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JPH11320359A - 磁気ディスク基板の鏡面加工装置及び方法 - Google Patents

磁気ディスク基板の鏡面加工装置及び方法

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Publication number
JPH11320359A
JPH11320359A JP10136198A JP13619898A JPH11320359A JP H11320359 A JPH11320359 A JP H11320359A JP 10136198 A JP10136198 A JP 10136198A JP 13619898 A JP13619898 A JP 13619898A JP H11320359 A JPH11320359 A JP H11320359A
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JP
Japan
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metal bond
grinding
magnetic disk
disk substrate
processing
Prior art date
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Application number
JP10136198A
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English (en)
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JP3909619B2 (ja
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Hitoshi Omori
整 大森
Nobuhide Ito
伸英 伊藤
Junichi Uchino
潤一 内納
Susumu Shimizu
晋 清水
Shinji Ishii
紳司 石井
Manabu Yamada
学 山田
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Japan Tobacco Inc
RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
Original Assignee
Japan Tobacco Inc
RIKEN Institute of Physical and Chemical Research
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Publication date
Application filed by Japan Tobacco Inc, RIKEN Institute of Physical and Chemical Research filed Critical Japan Tobacco Inc
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Priority to US09/310,208 priority patent/US6217423B1/en
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ラッピングに比較して磁気ディスク基板の加工
速度を大幅に高めることができ、かつ両面の平行度(厚
さ精度)及び表面粗さを従来以上に高めることができる
磁気ディスク基板の鏡面加工装置及び方法を提供する。 【解決手段】 垂直な軸心Z1を中心に回転し水平な加
工面12aを有するメタルボンド砥石12と、加工面1
2aに対向する水平な支持面14aを有し垂直な軸心Z
2を中心に回転するワーク保持回転手段14と、メタル
ボンド砥石を陽極とし、加工面に非接触で対設された電
極16aを陰極とし、両極間にパルス状電圧を印加する
電圧印加手段16と、加工面に導電性研削液を流す研削
液供給手段18とを備える。ワーク保持回転手段14
は、円板状の磁気ディスク基板1又はツルーイング砥石
2を支持面に密着して保持及び回転し、かつ水平及び垂
直に移動可能に構成され、加工面12aを機上で平面加
