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JPH11214582A - セラミックス基板およびその製造方法 - Google Patents

セラミックス基板およびその製造方法

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Publication number
JPH11214582A
JPH11214582A JP1408698A JP1408698A JPH11214582A JP H11214582 A JPH11214582 A JP H11214582A JP 1408698 A JP1408698 A JP 1408698A JP 1408698 A JP1408698 A JP 1408698A JP H11214582 A JPH11214582 A JP H11214582A
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JP
Japan
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conductor
glass
paste
substrate
alumina
Prior art date
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JP1408698A
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Inventor
Hidetaka Nishijima
英孝 西島
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Sumitomo Metal SMI Electronics Device Inc
Original Assignee
Sumitomo Metal SMI Electronics Device Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導体パターンとセラミックス基板との接着強
度および基板強度が向上可能なセラミックス基板を提供
する。 【解決手段】 アルミナグリーンシートの表面にガラス
ペーストを印刷し、乾燥してガラスペースト乾燥体を形
成し、ガラスペースト乾燥体の上に導体ぺーストを印刷
し、乾燥して導体ぺースト乾燥体を形成する。その後焼
成することにより、基板本体10と導体パターン30と
の間にガラス層20を有するアルミナ基板100が得ら
れる。このため、焼結過程において、導体粉末は焼結し
て導体金属層を形成し、ガラスペースト乾燥体中のガラ
ス成分は導体金属層の隙間に侵入し、導体金属層とガラ
ス成分とは強固に結合する。したがって、導体パターン
とアルミナ基板本体との接着強度は増大する。さらに、
アルミナグリーンシート中のガラス成分を多くする必要
がないので、基板強度を向上することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックス基板
およびその製造方法に関し、特に、表面に導体パターン
を有するセラミックス基板およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器はますます高性能、小型
および高密度になってきており、これらに実装される半
導体装置は多ピンおよびマルチチップになりつつある。
これに伴い、LSIのボンディング法として、ワイヤボ
ンディング法、TAB(Tape Automated
Bonding)方式よりもフリップチップ方式が多
く採用されるようになってきている。フリップチップ方
式とはLSIの一方の面に形成されたパッド上にさらに
半田バンプを形成し、この半田バンプを基板側電極パッ
ドと接続する方法である。フリップチップ方式は、接
続長さを短縮でき、電気特性が良好となる、狭ピッチ
にしなくてもパッドを多く形成することができる、L
SI面積とパッケージ面積との比を大きくすることがで
きる、搭載厚さを薄くすることができる等の長所を有
している。
【0003】一般に、セラミックス基板にフリップチッ
プ方式による半田バンプ接続用の電極パッドを形成する
には、タングステンもしくはモリブデンを導体粒子とす
る導体ペーストをスクリーン印刷等によりセラミックス
グリーンシートに塗布し焼成して導体パターンを形成
し、この導体パターンにニッケル等のめっき膜を形成す
る方法が採用されている。ここで、タングステンもしく
はモリブデンを導体粒子とするのは、タングステンおよ
びモリブデンは高融点金属であるので、高温焼成が可能
であるためである。また、ニッケル等のめっき膜を形成
するのは、タングステンおよびモリブデンが半田濡れ性
