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JPH11242290A - 写真カメラ - Google Patents

写真カメラ

Info

Publication number
JPH11242290A
JPH11242290A JP10044064A JP4406498A JPH11242290A JP H11242290 A JPH11242290 A JP H11242290A JP 10044064 A JP10044064 A JP 10044064A JP 4406498 A JP4406498 A JP 4406498A JP H11242290 A JPH11242290 A JP H11242290A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnification
zoom
pseudo
photographing
finder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10044064A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Nishitani
泰浩 西谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP10044064A priority Critical patent/JPH11242290A/ja
Priority to CNB991055209A priority patent/CN1187647C/zh
Priority to US09/257,378 priority patent/US6091902A/en
Publication of JPH11242290A publication Critical patent/JPH11242290A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 擬似ズーム機能を備えた写真カメラの操作性
を改善し、擬似ズーム機能を利用してプリント写真の品
質をより向上させる。 【解決手段】 ズームレバー6の操作により、ズームフ
ァインダ22が等倍から4倍までの間で変倍され、変倍
率に応じたファインダ画像が観察される。撮影レンズ5
は等倍から2倍までの間で変倍される。シャッタボタン
10の操作に応答して被写体輝度及び被写体距離の測定
が行われる。これらの測定データと、ストロボの使用の
有無及びその時点でのファインダ変倍率に基づいて、C
PU30がズームデータメモリ60の中から、撮影系変
倍率と擬似ズーム倍率の組み合わせのうち最適のものを
選択する。擬似ズーム倍率は、データ記録器58により
フイルムカートリッジ15に内蔵のICメモリに撮影コ
マごとに書き込まれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撮影レンズにズー
ムレンズが用いられるとともに、写真プリント時にはト
リミング範囲及び擬似ズーム倍率の調節によって、疑似
ズームプリントのサービスを受けることができる写真カ
メラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常の写真プリントでは、フイルムに撮
影された写真画像のほぼ全範囲が一定サイズの印画紙に
収まるように基準のプリント倍率のもとで焼き付けが行
われるのに対し、特開平4−27927号公報や特開平
4−317035号公報で知られるトリミングプリント
では、フイルム上の撮影画面を天地左右側からそれぞれ
所定幅でトリミングしてプリントする撮影画面を指定
し、基準プリント倍率よりも大きな擬似ズーム倍率のも
とで前記一定サイズの印画紙にプリントする。これによ
れば、カメラの撮影レンズがズーム機能をもっていなく
ても、被写体像の一部を拡大したプリント写真を得るこ
とができ、いわゆる擬似ズーム効果が得られる。
【0003】このようなトリミングシステムでは、写真
プリントに際してトリミングプリントを行うか否か、ま
た複数種類のトリミング幅及び擬似ズーム倍率が用意さ
れている場合には、その種類を表すデータが必要にな
る。上記各公報には、これらの擬似ズームプリント用の
データをフイルム上の各コマ位置に対応して磁気記録す
ることが記載されている。
【0004】また、上記各公報に記載のトリミングカメ
ラは撮影レンズとしてズームレンズが用いられており、
撮影レンズによるズーム機能に併せて前述の擬似ズーム
効果を得ることができる。したがって、最終的にユーザ
ーが得るプリント写真を基準にすると、カメラのズーム
機能がより高められることになり、ユーザーにとって効
果的なだけでなく、撮影レンズの高倍率ズーム化がそれ
ほど必要でなくなるためカメラのコンパクト化,ローコ
スト化が可能となり、メーカーサイドでの利点も大き
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これま
でに提案されているトリミングカメラでは、擬似ズーム
機能はあくまで補助的に用いられているだけで、一般の
ユーザーを考慮したとき操作性に難がある。例えば上記
特開平4−27927号公報記載のものでは、撮影レン
ズをテレ端までズームアップした後、さらに擬似ズーム
機能を利用するか否かはユーザーが選択しなければなら
ず、利用する場合には通常のカメラ操作の他にその追加
操作が必要となっている。したがって、トリミングプリ
