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JP3909619B2 - 磁気ディスク基板の鏡面加工装置及び方法 - Google Patents

磁気ディスク基板の鏡面加工装置及び方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハードディスク用の磁気ディスク基板の鏡面加工装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータ用のハードディスクは、円板状の基板(例えばアルミニウム)の表面(片面又は両面)に磁性体を塗布した磁気ディスクであり、これを高速回転(例えば1万rpm以上)させ、磁性面に沿ってヘッドを移動させて情報を読み書きするものである。
かかるハードディスク用の基板(以下、磁気ディスク基板)には、情報を高密度で記録するために両面の平行度(厚さ精度)及び表面粗さに高い精度が要求される。例えば、直径2.5インチ(約64mm)、直径3.5インチ(約95mm)の小型の磁気ディスク基板の場合に、厚さの最大許容幅(最大と最小の差)はそれぞれ例えば3μm、7μmであった。
【0003】
かかる高精度の磁気ディスク基板を加工するために、従来は主として平面ラップ盤が用いられていた。この平面ラップ盤は、両面同時ラッピング方式のラップ盤であり、ワークを取り付ける取付具の周囲に例えば歯車が切ってあり、中央及び周辺の歯車と噛み合って取付具が自転しながら回転し、上方のシリンダによる圧力をかけ、ラップ(又はラップ盤)と称する工具とワークとの間に遊離研磨材を介在させ、ラップとワークとの相対運動によって加工するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のラッピング装置(例えば平面ラップ盤)は、比較的簡単な設備により高い加工精度を得ることができる特徴を有するが、その反面、以下の問題点があった。
▲1▼遊離研磨材を用いた加工なため、加工速度が非常に遅く(研削加工の1/10以下)、加工に時間がかかる。そのため、通常は大型の設備を用い、複数の磁気ディスク基板を同時に加工しているが、それにもかかわらず1枚当たりの加工時間が長い。
▲2▼予め基準となるラップ盤を高精度に加工し、これに倣わせてワークを加工するため、ラップ盤自体が摩耗等により精度が低下すると、再度その加工が必要になる。この場合、通常は上下のラップ盤を擦り合わせる「擦合わせ調整」が行われるが、この手段により凹凸部は平坦になるが、回転軸に対する直角度は確保できず、加工後のワークの平行度が低下する。すなわち、定圧ラップ方式では、機上でツルーイング(擦合わせ調整)ができるが、砥石(ラップ盤)の平坦度が向上してもワーク保持治具と砥石との平行度が再調整できないためワーク両面の平行度(厚さ精度)はこの調整で向上させることができない。
【0005】
更に、近年、ハードディスクの破損、特にモータの破損が頻発している。この原因の1つは、磁気ディスク基板の厚さのアンバランスにある。すなわち磁気ディスク基板のアンバランスにより生じる偏心力により、モータの軸受寿命が低下し、短時間にモータが破損するという問題点があった。そのため、ハードディスクの信頼性を高めるために、従来以上に磁気ディスク基板の平行度(厚さ精度)を高めることが強く要望されている。しかし、上述した従来のラップ盤でこれを達成しようとすると、更に加工時間が長くなり、実用的でない問題点があった。
【0006】
本発明は、かかる問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、従来のラッピング装置に比較して磁気ディスク基板の加工速度を大幅に高めることができ、かつ両面の平行度(厚さ精度)及び表面粗さを従来以上に高めることができる磁気ディスク基板の鏡面加工装置及び方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の発明によれば、垂直な軸心Z1を中心に回転し水平な加工面(12a)を有するメタルボンド砥石(12)と、前記加工面に対向する水平な支持面(14a)を有し垂直な軸心Z2を中心に回転するワーク保持回転手段(14)と、前記メタルボンド砥石を陽極とし、メタルボンド砥石の前記加工面に非接触で対設された電極(16a)を陰極とし、両極間にパルス状電圧を印加する電圧印加手段(16)と、前記メタルボンド砥石の加工面に導電性研削液を流す研削液供給手段(18)とを備え、前記ワーク保持回転手段(14)は、円板状の磁気ディスク基板(1)又は円板状のツルーイング砥石(2)を支持面に密着して保持及び回転し、かつ水平及び垂直に移動可能に構成されており、これにより、(A)メタルボンド砥石の加工面(12a)を機上で平面加工し、次いで、メタルボンド砥石を電解ドレッシングしながら、同時に、(B)ワーク保持回転手段の支持面(14a)を平坦化する研削加工と、(C)ワーク保持回転手段の平坦化された支持面(14a)に取り付けた磁気ディスク基板(1)の研削加工とを、交互に機上で行う、ことを特徴とする磁気ディスク基板の鏡面加工装置が提供される。
