JPH11310122A - 移動農機の旋回補助ブレーキ装置 - Google Patents
移動農機の旋回補助ブレーキ装置Info
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- JPH11310122A JPH11310122A JP10119294A JP11929498A JPH11310122A JP H11310122 A JPH11310122 A JP H11310122A JP 10119294 A JP10119294 A JP 10119294A JP 11929498 A JP11929498 A JP 11929498A JP H11310122 A JPH11310122 A JP H11310122A
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- JP
- Japan
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- steering
- control valve
- front wheel
- brake
- turning
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- Pending
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- Non-Deflectable Wheels, Steering Of Trailers, Or Other Steering (AREA)
- Regulating Braking Force (AREA)
- Hydraulic Control Valves For Brake Systems (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 パイロット油により作動する切換え弁を介し
てブレーキシリンダに圧油を供給し、サイドブレーキを
作動させる。 【解決手段】 旋回補助ブレーキ装置は、前輪12のス
テアリング切れ角を検出する検出センサー32と、ステ
アリング切れ角が所定値以上のときに前輪12を増速す
る前輪増速装置26と、圧油により後輪14に制動力を
付与するサイドブレーキ46と、後輪14に対応して設
けられたブレーキシリンダ50に作動油を供給するタイ
ミング制御弁68と方向制御弁70を備えている。そし
て、ステアリング切れ角が所定値以上のとき、前輪増速
装置26によりタイミング制御弁68が切換えられ、更
にパワーステアリングユニット52からのパイロット油
により方向制御弁70が切換えられ、旋回操向内側の後
輪14に対応するブレーキシリンダ50に作動油が供給
されてサイドブレーキ46が自動的に作動する。
てブレーキシリンダに圧油を供給し、サイドブレーキを
作動させる。 【解決手段】 旋回補助ブレーキ装置は、前輪12のス
テアリング切れ角を検出する検出センサー32と、ステ
アリング切れ角が所定値以上のときに前輪12を増速す
る前輪増速装置26と、圧油により後輪14に制動力を
付与するサイドブレーキ46と、後輪14に対応して設
けられたブレーキシリンダ50に作動油を供給するタイ
ミング制御弁68と方向制御弁70を備えている。そし
て、ステアリング切れ角が所定値以上のとき、前輪増速
装置26によりタイミング制御弁68が切換えられ、更
にパワーステアリングユニット52からのパイロット油
により方向制御弁70が切換えられ、旋回操向内側の後
輪14に対応するブレーキシリンダ50に作動油が供給
されてサイドブレーキ46が自動的に作動する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動農機の旋回補
助ブレーキ装置に関し、詳しくは機体旋回時に旋回内側
の後輪に自動的にブレーキ作用を付与し得る移動農機の
旋回補助ブレーキ装置に関する。
助ブレーキ装置に関し、詳しくは機体旋回時に旋回内側
の後輪に自動的にブレーキ作用を付与し得る移動農機の
旋回補助ブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】トラクタ等の移動農機において、畦際で
の機体回向を小さな旋回半径で行うために、前輪のステ
アリング切れ角が所定値以上になった場合に、これら前
輪の回転周速度を後輪の回転周速度よりも速くし、かつ
旋回内側の後輪に制動作用を及ぼすことにより急旋回を
可能とした技術が知られている。
の機体回向を小さな旋回半径で行うために、前輪のステ
アリング切れ角が所定値以上になった場合に、これら前