工した後、メタルボンド砥石を電解ドレッシングしなが
ら、同時に、ワーク保持回転手段の支持面14aの研削
加工と、ワーク保持回転手段に取り付けた磁気ディスク
基板1の研削加工とを、交互に機上で行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハードディスク用
の磁気ディスク基板の鏡面加工装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ用のハードディスクは、円
板状の基板(例えばアルミニウム)の表面(片面又は両
面)に磁性体を塗布した磁気ディスクであり、これを高
速回転(例えば1万rpm以上)させ、磁性面に沿って
ヘッドを移動させて情報を読み書きするものである。か
かるハードディスク用の基板(以下、磁気ディスク基
板)には、情報を高密度で記録するために両面の平行度
(厚さ精度)及び表面粗さに高い精度が要求される。例
えば、直径2.5インチ(約64mm)、直径3.5イ
ンチ(約95mm)の小型の磁気ディスク基板の場合
に、厚さの最大許容幅(最大と最小の差)はそれぞれ例
えば3μm、7μmであった。
【0003】かかる高精度の磁気ディスク基板を加工す
るために、従来は主として平面ラップ盤が用いられてい
た。この平面ラップ盤は、両面同時ラッピング方式のラ
ップ盤であり、ワークを取り付ける取付具の周囲に例え
ば歯車が切ってあり、中央及び周辺の歯車と噛み合って
取付具が自転しながら回転し、上方のシリンダによる圧
力をかけ、ラップ(又はラップ盤)と称する工具とワー
クとの間に遊離研磨材を介在させ、ラップとワークとの
相対運動によって加工するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のラッピ
ング装置(例えば平面ラップ盤)は、比較的簡単な設備
により高い加工精度を得ることができる特徴を有する
が、その反面、以下の問題点があった。 遊離研磨材を用いた加工なため、加工速度が非常に遅
く(研削加工の1/10以下)、加工に時間がかかる。
そのため、通常は大型の設備を用い、複数の磁気ディス
ク基板を同時に加工しているが、それにもかかわらず1
枚当たりの加工時間が長い。 予め基準となるラップ盤を高精度に加工し、これに倣
わせてワークを加工するため、ラップ盤自体が摩耗等に
より精度が低下すると、再度その加工が必要になる。こ
の場合、通常は上下のラップ盤を擦り合わせる「擦合わ
せ調整」が行われるが、この手段により凹凸部は平坦に
なるが、回転軸に対する直角度は確保できず、加工後の
ワークの平行度が低下する。すなわち、定圧ラップ方式
では、機上でツルーイング(擦合わせ調整)ができる
が、砥石(ラップ盤)の平坦度が向上してもワーク保持
治具と砥石との平行度が再調整できないためワーク両面
の平行度(厚さ精度)はこの調整で向上させることがで
きない。
【0005】更に、近年、ハードディスクの破損、特に
モータの破損が頻発している。この原因の1つは、磁気
ディスク基板の厚さのアンバランスにある。すなわち磁
気ディスク基板のアンバランスにより生じる偏心力によ
り、モータの軸受寿命が低下し、短時間にモータが破損
するという問題点があった。そのため、ハードディスク
の信頼性を高めるために、従来以上に磁気ディスク基板
の平行度(厚さ精度)を高めることが強く要望されてい
る。しかし、上述した従来のラップ盤でこれを達成しよ
うとすると、更に加工時間が長くなり、実用的でない問
題点があった。
【0006】本発明は、かかる問題点を解決するために
創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、従
来のラッピング装置に比較して磁気ディスク基板の加工
速度を大幅に高めることができ、かつ両面の平行度(厚
さ精度)及び表面粗さを従来以上に高めることができる
磁気ディスク基板の鏡面加工装置及び方法を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の発明によ
れば、垂直な軸心Z1を中心に回転し水平な加工面(1
2a)を有するメタルボンド砥石(12)と、前記加工
面に対向する水平な支持面(14a)を有し垂直な軸心
Z2を中心に回転するワーク保持回転手段(14)と、
前記メタルボンド砥石を陽極とし、メタルボンド砥石の
前記加工面に非接触で対設された電極(16a)を陰極
とし、両極間にパルス状電圧を印加する電圧印加手段
