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JPH1096191A - 強光沢印刷用シート - Google Patents

強光沢印刷用シート

Info

Publication number
JPH1096191A
JPH1096191A JP25205396A JP25205396A JPH1096191A JP H1096191 A JPH1096191 A JP H1096191A JP 25205396 A JP25205396 A JP 25205396A JP 25205396 A JP25205396 A JP 25205396A JP H1096191 A JPH1096191 A JP H1096191A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electron beam
sheet
coating layer
modified
acrylate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25205396A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuaki Nakayama
靖章 中山
Masahiro Kamiya
昌博 神谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oji Paper Co Ltd filed Critical Oji Paper Co Ltd
Priority to JP25205396A priority Critical patent/JPH1096191A/ja
Publication of JPH1096191A publication Critical patent/JPH1096191A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シート状基体からの電子線硬化樹脂被覆層の
脱落がない強光沢印刷用シートを提供。 【解決手段】 シート状基体と、その少なくとも一面上
に形成され、かつ電子線硬化性樹脂組成物の電子線硬化
体からなる電子線硬化樹脂被覆層とを少なくとも1層有
し、前記電子線硬化性樹脂被覆層が、少なくとも前記シ
ート状基体に隣接する内側樹脂被覆層を形成する前記電
子線硬化性樹脂組成物の100重量部(固形分)中に、
分子量150〜1000の電子線硬化性芳香族不飽和有
機化合物を10〜80重量部(固形分)配合してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、強光沢印刷用シ
ートに関するものである。さらに詳しく述べるならば、
本発明は、シート状基体からの脱落がなく、しかも印刷
後のインキの密着性に優れ、印刷適性を有する強光沢印
刷用シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】 従来、キャスト塗被紙と呼ばれる光沢
塗被紙は、顔料および接着剤を主成分とする塗被層を、
それが水を含んで可塑状態にある間に加熱された鏡面に
圧接し、乾燥仕上げして形成された強光沢塗被層を設け
たものであるが、強光沢塗被紙としての光沢度は満足の
ゆくものではなく、さらに高い光沢度のものが望まれて
いる。
【0003】この問題点を解決するために、シート状基
体に溶融した樹脂をフィルム状にして重ね、これを平滑
で高光沢表面を有する金属製円筒型回転体に圧接して冷
却し、冷却後に金属製円筒型回転体から剥離して強光沢
塗被層を形成するいわゆるラミネートコーティング方式
や、前記のラミネートコーティング方式の溶融樹脂の代
わりに、電子線照射により硬化し得る不飽和有機化合物
を主成分とした塗料組成物(以下、電子線硬化性樹脂組
成物という)から形成された塗布液層を、成型面あるい
は金属製円筒型回転体に圧接し、これに電子線を照射し
て硬化するキャスト電子線照射方式が行われ、これらの
方式により高い光沢度を有する印刷用シートが得られる
ようになった。
【0004】しかし、これらの電子線硬化樹脂被覆層に
印刷に供した場合、その印刷適性、特に印刷インキのセ
ット性が不良であり、印刷塗被紙として満足な製品は未
だ得られていなかった。
【0005】そこで、電子線硬化性樹脂組成物として直