ントシステムについて熟知していない一般ユーザーには
使いにくいものとなっている。そして、トリミングプリ
ント時の擬似ズーム倍率を複数種類設定した場合には、
上記追加操作の選択肢がさらに増えることになり、誰に
でも簡便に利用できるものとは言い難い。
【0006】また、特開平4−317035号公報記載
のトリミングカメラでは、撮影レンズのズーミング操作
によって自動的に擬似ズーム倍率の切換えが行われるよ
うになっているが、撮影レンズをテレ端までズーミング
させた後に、擬似ズーム用の1ステップの変倍が行われ
るだけであるため、擬似ズーム倍率と同じ拡大倍率をも
ったテレコンバータを使用したときと同様の変倍効果し
か得られない。したがって、撮影レンズのズーミング操
作による滑らかな変倍の後に擬似ズーム倍率の切換えに
よる粗い変倍が突然加わることになり、操作性の点で問
題がある。
【0007】さらに、パノラマプリントサービスでよく
知られるように、上記擬似ズームプリントサービスとは
別に、アスペクト比が異なった印画紙にトリミングプリ
ントを行うことが広く行われている。このシステムで
は、カメラのファインダ視野範囲を例えばパノラマフォ
ーマットサイズに制限して撮影を行ったときには、その
ファインダ視野の切換え情報がフイルムに光学的あるい
は磁気的に記録される。そして、プリントを行うときに
その情報を読み出し、フイルム上の撮影画面を天地方向
から一定幅トリミングして横長になったプリント対象範
囲を約1.7倍のプリント倍率のもとでパノラマフォー
マットサイズの印画紙にプリントが行われる。このよう
なプリントが行われるときには、擬似ズームプリントサ
ービスに制約が加わることになるが、これまでのカメラ
ではこの点について何ら考慮されていない。
【0008】本発明の目的は、撮影レンズとしてズーム
レンズを備え、かつ擬似ズーム機能をもった従来のズー
ムレンズ写真カメラのもつ欠点を解決することにあり、
撮影レンズのズーム機能と擬似ズーム機能とを違和感な
く統合して操作性を改善するとともに、シャッタレリー
ズ操作に応答して確定される被写体距離、被写体輝度、
ストロボ撮影の有無などの撮影条件、さらにはパノラマ
プリントで知られるような独特のプリントフォーマット
でプリント写真が作成されることに対応し、撮影時には
これらについて撮影者が特別に注意をはらわなくても最
も適切な撮影レンズの変倍率と擬似ズーム倍率との組み
合わせを自動的に選択し、結果的に最も画質のよいプリ
ント写真が得られるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するにあたり、撮影者によって操作されるズーミング操
作手段と、このズーミング操作手段からの操作信号に応
答してファインダ画像の変倍を行うズームファインダ
と、ズームレンズで構成された撮影レンズをズームファ
インダの変倍率よりも小さい範囲内で変倍させる撮影系
変倍装置と、写真プリントを行うときの擬似ズーム倍率
をフイルム又はフイルムカートリッジに設けられた記憶
媒体に書き込むデータ記録手段と、前記ズームファイン
ダの少なくとも一部の変倍率の各々に対し、前記撮影レ
ンズの変倍率と前記擬似ズーム倍率との組み合わせを複
数種類ずつ対応づけた記憶手段とを設け、ズームファイ
ンダの変倍率とシャッタレリーズ操作に応答して確定さ
れる被写体距離、被写体輝度、ストロボ使用の有無の少
なくともいずれかを含む撮影条件との組み合わせに基づ
き、前記記憶手段に格納された撮影レンズの変倍率と擬
似ズーム倍率との組み合わせの中から特定のものを選択
して撮影時における撮影レンズの変倍率と前記記録媒体
に書き込む擬似ズーム倍率とを決定するように構成して
ある。また、プリントフォーマットとして独特のものが
選択されるときには、これに応じてファインダ視野範囲
が制限されるから、このファインダ視野の切換え信号を
確認して撮影レンズの変倍率と擬似ズーム倍率との組み
合わせが決められる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1に本発明を用いた写真カメラ
の外観を示す。ボディ2の前面に鏡胴3が設けられ、カ
メラのメインスイッチを投入すると沈胴位置から図示し
た撮影位置(ワイド端位置に相当)に繰り出される。鏡
胴3には2群式のズームレンズで構成された撮影レンズ
5が組み込まれ、ボディ背面に突出したズームレバー6
(ズーミング操作手段)を操作することによってズーミ
ングが行われ、その焦点距離を例えば24mmから48
mmの間で可変することができる。したがって、この撮
影レンズ5は2倍のズーム倍率をもち、等倍から2倍ま
での間で任意の変倍率が得られる。なお、ワイド端及び
テレ端での焦点距離や、これらの比で表されるズーム倍
率については、レンズ設計に応じて適宜に変更すること
ができる。
【0011】ボディ前面には、さらに測距用の投・受光
窓7,8が設けられ、各々の奥に投光器と受光器とが組
み込まれている。また、鏡胴3の前面には測光窓9が設
けられ、その内部には受光素子が組み込まれている。ボ
ディ上面のシャッタボタン10を半押しすると、投光窓
7から被写体に向けて測距光が投光され、その反射光を
受光窓8の奥の受光器で受光することによって被写体距
離が測定され、また測光窓9を通して被写体輝度が測定
される。引き続きシャッタボタン10を全押しすると、
測定された被写体距離に対応して撮影レンズ5のピント
合わせが行われ、測定された被写体輝度のもとでシャッ
タ羽根の開閉制御が行われる。