(16)と、前記メタルボンド砥石の加工面に導電性研
削液を流す研削液供給手段(18)とを備え、前記ワー
ク保持回転手段(14)は、円板状の磁気ディスク基板
(1)又は円板状のツルーイング砥石(2)を支持面に
密着して保持及び回転し、かつ水平及び垂直に移動可能
に構成されており、これにより、(A)メタルボンド砥
石の加工面(12a)を機上で平面加工し、次いで、メ
タルボンド砥石を電解ドレッシングしながら、同時に、
(B)ワーク保持回転手段の支持面(14a)の研削加
工と、(C)ワーク保持回転手段に取り付けた磁気ディ
スク基板(1)の研削加工とを、交互に機上で行う、こ
とを特徴とする磁気ディスク基板の鏡面加工装置が提供
される。
【0008】また、第2の発明によれば、垂直な軸心Z
1を中心に回転し水平な加工面(12a)を有するメタ
ルボンド砥石(12)と、前記加工面に対向する水平な
支持面(14a)を有し垂直な軸心Z2を中心に回転す
るワーク保持回転手段(14)と、を備え、(A)ワー
ク保持回転手段を水平に移動して、これに取り付けたツ
ルーイング砥石により、メタルボンド砥石の加工面(1
2a)を機上で水平に平面加工し、次いで、メタルボン
ド砥石を陽極とし、メタルボンド砥石の前記加工面に非
接触で対設された電極(16a)を陰極とし、両極間に
パルス状電圧を印加し、同時にその間に導電性研削液を
流してメタルボンド砥石を電解ドレッシングし、これと
同時に、(B)メタルボンド砥石により、ワーク保持回
転手段の支持面(14a)を研削加工する支持面研削工
程と、(C)メタルボンド砥石により、ワーク保持回転
手段に取り付けた磁気ディスク基板(1)を研削加工す
るワーク研削工程とを、交互に機上で行う、ことを特徴
とする磁気ディスク基板の鏡面加工方法が提供される。
【0009】上記本発明の装置及び方法によれば、
(A)ワーク保持回転手段(14)を水平に移動して、
これに取り付けたツルーイング砥石(2)により、メタ
ルボンド砥石の加工面(12a)を機上で水平に平面加
工できるので、摩耗等により加工面の平面精度が低下し
ても、機上でツルーイングができ、回転軸に対する直角
度を確保することができる。すなわち、定圧ラップ方式
と相違し、この機上ツルーイングにより、砥石加工面の
平坦度のみでなく、砥石加工面(12a)の回転軸Z1
に対する直角度を確保することができる。また、ワーク
保持回転手段(14)を回転させながら水平に移動させ
ることにより、機上でワーク保持回転手段の支持面(1
4a)を研削できるので、この工程により、支持面(1
4a)の平坦度と回転軸Z2に対する直角度を確保し、
従って支持面(14a)と砥石加工面(12a)の平行
度を確保できる。また、ワーク保持回転手段(14)の
支持面(14a)に磁気ディスク基板(1)を密着させ
て保持し、これを回転させながら水平移動させることに
より、その反対面(下面)を砥石加工面(12a)で研
削できるので、磁気ディスク基板(1)の両面の平行度
(厚さ精度)を確保することができる。更に、支持面研
削工程とワーク研削工程の両方を電圧印加手段(16)
と研削液供給手段(18)により、メタルボンド砥石を
電解ドレッシングしながら行うので、従来のラッピング
装置に比較して磁気ディスク基板の加工速度を大幅に高
めることができ、かつ両面の表面粗さを従来以上の鏡面
に高めることができる。
【0010】本発明の第3の発明によれば、互いに対向
する加工面(22a,23a)を有し、それぞれ垂直な
軸心Z3,Z4を中心に回転する上下のメタルボンド砥
石(22,23)と、該上下のメタルボンド砥石を陽極
とし、その加工上面及び加工下面に対して非接触で対設
された電極(16a)を陰極とし、両極間にパルス状電
圧を印加する電圧印加手段(16)と、前記加工面に導
電性研削液を流す研削液供給手段(18)と、上下のメ
タルボンド砥石の間に磁気ディスク基板(1)を保持し
かつ垂直軸を中心に回転させながら水平に揺動させるワ
ーク保持回転手段(24)とを備え、前記上下のメタル
ボンド砥石のいずれか一方は、水平及び垂直に移動可能
に構成されており、これにより、(A)機上で、上下の
メタルボンド砥石(22,23)の加工面(22a,2
3a)を水平に平面加工し、次いで、(B)電極(16
a)を陰極として上下のメタルボンド砥石を電解ドレッ
シングしながら、その間に保持したワーク保持回転手段
(24)のキャリア(24a)の両面を機上で同時に研
削加工するキャリア研削工程と、(C)前記キャリア
