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JPH11279223A - 低結晶性ポリプロピレンの製造方法 - Google Patents

低結晶性ポリプロピレンの製造方法

Info

Publication number
JPH11279223A
JPH11279223A JP10083218A JP8321898A JPH11279223A JP H11279223 A JPH11279223 A JP H11279223A JP 10083218 A JP10083218 A JP 10083218A JP 8321898 A JP8321898 A JP 8321898A JP H11279223 A JPH11279223 A JP H11279223A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
polymerization
propylene
hydrocarbon group
titanium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10083218A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsufumi Tsuboi
克文 坪井
Yoshiyuki Kitajima
佳幸 北島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokuyama Corp filed Critical Tokuyama Corp
Priority to JP10083218A priority Critical patent/JPH11279223A/ja
Publication of JPH11279223A publication Critical patent/JPH11279223A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】柔軟性、透明性、耐熱性に優れ、しかも成形品
のベタツキが少なく、重合パウダーの流動性にも優れた
ポリプロピレンを高収率で得る。製造することが可能な
低結晶性ポリプロピレンの製造方法に関する。 【解決手段】下記成分〔A〕、〔B〕、〔C〕、〔D〕
よりなる触媒の存在下、〔B〕成分と〔C〕成分に対す
る〔D〕成分のモル比(〔D〕/(〔B〕+〔C〕))
が、0.001〜1の範囲でプロピレンを重合すること
を特徴とする低結晶性ポリプロピレンの製造方法により
得られる。 〔A〕固体チタン化合物 〔B〕一般式 R1 3Al(但し、R1は、炭素数1〜1
0の飽和炭化水素基)で表わされるトリアルキルアルミ
ニウム化合物、 〔C〕一般式 R2 n/2Al(OR33-n/2(但し、
2、R3は、異種、または、同種の炭素数1〜10の飽
和炭化水素基、nは、1〜4の整数)で表わされる有機
アルコキシアルミニウム化合物、 〔D〕少なくとも1つのSi−O結合を有する有機ケイ
素化合物

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は柔軟性、透明性、耐
熱性、成形加工性に優れ、しかも、成形品のベタツキが
少なく、重合パウダーの流動性にも優れたポリプロピレ
ンを高収率で製造することが可能な低結晶性ポリプロピ
レンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレンは、優れた成形性、剛性
及び耐熱性を有することから工業部品、シート、フィル
ム等に広く利用されている。
【0003】しかしながら、従来使用されている結晶性
の高い、いわゆるアイソタクチックポリプロピレンは剛
性、耐熱性に優れる反面、柔軟性、耐衝撃性、透明性に
劣るという欠点があった。これらの欠点を改良する手段
も多く提案されている。例えば、耐衝撃性を改良する為
に、プロピレンと他のα−オレフィンとをランダム共重
合させる方法、またはプロピレン単独重合の後にプロピ
レンとエチレンを共重合させ、ブロック共重合体とする
方法等が知られている。ところが、ランダム共重合体の
場合には、耐衝撃性、透明性は改良されるものの融点が
著しく低下する為に耐熱性が損なわれるといった問題が
あった。また、ブロック共重合体の場合には、耐衝撃
性、耐熱性には優れるが、透明性が著しく低下するとい
った問題があった。
【0004】一方、ポリプロピレンに柔軟性を付与する
為に、立体規則性を低下させる方法も知られている。例
えば、特開平3−177401号公報には、チタン化合
物、有機アルミニウム化合物、P=O結合やメタクリロ
キシ基等を有するケイ素化合物からなる触媒を用いた低
立体規則性ポリプロピレンの製造方法が開示されてい
る。ところが、この方法に於いては、柔軟性が未だ不十
分であり、更なる改良が望まれる。また、特開平7−1
73223号報には、チタン化合物と特定のアルキルア
ルミニウム化合物からなる触媒の存在下にプロピレンの
重合を行うことによって、柔軟性、耐衝撃性に優れた低
立体規則性ポリプロピレンの製造方法が開示されてい
