JPH11186857A - 低電力出力装置 - Google Patents
低電力出力装置Info
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- JPH11186857A JPH11186857A JP35459597A JP35459597A JPH11186857A JP H11186857 A JPH11186857 A JP H11186857A JP 35459597 A JP35459597 A JP 35459597A JP 35459597 A JP35459597 A JP 35459597A JP H11186857 A JPH11186857 A JP H11186857A
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- current
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 低電源電圧により出力段のダイナミックレン
ジを確保でき、また、出力信号の歪みを抑制することが
できる低電力出力装置を提供する。 【解決手段】 前段の電圧増幅回路100と、後段の電
流増幅回路200と、電流増幅回路200の出力を電圧
増幅回路100の反転入力端子に帰還させる負帰還回路
300により反転増幅器を構成する。電圧増幅回路10
0は、信号源400による入力電圧と基準電圧Vref に
よるバイアス電圧の差分電圧を第1の抵抗R103 に出力
する。第1の抵抗R103 は、電圧増幅回路100からの
出力電圧を電流に変換し、電流増幅回路200におい
て、ミラー回路202及びミラー回路204のミラー比
により、電流増幅を行う。各ミラー回路202、204
の入力段と出力段の間には、抵抗R104 (第2の抵抗)
が接続され、ループゲインを制御する。
ジを確保でき、また、出力信号の歪みを抑制することが
できる低電力出力装置を提供する。 【解決手段】 前段の電圧増幅回路100と、後段の電
流増幅回路200と、電流増幅回路200の出力を電圧
増幅回路100の反転入力端子に帰還させる負帰還回路
300により反転増幅器を構成する。電圧増幅回路10
0は、信号源400による入力電圧と基準電圧Vref に
よるバイアス電圧の差分電圧を第1の抵抗R103 に出力
する。第1の抵抗R103 は、電圧増幅回路100からの
出力電圧を電流に変換し、電流増幅回路200におい
て、ミラー回路202及びミラー回路204のミラー比
により、電流増幅を行う。各ミラー回路202、204
の入力段と出力段の間には、抵抗R104 (第2の抵抗)
が接続され、ループゲインを制御する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば信号処理系
より送られてきたオーディオ信号を音響出力部に出力す
るための出力段増幅器に利用される低電力出力装置に関
する。
より送られてきたオーディオ信号を音響出力部に出力す
るための出力段増幅器に利用される低電力出力装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば図5に示すような増幅
器が知られている。この増幅器では、入力信号源2から
の入力信号を抵抗RA を介してトランジスタQA 、Q
B 、QC 、QD によって構成される差動入力回路に入力
する。この差動入力回路には、基準電圧V0 の分圧抵抗
RB 、RC によるバイアス電圧が供給されており、この
バイアス電圧と入力電圧との差分出力を増幅段のトラン
ジスタQE に供給している。
器が知られている。この増幅器では、入力信号源2から
の入力信号を抵抗RA を介してトランジスタQA 、Q
B 、QC 、QD によって構成される差動入力回路に入力
する。この差動入力回路には、基準電圧V0 の分圧抵抗
RB 、RC によるバイアス電圧が供給されており、この
バイアス電圧と入力電圧との差分出力を増幅段のトラン
ジスタQE に供給している。
【0003】トランジスタQE のエミッタ出力は、出力
段のトランジスタQF のベースに供給され、トランジス
タQF のエミッタ出力がコンデンサCを介して負荷RL
に供給される。また、トランジスタQF のエミッタに
は、基準電圧V0 及び抵抗RB、RC によるバイアス電
圧が供給されている。
段のトランジスタQF のベースに供給され、トランジス
タQF のエミッタ出力がコンデンサCを介して負荷RL
に供給される。また、トランジスタQF のエミッタに
は、基準電圧V0 及び抵抗RB、RC によるバイアス電