(24a)を陰極として上下のメタルボンド砥石を電解
ドレッシングしながら、その間に保持した磁気ディスク
基板(1)の両面を機上で同時に研削加工するワーク研
削工程とを、交互に機上で行う、ことを特徴とする磁気
ディスク基板の鏡面加工装置が提供される。
【0011】また、第4の発明によれば、互いに対向す
る加工面(22a,23a)を有し、それぞれ垂直な軸
心Z3,Z4を中心に回転する上下のメタルボンド砥石
(22,23)と、上下のメタルボンド砥石の間に磁気
ディスク基板(1)を保持しかつ垂直軸を中心に回転さ
せながら水平に揺動させるワーク保持回転手段(24)
とを備え、(A)機上で、上下のメタルボンド砥石(2
2,23)を相対的に水平移動させながら、互いに密着
させ、これによりそれぞれの加工面(22a,23a)
を水平に平面加工し、次いで、(B)上下のメタルボン
ド砥石を陽極とし、その加工上面及び加工下面に対して
非接触で対設された電極(16a)を陰極とし、両極間
にパルス状電圧を印加し、同時に、その間に導電性研削
液を流して、上下のメタルボンド砥石を電解ドレッシン
グし、これと同時に、上下のメタルボンド砥石により、
その間に保持したワーク保持回転手段(24)のキャリ
ア(24a)の両面を機上で同時に研削加工するキャリ
ア研削工程と、(C)前記キャリア(24a)を陰極と
して上下のメタルボンド砥石を電解ドレッシングし、こ
れと同時に、上下のメタルボンド砥石により、その間に
保持した磁気ディスク基板(1)の両面を機上で同時に
研削加工するワーク研削工程とを、交互に機上で行う、
ことを特徴とする磁気ディスク基板の鏡面加工方法が提
供される。
【0012】上記本発明の装置及び方法によれば、
(A)機上で、上下のメタルボンド砥石(22,23)
を相対的に水平移動させながら、互いに密着させ、これ
によりそれぞれの加工面(22a,23a)を水平に平
面加工するので、摩耗等により加工面の平面精度が低下
しても、機上でツルーイングができ、砥石加工面の平坦
度のみでなく、回転軸に対する直角度を確保することが
でき、上下の加工面(22a,23a)の平行度を高精
度に維持することができる。次いで、(B)上下のメタ
ルボンド砥石を陽極として上下のメタルボンド砥石を電
解ドレッシングしながら、ワーク保持回転手段(24)
のキャリア(24a)の両面を機上で同時に研削加工す
るので、キャリア(24a)の両面の平行度(厚さ精
度)を高精度に維持し、かつその面粗さを従来以上の鏡
面に維持することができる。更に、前記キャリア(24
a)を陰極として上下のメタルボンド砥石を電解ドレッ
シングしながら、上下のメタルボンド砥石の間に保持し
た磁気ディスク基板(1)の両面を機上で同時に研削加
工するので、キャリア(24a)とメタルボンド砥石と
の間の電解分布を高精度に均一化でき、電解ドレッシン
グを高精度に均一に行いながら、磁気ディスク基板
(1)の両面を研削加工して、その平行度(厚さ精度)
を高精度に高め、かつその面粗さを従来以上の鏡面にす
ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施形態
を図面を参照して説明する。なお、各図において共通の
部材には同一の符号を付し重複した説明を省略する。本
発明の発明者等は、電解インプロセスドレッシング研削
法(Electrolytic Inprocess Dressing:ELID研削
法)と称する「導電性砥石の電解ドレッシング方法およ
び装置」を創案した(特公平6−075823号)。こ
の方法及び装置は、導電性砥石に電圧を印加して、導電
性砥石を電解でドレッシングすることにより、良好な鏡
面並びに平滑平面を、高能率かつ高速で得られるように
したものである。このELID研削法は、電解ドレッシ
ングにより砥石に目詰まりが生じないので、砥粒を細か
くすれば鏡面のような極めて優れた加工面を研削加工で
得ることができ、かつ遊離研磨材を使用するラッピング
等と比較すると、数十倍の速度で鏡面を加工することが
できる。本発明は、かかるELID研削法を更に発展さ
せ、高精度化したものである。
【0014】図1は、本発明の磁気ディスク基板の鏡面
加工装置の第1実施形態を示す全体構成図である。この
図に示すように、本発明の鏡面加工装置10は、水平な
加工面12aを有するメタルボンド砥石12、メタルボ
ンド砥石12の加工面12aに対向する水平な支持面1
4aを有するワーク保持回転手段14、電圧印加手段1
6及び研削液供給手段18を備える。なお、以下の説明