る。ところが、この方法に於いても、未だ十分な柔軟性
とは言えず、更に、重合活性においても改良の余地があ
る。
【0005】本発明者らは先に、特開平7−15760
6号報に於いて、チタン化合物、有機アルミニウム化合
物、有機アルコキシアルミニウム化合物、及び有機酸エ
ステル類、ケトン類等の電子供与体化合物成分の存在下
に、重量平均分子量が100万以上となるようにプロピ
レンの重合を行い、得られた高分子量のポリプロピレン
を有機過酸化物の存在下に溶融混練を行うことによっ
て、柔軟性に優れ、ベタツキ性の低減された軟質プロピ
レンの製造方法を提供した。
【0006】ところが、この方法に於いては、分解によ
って、後述のMw/Mn比で示される分子量分布が3以下
と狭くなり、成形加工性において改良の余地があった。
また、重量平均分子量が100万以下の場合には、重合
により得られた重合パウダーの流動性に課題を有し、改
良の余地が残されていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、柔軟性、透明性、成形性及び耐熱性が良好で、これ
を用いて得られる成形品のベタツキ性が低減され、しか
も重合により得られる重合パウダーの流動性にも優れた
低結晶性ポリプロピレンを高収率で得ることを可能にし
たポリプロピレンの製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を達成すべく鋭意研究を行った結果、固体チタン化合物
とトリアルキルアルミニウム化合物、有機アルコキシア
ルミニウム化合物及び特定の有機ケイ素化合物を特定量
組み合わせた重合触媒を使用してプロピレンを重合させ
ることにより、上記課題を全て達成し得ることを見い出
し、本発明を完成した。
【0009】即ち、本発明は、下記成分〔A〕、
〔B〕、〔C〕及び〔D〕よりなり、〔B〕成分と
〔C〕成分との合計量に対する〔D〕成分のモル比
(〔D〕/(〔B〕+〔C〕))が0.001〜1に調
整された触媒の存在下にプロピレンを重合することを特
徴とする低結晶性ポリプロピレンの製造方法である。
【0010】〔A〕固体チタン化合物 〔B〕下記一般式(I)で表わされるトリアルキルアル
ミニウム化合物 R1 3Al (I) (但し、R1は、炭素数1〜10の飽和炭化水素基であ
る。) 〔C〕下記一般式(II)で表わされる有機アルコキシア
ルミニウム化合物 R2 n/2Al(OR33-n/2 (II) (但し、R2、R3は、異種、または、同種の炭素数1〜
10の飽和炭化水素基、nは、1〜4の整数である。) 〔D〕少なくとも1つのSi−O結合を有する有機ケイ
素化合物
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の低結晶性ポリプロピレン
の製造方法において、重合に供されるプロピレンは、プ
ロピレン単独重合体、または、プロピレン以外のα−オ
レフィンを5モル%以下の割合で含有するプロピレンが
一般に使用される。
【0012】本発明において、上記チタン化合物〔A〕
は、従来よりオレフィンの重合に使用される担持型チタ
ン化合物、三塩化チタン化合物等の公知のチタン化合物
が何ら制限なく利用される。
【0013】上記担持型チタン化合物の製法は、公知の
方法が何ら制限なく採用される。例えば、特開昭56−
155206号公報、同56−136806、同57−
34103、同58−8706、同58−83006、
同58−138708、同58−183709、同59
−206408、同59−219311、同60−81
208、同60−81209、同60−186508、
同60−192708、同61−211309、同61
−271304、同62−15209、同62−117
06、同62−72702、同62−104810、同
63−264607、特開平1−98604、特開平7
−292029、特開平6−329715等に示されて
いる方法が採用される。
【0014】具体的には、四塩化チタンを塩化マグネシ
ウムのようなマグネシウム化合物と共粉砕する方法、ア
ルコール、エーテル、エステル、ケトン又はアルデヒド
等の電子供与体の存在下にハロゲン化チタンとマグネシ
ウム化合物とを共粉砕する方法、又は溶媒中でハロゲン
化チタン、マグネシウム化合物及び電子供与体を接触さ
せる方法が挙げられる。また、三塩化チタン化合物とし
ては公知のα、β、γまたはδ−三塩化チタンが挙げら
れる。
【0015】これらの三塩化チタン化合物の調製方法
は、例えば、特開昭47−34478号公報、同50−
126590、同50−114394、同50−938
88、同50−123091、同50−74594、同
50−104191、同50−98489、同51−1
36625、同52−30888、同52−3528
3、同56−79107、特開平01−275607、
同04−234407、同06−32828等に示され
ている方法が採用される。
【0016】これらチタン化合物の中では、平均粒径が
10ミクロン以上、好ましくは、20ミクロン以上、更
に好ましくは、30ミクロン以上のものが得られる低結