【0012】鏡胴3が沈胴位置から撮影位置に繰り出さ
れることに連動してストロボ発光部12がボディ上面に
突出する。そして、被写体輝度が所定レベル以下であっ
たときには、シャッタ羽根の開閉に同期してストロボ発
光部12からストロボ光が照射される。ボディ底面に装
填蓋13が開閉自在に組み付けられ、蓋開閉レバー14
を図示のロック解除位置に回動すると装填蓋13が開放
する。また、装填蓋13を閉じると蓋開閉レバー14が
ロック位置に回動し、装填蓋13が閉じ位置でロックさ
れる。
【0013】この写真カメラに使用されるフイルムカー
トリッジ15は、IX240型式で知られるフイルムカ
ートリッジと同様に、プラスチック製のカートリッジシ
ェル16の内部に、フイルムを先端まで巻きつけたスプ
ール17を収納したものである。これをカメラのカート
リッジ装填室に装填して装填蓋13を閉じ、カメラ側の
機構によってカートリッジシェル16のポート口に組み
込まれた遮光蓋を開けた後にカメラ側の給送機構でスプ
ール17をフイルム送り出し方向に回転させることによ
って、フイルムをカートリッジシェル16から送り出す
ことができるようになっている。
【0014】このフイルムカートリッジ15の特徴的な
点は、カートリッジシェル16にデータ書込み/読み出
し用のICメモリ18が組み込まれ、カートリッジシェ
ル16の上端面には端子群19が露呈されていることに
ある。このICメモリ18には、EEPROMやフラッ
シュメモリのように、パックアップ用の電源なしにデー
タの保存が可能であり、かつアクティブ状態ではデータ
の書込み/読み出しが可能なものが用いられている。
【0015】そして、このフイルムカートリッジ15を
カメラのカートリッジ装填室に装填するとカメラ側の接
続端子がこれらに接続され、撮影コマデータとともに後
述する擬似ズームの倍率データをICメモリ18に書き
込むことができる。また、撮影後のフイルムはフイルム
現像の後に元のカートリッジシェル16にロール形態で
再び収納され、写真プリントに際しては、これが写真プ
リンタにセットされる。このとき、写真プリンタ側の接
続端子が端子群19の各々の端子に接続され、プリント
処理を行うときには、撮影コマデータとともに擬似ズー
ムの倍率データが読み取られるようになっている。な
お、このようなカートリッジシェル16とともに用いら
れる写真フイルムのフォーマットは、IX240型式以
外のものであってもよい。
【0016】ファインダ対物窓21の奥には4倍のズー
ム倍率をもったズームファインダが組み込まれている。
例えば図2に示すように、ズームファインダ22には実
像式のものが用いられており、ポロプリズム23よりも
物体側の対物光学系には変倍機能が付与されている。こ
の対物光学系によるファインダ画像はポロプリズム23
の最初の入射面に結像され、これをポロプリズム及びア
イピースを通して正立像として観察することができる。
なお、ファインダ画像の結像面に接近して液晶板24が
設けられており、LCDドライバ25からの表示切換え
信号により、ファインダ視野範囲をハイビジョンフォー
マット,パノラマフォーマット,コンベンショナルフォ
ーマットのいずれかに切り換えることができる。
【0017】ボディ上面に切換えノブ26,ストロボモ
ード設定ボタン27,液晶表示パネル28が設けられて
いる。切換えノブ26はファインダ視野範囲の選択手段
として機能し、ファインダ視野をハイビジョンフォーマ
ット,パノラマフォーマット,コンベンショナルフォー
マットのいずれに設定するかを決めるときに操作され
る。ストロボモード設定ボタン27は、ストロボの発光
モードを設定するためのもので、常態ではオートモード
(低輝度自動発光モード)で、押圧操作するごとに強制
発光モード,強制オフモードに移行する。液晶表示パネ
ル28には、切換えノブ26やストロボモード設定ボタ
ン27による設定情報や、フイルムコマ数その他の撮影
情報が表示される。
【0018】図2にカメラの電気的構成及びズーム機構
の概略を示す。ズームレバー6が操作されると、ズーム
操作信号発生回路29からCPU30にズーム信号が入
力される。ズーム信号の入力を受けるとCPU30はモ
ータドライバ32に駆動信号を送り、ファインダ用のズ
ームモータ33がズームレバー6の操作方向に対応して
正転,逆転し、ズームファインダ22に組み込まれたズ
ームリング34を回転させる。ズームリング34の回転
により対物光学系中の変倍レンズが光軸方向に移動し、
ワイド端(等倍)からテレ端(4倍)までの間で16ス
テップで変倍率を変えることができる。
【0019】モータドライバ32にはズームモータ33
の回転位置を検知するためのエンコーダが内蔵されてお
り、ズームモータ33の回転位置情報はCPU30にフ
ィードバックされる。そして、任意の時点でズームレバ
ー6の操作を止めたときには、その時点でのズームモー
タ33の回転位置情報がメモリ35のRAM領域に書き
込まれる。このズームモータ33の回転位置情報はズー
ムファインダ22の変倍率情報に対応する。なお、ズー
ムファインダ22の変倍率情報は、ズームリング34の
回転位置を検出することでも得られる。
【0020】切換えノブ26のセット位置に応じ、選択
信号発生回路26aからファインダ視野範囲のフォーマ
ット切換え信号がCPU30に入力される。CPU30
はこれに応じてLCDドライバ25を駆動し、液晶板2
4によってファインダ視野範囲がハイビジョンフォーマ
ット,パノラマフォーマット,コンベンショナルフォー
