JPH11189400A

JPH11189400A - Ｌ型擁護壁の搬送装置

Info

Publication number: JPH11189400A
Application number: JP35966297A
Authority: JP
Inventors: Hiroyoshi Ogura; 宏允小倉; Katsuhisa Nakagawa; 勝久中川; Katsumi Ariyama; 克己有山
Original assignee: KOKEN IND CORP; MHI Sagami High Tech Ltd; Koken Sangyo KK
Current assignee: KOKEN IND CORP; MHI Sagami High Tech Ltd; Koken Sangyo KK
Priority date: 1997-12-26
Filing date: 1997-12-26
Publication date: 1999-07-13

Abstract

(57)【要約】【課題】Ｌ型擁壁を機械的に挟持して、人手を要せ
ず、効率良く、搬送・設置する。【課題の解決手段】鉄筋コンクリート製Ｌ型擁壁を所
定の場所に搬送する搬送車両と、回転板を軸着し、該回
転板にスイングシリンダを装着させて該回転板をスイン
グさせるスイング機構を備えたベースプレートと、平行
して配設された伸縮可能なアーム本体基部を回転板に対
し垂直に突設すると共に、アーム本体先端部分をＬ字状
に屈曲し、先端部に押さえ板を配設し、該押さえ部の延
長上の位置で前記回転板上に他方の押さえ板を配設し、
該アーム本体をクランプシリンダで伸縮可能にした挟持
機構とからなり、ベースプレートを搬送車両前面の駆動
機構に装着し、鉄筋コンクリート製Ｌ型擁壁を前記挟持
機構で挟持して搬送・設置することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】鉄筋コンクリート製Ｌ型擁壁
を挟持して搬送設置するＬ型擁護壁の搬送装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】鉄筋コンクリート製Ｌ型擁壁（以下Ｌ型
擁壁と言う。）は、宅地造成、学校・工場等の造成、道
路用擁壁並びにその他の土止留擁壁等の土木工事に広く
使用される。Ｌ型擁壁は、土木工事で土止留擁壁に使用
されるところから、ピアノ線などの鉄筋が挿入されたコ
ンクリート製の構造物１で、重量もあり大型構造物とな
る。このようなＬ型擁壁は、一般にフォークリスト車、
クレーン車などの建設運搬車両で保管或いは設置箇所に
搬送設置される。

【０００３】このようなＬ型擁壁は、図８に示すよう
に、ピアノ線などの鉄筋が挿入されたＬ型のコンクリー
ト製構造物１で、擁壁部１ａと基部１ｂから構成され
る。擁壁部１ａの両側部上方には、吊り上げ用フック金
具を係止するフック穴１ｃが形設されている。このよう
なＬ型擁壁１は、図９に示すように、資材置き場に、後
の搬送・管理作業が便利なように、やや傾斜した状態で
順次並置させるのが好適である。

【０００４】そして、このＬ型擁壁には、図１０に示す
ような、フック穴１ｃに係合するフック金具２ａ，２ａ
を支持棒２ｂに鎖２ｃ、２ｃで吊下げた吊り具２が使用
される。図中２ｄは吊り具２の装着部を示す。Ｌ型擁壁
の移動には、フォークリフト３のバー４に吊り具２のフ
ック２ｄを挿入して係合させる。この状態で、図１１に
示すように、フォークリフト３のバー４を上昇させて、
図９に示すように、置き場に順次積み重ねられる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】このフォークリフト３
と吊り具２によるＬ型擁壁１の移動は、先端にフック金
具２ａが付いた鎖２ｂで吊り下げるため、中吊りで浮遊
状態となり、搬送している時、振動でＬ型擁壁１が揺れ
て、人が付いていないと作業が危険である。さらに、中
吊りとなったＬ型擁壁１を搬送・設置する際、作業者が
手作業で位置の調整をしなければならず、人手を要し、
手間がかかるだけでなく、危険な作業となる。

【０００６】また、搬送・設置するためにＬ型擁壁１の
両側部上方には、吊り上げ用フック金具２ａ、２ａを係
止するフック穴１ｃ，１ｃを形成しなければせならず、
背筋加工の手間と穴加工数を要し、製造コストが大とな
る。

【０００７】本発明は、従来のＬ型擁壁搬送・設置に生
じる不具合を解決したもので、Ｌ型擁壁を機械的に挟持
して、人手を要せず、効率良く、搬送・設置することの
できるＬ型擁護壁の搬送装置を提供する。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明に係るＬ型擁護壁
の搬送装置は、鉄筋コンクリート製Ｌ型擁壁を所定の場
所に搬送する搬送車両と、回転板を軸着し、該回転板に
スイングシリンダを装着させて該回転板をスイングさせ
るスイング機構を備えたベースプレートと、平行して配
設された伸縮可能なアーム本体基部を回転板に対し垂直
に突設すると共に、アーム本体先端部分をＬ字状に屈曲
し、先端部に押さえ板を配設し、該押さえ部の延長上の
位置で前記回転板上に他方の押さえ板を配設し、該アー
ム本体をクランプシリンダで伸縮可能にした挟持機構と
からなり、ベースプレートを搬送車両前面の駆動機構に
装着し、鉄筋コンクリート製Ｌ型擁壁を前記挟持機構で
挟持して搬送・設置することを特徴とする。