晶性ポリプロピレンの重合パウダーの流動性が向上され
るために好ましい。
【0017】上記平均粒径を満足しないチタン化合物を
用いた場合に於いても本発明の効果である成形品のベタ
ツキが抑制された低結晶性ポリプロピレンを得ることは
出来る。
【0018】次に、下記の一般式 R1 3Al (I) (但し、R1は、炭素数1〜10の飽和炭化水素基)で
表わされるトリアルキルアルミニウム化合物〔B〕は、
オレフィンの重合に使用される公知の化合物が何ら制限
なく採用される。
【0019】上記式に於けるR1を具体的に示せば、メ
チル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n
−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基等の直鎖
状炭化水素基、イソプロピル基、イソブチル基等の分岐
状炭化水素基等が挙げられる。上記のトリアルキルアル
ミニウム化合物〔B〕具体的に例示すると、トリメチル
アルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ−n−プ
ロピルアルミニウム、トリ−n−ブチルアルミニウム、
トリ−i−ブチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルア
ルミニウム、トリ−n−オクチルアルミニウム、トリ−
n−デシルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム
が挙げられる。
【0020】次に、有機アルコキシアルミニウム化合物
〔C〕は、下記一般式(II)で表される化合物が何ら制
限なく採用される。
【0021】R2 n/2Al(OR33-n/2 (II) (但し、R2、R3は同種または異種の炭素数1〜10の
飽和炭化水素基、nは1〜4の整数) かかる有機アルコキシアルミニウム化合物〔C〕はアル
キルアルミニウムまたはアルキルアルミニウムハライド
とアルコール類の反応生成物である。
【0022】上記一般式で表される有機アルコキシアル
ミニウム化合物としては、例えば、ジメチルアルミニウ
ムメトキシド、ジメチルアルミニウムエトキシド、ジメ
チルアルミニウムイソプロポキシド、ジエチルアルミニ
ウムメトキシド、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジ
エチルアルミニウム−n−ブトキシド、メチルアルミニ
ウムセスキメトキシド、メチルアルミニウムセスキエト
キシド、エチルアルミニウムセスキエトキシド、エチル
アルミニウムジエトキシド、ジイソブチルアルミニウム
エトキシド、エチルアルミニウムクロライドモノエトキ
シド等が挙げられる。
【0023】更に、少なくとも1つのSi−O結合を有
する有機ケイ素化合物〔D〕は、下記の一般式(III)
で表され、オレフィンの立体規則性改良に使用されるこ
とが公知の化合物が何ら制限なく採用される。
【0024】R4 nSi(OR54-n (III) (但し、R4は、炭素数1〜20の直鎖状炭化水素基、
分岐直鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族基で
あり、R5は、炭素数1〜10の炭化水素基であり、n
は、0〜4の整数である) 上記有機ケイ素化合物〔D〕の代表的なものを例示する
と、ジメチルジメトキシシラン、ジエチルジメトキシシ
ラン、ジビニルジメトキシシラン、ジアリルジメトキシ
シラン、ジビニルジエトキシシラン、ジアリルジエトキ
シシラン、ビニルトリメトキシシラン、アリルトリメト
キシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリエ
トキシシラン、メチルビニルジメトキシラン、エチルビ
ニルジメトキシシラン、メチルビニルジエトキシシラ
ン、エチルビニルジエトキシシラン、ジフェニルジメト
キシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチル
トリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ブチ
ルトリエトキシシラン、ペンチルトリエトキシシラン、
イソプロピルトリエトキシシラン、シクロヘキシルメチ
ルジメトキシシラン、ジt−ブチルジメトキシシラン、
t−ブチルエチルジメトキシシラン、ジt−アミルジメ
トキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、ジ
シクロヘキシルジメトキシシラン、t−ブチルメチルジ
メトキシシラン、t−ブチルエチルジメトキシシラン、
シクロペンチルメチルジメトキシシラン、シクロペンチ
ルエチルジメトキシシラン、シクロペンチルイソブチル
ジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシ
ラン、シクロヘキシルエチルジメトキシシラン、シクロ
ヘキシルイソブチルジメトキシシラン等のアルコキシケ
イ素化合物を挙げることができる。
【0025】上記化合物の中では、ジビニルジメトキシ