において、磁気ディスク基板1は、アルミニウムもしく
はガラスからなる薄い円板である。
【0015】メタルボンド砥石12は、駆動装置13に
より、垂直な軸心Z1を中心に回転駆動される。このメ
タルボンド砥石12は、酸化セリウム砥粒もしくはCB
N砥粒と、鋳鉄およびコバルトを成分とする結合部から
なり、結合部を電解させて砥粒の目立てを行う「電解ド
レッシング」ができるようになっている。ワーク保持回
転手段14も、別の駆動装置15により、メタルボンド
砥石12の軸心Z1に対して高精度に平行に構成された
垂直な軸心Z2を中心に回転駆動される。またワーク保
持回転手段14は、円板状の部材、すなわち被加工物で
ある磁気ディスク基板1、或いはこれと同様な形状のツ
ルーイング砥石2(後述する)を支持面14aに密着し
て保持及び回転し、かつ水平及び垂直に移動可能に構成
されている。このワーク保持回転手段14は、例えば、
真空チャック装置又は機械式チャック装置であるのがよ
い。
【0016】電圧印加手段16は、メタルボンド砥石1
2の加工面12aに非接触で対設された電極16a、電
解ドレッシング用の電源(ELID電源16b)、メタ
ルボンド砥石12に給電する給電体16c、及びこれら
を電気的に接続する給電線16dからなり、メタルボン
ド砥石12を陽極とし、電極16aを陰極とし、両極間
にパルス状電圧を印加するようになっている。更に、研
削液供給手段18は、研削液用のノズル18a、供給装
置18b及びこれらを連通する配管18cからなり、メ
タルボンド砥石12の加工面12a、すなわち、加工面
12aと電極16a、支持面14a、及び磁気ディスク
基板1との間にそれぞれ導電性研削液を流すようになっ
ている。上述した構成により、メタルボンド砥石12の
加工面12aを電解ドレッシングしながら、同時に、ワ
ーク保持回転手段14の支持面14aの研削加工と、ワ
ーク保持回転手段14に取り付けた磁気ディスク基板1
の研削加工とを、交互に機上で行う、ことができる。
【0017】図2は、本発明の磁気ディスク基板の鏡面
加工方法を示す図1の作動説明図である。本発明の方法
は、砥石ツルーイング工程(A)、支持面研削工程
(B)及びワーク研削工程(C)からなる。砥石ツルー
イング工程(A)では、ワーク保持回転手段14を水平
に移動して、これに取り付けたツルーイング砥石2によ
り、メタルボンド砥石12の加工面12aを機上で水平
に平面加工する。ツルーイング砥石2は、ダイヤモンド
砥粒もしくはCBN砥粒、および結合部とからなるのが
よい。この工程により、メタルボンド砥石の加工面12
aを機上で水平に平面加工でき、摩耗等により加工面の
平面精度が低下しても、機上ツルーイングにより、砥石
加工面の平坦度のみでなく、砥石加工面12aの回転軸
Z1に対する直角度を確保することができる。
【0018】次いで、支持面研削工程(B)及びワーク
研削工程(C)では、メタルボンド砥石12を陽極と
し、その加工面12aに非接触で対設された電極16a
を陰極とし、両極間に電源16bによりパルス状電圧を
印加し、同時にその間に研削液供給手段18により導電
性研削液を流してメタルボンド砥石12を電解ドレッシ
ングする。この電解ドレッシングにより、支持面及び磁
気ディスク基板の加工速度を大幅に高めることができ、
かつ両面の表面粗さを高品質(鏡面)にすることができ
る。この電解ドレッシングを行いながら、支持面研削工
程(B)では、メタルボンド砥石12により、ワーク保
持回転手段14の支持面14aを研削加工し、ワーク研
削工程(C)では、メタルボンド砥石12により、ワー
ク保持回転手段14に取り付けた磁気ディスク基板1を
研削加工する。この(B)と(C)は、必要に応じて機
上で交互に行う。
【0019】上記方法によれば、ワーク保持回転手段1
4を回転させながら水平に移動させることにより、機上
でワーク保持回転手段の支持面14aを研削するので、
支持面研削工程(B)により、支持面14aの平坦度と
回転軸Z2に対する直角度を確保し、従って支持面14
aと砥石加工面12aの平行度を確保できる。また、ワ
ーク保持回転手段14の支持面14aに磁気ディスク基
板1を密着させて保持し、これを回転させながら水平移
動させることにより、その反対面(下面)を砥石加工面
12aで研削するので、ワーク研削工程(C)により磁
気ディスク基板1の両面の平行度(厚さ精度)を常に高
精度に維持することができる。
【0020】図3は、本発明の磁気ディスク基板の鏡面