に乏しいので、半田濡れ性の良いニッケル等をめっきす
ることにより電極パッドと半田バンプとを接続可能にす
るためである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、タングステ
ンもしくはモリブテンを導体粉末とする導体ペーストを
セラミックスグリーンシートに塗布し焼成する場合、セ
ラミックスグリーンシートにはガラス成分が含まれてい
るため、焼結過程においてこのガラス成分が導体金属層
の中に侵入し、導体パターンとセラミックス基板本体と
が密着する。このため、セラミックスグリーンシート中
のガラス成分が多いほど導体パターンとセラミックス基
板本体との接着強度は増大する。しかしながら、セラミ
ックスグリーンシート中のガラス成分が多いほど基板強
度は低下するという問題があった。
【0005】本発明は、このような問題を解決するため
になされたものであり、導体パターンとセラミックス基
板本体との接着強度および基板強度が向上可能なセラミ
ックス基板を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
セラミックス基板によると、セラミックス基板本体と導
体パターンとの間にガラス層が設けられるので、焼結過
程において、ガラス層中のガラス成分が導体金属層の隙
間に侵入し、導体金属層とガラス成分とは強固に結合す
る。したがって、ガラス層はセラミックス基板本体から
導体金属層に向かう多数のくさびを有するので、機械的
な噛み合わせのアンカ効果により、導体パターンはセラ
ミックス基板本体に強固に接合される。したがって、導
体パターンとセラミックス基板本体との接着強度は増大
される。さらに、セラミックス基板本体中のガラス成分
を多くする必要がないので、基板強度を向上することが
できる。
【0007】本発明の請求項2記載のセラミックス基板
の製造方法によると、セラミックスグリーンシートの表
面にガラスペーストを塗布し乾燥する工程と、ガラスペ
ースト乾燥体上に導体ペーストを塗布し乾燥する工程
と、ガラスペースト乾燥体および導体ペースト乾燥体を
有するセラミックスグリーンシートを焼成する工程とを
含む。このため、焼結過程において、導体粉末は焼結し
て導体金属層を形成し、ガラスペースト乾燥体中のガラ
ス成分は導体金属層の隙間に侵入し、導体金属層とガラ
ス成分とは強固に結合する。したがって、セラミックス
から導体金属層に向かって多数のくさびを有するガラス
層が形成され、機械的な噛み合わせのアンカ効果によ
り、導体パターンはセラミックス基板本体に強固に接合
される。さらに、セラミックスグリーンシート中のガラ
ス成分を多くする必要がないので、基板強度を向上する
ことができる。
【0008】上記の導体ペースト中の導体粉末の含有量
は84〜96wt%が好ましい。導体粉末の含有量が8
4wt%未満では、導体粉末が粗充填になりすぎ、焼成
時、導体金属層の焼結が進まないため、導体パターン自
身の強度が弱くなり、かつ導体パターンの導電率が小さ
くなる。また、導体粉末の含有量が96wt%を越える
と、導体ペーストの粘度が高くなりすぎて印刷を良好に
行うことができなくなる。
【0009】導体ペースト中には、導体粉末を分散させ
るためのビヒクルとしてバインダおよび溶剤が使用され
る。バインダとしては、例えばエチルセルロース、アク
リル樹脂、メタクリル樹脂等がある。また、溶剤として
は、例えばトルエン、キシレン、テレビン油等がある。
導体ペースト中のバインダの含有量は2〜6wt%が好
ましい。また、溶剤の含有量は2〜16wt%が好まし
い。バインダの含有量が2wt%未満では、導体ペース
ト中の導体粉末の分散性が低下し、凝集あるいは沈殿し
易くなり、導体粉末をガラスペースト乾燥体上に塗布し
て接着させることができない。また、バインダの含有量
が6wt%を越えると、導体ペーストの粘度が高くなり
すぎて印刷を良好に行うことができなくなる。溶剤の含
有量が2wt%未満では、導体ペーストの粘度が高くな
りすぎて印刷を良好に行うことができなくなる。また、
溶剤の含有量が16wt%を越えると、導体ペーストの
粘度が低くなりすぎて印刷を良好に行うことができなく
なる。
【0010】導体ペーストの調整は、3本ロールを使用
する方法等で調整することができる。このようにして調
整された導体ペーストを用いてセラミックス基板本体に
導体パターンを形成する方法は、薄膜法、めっき法、厚
膜法等特に限定されるものではないが、スクリーン印刷
等により行われる厚膜法は、導体パターンを低コストで
形成することができる。
【0011】本発明の請求項3記載のセラミックス基板
の製造方法によると、ガラスペーストのガラス成分以外
の固形分はセラミックスグリーンシートに含まれるセラ