シラン、ジアリルジメトキシシラン、ジビニルジエトキ
シシラン、ジアリルジエトキシシラン、ビニルトリエト
キシシラン、アリルトリエトキシシラン、ビニルトリエ
トキシシラン、アリルトリエトキシシラン、メチルビニ
ルジメトキシラン、エチルビニルジメトキシシラン、メ
チルビニルジエトキシシラン、エチルビニルジエトキシ
シラン等のビニル基、アリル基含有のアルコキシシラン
が、得られるポリマーが低立体規則性で、且つ、非晶性
低分子量成分の副生が少ないために特に好ましい。
【0026】上記以外のSi−O結合を有する化合物と
しては、トリストリメチルシリルフォスフェート、アセ
トキシトリフェニルシラン、トリフルオロアセトキシト
リメチルシラン、トリメチルシリルベンゾエート、トリ
エチルシリルベンゾエート、アセトキシトリエチルシラ
ン、ジアセトキシメチルビニルシラン、ジアセトキシジ
メチルシラン等のP=O結合又はC=O結合を含有する
ケイ素系化合物が挙げられる。これら化合物の中では、
トリストリメチルシリルフォスフエートが、得られるポ
リマーが低立体規則性で、且つ、非晶性低分量成分の副
生が少ないために特に好ましい。また、これら有機ケイ
素化合物は複数種を同時に用いることも可能である。
【0027】本発明で用いられるチタン化合物〔A〕、
トリアルキルアルミニウム化合物〔B〕、有機アルコキ
シアルミニウム化合物〔C〕及び少なくとも1つのSi
−O結合を有する有機ケイ素化合物〔D〕は、全ての成
分が含有されていれば、他の構成は特に制限されない
が、各成分の好適な組み合わせを例示すれば、下記の態
様が挙げられる。
【0028】(1)担持型チタン化合物−トリアルキル
アルミニウム化合物−有機アルコキシアルミニウム化合
物−有機ケイ素化合物 (2)三塩化チタン化合物−トリアルキルアルミニウム
化合物−有機アルコキシアルミニウム化合物−有機ケイ
素化合物 (3)担持型チタン化合物−三塩化チタン化合物−トリ
アルキルアルミニウム化合物−有機アルコキシアルミニ
ウム化合物−有機ケイ素化合物。
【0029】即ち、上記の組み合わせが、他の製造条件
との組み合わせにおいて本発明の低結晶性ポリプロピレ
ンの製造方法を満足するために特に好ましい。
【0030】本発明の低結晶性ポリプロピレンの製造方
法においては、上記の〔B〕成分と〔C〕成分との合計
量に対する〔D〕成分のモル比を特定の範囲に調整する
ことが、得られる低結晶性ポリプロピレンに柔軟性を与
えると共に、これを使用して得られるシート等の成形品
のベタツキ性を低減させる効果を得るために特に重要で
ある。
【0031】即ち、本発明において、〔B〕成分と
〔C〕成分との合計量に対する〔D〕成分のモル比
(〔D〕/(〔B〕+〔C〕))が0.001〜1.0
となるように使用することが極めて重要である。上記モ
ル比が0.001未満では、非晶性低分子量成分の副生
量が増加し、成形品のベタツキ性が悪化する。また、該
モル比が1.0以上では、重合活性が著しく低下するば
かりか、立体規則性を低く制御することが困難となり、
良好な柔軟性が発現されない。上記モル比の好ましい範
囲は、0.005〜0.75であり、更に好ましくは、
0.01〜0.5の範囲である。
【0032】本発明において、〔B〕成分に対する
〔C〕成分のモル比(〔C〕/〔B〕)は、0.5〜
4、好ましくは0.75〜2.0、更に好ましくは0.
8〜1.5であることが、より良好な柔軟性の発現と重
合活性を良好に維持させるため好ましい。
【0033】本発明で使用される〔B〕成分のチタン化
合物とのモル比は、一般に、チタン化合物中のチタン原
子に対し、Al/Ti(モル比)で、1〜1000、好
ましくは2〜500の範囲である。
【0034】本発明において、プロピレンの重合は、図
1に示すフローチャートのように、各成分の存在下にプ
ロピレンを重合しても良いし、図2に示すフローチャー
トのように、上記の触媒成分の存在下に行う本重合に先
立ち、同じ成分の触媒の存在下にプロピレンの予備重合
を行っても良い。特に、予備重合を行う態様は、得られ
る重合パウダーの流動性を向上せしめることができるた
めに好適である。
【0035】予備重合を行う場合、本発明の触媒組成
は、本重合において使用される〔B〕成分、〔C〕成分
及び〔D〕成分について適用される。
【0036】予備重合においては、前記〔A〕及び
〔B〕、更に必要に応じて〔C〕および/または〔D〕
を用いた系に加えて、本重合で得られる低立体規則性ポ
リプロピレンの低分子量成分の生成量を低減する目的
で、下記一般式(IV)で示されるヨウ素化合物〔E〕を
添加することも可能である。
【0037】R−I (IV) (但し、Rはヨウ素原子または炭素数1〜7のアルキル
基またはフェニル基である。) これらの各成分の予備重合での使用量は、触媒の種類、
重合の条件に応じて異なるため、これらの各条件に応じ
て最適の使用量を予め決定すればよい。一般的に好適に
使用される範囲を例示すれば下記の通りである。
【0038】即ち、予備重合に使用されるトリアルキル
アルミニウム化合物〔B〕の使用割合はチタン化合物
〔A〕中のチタンに対してAl/Ti(モル比)で0.
