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JPH11251289A - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

基板処理装置および基板処理方法

Info

Publication number
JPH11251289A
JPH11251289A JP4741398A JP4741398A JPH11251289A JP H11251289 A JPH11251289 A JP H11251289A JP 4741398 A JP4741398 A JP 4741398A JP 4741398 A JP4741398 A JP 4741398A JP H11251289 A JPH11251289 A JP H11251289A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
etching
film thickness
measurement
processing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP4741398A
Other languages
English (en)
Inventor
Yusuke Muraoka
祐介 村岡
Atsushi Tamada
厚 玉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd filed Critical Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority to JP4741398A priority Critical patent/JPH11251289A/ja
Publication of JPH11251289A publication Critical patent/JPH11251289A/ja
Abandoned legal-status Critical Current

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  • Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)
  • ing And Chemical Polishing (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エッチングなどの膜厚変化を伴う基板処理に
おいて、所望の目標値に対して良好な処理結果が得られ
るような基板処理装置および基板処理方法を提供する。 【解決手段】 所定の膜があらかじめ形成された基板W
を、基板保持部50によって保持し、回転させる。基板
Wの表面に対して処理液供給管46を介してエッチング
処理液を供給する。基板Wの表面上に形成された処理液
による膜の中に測定端76の先端部を浸漬する。測定端
76は光ファイバーケーブルを介して光学式膜厚測定器
に接続されており、この膜厚測定器によりエッチング層
の膜厚をリアルタイムで測定し、この測定結果に基づい
て基板処理の進行を制御することができる。最も制御し
たい対象である膜厚を直接的に制御できるので、間接的
な制御量を制御する場合に比べて効率よく制御を行うこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面に膜が形成さ
れた半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板、フォト
マスク用ガラス基板、光ディスク用基板等の基板(以下
「基板」という)にエッチング処理等の処理を行う基板
処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】基板処理装置の一例である枚葉式の基板
洗浄装置において、各種薬液を用いた薬液処理を行うも
のがある。エッチング液を処理液とするエッチング処理
もこの薬液処理の1つである。
【0003】このエッチング処理においては、被処理基
板の膜厚の管理を行う必要がある。従来は、単位時間あ
たりのエッチング量、すなわちエッチングレートが一定
条件下においてほぼ一定に保たれることを利用して、エ
ッチング時間を制御することによって膜厚の管理を行っ
ていた。そして、エッチング処理装置から基板を取り出