ミックス粉末と同材質のセラミックス粉末であるので、
焼成後のセラミックス基板の熱膨張係数をほぼ均一なも
のとすることができる。したがって、基板強度を低下さ
せることなく、導体パターンとセラミックス基板本体と
の接着強度を向上することができる。
【0012】ガラスペースト中のガラス成分としては、
セラミックスグリーンシートに用いる焼結助剤を使用す
ることができる。この焼結助剤をガラスペースト中のガ
ラス成分として用いることにより、焼成後のセラミック
ス基板の熱膨張係数をさらに均一なものとすることがで
きる。ガラスペースト中には、固形分を分散させるため
のビヒクルとしてバインダおよび溶剤が使用される。バ
インダとしては、例えばエチルセルロース、アクリル樹
脂、メタクリル樹脂等がある。また、溶剤としては、例
えばトルエン、キシレン、テレビン油等がある。
【0013】ガラスペースト中のバインダの含有量は2
〜6wt%が好ましい。また、溶剤の含有量は2〜16
wt%が好ましい。バインダの含有量が2wt%未満で
は、ガラスペースト中の固形分の分散性が低下し、凝集
あるいは沈殿し易くなり、固形分をセラミックスグリー
ンシートに塗布して接着させることができない。また、
バインダの含有量が6wt%を越えると、ガラスペース
トの粘度が高くなりすぎて印刷を良好に行うことができ
なくなる。溶剤の含有量が2wt%未満では、ガラスペ
ーストの粘度が高くなりすぎて印刷を良好に行うことが
できなくなる。また、溶剤の含有量が16wt%を越え
ると、ガラスペーストの粘度が低くなりすぎて印刷を良
好に行うことができなくなる。
【0014】本発明の請求項4記載のセラミックス基板
の製造方法によると、ガラスペーストの固形分のガラス
含有量は10〜30wt%であるので、導体パターンと
セラミックス基板本体との接着強度は最も増大される。
ガラスペーストの固形分のガラス含有量が30wt%を
越えると、焼結過程において、ガラスペースト乾燥体中
のガラス成分が導体金属層の隙間に侵入し過ぎ、導体パ
ターンとセラミックス基板本体との接着強度が低下す
る。また、ガラスペーストの固形分のガラス含有量が1
0wt%未満であると、焼結過程において、導体金属層
の隙間に侵入するガラス成分が足りず、導体パターンと
セラミックス基板本体との接着強度が低下する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。 (実施例1)本発明をアルミナ基板に適用した実施例1
について、表1、および図1〜図3を用いて説明する。
【0016】
【表1】
【0017】 表1に示すように、アルミナ粉末96
wt%にマグネシア、シリカ、焼成タルク、炭酸カルシ
ウム等のガラス成分としての焼結助剤を4wt%と、酸
化チタン、酸化クロム、酸化モリブデン等の着色剤を少
量加えた粉体に、DOP等の可塑剤、アクリル樹脂等の
バインダおよびトルエン、キシレン、アルコール類等の
溶剤を加え、十分に混練して粘度2000〜40000
cpsのスラリを作製し、ドクターブレード法によって
例えば0.3mm厚のアルミナのグリーンシートを形成
する。
【0018】 表1に示すように、固形分として、ア
ルミナ粉末70wt%にマグネシア、シリカ、焼成タル
ク、炭酸カルシウム等のガラス成分を30wt%加えた
粉体に、例えばエチルセルロース、アクリル樹脂、メタ
クリル樹脂等のバインダ、および例えばトルエン、キシ
レン、テレビン油等の溶剤を加え、十分に混練してガラ
スペーストを作製する。
【0019】 図2に示すように、で作製したアル
ミナグリーンシート1の表面にで作製したガラスペー
ストをスクリーン印刷し、乾燥してガラスペースト乾燥
体2を形成する。 図3に示すように、ガラスペースト乾燥体2の上に
粒径約2μmのタングステン粉末を用いた導体ぺースト
をスクリーン印刷し、乾燥して導体ぺースト乾燥体3を
形成する。
【0020】 上記ので作製したガラスペースト乾
燥体および導体ぺースト乾燥体を有するアルミナグリー
ンシートを窒素−水素混合ガス雰囲気中で1500〜1
600℃で焼成する。これにより、ガラスペースト乾燥
体および導体ぺースト乾燥体中の樹脂分を分解および消
失させ、図1に示すように、アルミナ基板本体10と導
体パターン30との間にガラス層20を有するアルミナ
基板100が得られる。
【0021】 最後に導体パターンにニッケルならび
に金をめっきすることにより配線パターンの形成を完了
する。次に、配線パターンを形成したアルミナ基板の基
板強度、および形成された導体パターンとアルミナ基板
本体との接着強度を測定した。結果を表1に示す。ここ
で、基板強度の測定条件は、通常、セラミックス基板の
基板強度の測定に用いられる測定方法であって、JIS
R1601に準拠した3点曲げ方法によるものである。