【０００９】

【発明の実施の形態】本発明の一実施例を図面を参照し
て説明する。図１は本発明の実施の一例を示す側面図、
図２は図１の平面図、図３は使用状態を示す斜視図、図
４は拡大した斜視図、図５はアーム本体の平面図、図６
はアーム本体駆動範囲を説明する平面図である。図１〜
図１１と同一部分は同一符号を付けて説明する。

【００１０】本発明の特徴はＬ型擁壁１を搬送する搬送
車両１０と、Ｌ型擁壁１を確実に捉えるための挟持機構
２０と、挟持したＬ型擁壁１を掴んだままで傾けるスイ
ング機構３０を備えたベースプレート３２にあります。

【００１１】図１及び図２に示すように、Ｌ型擁壁１を
搬送する搬送車両１０としては、重量物の運搬車とし
て、いわゆるフオークリフトが最適に使用できる。フオ
ークリフト１０の前面にスイング機構３０を備えたベー
スプレート３２を装着し、搬送・設置を行う。

【００１２】挟持機構２０は、図１〜６に示すように、
上下平行して配設された伸縮可能なアーム本体１１は、
インナーアーム１１ａ、１１ａをアウターアーム１１
ｂ、１１ｂに摺動可能に挿着して形成される。アウター
アーム１１ｂ、１１ｂの基部を後述する回転板３１に垂
直に取付けられる。インナーアーム１１ａ、１１ａの先
端１２はＬ字状に屈曲し、先端部１２ａには滑り止めが
施された押さえ板１４、１４が配設されている。そし
て、この押さえ部１４、１４の延長上の位置で、後述の
回転板３１上に他方の押さえ板１５、１５が配設されて
いる。インナーアーム１１ａ、１１ａは、アーム本体１
１と平行に配設されているクランプシリンダ１６の駆動
で適宜伸縮する。これによって、Ｌ型擁壁１は押さえ板
１４、１５で挟持され、確実に捉えることができる。図
中、１７はアーム本体１１の補強板を示す。

【００１３】図７（ａ）に示すように、本発明の特徴は
インナーアーム１１ａの先端部１２をＬ字状に屈曲し、
先端部１２ａが形成されている。アーム１１の先端に懐
を深く取る部分を設けることにより、屈曲部でＬ型擁壁
１の把持部を確保すると共に、先端部１４でＬ型擁壁１
幅の短いＬ1 −Ｌ0 とＬ型擁壁１の広い幅２Ｌ1 ＋Ｌ0
のＬ型擁壁１まで適用可能となる。また、図７（ｂ）に
示すように、先端をＬ字状に屈曲しないと、通例Ｌ1 −
Ｌ0 が最小がシリンダ長となり、その２倍がストローク
Ｌ1 −Ｌ0 を加算した最大幅２×（Ｌ1 −Ｌ0 ）が挟持
範囲となる。

【００１４】このように、本発明ではＬ型擁壁１の抑え
の懐を形成することになり、シリンダ長を通例より長い
Ｌ1 とした場合でも、Ｌ型擁壁１の幅の短いＬ1 −Ｌ0
を挟持することができ、挟持範囲も、最大幅２Ｌ1 −Ｌ
0 となり、通例の挟持範囲２×（Ｌ1 −Ｌ0 ）からイン
ナーアームの先端部１２ａの長さであるＬ0 、挟持範囲
を長くすることができる。

【００１５】次に、スイング機構３０は、上記のアーム
本体１１を取付けた回転板３１と、この回転板３１を回
動させるスイングシリンダ３４と、回転板３１を軸着し
たベースプレート３２から構成される。

【００１６】回転板３１はベースプレート３２に回転軸
３３を介して軸支される。回転板３１は特定の角度でス
イングするように軸支される。回転板３１は回転軸３３
を中心として約０〜４０°の範囲で回転するように設定
されている。図９に示す如くＬ型擁壁１を重ね置きする
には、この範囲が作業範囲として最適であり、これを越
えると、Ｌ型擁壁１を搬送する際のバランスが崩れる。

【００１７】回転板３１のスイング機構は、ベースプレ
ート３２に取付けられたスイングシリンダ３４のシャフ
トの伸長により行われる。シリンダ３４の一端は、ベー
スプレート３２に接続され、シャフトは回転板３１に接
続されている。スイングシリンダ３４のシャフトの分だ
け伸長するので回転板３１は回転しないで、常にスイン
グする。