鎖状もしくは側鎖を有するアルキル構造含有電子線硬化
性不飽和有機化合物、または不飽和高級脂肪酸の二量体
に由来するダイマー酸構造含有電子線硬化性不飽和有機
化合物、またはポリエーテル構造含有電子線硬化性不飽
和有機化合物を含むことにより、オフセット印刷、グラ
ビア印刷、凸版印刷等における印刷適性、特に印刷イン
キのセット性に優れた印刷用強光沢シートが得られる。
【0006】さらに、キャスト電子線照射方式で強光沢
印刷用シートを製造する場合、電子線硬化樹脂被覆層を
2層以上の積層構造とし、内側樹脂被覆層が、顔料を含
まない電子線硬化性樹脂組成物(以下、クリアー電子線
硬化性樹脂組成物という)の電子線照射による硬化体か
ら形成されたものであり、さらに前記内側樹脂被覆層上
に設けられた最外側樹脂被覆層が、顔料を含む電子線硬
化性樹脂組成物(以下、顔料含有電子線硬化性樹脂組成
物という)の電子線照射による硬化体から形成されたも
のからなることにより、表面の白色度が高く、かつ美粧
性の良い強光沢印刷用シートが得られる。
【0007】しかしながら、シート状基体として紙基体
を用い、その紙基体の表面上に前記電子線硬化樹脂被覆
層を設けて強光沢印刷用紙を製造した場合、この電子線
硬化性樹脂組成物の紙基体中へのしみ込みを防止する目
的から、紙基体としてキャストコート紙、アート紙、コ
ート紙等の顔料塗被紙を使用するのが常であるが、この
ような紙基体とは接着性が悪く、電子線硬化樹脂被覆層
が脱落する問題が発生していた。
【0008】また、プラスチックフィルムやいわゆる合
成紙のようなシート状基体を使用して強光沢印刷用シー
トを製造した場合にも、電子線硬化性樹脂組成物のしみ
込みが殆ど無いため、シート状基体と内側樹脂被覆層と
の接着が悪く、電子線硬化樹脂被覆層が脱落してしま
う。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】 本発明の目的は、従
来技術の前記の問題点を解決し、シート状基体上の電子
線硬化樹脂被覆層の脱落がない強光沢印刷用シートを提
供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】 本発明者らは、鋭意研
究した結果、前記のような問題点を解決する手段とし
て、シート状基体の少なくとも一面に電子線硬化樹脂被
覆層を少なくとも1層設け、前記電子線硬化樹脂被覆層
を形成する電子線硬化性樹脂組成物中に特定の官能基お
よび/または特定の結合を少なくとも1つを含む有機化
合物を配合することにより、シート状基体に接する内側
樹脂被覆層は、シート状基体との接着性が向上すること
を見出し、本発明を完成させたのである。
【0011】すなわち本発明に係る強光沢印刷用シート
は、シート状基体と、その少なくとも一面上に形成さ
れ、かつ電子線硬化性樹脂組成物の電子線硬化体からな
る電子線硬化樹脂被覆層とを有し、前記電子線硬化性樹
脂組成物100重量部(固形分)中に、分子量150〜
1000の電子線硬化性芳香族不飽和有機化合物を10
〜80重量部(固形分)配合したことを特徴とするもの
である。
【0012】また本発明に係る強光沢印刷用シートは、
シート状基体と、その少なくとも一面上に形成され、か
つ電子線硬化性樹脂組成物の電子線硬化体からなる電子
線硬化樹脂被覆層とを有し、前記電子線硬化性樹脂被覆
層が、少なくとも前記シート状基体に隣接する内側樹脂
被覆層と、最外側に配置された最外側樹脂被覆層とを含
み、前記内側樹脂被覆層を形成する電子線硬化性樹脂組
成物100重量部(固形分)中に、分子量150〜10
00の電子線硬化性芳香族不飽和有機化合物を10〜8
0重量部(固形分)配合したことを特徴とするものであ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】 前記電子線硬化樹脂被覆層を形
成する電子線硬化性樹脂組成物に電子線硬化性芳香族不
飽和有機化合物を含有することにより、理由は定かでは
ないが、シート状基体との化学的な結合力が増大し、シ
ート状基体との接着性を向上させたものであると考えら
れる。
【0014】本発明に用いられる電子線硬化性樹脂組成
物に含有する電子線硬化性芳香族不飽和有機化合物は、
分子量が150〜1000であることが好ましく、より
好ましくは170〜900である。分子量が150未満
であると、揮発し易くなり、皮膚刺激性も強く、取扱が
