JPH11235866A - インクジェット用被記録材及びその製造方法 - Google Patents
インクジェット用被記録材及びその製造方法Info
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- JPH11235866A JPH11235866A JP10081929A JP8192998A JPH11235866A JP H11235866 A JPH11235866 A JP H11235866A JP 10081929 A JP10081929 A JP 10081929A JP 8192998 A JP8192998 A JP 8192998A JP H11235866 A JPH11235866 A JP H11235866A
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- Japan
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- compound
- water
- ink
- meth
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 インク吸収性能と耐水性を両立させ、優れた
印字性と耐久性を備えたインクジェット記録方式に用い
られるインクジェット用被記録材及びその製造方法を提
供する。 【解決手段】 1分子中に2以上の(メタ)アクリレー
ト基を含有し、かつ、水単独又は水とエチルアルコール
との等量混合物に溶解可能である化合物(A)、及び、
1分子中に2以上の1級又は2級アミノ基を含有する化
合物(B)を混合することにより得られるインク受容層
を有する。
印字性と耐久性を備えたインクジェット記録方式に用い
られるインクジェット用被記録材及びその製造方法を提
供する。 【解決手段】 1分子中に2以上の(メタ)アクリレー
ト基を含有し、かつ、水単独又は水とエチルアルコール
との等量混合物に溶解可能である化合物(A)、及び、
1分子中に2以上の1級又は2級アミノ基を含有する化
合物(B)を混合することにより得られるインク受容層
を有する。
Description
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録に用いられる被記録材及びその製造方法に関し、特
に、インクが迅速かつ均一に吸収され、かつ、水に対す
る耐性を有するインクジェット用被記録材及びその製造
方法に関する。
録に用いられる被記録材及びその製造方法に関し、特
に、インクが迅速かつ均一に吸収され、かつ、水に対す
る耐性を有するインクジェット用被記録材及びその製造
方法に関する。
【0001】
【従来の技術】近年、文字、画像情報の出力方式として
インクジェット方式が普及している。インクジェット方
式に用いられるインクは、色材を主として水、又はエチ
レングリコール、イソプロパノール等のアルコール類を
主とする水類似の溶媒を用いて希釈したものが用いられ
る。インクジェット方式では通常の紙などをそのまま被
記録材とすることもできるが、色濃度や画像の解像度を
向上させ、見栄えのよい画像を得るために、インク中の
水又は上記溶媒を吸収し、色材を保持する役割を持つ、
いわゆるインク受容層を被記録材上に設ける手法が行わ
れている。
インクジェット方式が普及している。インクジェット方
式に用いられるインクは、色材を主として水、又はエチ
レングリコール、イソプロパノール等のアルコール類を
主とする水類似の溶媒を用いて希釈したものが用いられ
る。インクジェット方式では通常の紙などをそのまま被
記録材とすることもできるが、色濃度や画像の解像度を
向上させ、見栄えのよい画像を得るために、インク中の
水又は上記溶媒を吸収し、色材を保持する役割を持つ、
いわゆるインク受容層を被記録材上に設ける手法が行わ
れている。
【0002】インク受容層がインク吸収性能を十分に発
揮するためには、インクジェットヘッドより吐出された
インク滴の着弾後、速やかにインクを吸収できるだけの
吸水性を有し、かつインクを固定化することが必要であ
り、このインク受容層としては、吸水性能を有する樹脂
が用いられる。このようなインク受容層に用いられる樹
脂としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリ
ドン、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸などの
水に溶解するものが用いられ、例えば、特開平4−25
1782号公報には、ポリビニルアルコールもしくはそ
の変性物、特開平4−288283号公報には、ポリビ
ニルピロリドンの変性物が提案されている。
揮するためには、インクジェットヘッドより吐出された
インク滴の着弾後、速やかにインクを吸収できるだけの
吸水性を有し、かつインクを固定化することが必要であ
り、このインク受容層としては、吸水性能を有する樹脂
が用いられる。このようなインク受容層に用いられる樹
脂としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリ
ドン、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸などの
水に溶解するものが用いられ、例えば、特開平4−25
1782号公報には、ポリビニルアルコールもしくはそ
の変性物、特開平4−288283号公報には、ポリビ
ニルピロリドンの変性物が提案されている。
【0003】上記吸水性能を有する樹脂からなる受容層
では、インク液滴がインクジェットヘッドから吐出され
て着弾すると、着弾部分の樹脂が部分的に溶解又は膨潤
する。インクの溶媒はインク受容層を溶解、膨潤し、即
座にインク受容層に取り込まれる。同時に、インクに含
まれる色材はインク受容層の樹脂内部に取り込まれ、像
が形成される。
では、インク液滴がインクジェットヘッドから吐出され
て着弾すると、着弾部分の樹脂が部分的に溶解又は膨潤
する。インクの溶媒はインク受容層を溶解、膨潤し、即
座にインク受容層に取り込まれる。同時に、インクに含
まれる色材はインク受容層の樹脂内部に取り込まれ、像
が形成される。
【0004】ところが、このようにインクを即座に吸収
するインク受容層は、水に容易に溶解又は膨潤するの
で、当然、水に対する耐性はきわめて弱い。このような
インク受容層の場合、例えば汗で濡れた手で印字面に接
触すると、インク受容層が侵され、接触した跡が残る、
インクがにじむ、あるいはインク受容層が溶解又は膨潤
により脱落してしまうなどの不具合があった。このた
め、郵便物の宛名書き、屋外での用途、広告に用いられ
るビラやチラシ、生鮮食料品の値札やバーコードラベル
など雨や水のかかる可能性のある用途には用いることが
困難であった。
するインク受容層は、水に容易に溶解又は膨潤するの
で、当然、水に対する耐性はきわめて弱い。このような
インク受容層の場合、例えば汗で濡れた手で印字面に接
触すると、インク受容層が侵され、接触した跡が残る、
インクがにじむ、あるいはインク受容層が溶解又は膨潤
により脱落してしまうなどの不具合があった。このた
め、郵便物の宛名書き、屋外での用途、広告に用いられ
るビラやチラシ、生鮮食料品の値札やバーコードラベル
など雨や水のかかる可能性のある用途には用いることが
困難であった。
【0005】この問題を解決するために、例えば特開平
4−201595号公報には、ポリビニルアルコール又
はポリビニルピロリドンをスチレンのような疎水性の材
料と共重合して耐水性を向上させる方法が提案され、特
開平4−251782号公報には、ポリビニルアルコー
ルの鹸化度及び重合度の選択、さらにポリ酢酸ビニルの
添加などにより、耐水性を向上させる方法が提案されて
いる。
4−201595号公報には、ポリビニルアルコール又
はポリビニルピロリドンをスチレンのような疎水性の材
料と共重合して耐水性を向上させる方法が提案され、特
開平4−251782号公報には、ポリビニルアルコー
ルの鹸化度及び重合度の選択、さらにポリ酢酸ビニルの
添加などにより、耐水性を向上させる方法が提案されて
いる。
【0006】ところが、このようにして、耐水性を向上
させると、インクによるインク受容層の溶解、膨潤性能
が低下するために、インク受容層のインク吸収性能が低
下する。インク吸収性能が低下すると、インクの乾燥に
時間がかかるばかりでなく、吸収されていないインク同
士が混じり合って変色したり、吸収されていないインク
が流れて像の輪郭が崩れたりし、プリンタとしては致命
的な問題が発生する。
させると、インクによるインク受容層の溶解、膨潤性能
が低下するために、インク受容層のインク吸収性能が低
下する。インク吸収性能が低下すると、インクの乾燥に
時間がかかるばかりでなく、吸収されていないインク同
士が混じり合って変色したり、吸収されていないインク
が流れて像の輪郭が崩れたりし、プリンタとしては致命
的な問題が発生する。
【0007】また、インク受容層に微細孔を持つシリカ
あるいはアルミナを用いることも考えられるが、充分な
インク吸収量を得ることは難しい。また、特開平6−1
99034号公報では、ベーマイトゾルを用いた被記録
材が提案されているが、コストが高くなるという問題、
前述したように十分なインク吸収量が得られないという
問題などがあった。
あるいはアルミナを用いることも考えられるが、充分な
インク吸収量を得ることは難しい。また、特開平6−1
99034号公報では、ベーマイトゾルを用いた被記録
材が提案されているが、コストが高くなるという問題、
前述したように十分なインク吸収量が得られないという
問題などがあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決するものであり、その目的は、高いインク吸収
性能と耐水性を両立させ、優れた印字性と耐久性を備え
たインクジェット記録方式に用いられるインクジェット
用被記録材及びその製造方法を提供することにある。
点を解決するものであり、その目的は、高いインク吸収
性能と耐水性を両立させ、優れた印字性と耐久性を備え
たインクジェット記録方式に用いられるインクジェット
用被記録材及びその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
用被記録材は、1分子中に2以上の(メタ)アクリレー
ト基を含有し、かつ、水単独又は水とエチルアルコール
との等量混合物に溶解可能である化合物(A)、及び、
1分子中に2以上の1級又は2級アミノ基を含有する化
合物(B)を混合することにより得られるインク受容層
を有することを特徴とする。