マットのいずれかに切換えられる。この切換え信号は、
撮影後のフイルム給送中に磁気ヘッド55によりフイル
ムの磁気記録層に記録される。
【0021】ストロボモード設定ボタン27の操作に応
じ、ストロボ装置36からCPU30にストロボモード
信号が入力される。CPU30は撮影シーケンスが実行
される過程でストロボモード信号を確認し、低輝度自動
発光,強制発光,強制オフのいずれかの態様でストロボ
装置36の作動を制御する。
【0022】シャッタボタン10の半押しによってレリ
ーズ信号発生回路38から半押し信号が入力されると、
CPU30は測光窓9を通して被写体輝度を測定し、こ
の測定データはメモリ40のRAM領域に書き込まれ
る。また、前記半押し信号によって測距装置41が作動
して被写体距離を測定し、この測定データはメモリ40
のRAM領域に書き込まれる。
【0023】被写体輝度及び被写体距離それぞれの測定
データは、シャッタボタン10が全押しして撮影シーケ
ンスが開始されたときに適宜のタイミングで読み出され
る。被写体輝度の測定データは露出演算回路42に送ら
れ、フイルムのISO感度,,ストロボ使用の有無,撮
影レンズ5のFナンバーなどとともに演算処理され、適
正露光を得るためのシャッタ秒時の算出に用いられる。
そして、露出演算回路42で算出されたシャッタ秒時が
得られるようにシャッタドライバ44が絞り兼用型のシ
ャッタ羽根45を開閉制御する。また、被写体距離の測
定データは、モータドライバ46及びフォーカスモータ
47により撮影レンズ5のピント合わせを行うときに用
いられるほか、詳しくは後述するように、撮影レンズ5
の変倍率と擬似ズーム倍率とを決める際にも用いられ
る。
【0024】前述したように、ズームレバー6の操作に
応答してズームファインダ22の変倍が行われるが、シ
ャッタボタン10が全押しされるまでは最終的な撮影レ
ンズ5の変倍は行われない。すなわち、シャッタボタン
10が全押しされたときに、被写体輝度,被写体距離,
ストロボ使用の有無が確定されることになるが、CPU
30はこれらの撮影条件が確定した後に撮影レンズ5の
変倍率を決定し、これに基づいてモータドライバ48の
作動が制御される。モータドライバ48の作動によりズ
ームモータ49が駆動され、鏡胴3内に組み込まれたズ
ームリング50の回転により、撮影レンズ5は、等倍か
ら2倍までの変倍域内でCPU30によって決められた
変倍率となるように変倍が行われる。
【0025】モータドライバ48には、モータドライバ
32と同様にズームモータ49の回転位置を検知するた
めのエンコーダが内蔵されており、ズームモータ49の
回転位置情報はCPU30にフィードバックされる。そ
してCPU30は、このズームモータ49の回転位置情
報を監視しながらモータドライバ48の作動を制御す
る。もちろん、ズームモータ49の回転位置情報の代わ
りに、ズームリング50の回転位置情報を用いることも
可能である。
【0026】フイルム給送機構52は、周知のようにフ
イルムカートリッジ15のスプール17、あるいはカメ
ラ側のフイルム巻取りスプールを駆動してフイルム52
をカートリッジシェル16から送り出したり、送り出さ
れたフイルム52を巻取りスプールに巻き取ったり、ま
たフイルム52の全コマに撮影が行われたときにはフイ
ルム52をカートリッジシェル内に巻き戻す。なお、フ
イルム給送時には反射型のフォトセンサ53によってフ
イルムパーフォレーションの移動が監視され、第1コマ
目のセット処理や1コマ送り制御などに用いられる。
【0027】フイルム52の背面側には透明な磁気記録
層が設けられており、撮影後の1コマ送りの間に磁気ヘ
ッド55を駆動することによって、撮影コマごとに種々
の撮影データを磁気記録することができる。このため、
CPU30はフイルム1コマ送りが開始されたときに、
メモリ35のRAM領域に一次的に保存されている撮影
データ、例えばシャッタ速度やストロボ使用の有無、測
距装置43で測定された被写体距離データ、さらには切
換えレバー26によって選択されたハイビジョンフォー
マット,パノラマフォーマット,コンベンショナルフォ
ーマットのいずれかのフォーマットデータなどをヘッド
ドライバ56に送出する。
【0028】なお、磁気記録された撮影データは写真プ
リント時に読み出され、プリント処理をより適正なもの
とするために利用される。また、フォーマットデータ
は、プリント写真のサイズ変更やプリント倍率の変更に
用いられる。例えばハイビジョンフォーマットのもとで
撮影された写真画像は、ハイビジョンのアスペクト比を
もった印画紙に基準プリント倍率でプリントされ、コン
ベンショナルフォーマットのもとで撮影された写真画像
は、その左右を一定幅ずつトリミングした後のプリント
範囲が活かされ、従来のLサイズプリントサイズの印画
紙に基準プリント倍率でプリントされる。
【0029】パノラマフォーマットで撮影された写真画
像に対しては、その天地を一定幅ずつトリミングした後
のプリント範囲が活かされ、短辺の長さは前記他のフォ
ーマットで用いられる印画紙と同じであるが、アスペク
ト比が約1:3の印画紙にプリントされる。このときの
プリント倍率は約1.7倍に設定され、有効なプリント
範囲の短辺が印画紙の短辺に合わせられる。なお、この
パノラマフォーマットでのプリントサービスはすでに広
く行われているので、擬似ズームプリントで用いるズー
ム倍率の一つを1.7倍にしておくのが有利である。
【0030】CPU30はさらにデータ記録器58を制
