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JPH11210843A - 遊星歯車減速機 - Google Patents

遊星歯車減速機

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Publication number
JPH11210843A
JPH11210843A JP1037598A JP1037598A JPH11210843A JP H11210843 A JPH11210843 A JP H11210843A JP 1037598 A JP1037598 A JP 1037598A JP 1037598 A JP1037598 A JP 1037598A JP H11210843 A JPH11210843 A JP H11210843A
Authority
JP
Japan
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case
gear
carrier
bearing
ring portion
Prior art date
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Application number
JP1037598A
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English (en)
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Inventor
Kenji Shiratori
謙司 白鳥
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Nabtesco Corp
Original Assignee
Teijin Seiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸受の外輪部をケースに固定したまま内歯ピ
ンの交換作業を行うことができるようにし、作業性に優
れた高効率の偏心差動式遊星歯車減速機を提供する。 【解決手段】 ケース11内周に設けたピン12aから
なる内歯歯車12と、外歯歯車14、15と、その歯車
14、15を所定偏心量eで公転運動させるクランク軸
18と、ケース11に対し転がり軸受20A、20Bを
介して回転自在に結合されたキャリア19と、を備え、
クランク軸18又は外歯歯車14、15に回転を入力し
内歯歯車12又はキャリア19から減速出力を取り出す
偏心差動式の遊星歯車減速機であり、転がり軸受20
A、20Bは、ケース11側に軸受転動面21aを形成
する外輪部21と、キャリア19側の軸受転動面22a
を形成するとともに複数のピン12aの軸方向移動を規
制する内輪部22と、を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、偏心差動式の遊星
歯車減速機に係り、特にケースの内周に複数のピンから
なる内歯を設けた遊星歯車減速機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、産業車両の走行駆動装置や産業ロ
ボットにおける旋回駆動装置、ウインチ等に代表される
ように、出力回転に大トルクと耐衝撃性の要求される各
種の機械に偏心差動式の遊星歯車減速機が多用されてい
る。この種の遊星歯車減速機としては、例えば実公昭5
9−36761号公報に記載されるように、内周に複数
の内歯を有する内歯歯車と、外周に内歯より歯数の少な
いエピトロコイド歯形の外歯を有し内歯歯車に噛み合う
外歯歯車と、外歯歯車を内歯歯車の中心軸線に対し所定
偏心量で公転運動可能に支持する複数のクランクと、こ
れらクランクに連結されたキャリアと、を備えたものが
ある。
【0003】この減速機の内歯歯車は、環状のケースの
内周に所定数の円弧溝を等ピッチで形成し、それら円弧
溝にそれぞれ円柱状のピンを回転可能に装着して円弧歯
形の内歯とし、その内歯と外歯歯車との摩擦によって効
率が低下するのを防止している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の偏心差動式の遊星歯車減速機にあっては、内歯を形
成する多数のピンの両端部に、キャリアとケースの間に
介在する転がり軸受の外輪を対向させて、これらピンの
軸方向への位置ずれを規制する構成となっていたため、
次のような問題があった。
【0005】上記減速機の組立時においては、例えば1
本のピンが隣接する2つの外歯間に位置し、もう1本の