用被記録材は、1分子中に2以上の(メタ)アクリレー
ト基を含有し、かつ、水単独又は水とエチルアルコール
との等量混合物に溶解可能である化合物(A)、及び、
1分子中に2以上の1級又は2級アミノ基を含有する化
合物(B)を混合することにより得られるインク受容層
を有することを特徴とする。
【0010】本発明のインクジェット用被記録材は、イ
ンク受容層として化合物(A)と化合物(B)との混合
物からなる皮膜より形成される。インクジェットプリン
タのインクは水系であることから、インク受容層を形成
する材料は基本的に水に対して強い親和性を持っている
ものが好ましい。
ンク受容層として化合物(A)と化合物(B)との混合
物からなる皮膜より形成される。インクジェットプリン
タのインクは水系であることから、インク受容層を形成
する材料は基本的に水に対して強い親和性を持っている
ものが好ましい。
【0011】上記化合物(A)と化合物(B)との混合
割合は、化合物(A)及び(B)の分子量にもよるが、
通常化合物(A)100重量部に対して化合物(B)1
〜100重量部が好ましい。
割合は、化合物(A)及び(B)の分子量にもよるが、
通常化合物(A)100重量部に対して化合物(B)1
〜100重量部が好ましい。
【0012】上記化合物(A)は、1分子中に2以上の
(メタ)アクリレート基を含有し、かつ、水単独又は水
とエチルアルコールとの等量(重量比1:1)混合物に
溶解可能であるものが用いられる。化合物(A)として
は、4以上250以下のエチレンオキシド連鎖を含有
し、かつ、エチレンオキシド連鎖の両末端に(メタ)ア
クリレート基を含有する化合物が好ましい。
(メタ)アクリレート基を含有し、かつ、水単独又は水
とエチルアルコールとの等量(重量比1:1)混合物に
溶解可能であるものが用いられる。化合物(A)として
は、4以上250以下のエチレンオキシド連鎖を含有
し、かつ、エチレンオキシド連鎖の両末端に(メタ)ア
クリレート基を含有する化合物が好ましい。
【0013】上記化合物(A)のエチレンオキシド連鎖
は、小さくなると十分な吸水性を得ることができず印字
が乱れる要因となり、大きくなると耐水性を得ることが
困難となるため、4以上250以下が好ましく、より好
ましくは9以上200以下である。
は、小さくなると十分な吸水性を得ることができず印字
が乱れる要因となり、大きくなると耐水性を得ることが
困難となるため、4以上250以下が好ましく、より好
ましくは9以上200以下である。
【0014】上記化合物(A)は、2以上の(メタ)ア
クリレート基を含有することによって、三次元的な架橋
構造が形成され耐水性を向上させることができる。
クリレート基を含有することによって、三次元的な架橋
構造が形成され耐水性を向上させることができる。
【0015】上記化合物(A)としては、例えば、ポリ
エチレングリコール#200ジメタクリレート(商品名
「ライトエステル4EG」、共栄社化学社製)、ポリエ
チレングリコール#400ジメタクリレート(商品名
「ライトエステル9EG」、共栄社化学社製)、ポリエ
チレングリコール#600ジメタクリレート(商品名
「ライトエステル14EG」、共栄社化学社製)、ポリ
エチレングリコール#200ジアクリレート(商品名
「ライトアクリレート4EG−A」、共栄社化学社
製)、ポリエチレングリコール#400ジアクリレート
(商品名「ライトアクリレート9EG−A」、共栄社化
学社製)、ポリエチレングリコール#600ジアクリレ
ート(商品名「ライトアクリレート14EG−A」、共
栄社化学社製)、ポリエチレングリコール#1000ジ
アクリレート(商品名「PEG−1000DA」、共栄
社化学社製)、ポリエチレングリコール#1000ジタ
クリレート、ポリエチレングリコール#1540ジ(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコール#2000
ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール#4
000ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコー
ル#6000ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレング
リコール#10000ジ(メタ)アクリレートなどのポ
リエチレングリコールの両末端(メタ)アクリレート変
性物、ウレタン変性ポリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート(商品名「NKオリゴUA−W2」、「N
KオリゴUA−W2−A」、「NKオリゴUA−W
3」、「NKオリゴUA−W63」、新中村化学社製)
等の市販品を用いることができる。
エチレングリコール#200ジメタクリレート(商品名
「ライトエステル4EG」、共栄社化学社製)、ポリエ
チレングリコール#400ジメタクリレート(商品名
「ライトエステル9EG」、共栄社化学社製)、ポリエ
チレングリコール#600ジメタクリレート(商品名
「ライトエステル14EG」、共栄社化学社製)、ポリ
エチレングリコール#200ジアクリレート(商品名
「ライトアクリレート4EG−A」、共栄社化学社
製)、ポリエチレングリコール#400ジアクリレート
(商品名「ライトアクリレート9EG−A」、共栄社化
学社製)、ポリエチレングリコール#600ジアクリレ
ート(商品名「ライトアクリレート14EG−A」、共
栄社化学社製)、ポリエチレングリコール#1000ジ
アクリレート(商品名「PEG−1000DA」、共栄
社化学社製)、ポリエチレングリコール#1000ジタ
クリレート、ポリエチレングリコール#1540ジ(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコール#2000
ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール#4
000ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコー
ル#6000ジ(メタ)アクリレート、ポリエチレング
リコール#10000ジ(メタ)アクリレートなどのポ
リエチレングリコールの両末端(メタ)アクリレート変
性物、ウレタン変性ポリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート(商品名「NKオリゴUA−W2」、「N
KオリゴUA−W2−A」、「NKオリゴUA−W
3」、「NKオリゴUA−W63」、新中村化学社製)
等の市販品を用いることができる。
【0016】上記化合物(A)としては、さらに、メチ
レンビスアクリルアミド、エチレンビスアクリルアミ
ド、EO(エチレンオキサイド)変性ビスフェノールA
ジ(メタ)アクリレート(共栄社化学社製「ライトアク
リレートBP−4EA」、「ライトエステルBP−4
E」)、トリメチロールトリアクリレート(日本化薬社
製「SR415」)、ポリエチレングリコール#200
ジグリシジルエーテルのアクリル酸付加物(共栄社化学
社製「エポキシエステル200EA」)、ポリエチレン
グリコール#400ジグリシジルエーテルのアクリル酸
付加物(共栄社化学社製「エポキシエステル400E
A」)、EO変性トリアクリレート(東亞合成社製「T
O−1343」)、EO変性テトラアクリレート(東亞
合成社製「TO−1321」)等が挙げられる。
レンビスアクリルアミド、エチレンビスアクリルアミ
ド、EO(エチレンオキサイド)変性ビスフェノールA
ジ(メタ)アクリレート(共栄社化学社製「ライトアク
リレートBP−4EA」、「ライトエステルBP−4
E」)、トリメチロールトリアクリレート(日本化薬社
製「SR415」)、ポリエチレングリコール#200
ジグリシジルエーテルのアクリル酸付加物(共栄社化学
社製「エポキシエステル200EA」)、ポリエチレン
グリコール#400ジグリシジルエーテルのアクリル酸
付加物(共栄社化学社製「エポキシエステル400E
A」)、EO変性トリアクリレート(東亞合成社製「T
O−1343」)、EO変性テトラアクリレート(東亞
合成社製「TO−1321」)等が挙げられる。
【0017】上記化合物(B)は1分子中に2以上の1
級又は2級アミノ基を含有する化合物が用いられる。化
合物(B)としては、エチレンジアミン、ジエチレント
リアミン、ポリビニルアミン、下記一般式(1)で表さ
れるポリアリルアミン等が挙げられ、これらの中でポリ
アリルアミンが好ましい。上記ポリアリルアミンは水に
対する親和性が高く、また、インクジェットインクの色
材として主に用いられる酸性染料の固定化剤としての役
割を同時に有する。
級又は2級アミノ基を含有する化合物が用いられる。化
合物(B)としては、エチレンジアミン、ジエチレント
リアミン、ポリビニルアミン、下記一般式(1)で表さ
れるポリアリルアミン等が挙げられ、これらの中でポリ
アリルアミンが好ましい。上記ポリアリルアミンは水に
対する親和性が高く、また、インクジェットインクの色
材として主に用いられる酸性染料の固定化剤としての役
割を同時に有する。
【0018】
【化1】
【0019】上記ポリアリルアミンとしては、例えば、
日東紡績(株)社製「ポリアリルアミンL型(分子量約
1万)」、「ポリアリルアミンH型(分子量約10
万)」等;上記ポリビニルアミンとしては、例えば、三
菱化学社製「PVAM」等を用いることができる。
日東紡績(株)社製「ポリアリルアミンL型(分子量約
1万)」、「ポリアリルアミンH型(分子量約10
万)」等;上記ポリビニルアミンとしては、例えば、三
菱化学社製「PVAM」等を用いることができる。
【0020】上記ポリアリルアミンの分子量は500以
上が好ましい。分子量が、500未満であると、得られ
た皮膜に充分な耐水性と強度を与えることが困難とな
る。また、化合物(B)の分子量の上限は、特に制限さ
れないが、余り大きくなると化合物(B)の水溶液の粘
度が極端に高くなって、インク受容層である皮膜の形成
が困難となるため、分子量100万以下が好ましい。
上が好ましい。分子量が、500未満であると、得られ
た皮膜に充分な耐水性と強度を与えることが困難とな
る。また、化合物(B)の分子量の上限は、特に制限さ
れないが、余り大きくなると化合物(B)の水溶液の粘
度が極端に高くなって、インク受容層である皮膜の形成
が困難となるため、分子量100万以下が好ましい。
【0021】上記化合物(B)としてポリアリルアミン
を用いる場合は、その分子中に含有するアミン側鎖を部
分的に酸で中和した塩が用いられてもよい。塩とするこ
とによって、イオン受容層の親水性が増大してより透水
し易くなり、吸水速度が向上する。中和されるアミン側