また、導体パターンとアルミナ基板本体との接着強度の
測定条件は、配線パターンにリードフレームをろう付け
し、このリードフレームを90°折曲げて配線パターン
に垂直に引張り上げる方法によるものである。
【0022】実施例1においては、基板強度は3300
kgf/cm2 であり、導体パターンとアルミナ基板本
体との接着強度は200g/mmであった。したがっ
て、実施例1における導体パターンとアルミナ基板本体
との接着強度および基板強度は充分大きいといえる。 (実施例2)実施例2においては、表1に示すように、
固形分として、アルミナ粉末80wt%にガラス成分を
20wt%加えた粉体を用いてガラスペーストを作製し
た。他の製造工程は、実施例1と同様であるので説明を
省略する。
【0023】実施例2における導体パターンとアルミナ
基板本体との接着強度および基板強度の測定結果を表1
に示す。測定条件は実施例1と同様である。実施例2に
おいては、基板強度は3300kgf/cm2 であり、
導体パターンとアルミナ基板本体との接着強度は260
g/mmであった。したがって、実施例2における導体
パターンとアルミナ基板本体との接着強度は実施例1よ
りも大きい。
【0024】(実施例3)実施例3においては、表1に
示すように、固形分として、アルミナ粉末90wt%に
ガラス成分を10wt%加えた粉体を用いてガラスペー
ストを作製した。他の製造工程は、実施例1と同様であ
るので説明を省略する。実施例3における導体パターン
とアルミナ基板本体との接着強度および基板強度の測定
結果を表1に示す。測定条件は実施例1と同様である。
【0025】実施例3においては、基板強度は3300
kgf/cm2 であり、導体パターンとアルミナ基板本
体との接着強度は190g/mmであった。したがっ
て、実施例3における導体パターンとアルミナ基板本体
との接着強度は実施例1よりも小さい。しかしながら、
実用には充分耐えうる接着強度であるといえる。 (比較例1)次に、比較例1について説明する。
【0026】比較例1においては、表1に示すように、
ガラスペーストを用いなかった。したがって比較例1で
は、アルミナグリーンシートの表面に粒径約2μmのタ
ングステン粉末を用いた導体ぺーストを印刷し、乾燥し
て導体ぺースト乾燥体を形成した。他の製造工程は、実
施例1と同様であるので説明を省略する。比較例1にお
ける導体パターンとアルミナ基板本体との接着強度およ
び基板強度の測定結果を表1に示す。測定条件は実施例
1と同様である。
【0027】比較例1においては、基板強度は3300
kgf/cm2 であり、導体パターンとアルミナ基板本
体との接着強度は150g/mmであった。したがっ
て、比較例1における導体パターンとアルミナ基板本体
との接着強度は実施例3よりもさらに小さく、実用に適
さない接着強度であるといえる。 (比較例2)比較例2においては、表1に示すように、
アルミナ粉末94wt%にガラス成分としての焼結助剤
を6wt%と着色剤を少量加えた粉体をアルミナグリー
ンシートに用いた。他の製造工程は、比較例1と同様で
あるので説明を省略する。
【0028】比較例2における導体パターンとアルミナ
基板本体との接着強度および基板強度の測定結果を表1
に示す。測定条件は実施例1と同様である。比較例2に
おいては、基板強度は3200kgf/cm2 であり、
導体パターンとアルミナ基板本体との接着強度は170
g/mmであった。したがって、比較例2における導体
パターンとアルミナ基板本体との接着強度および基板強
度は実施例3よりも小さい。
【0029】(比較例3)比較例3においては、表1に
示すように、アルミナ粉末90wt%にガラス成分とし
ての焼結助剤を10wt%と着色剤を少量加えた粉体を
アルミナグリーンシートに用いた。他の製造工程は、比
較例1と同様であるので説明を省略する。比較例3にお
ける導体パターンとアルミナ基板本体との接着強度およ
び基板強度の測定結果を表1に示す。測定条件は実施例
1と同様である。
【0030】比較例3においては、基板強度は3100
kgf/cm2 であり、導体パターンとアルミナ基板本
体との接着強度は190g/mmであった。したがっ
て、比較例3における基板強度は実施例1〜実施例3よ
りも小さい。 (比較例4)比較例4においては、表1に示すように、
アルミナ粉末80wt%にガラス成分としての焼結助剤
を20wt%と着色剤を少量加えた粉体をアルミナグリ
ーンシートに用いた。他の製造工程は、比較例1と同様
であるので説明を省略する。
【0031】比較例4における導体パターンとアルミナ
基板本体との接着強度および基板強度の測定結果を表1
に示す。測定条件は実施例1と同様である。比較例4に
おいては、基板強度は2700kgf/cm2 であり、
導体パターンとアルミナ基板本体との接着強度は260