御する。データ記録器58は端子群19に接触する接続
端子群を有し、ICメモリ18に擬似ズーム倍率のデー
タを撮影コマごとに記録する。ここに記録される擬似ズ
ーム倍率は、写真プリント処理を行うときに、撮影画面
内でプリント対象となる画面範囲を設定するためにも用
いられる。また、データ記録器58としては、光通信な
どのように非接触でICメモリ18にデータ書込みがで
きるようにしたものを用いてもよい。
【0031】ズームデータメモリ60には、概念的に図
3に示すような変倍率データが格納されている。図3に
示すように、このカメラでは擬似ズーム倍率として、
1.2倍,1.4倍,1.7倍,2.0倍の4種類が用
いられ、ズームファインダ22の等倍から4倍までの変
倍域に、0.2倍刻みで16ステップの変倍率が設定さ
れている。そして、ファインダ変倍率が1.2倍から
3.4倍までの間では、同じファインダ変倍率に対し、
撮影レンズ5の変倍率と擬似ズーム倍率との組み合わせ
が複数個ずつとなっている。
【0032】ズームファインダ22の変倍率は、撮影レ
ンズ5の変倍率と擬似ズーム倍率との積に等しくしてあ
るから、ズームファインダ22を通して観察された被写
体範囲がプリント写真となる範囲に相当する。したがっ
て上記のように、同じファインダ変倍率に対し、撮影系
変倍率と擬似ズーム倍率との組み合わせが複数個ある場
合には、そのいずれを用いてもズームファインダ22を
通して観察したものと同じ撮影範囲のプリント写真を得
ることができる。ただし、プリント写真の画質としては
擬似ズーム倍率が低い組み合わせの方が有利となり、シ
ャッタ秒時の高速化による手ブレ防止や、焦点深度の点
では撮影系変倍率が低い組み合わせの方が有利となる。
【0033】このズームデータメモリ60は、シャッタ
ボタン10が全押し操作されたときにCPU30によっ
て参照され、その時点でメモリ40のRAM領域に書き
込まれているズームファインダ22の変倍率に基づき、
そのファインダ変倍率に割り当てられている撮影系変倍
率と擬似ズーム倍率との組み合わせをサンプリングす
る。そして、その組み合わせが複数種類あった場合に
は、後述する変倍率決定処理によって一つだけを選択
し、これにより最終的な撮影レンズ5の変倍率が決めら
れ、同時に擬似ズーム倍率も決められる。
【0034】なお、図3に示すようにファインダ変倍率
は16ステップで可変となっているため、ズームレバー
6の操作を中断したときにズームファインダ22の変倍
率が図3に示すファインダ変倍率と一致していない場合
には、その停止位置から最も近いファインダ変倍率が得
られるようにズームモータ33の停止位置制御が行われ
る。また、図3に示すズームデータは、擬似ズーム倍率
を1.2倍,1.4倍、1.7倍、2倍の4種類に設定
したときの一例であり、擬似ズーム倍率の値を変えた
り、その種類数を増やすことも可能で、この場合にはそ
れぞれの擬似ズーム倍率に応じて使用できるファインダ
変倍率及び撮影系変倍率の内容を変更すればよい。
【0035】次に、図4及び図5に示すフローチャート
にしたがって上記カメラの作用について説明する。撮影
レンズ5が沈胴位置からワイド端に繰り出され、切換え
レバー26によりパノラマフォーマット以外のものが選
択されているときには、ズームレバー6をテレ側に操作
するとズームファインダ22の変倍が行われ、ファイン
ダ画像が等倍から4倍までほぼ連続的に拡大するように
観察され、もちろん任意の時点でワイド側にズームレバ
ー6を操作すれば、ズームファインダ22はワイド側へ
と変倍される。
【0036】ズームファインダ22の変倍に伴い、モー
タドライバ32からフィードバックされるファインダ変
倍率情報がメモリ40の所定アドレス域内で更新され
る。シャッタボタン10を半押し操作すると、測光及び
測距が行われ、被写体輝度及び被写体距離の測定データ
がメモリ40に保存される。この時点でシャッタボタン
10の半押しを解除すると、一旦保存された各測定デー
タはクリアされ、再度測光,測距の待機状態となる。
【0037】シャッタボタン10を全押しすると、その
時点でメモリ40に保存されていたファインダ変倍率,
被写体輝度及び被写体距離の測定データが確定され、図
5に示す撮影シーケンス処理が開始される。撮影シーケ
ンスが開始されると、CPU30は確定したファインダ
変倍率のもとで、図3に示す撮影系変倍率と擬似ズーム
倍率との組み合わせを決定する。前述したように、例え
ばファインダ変倍率が2.2倍であったときには、「撮
影系変倍率と擬似ズーム倍率」との組み合わせが、
「1.83倍−1.2倍」,「1.57倍−1.4
倍」,「1.29倍−1.7倍」,「1.1倍−2.0
倍」の4種類がある。
【0038】このような場合には、被写体輝度,被写体
距離,ストロボの使用の有無などの撮影条件もとに最も
適切な組み合わせが選択され、メモリ40のRAM領域
に書き込まれる。こうして、撮影レンズ5の変倍率が決
定されると、CPU30はメモリ40のROM領域にア
クセスして撮影レンズ5の変倍率に対してFナンバー
(撮影レンズの明るさに相当する)を対応させたテーブ
ルデータを参照し、上記変倍率に対応するFナンバーを
読み取る。そして、露出演算回路42はこのFナンバー
を加味して適正露出となるシャッタ秒時の算出を行う。
【0039】続いてズームモータ49の駆動により撮影
レンズ5が前述のようにして決定された変倍率となる位
置に変倍され、またフォーカスモータ47の駆動により
撮影レンズ5のフォーカシングが行われる。その後、露