鎖の割合は、少なくなると吸水速度の向上効果が得られ
ず、多くなると化合物(A)と反応するアミン量が少な
くなって硬化性が低下するので、全アミン側鎖のうち5
〜95%が好ましい。
を用いる場合は、その分子中に含有するアミン側鎖を部
分的に酸で中和した塩が用いられてもよい。塩とするこ
とによって、イオン受容層の親水性が増大してより透水
し易くなり、吸水速度が向上する。中和されるアミン側
鎖の割合は、少なくなると吸水速度の向上効果が得られ
ず、多くなると化合物(A)と反応するアミン量が少な
くなって硬化性が低下するので、全アミン側鎖のうち5
〜95%が好ましい。
【0022】上記ポリアリルアミンの塩は、塩酸塩、酢
酸塩、硫酸塩、硝酸塩及び燐酸塩から選ばれる1種以上
であることが好ましい。ポリアリルアミンの中和は、塩
酸、酢酸、硫酸、硝酸塩、燐酸の水溶液中でそれぞれ反
応させることにより得られる。上記酸以外に、水溶液中
での解離指数が2以上の酸を用いて中和してもよい。
酸塩、硫酸塩、硝酸塩及び燐酸塩から選ばれる1種以上
であることが好ましい。ポリアリルアミンの中和は、塩
酸、酢酸、硫酸、硝酸塩、燐酸の水溶液中でそれぞれ反
応させることにより得られる。上記酸以外に、水溶液中
での解離指数が2以上の酸を用いて中和してもよい。
【0023】本発明においては、4以上250以下のエ
チレンオキシド連鎖を有し、かつ、両末端が(メタ)ア
クリレート基である化合物(A)と、分子量が500以
上のポリアリルアミンとを混合することにより、ゲル化
反応を進行させ、反応生成物を皮膜化、乾燥することに
よって、吸水性を有すると共に、適度な強度と耐水性を
有する皮膜を得ることができる。
チレンオキシド連鎖を有し、かつ、両末端が(メタ)ア
クリレート基である化合物(A)と、分子量が500以
上のポリアリルアミンとを混合することにより、ゲル化
反応を進行させ、反応生成物を皮膜化、乾燥することに
よって、吸水性を有すると共に、適度な強度と耐水性を
有する皮膜を得ることができる。
【0024】上記ゲル化反応は、ポリアリルアミンのア
ミノ基が(メタ)アクリレート基に求核付加反応するこ
とにより起こる。この反応は式(2)によって表され
る。
ミノ基が(メタ)アクリレート基に求核付加反応するこ
とにより起こる。この反応は式(2)によって表され
る。
【0025】
【化2】
【0026】式(2)において、R1 はポリアリルアミ
ン残基を、R2 は水素原子又はメチル基を、R3 はエチ
レンオキシドを主とするモノマー残基をそれぞれ示す。
ン残基を、R2 は水素原子又はメチル基を、R3 はエチ
レンオキシドを主とするモノマー残基をそれぞれ示す。
【0027】上記化合物(A)とポリアリルアミンとの
混合を行う際には、それぞれを適当な溶媒に溶解し、溶
液の状態として混合することが望ましい。用いる溶媒と
しては、水と有機溶剤との混合物が好ましい。有機溶剤
としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアル
コール等のアルコール系溶剤;アセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;テ
トラヒドロフランなどの揮発性のものが挙げられ、両者
を均一に溶解することが可能であれば特に限定されるも
のではない。
混合を行う際には、それぞれを適当な溶媒に溶解し、溶
液の状態として混合することが望ましい。用いる溶媒と
しては、水と有機溶剤との混合物が好ましい。有機溶剤
としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアル
コール等のアルコール系溶剤;アセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;テ
トラヒドロフランなどの揮発性のものが挙げられ、両者
を均一に溶解することが可能であれば特に限定されるも
のではない。
【0028】上記有機溶剤としては、上記以外に、沸点
が100℃以下又は20℃における蒸気圧が20mmH
g以上である、揮発性有機溶剤が用いられてもよい。
が100℃以下又は20℃における蒸気圧が20mmH
g以上である、揮発性有機溶剤が用いられてもよい。
【0029】上記水と有機溶剤との混合割合は、ポリア
リルアミンを溶解させる範囲であれば、特に限定されな
いが、有機溶剤の量が、少なくなると吸水速度が向上せ
ず、多くなるとポリアリルアミンの溶解性が低下して皮
膜が白化するので、通常、水100重量部に対して有機
溶剤10〜900重量部が好ましい。尚、上記混合溶剤
には不揮発性有機溶剤を混合してもよい。
リルアミンを溶解させる範囲であれば、特に限定されな
いが、有機溶剤の量が、少なくなると吸水速度が向上せ
ず、多くなるとポリアリルアミンの溶解性が低下して皮
膜が白化するので、通常、水100重量部に対して有機
溶剤10〜900重量部が好ましい。尚、上記混合溶剤
には不揮発性有機溶剤を混合してもよい。
【0030】上記水と揮発性有機溶剤との混合溶剤を用
いることによって、化合物(A)とポリアリルアミンと
の混合物を塗布、乾燥する際にゲル化が進行するが、ゲ
ル化反応に比べて有機溶剤の蒸発がより速くなるため、
形成する皮膜が微小な空隙が数多く存在する構成とな
り、よりインクの吸水速度が速くなると考えられる。
尚、水と不揮発性有機溶剤との混合溶剤では、上記のよ
うな吸水速度を向上させる効果は得られない。
いることによって、化合物(A)とポリアリルアミンと
の混合物を塗布、乾燥する際にゲル化が進行するが、ゲ
ル化反応に比べて有機溶剤の蒸発がより速くなるため、
形成する皮膜が微小な空隙が数多く存在する構成とな
り、よりインクの吸水速度が速くなると考えられる。
尚、水と不揮発性有機溶剤との混合溶剤では、上記のよ
うな吸水速度を向上させる効果は得られない。
【0031】得られた化合物(A)とポリアリルアミン
との混合物は、室温でも容易にゲル化反応が進行する
が、ゲル化反応の速度は化合物(A)とポリアリルアミ
ンとの混合割合、それぞれの分子量、溶液の濃度等によ
り制御することができる。塗膜工程は、混合物のゲル化
反応が始まる以前に行うことが好ましい。
との混合物は、室温でも容易にゲル化反応が進行する
が、ゲル化反応の速度は化合物(A)とポリアリルアミ
ンとの混合割合、それぞれの分子量、溶液の濃度等によ
り制御することができる。塗膜工程は、混合物のゲル化
反応が始まる以前に行うことが好ましい。
【0032】上記混合物には、公知の酸化防止剤、紫外
線吸収剤、可塑剤、顔料、界面活性剤等の添加剤が配合
されてもよい。
線吸収剤、可塑剤、顔料、界面活性剤等の添加剤が配合
されてもよい。
【0033】上記混合物から皮膜を得るには、基材上に
塗布して皮膜を形成してもよく、単独皮膜として用いて
もよいが、単独皮膜では強度が弱いため、何らかの基材
に塗布して用いる方が好ましい。基材としては、インク
ジェットプリンタで一般的に用いられる被記録材用の基
材を用いることができ、例えば、プラスチック製のフィ
ルムもしくはシート;紙などが挙げられる。
塗布して皮膜を形成してもよく、単独皮膜として用いて
もよいが、単独皮膜では強度が弱いため、何らかの基材
に塗布して用いる方が好ましい。基材としては、インク
ジェットプリンタで一般的に用いられる被記録材用の基
材を用いることができ、例えば、プラスチック製のフィ
ルムもしくはシート;紙などが挙げられる。
【0034】上記プラスチック製のフィルムもしくはシ
ートの材質は、特に限定されず、例えば、ポリエチレン
テレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリカー
ボネート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレンなど汎用の樹
脂が挙げられる。また、ポリオレフィンやフッ素樹脂な
どをコロナ処理等によって密着性改良して用いてもよ
い。また、上記フィルムもしくはシートは透明であって
も不透明であってもよく、無色でも着色していてもよ
い。無色透明なフィルムの場合は、例えば、オーバーヘ
ッドプロジェクター用のトランスペアレンシーシートと
して用いることができ、白色又は着色したものであれば
カタログなどに供する高級感のある画像被記録材料、又
はディスプレイ、看板などの用途に用いることができ
る。
ートの材質は、特に限定されず、例えば、ポリエチレン
テレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリカー
ボネート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレンなど汎用の樹
脂が挙げられる。また、ポリオレフィンやフッ素樹脂な
どをコロナ処理等によって密着性改良して用いてもよ
い。また、上記フィルムもしくはシートは透明であって
も不透明であってもよく、無色でも着色していてもよ
い。無色透明なフィルムの場合は、例えば、オーバーヘ
ッドプロジェクター用のトランスペアレンシーシートと
して用いることができ、白色又は着色したものであれば
カタログなどに供する高級感のある画像被記録材料、又
はディスプレイ、看板などの用途に用いることができ
る。
【0035】上記紙としては、汎用の紙を用いることが
できる。また、通常の紙に溶液を塗布すると、溶液が吸
収されて良好な膜が得られない場合があるため、通常の
紙よりもポリオレフィン製もしくはポリエステル製の合
成紙、紙の上にプラスチックフィルムをラミネートした
もの、又は紙の上にプラスチック等からなるコート層を
有するものを使用することがより好ましい。
できる。また、通常の紙に溶液を塗布すると、溶液が吸
収されて良好な膜が得られない場合があるため、通常の
紙よりもポリオレフィン製もしくはポリエステル製の合
成紙、紙の上にプラスチックフィルムをラミネートした
もの、又は紙の上にプラスチック等からなるコート層を
有するものを使用することがより好ましい。
【0036】基材の厚み、幅などは、特に限定されない
が、インクジェットプリント可能な幅、厚みであること
が好ましい。また、基材として、これらに限らず、各種
プラスチック成形体、家具や建材などに用いられる木
材、ショーウインド等のガラスなどのほか、金属、セメ
ント、陶器など、種々の素材あるいは物品を基材として
用いることができる。
が、インクジェットプリント可能な幅、厚みであること
が好ましい。また、基材として、これらに限らず、各種
プラスチック成形体、家具や建材などに用いられる木
材、ショーウインド等のガラスなどのほか、金属、セメ
ント、陶器など、種々の素材あるいは物品を基材として
用いることができる。
