチレン
−プロピレン共重合ゴム(1重量部)とから構成される
厚さ200μmのグレー色のものを用い、アクリルフィ
ルムとラミネートした。
ィルム並びにこれらの積層フィルムの機械的特性を表1
に示す。
シートを、射出成形用の可動型内にセットして真空成形
し、型閉め後、タルクを含有したポリプロピレン成形樹
脂をキャビティ内に射出し、ポリプロピレン成形樹脂を
固化させて樹脂成形品を形成すると同時にその表面に成
形同時絵付用シートのポリプロピレンフィルム側を一体
化接着させ、黄金色のポリプロピレン樹脂製自動車ホイ
ールキャップを得た。このようにして得た成形同時絵付
樹脂成形品は、成形同時絵付用シートの剥がれや破損が
ないものであった。
バンパーを製造した。
み300Åのクロム蒸着から構成される金属蒸着層を絵
柄層として形成し、その上にビニル樹脂系インキを用い
てアンカー層を形成し、その上にウレタン樹脂系ドライ
ラミネート接着剤を用いて接着層を形成した。
ン触媒シンジオタクティクポリプロピレン樹脂からな
り、カーボンブラック/カドミウムイエロー/チタンホ
ワイト=1/5/8を含有した厚さ200μmのグレー
色のものを用い、アクリルフィルムとラミネートした。
ィルム並びにこれらの積層フィルムの機械的特性を表2
に示す。
シートを、射出成形用の可動型内にセットして真空成形
し、型閉め後、変成ポリプロピレン成形樹脂をキャビテ
ィに射出し、変成ポリプロピレン成形樹脂を固化させて
樹脂成形品を形成すると同時にその表面に成形同時絵付
用シートのポリプロピレンフィルム側を一体化接着さ
せ、クロム色のポリプロピレン樹脂製自動車バンパーを
得た。このようにして得た成形同時絵付樹脂成形品は、
成形同時絵付用シートの剥がれや破損がないものであっ
た。
ルパネルを製造した。
第1絵柄層として黒色顔料(カーボンブラック)入りビ
ニル樹脂系インキを用いた木目導管柄層を形成し、その
上に第2絵柄層として黄色パール顔料入りビニル樹脂系
インキを用いた光輝性顔料層を形成し、その上に第3絵
柄層として茶色顔料(弁柄)入りの塩化ビニル樹脂系イ
ンキを用いた木目下地層を形成した。
ブラック/酸化鉄=1/6を含有したアイソタクティク
ポリプロピレン樹脂10重量部とスチレンエラストマー
樹脂1.5重量部とから構成される厚さ150μmの茶
色のものを用い、アクリルフィルムと100℃で熱ラミ
ネートした。
ィルム並びにこれらの積層フィルムの機械的特性を表3
に示す。
シートを、射出成形用の可動型内にセットして真空成形
し、型閉め後、ポリプロピレン成形樹脂をキャビティに
射出し、ポリプロピレン成形樹脂を固化させて樹脂成形
品を形成すると同時にその表面に成形同時絵付用シート
のポリプロピレンフィルム側を一体化接着させ、木目柄
のポリプロピレン樹脂製コンソールボックスを得た。こ
のようにして得た成形同時絵付樹脂成形品は、成形同時
絵付用シートの剥がれや破損がないものであった。
プロピレンフィルムに代えて厚み50μmの赤色二軸延
伸ポリプロピレンフィルムを用いたほかは実施例1と同
様にして、黄金色のポリプロピレン樹脂製自動車ホイー
ルキャップを製造した。
ィルム並びにこれらの積層フィルムの機械的特性を表4
に示す。
した時点で積層フィルム間で剥がれが生じ、伸ばされた
部分は赤茶色に変色したデザイン性の悪いものであっ
た。
で、以下のような効果を奏する。
は、2種類以上の積層フィルムから構成されて射出成形
用の金型内にセットされて成形樹脂の表面に一体化接着
される成形同時絵付用シートにおいて、積層フィルムの
成形樹脂に接着される面のフィルムが、成形同時絵付加
工後、成形樹脂との界面において、少なくとも1kgf
/インチ幅以上の引き剥がし強度があり、成形樹脂に接
着される面のフィルムの上に透明なアクリルフィルムが
少なくとも積層され、成形樹脂に接着される面のフィル
ムとアクリルフィルムの間に絵柄が形成されたものであ
るので、成形樹脂との接着性が高く、成形樹脂から剥離
することがない。また、脆く割れやすいアクリルフィル
ムが成形樹脂に接着される面のフィルムに支持されるた
め、成形同時絵付用シートが破損することもない。
製造方法は、あらかじめ立体加工した上記の成形同時絵
付用シートを射出成形用金型内に配置して、または、上
記の成形同時絵付用シートを射出成形用金型内で立体加
工して、射出成形により成形同時絵付用シートと成形樹
脂とが一体化するので、成形同時絵付用シートが剥がれ
たり破損したりすることなく成形同時絵付樹脂成形品を
得ることができる。
同時絵付樹脂成形品の製造方法の工程の一つを示す断面
図である。
工程の一つを示す断面図である。
工程の一つを示す断面図である。
より得られた成形同時絵付樹脂成形品を示す断面図であ
る。
荷重曲線を示すグラフである。