1〜100、好ましくは0.1〜20の範囲が、また必
要に応じて使用される有機アルコキシアルミニウム化合
物〔C〕はチタン化合物〔A〕中のチタンに対して
〔C〕/Ti(モル比)で0.01〜100、好ましく
は0.01〜10の範囲が、また、有機ケイ素化合物
〔D〕の使用割合はチタン化合物〔A〕中のチタンに対
して〔D〕/Ti(モル比)で0.001〜100、好
ましくは0.01〜10となる範囲がそれぞれ好適であ
る。
【0039】また、必要に応じて使用されるヨウ素化合
物〔E〕の使用割合はチタン化合物〔A〕中のチタンに
対してヨウ素化合物〔E〕中のヨウ素がI/Ti(モル
比)で0.1〜100、好ましくは0.5〜50となる
範囲である。
【0040】本発明の予備重合で好適に使用し得るヨウ
素化合物を具体的に示すと次の通りである。例えば、ヨ
ウ素、ヨウ化メチル、ヨウ化エチル、ヨウ化プロピル、
ヨウ化ブチル、ヨードベンゼン、p−ヨウ化トルエン等
である。特に、ヨウ化メチル、ヨウ化エチルが好適であ
る。
【0041】前記触媒成分の存在下にα−オレフィンを
重合する予備重合量は予備重合条件によって異なるが、
一般に0.1〜500g/g・Ti化合物、好ましくは
1〜100g/g・Ti化合物の範囲であれば十分であ
る。また予備重合で使用するα−オレフィンはプロピレ
ン単独でもよく、該重合パウダーの物性に悪影響を及ぼ
さない範囲で、他のα−オレフィン、例えば、エチレ
ン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メ
チルペンテン−1等をプロピレンと混合しても良い。ま
た予備重合を多段階に行い、各段階で異なるα−オレフ
ィンモノマーを予備重合させることもできる。各予備重
合の段階で水素を共存させることも可能である。
【0042】該予備重合は通常スラリー重合を適用させ
るのが好ましく、溶媒として、ヘキサン、ヘプタン、シ
クロヘキサン、ベンゼン、トルエンなどの飽和脂肪族炭
化水素もしくは芳香族炭化水素を単独で、又はこれらの
混合溶媒を用いることができる。
【0043】該予備重合温度は、−20〜100℃、特
に0〜60℃の範囲が好ましい。予備重合時間は、予備
重合温度及び予備重合での重合量に応じ適宜決定すれば
よく、予備重合における圧力は限定されるものではない
が、スラリー重合の場合は、一般に大気圧〜5kg/c
2G程度である。該予備重合は、回分、半回分、連続
のいずれの方法で行ってもよい。
【0044】予備重合によって得られる予備重合触媒の
平均粒径は30ミクロン以上、好ましくは40ミクロン
以上であることが、得られる低結晶性ポリプロピレンの
重合パウダーの流動性が向上されるために好ましい。
【0045】本発明において、プロピレンの重合は、必
要に応じて、上述した予備重合を行った後に、前記した
成分及び割合に調整された触媒の存在下に本重合を行う
ことによって実施される。
【0046】本発明の本重合においては、予備重合で得
られたチタン化合物含有予備重合体と前記〔B〕、
〔C〕、〔D〕成分の重合系への添加順序は特に限定さ
れるものではなく、また、各成分が予め混合されたもの
を使用することもできる。
【0047】本発明の本重合において、重合温度は、8
0℃以下、更に20〜70℃の範囲から採用することが
好適である。
【0048】また、重合はプロピレン自身を溶媒とする
スラリー重合、気相重合、溶液重合等の何れの方法でも
よい。プロセスの簡略性及び反応速度、また生成する重
合体パウダーの粒子性状を勘案するとプロピレン自身を
溶媒とするスラリー重合が好ましい態様である。重合形
式は回分式、半回分式、連続式のいずれの方法でもよ
い。また、水素濃度の異なる条件で重合を多段階に行う
ことができる。
【0049】本重合の終了後には、重合系からモノマー
を蒸発させ本発明の低結晶性ポリプロピレンを得ること
ができる。この低結晶性ポリプロピレンは、炭素数7以
下の炭化水素で公知の洗浄又は向流洗浄を行うことがで
きる。
【0050】本発明の低結晶性ポリプロピレンは、酸化
防止剤、熱安定剤、塩素補足剤、光安定剤、滑剤、アン
チブロッキング剤、核剤、帯電防止剤等の市販の添加剤
を添加して混合した後、押出機でペレットにすることが
できる。また、上記添加剤に加えて有機過酸化物を添加
し分子量の調節を行うこともできる。
【0051】本発明の製造方法の実施により、柔軟性、
透明性、耐熱性、成形加工性に優れ、しかも、成形品の
ベタツキが少なく、重合パウダーの流動性にも優れたポ
リプロピレンを高収率で製造することができる。
【0052】特に、本発明の方法によれば、沸騰n−ヘ
プタンに可溶で且つ分子量1万以下の非晶性低分子成分
量が2wt%以下、特に1.5wt%以下の低結晶性ポ
リプロピレンを得ることができ、これを使用して得られ
る成形品のベタツキを大幅に抑制することができる。
【0053】
【発明の効果】本発明の製造方法によって得られる低結
晶性プロピレンは、柔軟性、透明性、耐熱性に優れ、且
つ成形加工性が良好である。しかも、これを使用して得