【0037】この混合物を基材上に塗布する方法は、特
に限定されず、公知の技術が使用でき、例えば、スプレ
ーコート、バーコート、ディッピング、ポッティング、
ロールコート、スピンコート、スクリーン印刷法などが
挙げられる。
に限定されず、公知の技術が使用でき、例えば、スプレ
ーコート、バーコート、ディッピング、ポッティング、
ロールコート、スピンコート、スクリーン印刷法などが
挙げられる。
【0038】この混合物を基材上に塗布する際の膜厚
は、小さくなるとインク吸収の絶対量が不足してインク
を吸収しきれない可能性が高くなり、大きくしても吸水
性能はそれほど高くならずかつコストが高くなるため、
乾燥膜厚で1〜200μmが好ましく、より好ましくは
3〜100μmである。
は、小さくなるとインク吸収の絶対量が不足してインク
を吸収しきれない可能性が高くなり、大きくしても吸水
性能はそれほど高くならずかつコストが高くなるため、
乾燥膜厚で1〜200μmが好ましく、より好ましくは
3〜100μmである。
【0039】上記混合物を基材に塗布した後、乾燥する
ことによりインク受容層が得られるが、乾燥方法は特に
限定されない。そのまま室温にて乾燥してもよいが、熱
風乾燥、赤外線又は遠赤外線乾燥等を用いる方が、時間
がかからず合理的である。
ことによりインク受容層が得られるが、乾燥方法は特に
限定されない。そのまま室温にて乾燥してもよいが、熱
風乾燥、赤外線又は遠赤外線乾燥等を用いる方が、時間
がかからず合理的である。
【0040】更に本発明では、上記化合物(A)とポリ
アリルアミンとの混合物に対し、1種類以上の微粒子を
添加してもよい。微粒子を添加することにより、インク
吸収後のインク定着性を向上させたり、べたつきを抑え
たりする効果が得られる。上記微粒子としては、シリ
カ、アルミナなどに代表される金属酸化物やポリスチレ
ンゲルなどの有機高分子からなる多孔質微粒子を用いる
ことができる。また、これら粒子は表面修飾して用いて
もよい。
アリルアミンとの混合物に対し、1種類以上の微粒子を
添加してもよい。微粒子を添加することにより、インク
吸収後のインク定着性を向上させたり、べたつきを抑え
たりする効果が得られる。上記微粒子としては、シリ
カ、アルミナなどに代表される金属酸化物やポリスチレ
ンゲルなどの有機高分子からなる多孔質微粒子を用いる
ことができる。また、これら粒子は表面修飾して用いて
もよい。
【0041】これら粒子の粒径は、5nm以上10μ以
下のものが好ましく、透明性を確保するためには100
nm以下が好ましい。5nm以下の粒子は安定的に製造
することが困難であり、10μ以上では被記録材表面に
存在する粒子の剥離が起こり易くなると同時に表面の光
沢が失われる場合がある。
下のものが好ましく、透明性を確保するためには100
nm以下が好ましい。5nm以下の粒子は安定的に製造
することが困難であり、10μ以上では被記録材表面に
存在する粒子の剥離が起こり易くなると同時に表面の光
沢が失われる場合がある。
【0042】本発明では、上記皮膜を形成した後で塩
酸、酢酸等の水溶液を塗布してもよい。このときの酸濃
度は、皮膜を侵さない濃度であれば特に制限はない。ま
た、皮膜上に1種以上の微粒子分散液を塗布してもよ
い。微粒子としては、上述の微粒子と同様のものが用い
られる。
酸、酢酸等の水溶液を塗布してもよい。このときの酸濃
度は、皮膜を侵さない濃度であれば特に制限はない。ま
た、皮膜上に1種以上の微粒子分散液を塗布してもよ
い。微粒子としては、上述の微粒子と同様のものが用い
られる。
【0043】本発明では、化合物(A)とポリアリルア
ミンとの混合物に、さらに、各種親水性モノマーあるい
は親水性ポリマーを混合してもよい。
ミンとの混合物に、さらに、各種親水性モノマーあるい
は親水性ポリマーを混合してもよい。
【0044】親水性モノマーあるいは親水性ポリマーと
しては、以下に挙げるような親水基を有するものが用い
られる。上記親水基としては、例えば、水酸基、スルホ
ン酸又はスルホン酸塩基、一級、二級又は三級アミド
基、四級アンモニウム塩基、カルボン酸又はカルボン酸
塩基、リン酸又はリン酸塩基、ポリエチレングリコール
鎖、モルホリノ基、硫酸塩基等が挙げられる。
しては、以下に挙げるような親水基を有するものが用い
られる。上記親水基としては、例えば、水酸基、スルホ
ン酸又はスルホン酸塩基、一級、二級又は三級アミド
基、四級アンモニウム塩基、カルボン酸又はカルボン酸
塩基、リン酸又はリン酸塩基、ポリエチレングリコール
鎖、モルホリノ基、硫酸塩基等が挙げられる。
【0045】上記親水性ポリマーとしては、例えば、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニ
ルブチラールに代表されるポリビニルアセタール類;水
溶性ウレタン樹脂;水溶性ポリエステル樹脂等が挙げら
れる。
リビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニ
ルブチラールに代表されるポリビニルアセタール類;水
溶性ウレタン樹脂;水溶性ポリエステル樹脂等が挙げら
れる。
【0046】親水モノマーの具体例としては、例えば以
下のものが挙げられ、また、これらを重合して親水性ポ
リマーとした後で混合してもよい。 親水性モノマーの例示:2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、グリセロール(メタ)アクリレート、2−アク
リルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スルホン
酸ナトリウムエチル(メタ)アクリレート、(メタ)ア
クリルアミド、N, N−ジメチルアミノエチル(メタ)
アクリレート、N, N−ジエチルアミノエチル(メタ)
アクリレート、N−イソプロピルアクリルアミド、N,
N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、2−メタ
クリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド、
(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ナトリウム、
2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−
(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−(メ
タ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、
ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレー
ト、EO(エチレンオキサイド)変性リン酸(メタ)ア
クリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレ
ート、アクリロイルモルホリン、p−スチレンスルホン
酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、(メタ)ア
クリル酸エチルスルホン酸、(ポリ)エチレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート(新中村化学社製「NKエ
ステルAMP−10G、AMP−20G、AMP−60
G、AMP−90G」、共栄社化学社製「ライトエステ
ルMC、130MA、041MA」)等。
下のものが挙げられ、また、これらを重合して親水性ポ
リマーとした後で混合してもよい。 親水性モノマーの例示:2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、グリセロール(メタ)アクリレート、2−アク
リルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、スルホン
酸ナトリウムエチル(メタ)アクリレート、(メタ)ア
クリルアミド、N, N−ジメチルアミノエチル(メタ)
アクリレート、N, N−ジエチルアミノエチル(メタ)
アクリレート、N−イソプロピルアクリルアミド、N,
N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、2−メタ
クリロキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド、
(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ナトリウム、
2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−
(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−(メ
タ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、
ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレー
ト、EO(エチレンオキサイド)変性リン酸(メタ)ア
クリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレ
ート、アクリロイルモルホリン、p−スチレンスルホン
酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、(メタ)ア
クリル酸エチルスルホン酸、(ポリ)エチレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート(新中村化学社製「NKエ
ステルAMP−10G、AMP−20G、AMP−60
G、AMP−90G」、共栄社化学社製「ライトエステ
ルMC、130MA、041MA」)等。
【0047】上記親水性モノマーは、単独で用いられて
も、2種以上が併用されてもよい。ここで、親水性モノ
マーには、例えば、スチレン、(メタ)アクリル酸エス
テルなどの疎水性モノマーを加えることもできる。これ
ら親水性モノマー及び疎水性モノマーの添加量は、吸水
性や耐水性を失わない範囲であれば特に制限はない。
も、2種以上が併用されてもよい。ここで、親水性モノ
マーには、例えば、スチレン、(メタ)アクリル酸エス
テルなどの疎水性モノマーを加えることもできる。これ
ら親水性モノマー及び疎水性モノマーの添加量は、吸水
性や耐水性を失わない範囲であれば特に制限はない。
【0048】本発明において、上記ポリアリルアミンと
して、予め水溶性単官能(メタ)アクリレートが添加さ
れてものを用いてもよい。上記水溶性単官能(メタ)ア