【0008】
また、第2の発明によれば、垂直な軸心Z1を中心に回転し水平な加工面(12a)を有するメタルボンド砥石(12)と、前記加工面に対向する水平な支持面(14a)を有し垂直な軸心Z2を中心に回転するワーク保持回転手段(14)と、を備え、(A)ワーク保持回転手段を水平に移動して、これに取り付けたツルーイング砥石により、メタルボンド砥石の加工面(12a)を機上で水平に平面加工し、次いで、メタルボンド砥石を陽極とし、メタルボンド砥石の前記加工面に非接触で対設された電極(16a)を陰極とし、両極間にパルス状電圧を印加し、同時にその間に導電性研削液を流してメタルボンド砥石を電解ドレッシングし、これと同時に、(B)メタルボンド砥石により、ワーク保持回転手段の支持面(14a)を研削加工して平坦化する支持面研削工程と、(C)メタルボンド砥石により、ワーク保持回転手段の平坦化された支持面(14a)に取り付けた磁気ディスク基板(1)を研削加工するワーク研削工程とを、交互に機上で行う、ことを特徴とする磁気ディスク基板の鏡面加工方法が提供される。
【0009】
上記本発明の装置及び方法によれば、(A)ワーク保持回転手段(14)を水平に移動して、これに取り付けたツルーイング砥石(2)により、メタルボンド砥石の加工面(12a)を機上で水平に平面加工できるので、摩耗等により加工面の平面精度が低下しても、機上でツルーイングができ、回転軸に対する直角度を確保することができる。すなわち、定圧ラップ方式と相違し、この機上ツルーイングにより、砥石加工面の平坦度のみでなく、砥石加工面(12a)の回転軸Z1に対する直角度を確保することができる。
また、ワーク保持回転手段(14)を回転させながら水平に移動させることにより、機上でワーク保持回転手段の支持面(14a)を研削できるので、この工程により、支持面(14a)の平坦度と回転軸Z2に対する直角度を確保し、従って支持面(14a)と砥石加工面(12a)の平行度を確保できる。
また、ワーク保持回転手段(14)の支持面(14a)に磁気ディスク基板(1)を密着させて保持し、これを回転させながら水平移動させることにより、その反対面(下面)を砥石加工面(12a)で研削できるので、磁気ディスク基板(1)の両面の平行度(厚さ精度)を確保することができる。
更に、支持面研削工程とワーク研削工程の両方を電圧印加手段(16)と研削液供給手段(18)により、メタルボンド砥石を電解ドレッシングしながら行うので、従来のラッピング装置に比較して磁気ディスク基板の加工速度を大幅に高めることができ、かつ両面の表面粗さを従来以上の鏡面に高めることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態を図面を参照して説明する。なお、各図において共通の部材には同一の符号を付し重複した説明を省略する。
本発明の発明者等は、電解インプロセスドレッシング研削法(Electrolytic Inprocess Dressing:ELID研削法)と称する「導電性砥石の電解ドレッシング方法および装置」を創案した(特公平6−075823号)。この方法及び装置は、導電性砥石に電圧を印加して、導電性砥石を電解でドレッシングすることにより、良好な鏡面並びに平滑平面を、高能率かつ高速で得られるようにしたものである。
このELID研削法は、電解ドレッシングにより砥石に目詰まりが生じないので、砥粒を細かくすれば鏡面のような極めて優れた加工面を研削加工で得ることができ、かつ遊離研磨材を使用するラッピング等と比較すると、数十倍の速度で鏡面を加工することができる。本発明は、かかるELID研削法を更に発展させ、高精度化したものである。
【0014】