られる成形品のベタツキが少ないため、従来の熱可塑性
エラストマーが用いられている種々の分野に好適に用い
ることができる。
【0054】例えば、射出成形分野では自動車部品にお
けるバンパー、マッドガード、ランプパッキン類、ま
た、家電分野においては、各種パッキン類、及びスキー
シューズ、グリップ、ローラースケート類が挙げられ
る。
【0055】一方、押出成形分野では、各種自動車内装
材、家電・電線材として各種絶縁シート、コード類の被
覆材料及び土木建材分野における防水シート、止水材、
目地材、包装用ストレッチフィルム等に好適に用いるこ
とができる。
【0056】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例をあげて説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。以下の実施例に於いて用いた測定方法について
説明する。
【0057】(1)メルトフローレイト(以下、MIと
略す。) ASTM D−1238に準拠した。
【0058】いて測定した。
【0059】(2)沸騰ヘプタン可溶分 ソックスレー抽出器を使用し、2gのポリマーを150
mlのn-ヘプタンで6時間抽出を行った。
【0060】
【数1】
【0061】(3)嵩比重 JIS K6721に準拠した。
【0062】(4)落下秒数 底部中央に10mmの出口を有し、高さ175mm、上
部円筒部の内径が68mm、円筒部の高さが60mmの
形状を有する金属製ロートにパウダー100mlを入
れ、2mm幅の振動を与えながら、パウダーを排出さ
せ、全量が排出するのに要する時間を測定した。
【0063】(5)分子量分布、沸騰ヘプタン可溶分中
の分子量一万以下の成分量 G.P.C(ゲルパーミューションクロマトグラフィ
ー)法により測定した。センシュー科学社製SSC−7
100によりo−ジクロロベンゼンを溶媒として135
℃で行った。使用したカラムはShodex製UT80
7、806Mである。校正曲線は標準試料として、重量
平均分子量が950、2900、1万、5万、49.8
万、270万、490万のポリスチレンを用いて作成し
た。
【0064】(6)曲げ弾性率 ASTM D−790に準拠した。
【0065】(7)透明性(ヘイズ値) 射出成形により、1mm厚の試験片を作成し、JIS
K6714に準拠した。
【0066】(8)熱変形温度 JIS K7207に準拠した。
【0067】(9)ベタツキ性の評価 30mmφシート機により厚さ約0.3mmのシートを
製膜し、3.0cm×3.0cmにカットしたもの10
を重ね、1kg荷重下に一週間放置した後の剥離状態を
下記の基準で判定した。
【0068】A:各シート間の癒着がなく、容易に剥離
できる。
【0069】B:シート間に癒着があるが、剥離が比較
的困難である。
【0070】C:各シート間の癒着が著しく、剥離不能
である。
【0071】実施例1 特開平6−329715号公報の実施例1の方法に従っ
て固体チタン化合物の調製を行った。
【0072】(固体チタン化合物の調製) TiCl4の還元 ヘキサン100ml及びのジイソアミルエーテル(DI
AE)69mlを、予め窒素で置換した350回転/分
で回転する1枚羽根付撹拌機を具備する1リットルの反
応器に導入した。この溶液を30℃に保持しながら、四
塩化チタン60mlを30分にわたって添加した。その
添加後、80mlのヘキサンとジエチルアルミニウムク
ロライド17mlにイソアミルアルコール12mlを接
触させることにより予め調製した経験式AlEt1.2(O
−Isoamyl)0.8Clを1時間にわたって導入した。チタ
ンのエチル基に対するモル比は3.3であった。次いで
温度を徐々に上昇させて2時間後には100℃とした。
この加熱処理中に第一の固体粒子が得られた。懸濁液を
この温度に1時間保持し、次いで室温に戻した。次い
で、デカンテーションにより触媒化合物を液相から分離
し、触媒化合物をヘキサンで洗浄し、窒素気流下で乾燥
させた。この触媒化合物は青紫色であり、1kg当たり
814gの三塩化チタンを含んでいた。
【0073】担体の調製 220mlのヘキサン中に80g/lの濃度でジエチル
アルミニウムクロライドを含む溶液25ml及び0.6
gの上記触媒化合物を、予め条件を整えた1リットルオ
ートクレーブに連続して導入した。温度が30℃に達し
た後、オートクレーブ中のプロピレンの圧力が1.5バ
ールを越えないように注意しながら35gのプロピレン
を導入した。プロピレンの分圧が零になったときに担体
をヘキサンで洗浄した。分析の結果、使用した触媒化合
物1g当たり40gのプロピレンが重合されていた。
【0074】TiCl4による活性化処理 担体を含むオートクレーブに30℃においてジイソアミ
ルエーテル23mlを添加し、次いで20mlの四塩化
チタンを30分にわたって導入した。この懸濁液を30
℃に保持しながら、27mlのヘキサンとジエチルアル
ミニウムクロライド6mlにイソアミルアルコール1.