ピンがこれと反対の位置(180度離れた位置)に位置
するように、ケースとその内方に配置した外歯歯車の間
に2本のピンを挿入する、というような作業を、内歯の
ピッチ角度ずつケースを回転させながら行って、内歯を
形成するすべてのピンを挿入した後、転がり軸受の外輪
をケースに嵌合させ、固定する。
【0006】このような場合、転がり軸受の外輪がケー
スに固定されると、ピンは抜け止めされるが、検査等で
不具合が見つかり、組立後の減速機を分解したりピンを
交換したりする作業が必要になったとき、転がり軸受の
外輪をケースから取り外さないとその交換作業ができな
い。また、例えば減速機の効率を実測して現物合わせで
最適径のピンを選択するといったようなことは上述した
外輪の取り外し作業を繰り返す作業が必要になるため、
実施できず、高効率の減速機を得るのが容易でない。
【0007】そこで本発明は、転がり軸受の外輪部をケ
ースに固定したままピン交換作業を行うことができるよ
うにして、作業性に優れた高効率の偏心差動式遊星歯車
減速機を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、請
求項1に記載の発明は、ケースの内周に設けられた複数
のピンからなる内歯歯車と、前記ケース内で前記内歯歯
車に噛合する外歯歯車と、該外歯歯車を前記内歯歯車の
中心軸線に対し所定偏心量で公転運動可能に支持するク
ランク軸と、前記ケースに対し転がり軸受を介して回転
自在に結合されるとともに前記クランク軸をそれぞれ回
転自在に支持するキャリアと、を備え、前記クランク軸
又は外歯歯車に外部からの回転を入力して外歯歯車を公
転運動させ、前記内歯歯車又はキャリアから減速出力を
取り出すようにした偏心差動式の遊星歯車減速機におい
て、前記転がり軸受が、前記ケース側に軸受転動面を形
成する外輪部と、前記キャリア側の軸受転動面を形成す
るとともに前記複数のピンの軸方向移動を規制する内輪
部と、を有することを特徴とするものである。
【0009】したがって、転がり軸受の内輪がキャリア
と共に組み付けられている状態では、ピンが抜け止めさ
れるが、検査等で不具合が見つかり、組立後の減速機を
分解したりする場合には、転がり軸受の内輪がキャリア
と共に取り外されると、転がり軸受の外輪をケースから
取り外すことなく、ピンの取り外しや再装着作業ができ
ることになる。
【0010】また、請求項2に記載のように、前記内輪
部が前記ピンの軸方向における前記外歯歯車の移動をも
規制するようにすると、部品点数を更に削減可能とな
る。さらに、請求項3又は4に記載のように、前記外輪
部が前記ケースと一体に、あるいは、前記内輪部が前記
キャリアと一体に形成されると、比較的大径の大型部品
である軸受を部品点数の少ないものとして、部品コスト
および組立工数の削減を図ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について添付図面を参照しつつ説明する。図1〜図3
は、本発明に係る偏心差動式の遊星歯車減速機の第1の
実施形態を示す図である。この遊星歯車減速機1は、図
1および図2に示すように、内周部に平行な複数のピン
取付溝11dを有する環状のケース11と、ケース11
の内周部に設けられた複数のピン12a(内歯)からなる
内歯歯車12とを備え、更に、それぞれこの内歯歯車1
2に対応する所定ピッチでこれとは歯数の異なる外歯1
4a、15aを有しケース11内で内歯歯車12に噛合
する外歯歯車14、15と、これら外歯歯車14、15
を軸受16a、16bを介して内歯歯車12の中心軸線
に対し所定偏心量eで180度の回転間隔を保って公転
運動可能に支持する複数(例えば3本)のクランク軸1
8と、ケース11に対し転がり軸受20A、20Bを介
して回転自在に結合されるとともにクランク軸18の両
端部を回転自在に支持するキャリア19と、を備えてい
る。
【0012】また、クランク軸18は、それぞれ軸受1
7a、17bを介してキャリア19に回転自在に支持さ
れるとともに、それらのうち少なくとも一つの軸端部に
装着された入力歯車31を介して図示しない外部の駆動
歯車軸からの回転を入力し、外歯歯車14、15を公転
運動させるようになっている。外歯歯車14、15は、
全歯噛合する場合には内歯の歯数よりわずか(例えば1
又は2だけ)に歯数が少ないが、図2に示すように周方
向所定間隔をあけて一部の外歯で噛合する場合には内歯
より歯数が多くなっており、内歯歯車12に噛合しなが
ら外歯歯車14、15が公転するとき、その公転1回に
つき前記歯数差に対応する所定角度だけ外歯歯車14、
15が自転し、これによって内歯歯車12又はキャリア