図1は、本発明の磁気ディスク基板の鏡面加工装置の実施形態を示す全体構成図である。この図に示すように、本発明の鏡面加工装置10は、水平な加工面12aを有するメタルボンド砥石12、メタルボンド砥石12の加工面12aに対向する水平な支持面14aを有するワーク保持回転手段14、電圧印加手段16及び研削液供給手段18を備える。なお、以下の説明において、磁気ディスク基板1は、アルミニウムもしくはガラスからなる薄い円板である。
【0015】
メタルボンド砥石12は、駆動装置13により、垂直な軸心Z1を中心に回転駆動される。このメタルボンド砥石12は、酸化セリウム砥粒もしくはCBN砥粒と、鋳鉄およびコバルトを成分とする結合部からなり、結合部を電解させて砥粒の目立てを行う「電解ドレッシング」ができるようになっている。
ワーク保持回転手段14も、別の駆動装置15により、メタルボンド砥石12の軸心Z1に対して高精度に平行に構成された垂直な軸心Z2を中心に回転駆動される。またワーク保持回転手段14は、円板状の部材、すなわち被加工物である磁気ディスク基板1、或いはこれと同様な形状のツルーイング砥石2(後述する)を支持面14aに密着して保持及び回転し、かつ水平及び垂直に移動可能に構成されている。このワーク保持回転手段14は、例えば、真空チャック装置又は機械式チャック装置であるのがよい。
【0016】
電圧印加手段16は、メタルボンド砥石12の加工面12aに非接触で対設された電極16a、電解ドレッシング用の電源(ELID電源16b)、メタルボンド砥石12に給電する給電体16c、及びこれらを電気的に接続する給電線16dからなり、メタルボンド砥石12を陽極とし、電極16aを陰極とし、両極間にパルス状電圧を印加するようになっている。
更に、研削液供給手段18は、研削液用のノズル18a、供給装置18b及びこれらを連通する配管18cからなり、メタルボンド砥石12の加工面12a、すなわち、加工面12aと電極16a、支持面14a、及び磁気ディスク基板1との間にそれぞれ導電性研削液を流すようになっている。
上述した構成により、メタルボンド砥石12の加工面12aを電解ドレッシングしながら、同時に、ワーク保持回転手段14の支持面14aの研削加工と、ワーク保持回転手段14に取り付けた磁気ディスク基板1の研削加工とを、交互に機上で行う、ことができる。
【0017】
図2は、本発明の磁気ディスク基板の鏡面加工方法を示す図1の作動説明図である。本発明の方法は、砥石ツルーイング工程(A)、支持面研削工程(B)及びワーク研削工程(C)からなる。
砥石ツルーイング工程(A)では、ワーク保持回転手段14を水平に移動して、これに取り付けたツルーイング砥石2により、メタルボンド砥石12の加工面12aを機上で水平に平面加工する。ツルーイング砥石2は、ダイヤモンド砥粒もしくはCBN砥粒、および結合部とからなるのがよい。
この工程により、メタルボンド砥石の加工面12aを機上で水平に平面加工でき、摩耗等により加工面の平面精度が低下しても、機上ツルーイングにより、砥石加工面の平坦度のみでなく、砥石加工面12aの回転軸Z1に対する直角度を確保することができる。
【0018】
次いで、支持面研削工程(B)及びワーク研削工程(C)では、メタルボンド砥石12を陽極とし、その加工面12aに非接触で対設された電極16aを陰極とし、両極間に電源16bによりパルス状電圧を印加し、同時にその間に研削液供給手段18により導電性研削液を流してメタルボンド砥石12を電解ドレッシングする。この電解ドレッシングにより、支持面及び磁気ディスク基板の加工速度を大幅に高めることができ、かつ両面の表面粗さを高品質(鏡面)にすることができる。
この電解ドレッシングを行いながら、支持面研削工程(B)では、メタルボンド砥石12により、ワーク保持回転手段14の支持面14aを研削加工し、ワーク研削工程(C)では、メタルボンド砥石12により、ワーク保持回転手段14に取り付けた磁気ディスク基板1を研削加工する。この(B)と(C)は、必要に応じて機上で交互に行う。
【0019】
上記方法によれば、ワーク保持回転手段14を回転させながら水平に移動させることにより、機上でワーク保持回転手段の支持面14aを研削するので、支持面研削工程(B)により、支持面14aの平坦度と回転軸Z2に対する直角度を確保し、従って支持面14aと砥石加工面12aの平行度を確保できる。
また、ワーク保持回転手段14の支持面14aに磁気ディスク基板1を密着させて保持し、これを回転させながら水平移動させることにより、その反対面(下面)を砥石加工面12aで研削するので、ワーク研削工程(C)により磁気ディスク基板1の両面の平行度(厚さ精度)を常に高精度に維持することができる。
【0020】