加工装置の第2実施形態を示す全体構成図である。この
図において、本発明の鏡面加工装置20は、電圧印加手
段16及び研削液供給手段18、上下のメタルボンド砥
石22,23、及びワーク保持回転手段24からなる。
【0021】上下のメタルボンド砥石22,23は、互
いに対向する加工面22a,23aを有し、それぞれ独
立した駆動装置13a,13bにより垂直な軸心Z3,
Z4を中心に回転駆動される。軸心Z3,Z4は、互い
に高精度に平行に構成されている。また上下のメタルボ
ンド砥石のいずれか一方(例えば22)が、回転駆動に
加えて水平及び垂直に移動可能になっている。この構成
により、機上で、上下のメタルボンド砥石22,23を
相対的に水平移動させながら、互いに密着させ、これに
よりそれぞれの加工面22a,23aを水平に平面加工
することができる。
【0022】ワーク保持回転手段24は、この例では、
下側のメタルボンド砥石23の中心軸Z4を中心に駆動
装置25により独立に回転駆動される太陽歯車24b
と、この太陽歯車24bと噛合する遊星歯車24aと、
遊星歯車24aの外周部に噛合するリング歯車24cと
からなる。遊星歯車24aには、その回転中心から偏心
した位置に、磁気ディスク基板1がゆるく嵌まる貫通孔
が設けられている。また、この遊星歯車24aは、上下
のメタルボンド砥石22,23の中間位置に常に位置す
るように構成されている。この構成により、駆動装置2
5により太陽歯車24aを適当な角度範囲で旋回させる
ことにより、上下のメタルボンド砥石22,23の間に
磁気ディスク基板1を保持し、これを垂直軸を中心に回
転させながら水平に揺動させることができる。すなわ
ち、この例では、太陽歯車24aは磁気ディスク基板1
を保持・揺動させるキャリアとして機能する。なお、こ
のキャリア24aは、電極16aより厚くなっている。
【0023】電圧印加手段16は、給電体16cを2つ
備え、上下のメタルボンド砥石22,23をプラス
(+)に印加できるようになっている。また、ワーク保
持回転手段24のキャリア24aに接続された給電線1
6dを有し、キャリア25を電極16aと同時に或いは
切り換えてマイナス(−)に印加できるようになってい
る。その他の構成は、図1と同様である。研削液供給手
段18は、上側のメタルボンド砥石22の中心に設けら
れた貫通孔を通して、研削液を砥石22,23の間に供
給できるようになっている。その他の構成は、図1と同
様である。
【0024】図4は、本発明の磁気ディスク基板の鏡面
加工方法を示す図2の作動説明図である。本発明の方法
は、砥石ツルーイング工程(A)、キャリア研削工程
(B)及びワーク研削工程(C)からなる。砥石ツルー
イング工程(A)では、機上で、上下のメタルボンド砥
石22,23を相対的に水平移動させながら、互いに密
着させ、これによりそれぞれの加工面22a,23aを
水平に平面加工する。この工程により、摩耗等により加
工面の平面精度が低下しても、機上でツルーイングがで
き、砥石加工面の平坦度のみでなく、回転軸に対する直
角度を確保することができ、上下の加工面22a,23
aの平行度を高精度に維持することができる。
【0025】次いで、キャリア研削工程(B)とワーク
研削工程(C)を適宜交互に機上で行う。キャリア研削
工程(B)では、上下のメタルボンド砥石を陽極とし、
電極16aを陰極とし、両極間にパルス状電圧を印加
し、同時に、その間に導電性研削液を流して、上下のメ
タルボンド砥石を電解ドレッシングし、これと同時に、
上下のメタルボンド砥石により、その間に保持したワー
ク保持回転手段24のキャリア24aの両面を機上で同
時に研削加工する。この工程により、キャリア24aの
両面の平行度(厚さ精度)を高精度に維持し、かつその
面粗さを従来以上の鏡面に維持することができる。
【0026】ワーク研削工程(C)では、研削加工した
キャリア24aを陰極として上下のメタルボンド砥石2
2,23を電解ドレッシングし、これと同時に、上下の
メタルボンド砥石22,23により、その間に保持した
磁気ディスク基板1の両面を機上で同時に研削加工す
る。この工程により、キャリア24aとメタルボンド砥
石22,23との間の電解分布を高精度に均一化でき、
電解ドレッシングを高精度に均一に行いながら、磁気デ
ィスク基板1の両面を研削加工して、その平行度(厚さ
精度)を高精度に高め、かつその面粗さを従来以上の鏡
面にすることができる。