用いる立体加工された成形同時絵付用シートを示す断面
図である。
工程の一つを示す断面図である。
工程の一つを示す断面図である。
る装置を示す斜視図である。
する部分を示す平面図である。
する部分を示す断面図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 2種類以上の積層フィルムから構成され
て射出成形用の金型内にセットされて成形樹脂の表面に
一体化接着される成形同時絵付用シートにおいて、積層
フィルムの成形樹脂に接着される面のフィルムが、成形
同時絵付加工後、成形樹脂との界面において、少なくと
も1kgf/インチ幅以上の引き剥がし強度があり、成
形樹脂に接着される面のフィルムの上に透明なアクリル
フィルムが少なくとも積層され、成形樹脂に接着される
面のフィルムとアクリルフィルムの間に絵柄が形成され
ていることを特徴とする成形同時絵付用シート。 - 【請求項2】 110℃の環境温度下において幅80m
mの成形同時絵付用シートの試験片を一対のチャック対
向端縁間距離100mmで固定し、試験片の一端を10
0mm/分の一定速度で荷重をかけて引張試験を実施し
たときの引張破断伸度が150%以上である請求項1に
記載の成形同時絵付用シート。 - 【請求項3】 積層フィルムが、引張破断伸度上限に達
するまでの範囲内において、積層フィルムを構成する各
フィルムの伸度値における荷重の差が最大5.0kg以
内である請求項2に記載の成形同時絵付用シート。 - 【請求項4】 単位面積が200%以上伸ばされ立体形
状となる部分を有する請求項2または3に記載の成形同
時絵付用シート。 - 【請求項5】 積層フィルムの成形樹脂に接着される面
のフィルムが、ポリプロピレンフィルムである請求項1
〜4のいずれかに記載の成形同時絵付用シート。 - 【請求項6】 ポリプロピレンフィルムが、非結晶性ま
たは低結晶性のポリプロピレン樹脂より形成される請求
項5に記載の成形同時絵付用シート。 - 【請求項7】 ポリプロピレンフィルムが、ポリプロピ
レン樹脂にスチレンエラストマー樹脂を添加したものか
ら構成される請求項5または6に記載の成形同時絵付用
シート。 - 【請求項8】 ポリプロピレンフィルムが、メタロセン
触媒により重合された軟質プロピレン樹脂から構成され
る請求項5〜7のいずれかに記載の成形同時絵付用シー
ト。 - 【請求項9】 立体加工された請求項1〜8のいずれか
に記載の成形同時絵付用シートを射出成形用の金型内に
セットし、型閉めして溶融状態の成形樹脂をキャビティ
に射出し、成形樹脂を固化させて樹脂成形品を形成する
と同時にその表面に成形同時絵付用シートを一体化接着
させる成形同時絵付樹脂成形品の製造方法。 - 【請求項10】 請求項1〜8のいずれかに記載の成形
同時絵付用シートを射出成形用の金型内にセットし、金
型内で立体加工した後、型閉めして溶融状態の成形樹脂
をキャビティに射出し、成形樹脂を固化させて樹脂成形
品を形成すると同時にその表面に成形同時絵付用シート
を一体化接着させる成形同時絵付樹脂成形品の製造方
法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP22124298A JP2965973B1 (ja) | 1998-03-13 | 1998-08-05 | 成形同時絵付用シートとこれを用いた成形同時絵付樹脂成形品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
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JP10-82739 | 1998-03-13 | ||
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JP2021181232A (ja) * | 2017-03-15 | 2021-11-25 | 日本ポリプロ株式会社 | 加飾成形体の製造方法 |
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-
1998
- 1998-08-05 JP JP22124298A patent/JP2965973B1/ja not_active Expired - Lifetime
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KR20200014382A (ko) | 2017-06-06 | 2020-02-10 | 주식회사 쿠라레 | 다층 필름 및 그 제조 방법 |
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