クリレートとしては、(メタ)アクリレート基を分子中
に1個有し、かつ、以下に挙げるような親水基を有して
いるものが好ましい。
して、予め水溶性単官能(メタ)アクリレートが添加さ
れてものを用いてもよい。上記水溶性単官能(メタ)ア
クリレートとしては、(メタ)アクリレート基を分子中
に1個有し、かつ、以下に挙げるような親水基を有して
いるものが好ましい。
【0049】上記水溶性単官能(メタ)アクリレートと
しては、例えば、上記親水性モノマーと同様のものが用
いられる。さらに、日本油脂社製「ブレンマーAE−3
50」)等も使用可能である。上記水溶性単官能(メ
タ)アクリレートは、単独で用いられても、2種以上が
併用されてもよい。
しては、例えば、上記親水性モノマーと同様のものが用
いられる。さらに、日本油脂社製「ブレンマーAE−3
50」)等も使用可能である。上記水溶性単官能(メ
タ)アクリレートは、単独で用いられても、2種以上が
併用されてもよい。
【0050】上記水溶性単官能(メタ)アクリレート
を、ポリアリルアミンに混合すると、ポリアリルアミン
の1級アミンが(メタ)アクリレート基に求核付加反応
することにより、下記式(2)に反応式を示したよう
に、ポリアリルアミンの側鎖に水溶性単官能(メタ)ア
クリレートが付加した化合物が生成する。
を、ポリアリルアミンに混合すると、ポリアリルアミン
の1級アミンが(メタ)アクリレート基に求核付加反応
することにより、下記式(2)に反応式を示したよう
に、ポリアリルアミンの側鎖に水溶性単官能(メタ)ア
クリレートが付加した化合物が生成する。
【0051】
【化3】
【0052】式(3)において、R1 はポリアリルアミ
ン残基を、R2 は水素又はメチル基を、R4 は親水基を
含む水溶性単官能(メタ)アクリレート残基を、それぞ
れ示す。
ン残基を、R2 は水素又はメチル基を、R4 は親水基を
含む水溶性単官能(メタ)アクリレート残基を、それぞ
れ示す。
【0053】上記水溶性単官能(メタ)アクリレートと
ポリアリルアミンとを混合する際には、それぞれを適当
な溶媒に溶解し、溶液の状態として混合することが望ま
しい。用いる溶媒としては、水、メタノール、エタノー
ル等が挙げられ、両者を均一に溶解することが可能であ
れば特に限定されないが、この中でも特に水が好まし
い。
ポリアリルアミンとを混合する際には、それぞれを適当
な溶媒に溶解し、溶液の状態として混合することが望ま
しい。用いる溶媒としては、水、メタノール、エタノー
ル等が挙げられ、両者を均一に溶解することが可能であ
れば特に限定されないが、この中でも特に水が好まし
い。
【0054】得られた混合物は、室温でも容易に付加反
応が進行するが、付加反応速度は水溶性単官能(メタ)
アクリレートの比率とそれぞれの分子量、溶媒濃度等に
より制御することができる。反応の完了は、溶液の粘度
変化を追跡し、粘度上昇が終息したかを測定することで
確かめることができる。
応が進行するが、付加反応速度は水溶性単官能(メタ)
アクリレートの比率とそれぞれの分子量、溶媒濃度等に
より制御することができる。反応の完了は、溶液の粘度
変化を追跡し、粘度上昇が終息したかを測定することで
確かめることができる。
【0055】上記水溶性単官能(メタ)アクリレートの
使用量は、ポリアリルアミンのアミノ基に対し、5〜9
5mol%が好ましい。使用量が、5mol%未満では
水溶性単官能(メタ)アクリレートを付加させたことに
よる吸水性の向上効果が充分ではなく、95mol%を
超えると、化合物(A)との混合によるゲル化反応が起
こり難くなり硬化不良となる可能性がある。
使用量は、ポリアリルアミンのアミノ基に対し、5〜9
5mol%が好ましい。使用量が、5mol%未満では
水溶性単官能(メタ)アクリレートを付加させたことに
よる吸水性の向上効果が充分ではなく、95mol%を
超えると、化合物(A)との混合によるゲル化反応が起
こり難くなり硬化不良となる可能性がある。
【0056】本発明では、上記化合物(A)として、1
以上の疎水性基を有し、かつ、両末端に(メタ)アクリ
レート基を有する化合物を使用してもよい。
以上の疎水性基を有し、かつ、両末端に(メタ)アクリ
レート基を有する化合物を使用してもよい。
【0057】このような化合物(A)と上記ポリアリル
アミンとの混合物に、界面活性剤、水及び有機溶剤を添
加して、上記と同様にして皮膜を形成した後、得られた
皮膜を水洗することによって、インク受容層を形成する
ことができる。このようにして得られるインク受容層
は、吸水性と共に適度の強度と耐水性を有する。
アミンとの混合物に、界面活性剤、水及び有機溶剤を添
加して、上記と同様にして皮膜を形成した後、得られた
皮膜を水洗することによって、インク受容層を形成する
ことができる。このようにして得られるインク受容層
は、吸水性と共に適度の強度と耐水性を有する。
【0058】上記1以上の疎水性基を有し、かつ、両末
端に(メタ)アクリレート基を有する化合物(A)とし
ては、例えば、1,10−デカンジオールメタクリレー
ト(共栄社化学社製「ライトエステル1・10DC」、
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(共栄社化学
社製「ライトアクリレート1・6HX−A」、1,9−
ノナンジオールジアクリレート(共栄社化学社製「ライ
トアクリレート1・9ND−A」)、ジメチロールトリ
シクロデカンジアクリレート(共栄社化学社製「ライト
アクリレートDCP−A」)、ビスフェノールAのEO
附加ジアクリレート(共栄社化学社製「ライトアクリレ
ートBP−4EA」)、ビスフェノールAのPO(ポリ
エチレンオキサイド)附加ジアクリレート(共栄社化学
社製「ライトアクリレートBP−4PA」)、ビスフェ
ノールFのEO附加ジアクリレート(東亜合成社製「ア
ロニックスM−208」)等が挙げられる。
端に(メタ)アクリレート基を有する化合物(A)とし
ては、例えば、1,10−デカンジオールメタクリレー
ト(共栄社化学社製「ライトエステル1・10DC」、
1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(共栄社化学
社製「ライトアクリレート1・6HX−A」、1,9−
ノナンジオールジアクリレート(共栄社化学社製「ライ
トアクリレート1・9ND−A」)、ジメチロールトリ
シクロデカンジアクリレート(共栄社化学社製「ライト
アクリレートDCP−A」)、ビスフェノールAのEO
附加ジアクリレート(共栄社化学社製「ライトアクリレ
ートBP−4EA」)、ビスフェノールAのPO(ポリ
エチレンオキサイド)附加ジアクリレート(共栄社化学
社製「ライトアクリレートBP−4PA」)、ビスフェ
ノールFのEO附加ジアクリレート(東亜合成社製「ア
ロニックスM−208」)等が挙げられる。
【0059】上記有機溶剤としては、水と混合できる極
性を有するものが用いられ、例えば、メタノール、エタ
ノール、1−プロパノール、イソプロピルアルコール、
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
性を有するものが用いられ、例えば、メタノール、エタ
ノール、1−プロパノール、イソプロピルアルコール、
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
【0060】水と有機溶剤との混合割合は、化合物
(A)及びポリアリルアミンを溶解させる範囲内であれ
ば、特に制限はないが、有機溶剤の量が少なくなると化
合物(A)を均一に溶解することができず、多くなると
ポリアリルアミンが析出するので、通常水100重量部
に対して、有機溶剤50〜500重量部が好ましい。
(A)及びポリアリルアミンを溶解させる範囲内であれ
ば、特に制限はないが、有機溶剤の量が少なくなると化
合物(A)を均一に溶解することができず、多くなると
ポリアリルアミンが析出するので、通常水100重量部
に対して、有機溶剤50〜500重量部が好ましい。
【0061】水と混合しうる有機溶剤を使用することに
よって、上記化合物(A)を溶解させることができ、皮
膜の形成が可能になる。
よって、上記化合物(A)を溶解させることができ、皮
膜の形成が可能になる。
【0062】上記界面活性剤としては、非イオン性及び
陰イオン性界面活性剤が使用可能であり、特に非イオン
性界面活性剤が好適に用いられる。非イオン性界面活性
剤としては、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモ
ノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラ
ウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエー
ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、
ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ソルビ
タンモノラウレート、ポリエチレングリコールモノ−p
−イソオクチルフェニルエーテル、ポリエチレングリコ
ールラウリルエーテル(いずれもナカライテスク社製)
等が挙げられる。ここで、陽イオン性又は両イオン性界
面活性剤を用いると、ポリアリルアミンのアミン側鎖と
界面活性剤との反応が進むため、界面活性剤の機能を効
果的に発現させることが困難になる。
陰イオン性界面活性剤が使用可能であり、特に非イオン
性界面活性剤が好適に用いられる。非イオン性界面活性
剤としては、例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモ
ノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラ
ウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエー
ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、
ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ソルビ
タンモノラウレート、ポリエチレングリコールモノ−p
−イソオクチルフェニルエーテル、ポリエチレングリコ
ールラウリルエーテル(いずれもナカライテスク社製)
等が挙げられる。ここで、陽イオン性又は両イオン性界
面活性剤を用いると、ポリアリルアミンのアミン側鎖と
界面活性剤との反応が進むため、界面活性剤の機能を効
果的に発現させることが困難になる。
【0063】界面活性剤の使用量は、少なくなると化合