【0027】なお本発明は、上述した実施形態に限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種
々の変更が可能である。例えば、上述した実施形態で
は、ワークとして磁気ディスク基板を加工する場合につ
いて詳述したが、本発明はこれに限定されず、両面の平
行度(厚さ精度)を必要とする部材にも同様に適用する
ことができる。
【0028】
【発明の効果】上述したように、本発明の磁気ディスク
基板の鏡面加工装置及び方法は、従来のラッピング装置
に比較して磁気ディスク基板の加工速度を大幅に高める
ことができ、かつ両面の平行度(厚さ精度)及び表面粗
さを従来以上に高めることができる、等の優れた効果を
有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気ディスク基板の鏡面加工装置の第
1実施形態を示す全体構成図である。
【図2】本発明の磁気ディスク基板の鏡面加工方法を示
す図1の作動説明図である。
【図3】本発明の磁気ディスク基板の鏡面加工装置の第
2実施形態を示す全体構成図である。
【図4】本発明の磁気ディスク基板の鏡面加工方法を示
す図2の作動説明図である。
【符号の説明】 1 磁気ディスク基板 2 ツルーイング砥石 10,20 鏡面加工装置 12,22,23 メタルボンド砥石 12a,22a,23a 加工面 13,13a,13b,15 駆動装置 14 ワーク保持回転手段 14a 支持面 16a 電極 16 電圧印加手段 18 研削液供給手段 24 ワーク保持回転手段 24a キャリア(遊星歯車)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内納 潤一 東京都北区堀船2丁目20番46号 日本たば こ産業株式会社機械事業部内 (72)発明者 清水 晋 東京都北区堀船2丁目20番46号 日本たば こ産業株式会社機械事業部内 (72)発明者 石井 紳司 東京都北区堀船2丁目20番46号 日本たば こ産業株式会社機械事業部内 (72)発明者 山田 学 東京都北区堀船2丁目20番46号 日本たば こ産業株式会社機械事業部内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 垂直な軸心Z1を中心に回転し水平な加
    工面(12a)を有するメタルボンド砥石(12)と、
    前記加工面に対向する水平な支持面(14a)を有し垂
    直な軸心Z2を中心に回転するワーク保持回転手段(1
    4)と、前記メタルボンド砥石を陽極とし、メタルボン
    ド砥石の前記加工面に非接触で対設された電極(16
    a)を陰極とし、両極間にパルス状電圧を印加する電圧
    印加手段(16)と、前記メタルボンド砥石の加工面に
    導電性研削液を流す研削液供給手段(18)とを備え、 前記ワーク保持回転手段(14)は、円板状の磁気ディ
    スク基板(1)又は円板状のツルーイング砥石(2)を
    支持面に密着して保持及び回転し、かつ水平及び垂直に
    移動可能に構成されており、 これにより、(A)メタルボンド砥石の加工面(12
    a)を機上で平面加工し、次いで、メタルボンド砥石を
    電解ドレッシングしながら、同時に、(B)ワーク保持
    回転手段の支持面(14a)の研削加工と、(C)ワー
    ク保持回転手段に取り付けた磁気ディスク基板(1)の
    研削加工とを、交互に機上で行う、ことを特徴とする磁
    気ディスク基板の鏡面加工装置。
  2. 【請求項2】 前記ツルーイング砥石(2)は、ダイヤ
    モンド砥粒もしくはCBN砥粒、および結合部とからな
    る、ことを特徴とする請求項1に記載の磁気ディスク基
    板鏡面加工装置。
  3. 【請求項3】 互いに対向する加工面(22a,23
    a)を有し、それぞれ垂直な軸心Z3,Z4を中心に回
    転する上下のメタルボンド砥石(22,23)と、該上
    下のメタルボンド砥石を陽極とし、その加工上面及び加
    工下面に対して非接触で対設された電極(16a)を陰
    極とし、両極間にパルス状電圧を印加する電圧印加手段
    (16)と、前記加工面に導電性研削液を流す研削液供
    給手段(18)と、上下のメタルボンド砥石の間に磁気
    ディスク基板(1)を保持しかつ垂直軸を中心に回転さ
    せながら水平に揺動させるワーク保持回転手段(24)
    とを備え、前記上下のメタルボンド砥石のいずれか一方