した後で、別途設けられた測定装置に搬入し、エッチン
グ処理後の膜厚を測定し、この測定結果に基づいて、エ
ッチング量やエッチングの均一性などが所望の結果にな
っているかどうかを確認していた。なお、この膜厚測定
は、数回から数百回に1回程度のエッチング処理につい
て行われるものであり、すべてのエッチング処理に対し
て行われるものではない。
【0004】そして、所望の結果になっていない場合に
は、その結果に応じて、薬液濃度、温度、およびエッチ
ング時間などの処理条件を調節して、次回以降のエッチ
ング処理に反映させるようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
膜厚管理においては、エッチング処理終了後に膜厚を測
定するため、より適切な処理条件は次回以降のエッチン
グ処理に対して反映されるのみであった。よって、その
エッチング処理が不適切であった場合、それ以前のエッ
チング処理の対象となっていた基板自体は不良品になっ
てしまうことがあった。また、不良品にはならない場合
にあっても、追加の処理が必要となる場合があった。し
たがって、これらの場合には、多額の不良コスト、なら
びに追加処理による時間的損失および製造コストの追加
などが発生するという問題がある。
【0006】また近年のデバイスの微細化に伴って、膜
厚に対する要求はさらに厳しくなっており、さらに高精
度の膜厚管理が求められている。
【0007】そこで、本発明は前記問題点に鑑み、エッ
チング処理などの膜厚変化を伴う基板処理において、所
望の目標値に対して良好な処理結果が得られるような基
板処理装置および基板処理方法を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の基板処理装置は、表面に膜が形成
された基板に所定の処理を行う基板処理装置であって、
基板を保持する基板保持手段と、前記基板保持手段を回
転させる駆動手段と、基板に膜厚変化を伴う処理を行う
ために、前記基板保持手段に保持された基板の表面に処
理液を供給する処理液供給手段と、前記基板保持手段に
保持された基板の表面に近接する位置にある測定端を有
し、基板の表面に形成された膜の厚さを測定する膜厚測
定手段と、前記膜厚測定手段で測定された測定結果に基
づき、前記膜厚変化を伴う処理の進行を制御する制御手
段と、を備えたことを特徴とするものである。
【0009】また、請求項2に記載の請求項1に記載の
基板処理装置であって、前記測定端は、基板の表面に近
接した状態で、基板の径方向に移動可能であることを特
徴とするものである。
【0010】また、請求項3に記載の基板処理方法は、
表面に膜が形成された基板を回転させつつ処理液を供給
して基板に膜厚変化を伴う処理を行う基板処理方法であ
って、(a)基板保持手段に保持された基板を回転させ
つつ処理液を基板の表面に供給する工程と、(b)基板
保持手段に保持された基板に膜厚測定手段の測定端を近
接して、基板の表面に形成された膜の厚さを測定する工
程と、(c)前記膜厚測定手段の測定結果に基づいて前
記膜厚変化を伴う処理を継続するか否かを判断する工程
と、(d)前記工程(c)における判断に基づいて、前
記膜厚変化を伴う処理の進行を制御する工程と、を備え
たことを特徴とするものである。
【0011】また、請求項4に記載の基板処理方法は、
請求項3に記載の基板処理方法であって、前記工程
(a)における膜の厚さの測定は、前記測定端を基板に
供給された処理液に浸した状態であることを特徴とする
ものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0013】<A.第1実施形態> <基板処理装置の概要>以下では、エッチング処理など
を行う基板処理装置について説明する。なお、エッチン
グ処理は、基板の表面に形成されている膜の厚さの変化
を伴う処理のひとつとして例示的に示すものであり、膜
厚変化を伴う処理であれば、その他の基板処理について
も本発明を適用することが可能である。
【0014】図1は、第1実施形態の基板処理装置10
0の構成を示す縦断面図である。また図2は、第1実施
形態の基板処理装置100の構成を示す斜視図である。
基板処理装置100は、基板に対してエッチング処理液
を供給しながらエッチング処理を行い、さらにエッチン
グ処理終了後に、純水による洗浄処理を行うものであ
る。以下、図1および図2を参照しながら説明する。