輪の回転周速度を後輪の回転周速度よりも速くし、かつ
旋回内側の後輪に制動作用を及ぼすことにより急旋回を
可能とした技術が知られている。
【0003】これらの従来技術として、例えば特公平7
−98458号公報に記載の如く、前輪のステアリング
切れ角が所定値以上となった場合に、これら前輪の回転
速度を後輪の回転速度よりも速くする前輪増速装置を備
え、かつ左右の後輪に夫々ブレーキを設け、これらのブ
レーキを前輪のステアリング操作に伴ってブレーキ作動
するように、前輪ステアリング手段とブレーキ作動手段
等を連係したもの(以下、第一の従来例という)、ま
た、特開平6−16150号公報に記載の如く、前輪ス
テアリング機構と左右のサイドブレーキとを機械的に連
動連結して、旋回時に旋回内側のサイドブレーキが自動
的に作動されるようにしたもの(以下、第二の従来例と
いう)、更に、特開平6−16148号公報に記載の如
く、前輪のステアリング切れ角が所定値以上になると、
制御弁からの作動油供給により旋回内側の後輪のサイド
ブレーキが自動的に作動するようにすると共に、前記制
御弁をパワーステアリング機構内に内装して泥等の付着
から防護できるように構成したもの(以下、第三の従来
例という)等がある。
−98458号公報に記載の如く、前輪のステアリング
切れ角が所定値以上となった場合に、これら前輪の回転
速度を後輪の回転速度よりも速くする前輪増速装置を備
え、かつ左右の後輪に夫々ブレーキを設け、これらのブ
レーキを前輪のステアリング操作に伴ってブレーキ作動
するように、前輪ステアリング手段とブレーキ作動手段
等を連係したもの(以下、第一の従来例という)、ま
た、特開平6−16150号公報に記載の如く、前輪ス
テアリング機構と左右のサイドブレーキとを機械的に連
動連結して、旋回時に旋回内側のサイドブレーキが自動
的に作動されるようにしたもの(以下、第二の従来例と
いう)、更に、特開平6−16148号公報に記載の如
く、前輪のステアリング切れ角が所定値以上になると、
制御弁からの作動油供給により旋回内側の後輪のサイド
ブレーキが自動的に作動するようにすると共に、前記制
御弁をパワーステアリング機構内に内装して泥等の付着
から防護できるように構成したもの(以下、第三の従来
例という)等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した第一
の従来例によれば、後輪にブレーキを作用させる油圧ア
クチュエータに、方向切換弁を介して作動油を供給する
ことによって、旋回内側のブレーキを作動させるように
しているが、前記方向切換弁は油圧により切換え作動す
るものではなく、ステアリング切れ角を検出するスイッ
チの作動に伴い制御部からの信号を受けて切り換えられ
る電磁弁であるため、高価であると共に全体の製造コス
トも増大する。
の従来例によれば、後輪にブレーキを作用させる油圧ア
クチュエータに、方向切換弁を介して作動油を供給する
ことによって、旋回内側のブレーキを作動させるように
しているが、前記方向切換弁は油圧により切換え作動す
るものではなく、ステアリング切れ角を検出するスイッ
チの作動に伴い制御部からの信号を受けて切り換えられ
る電磁弁であるため、高価であると共に全体の製造コス
トも増大する。
【0005】また、第二の従来例によると、前輪ステア
リング機構と左右のサイドブレーキとを機械的に連動連
結したものであるため、部品点数も増加し構造が複雑化
する。更に、第三の従来例によれば、パワーステアリン
グ機構内にサイドブレーキ用の制御弁を内装したもので
あるため、該パワーステアリング機構自身の構造が複雑
化する等の課題があった。
リング機構と左右のサイドブレーキとを機械的に連動連
結したものであるため、部品点数も増加し構造が複雑化
する。更に、第三の従来例によれば、パワーステアリン
グ機構内にサイドブレーキ用の制御弁を内装したもので
あるため、該パワーステアリング機構自身の構造が複雑
化する等の課題があった。
【0006】この発明は、斯かる課題を解決するために
なされたもので、その目的とするところは、前輪のステ
アリング切れ角が所定値以上となった場合に、簡単な油
圧構成で旋回操向内側の後輪の補助ブレーキ手段を自動
的に作動させることのできる移動農機の旋回補助ブレー
キ装置を提供することにある。
なされたもので、その目的とするところは、前輪のステ
アリング切れ角が所定値以上となった場合に、簡単な油
圧構成で旋回操向内側の後輪の補助ブレーキ手段を自動
的に作動させることのできる移動農機の旋回補助ブレー
キ装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、前輪ステアリング手段(2