出演算回路42からのシャッタ秒時データに基づいてシ
ャッタドライバ44が作動し、シャッタ羽根45が開閉
して撮影が行われる。
【0040】撮影完了の後、CPU30はメモリ35の
RAM領域にアクセスし、所定のアドレス域に擬似ズー
ム倍率のデータが書き込まれているか否かを確認する。
前述のように、当該アドレス域に擬似ズーム倍率が書き
込まれているときには、このデータをデータ記録器58
に送り、フイルムカートリッジ15のICメモリ18に
これを書き込む。なお、当該アドレス域に擬似ズーム倍
率のデータが書き込まれていないときには、擬似ズーム
機能なしの撮影として処理され、フイルム1コマ給送が
開始される。
【0041】このフイルム給送の間に、ヘッドドライバ
56が作動して磁気ヘッド55の駆動が行われ、当該撮
影コマに関する撮影情報がフイルム背面の磁気記録層に
記録される。フォトセンサ53からの信号を受けてCP
U30はフイルム給送機構52を停止させ、これにより
1回の撮影シーケンスの完了となる。こうして全コマに
対して撮影が行われた後には、撮影済みのフイルムが全
てカートリッジシェル16に巻き込まれた状態でカメラ
のカートリッジ装填室から取り出され、現像所に送られ
る。現像所では、カートリッジシェル16と撮影済みフ
イルムとの対応を保ったままフイルム現像処理を行い、
現像済みフイルムは再び元のカートリッジシェル16に
巻き込まれる。
【0042】上述した撮影系変倍率の決定処理は、例え
ば図6に示すフローチャートにしたがって実行され、被
写体輝度B及び被写体距離L、さらにストロボの使用の
有無の撮影条件を加味して行われる。被写体輝度Bのレ
ベル判定は、図7(A)に示すように、被写体輝度
S ,BH を基準にして行われる。被写体輝度BS は、
ストロボオートモードに設定したときに自動的にストロ
ボ撮影が行われる上限の輝度レベルであり、被写体輝度
H は例えば薄曇り時の屋外などのように充分な明るさ
が確保できる輝度レベルである。また、被写体距離Lの
領域判定は、図7(B)に示すように、ストロボ光が充
分に到達する距離LS と、主要被写体がフイルム上でか
なり小サイズで撮影されるような距離LD (例えば7〜
8m程度)を基準にして行われる。
【0043】被写体輝度Bがストロボ撮影を要するほど
低く、しかもストロボ撮影が行われるときには、測距装
置41によって測定された被写体距離Lが距離LS と比
較される。そして、「L<LS 」である場合には、スト
ロボ撮影が正常に行われることが想定されるため、擬似
ズーム倍率を抑えて画質を優先させた撮影が行われるよ
うに、撮影系変倍優先モードで撮影系変倍率が決定され
る。
【0044】撮影系変倍優先モードでは、撮影系変倍率
が大きい値のものが優先的に選択される。例えばファイ
ンダ変倍率が2.2倍であったとすると、「撮影系変倍
率−擬似ズーム倍率」の組み合わせが「1.83倍−
1.2倍」の組み合わせから「1.1倍−2.0倍」の
組み合わせに向かって順に選択される。ただし、この選
択処理に際しては撮影系変倍率に対応して決まる撮影レ
ンズのFナンバーがメモリ40から読み出され、Fナン
バーが大き過ぎてシャッタ秒時Sが手ブレが懸念される
シャッタ秒時SV (例えば(1/30)秒)よりも遅く
設定されるときには、選択対象が「1.1倍−2.0
倍」に向かって1ステップシフトされる。
【0045】図8は、撮影系変倍率,撮影レンズFナン
バー,シャッタ秒時との相関を概略的に表すものである
が、撮影系変倍率が大きくなると比例的に撮影レンズ5
のそのFナンバーが大きくなり、透過光量が低下する。
したがって、被写体輝度Bを一定としても、撮影系変倍
率が大きくなるとシャッタ秒時Sは低速になる。これを
考慮し、上記のようにS≧SV を満足する範囲内で、撮
影系変倍率を大きい方から小さい方にシフトさせてくる
ことによって、撮影時に手ブレのおそれがない最大の撮
影系変倍率を選択することが可能となる。これにより、
擬似ズーム倍率をできるだけ小さく抑えて撮影すること
ができるため、高倍率で擬似ズームプリントする場合と
比較してプリント写真の画質を高めることができる。
【0046】逆に、ストロボ撮影を行うときであって、
被写体距離Lが距離LS よりも遠くくなっている場合に
は、ストロボ光量が不足しがちになる。こうした場合に
も前述した撮影系変倍優先モードで撮影系変倍率を設定
すると、撮影レンズ5のFナンバーをさらに小さくして
透過光量を上げることが可能であるのにもかかわらず、
撮影系変倍率が大きめに設定されることがある。したが
って、このような状況下では、擬似ズーム優先モードで
撮影系変倍率を決定するのが有利となる。
【0047】擬似ズーム優先モードでは、同じファイン
ダ変倍率に属する「撮影系変倍率−擬似ズーム倍率」の
組み合わせのうち、擬似ズーム倍率が最大のもの、すな
わち撮影系変倍率が最少のものが選択される。これによ
り、ストロボ光が不足しがちな状況下でも、撮影レンズ
5の透過光量が最も有利なものが選択されることにな
り、ストロボの光量不足を改善することが可能となる。
【0048】ストロボ撮影を必要するような低輝度下
(B<BS )であるにもかかわらず、強制的にストロボ
をオフさせたまま撮影を行う場合においては、被写体距
離Lが距離LD と比較され、「L≧LD 」のときには撮
影系変倍優先モードで撮影系変倍率が決定される。この
ような状況下での撮影は、もともとストロボ光を予定し
ておらず、当然に露出アンダーとなることが了解されて
いるから、撮影系変倍率を大きくし、フイルム上に遠景