図3は、参考例の磁気ディスク基板の鏡面加工装置を示す全体構成図である。この図において、参考例の鏡面加工装置20は、電圧印加手段16及び研削液供給手段18、上下のメタルボンド砥石22,23、及びワーク保持回転手段24からなる。
【0021】
上下のメタルボンド砥石22,23は、互いに対向する加工面22a,23aを有し、それぞれ独立した駆動装置13a,13bにより垂直な軸心Z3,Z4を中心に回転駆動される。軸心Z3,Z4は、互いに高精度に平行に構成されている。また上下のメタルボンド砥石のいずれか一方(例えば22)が、回転駆動に加えて水平及び垂直に移動可能になっている。この構成により、機上で、上下のメタルボンド砥石22,23を相対的に水平移動させながら、互いに密着させ、これによりそれぞれの加工面22a,23aを水平に平面加工することができる。
【0022】
ワーク保持回転手段24は、この例では、下側のメタルボンド砥石23の中心軸Z4を中心に駆動装置25により独立に回転駆動される太陽歯車24bと、この太陽歯車24bと噛合する遊星歯車24aと、遊星歯車24aの外周部に噛合するリング歯車24cとからなる。遊星歯車24aには、その回転中心から偏心した位置に、磁気ディスク基板1がゆるく嵌まる貫通孔が設けられている。また、この遊星歯車24aは、上下のメタルボンド砥石22,23の中間位置に常に位置するように構成されている。
この構成により、駆動装置25により太陽歯車24aを適当な角度範囲で旋回させることにより、上下のメタルボンド砥石22,23の間に磁気ディスク基板1を保持し、これを垂直軸を中心に回転させながら水平に揺動させることができる。すなわち、この例では、太陽歯車24aは磁気ディスク基板1を保持・揺動させるキャリアとして機能する。なお、このキャリア24aは、電極16aより厚くなっている。
【0023】
電圧印加手段16は、給電体16cを2つ備え、上下のメタルボンド砥石22,23をプラス(+)に印加できるようになっている。また、ワーク保持回転手段24のキャリア24aに接続された給電線16dを有し、キャリア25を電極16aと同時に或いは切り換えてマイナス(−)に印加できるようになっている。その他の構成は、図1と同様である。
研削液供給手段18は、上側のメタルボンド砥石22の中心に設けられた貫通孔を通して、研削液を砥石22,23の間に供給できるようになっている。その他の構成は、図1と同様である。
【0024】
図4は、参考例の磁気ディスク基板の鏡面加工方法を示す図2の作動説明図である。参考例の方法は、砥石ツルーイング工程(A)、キャリア研削工程(B)及びワーク研削工程(C)からなる。砥石ツルーイング工程(A)では、機上で、上下のメタルボンド砥石22,23を相対的に水平移動させながら、互いに密着させ、これによりそれぞれの加工面22a,23aを水平に平面加工する。この工程により、摩耗等により加工面の平面精度が低下しても、機上でツルーイングができ、砥石加工面の平坦度のみでなく、回転軸に対する直角度を確保することができ、上下の加工面22a,23aの平行度を高精度に維持することができる。
【0025】
次いで、キャリア研削工程(B)とワーク研削工程(C)を適宜交互に機上で行う。
キャリア研削工程(B)では、上下のメタルボンド砥石を陽極とし、電極16aを陰極とし、両極間にパルス状電圧を印加し、同時に、その間に導電性研削液を流して、上下のメタルボンド砥石を電解ドレッシングし、これと同時に、上下のメタルボンド砥石により、その間に保持したワーク保持回転手段24のキャリア24aの両面を機上で同時に研削加工する。この工程により、キャリア24aの両面の平行度(厚さ精度)を高精度に維持し、かつその面粗さを従来以上の鏡面に維持することができる。
【0026】
ワーク研削工程(C)では、研削加工したキャリア24aを陰極として上下のメタルボンド砥石22,23を電解ドレッシングし、これと同時に、上下のメタルボンド砥石22,23により、その間に保持した磁気ディスク基板1の両面を機上で同時に研削加工する。この工程により、キャリア24aとメタルボンド砥石22,23との間の電解分布を高精度に均一化でき、電解ドレッシングを高精度に均一に行いながら、磁気ディスク基板1の両面を研削加工して、その平行度(厚さ精度)を高精度に高め、かつその面粗さを従来以上の鏡面にすることができる。
【0027】