g/mmであった。したがって、比較例4における基板
強度は比較例3よりもさらに小さく、実用に適さないも
のであるといえる。
【0032】以上のように、比較例1〜比較例4におい
ては、ガラスペーストを用いず、アルミナグリーンシー
トの表面に直接導体ぺーストを印刷し、乾燥して導体ぺ
ースト乾燥体を形成した。このため、比較例1および比
較例2のように、アルミナグリーンシートのガラス成分
量が比較的少ないものでは、導体パターンとアルミナ基
板本体との接着強度の低下を招き、比較例3および比較
例4のように、アルミナグリーンシートのガラス成分量
が比較的多いものでは、基板強度の低下を招いている。
【0033】一方、本発明の複数の実施例では、アルミ
ナグリーンシートの表面にガラスペーストを印刷し、乾
燥してガラスペースト乾燥体を形成し、ガラスペースト
乾燥体の上に導体ぺーストを印刷し、乾燥して導体ぺー
スト乾燥体を形成する。その後、焼成することにより、
アルミナ基板本体と導体パターンとの間にガラス層を有
するアルミナ基板が得られる。このため、焼結過程にお
いて、導体粉末は焼結して導体金属層を形成し、ガラス
ペースト乾燥体中のガラス成分は導体金属層の隙間に侵
入し、導体金属層とガラス成分とは強固に結合する。し
たがって、アルミナ基板本体から導体金属層に向かって
多数のくさびを有するガラス層が形成され、機械的な噛
み合わせのアンカ効果により、導体パターンはアルミナ
基板本体に強固に接合される。さらに、アルミナグリー
ンシート中のガラス成分を多くする必要がないので、基
板強度を向上することができる。
【0034】さらに本発明の複数の実施例では、ガラス
ペースト中のガラス成分はアルミナグリーンシートに含
まれているのと同様のガラス成分であり、また、ガラス
ペーストのガラス成分以外の固形分はアルミナグリーン
シートに含まれているのと同材質のアルミナ粉末であ
る。したがって、焼成後のセラミックス基板の熱膨張係
数をほぼ均一なものとすることができるので、基板強度
を低下させることなく、導体パターンとセラミックス基
板本体との接着強度をさらに向上することができる。
【0035】本発明では、アルミナ基板に限らず、窒化
アルミ基板、ムライト基板、低温焼成のガラス基板等ど
のようなセラミックス基板に適用してもよい。また、内
部に配線等が形成された基板であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をアルミナ基板に適用した実施例1を示
す模式的断面図である。
【図2】本発明の実施例1のアルミナ基板の製造方法を
説明するための模式的断面図である。
【図3】本発明の実施例1のアルミナ基板の製造方法を
説明するための模式的断面図である。
【符号の説明】
1 アルミナグリーンシート 2 ガラスペースト乾燥体 3 導体ペースト乾燥体 10 アルミナ基板本体 20 ガラス層 30 導体パターン 100 アルミナ基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 23/12 Q

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に導体パターンを有するセラミック
    ス基板であって、 セラミックス基板本体と、 前記セラミックス基板本体と前記導体パターンとの間に
    設けられるガラス層と、 を備えることを特徴とするセラミックス基板。
  2. 【請求項2】 セラミックスグリーンシートの表面にガ
    ラスペーストを塗布し、乾燥する工程と、 ガラスペースト乾燥体上に導体ペーストを塗布し、乾燥
    する工程と、 前記ガラスペースト乾燥体および導体ペースト乾燥体を
    有するセラミックスグリーンシートを焼成する工程と、 を含むことを特徴とするセラミックス基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記ガラスペーストのガラス成分以外の
    固形分は、前記セラミックスグリーンシートに含まれる
    セラミックス粉末と同材質のセラミックス粉末であるこ
    とを特徴とする請求項2記載のセラミックス基板の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 前記ガラスペーストの固形分のガラス含
    有量は、10〜30wt%であることを特徴とする請求
    項2または3記載のセラミックス基板の製造方法。
JP01408698A 1998-01-27 1998-01-27 セラミックス基板 Expired - Lifetime JP3736961B2 (ja)

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