2,52)の操作に基づき、前輪(12)のステアリン
グ切れ角を検出する検出センサー(32)と、前輪(1
2)のステアリング切れ角が所定値以上となったことに
基づき、前輪(12)の回転速度を後輪(14)の回転
速度よりも増速し得る前輪増速手段(26)と、油圧ア
クチュエータ(50)を介して後輪(14)に強制的に
制動作用を付与し得る補助ブレーキ手段(46)と、旋
回操向内側の後輪(14)に対応する前記油圧アクチュ
エータ(50)に作動油を供給しうる切換え手段(5
8)と、を備え、前輪(12)のステアリング切れ角が
所定値以上となった場合に、旋回操向内側の後輪(1
4)の前記補助ブレーキ手段(46)を自動的に作動さ
せるようにした、ことを特徴とする。
め、請求項1記載の発明は、前輪ステアリング手段(2
2,52)の操作に基づき、前輪(12)のステアリン
グ切れ角を検出する検出センサー(32)と、前輪(1
2)のステアリング切れ角が所定値以上となったことに
基づき、前輪(12)の回転速度を後輪(14)の回転
速度よりも増速し得る前輪増速手段(26)と、油圧ア
クチュエータ(50)を介して後輪(14)に強制的に
制動作用を付与し得る補助ブレーキ手段(46)と、旋
回操向内側の後輪(14)に対応する前記油圧アクチュ
エータ(50)に作動油を供給しうる切換え手段(5
8)と、を備え、前輪(12)のステアリング切れ角が
所定値以上となった場合に、旋回操向内側の後輪(1
4)の前記補助ブレーキ手段(46)を自動的に作動さ
せるようにした、ことを特徴とする。
【0008】請求項2記載の発明は、前記切換え手段
(58)は、前記前輪ステアリング手段(22,52)
から供給されるパイロット油によって切換えられる方向
制御弁(70)を有している、ことを特徴とする。
(58)は、前記前輪ステアリング手段(22,52)
から供給されるパイロット油によって切換えられる方向
制御弁(70)を有している、ことを特徴とする。
【0009】請求項3記載の発明は、前記切換え手段
(58)は、前記前輪増速手段(26)の作動に基づき
前記方向制御弁(70)に作動油を供給するタイミング
制御弁(68)を有している、ことを特徴とする。
(58)は、前記前輪増速手段(26)の作動に基づき
前記方向制御弁(70)に作動油を供給するタイミング
制御弁(68)を有している、ことを特徴とする。
【0010】[作用]以上の発明特定事項に基づき、本
発明の移動農機の旋回補助ブレーキ装置は、前輪(1
2)のステアリング切れ角を検出する検出センサー(3
2)と、前記ステアリング切れ角が所定値以上となった
ときに前輪(12)の回転速度を増速し得る前輪増速手
段(26)と、油圧により作動して後輪(14)に制動
作用を付与し得る補助ブレーキ手段(46)と、旋回操
向内側の後輪(14)に制動作用を付与すべく該後輪
(14)に対応する油圧アクチュエータ(50)に作動
油を供給しうる切換え手段(58)とを備えている。
発明の移動農機の旋回補助ブレーキ装置は、前輪(1
2)のステアリング切れ角を検出する検出センサー(3
2)と、前記ステアリング切れ角が所定値以上となった
ときに前輪(12)の回転速度を増速し得る前輪増速手
段(26)と、油圧により作動して後輪(14)に制動
作用を付与し得る補助ブレーキ手段(46)と、旋回操
向内側の後輪(14)に制動作用を付与すべく該後輪
(14)に対応する油圧アクチュエータ(50)に作動
油を供給しうる切換え手段(58)とを備えている。
【0011】前記切換え手段(58)は、方向制御弁
(70)とタイミング制御弁(68)とを有し、機体旋
回時に前輪(12)のステアリング切れ角が所定値以上
になると、前輪増速手段(26)が作動してタイミング
制御弁(68)が切換えられると共に、前輪ステアリン
グ手段(22,52)から供給されるパイロット油によ
って方向制御弁(70)が切換えられ、旋回操向内側の
後輪(14)に対応する前記油圧アクチュエータ(5
0)に作動油が供給されて補助ブレーキ手段(46)が
自動的に作動する。
(70)とタイミング制御弁(68)とを有し、機体旋
回時に前輪(12)のステアリング切れ角が所定値以上
になると、前輪増速手段(26)が作動してタイミング
制御弁(68)が切換えられると共に、前輪ステアリン
グ手段(22,52)から供給されるパイロット油によ
って方向制御弁(70)が切換えられ、旋回操向内側の
後輪(14)に対応する前記油圧アクチュエータ(5
0)に作動油が供給されて補助ブレーキ手段(46)が
自動的に作動する。
【0012】なお、上述の括弧内の符号は、図面を対照
するためのものであって、この発明の発明特定事項を何