【0015】図1に示すように、基板処理装置100
は、装置本体20、可動機構部30、基板保持部50、
およびカップ60などを備える。
【0016】可動機構部30は、移動ブロック31、摺
動軸32、固定ブロック33、アームベース34、アー
ム36を有する。固定ブロック33は、装置本体20に
固定されている。2本の摺動軸32は、固定ブロック3
3を貫通しており、固定ブロック33に対して摺動可能
である。移動ブロック31およびアームベース34は、
それぞれ摺動軸32の下端および上端に固定されてい
る。したがって、移動ブロック31が駆動手段(図示せ
ず)によって昇降されると、摺動軸32およびアームベ
ース34も昇降される。また、アーム36は、アームベ
ース34に対して回動可能に取り付けられており、モー
タなどの駆動機構35によって回転駆動される。アーム
36の先端部には、遮蔽板42が取り付けられている。
図3は、遮蔽板を下側から見た遮蔽板近傍の拡大図であ
る。図3に示すように、遮蔽板42の中央部の開口部4
1はガス供給管44と連通しており、窒素(N2)ガス
などの不活性ガスを供給する。また、ケーブルガイド7
2および処理液供給管46は、アーム36内を貫通し
て、この開口部41へと連通している。ケーブルガイド
72は、その内部に光ファイバーケーブル74を有し、
その先端部に測定端76を有する(図7参照)。測定端
76は光ファイバーケーブル74を介して、膜厚測定器
に接続されており、後述するように、測定端76に対向
する基板上の測定点における膜厚を測定する。また、処
理液供給管46は、エッチング処理に用いられるフッ酸
の水溶液と、洗浄処理に用いられる純水とを順次切り替
えて基板Wに対して供給する。
【0017】基板保持部50は、スピンベース54、ス
ピンベース54に配設される複数の爪52、およびスピ
ン軸56を有しており、この複数の爪52によって基板
Wを保持する。また、この基板保持部50自体は、概念
的に図示する駆動機構Mによって回転される。基板保持
部50は、次に説明するカップ60の中央部を貫いて設
けられている。
【0018】カップ60は上面視円形の椀型部材であ
り、その底部には周方向に連続した谷部64が形成され
ている。谷部64には2つの排液口66が開けられ、カ
ップ60内に落下した処理液は排液口66から排出され
る。
【0019】次に、基板処理装置100の制御系の構成
を説明する。図4は、制御系の構成を示す概念図であ
る。制御部80は、処理液等供給系82、駆動系84、
および測定系86を制御する。
【0020】処理液等供給系82は、処理液供給管46
およびガス供給管44などを介して基板Wに対してエッ
チング処理液および不活性ガスなどを供給する系統であ
る。また、駆動系84は、移動ブロック31およびアー
ムベース34の昇降に伴うアーム36の昇降と、アーム
36の回転駆動とを駆動する系統である。さらに、測定
系86は、基板Wに対向する位置に配置される測定端7
6、および光ファイバーケーブル等を介して接続される
膜厚測定器78を含む系統である。
【0021】<エッチング処理>以上のような基板処理
装置100によって、基板Wに対してエッチング処理お
よび洗浄処理が行われる。以下では、それらの処理につ
いてさらに説明する。
【0022】基板Wの表面には、あらかじめエッチング
対象となる膜(以下、「エッチング層」とも称する。)
が形成されている。このエッチング層を有する基板は、
基板保持部50によって保持されている。そして、エッ
チング処理液が、処理液供給管46を介して基板Wの上
方から基板Wの中央部に供給される。この際、基板Wは
基板保持部50によって回転される。この回転に基づく
遠心力によって、基板Wの中央部分に供給される処理液
は基板Wの径方向を外周側に向かって広がっていくの
で、処理液は基板の全面に亙って供給され得る。この全
面に亙って供給される処理液によって、基板の表面のエ
ッチング層においてエッチング処理が進行し、エッチン
グ層の膜厚は減少していく。
【0023】本処理における目的は、このエッチング層
の膜厚が所定の目標値に合致するようにエッチングする
ことである。これは、エッチング処理前後での膜厚の
差、つまりエッチング量が目標値に合致するようにエッ
チングすることである。
【0024】本実施形態の基板処理装置は、このような
目的を達成するため、エッチング処理中においても基板