困難である。一方、分子量が1000より大きいと、シ
ート状基体との密着性や印刷インキとの密着性が劣るこ
とがある。
【0015】具体的には、電子線硬化性樹脂組成物に含
有する分子量150〜1000の電子線硬化性芳香族不
飽和有機化合物として、フェノールのエチレンオキシド
変性アクリレート、フェノキシエチレングリコールアク
リレート、フェノールのポリエチレングリコール変性ア
クリレート、フェノールのプロピレンオキシド変性アク
リレート、フェノールのポリプロピレングリコール変性
アクリレート、アルキルフェノールのエチレンオキシド
変性アクリレート、アルキルフェノールのポリエチレン
オキシド変性アクリレート、アルキルフェノールのプロ
ピレングリコール変性アクリレート、アルキルフェノー
ルのポリプロピレングリコール変性アクリレート、フタ
ル酸モノヒドロキシアクリレート、2−ヒドロキシ−3
−フェノキシプロピルアクリレート、2−アクリロイル
オキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタレート等の単
官能アクリレートがある。
【0016】また2官能以上の電子線硬化性芳香族不飽
和有機化合物としては、フタル酸、イソフタル酸、テレ
フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等のアクリ
レートであり、さらにこれらの化合物をエステル変性し
てもよい。また、2,4−トリレンジイソシアネート、
2,6−トリレンジイソシアネート、4,4−ジフェニ
ルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、トリジンジイソシアネート、ナフチレンジイソシア
ネート等のウレタンアクリレートである。また、ビス
(p−ヒドロキシフェニル)メタン、ビスフェノールA
のジエチレングリコール変性ジアクリレートやビスフェ
ノールAのポリエチレングリコール変性ジアクリレート
のような2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン(慣用名;ビスフェノールA)のアクリレート、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン(慣用
名;ビスフェノールB)のアクリレート、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)スルホン(慣用名;ビスフ
ェノールS)のアクリレート等であり、さらにこれらの
化合物をエポキシ変性やウレタン変性してもよい。
【0017】これら前記有機化合物は、電子線硬化性樹
脂組成物100重量部に対して、10〜80重量部配合
されていればよく、好ましくは15〜60重量部配合さ
れていればよい。
【0018】さらに前記電子線硬化樹脂被覆層が、内側
樹脂被覆層と最外側樹脂被覆層とを有する2層以上の積
層構造であることが好ましく、このような電子線硬化樹
脂被覆層のうち、シート状基体と隣接する内側樹脂被覆
層と、最外側に配置された最外側樹脂被覆層が、電子線
硬化性樹脂組成物100重量部中に、分子量150〜1
000の電子線硬化性芳香族不飽和有機化合物を10〜
80重量部含む電子線照射による硬化体からなることが
好ましい。
【0019】本発明に用いられるシート状基体の種類に
ついては特に制限はなく、上質紙のような紙基体、プラ
スチックフィルム、布、不織布、またはアルミニウム箔
等の比較的厚さの薄いものを用いることができるが、好
ましくは紙基体を用いる。紙基体としては、通常50〜
300g/m2の重量を有し、表面の平滑な紙基体が用
いられる。本発明で用いられる紙基体の種類には、特に
制限は無い。紙基体を形成するパルプとしては、一般的
には、樅、栂等から製造した針葉樹パルプ、楓、ブナ、
ポプラ等から製造した広葉樹パルプ、針葉樹広葉樹混合
パルプ等の天然パルプを主成分とするものが広く用いら
れ、クラフトパルプ、サルファイトパルプ、ソーダパル
プ等の晒化学パルプを使用できる。また合成繊維や合成
パルプを含むパルプから製造した紙基体も使用できる。
前記紙基体には、通常の各種添加剤、例えば乾燥紙力増
強剤、サイズ剤、填料、湿潤紙力増強剤、定着剤、pH
調整剤等を1種類以上含むことができる。
【0020】また、本発明のシート状基体は、特にその