ら限定するものではない。
するためのものであって、この発明の発明特定事項を何
ら限定するものではない。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施
の形態を説明する。
の形態を説明する。
【0014】図3は、本発明が適用された移動農機とし
てのトラクタと前輪増速装置の概要を示す図であり、夫
々左右一対の前輪12及び後輪14で支持された走行機
体16の前部にエンジン18、その後部にミッションケ
ース20、機体中央の上部にステアリングホイール22
を有する運転席24等を備えている。前記エンジン18
の動力は、ミッションケース20内の主変速及び副変速
装置(図示せず)を介して左右の後輪14に伝達され、
また後輪デフ機構の前段から分岐した動力が前輪変速装
置(図示せず)等を介して左右の前輪12に伝達され
る。
てのトラクタと前輪増速装置の概要を示す図であり、夫
々左右一対の前輪12及び後輪14で支持された走行機
体16の前部にエンジン18、その後部にミッションケ
ース20、機体中央の上部にステアリングホイール22
を有する運転席24等を備えている。前記エンジン18
の動力は、ミッションケース20内の主変速及び副変速
装置(図示せず)を介して左右の後輪14に伝達され、
また後輪デフ機構の前段から分岐した動力が前輪変速装
置(図示せず)等を介して左右の前輪12に伝達され
る。
【0015】前記ミッションケース20は、前輪12を
駆動する伝動軸を接続していると共に、この伝動軸で駆
動される前輪12のステアリング切れ角が設定値以上に
なると、前輪12の回転周速度を後輪14の回転周速度
よりも速める前輪増速装置26を内装している。
駆動する伝動軸を接続していると共に、この伝動軸で駆
動される前輪12のステアリング切れ角が設定値以上に
なると、前輪12の回転周速度を後輪14の回転周速度
よりも速める前輪増速装置26を内装している。
【0016】そして、前記ステアリングホイール22を
左右いずれかの方向に旋回操作することにより、フロン
トアクスル部28のパワーステアリングシリンダ30の
ロッドの移動量を感知する切れ角センサ32のスイッチ
32aが、一定切れ角に達するとオンし、フローデバイ
ダバルブ34の電磁切換弁36に電気信号を送る。この
フローデバイダバルブ34は、旋回ケース部38のピス
トン40に圧油を分流圧送し、湿式多板ブレーキ42を
制動することにより、旋回ギヤ駆動に切り換えられ、旋
回用シャフト44の回転数は約2倍に増速され、これに
より前輪12が約2倍速で回転する。
左右いずれかの方向に旋回操作することにより、フロン
トアクスル部28のパワーステアリングシリンダ30の
ロッドの移動量を感知する切れ角センサ32のスイッチ
32aが、一定切れ角に達するとオンし、フローデバイ
ダバルブ34の電磁切換弁36に電気信号を送る。この
フローデバイダバルブ34は、旋回ケース部38のピス
トン40に圧油を分流圧送し、湿式多板ブレーキ42を
制動することにより、旋回ギヤ駆動に切り換えられ、旋
回用シャフト44の回転数は約2倍に増速され、これに
より前輪12が約2倍速で回転する。
【0017】図1に示すように、左右の後輪14R,1
4Lの各々に独立して設けられたサイドブレーキ46
R,46Lは、操作ペダル48R,48Lの踏み込み操
作によりブレーキロッド49R,49Lを介してブレー
キ操作可能であると共に、ステアリングホイール22の
旋回操作による前記切れ角センサ32のスイッチ32a
のオン信号に基づき、タンク57内の圧油が旋回側の後
輪14R(又は14L)に対応するブレーキシリンダ5
0R(又は50L)に供給されて、前記サイドブレーキ
46R(又は46L)が自動的に作動するようになって
いる。
4Lの各々に独立して設けられたサイドブレーキ46
R,46Lは、操作ペダル48R,48Lの踏み込み操
作によりブレーキロッド49R,49Lを介してブレー
キ操作可能であると共に、ステアリングホイール22の
旋回操作による前記切れ角センサ32のスイッチ32a
のオン信号に基づき、タンク57内の圧油が旋回側の後
輪14R(又は14L)に対応するブレーキシリンダ5
0R(又は50L)に供給されて、前記サイドブレーキ
46R(又は46L)が自動的に作動するようになって
いる。
【0018】図2は、旋回補助ブレーキ装置の油圧回路
を示しており、同図に示すように、前輪ステアリング手
段としての前記ステアリングホイール22とパワーステ
アリングユニット52とを有している。そして、前記ス
テアリングホイール22を左右いずれかの方向に旋回操
作すると、該ステアリングホイール22の回転でパワー