のエッチング層の膜厚を測定する。一方、従来は、基板
のエッチング層の膜厚の測定は、エッチング処理の前後
にのみ行われており、エッチング処理中は行われていな
かった。この点において、本実施形態の基板処理装置は
従来の方法と大きく異なる。
【0025】本実施形態の基板処理装置においては、上
述の測定端76を利用することにより、基板上の所定の
測定点における膜厚を測定する。この所定の測定点は、
図5に示すように、キャパシタなどのデバイスが製作さ
れない部分(以下、「被モニタ部MP」と称する)の中
の点であることが好ましい。これは、基板の回転中に膜
厚の測定をより容易に行うためである。また、被モニタ
部MPには、その表面全域に亙って均一な厚さを有する
エッチング層をあらかじめ形成しておく。
【0026】このような被モニタ部MPを設けない場合
にあっても、回転と同期をとることによって、基板上の
所定の測定点に対して位置決めを行い所定の測定点での
膜厚の測定を行うことができる。ただし、この場合に
は、回転と同期をとることによってデバイス部分の微細
なパターン上の一点に対して正確に位置決めをする必要
がある。一方、本実施形態のように被モニタ部を設ける
場合には、同期による位置決め精度がより低い精度であ
っても、被モニタ部MP内の測定点において膜厚の測定
を行うことが可能になる。したがって、被モニタ部MP
内に測定点を設けることが好ましい。
【0027】また、基板回転式のエッチング処理におい
ては、エッチング量は、基板の径方向の位置に依存して
ばらつきが生じることがあるものの、基板の周方向の位
置に依存するばらつきはほとんど生じないという特性を
有する。この特性を利用すれば、同一半径上に存在する
複数の異なる位置における膜厚の測定結果のそれぞれ
は、同一半径上に存在する特定の位置における膜厚の値
であるものとみなすことができる。したがって、径方向
の位置決めさえ行えば、周方向の位置に関しては必ずし
も同期を取って特定の点における測定を行う必要がなく
なる。つまり、所定の半径位置に設けた環状の被モニタ
部における膜厚の測定を行えば、同期を取らずに所望の
膜厚の測定を行うことが可能である。例えば、後述する
ように基板の外周部に被モニタ部MPを設けることがで
きる(図9参照)。あるいは、図5に示すように、被モ
ニタ部MPを基板の中央部に設けることも可能である。
図5に示すような場合には、基板の表面に対する被モニ
タ部の専有面積が小さくて済むという利点をさらに有す
る。本実施形態においては、図5のような被モニタ部M
Pを有する場合について説明する。
【0028】図6は、基板処理装置100によってエッ
チング処理が行われている基板付近の断面図を表す。ま
た、図7は、その中央部分の拡大図を表す。図6および
図7に示されるように、基板保持部50によって回転さ
れる基板W上には、処理液供給管46から供給される処
理液Lが膜状に存在する。また、測定端76は、被モニ
タ部MP(図5参照)の位置の上方に近接して配置され
ており、測定端76の先端部は処理液L中に浸漬されて
いる。膜厚測定器78は、このような測定端76および
光ファイバーケーブル74を介して投受光される光の干
渉を利用することなどによって、被モニタ部MPにおけ
る膜厚を測定する。このようにして測定対象となる基板
に対する膜厚の測定は、エッチング処理中においてリア
ルタイムで行われ、その測定結果は以下のように利用さ
れる。
【0029】制御部80は、基板のエッチング量を制御
するため、各測定点での測定結果に基づいて、エッチン
グ処理を継続するべきか、あるいは終了するべきかを判
断する。エッチング処理を継続するべきであると判断さ
れた場合には処理を継続し、エッチング処理を終了する
べきであると判断された場合には、エッチング処理から
次の純水による洗浄処理への移行を開始する。この純水
による洗浄処理において、基板Wに付着するエッチング
処理液が除去されるとエッチング処理の進行が停止す
る。
【0030】上記の処理の移行を開始すべきか否かの判
断にあたっては、エッチング量が所定の目標値に到達し
たか否かを基準にすることが可能である。また、より正
確に膜厚を管理するためには、エッチング処理液が除去
されるまでに進行するエッチング量をも考慮することが
好ましい。なぜなら、エッチング処理液が次の洗浄処理
において完全に除去されるまで、エッチング処理は進行
する可能性があるからである。これに対応するために