なお本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上述した実施形態では、ワークとして磁気ディスク基板を加工する場合について詳述したが、本発明はこれに限定されず、両面の平行度(厚さ精度)を必要とする部材にも同様に適用することができる。
【0028】
【発明の効果】
上述したように、本発明の磁気ディスク基板の鏡面加工装置及び方法は、従来のラッピング装置に比較して磁気ディスク基板の加工速度を大幅に高めることができ、かつ両面の平行度(厚さ精度)及び表面粗さを従来以上に高めることができる、等の優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の磁気ディスク基板の鏡面加工装置の実施形態を示す全体構成図である。
【図2】 本発明の磁気ディスク基板の鏡面加工方法を示す図1の作動説明図である。
【図3】 参考例の磁気ディスク基板の鏡面加工装置を示す全体構成図である。
【図4】 参考例の磁気ディスク基板の鏡面加工方法を示す図2の作動説明図である。
【符号の説明】
1 磁気ディスク基板
2 ツルーイング砥石
10,20 鏡面加工装置
12,22,23 メタルボンド砥石
12a,22a,23a 加工面
13,13a,13b,15 駆動装置
14 ワーク保持回転手段
14a 支持面
16a 電極
16 電圧印加手段
18 研削液供給手段
24 ワーク保持回転手段
24a キャリア(遊星歯車)

Claims (6)

  1. 垂直な軸心Z1を中心に回転し水平な加工面(12a)を有するメタルボンド砥石(12)と、
    前記加工面に対向する水平な支持面(14a)を有し垂直な軸心Z2を中心に回転するワーク保持回転手段(14)と、
    前記メタルボンド砥石を陽極とし、メタルボンド砥石の前記加工面に非接触で対設された電極(16a)を陰極とし、両極間にパルス状電圧を印加する電圧印加手段(16)と、
    前記メタルボンド砥石の加工面に導電性研削液を流す研削液供給手段(18)とを備え、
    前記ワーク保持回転手段(14)は、円板状の磁気ディスク基板(1)又は円板状のツルーイング砥石(2)を支持面に密着して保持及び回転し、かつ水平及び垂直に移動可能に構成されており、
    これにより、(A)メタルボンド砥石の加工面(12a)を機上で平面加工し、次いで、メタルボンド砥石を電解ドレッシングしながら、同時に、(B)ワーク保持回転手段の支持面(14a)を平坦化する研削加工と、(C)ワーク保持回転手段の平坦化された支持面(14a)に取り付けた磁気ディスク基板(1)の研削加工とを、交互に機上で行う、ことを特徴とする磁気ディスク基板の鏡面加工装置。
  2. 前記ツルーイング砥石(2)は、ダイヤモンド砥粒もしくはCBN砥粒、および結合部とからなる、ことを特徴とする請求項1に記載の磁気ディスク基板鏡面加工装置。
  3. 前記ワーク保持回転手段(14)は、磁気ディスク基板(1)の表面もしくは、外周を保持し、これを回転駆動する、ことを特徴とする請求項に記載の磁気ディスク基板の鏡面加工装置。
  4. 前記メタルボンド砥石(12)は、酸化セリウム砥粒もしくはCBN砥粒と、鋳鉄およびコバルトを成分とする結合部からなる、ことを特徴とする請求項に記載の磁気ディスク基板の鏡面加工装置。
  5. 前記磁気ディスク基板(1)は、アルミニウムもしくはガラスからなる、ことを特徴とする請求項に記載の磁気ディスク基板の鏡面加工装置。
  6. 垂直な軸心Z1を中心に回転し水平な加工面(12a)を有するメタルボンド砥石(12)と、前記加工面に対向する水平な支持面(14a)を有し垂直な軸心Z2を中心に回転するワーク保持回転手段(14)と、を備え、(A)ワーク保持回転手段を水平に移動して、これに取り付けたツルーイング砥石により、メタルボンド砥石の加工面(12a)を機上で水平に平面加工し、次いで、メタルボンド砥石を陽極とし、メタルボンド砥石の前記加工面に非接触で対設された電極(16a)を陰極とし、両極間にパルス状電圧を印加し、同時にその間に導電性研削液を流してメタルボンド砥石を電解ドレッシングし、これと同時に、(B)メタルボンド砥石により、ワーク保持回転手段の支持面(14a)を研削加工して平坦化する支持面研削工程と、(C)メタルボンド砥石により、ワーク保持回転手段の平坦化された支持面(14a)に取り付けた磁気ディスク基板(1)を研削加工するワーク研削工程とを、交互に機上で行う、ことを特徴とする磁気ディスク基板の鏡面加工方法。
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