【００１８】回転板３１は回転軸３３に嵌め込まれて軸
支され、スイングシリンダ３４でスイングされるように
構成されているが、その上下は回転板抑え板３５、３５
が設けられている。回転板抑え板３５、３５は、回転板
３１の回転を保持し、回転作動時のアーム本体１１の抑
えを確実にする。図中３６はベースプレート３２に取付
けられたハンガーを示す。

【００１９】上記機構を持つ本装置は、図１及び図２に
示す如く、サイドシフト付きのフォークリフトの前面駆
動機構に装着し、主としてクランプシリンダー、スイン
グシリンダー、サイドシフトの組み合わせにより所定の
作業を行う。

【００２０】すなわち、フォークリフト１０の前面にベ
ースプレート３２を装着した状態で、フォークリフト１
０を駆動させて、アーム本体１１がＬ型擁壁１の内側に
くるように移動する。回転板３１を駆動して、アーム本
体１１をＬ型擁壁１の壁面と平行に位置させた後、イン
ナーアームを伸長して押さえ板１４、１５を開放する。
押さえ板１４、１５はＬ型擁壁１の幅より少し広く開い
て、側部に接近した押さえ板１４、１５間にＬ型擁壁１
の側部が位置するようにフォークリフト１０を駆動させ
る。クランプシリンダ２６を駆動させて、Ｌ型擁壁１の
側部を押さえ板１４、１５で外れない程度に挟持する。
この状態で、フォークリフト１０を駆動させて、Ｌ型擁
壁１を少し上方に持ち上げ、図９に示すように、設置場
所に移動して設置する。この要にＬ型擁壁１の移動はす
べて機械的に行うので、人手を必要としないで行うこと
ができる。中吊りなどの危険な状態もなく、作業の危険
性が軽減される。

【００２１】

【発明の効果】本発明のＬ型擁護壁の搬送装置によれ
ば、大形構造物であるＬ型擁壁の移動を機械的に行うの
で、人手を必要としないで搬送・設置を行うことができ
る。これによって、Ｌ型擁壁の搬送・設置の工数を減ら
せると共に、Ｌ型擁護壁の置き場面積の大幅な節約とな
る。

【００２２】また、Ｌ型擁壁をアーム本体で機械的に挟
持するので、Ｌ型擁壁を迅速かつ安全に搬送・載置がで
きる。載置に人手が必要としないので、作業の危険性が
大幅に軽減され、作業効率が一段と向上する。

【００２３】更に、機械的にＬ型擁壁の両端側を挟持す
るので、搬送中のＬ型擁壁の中吊り状態などの危険な状
態もなく、作業の危険性が大幅に軽減される。

【００２４】更にまた、機械的にＬ型擁壁の両端側を挟
持するので、Ｌ型擁壁に従来の中吊ようのフックの形成
の必要がなく、成形の手間が除け、製造コストが康価と
くなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の一例を示す側面図、

【図２】図１の平面図、

【図３】使用状態を示す斜視図、

【図４】拡大した斜視図、

【図５】ベースプレートの正面図、

【図６】アーム本体の平面図、

【図７】アーム本体駆動範囲を説明する平面図、

【図８】Ｌ型擁壁の斜視図、

【図９】Ｌ型擁壁を積み重ねた状態の斜視図、

【図１０】Ｌ型擁壁の吊り具の斜視図

【図１１】従来の搬送状態を示す斜視図

【符号の説明】

１………Ｌ型擁壁１０………搬送車両１１………アーム本体１１ａ……インナーアーム１１ｂ……アウターアーム１４………押さえ板１５………押さえ板１６………クランプシリンダ２０………挟持機構３０………スイング機構３１………回転板３２………ベースプレート３３………回転軸３５………抑え板

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者中川勝久神奈川県相模原市田名3000番地エム・エイチ・アイさがみハイテック株式会社内 (72)発明者有山克己神奈川県相模原市田名3000番地エム・エイチ・アイさがみハイテック株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】鉄筋コンクリート製Ｌ型擁壁を所定の場所
に搬送する搬送車両と、回転板を軸着し、該回転板にスイングシリンダを装着さ
せて該回転板をスイングさせるスイング機構を備えたベ
ースプレートと、平行して配設された伸縮可能なアーム本体基部を前記回
転板に対し垂直に突設すると共に、前記アーム本体先端
部分をＬ字状に屈曲し、先端部に押さえ板を配設し、該
押さえ部の延長上の位置で前記回転板上に他方の押さえ
板を配設し、該アーム本体をクランプシリンダで伸縮可
能にした挟持機構とからなり、前記ベースプレートを前記搬送車両前面の駆動機構に装
着し、前記鉄筋コンクリート製Ｌ型擁壁を前記挟持機構
で挟持して搬送・設置することを特徴とするＬ型擁護壁
の搬送装置。