物(A)を水中でミセル化させることができず、多くな
ると皮膜の強度が低下し、水洗によって皮膜の剥離が起
こるので、化合物(A)100重量部に対して界面活性
剤20〜200重量部が好ましい。
物(A)を水中でミセル化させることができず、多くな
ると皮膜の強度が低下し、水洗によって皮膜の剥離が起
こるので、化合物(A)100重量部に対して界面活性
剤20〜200重量部が好ましい。
【0064】上記混合物、界面活性剤、並びに、水及び
有機溶剤を塗布し乾燥する際に、化合物(A)とポリア
リルアミンとの附加反応が進行すると同時に、有機溶剤
が蒸発するに従って疎水性の化合物(A)が不溶化す
る。この際に、界面活性剤が化合物(A)と水との間で
ミセル的に働き、粒子状に化合物(A)とポリアリルア
ミンとの附加反応が進行し、粒子状に硬化物が成長し皮
膜を形成する。
有機溶剤を塗布し乾燥する際に、化合物(A)とポリア
リルアミンとの附加反応が進行すると同時に、有機溶剤
が蒸発するに従って疎水性の化合物(A)が不溶化す
る。この際に、界面活性剤が化合物(A)と水との間で
ミセル的に働き、粒子状に化合物(A)とポリアリルア
ミンとの附加反応が進行し、粒子状に硬化物が成長し皮
膜を形成する。
【0065】得られた皮膜を水洗することによって、粒
子表面の界面活性剤が除去されるので、皮膜を多孔質構
造とすることができる。
子表面の界面活性剤が除去されるので、皮膜を多孔質構
造とすることができる。
【0066】(作用)請求項1記載のインクジェット用
被記録材は、1分子中に2以上の(メタ)アクリレート
基を含有し、かつ、水単独又は水とエチルアルコールと
の等量混合物に溶解可能である化合物(A)、及び、1
分子中に2以上の1級又は2級アミノ基を含有する化合
物(B)を混合することによって、得られるインク受容
層に、高いインク吸収性を保持しつつ、耐水性を付与す
ることができる。
被記録材は、1分子中に2以上の(メタ)アクリレート
基を含有し、かつ、水単独又は水とエチルアルコールと
の等量混合物に溶解可能である化合物(A)、及び、1
分子中に2以上の1級又は2級アミノ基を含有する化合
物(B)を混合することによって、得られるインク受容
層に、高いインク吸収性を保持しつつ、耐水性を付与す
ることができる。
【0067】請求項2記載のインクジェット用被記録材
は、化合物(A)として4以上250以下のエチレンオ
キシド連鎖を含有し、かつ、エチレンオキシド連鎖の両
末端に(メタ)アクリレート基を含有する化合物を使用
し、化合物(B)として分子量500以上のポリアリル
アミンを使用することにより、得られるインク受容層に
高いインク吸収性を保持させると共に、優れた吸水速度
と耐水性を付与することができる。
は、化合物(A)として4以上250以下のエチレンオ
キシド連鎖を含有し、かつ、エチレンオキシド連鎖の両
末端に(メタ)アクリレート基を含有する化合物を使用
し、化合物(B)として分子量500以上のポリアリル
アミンを使用することにより、得られるインク受容層に
高いインク吸収性を保持させると共に、優れた吸水速度
と耐水性を付与することができる。
【0068】請求項3記載のインクジェット用被記録材
は、ポリアリルアミンのアミン側鎖を部分的に酸で中和
して塩とすることにより、得られるインク受容層に高い
インク吸収性を保持させると共に、優れた吸水速度と耐
水性を付与することができる。
は、ポリアリルアミンのアミン側鎖を部分的に酸で中和
して塩とすることにより、得られるインク受容層に高い
インク吸収性を保持させると共に、優れた吸水速度と耐
水性を付与することができる。
【0069】請求項4記載のインクジェット用被記録材
は、予め水溶性単官能(メタ)アクリレートが混合され
たポリアリルアミンを用いることにより、ポリアリルア
ミンに水溶性単官能(メタ)アクリレートが付加する反
応とその後の付加架橋反応を利用して、ポリアリルアミ
ンがかさ高い分子となり、かつ親水性がより高くなるた
め、高いインク吸収性能と耐水性とを付与することがで
きる。
は、予め水溶性単官能(メタ)アクリレートが混合され
たポリアリルアミンを用いることにより、ポリアリルア
ミンに水溶性単官能(メタ)アクリレートが付加する反
応とその後の付加架橋反応を利用して、ポリアリルアミ
ンがかさ高い分子となり、かつ親水性がより高くなるた
め、高いインク吸収性能と耐水性とを付与することがで
きる。
【0070】請求項5記載のインクジェット用被記録材
の製造方法は、化合物(A)及び化合物(B)を混合し
て基材に塗布する際に、溶媒として水と有機溶媒との混
合物を用いることにより、インク受容層形成過程で微小
な空隙を形成させ、インク吸収性能をより高めることが
できる。
の製造方法は、化合物(A)及び化合物(B)を混合し
て基材に塗布する際に、溶媒として水と有機溶媒との混
合物を用いることにより、インク受容層形成過程で微小
な空隙を形成させ、インク吸収性能をより高めることが
できる。
【0071】請求項6記載のインクジェット用被記録材
の製造方法は、化合物(A)として疎水性基を有するも
のを用い、該化合物(A)を塗布乾燥して得られたイン
ク受容層を水洗することにより、インク受容層形成過程
で疎水性基の存在と界面活性剤との働きが粒子状に分子
を成長させて、インク受容層を多孔質にするため、より
インク給水速度に優れたものとすることができる。
の製造方法は、化合物(A)として疎水性基を有するも
のを用い、該化合物(A)を塗布乾燥して得られたイン
ク受容層を水洗することにより、インク受容層形成過程
で疎水性基の存在と界面活性剤との働きが粒子状に分子
を成長させて、インク受容層を多孔質にするため、より
インク給水速度に優れたものとすることができる。
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例に基づき説
明するが、本発明はこれにより限定されるものではな
い。
明するが、本発明はこれにより限定されるものではな
い。
【0072】(実施例1)エチレンオキシド連鎖数14
を有するポリエチレングリコール#400ジアクリレー
ト(共栄社化学社製「ライトアクリレート9EG−
A」)1gを水3gに溶解したものと、ポリアリルアミ
ン(L型、日東紡績社製、分子量1万)の20%水溶液
0.5gを水2gで希釈したものを、攪拌しながら混合
し、さらに攪拌を1分行った後、100μ厚みの透明ポ
リエチレンテレフタレートフィルムに#65バーコータ
ーで塗布した。5分間そのまま静置した後、オーブンに
て10分乾燥することにより、膜厚14μのインク受容
層が形成されたインクジェット用被記録材を得た。
を有するポリエチレングリコール#400ジアクリレー
ト(共栄社化学社製「ライトアクリレート9EG−
A」)1gを水3gに溶解したものと、ポリアリルアミ
ン(L型、日東紡績社製、分子量1万)の20%水溶液
0.5gを水2gで希釈したものを、攪拌しながら混合
し、さらに攪拌を1分行った後、100μ厚みの透明ポ
リエチレンテレフタレートフィルムに#65バーコータ
ーで塗布した。5分間そのまま静置した後、オーブンに
て10分乾燥することにより、膜厚14μのインク受容
層が形成されたインクジェット用被記録材を得た。
【0073】(実施例2)冷却管、窒素導管を備えたガ
ラス容器内を窒素置換し、THF120gを入れ、ポリ
エチレングリコール#6000(ナカライテスク社製)
10g、トリエチルアミン0.7gを溶解させた。これ
に塩化アクリロイル0.8gを滴下し室温で攪拌した。
その後30分室温で攪拌を続けた後、反応系を60℃に
加温して2時間攪拌を続けた。反応終了後、析出した沈
殿を濾過して取り除き、濾液をヘキサン1Lに攪拌しな
がら徐々に投入し、沈殿としてエチレンオキシド連鎖数
約170のポリエチレングリコール#6000ジアクリ
レートを得た。
ラス容器内を窒素置換し、THF120gを入れ、ポリ
エチレングリコール#6000(ナカライテスク社製)
10g、トリエチルアミン0.7gを溶解させた。これ
に塩化アクリロイル0.8gを滴下し室温で攪拌した。
その後30分室温で攪拌を続けた後、反応系を60℃に
加温して2時間攪拌を続けた。反応終了後、析出した沈
殿を濾過して取り除き、濾液をヘキサン1Lに攪拌しな
がら徐々に投入し、沈殿としてエチレンオキシド連鎖数
約170のポリエチレングリコール#6000ジアクリ
レートを得た。
【0074】生成物のIRスペクトルをヌジョール法に
より測定したところ、3300cm -1付近の水酸基に由
来する吸収が消失し、アクリル酸エステル形成によるカ
ルボニル基に由来する吸収が1720cm-1付近に観察
された。ポリエチレングリコール#400ジアクリレー
トの代わりに、上記の様にして得られたポリエチレング
リコール#6000ジアクリレートを用いたこと以外
は、実施例1と同様にしてインクジェット用被記録材を
得た。
より測定したところ、3300cm -1付近の水酸基に由
来する吸収が消失し、アクリル酸エステル形成によるカ
ルボニル基に由来する吸収が1720cm-1付近に観察
された。ポリエチレングリコール#400ジアクリレー
トの代わりに、上記の様にして得られたポリエチレング
リコール#6000ジアクリレートを用いたこと以外
は、実施例1と同様にしてインクジェット用被記録材を
得た。
【0075】(実施例3)ポリエチレングリコール#4
00ジアクリレートの代わりにウレタン変性ポリエチレ
ングリコールジアクリレート(新中村化学社製「NKオ
リゴUA−W2−A」、エチレンオキシド連鎖数約10
0)を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてインク
ジェット用被記録材を得た。
00ジアクリレートの代わりにウレタン変性ポリエチレ
ングリコールジアクリレート(新中村化学社製「NKオ
リゴUA−W2−A」、エチレンオキシド連鎖数約10
0)を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてインク
ジェット用被記録材を得た。
【0076】(実施例4)EO変成ビスフェノールAジ
アクリレート(共栄社化学社製「ライトアクリレートB
P4EA」)0.5g及びポリエチレングリコール#6
00ジアクリレート(共栄社化学社製「ライトアクリレ
ート14EG−A」)0.5gをエタノール3gに溶解
したものと、ポリアリルアミン(L型、日東紡績社製)
の20%水溶液0.5gと、エチレンジアミン0.1g
を水2gで希釈したものとを撹拌しながら混合した後、
さらに1分間の撹拌を行い混合液を得た。この混合液を
使用し実施例1と同様にして、膜厚15μmのインク受
容層を有するインクジェット用被記録材を得た。
アクリレート(共栄社化学社製「ライトアクリレートB