圧が供給されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような構成の増幅器では、出力段にエミッタ出力を用い
ているために、電源電圧に余裕のある場合にしか使用で
きない。したがって、例えば携帯型の電池駆動式オーデ
ィオ装置等のように、電源電圧が最低で2.7V程度と
なり、出力レベルが−1dBm(600Ω)程度必要と
なるものにおいては、出力段のNPN型トランジスタQ
F の電圧増幅率VF がダイナミックレンジを制限してし
まう。また、入力段の各トランジスタQA 、QB 、Q
C 、QD と抵抗RB で正転増幅器を構成しているため、
入力の信号が振れ、入力段の各トランジスタQA 、
QB、QC 、QD によるアーリ効果のため、歪みが悪化
する原因にもなっていた。
ような構成の増幅器では、出力段にエミッタ出力を用い
ているために、電源電圧に余裕のある場合にしか使用で
きない。したがって、例えば携帯型の電池駆動式オーデ
ィオ装置等のように、電源電圧が最低で2.7V程度と
なり、出力レベルが−1dBm(600Ω)程度必要と
なるものにおいては、出力段のNPN型トランジスタQ
F の電圧増幅率VF がダイナミックレンジを制限してし
まう。また、入力段の各トランジスタQA 、QB 、Q
C 、QD と抵抗RB で正転増幅器を構成しているため、
入力の信号が振れ、入力段の各トランジスタQA 、
QB、QC 、QD によるアーリ効果のため、歪みが悪化
する原因にもなっていた。
【0005】そこで本発明の目的は、低電源電圧により
出力段のダイナミックレンジを確保でき、また、出力信
号の歪みを抑制することができる低電力出力装置を提供
することにある。
出力段のダイナミックレンジを確保でき、また、出力信
号の歪みを抑制することができる低電力出力装置を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、信号処理系より送られてきた入力電圧を増幅
して負荷に出力する低電力出力装置において、前記入力
電圧を入力する反転入力端子と所定の基準電圧を入力す
る非反転入力端子とを有し、前記入力電圧信号と基準電
圧との差分を増幅して出力する電圧増幅回路と、前記電
圧増幅回路の電圧出力を電流に変換する第1の抵抗と、
前記第1の抵抗の出力電流を増幅して負荷に出力する電
流増幅回路と、前記電流増幅回路の入力端子にバイアス
電流を供給するバイアス電流供給回路と、前記電流増幅
回路の電流出力を帰還抵抗を介して前記電圧増幅回路の
反転入力端子に帰還させる負帰還回路とを有することを
特徴とする。また本発明は、前記電流増幅回路が、前記
第1の抵抗の出力電流をミラー比によって増幅するミラ
ー回路を有し、前記ミラー回路の入力段と出力段の間を
第2の抵抗を介して接続したことを特徴とする。
するため、信号処理系より送られてきた入力電圧を増幅
して負荷に出力する低電力出力装置において、前記入力
電圧を入力する反転入力端子と所定の基準電圧を入力す
る非反転入力端子とを有し、前記入力電圧信号と基準電
圧との差分を増幅して出力する電圧増幅回路と、前記電
圧増幅回路の電圧出力を電流に変換する第1の抵抗と、
前記第1の抵抗の出力電流を増幅して負荷に出力する電
流増幅回路と、前記電流増幅回路の入力端子にバイアス
電流を供給するバイアス電流供給回路と、前記電流増幅
回路の電流出力を帰還抵抗を介して前記電圧増幅回路の
反転入力端子に帰還させる負帰還回路とを有することを
特徴とする。また本発明は、前記電流増幅回路が、前記
第1の抵抗の出力電流をミラー比によって増幅するミラ
ー回路を有し、前記ミラー回路の入力段と出力段の間を
第2の抵抗を介して接続したことを特徴とする。
【0007】本発明の低電力出力装置において、入力信
号は前段の電圧増幅回路に入力され、基準電圧との差分
が電圧増幅されて第1の抵抗に供給される。第1の抵抗
では、電圧増幅回路の出力が電圧−電流変換されて、後
段の電流増幅回路に供給される。この第1の抵抗によ
り、電圧増幅回路の出力振幅を抑え、十分なダイナミッ
クレンジを確保できる。次に、電流増幅回路は、第1の
抵抗からの出力を電流増幅する。また、電流増幅回路の
入力端子にはバイアス電流供給回路によるバイアス電流
が供給されており、バイアスされた増幅電流が負荷に出
力される。
号は前段の電圧増幅回路に入力され、基準電圧との差分
が電圧増幅されて第1の抵抗に供給される。第1の抵抗
では、電圧増幅回路の出力が電圧−電流変換されて、後
段の電流増幅回路に供給される。この第1の抵抗によ
り、電圧増幅回路の出力振幅を抑え、十分なダイナミッ
クレンジを確保できる。次に、電流増幅回路は、第1の
抵抗からの出力を電流増幅する。また、電流増幅回路の
入力端子にはバイアス電流供給回路によるバイアス電流
が供給されており、バイアスされた増幅電流が負荷に出
力される。
【0008】また、電流増幅回路の出力を帰還抵抗を介
して電圧増幅回路の反転入力端子に帰還することによ
り、反転増幅器を構成し、前記電圧増幅回路に対する基
準電圧の振れをなくし、出力信号の歪みを抑制できる。
また、電流増幅回路は、例えばミラー比によって電流を
増幅するミラー回路であり、このミラー回路の入力段と
出力段の間を第2の抵抗を介して接続することによりル
ープゲインを下げ、負荷変動に対する発振をして抑制す
るとともに、負荷が軽いときでも、出力段のミラー回路
の電流をある程度流し、位相余裕をとることができる。
して電圧増幅回路の反転入力端子に帰還することによ
り、反転増幅器を構成し、前記電圧増幅回路に対する基
準電圧の振れをなくし、出力信号の歪みを抑制できる。
また、電流増幅回路は、例えばミラー比によって電流を
増幅するミラー回路であり、このミラー回路の入力段と
出力段の間を第2の抵抗を介して接続することによりル
ープゲインを下げ、負荷変動に対する発振をして抑制す
るとともに、負荷が軽いときでも、出力段のミラー回路
の電流をある程度流し、位相余裕をとることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明による低電力出力装
置の実施の形態について説明する。図1は、本発明によ
る低電力出力装置の構成例の概要を示すブロック図であ
り、図2は、図1に示す低電力出力装置の後段の電流増
幅回路を等価回路で示す回路図である。図示のように、
本例の低電力出力装置は、前段の電圧増幅回路100
と、後段の電流増幅回路200と、電流増幅回路200
の出力を電圧増幅回路100の反転入力端子に帰還させ
る負帰還回路300を有する反転増幅器(EPBUF)
として構成されている。
置の実施の形態について説明する。図1は、本発明によ
る低電力出力装置の構成例の概要を示すブロック図であ
り、図2は、図1に示す低電力出力装置の後段の電流増
幅回路を等価回路で示す回路図である。図示のように、
本例の低電力出力装置は、前段の電圧増幅回路100
と、後段の電流増幅回路200と、電流増幅回路200
の出力を電圧増幅回路100の反転入力端子に帰還させ
る負帰還回路300を有する反転増幅器(EPBUF)
として構成されている。
【0010】電圧増幅回路100は、信号源(信号処理
系)400より送られてきた入力電圧を抵抗R101 を介
して反転入力端子(−)に入力するとともに、基準電圧
Vre f によるバイアス電圧を非反転入力端子(+)に入
力しており、各入力端子に供給される電圧の差分電圧を
出力端子より出力し、電流増幅回路200に供給する。
電流増幅回路200は、図2に示すように、抵抗R103
(第1の抵抗)を通して電圧増幅回路100からの出力
電圧を電流に変換し、電源Vcc側に設けたミラー回路
202及び接地GND側に設けたミラー回路204のミ
ラー比により、電流増幅を行うものである。
系)400より送られてきた入力電圧を抵抗R101 を介
して反転入力端子(−)に入力するとともに、基準電圧
Vre f によるバイアス電圧を非反転入力端子(+)に入
力しており、各入力端子に供給される電圧の差分電圧を
出力端子より出力し、電流増幅回路200に供給する。
電流増幅回路200は、図2に示すように、抵抗R103
(第1の抵抗)を通して電圧増幅回路100からの出力
電圧を電流に変換し、電源Vcc側に設けたミラー回路
202及び接地GND側に設けたミラー回路204のミ
ラー比により、電流増幅を行うものである。
【0011】また、電流増幅回路200の各ミラー回路
202、204の入力段側には、基準電圧Vref 、トラ
ンジスタQ01、Q02、Q03、Q04及び定電流源410、
420により、センタバイアス電流が供給されている。
また、電流増幅回路200の各ミラー回路202、20
4の入力段と出力段の間には、抵抗R104 (第2の抵
抗)が接続されている。また、電流増幅回路200の各
ミラー回路202、204の出力段は、コンデンサCを
介して負荷RLに接続されている。さらに、電流増幅回
路200の各ミラー回路202、204の出力段は、帰
還抵抗R102 を介して電圧増幅回路100の反転入力端
子(−)に接続されている。
202、204の入力段側には、基準電圧Vref 、トラ
ンジスタQ01、Q02、Q03、Q04及び定電流源410、
420により、センタバイアス電流が供給されている。
また、電流増幅回路200の各ミラー回路202、20
4の入力段と出力段の間には、抵抗R104 (第2の抵
抗)が接続されている。また、電流増幅回路200の各
ミラー回路202、204の出力段は、コンデンサCを
介して負荷RLに接続されている。さらに、電流増幅回
路200の各ミラー回路202、204の出力段は、帰
還抵抗R102 を介して電圧増幅回路100の反転入力端
子(−)に接続されている。
【0012】以上のような構成の反転増幅器では、アン
プゲインAが抵抗R101 、抵抗R102 で決定され、A=
R102 /R101 となる。このような反転増幅器を構成し
たことにより、入力信号が振れた場合でも、抵抗R101
と抵抗R102 の経路によるイマジナリショートによっ
て、基準電圧側が振れないため、電圧増幅回路100の
入力段を構成する差動対のトランジスタのアーリー効果
が見えず、歪みにも有利である。
プゲインAが抵抗R101 、抵抗R102 で決定され、A=
R102 /R101 となる。このような反転増幅器を構成し
たことにより、入力信号が振れた場合でも、抵抗R101
と抵抗R102 の経路によるイマジナリショートによっ
て、基準電圧側が振れないため、電圧増幅回路100の
入力段を構成する差動対のトランジスタのアーリー効果
が見えず、歪みにも有利である。
【0013】図3は、以上のような低電力出力装置のさ
らに詳細な等価回路の構成を示す回路図である。以下、
本図に基づいて、本例の詳細な動作について説明する。
まず、前段の電圧増幅回路100の構成について説明す
る。この電圧増幅回路100は、AB級動作を行うもの
であり、入力段は、トランジスタQ1〜Q4により構成
される。そして、入力端子inより抵抗R1(R101 )
を介してトランジスタQ2のベース(反転端子)に入力
される入力電圧と、入力端子biより抵抗R2を介して
トランジスタQ1のベース(非反転端子)に入力される
バイアス電圧の差分出力をトランジスタQ5に出力す
る。
らに詳細な等価回路の構成を示す回路図である。以下、
本図に基づいて、本例の詳細な動作について説明する。
まず、前段の電圧増幅回路100の構成について説明す
る。この電圧増幅回路100は、AB級動作を行うもの
であり、入力段は、トランジスタQ1〜Q4により構成
される。そして、入力端子inより抵抗R1(R101 )
を介してトランジスタQ2のベース(反転端子)に入力
される入力電圧と、入力端子biより抵抗R2を介して
トランジスタQ1のベース(非反転端子)に入力される
バイアス電圧の差分出力をトランジスタQ5に出力す
る。
【0014】トランジスタQ5に出力された差分出力
は、トランジスタQ6、Q7で構成され、抵抗R6によ
ってゲインされるミラー回路により、出力段のトランジ
スタQ9、Q10に伝達される。トランジスタQ9、Q
10は、プッシュプル動作を行うものであり、バイアス
電流を流すために、抵抗R4、R5及びトランジスタQ
8により、2VF の電圧を与えている。
は、トランジスタQ6、Q7で構成され、抵抗R6によ
ってゲインされるミラー回路により、出力段のトランジ
スタQ9、Q10に伝達される。トランジスタQ9、Q
10は、プッシュプル動作を行うものであり、バイアス
電流を流すために、抵抗R4、R5及びトランジスタQ
8により、2VF の電圧を与えている。
【0015】抵抗R4、R5及びトランジスタQ8は、
トランジスタQ9、Q10に出力される信号のクロスオ
ーバー歪みを改善する目的、及びトランジスタQ9、Q
10のアイドリング電流を抵抗R4、R5の抵抗値によ
って絞る目的で設けたものである。そして、トランジス
タQ9、Q10より出力された差分電圧出力は、抵抗R
8(抵抗R103 )により電流に変換される。抵抗R8
は、電流増幅回路200の入力段の接続点αにおいて、
センタバイアスに接続され、信号の変化分の電流が、こ
の抵抗R8に流れ、次段の電流増幅回路200に供給さ
れる。また、この抵抗R8の抵抗値を小さくすること
で、トランジスタQ9、Q10の出力振幅を抑え、電圧
増幅回路100のダイナミックレンジを確保する。
トランジスタQ9、Q10に出力される信号のクロスオ
ーバー歪みを改善する目的、及びトランジスタQ9、Q
10のアイドリング電流を抵抗R4、R5の抵抗値によ
って絞る目的で設けたものである。そして、トランジス
タQ9、Q10より出力された差分電圧出力は、抵抗R
8(抵抗R103 )により電流に変換される。抵抗R8
は、電流増幅回路200の入力段の接続点αにおいて、
センタバイアスに接続され、信号の変化分の電流が、こ
の抵抗R8に流れ、次段の電流増幅回路200に供給さ
れる。また、この抵抗R8の抵抗値を小さくすること
で、トランジスタQ9、Q10の出力振幅を抑え、電圧
増幅回路100のダイナミックレンジを確保する。
【0016】電流増幅回路200は、トランジスタQ1
7、Q21とトランジスタQ20、Q22でミラー回路
を構成し、このミラー比で電流をゲインし、出力端子o
utに接続される負荷RLに十分な電流を供給してい
る。また、トランジスタQ18、Q19(トランジスタ
Q03、Q04)に流れるバイアス電流は、トランジスタQ
11、Q12(トランジスタQ01、Q02)の掛け数を増
やし、ベース−エミッタ電圧VBEを大きくすることによ
って絞り、トランジスタQ18、Q19のアイドリング
電流を減らすようにしている。
7、Q21とトランジスタQ20、Q22でミラー回路
を構成し、このミラー比で電流をゲインし、出力端子o
utに接続される負荷RLに十分な電流を供給してい
る。また、トランジスタQ18、Q19(トランジスタ
Q03、Q04)に流れるバイアス電流は、トランジスタQ
11、Q12(トランジスタQ01、Q02)の掛け数を増
やし、ベース−エミッタ電圧VBEを大きくすることによ
って絞り、トランジスタQ18、Q19のアイドリング
電流を減らすようにしている。
【0017】トランジスタQ16は、PNPトランジス
タQ17、Q21によるミラー回路のベース電流IB 保
障のための電流源で、トランジスタQ21が電流を流す
とき、トランジスタQ16の電流を増やし、トランジス
タQ21のベース電流IB を十分に引けるようにしてい
る。また、ミラー回路202、204の出力段は、PN
PトランジスタQ21のコレクタとNPNトランジスタ
Q22のコレクタの接続点βを出力端子outとした、
いわゆるコレクタつき合わせ回路を構成している。この
ようにコレクタ出力形式としたことにより、電源電圧V
ccから各トランジスタQ21、Q22のサチレーショ
ン電圧Vsat1、Vsat2を引いた電圧まで出力可能であ
る。
タQ17、Q21によるミラー回路のベース電流IB 保
障のための電流源で、トランジスタQ21が電流を流す
とき、トランジスタQ16の電流を増やし、トランジス
タQ21のベース電流IB を十分に引けるようにしてい
る。また、ミラー回路202、204の出力段は、PN
PトランジスタQ21のコレクタとNPNトランジスタ
Q22のコレクタの接続点βを出力端子outとした、
いわゆるコレクタつき合わせ回路を構成している。この
ようにコレクタ出力形式としたことにより、電源電圧V
ccから各トランジスタQ21、Q22のサチレーショ
ン電圧Vsat1、Vsat2を引いた電圧まで出力可能であ
る。
【0018】また、出力端子outは、帰還抵抗R7
(R102 )を介して反転端子であるトランジスタQ2の
ベースに接続されている。また、電流増幅回路200の
入力段と出力段の間には、抵抗R13(抵抗104)が設
けられている。この抵抗R13は、負荷RLの変動(オ
ープン〜128Ω)で発振しないように、ループゲイン
を下げ、また、負荷RLの軽いときでも、ミラー回路の
出力段側の電流をある程度流し、位相余裕がとれるよう
にしたものである。
(R102 )を介して反転端子であるトランジスタQ2の
ベースに接続されている。また、電流増幅回路200の
入力段と出力段の間には、抵抗R13(抵抗104)が設
けられている。この抵抗R13は、負荷RLの変動(オ
ープン〜128Ω)で発振しないように、ループゲイン
を下げ、また、負荷RLの軽いときでも、ミラー回路の
出力段側の電流をある程度流し、位相余裕がとれるよう
にしたものである。
【0019】以上のような構成により、低電圧で低イン
ピーダンスの負荷を駆動できる。また、また、このよう
な低電圧化と、上述したAB級動作により、低消費電力
化を図ることができる。また、上述のように、反転増幅
器の構成をとることで、基準電圧が振れず、歪みを改善
できる。
ピーダンスの負荷を駆動できる。また、また、このよう
な低電圧化と、上述したAB級動作により、低消費電力
化を図ることができる。また、上述のように、反転増幅
器の構成をとることで、基準電圧が振れず、歪みを改善
できる。
【0020】また、以上のような低電力出力装置は、例
えば8mmビデオテープレコーダとして、ビデオ信号の
記録時には、マイク等より入力したオーディオ信号をレ
ベル制限処理やノイズ除去処理を施した後、FM変調し
てテープに記録し、ビデオ信号の再生時には、この記録
したオーディオ信号をFM復調して再生し、ヘッドホン
等に出力するようにした記録再生回路(オーディオFM
システム)に適用したものである。図4は、このような
オーディオFMシステムにおける記録系の構成を示すブ
ロック図である。
えば8mmビデオテープレコーダとして、ビデオ信号の
記録時には、マイク等より入力したオーディオ信号をレ
ベル制限処理やノイズ除去処理を施した後、FM変調し
てテープに記録し、ビデオ信号の再生時には、この記録
したオーディオ信号をFM復調して再生し、ヘッドホン
等に出力するようにした記録再生回路(オーディオFM
システム)に適用したものである。図4は、このような
オーディオFMシステムにおける記録系の構成を示すブ
ロック図である。
【0021】図4において、オーディオ信号の記録時に
は、マイク(図示せず)より入力されたオーディオ信号
は、オートレベルコントローラ(ALC)10によって
レベル制限処理され、増幅器12を通して音声帯域通過
フィルタ回路(LPF)14によって30KHz以上の
周波数をカットオフされた後、DC回路16に入力され
る。DC回路16は、入力されたオーディオ信号につい
て、素子間の特性のバラツキ等に対するオフセット補正
を行うとともに、電源電圧に対応したバイアス調整を行
うものである。
は、マイク(図示せず)より入力されたオーディオ信号
は、オートレベルコントローラ(ALC)10によって
レベル制限処理され、増幅器12を通して音声帯域通過
フィルタ回路(LPF)14によって30KHz以上の
周波数をカットオフされた後、DC回路16に入力され
る。DC回路16は、入力されたオーディオ信号につい
て、素子間の特性のバラツキ等に対するオフセット補正
を行うとともに、電源電圧に対応したバイアス調整を行
うものである。
【0022】そして、DC回路16より出力されたオー
ディオ信号は、マトリクス回路(MATRIX)18、
ノイズリダクション回路(NR)20、及び変調回路
(MOD)22によって構成されるFM処理系を経て、
記録再生機構部(図示せず)に伝送され、8mmテープ
に記録される。また、DC回路16より出力されたオー
ディオ信号はヘッドホンアンプ(出力段増幅器)26に
送られ、ヘッドホン(図示せず)より出力される。そし
て、このヘッドホンアンプ26が、図1〜図3に示した
低電力出力装置により構成されている。
ディオ信号は、マトリクス回路(MATRIX)18、
ノイズリダクション回路(NR)20、及び変調回路
(MOD)22によって構成されるFM処理系を経て、
記録再生機構部(図示せず)に伝送され、8mmテープ
に記録される。また、DC回路16より出力されたオー
ディオ信号はヘッドホンアンプ(出力段増幅器)26に
送られ、ヘッドホン(図示せず)より出力される。そし
て、このヘッドホンアンプ26が、図1〜図3に示した
低電力出力装置により構成されている。
【0023】一方、オーディオ信号の再生時には、記録
再生機構部によってテープより再生されたFM変調オー
ディオ信号を、図示しない復調回路、ノイズリダクショ
ン回路20、マトリクス回路18の経路で復調し、この
復調オーディオ信号をDC回路18を通してヘッドホン
アンプ26に出力する。
再生機構部によってテープより再生されたFM変調オー
ディオ信号を、図示しない復調回路、ノイズリダクショ
ン回路20、マトリクス回路18の経路で復調し、この
復調オーディオ信号をDC回路18を通してヘッドホン
アンプ26に出力する。
【0024】このようなオーディオFMシステムでは、
DC回路16より送られてきたオーディオ信号を、ヘッ
ドホンアップ26における上述した低電力出力装置によ
り、出力歪み特性が良好で、かつダイナミックレンジの
確保に有効な電流出力に変換し、負荷を駆動することが
できる。したがって、このような構成のシステムによ
り、低電圧で大きいダイナミックレンジを確保でき、例
えば、電源電圧2.7Vで、−1dBm(600Ω)の
レベルの信号を出力することができる。
DC回路16より送られてきたオーディオ信号を、ヘッ
ドホンアップ26における上述した低電力出力装置によ
り、出力歪み特性が良好で、かつダイナミックレンジの
確保に有効な電流出力に変換し、負荷を駆動することが
できる。したがって、このような構成のシステムによ
り、低電圧で大きいダイナミックレンジを確保でき、例
えば、電源電圧2.7Vで、−1dBm(600Ω)の
レベルの信号を出力することができる。
【0025】なお、従来のオーディオFMシステムとし
て、ヘッドホンアンプを高レベル(例えば5V)の第1
の電源により駆動し、その他のほとんどの回路を低レベ
ル(例えば3V)の第2の電源によって駆動することに
より、低電力化を達成する構成のものも提供されてい
る。しかし、この構成では、DC回路において、第1の
電源と第2の電源に対応する2種類のバイアス電圧を付
与し、ヘッドホンアンプ側と信号処理系側とに信号を振
り分ける必要があり、これに伴って回路構成の複雑化を
招くという問題が生じていた。そこで、上述した本例の
低電力出力装置を用いることにより、低電圧電源による
良好な音響出力を確保することができ、したがって、音
響出力部への増幅器の経路と、他の信号処理系とを単一
電源で駆動する装置を構成することが可能となり、低消
費電力化及び回路構成の簡素化を達成できる。
て、ヘッドホンアンプを高レベル(例えば5V)の第1
の電源により駆動し、その他のほとんどの回路を低レベ
ル(例えば3V)の第2の電源によって駆動することに
より、低電力化を達成する構成のものも提供されてい
る。しかし、この構成では、DC回路において、第1の
電源と第2の電源に対応する2種類のバイアス電圧を付
与し、ヘッドホンアンプ側と信号処理系側とに信号を振
り分ける必要があり、これに伴って回路構成の複雑化を
招くという問題が生じていた。そこで、上述した本例の
低電力出力装置を用いることにより、低電圧電源による
良好な音響出力を確保することができ、したがって、音
響出力部への増幅器の経路と、他の信号処理系とを単一
電源で駆動する装置を構成することが可能となり、低消
費電力化及び回路構成の簡素化を達成できる。
【0026】なお、以上の例は、本発明をオーディオF
Mシステムに適用した場合について説明したが、本発明
はこれに限らず、低電圧電源を用いてオーディオ信号を
音響出力部に出力するための出力段増幅器を有する各種
の低電力出力装置に広く応用し得るものである。また、
上述した低電力出力装置と同様の構成として、例えば特
開昭63−285004号公報に開示されるものが知ら
れているが、本実施例の低電力出力装置は、上述した抵
抗R8の作用により電圧増幅回路の出力振幅を抑え、十
分なダイナミックレンジを確保するとともに、抵抗R1
3の作用により、負荷の変動に対して電流増幅回路にお
ける位相余裕を得ることができるなどの点で顕著な差異
を有するものである。
Mシステムに適用した場合について説明したが、本発明
はこれに限らず、低電圧電源を用いてオーディオ信号を
音響出力部に出力するための出力段増幅器を有する各種
の低電力出力装置に広く応用し得るものである。また、
上述した低電力出力装置と同様の構成として、例えば特
開昭63−285004号公報に開示されるものが知ら
れているが、本実施例の低電力出力装置は、上述した抵
抗R8の作用により電圧増幅回路の出力振幅を抑え、十
分なダイナミックレンジを確保するとともに、抵抗R1
3の作用により、負荷の変動に対して電流増幅回路にお
ける位相余裕を得ることができるなどの点で顕著な差異
を有するものである。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明の低電力出力
装置では、信号処理系より送られてきた入力電圧を前段
の電圧増幅回路にて電圧増幅し、これを第1の抵抗によ
って電流に変換して、さらに電流増幅回路にて電流増幅
し、負荷に供給するとともに、電流増幅回路の出力を電
圧増幅回路に負帰還させる構成とした。このため、低電
力で低インピーダンスの負荷を駆動し得るとともに、低
電圧でも入力のダイナミックレンジを確保でき、さらに
信号の歪みを改善できる。
装置では、信号処理系より送られてきた入力電圧を前段
の電圧増幅回路にて電圧増幅し、これを第1の抵抗によ
って電流に変換して、さらに電流増幅回路にて電流増幅
し、負荷に供給するとともに、電流増幅回路の出力を電
圧増幅回路に負帰還させる構成とした。このため、低電
力で低インピーダンスの負荷を駆動し得るとともに、低
電圧でも入力のダイナミックレンジを確保でき、さらに
信号の歪みを改善できる。
【図1】本発明による低電力出力装置の構成例の概要を
示すブロック図である。
示すブロック図である。
【図2】図1に示す低電力出力装置の後段の電流増幅回
路を等価回路で示す回路図である。
路を等価回路で示す回路図である。
【図3】図1に示す低電力出力装置のさらに詳細な等価
回路を示す回路図である。
回路を示す回路図である。
【図4】図1に示す低電力出力装置を設けたオーディオ
FMシステムにおける記録系の構成を示すブロック図で
ある。
FMシステムにおける記録系の構成を示すブロック図で
ある。
【図5】従来の増幅器の構成例を示す回路図である。
100……電圧増幅回路、200……電流増幅回路、2
02、204……ミラー回路、300……負帰還回路、
400……信号源。
02、204……ミラー回路、300……負帰還回路、
400……信号源。
フロントページの続き (72)発明者 小林 幸 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 吉澤 幸恵 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 吉原 正樹 鹿児島県国分市野口北5番1号 ソニー国 分株式会社内 (72)発明者 戸口田 和恵 鹿児島県国分市野口北5番1号 ソニー国 分株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 信号処理系より送られてきた入力電圧を
増幅して負荷に出力する低電力出力装置において、 前記入力電圧を入力する反転入力端子と所定の基準電圧
を入力する非反転入力端子とを有し、前記入力電圧信号
と基準電圧との差分を増幅して出力する電圧増幅回路
と、 前記電圧増幅回路の電圧出力を電流に変換する第1の抵
抗と、 前記第1の抵抗の出力電流を増幅して負荷に出力する電
流増幅回路と、 前記電流増幅回路の入力端子にバイアス電流を供給する
バイアス電流供給回路と、 前記電流増幅回路の電流出力を帰還抵抗を介して前記電
圧増幅回路の反転入力端子に帰還させる負帰還回路と、 を有することを特徴とする低電力出力装置。 - 【請求項2】 前記電流増幅回路は、前記第1の抵抗の
出力電流をミラー比によって増幅するミラー回路を有
し、前記ミラー回路の入力段と出力段の間を第2の抵抗
を介して接続したことを特徴とする請求項1記載の低電
力出力装置。 - 【請求項3】 前記電流増幅回路は、出力段をコレクタ
出力形式としたことを特徴とする請求項1記載の低電力
出力装置。 - 【請求項4】 前記入力電圧は、信号処理系より送られ
てきたオーディオ信号であり、前記負荷は、前記オーデ
ィオ信号を音響出力するための音響出力部であることを
特徴とする請求項1記載の低電力出力装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35459597A JPH11186857A (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | 低電力出力装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35459597A JPH11186857A (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | 低電力出力装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11186857A true JPH11186857A (ja) | 1999-07-09 |
Family
ID=18438624
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35459597A Pending JPH11186857A (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | 低電力出力装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11186857A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN117240258A (zh) * | 2023-11-16 | 2023-12-15 | 苏州联讯仪器股份有限公司 | 一种脉冲信号调节电路及高压脉冲源 |
-
1997
- 1997-12-24 JP JP35459597A patent/JPH11186857A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN117240258A (zh) * | 2023-11-16 | 2023-12-15 | 苏州联讯仪器股份有限公司 | 一种脉冲信号调节电路及高压脉冲源 |
CN117240258B (zh) * | 2023-11-16 | 2024-03-15 | 苏州联讯仪器股份有限公司 | 一种脉冲信号调节电路及高压脉冲源 |
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