は、エッチング量が目標値から所定量を差し引いた量の
基準値に到達した時点において、エッチング処理から洗
浄処理への移行を開始するべきであると判断することが
可能である。あるいは、処理移行開始後エッチング処理
液除去までに必要な時間と、測定結果から算出した実際
のエッチングレートとに基づいて、処理の移行を開始す
るべき時点を予測して判断することも可能である。
【0031】このように本実施形態の基板処理装置は、
リアルタイム、かつ、その場(IN−SITU)での膜
厚の測定を行う。さらに、その測定結果に基づいて処理
中の基板自体のエッチング量を直接的に制御する。した
がって、エッチング量を非常に精度良く制御することが
可能になる。
【0032】従来の装置においては、エッチング処理終
了後に基板をエッチング装置から取り出した後に、エッ
チング層の膜厚を測定し、エッチング量が所定の目標値
に合致しているかどうかの確認を行っていた。しかしな
がら、これは、次回以降のエッチング処理に生かされる
ものであり、当該エッチング処理においては、何らその
測定は生かされなかった。さらに、上記の測定は全エッ
チング処理のうち、数回から数百回に1回程度の間隔で
行われるものであった。そのため、前回の測定以降、当
該回の測定に至るまでの何れの時点で処理不良が発生し
たかを特定するためには、それらの処理済み基板につい
て再度測定する必要があった。このような再測定を含め
た測定によって得られる結果に基づいて、エッチング不
良についての判断が得られる。この最終的な測定結果に
よってエッチング量が過剰であると判明した場合には、
その不良発生時点以降の処理での基板は不良品となって
しまうことがあった。また、エッチング量が不足である
場合には、追加のエッチング処理が必要になりエッチン
グ処理条件などを再設定するための時間的なロスが生じ
るなどの結果を招くことがあった。
【0033】一方、本実施形態の基板処理装置は、上記
のようにエッチング処理中の基板自体の膜厚を正確に制
御することができる。よって、不良品が発生する可能性
が低くなり、不良品によるコストアップ、時間的ロスな
どの負の要因が排除される。したがって、歩留まりが向
上し、高効率な生産を行うことが可能になる。
【0034】また、従来の装置においては、エッチング
時間などを管理することによりエッチング量を間接的に
制御していた。これは、薬液供給量、薬液濃度、温度な
どが所定の一定値になるように制御することによりエッ
チングレートが一定になることを利用するものであっ
た。
【0035】したがって、膜厚を高精度に管理するため
には、エッチング処理液の濃度および温度などの間接的
な制御量を高精度に制御する必要がある。仮に、これら
の間接的な制御量について目標値とずれを生じた場合に
は、エッチングレートの大きさは目標値との間にずれを
生じることになる。このエッチングレートのずれが仮に
僅かなものであったとしても、時間の経過と共に、結果
的に大きなエッチング量のずれとなって現れることにな
る。したがって、間接的な制御量を正確に制御すること
などにより、エッチングレートを目標値に正確に追従さ
せることが必要になる。しかし、間接的な制御量を正確
に制御することは非常に難しい問題である。例えば、濃
度調節等のために流量を制御する必要がある場合、その
流量制御のためには、バルブの開閉等だけではなく、そ
の他の変動要因、たとえば、装置や配管系の経時的なコ
ンダクタンスの変動をも考慮する必要がある。
【0036】さらには、これらの間接的な制御量を正確
に制御し得たとしても、エッチングレートが目標値から
ずれを生じる場合が考えられる。なぜなら、上記の間接
的な制御量が同じ条件であっても、エッチングレートは
エッチング層の膜質の僅かな差異によっても異なるから
である。たとえば、SiO2などの酸化膜の場合、その
膜質はその酸化膜の製法に依存する。つまり、その酸化
膜が、熱CVD、プラズマCVD、水蒸気酸化、ドライ
酸化などのうち何れの製法で成膜されたものなのかに依
存する。エッチングレートはこのような膜質の違いによ
っても異なるのである。さらには、同一製法であっても
成膜時の条件によって、エッチング時のエッチングレー
トが異なることがある。
【0037】したがって、上記の様々な要因に対して、
適切に対処してエッチングレートを正確に制御すること
は非常に困難である。
【0038】それに対して、本実施形態においては最も