3mlを接触させることにより予め調製した経験式Al
Et1.75(O−Isoamyl)0.25Clを1時間にわたって導
入した。チタンのエチル基に対するモル比は2.3であ
った。次いで温度を徐々に上昇させて1時間後には10
0℃とした。この温度に2時間保持し、次いで室温に戻
した。次いで、デカンテーションにより固体チタン化合
物から液相を分離し、ヘキサン洗浄し、窒素気流下で乾
燥させた。得られた青紫色の固体チタン化合物は1kg
当たり361gの三塩化チタンを含有しており、平均粒
径は90μmであった。
【0075】(予備重合)撹拌機を備えた内容積1リッ
トルのガラス製オートクレーブ反応器を窒素ガスで十分
に置換した後、ヘプタン400mlを装入した。反応器
内温度を20℃に保ち、トリエチルアルミニウム22.
7mmol、ジビニルジエトキシシラン0.23mmo
l、ヨウ化エチル22.7mmol、及び上記のように
して得られた固体チタン化合物を三塩化チタンとして2
2.7mmol加えた後、プロピレンを固体チタン化合
物1g当たり3gとなるように30分間連続的に反応器
に導入した。なお、この間の温度は20℃に保持した。
プロピレンの供給を停止した後、反応器内を窒素ガスで
十分に置換し、得られたチタン含有ポリプロピレンを精
製ヘプタンで4回洗浄した。分析の結果、固体チタン化
合物1g当たり2.9gのプロピレンが重合されてい
た。予備重合後のチタン化合物含有予備重合体の平均粒
径は105μmであった。
【0076】(本重合)N2置換を施した2リットルの
オートクレーブに、液体プロピレンを430g、トリエ
チルアルミニウム0.5mmol、エチルアルミニウム
セスキエトキシド0.5mmol、ジビニルジエトキシ
シラン0.02mmol、水素を気相中の濃度が2mo
l%になるように加え、オートクレーブの内温を70℃
に昇温した。予備重合で得られたチタン化合物含有予備
重合体を三塩化チタンとして0.063mmol加え、
70℃で60分間のプロピレンの重合を行った。
【0077】未反応モノマーをパージし、ポリマーを得
た。得られたポリマーは70℃で1時間乾燥した。次に
酸化防止剤、熱安定剤、塩素補足剤、結晶核剤を添加し
て混合した後、20mmφ押出機を用い250℃で押出
してペレットを得、物性測定に供した。結果を表1及び
表2に示した。
【0078】実施例2 実施例1の本重合の工程に於いてジビニルジエトキシシ
ランの代わりにアリルトリエトキシシランを用いた以外
は実施例1と同様の操作を行った。結果を表1及び表2
に示した。
【0079】実施例3 実施例1の本重合の工程に於いてジビニルジエトキシシ
ランの代わりにトリストリメチルシリルフォスフェート
を0.4mmol用いた以外は実施例1と同様の操作を
行った。結果を表1及び表2に示した。
【0080】実施例4 実施例1の本重合の工程に於いてジビニルジエトキシシ
ランの代わりにアセトキシトリフェニルシランを0.4
mmol用いた以外は実施例1と同様の操作を行った。
結果を表1及び表2に示した。
【0081】実施例5 実施例1の本重合の工程に於いてジビニルジエトキシシ
ランの添加量を0.008mmolとした以外は実施例
1と同様の操作を行った。結果を表1及び表2に示し
た。
【0082】実施例6 実施例1の本重合の工程に於いてエチルアルミニウムセ
スキエトキシドの代わりにジエチルアルミニウムエトキ
シドを用いた以外は実施例1と同様の操作を行った。結
果を表1及び表2に示した。
【0083】実施例7 実施例1の本重合の工程に於いてトリエチルアルミニウ
ムの代わりにトリイソブチルアルミニウムを用いた以外
は実施例1と同様の操作を行った。結果を表1及び表2
に示した。
【0084】実施例8 実施例1の本重合の工程に於いてエチルアルミニウムセ
スキエトキシドの添加量を0.7mmolとした以外は
実施例1と同様の操作を行った。結果を表1及び表2に
示した。
【0085】実施例9 特開平7−292029号公報の実施例1の方法に従っ
て固体チタン化合物の調製を行った。
【0086】(固体チタン化合物の調製)窒素ガスで充
分に置換され、撹拌機を具備した容量200mlの丸底
フラスコにジエトキシマグネシウム10gおよびトルエ
ン80mlを挿入し、懸濁状態とした。次いで該懸濁溶
液に四塩化チタン20mlを加えて、昇温し、80℃に
達した時点で、フタル酸ジ−n−ブチル2.7mlを加
え、更に昇温して110℃とした。その後110℃の温
度を保持した状態で、2時間撹拌しながら反応させた。
反応終了後、90℃のトルエン100mlで2回洗浄
し、新たに四塩化チタン20mlおよびトルエン80m
lをを加え、100℃に昇温し、2時間撹拌しながら反
応させた。反応終了後、40℃のn−ヘプタン100m
lで10回洗浄した。このようにして得られた固体チタ
ン化合物はチタン含有率2.91重量%で、平均粒径は
30μmであった。
【0087】(予備重合)撹拌機を備えた内容積1リッ
トルのガラス製オートクレーブ反応器を窒素ガスで十分
に置換した後、ヘプタン400mlを装入した。反応器
内温度を20℃に保ち、トリエチルアルミニウム18.