ステアリングユニット52内の切換えバルブ54が切り
換わり、タンク57内の作動油がポンプ56により、フ
ローデバイダバルブ34、配管100を介して前記切換
えバルブ54、配管101R(又は101L)により複
動式の前記パワーステアリングシリンダ30に供給さ
れ、これにより操舵力が軽減される。
を示しており、同図に示すように、前輪ステアリング手
段としての前記ステアリングホイール22とパワーステ
アリングユニット52とを有している。そして、前記ス
テアリングホイール22を左右いずれかの方向に旋回操
作すると、該ステアリングホイール22の回転でパワー
ステアリングユニット52内の切換えバルブ54が切り
換わり、タンク57内の作動油がポンプ56により、フ
ローデバイダバルブ34、配管100を介して前記切換
えバルブ54、配管101R(又は101L)により複
動式の前記パワーステアリングシリンダ30に供給さ
れ、これにより操舵力が軽減される。
【0019】前記パワーステアリングユニット52は、
前記切換えバルブ54と、サーボフィードバック付きの
メータリングポンプ55を一体にしたものであり、この
メータリングポンプ55は、ステアリングホイール22
の回転角が変化する際にポンプ56の吐き出し圧がパイ
ロット圧となって、切換えバルブ54が作動し、圧油が
前記パワーステアリングシリンダ30に流れてフロント
アクスル部28のタイロッドを動かす。
前記切換えバルブ54と、サーボフィードバック付きの
メータリングポンプ55を一体にしたものであり、この
メータリングポンプ55は、ステアリングホイール22
の回転角が変化する際にポンプ56の吐き出し圧がパイ
ロット圧となって、切換えバルブ54が作動し、圧油が
前記パワーステアリングシリンダ30に流れてフロント
アクスル部28のタイロッドを動かす。
【0020】一方、前記フローデバイダバルブ34は、
油圧回路の主回路圧力を前記前輪増速装置26のピスト
ン40側の圧力に減圧する減圧弁60と、前輪増速装置
26のピストン40側の圧力の断続切換えを行う電磁切
換弁36と、主回路がアンロードしたときに前輪増速装
置26のピストン40側の圧力を確保するシーケンス弁
64とを有している。
油圧回路の主回路圧力を前記前輪増速装置26のピスト
ン40側の圧力に減圧する減圧弁60と、前輪増速装置
26のピストン40側の圧力の断続切換えを行う電磁切
換弁36と、主回路がアンロードしたときに前輪増速装
置26のピストン40側の圧力を確保するシーケンス弁
64とを有している。
【0021】このように、本発明の旋回補助ブレーキ装
置は、前輪ステアリング手段22,52、切れ角センサ
32、前輪増速装置26、サイドブレーキ46等を有す
ると共に、旋回操向内側の後輪14R(又は14L)に
対応する前記油圧アクチュエータ50R(又は50L)
に作動油を供給しうる切換え手段を備えている。
置は、前輪ステアリング手段22,52、切れ角センサ
32、前輪増速装置26、サイドブレーキ46等を有す
ると共に、旋回操向内側の後輪14R(又は14L)に
対応する前記油圧アクチュエータ50R(又は50L)
に作動油を供給しうる切換え手段を備えている。
【0022】本実施の形態において、図3に示したよう
に、前記ステアリングホイール22の旋回操作により、
前輪12の切れ角が設定値以上になると、これを切れ角
センサ32が検出し、その検出信号により前輪増速用の
前記フローデバイダバルブ34内の電磁切換弁36が作
動し、配管102を介して圧油の一部を前輪増速装置2
6に供給することにより、該前輪増速装置26が作動す
る。この前輪増速装置26の作動により、後述のように
作動油が配管100を介して切換え手段58を通り、ブ
レーキシリンダ50R,50Lに供給される。
に、前記ステアリングホイール22の旋回操作により、
前輪12の切れ角が設定値以上になると、これを切れ角
センサ32が検出し、その検出信号により前輪増速用の
前記フローデバイダバルブ34内の電磁切換弁36が作
動し、配管102を介して圧油の一部を前輪増速装置2
6に供給することにより、該前輪増速装置26が作動す
る。この前輪増速装置26の作動により、後述のように
作動油が配管100を介して切換え手段58を通り、ブ
レーキシリンダ50R,50Lに供給される。
【0023】すなわち、前輪増速装置26の作動によ
り、図2において、ブレーキ入切弁66が「入」の状態
のとき、破線の配管103,104を介して前輪増速装
置26の作動油がタイミング制御弁68に供給される。
すると、この作動油をパイロット油としてタイミング制
御弁68が作動し、方向制御弁70が固定される。そし
て、本実施の形態では、これらタイミング制御弁68と