制御したい対象である膜厚を直接的に制御している。し
たがって、間接的な制御量を制御するために非常に重要
であったエッチングレートの管理はあまり重要ではなく
なる。なぜなら、上述したように、処理中の基板におい
て、その基板のエッチング層のエッチング量をリアルタ
イムで直接的に測定し、その測定結果に基づいてエッチ
ング処理を終了するべき時点を判断することができるか
らである。このような理由により本実施形態の基板処理
装置は、エッチング処理液の濃度および温度などをそれ
程厳密に制御する必要がないにもかかわらず、高精度の
エッチング量の制御を行うことが可能となる。以上のよ
うに、本実施形態の基板処理装置によれば膜厚の測定に
基づいてエッチング量を正確に制御することができる。
【0039】次に、膜厚が所定の値に達してエッチング
処理から洗浄処理への移行が開始された後の処理につい
て説明する。処理液供給管46からのエッチング処理液
の供給が停止された後、バルブの開閉等によって供給源
を純水に切り換えて、処理液供給管46から純水を供給
する。これにより、純水による洗浄処理がさらに行われ
る。このような洗浄処理において、上述したように、基
板に付着したエッチング処理液が完全に除去されること
によって、エッチングの進行が完全に停止する。
【0040】また、エッチング終了後、均一性を確認す
るために、径方向の位置が異なる複数の位置における膜
厚の測定を行うことが可能である。この場合には、純水
による洗浄処理によりエッチング処理液が完全に除去さ
れた後も、純水の供給を続行する。測定端76の先端部
が、基板表面に存在する純水内に浸漬されている状態に
するためである。そして、アーム36を基板上の径方向
に動かすことによって、基板上の異なる径の位置に測定
端76を移動させる。よって、測定端76の径方向の位
置に対応する複数の異なる測定点において膜厚の測定を
行うことができる。なお、この際にはエッチング処理中
のような基板Wの定速回転は行わず、基板Wを所定の回
転角度に停止させて測定を行う。基板の回転角度を併せ
て制御することによって周方向の位置をも特定するため
である。これによって、基板上の任意位置を特定して膜
厚を測定することができる。厳密な位置決めが必要な場
合には、CCDカメラなどを用いて画像認識により位置
決めすることも可能である。
【0041】このような測定を行うことによって、基板
Wを基板処理装置から一旦搬出することなく、基板Wを
基板保持部50に保持したままエッチングの均一性をも
確認することができる。よって、従来必要であった、別
設の膜厚測定装置への搬出入等の時間が必要でなくなる
ため、処理時間が全体として短縮される。
【0042】このような測定の結果、エッチングの均一
性が不十分であると判断される場合には、エッチング処
理に関する諸条件を修正して、次以降の基板についての
膜のエッチング処理を続行する。エッチング処理の条件
修正としては、たとえば、処理液の温度制御によって基
板の温度と処理液の温度との関係を変更することや、処
理液の供給量を変更することなどが考えられる。これら
の条件修正によって、次以降の基板におけるエッチング
量の同心円状のばらつきを解消することができ、径方向
のエッチング均一性を改善できる場合がある。なお、処
理の状態が不連続であって、エッチングレートが変化す
るような場合にあっても、エッチング量を直接測定する
ため、エッチング量を正確に制御することができる。
【0043】また、この基板処理装置によれば、純水に
よる洗浄処理が終了した後、ガス供給管44などのガス
供給手段を介して不活性ガスを供給しながら基板を回転
させることによって、さらに乾燥処理を行うことができ
る。遮蔽板42は、その際、基板中央部から基板外周部
へと流れる不活性ガスの流れF(図1参照)を生じさ
せ、不活性ガスを径方向に均一に供給するために設けら
れているものである。したがって、上記エッチング処理
においては、遮蔽板42およびガス供給手段は特に必要
な要素ではない。
【0044】<B.第2実施形態>第1実施形態の基板
処理装置は、基板Wの中央部分に設けられた被モニタ部
MPにおけるエッチング層の膜厚を、被モニタ部MPに
対応する位置に配置される測定端76によって測定する
ものであった。
【0045】しかしながら、上述したように、被モニタ
部MPの位置は基板の中央部分である必要はない。たと
えば、図9に示すように、基板の外周部に被モニタ部M