の小さな被写体をできるだけ大きく撮影して擬似ズーム
による画質の劣化を防ぐようにするのがよい。また、
「L<LD 」の場合には、撮影系変倍率を小さくしても
フイルム上にある程度の大きさで被写体を撮影すること
ができるから、擬似ズーム優先モードで撮影系変倍率を
決め、露出アンダーを可能な限り改善するのが有利とな
る。
【0049】一方、被写体輝度Bがストロボ撮影を要し
ない程度に高く、ストロボをオフにしたままで撮影を行
うときには被写体距離Lと距離LD とが比較される。そ
して、「L≧LD 」のときには、主要被写体をフイルム
上にできるだけ大きく撮影するために、撮影系変倍優先
モードで撮影系変倍率の設定が行うのがよい。また、
「L<LD 」のときには、被写体輝度Bが輝度BH と比
較される。「B≧BH 」のときには、充分な明るさであ
ることから撮影系変倍優先モードのまま撮影系変倍率の
設定が行われる。
【0050】これに対し、「B<BH 」であるときに撮
影系変倍優先モードで撮影系変倍率を設定すると、シャ
ッタ秒時Sが手ブレシャッター秒時SV よりも遅くなる
ことは避けられるにしても、シャッタ秒時Sが低速側で
設定され絞り開口も大きめになる。このように、ストロ
ボ撮影を要しないまでも、比較的被写体輝度が低めであ
るときには、撮影レンズ5の焦点深度を深くすることが
できることから、擬似ズーム優先モードで撮影系変倍率
を設定した方が有利である場合が多い。
【0051】さらに、逆光のときに日中シンクロ撮影を
行うときのように、被写体輝度Bがストロボ撮影を要し
ない程度に高い状況下でストロボを強制発光させて撮影
する場合には、被写体距離Lが距離LS と比較される。
そして、前述したストロボ撮影と同様の理由から、「L
<LS 」では撮影系変倍優先モードで、「L≧LS 」で
は擬似ズーム優先モードで撮影系変倍率が決められる。
【0052】上記のように、一つのファインダ変倍率に
対し、撮影系変倍率と擬似ズーム倍率との組み合わせを
複数種類用意しておき、その中から撮影条件に見合った
最も適切なものを自動的に選択するようにすると、単に
通常のズームカメラと同様な操作を行うだけで擬似ズー
ムを利用した撮影ができるだけでなく、プリント写真の
画質や露出の過不足についても大きく改善することが可
能となる。なお、上述した擬似ズーム優先モードでは、
特定のファインダ変倍率に対して擬似ズーム倍率が最も
大きいものを選択するようにしてあるが、シャッタ秒時
Sが手ブレシャッタ秒時SV よりも遅くならない範囲内
で、擬似ズーム倍率が小さくなる方に1ステップずつシ
フトさせて決めるようにしてもよい。
【0053】以上の説明は切換えレバー26によってパ
ノラマフォーマット以外のものが選択されている場合の
ものであるが、パノラマフォーマットが選択されている
ときには、パノラマプリントのためにプリント倍率を
1.7倍にすることが要求される。したがって、上述し
た撮影系変倍率と擬似ズーム倍率との組み合わせ選択処
理に優先し、ファインダ変倍率の各々に対し、擬似ズー
ム倍率なしの組み合わせだけが選択される。
【0054】写真プリント処理に際しては、カートリッ
ジシェル16からフイルムを1コマずつ引き出しながら
印画紙への焼き付けが行われるが、写真プリンタに設け
られたデータ読み取り器がフイルムカートリッジ15に
組み込まれたICメモリ18からプリントコマごとに擬
似ズーム倍率の読み取りを行う。そして、擬似ズーム倍
率が読み取られたときには、これに応じて撮影画面範囲
内でプリント対象となる範囲が指定され、この擬似ズー
ム倍率のもとでプリントが行われる。
【0055】こうして作成されたプリント写真に写って
いる範囲は、撮影時にズームファインダ22を通して観
察された範囲と一致する。したがって、撮影者は通常の
ズームカメラを使用するときと全く同様に、ズームファ
インダ22を通して撮影範囲を確認しながらズーミング
操作を行い、適宜のズーム倍率にしてからシャッタボタ
ン10を操作すればよいだけなので、誰でも簡単に擬似
ズーム機能を併用した撮影を行うことが可能となる。
【0056】以上、図示した実施態様をもとに本発明に
ついて説明してきたが、擬似ズーム倍率の値やその種類
数については適宜の増減を行うことができる。また、シ
ャッタボタン10を半押しした時点でファインダ変倍率
を確定するとともに、測光及び測距を行ってこれらを確
定し、その時点で撮影レンズ5を最終的な変倍率となる
位置まで変倍するようにし、シャッタボタン10の全押
しのタイミングでシャッタ羽根を開閉させるようにして
もよい。また、光学式のズームファインダ22に代え
て、イメージセンサと液晶表示パネルやプラズマディス
プレイパネルなどの電子的表示器とを組み合わせた電子
ファインダを用いることも可能である。この場合には、
ファインダ画像の変倍を行う際にイメージセンサの前面
に配置された光学系の変倍により対応できることはもと
より、イメージセンサからの撮像信号を電気的に処理し
て液晶表示パネルに表示されるファインダ画像をいわゆ
る電子ズームで対応することも可能となる。
【0057】さらに、本発明の写真カメラは、フイルム
に記録された写真画像を画素ごとにスキャナーで読み取
り、印画紙あるいは感熱記録紙などにレーザやサーマル
ヘッドで記録するデジタルプリント処理システムにも等
しく対応可能である。また、フイルムカートリッジに組
み込まれたICメモリに擬似ズーム倍率を書き込む代わ
りにこれをフイルムに設けられている磁気記録層に記録
し、あるいはフイルムそのものに擬似ズーム倍率を表す