方向制御弁70とで前述の切換え手段58が構成されて
いる。
り、図2において、ブレーキ入切弁66が「入」の状態
のとき、破線の配管103,104を介して前輪増速装
置26の作動油がタイミング制御弁68に供給される。
すると、この作動油をパイロット油としてタイミング制
御弁68が作動し、方向制御弁70が固定される。そし
て、本実施の形態では、これらタイミング制御弁68と
方向制御弁70とで前述の切換え手段58が構成されて
いる。
【0024】更に、前記方向制御弁70の作動方向に従
って、作動油がポンプ56によりタンク57から配管1
05を介して旋回内側のブレーキシリンダ50R(又は
50L)に送られ、サイドブレーキ46R(又は46
L)が自動的に作動する。前記方向制御弁70は、パワ
ーステアリングユニット52からパワーステアリングシ
リンダ30に送られる圧油の一部をパイロット油とし
て、破線の配管106R,106Lを介して供給される
作動油により操舵方向に応じて切換えられる。また、前
記タイミング制御弁68は、前輪増速装置26の作動に
基づき前記方向制御弁70に作動油を供給する役目をな
している。
って、作動油がポンプ56によりタンク57から配管1
05を介して旋回内側のブレーキシリンダ50R(又は
50L)に送られ、サイドブレーキ46R(又は46
L)が自動的に作動する。前記方向制御弁70は、パワ
ーステアリングユニット52からパワーステアリングシ
リンダ30に送られる圧油の一部をパイロット油とし
て、破線の配管106R,106Lを介して供給される
作動油により操舵方向に応じて切換えられる。また、前
記タイミング制御弁68は、前輪増速装置26の作動に
基づき前記方向制御弁70に作動油を供給する役目をな
している。
【0025】なお、旋回の途中で方向調整を行うため、
ステアリングホイール22を旋回方向と逆に操作して
も、前輪増速装置26が作動状態の間は、タイミング制
御弁68、方向制御弁70、チェック弁72により旋回
内側のサイドブレーキ46R(又は46L)は作動状態
を保つ。
ステアリングホイール22を旋回方向と逆に操作して
も、前輪増速装置26が作動状態の間は、タイミング制
御弁68、方向制御弁70、チェック弁72により旋回
内側のサイドブレーキ46R(又は46L)は作動状態
を保つ。
【0026】前記方向制御弁70は、パワーステアリン
グシリンダ30に圧油が供給されるたびに、左右いずれ
かの方向に切換えられるが、その場合、タイミング制御
弁68が図2の状態から左方向に切り換わらないかぎ
り、ブレーキ作動油はブロックされて、ブレーキシリン
ダ50R,50Lに供給されないため、この状態でサイ
ドブレーキ46R,46Lが作動することはない。
グシリンダ30に圧油が供給されるたびに、左右いずれ
かの方向に切換えられるが、その場合、タイミング制御
弁68が図2の状態から左方向に切り換わらないかぎ
り、ブレーキ作動油はブロックされて、ブレーキシリン
ダ50R,50Lに供給されないため、この状態でサイ
ドブレーキ46R,46Lが作動することはない。
【0027】しかし、前輪切れ角が所定量以上になって
前輪増速装置26が作動すると、ブレーキ入切弁66を
介してタイミング制御弁68が切り換わり、チェック弁
72を介してブレーキシリンダ50に圧油が供給される
ため、前輪増速装置26が作動する際の方向制御弁70
の切り換え方向に応じて旋回内側のサイドブレーキ46
が作動することになる。
前輪増速装置26が作動すると、ブレーキ入切弁66を
介してタイミング制御弁68が切り換わり、チェック弁
72を介してブレーキシリンダ50に圧油が供給される
ため、前輪増速装置26が作動する際の方向制御弁70
の切り換え方向に応じて旋回内側のサイドブレーキ46
が作動することになる。
【0028】その場合、方向制御弁70を作動させるタ
イミング制御弁68のパイロットポートはブロックさ
れ、ステアリングホイール22を仮に逆方向に切り換え
たとしても、ブレーキシリンダ50に対する方向制御弁
70の切り換え方向は変化しない。
イミング制御弁68のパイロットポートはブロックさ
れ、ステアリングホイール22を仮に逆方向に切り換え
たとしても、ブレーキシリンダ50に対する方向制御弁
70の切り換え方向は変化しない。
【0029】また、ブレーキの作動油の配管途中に介装
したチェック弁72は、前輪切れ角がステアリングホイ
ール22の操向量と等しくなった場合、回路圧がパワス
テアリングユニット52を経由してタンク57に落ち、
ブレーキが作動しない不都合を防止している。なお、こ
の場合、パワステアリングユニット52の圧油配管途中
にブレーキ圧保持用のオリフィスを設けても良い。