Pを設けることも可能である。本実施形態においては、
そのような場合の基板処理装置について説明する。
【0046】図8は、第2実施形態における基板処理装
置の遮蔽板42を下方から見た斜視図である。図9の被
モニタ部MPにおける膜厚を測定するための測定端76
の位置が図8に示されている。測定端76は、被モニタ
部MPの位置に対応するように遮蔽板42の外周部に設
けられる。また測定端76は、遮蔽板42の外周部の任
意の位置に配置することができるが、アーム36の移動
に伴って基板上の径方向の任意の点を通過できるような
位置に配置されることが好ましい。そのため、測定端7
6は遮蔽板42の中央位置からアーム36の回動方向に
オフセットした位置に配置されている。また、図10
は、図6に対応する図であり、処理中の基板断面を表し
ている。本実施形態における基板処理装置のその他の構
造は第1実施形態の基板処理装置と同様であり、同様の
基板処理が行われる。
【0047】<C.その他の変形例>第1実施形態にお
いて、アーム36はアームベース34に対して回動する
ように設けられていた。しかしながら、測定端76が基
板W上を径方向に移動することができればよいので、ア
ーム36が水平面内において直線状に移動するようにも
設けることができる。
【0048】また、第1実施形態において、処理液供給
管46およびケーブルガイド72は異なる中心軸に対し
て設けられていたが、図11に示すように同心円状に設
けることも可能である。図11は変形例を示す図であ
り、遮蔽板42は、その中央部に開口部41を有する。
また開口部41には、円柱状の処理液供給管46および
ケーブルガイド72が同心円状に備えられている。これ
により、コンパクトな構造とすることができる。
【0049】さらに、上記実施形態の基板処理装置にお
いては、単一の測定端を用いて、基板の所定の径方向位
置における膜厚を測定していた。しかしながら、異なる
径方向位置に配置された複数の測定端を用いて、複数の
径方向位置における膜厚を測定することもできる。図1
2は、そのような変形例を示す図である。図12におい
て、遮蔽板42はその中央部に開口部41を有する。ま
た、開口部41には処理液供給管46が備えられてい
る。さらに、複数の測定端76がそれぞれケーブルガイ
ド72によって固定されている。この複数の測定端76
のそれぞれは、異なる半径を有する同心円上に備えられ
ており、基板W上の異なる径方向位置における膜厚を測
定する。また、基板W上においては、図13に示すよう
に、複数の測定端76の径方向位置に対応して複数の被
モニタ部MPを同心円状に設けることが好ましい。回転
と同期して被モニタ部MPの位置を特定するためであ
る。この被モニタ部MPの大きさは、同期による位置決
め精度などに応じて設定すればよい。また、図12にお
いては、測定端76の数は2つであるが、その数は必要
に応じて変更することができる。
【0050】このような配置による複数の測定端を利用
することによって、回転を伴って処理が施されている基
板に対して、リアルタイムで、複数の径方向位置におけ
る膜厚の測定を行うことが可能である。したがって、基
板の径方向位置に依存するエッチングの均一性をも確認
しながら基板処理を行うことができる。
【0051】このような測定の結果、エッチングの均一
性が不十分であると判断される場合には、上述したよう
に、エッチング処理に関する諸条件を修正してエッチン
グ処理を続行できる場合が存在する。
【0052】あるいは、エッチングの均一性が不十分で
あって、かつ、その回復が不可能であると判断される場
合には、エッチングを直ちに終了することができる。処
理中基板を早期に不良と判断して、それ以上の無駄な処
理を行わないようにするためである。その後、その不良
基板に対する退避処理を行い、諸条件を適切に再設定し
た後に、次の新たなエッチング処理を開始することが可
能である。したがって、無駄な薬液および時間などを浪
費せずに済み、製作上のロスを最小限に抑えることがで
きる。
【0053】このようにすれば、径方向位置に依存する
エッチングの均一性をリアルタイムで測定し、その測定
結果を利用した制御を行うことが可能である。なお、こ
のような測定は複数の測定端を用いることなく、単一の
測定端を用いて行うことも可能である。これは、例え
ば、単一の測定端を処理中に基板の径方向に対して移動