P4EA」)0.5g及びポリエチレングリコール#6
00ジアクリレート(共栄社化学社製「ライトアクリレ
ート14EG−A」)0.5gをエタノール3gに溶解
したものと、ポリアリルアミン(L型、日東紡績社製)
の20%水溶液0.5gと、エチレンジアミン0.1g
を水2gで希釈したものとを撹拌しながら混合した後、
さらに1分間の撹拌を行い混合液を得た。この混合液を
使用し実施例1と同様にして、膜厚15μmのインク受
容層を有するインクジェット用被記録材を得た。
【0077】(実施例5)ポリエチレングリコール#4
00ジグリシジルエーテルのアクリル酸附加物(共栄社
化学社製「エポキシエステル400EA」)0.5g
と、ポリエチレングリコール#1000ジアクリレート
(共栄社化学社製「ライトアクリレート23EG−
A」)0.5gをエタノール3gに溶解したものと、ポ
リビニルアミン水溶液(三菱化学社製「PVAM」、平
均分子量6万、ポリマー濃度17%)0.5gを水2g
で希釈したものとを撹拌しながら混合した後、さらに1
分間の撹拌を行い混合液を得た。この混合液を使用し実
施例1と同様にして、膜厚12μmのインク受容層を有
するインクジェット用被記録材を得た。
00ジグリシジルエーテルのアクリル酸附加物(共栄社
化学社製「エポキシエステル400EA」)0.5g
と、ポリエチレングリコール#1000ジアクリレート
(共栄社化学社製「ライトアクリレート23EG−
A」)0.5gをエタノール3gに溶解したものと、ポ
リビニルアミン水溶液(三菱化学社製「PVAM」、平
均分子量6万、ポリマー濃度17%)0.5gを水2g
で希釈したものとを撹拌しながら混合した後、さらに1
分間の撹拌を行い混合液を得た。この混合液を使用し実
施例1と同様にして、膜厚12μmのインク受容層を有
するインクジェット用被記録材を得た。
【0078】(比較例1)ポリエチレンテレフタレート
フィルム(クラレ社製)に、ポリビニルアルコール(n
=500,鹸化度86.5〜89%、ナカライテスク社
製)の10%水溶液を#24バーコーターで塗工し、8
0度で1時間乾燥したものをインクジェット用被記録材
とした。
フィルム(クラレ社製)に、ポリビニルアルコール(n
=500,鹸化度86.5〜89%、ナカライテスク社
製)の10%水溶液を#24バーコーターで塗工し、8
0度で1時間乾燥したものをインクジェット用被記録材
とした。
【0079】(比較例2)ポリエチレングリコール#6
00ジアクリレートを用いなかったこと以外は、実施例
1と同様にしてインクジェット用被記録材を得た。
00ジアクリレートを用いなかったこと以外は、実施例
1と同様にしてインクジェット用被記録材を得た。
【0080】(比較例3)ポリアリルアミンを用いなか
ったこと以外は、実施例1と同様にしてインクジェット
用被記録材を得た。
ったこと以外は、実施例1と同様にしてインクジェット
用被記録材を得た。
【0081】性能評価 実施例1〜5及び比較例1〜3で得られたインクジェッ
ト用被記録材について、以下の各性能を評価し、その結
果を表1に示した。
ト用被記録材について、以下の各性能を評価し、その結
果を表1に示した。
【0082】印字性能 インクジェットプリンタ(エプソン社製、商品名「PM
−700C」でイエローの背景に黒文字「S」(MSゴ
シック体、20ポイント)を印字した。文字のにじみが
殆どなくシャープなものを○、部分的なにじみを示した
ものを△、強くにじんでしまうものを×とした。
−700C」でイエローの背景に黒文字「S」(MSゴ
シック体、20ポイント)を印字した。文字のにじみが
殆どなくシャープなものを○、部分的なにじみを示した
ものを△、強くにじんでしまうものを×とした。
【0083】インク受容層の耐水性 印字前の被記録材を25℃の蒸留水に5分間浸漬し、取
りだした後に、表面を目視観察した。インク受容層に変
化がないものを○、インク受容層が膨潤したものを△、
インク受容層が溶け出したものを×とした。
りだした後に、表面を目視観察した。インク受容層に変
化がないものを○、インク受容層が膨潤したものを△、
インク受容層が溶け出したものを×とした。
【0084】印字像の耐水性 上記で印字したものを25℃の蒸留水に5分間浸漬
し、取りだした後に、像を目視観察した。像に変化がな
いものを○、像がにじみを生じるものを△、インクが溶
け出し像が大きく乱れるものを×とした。
し、取りだした後に、像を目視観察した。像に変化がな
いものを○、像がにじみを生じるものを△、インクが溶
け出し像が大きく乱れるものを×とした。
【0085】
【表1】
【0086】(実施例6)ポリアリルアミン(L型、日
東紡績社製)の20%水溶液10gに対して、5mol
/L(リットル)塩酸水溶液3.44gを撹拌しながら
添加してポリアリルアミンの全アミン側鎖の50%を中
和した。次いで、エチレンオキシド連鎖数14を有する
ポリエチレングリコール#400ジアクリレート(共栄
社化学社製「ライトアクリレート9EG−A」)1gを
水3gに溶解したものと、50%中和されたポリアリル
アミン水溶液1gを水1gに溶解したものとを攪拌しな
がら混合し、さらに1分間の撹拌を行い混合液を得た。
この混合液を使用し実施例1と同様にして、膜厚16μ
mのインク受容層を有するインクジェット用被記録材を
得た。
東紡績社製)の20%水溶液10gに対して、5mol
/L(リットル)塩酸水溶液3.44gを撹拌しながら
添加してポリアリルアミンの全アミン側鎖の50%を中
和した。次いで、エチレンオキシド連鎖数14を有する
ポリエチレングリコール#400ジアクリレート(共栄
社化学社製「ライトアクリレート9EG−A」)1gを
水3gに溶解したものと、50%中和されたポリアリル
アミン水溶液1gを水1gに溶解したものとを攪拌しな
がら混合し、さらに1分間の撹拌を行い混合液を得た。
この混合液を使用し実施例1と同様にして、膜厚16μ
mのインク受容層を有するインクジェット用被記録材を
得た。
【0087】(実施例7)ポリアリルアミンの20%水
溶液10gに対して、酢酸1.032gを撹拌しながら
添加してポリアリルアミンの全アミン側鎖の50%を中
和したこと以外は、実施例6と同様にして、膜厚16μ
mのインク受容層を有するインクジェット用被記録材を
得た。
溶液10gに対して、酢酸1.032gを撹拌しながら
添加してポリアリルアミンの全アミン側鎖の50%を中
和したこと以外は、実施例6と同様にして、膜厚16μ
mのインク受容層を有するインクジェット用被記録材を
得た。
【0088】(実施例8)ポリアリルアミンの20%水
溶液10gに対して、5mol/Lの硫酸8.6gを撹
拌しながら添加してポリアリルアミンの全アミン側鎖の
25%を中和したこと以外は、実施例6と同様にして、
膜厚16μmのインク受容層を有するインクジェット用
被記録材を得た。
溶液10gに対して、5mol/Lの硫酸8.6gを撹
拌しながら添加してポリアリルアミンの全アミン側鎖の
25%を中和したこと以外は、実施例6と同様にして、
膜厚16μmのインク受容層を有するインクジェット用
被記録材を得た。
【0089】(実施例9)ポリアリルアミンの20%水
溶液5gを水20gで希釈したものに、ヘプタエチレン
グリコールモノアクリレート(日本油脂社製「ブレンマ
ーAE−350」)2g(アミノ基に対して約30mo
l%)を撹拌しながら添加して混合液(イ)を得た。こ
の混合液(イ)1.5gと、ポリエチレングリコール#
400ジアクリレート1gを水3gに溶解したものとを
混合した混合液(ロ)を使用し実施例1と同様にして、
膜厚16μmのインク受容層を有するインクジェット用
被記録材を得た。
溶液5gを水20gで希釈したものに、ヘプタエチレン
グリコールモノアクリレート(日本油脂社製「ブレンマ
ーAE−350」)2g(アミノ基に対して約30mo
l%)を撹拌しながら添加して混合液(イ)を得た。こ
の混合液(イ)1.5gと、ポリエチレングリコール#
400ジアクリレート1gを水3gに溶解したものとを
混合した混合液(ロ)を使用し実施例1と同様にして、
膜厚16μmのインク受容層を有するインクジェット用
被記録材を得た。
【0090】(参考例1)ポリアリルアミンの20%水
溶液10gに対して、5mol/Lの塩酸水溶液6.6
74gを撹拌しながら添加してポリアリルアミンの全ア
ミン側鎖の97%を中和したこと以外は、実施例6と同
様にして、膜厚16μmのインク受容層を有するインク
ジェット用被記録材を得た。
溶液10gに対して、5mol/Lの塩酸水溶液6.6
74gを撹拌しながら添加してポリアリルアミンの全ア
ミン側鎖の97%を中和したこと以外は、実施例6と同
様にして、膜厚16μmのインク受容層を有するインク
ジェット用被記録材を得た。
【0091】性能評価 実施例6〜9及び参考例1で得られたインクジェット用
被記録材について、下記吸水速度の評価を行い、その
結果を表2に示した。
被記録材について、下記吸水速度の評価を行い、その
結果を表2に示した。
【0092】吸水速度 上記で用いたプリンタのヘッド部を取り出し、インク
受容層への吸水の様子をビデオ撮影しインクの吸水速度
を画像より測定した。インクの一滴がインク受容層へ着
弾後、完全に吸収されるまでの時間を吸水速度とした。
尚、実施例6〜9は、上記〜の評価において全て良
好(○)であった。
受容層への吸水の様子をビデオ撮影しインクの吸水速度
を画像より測定した。インクの一滴がインク受容層へ着
弾後、完全に吸収されるまでの時間を吸水速度とした。
尚、実施例6〜9は、上記〜の評価において全て良
好(○)であった。
【0093】
【表2】
【0094】(実施例10)エチレンオキシド連鎖数1
4を有するポリエチレングリコール#400ジアクリレ
ート(共栄社化学社製「ライトアクリレート9EG−
A」)1gを水2g及びエタノール1gに溶解したもの
と、ポリアリルアミン(L型、日東紡績社製、)の20
%水溶液0.5gを水2gで希釈したものとを撹拌しな
がら混合し、さらに1分間の撹拌を行い混合液を得た。
この混合液を使用し実施例1と同様にして、膜厚14μ
mのインク受容層を有するインクジェット用被記録材を
得た。
4を有するポリエチレングリコール#400ジアクリレ
ート(共栄社化学社製「ライトアクリレート9EG−
A」)1gを水2g及びエタノール1gに溶解したもの
と、ポリアリルアミン(L型、日東紡績社製、)の20
%水溶液0.5gを水2gで希釈したものとを撹拌しな
がら混合し、さらに1分間の撹拌を行い混合液を得た。
この混合液を使用し実施例1と同様にして、膜厚14μ
mのインク受容層を有するインクジェット用被記録材を
得た。
【0095】(実施例11)エタノールの代わりにメタ