2mmol、ジビニルジエトキシシラン0.18mmo
l、ヨウ化エチル18.2mmol、及び前記固体チタ
ン化合物3gを加えた後、プロピレンを固体チタン化合
物1g当たり3gとなるように30分間連続的に反応器
に導入した。なお、この間の温度は20℃に保持した。
プロピレンの供給を停止した後、反応器内を窒素ガスで
十分に置換し、得られたチタン含有ポリプロピレンを精
製ヘプタンで4回洗浄した。分析の結果、固体チタン化
合物1g当たり2.8gのプロピレンが重合されてい
た。予備重合後のチタン化合物含有予備重合体の平均粒
径は42μmであった。
【0088】(本重合)実施例1の本重合の工程に於い
て用いたチタン含有予備重合体の代わりに上記予備重合
で得られたチタン含有予備重合体を固体チタン化合物と
して10mg加えた以外は実施例1と同様の操作を行っ
た。結果を表1及び表2に示した。
【0089】比較例1 実施例1の本重合の工程に於いてエチルアルミニウムセ
スキエトキシドを添加しなかった以外は実施例1と同様
の操作を行った。結果を表1及び表2に示した。
【0090】比較例2、3 実施例1の本重合の工程に於いてジビニルトリエトキシ
シランを添加しなかった(比較例2)、添加量を2.0
mmolとした(比較例3)以外は実施例1と同様の操
作を行った。結果を表1及び表2に示した。
【0091】比較例4 実施例1の本重合の工程に於いてトリエチルアルミニウ
ムの代わりにジエチルアルミニウムクロライドを用いた
以外は実施例1と同様の操作を行った。結果を表1及び
表2に示した。
【0092】比較例5 実施例1の本重合の工程に於いてジビニルジエトキシシ
ランの代わりにメタクリル酸メチルを用いた以外は実施
例1と同様の操作を行った。結果を表1及び表2に示し
た。
【0093】
【表1】
【0094】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法の代表的な態様を示すフローシー
【図2】本発明の方法の他の代表的な態様を示すフロー
シート

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記成分〔A〕、〔B〕、〔C〕及び
    〔D〕よりなり、〔B〕成分と〔C〕成分との合計量に
    対する〔D〕成分のモル比(〔D〕/(〔B〕+
    〔C〕))が0.001〜1に調整された触媒の存在下
    にプロピレンを重合することを特徴とする低結晶性ポリ
    プロピレンの製造方法。 〔A〕固体チタン化合物 〔B〕下記一般式(I)で表わされるトリアルキルアル
    ミニウム化合物 R1 3Al (I) (但し、R1は、炭素数1〜10の飽和炭化水素基であ
    る。) 〔C〕下記一般式(II)で表わされる有機アルコキシア
    ルミニウム化合物 R2 n/2Al(OR33-n/2 (II) (但し、R2、R3は、異種、または、同種の炭素数1〜
    10の飽和炭化水素基、nは、1〜4の整数である。) 〔D〕少なくとも1つのSi−O結合を有する有機ケイ
    素化合物
  2. 【請求項2】上記触媒の〔B〕成分に対する〔C〕成分
    のモル比(〔C〕/〔B〕)が0.5〜4に調整された
    請求項1記載の低結晶性ポリプロピレンの製造方法。
  3. 【請求項3】少なくとも1つのSi−O結合を有する有
    機ケイ素化合物が下記一般式(III)で表される有機ケ
    イ素化合物である請求項1記載の低結晶性ポリプロピレ
    ンの製造方法。 R4 nSi(OR54-n (III) (但し、R4は、炭素数1〜20の直鎖状炭化水素基、
    分岐直鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族基で
    あり、R5は、炭素数1〜10の炭化水素基であり、n
    は、0〜4の整数である。)
  4. 【請求項4】少なくとも1つのSi−O結合を有する有
    機ケイ素化合物がP=0結合又はC=O結合を有する有
    機ケイ素化合物である請求項3記載の低結晶性ポリプロ
    ピレンの製造方法。
  5. 【請求項5】固体チタン化合物の平均粒径が10ミクロ
    ン以上である請求項1記載の低結晶性ポリプロピレンの
    製造方法。
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