させることにより実現できる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
基板処理装置および請求項3に記載の基板処理方法によ
れば、基板保持手段に保持された基板に膜厚測定手段の
測定端を近接して、基板の表面に形成された膜の厚さを
測定し、測定結果に基づいて膜厚変化を伴う処理を継続
するか否かの判断に基づいて、膜厚変化を伴う処理の進
行を制御しているので、最も制御したい対象である膜厚
を直接的に制御でき、処理液の濃度や温度等の間接的な
制御量を制御する場合に比べて、効率よく膜厚を制御す
ることができる。
【0055】また、請求項2に記載の基板処理装置およ
び請求項4に記載の基板処理方法によれば、測定端を基
板の表面に近接した状態で、基板の径方向に移動可能に
しているので、基板の径方向に複数の測定点について膜
厚の測定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である基板処理装置の構
成を示す縦断面図である。
【図2】第1実施形態の基板処理装置の構成を示す斜視
図である。
【図3】第1実施形態における遮蔽板42を下方から見
た斜視図である。
【図4】制御系の構成を示す概念図である。
【図5】基板Wの平面図である。
【図6】エッチング処理中の基板W付近の断面図であ
る。
【図7】図6の中央部分の拡大図である。
【図8】第2実施形態における遮蔽板42を下方から見
た斜視図である。
【図9】第2実施形態における基板Wの平面図である。
【図10】第2実施形態におけるエッチング処理中の基
板W付近の断面図である。
【図11】変形例における遮蔽板42を下方から見た斜
視図である。
【図12】変形例における遮蔽板42を下方から見た斜
視図である。
【図13】変形例における基板Wの平面図である。
【符号の説明】
100 基板処理装置 20 装置本体 30 可動機構部 31 移動ブロック 32 摺動軸 33 固定ブロック 34 アームベース 36 アーム 42 遮蔽板 44 ガス供給管 46 処理液供給管 50 基板保持部 52 爪 60 カップ 64 谷部 66 排液口 72 ケーブルガイド 76 測定端 W 基板 L 処理液 MP 被モニタ部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に膜が形成された基板に所定の処理
    を行う基板処理装置であって、 基板を保持する基板保持手段と、 前記基板保持手段を回転させる駆動手段と、 基板に膜厚変化を伴う処理を行うために、前記基板保持
    手段に保持された基板の表面に処理液を供給する処理液
    供給手段と、 前記基板保持手段に保持された基板の表面に近接する位
    置にある測定端を有し、基板の表面に形成された膜の厚
    さを測定する膜厚測定手段と、 前記膜厚測定手段で測定された測定結果に基づき、前記
    膜厚変化を伴う処理の進行を制御する制御手段と、 を備えたことを特徴とする基板処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の基板処理装置であっ
    て、 前記測定端は、基板の表面に近接した状態で、基板の径
    方向に移動可能であることを特徴とする基板処理装置。
  3. 【請求項3】 表面に膜が形成された基板を回転させつ
    つ処理液を供給して基板に膜厚変化を伴う処理を行う基
    板処理方法であって、 (a)基板保持手段に保持された基板を回転させつつ処
    理液を基板の表面に供給する工程と、 (b)基板保持手段に保持された基板に膜厚測定手段の
    測定端を近接して、基板の表面に形成された膜の厚さを
    測定する工程と、 (c)前記膜厚測定手段の測定結果に基づいて前記膜厚
    変化を伴う処理を継続するか否かを判断する工程と、 (d)前記工程(c)における判断に基づいて、前記膜
    厚変化を伴う処理の進行を制御する工程と、 を備えたことを特徴とする基板処理方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の基板処理方法であっ
    て、 前記工程(a)における膜の厚さの測定は、前記測定端
    を基板に供給された処理液に浸した状態であることを特
    徴とする基板処理方法。
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