19からその自転に対応する減速出力を取り出すことが
できるようになっている。
【0013】なお、このような減速機構自体は公知であ
るから、これ以上詳述しないが、内歯歯車12の中心軸
線上で回転するセンタークランクを用いて外歯歯車1
4、15の中心部に直接回転入力するようにしてもよ
い。図3に示すように、転がり軸受20Aは、それぞれ
ケース11側に軸受転動面21aを形成する外輪部21
と、キャリア19側の軸受転動面22aを形成するとと
もに複数のピン12の軸方向一方側への移動を内方側面
規制する内輪部22と、外輪部21および内輪部22の
間に転動可能に設けられた複数のボール状(ローラ状で
あってもよい)の転動体23と、転動体23を所定の周
方向間隔に保持するリテーナ24と、を有している。ま
た、内輪部22は、ピン12aの軸方向における外歯歯
車14、15の移動をも規制するようになっている。な
お、転がり軸受20Bは、転がり軸受20Aと全く同様
に構成されており、これら転がり軸受20A、20B
は、内歯歯車12に軸方向両側で互いに逆向きになるよ
うケース11の段付き穴部11a、11bに嵌め付けら
れている。
【0014】また、キャリア19は複数(例えば3本)
のボルト32によって一体的に結合された第1および第
2プレート41、42を有しており、これらの外周部に
設けられた段付き部41a、42aに、転がり軸受20
A、20Bの各内輪部22がそれぞれ嵌め付けられてい
る。なお、41b、42bは第1および第2プレート4
1、42にそれぞれ形成された中心部の貫通穴であり、
14b、15bは外歯補車14、15に形成された中心
部の貫通穴である。また、42cは第1プレート41に
当接するよう第2プレート42に設けられた支柱部で、
ボルト32はこの内部を貫通している。
【0015】上述のように構成された本実施形態の減速
機では、転がり軸受20A、20Bの各内輪22がキャ
リア19と共にケース11に組み付けられている状態で
は、その内輪22によってピン12aが抜け止めされ
る。したがって、抜け止め用の部材を別設する必要がな
い。また、内輪部22がピン12aの軸方向における外
歯歯車14、15の移動をも規制するので、部品点数が
更に削減されている。
【0016】一方、検査等で不具合が見つかり、組立後
の減速機を分解したりする場合には、ボルト32を緩
め、転がり軸受20Aの内輪部22がキャリア19の第
1プレート41と共にケース11および第2プレート4
1側から取り外される。したがって、外輪部21をケー
ス11から取り外すことなく、ピン12aの取り外しや
再装着作業ができることになる。したがって、転がり軸
受20A、20Bの外輪部21をケース11に固定した
まま、ピン12aの交換作業を行うことができ、例えば
減速機1の効率を実測して現物合わせで最適径のピン1
2aを選択するといったことができるようになる。この
結果、組立やメンテナンスに際する作業性に優れた、簡
素で高効率の偏心差動式遊星歯車減速機を提供すること
ができる。また、本実施形態では、内歯12のピッチを
外歯14a、15aの複数歯(例えば2つの歯)分にま
で広げているので、ピン12aの装着や交換の作業自体
を大幅に軽減することができる。
【0017】なお、転がり軸受20Aの内輪部22と内
歯歯車12のピン12aが相対回転することになるの
で、若干のクリアランスをもって近接するピン12aの
軸端部と内輪部22とが摺接する可能性があるが、通
常、ピン12aは外歯歯車14、15との重荷重の噛み
合いに耐え得る耐磨耗性および高剛性を有するので問題
ない。また、高減速比の減速出力である内歯歯車12と
内輪部22の相対回転は低速となり、しかも、ピン12
aに軸方向の荷重は実質的に作用しないから、前記ピン
12aの軸端部と内輪部22との摺接は、問題になら
ず、歯車噛み合い部にグリース等の潤滑剤やそれに相当
する部材を設ける場合にはなおさらである。
【0018】図4は、本発明に係る偏心差動式の遊星歯
車減速機の第2の実施形態を示す図である。なお、以下
に説明する実施形態において上述の例と同一構成又はそ
れに相当する構成を有する部材についは、図1〜3中の
符号と同一符号を用いて詳細説明を省略する。図4に示
すように、この実施形態の減速機2では、転がり軸受5
0A、50Bの外輪部51が、ケース11と一体の軸受
転動面部51aを有しており、比較的大径の大型部品で
ある軸受50A、50Bを部品点数の少ないものとし
て、部品コストおよび組立工数の削減を図ることができ
る。また、第2プレート42に装着された内輪部52が
ピン12aの軸方向における外歯歯車14、15の移動