ノールを使用したこと以外は実施例10と同様にして、
膜厚16μmのインク受容層を有するインクジェット用
被記録材を得た。
ノールを使用したこと以外は実施例10と同様にして、
膜厚16μmのインク受容層を有するインクジェット用
被記録材を得た。
【0096】(実施例12)エタノールの代わりにメチ
ルエチルケトンを使用したこと以外は実施例10と同様
にして、膜厚16μmのインク受容層を有するインクジ
ェット用被記録材を得た。
ルエチルケトンを使用したこと以外は実施例10と同様
にして、膜厚16μmのインク受容層を有するインクジ
ェット用被記録材を得た。
【0097】(参考例2)エタノールの代わりにエチル
セロソルブを使用したこと以外は実施例10と同様にし
て、膜厚16μmのインク受容層を有するインクジェッ
ト用被記録材を得た。
セロソルブを使用したこと以外は実施例10と同様にし
て、膜厚16μmのインク受容層を有するインクジェッ
ト用被記録材を得た。
【0098】(参考例3)エタノールの代わりにエチレ
ングリコールを使用したこと以外は実施例10と同様に
して、膜厚16μmのインク受容層を有するインクジェ
ット用被記録材を得た。
ングリコールを使用したこと以外は実施例10と同様に
して、膜厚16μmのインク受容層を有するインクジェ
ット用被記録材を得た。
【0099】性能評価 実施例10〜12及び参考例2,3で得られたインクジ
ェット用被記録材について、上記吸水速度の評価を行
い、その結果を表3に示した。尚、実施例10〜12
は、上記〜の評価において全て良好(○)であっ
た。
ェット用被記録材について、上記吸水速度の評価を行
い、その結果を表3に示した。尚、実施例10〜12
は、上記〜の評価において全て良好(○)であっ
た。
【0100】
【表3】
【0101】(実施例13)ビスフェノールAのEO付
加ジアクリレート(共栄社化学社製「ライトアクリレー
トBP−4EA」)1gとポリオキシエチレンソルビタ
ンモノラウレート0.8gをエタノール8gに溶解した
もの、及び、ポリアリルアミン(L型、日東紡績社製)
の20%水溶液4g水2gで希釈したものを攪拌しなが
ら混合し、さらに1分間の撹拌を行い混合液を得た。得
られた混合液を100μ厚みの透明ポリエチレンテレフ
タレートフィルムに#65バーコーターで塗布した。5
分間そのまま静置した後、オーブンにて10分乾燥する
ことにより得られた皮膜を流水下にて1分間水洗して乾
燥し、膜厚14μmのインク受容層を有するインクジェ
ット用被記録材を得た。
加ジアクリレート(共栄社化学社製「ライトアクリレー
トBP−4EA」)1gとポリオキシエチレンソルビタ
ンモノラウレート0.8gをエタノール8gに溶解した
もの、及び、ポリアリルアミン(L型、日東紡績社製)
の20%水溶液4g水2gで希釈したものを攪拌しなが
ら混合し、さらに1分間の撹拌を行い混合液を得た。得
られた混合液を100μ厚みの透明ポリエチレンテレフ
タレートフィルムに#65バーコーターで塗布した。5
分間そのまま静置した後、オーブンにて10分乾燥する
ことにより得られた皮膜を流水下にて1分間水洗して乾
燥し、膜厚14μmのインク受容層を有するインクジェ
ット用被記録材を得た。
【0102】(実施例14)ビスフェノールAのEO付
加ジアクリレートの代わりにビスフェノールFのEO付
加ジアクリレート(東亜合成社製「アロニックスM−2
08」)を用いたこと以外は、実施施例13と同様にし
て、膜厚14μmのインク受容層を有するインクジェッ
ト用被記録材を得た。
加ジアクリレートの代わりにビスフェノールFのEO付
加ジアクリレート(東亜合成社製「アロニックスM−2
08」)を用いたこと以外は、実施施例13と同様にし
て、膜厚14μmのインク受容層を有するインクジェッ
ト用被記録材を得た。
【0103】(実施例15)ポリオキシエチレンソルビ
タンモノラウレートの代わりにポリオキシエチレンソル
ビタントリオレエートを用いたこと以外は、実施施例1
3と同様にして、膜厚14μmのインク受容層を有する
インクジェット用被記録材を得た。
タンモノラウレートの代わりにポリオキシエチレンソル
ビタントリオレエートを用いたこと以外は、実施施例1
3と同様にして、膜厚14μmのインク受容層を有する
インクジェット用被記録材を得た。
【0104】(参考例4)ビスフェノールAのEO付加
ジアクリレートの代わりにポリエチレングリコール#4
00ジアクリレート(共栄社化学社製「ライトアクリレ
ート9EG−A」)を用いたこと以外は、実施施例13
と同様にして、膜厚14μmのインク受容層を有するイ
ンクジェット用被記録材を得た。
ジアクリレートの代わりにポリエチレングリコール#4
00ジアクリレート(共栄社化学社製「ライトアクリレ
ート9EG−A」)を用いたこと以外は、実施施例13
と同様にして、膜厚14μmのインク受容層を有するイ
ンクジェット用被記録材を得た。
【0105】(参考例5)エタノールの代わりにキシレ
ンを用いたこと以外は、実施施例13と同様にして、膜
厚14μmのインク受容層を有するインクジェット用被
記録材を得た。
ンを用いたこと以外は、実施施例13と同様にして、膜
厚14μmのインク受容層を有するインクジェット用被
記録材を得た。
【0106】(参考例6)ポリオキシエチレンソルビタ
ンモノラウレートを全く用いなかったこと以外は、実施
施例13と同様にして、膜厚14μmのインク受容層を
有するインクジェット用被記録材を得た。
ンモノラウレートを全く用いなかったこと以外は、実施
施例13と同様にして、膜厚14μmのインク受容層を
有するインクジェット用被記録材を得た。
【0107】(参考例7)皮膜の水洗を全く行わなかっ
たこと以外は、実施施例13と同様にして、膜厚14μ
mのインク受容層を有するインクジェット用被記録材を
得た。
たこと以外は、実施施例13と同様にして、膜厚14μ
mのインク受容層を有するインクジェット用被記録材を
得た。
【0108】性能評価 実施例13〜15及び参考例4〜7で得られたインクジ
ェット用被記録材について、上記吸水速度の評価を行
い、その結果を表4に示した。尚、実施例13〜15
は、上記〜の評価において全て良好(○)であっ
た。
ェット用被記録材について、上記吸水速度の評価を行
い、その結果を表4に示した。尚、実施例13〜15
は、上記〜の評価において全て良好(○)であっ
た。
【0109】
【表4】
【0110】
【発明の効果】本発明のインクジェット用被記録材は、
1分子中に2以上の(メタ)アクリレート基を含有し、
かつ、水単独又は水とエチルアルコールとの等量混合物
に溶解可能である化合物(A)、及び、1分子中に2以
上の1級又は2級アミノ基を含有する化合物(B)を混
合することにより得られるインク受容層を有する被記録
材であり、高いインク吸収性能を保持しつつ、優れた耐
水性を有する。
1分子中に2以上の(メタ)アクリレート基を含有し、
かつ、水単独又は水とエチルアルコールとの等量混合物
に溶解可能である化合物(A)、及び、1分子中に2以
上の1級又は2級アミノ基を含有する化合物(B)を混
合することにより得られるインク受容層を有する被記録
材であり、高いインク吸収性能を保持しつつ、優れた耐
水性を有する。
Claims (6)
- 【請求項1】 1分子中に2以上の(メタ)アクリレー
ト基を含有し、かつ、水単独又は水とエチルアルコール
との等量混合物に溶解可能である化合物(A)、及び、
1分子中に2以上の1級又は2級アミノ基を含有する化
合物(B)を混合することにより得られるインク受容層
を有することを特徴とするインクジェット用被記録材。 - 【請求項2】 化合物(A)が、4以上250以下のエ
チレンオキシド連鎖を含有し、かつ、エチレンオキシド
連鎖の両末端に(メタ)アクリレート基を含有する化合
物からなり、化合物(B)が分子量500以上のポリア
リルアミンからなることを特徴とする請求項1記載のイ
ンクジェット用被記録材。 - 【請求項3】 ポリアリルアミン分子中に含有される全
アミン側鎖の5〜95%が酸で中和され、塩酸塩、酢酸
塩、硫酸塩、硝酸塩及び燐酸塩から選ばれる少なくとも
1種の塩となされていることを特徴とする請求項2記載
のインクジェット用被記録材。 - 【請求項4】 予め水溶性単官能(メタ)アクリレート
が混合されたポリアリルアミンを用いることを特徴とす
る請求項2又は3記載のインクジェット用被記録材。 - 【請求項5】 化合物(A)及び化合物(B)を混合し
て基材に塗布する際に、溶媒として水と有機溶媒との混
合物を用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
1項に記載のインクジェット用被記録材の製造方法。 - 【請求項6】 化合物(A)として疎水性基を有するも
のを用い、該化合物(A)を塗布乾燥して得られたイン
ク受容層を水洗することを特徴とする請求項1〜4のい
ずれか1項に記載のインクジェット用被記録材の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10081929A JPH11235866A (ja) | 1997-12-19 | 1998-03-27 | インクジェット用被記録材及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9-351379 | 1997-12-19 | ||
JP35137997 | 1997-12-19 | ||
JP10081929A JPH11235866A (ja) | 1997-12-19 | 1998-03-27 | インクジェット用被記録材及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11235866A true JPH11235866A (ja) | 1999-08-31 |
Family
ID=26422911
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10081929A Withdrawn JPH11235866A (ja) | 1997-12-19 | 1998-03-27 | インクジェット用被記録材及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11235866A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1998
- 1998-03-27 JP JP10081929A patent/JPH11235866A/ja not_active Withdrawn
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