データを光学記録することも可能である。
【0058】
【発明の効果】上述してきたとおり、本発明の写真カメ
ラによれば、撮影レンズによる変倍範囲を越えて拡大さ
れたプリント写真が得られるという擬似ズーム機能が得
られ、しかも撮影時にはズームファインダを通してファ
インダ画像を観察しながら通常のズーミング操作を行う
だけで擬似ズーム機能を併用した撮影を行うことができ
るようになるから、従来の擬似ズーム機能対応のカメラ
と比較して、その操作性が格段に改善される。しかも、
擬似ズーム機能を達成するにあたり、被写体輝度,被写
体距離,ストロボの使用の有無などのような撮影条件
や、プリントフォーマットを加味した上で、撮影系変倍
率と擬似ズーム倍率との最適な組み合わせが自動的に決
定されるようにしてあるから、従来、補助的にしか利用
されていない擬似ズーム機能をより積極的に利用するこ
とが可能となり、誰でも簡単に高品質のプリント写真が
得られるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を用いたカメラの外観図である。
【図2】図1に示すカメラの電気的構成を示す概略図で
ある。
【図3】ズームデータメモリの概念図である。
【図4】図1に示すカメラの基本的な操作手順を示すフ
ローチャートである。
【図5】撮影シーケンスの概略を示すフローチャートで
ある。
【図6】撮影系変倍率の決定処理を示すフローチャート
である。
【図7】被写体輝度及び被写体距離の判定基準を示す説
明図である。
【図8】撮影系変倍率と撮影レンズFナンバーとシッャ
タ秒時との相関を概略的に表すグラフである。
【符号の説明】
2 カメラボディ 5 撮影レンズ 6 ズームレバー 10 シャッタボタン 15 フイルムカートリッジ 18 ICメモリ 22 ズームファインダ 30 CPU 55 磁気ヘッド 58 データ記録器 60 ズームデータメモリ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 写真フイルム又はフイルムカートリッジ
    に設けられた記録媒体に撮影コマごとに擬似ズーム倍率
    を書き込み、写真プリントに際して前記記録媒体から読
    み取った擬似ズーム倍率のもとでプリントが行われる擬
    似ズームプリントサービスを受けることができる写真カ
    メラにおいて、 ズーミング操作手段と、このズーミング操作手段からの
    操作信号に応答してファインダ画像の変倍を行うズーム
    ファインダと、ズームレンズで構成された撮影レンズを
    前記ズームファインダの変倍率よりも小さい範囲内で変
    倍させる撮影系変倍装置と、前記記録媒体に擬似ズーム
    倍率を記録するデータ記録手段と、前記ズームファイン
    ダの少なくとも一部の変倍率に対し、前記撮影レンズの
    変倍率と前記擬似ズーム倍率との組み合わせを複数種類
    ずつ対応づけた記憶手段とを備え、ズームファインダ変
    倍率と、シャッタレリーズ操作に応答して確定される被
    写体輝度,被写体距離,ストロボ使用の有無の少なくと
    もいずれかを含む撮影条件との組み合わせに基づき、前
    記記憶手段に格納された撮影レンズの変倍率と擬似ズー
    ム倍率との組み合わせの中から所定のものを選択して撮
    影時における撮影レンズの変倍率と前記記録媒体に書き
    込まれる擬似ズーム倍率とが決定されることを特徴とす
    る写真カメラ。
  2. 【請求項2】 写真フイルム又はフイルムカートリッジ
    に設けられた記録媒体に撮影コマごとに擬似ズーム倍率
    を書き込み、写真プリントに際して前記記録媒体から読
    み取った擬似ズーム倍率のもとでプリントが行われる擬
    似ズームプリントサービスを受けることができる写真カ
    メラにおいて、 ズーミング操作手段と、このズーミング操作手段からの
    操作信号に応答してファインダ画像の変倍を行うズーム
    ファインダと、ズームレンズで構成された撮影レンズを
    前記ズームファインダの変倍率よりも小さい範囲内で変
    倍させる撮影系変倍装置と、前記記録媒体に擬似ズーム
    倍率を記録するデータ記録手段と、ファインダの視野範
    囲を制限するか否かを選択する視野範囲選択手段と、前
    記ズームファインダの少なくとも一部の変倍率に対し、
    前記撮影レンズの変倍率と前記擬似ズーム倍率との組み
    合わせを複数種類ずつ対応づけた記憶手段とを備え、ズ
    ームファインダの変倍率と、前記視野範囲選択手段から
    の切換え信号との組み合わせに基づき、前記記憶手段に
    格納された撮影レンズの変倍率と擬似ズーム倍率との組
    み合わせの中から所定のものを選択して撮影時における
    撮影レンズの変倍率と前記記録媒体に書き込まれる擬似
    ズーム倍率とが決定されることを特徴とする写真カメ
    ラ。
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US09/257,378 US6091902A (en) 1998-02-25 1999-02-25 Zoom camera with pseudo zooming function

Applications Claiming Priority (1)

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