したチェック弁72は、前輪切れ角がステアリングホイ
ール22の操向量と等しくなった場合、回路圧がパワス
テアリングユニット52を経由してタンク57に落ち、
ブレーキが作動しない不都合を防止している。なお、こ
の場合、パワステアリングユニット52の圧油配管途中
にブレーキ圧保持用のオリフィスを設けても良い。
【0030】一方、前輪増速作動が解除され、タイミン
グ制御弁68が図2の状態に戻ると、方向制御弁70に
再びパワステアリングユニット52のパイロット圧が付
加されて、図示の中立状態に戻らず、それまで作動油が
供給されていたブレーキシリンダ50R(又は50L)
からの排油が即座に行われないように考えられるが、前
輪増速作動が解除されるということは、それまでと逆の
方向にパワーステアリングシリンダ30が作動中という
ことであり、方向制御弁70もその方向に切り換わって
おり、それまで作動していたブレーキシリンダ50R
(又は50L)からタンク57に方向制御弁70の排油
路107を介して排油され、補助ブレーキがいつまでも
作動し続けるという不都合は回避される。
グ制御弁68が図2の状態に戻ると、方向制御弁70に
再びパワステアリングユニット52のパイロット圧が付
加されて、図示の中立状態に戻らず、それまで作動油が
供給されていたブレーキシリンダ50R(又は50L)
からの排油が即座に行われないように考えられるが、前
輪増速作動が解除されるということは、それまでと逆の
方向にパワーステアリングシリンダ30が作動中という
ことであり、方向制御弁70もその方向に切り換わって
おり、それまで作動していたブレーキシリンダ50R
(又は50L)からタンク57に方向制御弁70の排油
路107を介して排油され、補助ブレーキがいつまでも
作動し続けるという不都合は回避される。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、前輪のステアリング切れ角を検出する検出
センサーと、前輪の回転速度を後輪の回転速度よりも増
速し得る前輪増速手段と、後輪に強制的に制動作用を付
与し得る補助ブレーキ手段と、旋回操向内側の後輪に対
応する前記油圧アクチュエータに作動油を供給しうる切
換え手段とを備えていることにより、前輪のステアリン
グ切れ角が所定値以上となった場合に、簡単な油圧構成
で旋回操向内側の後輪の補助ブレーキ手段を自動的に作
動させることができ、これにより機体を小半径で旋回す
ることができる。
明によれば、前輪のステアリング切れ角を検出する検出
センサーと、前輪の回転速度を後輪の回転速度よりも増
速し得る前輪増速手段と、後輪に強制的に制動作用を付
与し得る補助ブレーキ手段と、旋回操向内側の後輪に対
応する前記油圧アクチュエータに作動油を供給しうる切
換え手段とを備えていることにより、前輪のステアリン
グ切れ角が所定値以上となった場合に、簡単な油圧構成
で旋回操向内側の後輪の補助ブレーキ手段を自動的に作
動させることができ、これにより機体を小半径で旋回す
ることができる。
【0032】請求項2記載の発明によれば、前記切換え
手段は、前輪ステアリング手段から供給されるパイロッ
ト油によって切換えられる方向制御弁を有していること
により、機械的な連係によらずに旋回操向内側の後輪を
前輪ステアリング手段の回路圧にて選択することができ
る。
手段は、前輪ステアリング手段から供給されるパイロッ
ト油によって切換えられる方向制御弁を有していること
により、機械的な連係によらずに旋回操向内側の後輪を
前輪ステアリング手段の回路圧にて選択することができ
る。
【0033】請求項3記載の発明によれば、前記切換え
手段は、前輪増速手段の作動に基づき前記方向制御弁に
作動油を供給するタイミング制御弁を有していることに
より、前輪増速手段の作動タイミングと略々同時に方向
制御弁を介して旋回操向内側の後輪の補助ブレーキ手段
を作動させることができる。
手段は、前輪増速手段の作動に基づき前記方向制御弁に
作動油を供給するタイミング制御弁を有していることに
より、前輪増速手段の作動タイミングと略々同時に方向
制御弁を介して旋回操向内側の後輪の補助ブレーキ手段
を作動させることができる。
【図1】本発明に係る移動農機の旋回補助ブレーキ装置
を模式的に示す図である。
を模式的に示す図である。
【図2】同上の油圧回路を示す図である。
【図3】本発明が適用されたトラクタと前輪増速装置の
概要を示す図である。
概要を示す図である。