をも規制するようになっており、これによって部品点数
の削減を図っている。
【0019】本実施形態においては、上述の実施形態と
同様の効果を得ることができ、更に大物部品で軸受50
A、50Bの部品点数を削減して製造コストを低減させ
ることができる。図5は、本発明に係る偏心差動式の遊
星歯車減速機の第3の実施形態を示す図である。
【0020】図5に示すように、この実施形態の減速機
3は、転がり軸受60A、60Bの内輪部62が、キャ
リア19と一体の軸受転動面部62aを有しており、比
較的大径の大型部品である軸受60A、60Bを部品点
数の少ないものとして、部品コストおよび組立工数の削
減を図ることができる。また、キャリア19に一体化さ
れた内輪部62がピン12aの軸方向における外歯歯車
14、15の移動をも規制するようになっており、これ
によって部品点数の削減を図っている。
【0021】本実施形態においても、上述の実施形態と
同様の効果を得ることができ、更に大物部品で軸受60
A、60Bの部品点数を削減して製造コストを低減させ
ることができる。
【0022】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、転がり軸
受の外輪をケースから取り外すことなく、ピンの取り外
しや再装着作業ができるので、作業性に優れた高効率の
偏心差動式遊星歯車減速機を提供することができる。ま
た、請求項2記載の発明によれば、転がり軸受の内輪部
がピンの軸方向における外歯歯車の移動をも規制するよ
うにしているので、部品点数を更に削減することができ
る。
【0023】さらに、請求項3又は4に記載のように、
外輪部をケースと一体に、あるいは、内輪部をキャリア
と一体に形成するようにすれば、比較的大径の大型部品
である軸受を部品点数の少ないものとして、部品コスト
および組立工数の削減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る偏心差動式遊星歯車減速機の第1
の実施形態を示すその側面断面図である。
【図2】図1の減速機の正面断面図である。
【図3】図1に示した減速機の要部拡大断面図である。
【図4】本発明に係る偏心差動式遊星歯車減速機の第2
の実施形態を示すその側面断面図である。
【図5】本発明に係る偏心差動式遊星歯車減速機の第3
の実施形態を示すその側面断面図である。
【符号の説明】
1、2、3 偏心差動式の遊星歯車減速機 11 ケース 12 内歯歯車 12a ピン (内歯) 14、15 外歯歯車 14a、15a 外歯 18 クランク軸 19 キャリア 20A、20B;50A、50B ;60A、60B
転がり軸受 21a 軸受転動面 21 外輪部 22a 軸受転動面 22 内輪部 23 転動体 24 リテーナ 41 第1プレート 42 第2プレート 41a、42a 段付き部 51 外輪部 51a 軸受転動面部 52、62 内輪部 62a 軸受転動面部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケースの内周に設けられた複数のピンから
    なる内歯歯車と、前記ケース内で前記内歯歯車に噛合す
    る外歯歯車と、該外歯歯車を前記内歯歯車の中心軸線に
    対し所定偏心量で公転運動可能に支持するクランク軸
    と、前記ケースに対し転がり軸受を介して回転自在に結
    合されるとともに前記クランク軸をそれぞれ回転自在に
    支持するキャリアと、を備え、前記クランク軸又は外歯
    歯車に外部からの回転を入力して外歯歯車を公転運動さ
    せ、前記内歯歯車又はキャリアから減速出力を取り出す
    ようにした偏心差動式の遊星歯車減速機において、 前記転がり軸受が、前記ケース側に軸受転動面を形成す
    る外輪部と、前記キャリア側の軸受転動面を形成すると
    ともに前記複数のピンの軸方向移動を規制する内輪部
    と、を有することを特徴とする遊星歯車減速機。
  2. 【請求項2】前記内輪部が、前記ピンの軸方向における
    前記外歯歯車の移動を規制することを特徴とする請求項
    1に記載の遊星歯車減速機。
  3. 【請求項3】前記外輪部が、前記ケースと一体に形成さ
    れたことを特徴とする請求項1又は2に記載の遊星歯車
    減速機。
  4. 【請求項4】前記内輪部が、前記キャリアと一体に形成
    されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の遊星歯
    車減速機。
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