    は、水平及び垂直に移動可能に構成されており、 これにより、(A)機上で、上下のメタルボンド砥石
    (22,23)の加工面(22a,23a)を水平に平
    面加工し、次いで、(B)電極(16a)を陰極として
    上下のメタルボンド砥石を電解ドレッシングしながら、
    その間に保持したワーク保持回転手段(24)のキャリ
    ア(24a)の両面を機上で同時に研削加工するキャリ
    ア研削工程と、(C)前記キャリア(24a)を陰極と
    して上下のメタルボンド砥石を電解ドレッシングしなが
    ら、その間に保持した磁気ディスク基板(1)の両面を
    機上で同時に研削加工するワーク研削工程とを、交互に
    機上で行う、ことを特徴とする磁気ディスク基板の鏡面
    加工装置。
  4. 【請求項4】 前記ワーク保持回転手段(14,24)
    は、磁気ディスク基板(1)の表面もしくは、外周を保
    持し、これを回転駆動する、ことを特徴とする請求項1
    又は3に記載の磁気ディスク基板の鏡面加工装置。
  5. 【請求項5】 前記メタルボンド砥石(12,22,2
    3)は、酸化セリウム砥粒もしくはCBN砥粒と、鋳鉄
    およびコバルトを成分とする結合部からなる、ことを特
    徴とする請求項1又は3に記載の磁気ディスク基板の鏡
    面加工装置。
  6. 【請求項6】 前記磁気ディスク基板(1)は、アルミ
    ニウムもしくはガラスからなる、ことを特徴とする請求
    項1又は3に記載の磁気ディスク基板の鏡面加工装置
  7. 【請求項7】 垂直な軸心Z1を中心に回転し水平な加
    工面(12a)を有するメタルボンド砥石(12)と、
    前記加工面に対向する水平な支持面(14a)を有し垂
    直な軸心Z2を中心に回転するワーク保持回転手段(1
    4)と、を備え、(A)ワーク保持回転手段を水平に移
    動して、これに取り付けたツルーイング砥石により、メ
    タルボンド砥石の加工面(12a)を機上で水平に平面
    加工し、 次いで、メタルボンド砥石を陽極とし、メタルボンド砥
    石の前記加工面に非接触で対設された電極(16a)を
    陰極とし、両極間にパルス状電圧を印加し、同時にその
    間に導電性研削液を流してメタルボンド砥石を電解ドレ
    ッシングし、これと同時に、 (B)メタルボンド砥石により、ワーク保持回転手段の
    支持面(14a)を研削加工する支持面研削工程と、
    (C)メタルボンド砥石により、ワーク保持回転手段に
    取り付けた磁気ディスク基板(1)を研削加工するワー
    ク研削工程とを、交互に機上で行う、ことを特徴とする
    磁気ディスク基板の鏡面加工方法。
  8. 【請求項8】 互いに対向する加工面(22a,23
    a)を有し、それぞれ垂直な軸心Z3,Z4を中心に回
    転する上下のメタルボンド砥石(22,23)と、上下
    のメタルボンド砥石の間に磁気ディスク基板(1)を保
    持しかつ垂直軸を中心に回転させながら水平に揺動させ
    るワーク保持回転手段(24)とを備え、(A)機上
    で、上下のメタルボンド砥石(22,23)を相対的に
    水平移動させながら、互いに密着させ、これによりそれ
    ぞれの加工面(22a,23a)を水平に平面加工し、
    次いで、 (B)上下のメタルボンド砥石を陽極とし、その加工上
    面及び加工下面に対して非接触で対設された電極(16
    a)を陰極とし、両極間にパルス状電圧を印加し、同時
    に、その間に導電性研削液を流して、上下のメタルボン
    ド砥石を電解ドレッシングし、これと同時に、上下のメ
    タルボンド砥石により、その間に保持したワーク保持回
    転手段(24)のキャリア(24a)の両面を機上で同
    時に研削加工するキャリア研削工程と、 (C)前記キャリア(24a)を陰極として上下のメタ
    ルボンド砥石を電解ドレッシングし、これと同時に、上
    下のメタルボンド砥石により、その間に保持した磁気デ
    ィスク基板(1)の両面を機上で同時に研削加工するワ
    ーク研削工程とを、交互に機上で行う、ことを特徴とす
    る磁気ディスク基板の鏡面加工方法。
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