10 トラクタ 12 前輪 14 後輪 22 ステアリングホイール 26 前輪増速装置 30 パワーステアリングシリンダ 32 切れ角センサ 34 フローデバイダバルブ 46R,46L サイドブレーキ 50R,50L ブレーキシリンダ 52 パワーステアリングユニット 56 ポンプ 57 タンク 58 切換え手段 66 ブレーキ入切弁 68 タイミング制御弁 70 方向制御弁 100,101,102,103,104,105,1
06配管
06配管
Claims (3)
- 【請求項1】 前輪ステアリング手段の操作に基づき、
前輪のステアリング切れ角を検出する検出センサーと、 前輪のステアリング切れ角が所定値以上となったことに
基づき、前輪の回転速度を後輪の回転速度よりも増速し
得る前輪増速手段と、 油圧アクチュエータを介して後輪に強制的に制動作用を
付与し得る補助ブレーキ手段と、 旋回操向内側の後輪に対応する前記油圧アクチュエータ
に作動油を供給しうる切換え手段と、を備え、 前輪のステアリング切れ角が所定値以上となった場合
に、旋回操向内側の後輪の前記補助ブレーキ手段を自動
的に作動させるようにした、 ことを特徴とする移動農機の旋回補助ブレーキ装置。 - 【請求項2】 前記切換え手段は、前記前輪ステアリン
グ手段から供給されるパイロット油によって切換えられ
る方向制御弁を有している、 ことを特徴とする請求項1記載の移動農機の旋回補助ブ
レーキ装置。 - 【請求項3】 前記切換え手段は、前記前輪増速手段の
作動に基づき前記方向制御弁に作動油を供給するタイミ
ング制御弁を有している、 ことを特徴とする請求項1又は2記載の移動農機の旋回
補助ブレーキ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10119294A JPH11310122A (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | 移動農機の旋回補助ブレーキ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10119294A JPH11310122A (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | 移動農機の旋回補助ブレーキ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11310122A true JPH11310122A (ja) | 1999-11-09 |
Family
ID=14757860
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10119294A Pending JPH11310122A (ja) | 1998-04-28 | 1998-04-28 | 移動農機の旋回補助ブレーキ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11310122A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005104299A (ja) * | 2003-09-30 | 2005-04-21 | Mitsubishi Agricult Mach Co Ltd | 農作業機 |
KR100911109B1 (ko) | 2007-12-03 | 2009-08-06 | 대동공업주식회사 | 농업용 작업 차량의 유압식 브레이크 장치 |
WO2011029864A1 (en) | 2009-09-11 | 2011-03-17 | Cnh Italia Spa | A vehicle with brake steering |
-
1998
- 1998-04-28 JP JP10119294A patent/JPH11310122A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005104299A (ja) * | 2003-09-30 | 2005-04-21 | Mitsubishi Agricult Mach Co Ltd | 農作業機 |
JP4563014B2 (ja) * | 2003-09-30 | 2010-10-13 | 三菱農機株式会社 | 農作業機 |
KR100911109B1 (ko) | 2007-12-03 | 2009-08-06 | 대동공업주식회사 | 농업용 작업 차량의 유압식 브레이크 장치 |
WO2011029864A1 (en) | 2009-09-11 | 2011-03-17 | Cnh Italia Spa | A vehicle with brake steering |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |