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JPH11130593A - 高品質シリコン単結晶 - Google Patents

高品質シリコン単結晶

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Publication number
JPH11130593A
JPH11130593A JP35883397A JP35883397A JPH11130593A JP H11130593 A JPH11130593 A JP H11130593A JP 35883397 A JP35883397 A JP 35883397A JP 35883397 A JP35883397 A JP 35883397A JP H11130593 A JPH11130593 A JP H11130593A
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JP
Japan
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crystal
grown
osf
single crystal
wafer
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JP35883397A
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English (en)
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JP3724535B2 (ja
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Kazuyuki Egashira
和幸 江頭
Masahiko Okui
正彦 奥井
Shunji Kuragaki
俊二 倉垣
Tadami Tanaka
忠美 田中
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Sitix Corp
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Publication date
Application filed by Sumitomo Sitix Corp filed Critical Sumitomo Sitix Corp
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Priority to US09/486,300 priority patent/US6514335B1/en
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Priority to PCT/JP1998/003749 priority patent/WO1999010570A1/ja
Priority to EP98938962A priority patent/EP1035234A4/en
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  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Liquid Deposition Of Substances Of Which Semiconductor Devices Are Composed (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【解決手段】CZ法によって育成されるシリコン単結晶
であって、結晶面内に現れるR-OSF(リング状の酸化誘
起積層欠陥)の幅が育成された結晶の半径の8%を超え
て、転位クラスター欠陥がないことを特徴とする高品質
シリコン単結晶。上記のR-OSFの観察は、As-grown状態
の単結晶から加工したウェーハをCu溶液に浸けて、Cuを
付着させ、900℃×20minのCuデコレーション熱処理を行
ない、X線トポグラフにより、また、As-grown状態の単
結晶から加工したウェーハを熱処理炉内に650℃で投入
して、投入後8℃/min以下で昇温して900℃×20時間お
よび1000℃×10時間の熱処理後、X線トポグラフによる
酸素析出の分布観察によって行われる。 【効果】面内をGrown-in欠陥である赤外散乱体や転位ク
ラスターのない領域にできるので、デバイス特性に優れ
た半導体材料を供給できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体材料として使用
されるシリコン単結晶に関し、さらに詳しくは、チョク
ラルスキー法(以下、CZ法という)によって育成され
た高品質シリコン単結晶に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体材料に用いられるシリコン単結晶
を成長させるには種々の方法があるが、なかでもCZ法
が広く採用されている育成方法である。
【0003】図1は、通常のCZ法による単結晶の育成
に用いられている単結晶育成装置の模式的断面図であ
る。図1に示すように、ルツボ1は有底円筒状の石英製
の内層保持容器1aと、この内層保持容器1aの外側に嵌合
された同じく有底円筒状の黒鉛製の外層保持容器1bとか
ら構成されている。このような構成からなるルツボ1
は、所定の速度で回転する支持軸1cに支持され、ルツボ
1の外側にはヒーター2が同心円筒状に配設されてい
る。このルツボ1の内部には、前記ヒーター2の加熱に
よって溶融された原料の溶融液3が充填されており、ル
ツボ1の中心には引き上げ棒あるいはワイヤー等からな
る引き上げ軸4が配設されている。この引き上げ軸4の
先にはシードチャックおよび種結晶5が取り付けられて
おり、単結晶6を育成するため、この種結晶5を溶融液
3の表面に接触させる。さらに引上げ軸4を、支持軸1c
によって回転されるルツボ1と反対方向に所定の速度で
回転させながら種結晶5を引き上げることによって、種
結晶5の先端に溶融液3を凝固させて単結晶6を成長さ
せていく。
【0004】単結晶の育成に際し、最初に結晶を無転位
化するために、シード絞りを行う。その後、単結晶のボ
ディ直径を確保するため、ショルダーを形成しボディ直
径になったところで肩変えを行ない、ボディ直径を一定
にして単結晶本体の育成へ移行する。ボディ直径で所定
長さの単結晶を育成すると、無転位の状態で単結晶を溶
融液から切り離すためティル絞りを行なう。そののち、
溶融液から切り離された単結晶は育成装置外に取り出さ
れ、所定の条件で冷却されて、ウェーハに加工される。
このように単結晶から加工されたウェーハは、種々のデ
バイスの基板材料として用いられる。
【0005】上述の工程を経て育成された単結晶または
加工されたウェーハの面内には、単結晶の引上げ条件に
よって、リング状の酸化誘起積層欠陥(以下、R-OSF(Ox
idation induced Stacking Fault)という)が発生する
場合がある。その他に、その面内に数種類の微小欠陥
(以下、Grown-in欠陥という)が形成される。このGrow
n-in欠陥は単結晶の育成時に形成された結晶欠陥であっ
て、その後のウェーハ評価の段階で検出されるものであ
る。
【0006】図2は、単結晶育成時の引上げ速度と結晶
欠陥の発生位置との一般的な関係を模式的に説明した図
である。同図に示すように、R-OSFの発生領域は育成中
の引上げ速度(mm/min)の影響を受け、引上げ速度を小
さくしていくと、R-OSFが現われる領域が結晶の外周側
から内側に収縮していく。言い換えると、高速で単結晶
を育成するとR-OSFの内側領域の結晶がウェーハ全体に
広がることになり、低速で育成するとR-OSFの外側領域
の結晶がウェーハ全体に広がる。
【0007】R-OSFの内側領域と外側領域では結晶物性
は異なり、検出されるGrown-in欠陥も相違する。R-OSF
の内側領域では赤外散乱体(単に、FPDと表現する場合
がある)、R-OSFの外側領域では転位クラスターと呼ば
れる欠陥が検出される。例えば、R-OSFのリング部をウ
ェーハ面内に発生させると、R-OSFの内側領域では赤外
散乱体が、外側領域では転位クラスターが検出される
が、図2に示すように、R-OSFに近接する外領域ではGro
wn-in欠陥が検出されない無欠陥領域が存在する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述の酸化誘起積層欠
陥は酸化熱処理時に生ずる格子間型の転位ループであ
り、デバイスの活性領域となるウェーハ表面に生成、成
長した場合にリーク電流の原因となるので、デバイス特
性を劣化させる欠陥となる。このため、単結晶の育成時
に、ウェーハ面内に発生するR-OSFを制御している。
【0009】通常、ウェーハ面内でのR-OSFの発生を減
少させるには、R-OSFの発生領域をウェーハの外周部に
限定する引上げ条件で単結晶を育成している。ところ
が、R-OSFの発生領域は、引上げ速度の他に、単結晶育
成時の最高温部(融点〜1200℃)の温度領域で決定さ
れ、引上げ時の最高温部での熱履歴に影響されることが
確認されている。そのため、R-OSFの発生領域を決定す
るには、育成される単結晶の引上げ軸方向の最高温部で
の温度勾配と引上げ速度に留意しなければならない。す
なわち、引上げ速度が同一であれば温度勾配を小さくす
ること、または温度勾配が同一であれば引上げ速度を速
くすることが、R-OSFの発生領域をウェーハの外周部に
限定することになる。
【0010】ウェーハ面内に発生するR-OSFの位置やそ
の幅を確認するには、As-grown状態の単結晶から加工し
たウェーハをCu溶液に浸けて、Cuを付着させ、900℃×2
0minのCuデコレーション熱処理を行ない、X線トポグラ
フによって欠陥分布を観察するのが効果的である。ま
た、結晶が低酸素濃度である場合にR-OSFの位置やその
幅を確認するには、As-grown状態の単結晶から加工した
ウェーハを熱処理炉内に650℃で投入して、投入後8℃/
min以下で昇温して900℃×20時間および1000℃×10時間
の熱処理後、X線トポグラフによる酸素析出の状態分布
を観察して、リング状の酸素析出量が小さい領域を調べ
るのが有効である。
【0011】最近、デバイス工程の低温化や育成される
単結晶の低酸素化にともない、R-OSFによるデバイスへ
の悪影響が抑えられ、酸化誘起積層欠陥に起因するデバ
イス特性の劣化はさほど問題にならなくなった。これに
対し、Grown-in欠陥のうち赤外散乱体は初期の酸化膜耐
圧特性を劣化させる因子であり、また転位クラスターは
デバイス特性を著しく劣化させる因子であるから、これ
らのGrown-in欠陥のウェーハ面内での密度を低減させる
ことがより重要になる。Grown-in欠陥の密度の低い領域
は前述のR-OSFに近接する無欠陥領域が相当するが、そ
の領域は限定されており、非常に狭い領域に限られてい
る。
【0012】従来から、Grown-in欠陥のウェーハ面内で
の密度を低減させるため、種々の方法が提案されてい
る。例えば、特開平8-330316号公報では、単結晶育成時
の引上げ速度と結晶内の温度勾配を制御して、転位クラ
スターを生成させることなく、R-OSFの外側領域のみを
結晶全面に拡げる方法が提案されている。しかし、提案
の方法では極めて限定された面内の温度勾配と引上げ条
件が同時に要求されるので、今後、一層大口径化し、大
量生産を要求されるシリコン単結晶の育成において、新
たな改善が要求される。
【0013】特開平7-257991号公報および Journal of
Crystal Growth 151、(1995)273〜277頁では、単結晶
の引上げ軸方向の温度勾配を大きくすることにより、高
速引上げ条件でR-OSFを結晶の内側に消滅させることが
でき、R-OSFの外側領域を結晶全面に生成させる方法が
開示されている。しかし、これらで開示された方法で
は、結晶面内での温度勾配の分布、すなわち、ウェーハ
面内における温度分布の均一性や取り込まれる点欠陥の
面内での均一化に対する配慮がなされていない。言い換
えると、ウェーハ面内におけるGrown-in欠陥を低減化す
る手段について考慮されておらず、単にR-OSFを内側に
収縮させたとしても、ウェーハ面に転位クラスターが観
察されるのは従来の結晶と同様である。したがって、開
示された方法によっても、Grwon-in欠陥の低密度化に対
応したウェーハを加工することができない。
【0014】本発明は、上述した従来の結晶欠陥に関す
る問題に鑑みてなされたものであり、ウェーハ面内にGr
own-in欠陥である赤外散乱体や転位クラスターのない領
域を拡大して、しかも育成に際し大口径化、長尺化が図
れる高品質シリコン単結晶を提供することを目的として
いる。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するため、CZ法による単結晶の育成条件を改
善して、ウェーハ面内にR-OSFが発生するものの、R-OSF
およびその外領域に近接して存在する無欠陥領域をウェ
ーハの広い領域に拡大させることに着眼し、種々の検討
を加えた。
【0016】まず、従来の条件で育成された結晶でのR-
OSFの発生位置とその幅に対する転位クラスターの発生
状況を調査した。ウェーハ面内におけるR-OSFの発生位
置を明確にするため、結晶(ウェーハ)の中心から外周
までの距離(半径)をRとし、結晶の半径方向のR-OSF
の発生位置をrとして、結晶の中心に発生する場合をr
=0で示し、結晶の外周に発生する場合をr=Rで示す
こととした。ただし、R-OSFの発生位置は、その内径位
置で示すこととする。
【0017】図3は、従来の育成条件で育成された8″
φの結晶における、R-OSFが発生する半径方向の位置お
よびR-OSFの幅と転位クラスターの発生状況との関係を
模式的に示す図である(横軸のR-OSFの幅は%で示
す)。数多くの調査から、従来の育成条件で育成された
結晶ではR-OSFの幅はその半径の8%以下であることが
明らかになった。図3では、R-OSFの幅が育成された結
晶の半径の8%で、R-OSFの発生位置がr=2/3Rのとき
には、R-OSFの外側領域には転位クラスターが観察され
ることを示している。したがって、R-OSFの位置がr=2
/3Rより中心側に発生すると、R-OSFの外側領域で転位
クラスターが観察される。また、R-OSFの幅が細くなる
ほど、転位クラスターが観察され易くなることがわか
る。
【0018】育成された結晶のR-OSFの幅が半径の8%
以下の場合に、R-OSFの発生位置を中心側に収縮させる
ことによって、R-OSFの内側領域の赤外散乱体の密度を
小さくすることができる。このため、酸化膜の初期耐圧
特性(TZDB)を向上させることができるが、R-OSFの外側
領域に発生する転位クラスターによって特性劣化が生じ
るので、デバイス基板材料としては不適となる。
【0019】次に、後述するように育成条件を改善して
育成された直径6″φおよび8″φの結晶における、R-
OSFの発生位置とその幅と転位クラスターの発生状況に
ついて調査した。
【0020】図4は、改善した育成条件で育成された
8″φの結晶における、R-OSFが発生する半径方向の位
置およびR-OSFの幅と転位クラスターの発生状況との関
係を模式的に示す図である(横軸のR-OSFの幅は%で示
す)。改善された育成条件では、R-OSFの幅を大きくす
ることができるとともに、転位クラスターが発生しない
領域も拡大できることがわかる。例えば、図4では、R-
OSFの幅が結晶直径の30%になると、R-OSFの発生位置に
拘わらず、転位クラスターが発生しないことがわかる。
【0021】後述する図6は、実施例1の方法によって
育成されたAs-grown状態の結晶におけるR-OSFの面内位
置とFPD欠陥の分布密度との関係を示す図である。すな
わち、R-OSFの幅が育成結晶の半径の8%を超えて39%
程度(直径6″φでR-OSFの幅は30mm)とし、R-OSFの位
置を変化させた場合に転位クラスターが発生されなかっ
たウェーハの面内でのFPD密度を示した図である。同図
に示すように、R-OSFの幅が大きくなると、R-OSFの発生
位置がr=2/3RではFPDが中心部で観察されることもあ
るが、R-OSFの発生位置をr=1/3Rにすると観察される
FPDは全く無くなる。
【0022】後述する図9は、実施例3の方法によって
育成されたAs-grown状態の結晶におけるR-OSFの面内位
置とFPD欠陥の分布密度との関係を示す図であり、上記
の図6と同様に、R-OSFの幅が育成結晶の半径の39%程
度(直径8″φでR-OSFの幅は40mm)とし、R-OSFの位置
を変化させた場合に転位クラスターが発生されなかった
ウェーハの面内でのFPD密度を示している。同図から明
らかなように、R-OSFの幅が大きくなると、R-OSFの発生
位置によって、R-OSFの内側領域で観察されるFPDが
無くなる。このように、R−OSFの幅が大きくなれ
ば、転位クラスターが発生することなく、かつR-OSFの
内側領域の赤外散乱体の密度を極めて少なく、さらに条
件を付加することによって、赤外散乱体の発生もなくす
ことができる。
【0023】本発明者らの検討によると、ウェーハ面内
に転位クラスターおよび赤外散乱体が発生することな
く、結晶の面内からGrown-in欠陥を減少あるいは無くす
には、R-OSFの幅を大きくするとともに、R-OSFの発生位
置が直径の0〜80%の範囲にする必要がある。ここで
は、前述の通り、R-OSFの発生位置とは、R-OSFの内径寸
法で表す。
【0024】したがって、従来の結晶に比べて、R-OSF
の発生位置がウェーハ面内の中心側にあるが、R-OSFの
幅が大きくなっているので、無欠陥領域が拡大してR-OS
Fの外側領域には転位クラスターが存在せず、かつR-OSF
の内側領域でも赤外散乱体が観察されなくなる。このよ
うに、ウェーハ面内で全領域でデバイス特性を劣化させ
るGrown-in欠陥の発生を抑えることができるので、デバ
イスの良品率が大きく向上させることができる。
【0025】本発明は、上記の知見に基づいて完成され
たものであり、下記(1)〜(4)の高品質シリコン単結晶を
要旨としている。
【0026】(1)CZ法によって育成されるシリコン単
結晶であって、As-grown状態の単結晶から加工したウェ
ーハをCu溶液に浸けて、Cuを付着させ、900℃×20minの
Cuデコレーション熱処理を行ない、X線トポグラフにて
観察すると、結晶面内に現れるリング状の酸化誘起積層
欠陥の幅が育成された結晶の半径の8%を超えて、転位
クラスター欠陥がないことを特徴とする高品質シリコン
単結晶。
【0027】(2)CZ法によって育成されるシリコン単
結晶であって、As-grown状態の単結晶から加工したウェ
ーハをCu溶液に浸けて、Cuを付着させ、900℃×20minの
Cuデコレーション熱処理を行ない、X線トポグラフにて
観察すると、結晶面内に現れるリング状の酸化誘起積層
欠陥の幅が育成された結晶の半径の8%を超えて、かつ
前記リング状の酸化誘起積層欠陥の内径が育成された結
晶の直径の0〜80%の範囲に含まれ、Grown-in欠陥が低
密度あるいは無いことを特徴とする高品質シリコン単結
晶。
【0028】(3)CZ法によって育成されるシリコン単
結晶であって、As-grown状態の単結晶から加工したウェ
ーハを熱処理炉内に650℃で投入して、投入後8℃/min
以下で昇温して900℃×20時間および1000℃×10時間の
熱処理後、X線トポグラフによる酸素析出の分布観察を
行うと、結晶面内に現れるリング状の酸化誘起積層欠陥
の幅が育成された結晶の半径の8%を超えて、転位クラ
スター欠陥がないことを特徴とする高品質シリコン単結
晶。
【0029】(4)CZ法によって育成されるシリコン単
結晶であって、As-grown状態の単結晶から加工したウェ
ーハを熱処理炉内に650℃で投入して、投入後8℃/min
以下で昇温して900℃×20時間および1000℃×10時間の
熱処理後、X線トポグラフによる酸素析出の分布観察を
行うと、結晶面内に現れるリング状の酸化誘起積層欠陥
の幅が育成された結晶の半径の8%を超えて、かつ前記
リング状の酸化誘起積層欠陥の内径が育成された結晶の
直径の0〜80%の範囲に含まれ、Grown-in欠陥が低密度
あるいは無いことを特徴とする高品質シリコン単結晶。
【0030】本発明の高品質シリコン単結晶において、
R-OSFの幅を育成された結晶の半径の8%を超えるよう
に規定しているのは、従来ではR-OSFの幅が8%以下で
あると、r=2/3Rで転位クラスターが生成していた
が、本発明の適用によりR-OSFの幅が8%を超えてr=2
/3R以下に収縮しても転位クラスターが出現しなくなる
ためである。
【0031】また、R-OSFの発生位置を育成された結晶
の直径の0〜80%の範囲に規定しているのは、この範囲
内であれば、Grown-in欠陥を極端に減少させ、あるいは
無くすことができるからである。例えば、rの値が小さ
くなるほどGrown-in欠陥の密度が低くなり、r=1/3R
以下になるとGrown-in欠陥は検出されなくなる。したが
って、本発明のシリコン単結晶では、従来での結晶全体
がR-OSFの内側領域になるのに比べ、Grown-in欠陥が著
しく低減されることから、上記(2)および(4)では、Grow
n-in欠陥の密度を「低密度あるいは無いこと」と規定し
ている。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の高品質シリコン単結晶を
製造するには、CZ法による育成の際に単結晶の最高温
部(融点〜1200℃)の熱履歴を制御し、そのときに結晶
の面内に取り込まれる点欠陥の濃度をその面内で均一に
することが必要である。結晶中の点欠陥は空孔と格子間
Si原子に分類されるが、特にR-OSFの生成には空孔との
関連が強く、面内に生成するR-OSFの位置および幅はあ
る限られた範囲の空孔濃度の部位および領域と一致す
る。
【0033】通常、単結晶の育成時には、結晶の面内で
の引上げ軸方向での温度勾配が異なっている。具体的に
は、結晶の外周部になるほど速く低温になるので、外周
部ほど温度勾配が大きくなる。その場合に、結晶中に取
り込まれた空孔は温度勾配が大きくなると、引上げ軸方
向の固液界面側に拡散して消滅する量が大きくなり、結
晶中に取り込まれたままの空孔濃度が著しく少なくな
る。その結果、引上げ軸方向での温度勾配が異なると、
結晶面内に取り込まれる空孔の濃度は均一にならず、結
晶の外周部になるに従ってその密度が低下する。したが
って、結晶の面内の引上げ軸方向での温度勾配を均一に
することによって、面内の空孔濃度を均一にすることが
できる。
【0034】図5は、結晶の面内に取り込まれた空孔の
濃度分布と生成されるR-OSFの幅との関係を模式的に示
す図である。図中の縦軸は空孔濃度Cvを、横軸は結晶面
内の位置を示している。また、同図の左側は面内の中心
から外周部までの空孔濃度のバラツキが大きい場合を、
同図の右側は空孔濃度が比較的均一になる場合をそれぞ
れ示している。R-OSFが発生する領域は、限定された範
囲の空孔濃度の部位と一致するのであるから、同図の右
側で示すように空孔濃度が面内で均一になる場合には、
R-OSFの幅が大きくなる。前述の通り、従来の結晶にお
ける面内でのR-OSFの幅は育成された結晶半径の8%以
下に抑えられている。これは、従来の育成条件では、結
晶の面内での引上げ軸方向での温度勾配が均一でないた
め、R-OSFが発生する領域と一致する空孔濃度の範囲が
育成結晶の半径の8%の範囲内になっていたからであ
る。
【0035】育成条件を改善すること、例えば、単結晶
育成装置内のホットゾーンの加熱手段、保温部材等を改
善することによって、結晶の面内での引上げ軸方向での
温度勾配を均一にして、空孔の取り込み量を面内で均一
にする。これにより、R-OSFが生成される空孔濃度の範
囲を拡大できるので、これに対応してR-OSFの幅を大き
くすることができる。また、R-OSFに近接して外領域に
存在する無欠陥領域も、面内での空孔の取り込み量を均
一にして、無欠陥領域が生成される空孔濃度の範囲を拡
大することによって、その領域を拡大することができ
る。これによって、デバイス特性を劣化させる赤外散乱
体や転位クラスターといったGrown-in欠陥が発生しない
領域を結晶の面内全域に拡大して、デバイス特性の良好
な高品質なウェーハを得ることができる。
【0036】
【実施例】本発明のシリコン単結晶を、直径6″φおよ
び8″φの2寸法で製造し、それぞれに現れるR-OSFの
形態および結晶が有する品質特性について調査した。以
下、その結果について説明する。
【0037】(実施例1)図1に示す単結晶育成装置を
用いて、6″φの単結晶を製造する。ルツボ内に結晶用
原料としてシリコンの多結晶60Kgを充填し、さらに電気
抵抗率が10ΩcmになるようにP型ドーパントとしてボロ
ンを添加する。そして、チャンバー内を10TorrのAr雰囲
気にした後、ヒーターのパワーを調整して全ての結晶用
原料を溶融する。ルツボ内の溶融液が安定した後、種結
晶の下端を溶融液に浸漬し、ルツボおよび引上げ軸を回
転させつつ単結晶を引き上げる。
【0038】実施例1では、R-OSFおよび無欠陥領域の
幅、若しくはFPD密度が育成条件によってどのように変
化するかを調査することを目的にしている。このため、
結晶面内への空孔の取り込み量が均一になるように、結
晶面内の温度分布が従来のものよりも改善したホットゾ
ーンで育成して、結晶の育成速度を徐々に小さくしてい
く育成速度の変更実験を行った。
【0039】そこで、単結晶の育成がシード絞り、ショ
ルダー形成から移行して、ボディへ移ったらヒーターパ
ワーを調整し、当初は引上げ速度を速くして、R-OSFが
外周に発生する条件で所定の結晶長を引き上げる。単結
晶の引上げ長さが100mmに達した時点で、結晶の引上げ
速度を徐々に遅くして、R-OSFおよび無欠陥領域の形
態、さらにR-OSFの内側領域に生成されるFPD欠陥の挙動
を調査した。
【0040】実施例1の方法によって育成されたAs-gro
wn状態の結晶を縦割りにして、Cuを塗布し、900℃で熱
処理して各欠陥領域を顕在化した後にX線トポグラフ写
真を撮影して、R-OSFの形態を調べた。従来の結晶と比
較して、R-OSFの幅および無欠陥領域が大きく拡大して
おり、面内に円周状に生成されたR-OSFの幅は片側で30m
mを目的としたが、最大40mmまで拡大して、両方で80mm
になっている部位もあった。すなわち、6″φ結晶の半
径の半分以上(52%)がR-OSFの幅に相当する部位もあ
る。また、R-OSFを結晶の中心に発生させて、R-OSFの外
側領域が拡大しても無欠陥領域が大きく広がって、転位
クラスターが観察されないことも確認した。
【0041】図6は、実施例1の方法によって育成され
たAs-grown状態の結晶におけるR-OSFの面内位置とFPD欠
陥の分布密度との関係を示す図である。ただし、R-OSF
の面内位置の観察には、セコエッチングを行った。ま
た、R-OSFの幅は30mmで結晶半径の39%程度とした。同
図から明らかなように、面内でのR-OSFの位置がr=2/3
Rの場合には、FPD欠陥は結晶の中心部で観察される
が、r=1/3RにするとFPD欠陥は観察されない。したが
って、育成条件を調整してR-OSFの幅や面内位置を制御
することによって、結晶の面内で赤外散乱体(FPD)や転
位クラスターのGrown-in欠陥が観察されない結晶を育成
することができる。
【0042】図7は、実施例1の方法によって製造され
た単結晶から加工されたウェーハの初期酸化膜耐圧特性
(TZDB)を調査した結果を示した図である。すなわち、R-
OSFの幅が30mmで、R-OSFの発生位置をウェーハの中心部
から外周部まで変化させたときのR-OSFが存在する位置
での平均良品率を示している。同図から、酸化膜厚が25
nm、印加条件8M/Vで、R-OSFの位置がr=1/3RでFPD密
度が非常に小さい場合には結晶面内のTZDBの良品率は95
%以上である。
【0043】(実施例2)実施例2では、直径6″φ結
晶のR-OSFの面内位置がr=1/3Rになる引上げ速度で育
成を行い、R-OSF、無欠陥領域およびFPD密度が育成条件
によってどのように変化するかを調査した。このため、
結晶面内への空孔の取り込み量が均一になるように、実
施例1の場合と同じホットゾーンで育成を行った。
【0044】実施例1と同条件でルツボ内の溶融液を安
定させてのち、単結晶の育成がシード絞り、ショルダー
形成から移行して、ボディへ移ったらヒーターパワーを
調整し、当初は引上げ速度が速く、R-OSFが外周に発生
する条件で所定の結晶長を引き上げる。単結晶の引上げ
長さが100mmに達した時点で、R-OSFの面内位置がr=1/
3Rになる引上げ速度で育成を行い、結晶の部位別にR-O
SF、無欠陥領域およびR-OSFの内側領域に生成されるFPD
欠陥の挙動について調査した。
【0045】実施例2の方法によって育成されたAs-gro
wn状態の単結晶から加工したウェーハに、Cuを塗布し、
900℃で熱処理して各欠陥領域を顕在化した後にX線ト
ポグラフ写真を撮影して、R-OSFの形態およびGrown-in
欠陥の状況を調査した。生成されたR-OSFの幅が30mm
で、R-OSFの内径位置がr=1/3Rであることを確認し
た。これから、従来の結晶と比較して、R-OSFの幅およ
び無欠陥領域が大きく拡大していることがわかる。
【0046】図8は、実施例2の方法によって育成され
たAs-grown状態の結晶におけるFPD欠陥の分布密度を示
す図である。ただし、R-OSFの面内位置の観察には、セ
コエッチングを行った。また、R-OSFの幅は30mmで結晶
半径の39%程度である。R-OSFの面内位置がr=1/3Rの
場合には、FPD欠陥は全く観察されない。同様に、転位
クラスターも観察されなっかた。
【0047】(実施例3)図1に示す単結晶育成装置を
用いて、8″φの単結晶を製造した。ルツボ内に結晶用
原料としてシリコンの多結晶120Kgを充填し、さらに電
気抵抗率が10ΩcmになるようにP型ドーパントとしてボ
ロンを添加する。そして、チャンバー内を10TorrのAr雰
囲気にした後、ヒーターのパワーを調整して全ての結晶
用原料を溶融する。ルツボ内の溶融液が安定した後、種
結晶の下端を溶融液に浸漬し、ルツボおよび引上げ軸を
回転させつつ単結晶を引き上げる。
【0048】まず、実施例1と同様に、R-OSFおよび無
欠陥領域の幅、若しくはFPD密度が育成条件によってど
のように変化するかを調査するため、結晶の引上げ速度
を徐々小さくしていく育成条件の変更実験を行った。
【0049】そこで、単結晶の育成がシード絞り、ショ
ルダー形成から移行して、ボディへ移ったらヒーターパ
ワーを調整し、当初は引上げ速度が速く、R-OSFが外周
に発生する条件で所定の結晶長を引き上げる。単結晶の
引上げ長さが100mmに達した時点で、結晶の引上げ速度
を徐々に小さくして、R-OSFおよび無欠陥領域の形態、
さらにR-OSFの内側領域に生成されるFPD欠陥の挙動を調
査した。
【0050】実施例3の方法によって育成されたAs-gro
wn状態の結晶を縦割りにして、Cuを塗布し、900℃で熱
処理して各欠陥領域を顕在化した後にX線トポグラフ写
真を撮影して、R-OSFおよび無欠陥領域の形態を観察し
た。その結果は、前述の実施例1の結果と同様であり、
従来の結晶と比較して、R-OSFの幅および無欠陥領域が
大きく拡大している。R-OSFの幅は片側で40mmまで拡大
しており、両方で80mmになっている。すなわち、8″φ
結晶の半径の半分近く(39%)がR-OSF領域となってい
る。
【0051】図9は、実施例3の方法によって育成され
たAs-grown状態の結晶におけるR-OSFの面内位置とFPD欠
陥の分布密度との関係を示す図である。ただし、R-OSF
の面内位置の観察には、セコエッチングを行った。ま
た、R-OSFの幅は40mmで結晶半径の39%程度である。同
図から、R-OSFの位置がr=2/5Rの場合には、FPD欠陥
は結晶の中心部で観察されるが、r=1/3R以下の場合
ではFPD欠陥は観察されないことがわかる。したがっ
て、育成条件を調整してR-OSFの幅や面内位置を制御す
ることによって、結晶の面内で赤外散乱体(FPD)密度が
従来より著しく減少あるいは観察されなくなるととも
に、転位クラスターのGrown-in欠陥も観察されない結晶
を育成することができる。
【0052】図10は、実施例3の方法によって製造され
た単結晶から加工されたウェーハの初期酸化膜耐圧特性
(TZDB)を調査した結果を示した図である。図中では、R-
OSFの幅が40mmで、R-OSFの発生位置をウェーハの中心部
から外周部まで変化させたときのR-OSFが存在する位置
での平均良品率を示している。同図から、酸化膜厚が25
nm、印加条件8M/Vで、R-OSFの位置がr=1/3RでFPD密
度が非常に小さい場合には結晶面内のTZDBの良品率は95
%以上であることがわかる。
【0053】(実施例4)実施例4では、直径8″φ結
晶のR-OSFの面内位置がr=1/3Rになる引上げ速度で育
成を行い、R-OSF、無欠陥領域、およびFPD密度が育成条
件によってどのように変化するかを調査する。このた
め、結晶面内への空孔の取り込み量が均一になるよう
に、実施例1、実施例3の場合と同様のホットゾーンで
育成を行った。
【0054】実施例1、実施例3と同条件でルツボ内の
溶融液を安定させてのち、単結晶の育成がシード絞り、
ショルダー形成から移行して、ボディへ移ったらヒータ
ーパワーを調整し、当初は引上げ速度が速く、R-OSFが
外周に発生する条件で所定の結晶長を引き上げる。単結
晶の引上げ長さが100mmに達した時点で、R-OSFの面内位
置がr=1/3Rになる引上げ速度で育成長さが1000mmに
なるまで育成を行い、結晶の部位別にR-OSF、無欠陥領
域、およびR-OSFの内側領域に生成されるFPD欠陥の挙動
について調査した。
【0055】実施例4の方法によって育成されたAs-gro
wn状態の単結晶から加工したウェーハに、Cuを塗布し、
900℃で熱処理して各欠陥領域を顕在化した後にX線ト
ポグラフ写真を撮影して、R-OSFの幅が40mmで、R-OSFの
内径位置がr=1/3Rになっていることを確認した。前
述の実施例3と同様に、従来の結晶と比較して、R-OSF
の幅および無欠陥領域が大きく拡大し、転位クラスター
が発生していないことがわかる。
【0056】図11は、実施例4の方法によって育成され
たAs-grown状態の結晶におけるFPD欠陥の分布密度を示
す図である。ただし、R-OSFの面内位置の観察には、セ
コエッチングを行った。R-OSFの幅は40mmで結晶半径の3
9%程度である。R-OSFの面内位置がr=1/3Rの場合に
は、FPD欠陥および転位クラスターは全く観察されなか
った。
【0057】
【発明の効果】本発明の高品質シリコン単結晶によれ
ば、その面内に発生するR-OSFの幅を拡大するととも
に、Grown-in欠陥である赤外散乱体や転位クラスターの
ない領域を拡大することができるので、デバイス特性に
優れた半導体材料を供給できる。しかも、本発明の単結
晶は結晶の面内に取り込まれる点欠陥の濃度を均一にす
ることにより育成されるものであるから、その育成に際
し大口径化、長尺化が図れ、製造コストの低減、育成能
率の向上が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】通常のCZ法による単結晶の育成に用いられて
いる単結晶育成装置の模式的断面図である。
【図2】単結晶育成時の引上げ速度と結晶欠陥の発生位
置との一般的な関係を模式的に説明した図である。
【図3】従来の育成条件で育成された8″φの結晶にお
ける、R-OSFが発生する半径方向の位置およびR-OSFの幅
と転位クラスターの発生状況との関係を模式的に示す図
である。
【図4】改善した育成条件で育成された8″φの結晶に
おける、R-OSFが発生する半径方向の位置およびR-OSFの
幅と転位クラスターの発生状況との関係を模式的に示す
図である。
【図5】結晶の面内に取り込まれた空孔の濃度分布と生
成されるR-OSFの幅との関係を模式的に示す図である。
【図6】実施例1の方法によって育成されたAs-grown状
態の結晶におけるR-OSFの面内位置とFPD欠陥の分布密度
との関係を示す図である。
【図7】実施例1の方法によって製造された単結晶から
加工されたウェーハの初期酸化膜耐圧特性(TZDB)を調査
した結果を示した図である。
【図8】実施例2の方法によって育成されたAs-grown状
態の結晶におけるFPD欠陥の分布密度を示す図である。
【図9】実施例3の方法によって育成されたAs-grown状
態の結晶におけるR-OSFの面内位置とFPD欠陥の分布密度
との関係を示す図である。
【図10】実施例3の方法によって製造された単結晶から
加工されたウェーハの初期酸化膜耐圧特性(TZDB)を調査
した結果を示した図である。
【図11】実施例4の方法によって育成されたAs-grown状
態の結晶におけるFPD欠陥の分布密度を示す図である。
【符号の説明】
1:ルツボ、 1a:内層保持容器 1b:外層保持容器、 1c:支持軸 2:ヒーター、 3:溶融液 4:引上げ軸、 5:種結晶 6:単結晶
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 忠美 佐賀県杵島郡江北町大字上小田2201番地住 友シチックス株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チョクラルスキー法によって育成されるシ
    リコン単結晶であって、As-grown状態の単結晶から加工
    したウェーハをCu溶液に浸けて、Cuを付着させ、900℃
    ×20minのCuデコレーション熱処理を行ない、X線トポ
    グラフにて観察すると、結晶面内に現れるリング状の酸
    化誘起積層欠陥の幅が育成された結晶の半径の8%を超
    えて、転位クラスター欠陥がないことを特徴とする高品
    質シリコン単結晶。
  2. 【請求項2】チョクラルスキー法によって育成されるシ
    リコン単結晶であって、As-grown状態の単結晶から加工
    したウェーハをCu溶液に浸けて、Cuを付着させ、900℃
    ×20minのCuデコレーション熱処理を行ない、X線トポ
    グラフにて観察すると、結晶面内に現れるリング状の酸
    化誘起積層欠陥の幅が育成された結晶の半径の8%を超
    えて、かつ前記リング状の酸化誘起積層欠陥の内径が育
    成された結晶の直径の0〜80%の範囲に含まれ、Grown-
    in欠陥が低密度あるいは無いことを特徴とする高品質シ
    リコン単結晶。
  3. 【請求項3】チョクラルスキー法によって育成されるシ
    リコン単結晶であって、As-grown状態の単結晶から加工
    したウェーハを熱処理炉内に650℃で投入して、投入後
    8℃/min以下で昇温して900℃×20時間および1000℃×1
    0時間の熱処理後、X線トポグラフによる酸素析出の分
    布観察を行うと、結晶面内に現れるリング状の酸化誘起
    積層欠陥の幅が育成された結晶の半径の8%を超えて、
    転位クラスター欠陥がないことを特徴とする高品質シリ
    コン単結晶。
  4. 【請求項4】チョクラルスキー法によって育成されるシ
    リコン単結晶であって、As-grown状態の単結晶から加工
    したウェーハを熱処理炉内に650℃で投入して、投入後
    8℃/min以下で昇温して900℃×20時間および1000℃×1
    0時間の熱処理後、X線トポグラフによる酸素析出の分
    布観察を行うと、結晶面内に現れるリング状の酸化誘起
    積層欠陥の幅が育成された結晶の半径の8%を超えて、
    かつ前記リング状の酸化誘起積層欠陥の内径が育成され
    た結晶の直径の0〜80%の範囲に含まれ、Grown-in欠陥
    が低密度あるいは無いことを特徴とする高品質シリコン
    単結晶。
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KR20040045986A (ko) * 2002-11-26 2004-06-05 주식회사 실트론 실리콘 웨이퍼 또는 실리콘 단결정 잉곳의 결함 영역 구분방법

Cited By (3)

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KR20040045986A (ko) * 2002-11-26 2004-06-05 주식회사 실트론 실리콘 웨이퍼 또는 실리콘 단결정 잉곳의 결함 영역 구분방법

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