素材を限定するものではないが、例えば、上質紙のよう
な紙基体の片面または両面にクレー、タルク、カオリ
ン、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、二酸化チタ
ン、水酸化マグネシウム、プラスチックピグメント等の
顔料および、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、エチレ
ン−アクリル酸共重合体樹脂、、酢酸ビニル−エチレン
共重合体樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、塩
化ビニリデン樹脂等の合成樹脂を主成分とする顔料塗被
層を有するコート紙、キャストコート紙、アート紙等の
顔料塗被紙、ポリエチレンのようなポリオレフィン樹脂
で片面あるいは両面にラミネートを施したラミネート紙
であってもよく、また紙基体を使用する場合は、電子線
硬化性樹脂組成物の浸透を防止するため、別途ポリビニ
ルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、酸化澱粉
等のバリアー剤でアンダコート層を設けてもよい。この
ような被覆層を有するシート状基体をには、内側樹脂被
覆層を用いることなく、シート状基体の樹脂被覆層上
に、直接最外側樹脂被覆層を形成してもよい。
【0021】さらに本発明に用いられる紙基体の代わり
に、プラスチックフィルムや、いわゆる合成紙のような
シート状基体を使用することは、何ら差し支えない。例
えば、ポリプロピレン樹脂やポリエチレン樹脂等のポリ
オレフィン系樹脂を含む熱可塑性樹脂組成物を溶融押し
出し法で形成したフィルムをシート状基体として使用す
ることもできる。また、合成樹脂フィルムを擬紙化した
いわゆる合成紙もシート状基体として用いることができ
る。シート状基体として用いられるプラスチックフィル
ムや、いわゆる合成紙には、クレー、タルク、カオリ
ン、炭酸カルシウム、二酸化チタン、水酸化マグネシウ
ム等の顔料、ステアリン酸亜鉛のような金属石鹸や各種
の界面活性剤等の分散剤、および有色顔料等の1種類以
上が含まれてもよい。
【0022】本発明に係る強光沢印刷用シートの平滑性
および光沢度を高めるためには、キャスト電子線照射方
式を用いて製造することが好ましく、また白色度等を向
上させる目的から、最外側樹脂被覆層に用いる電子線硬
化性樹脂組成物には、顔料を配合することが好ましい。
この場合に電子線硬化樹脂被覆層を2層以上の積層構
造、すなわち内側樹脂被覆層が、クリアー電子線硬化性
樹脂組成物の電子線硬化体から形成されたものであり、
最外側樹脂被覆層は、顔料含有電子線硬化性樹脂組成物
の電子線硬化体から形成されたもであり、キャスト法を
用いて製造するのが好ましい。
【0023】すなわち本発明に係る強光沢印刷用シート
の製造方法としては、シート状基体の一面上に、クリア
ー電子線硬化性樹脂組成物を塗布して内側塗布液層を形
成し、別に成形体表面上に、顔料含有電子線硬化性樹脂
組成物を塗布して最外側塗布液層を形成し、前記成形体
表面上においてこれに電子線照射して硬化し、最外側樹
脂被覆層を形成し、前記シート状基体上の内側塗布液層
を重ね合わせ、それによって形成された重層体に電子線
照射を施して、内側塗布液層および最外側樹脂被覆層を
接着および硬化すると共に、内側樹脂被覆層を介してシ
ート状基体と最外側樹脂被覆層とを接合させ積層体を形
成し、この積層体を前記成形体表面から剥離する方法が
ある。
【0024】また本発明に係る強光沢印刷用シートの別
の製造方法としては、シート状基体の一面上に、クリア
ー電子線硬化性樹脂組成物を塗布して内側塗布液層を形
成し、別に成形体表面上に、顔料含有電子線硬化性樹脂
組成物を塗布して最外側塗布液層を形成し、前記シート
状基体上の内側塗布液層と重ね合わせ、それによって形
成された重層体に電子線照射を施して、内側塗布液層お
よび最外側塗布液層を、互いに接着および硬化すると共
に、内側樹脂被覆層を介してシート状基体および最外側
樹脂被覆層を接合して積層体を形成し、この積層体を前
記成形体表面から剥離する方法がある。
【0025】最外側樹脂被覆層(電子線硬化樹脂被覆層
が単一層であるときは、この層)に使用される顔料配合
電子線硬化性樹脂組成物中において、用いられる顔料に
は特に限定はなく、クレー、カオリン、タルク、水酸化
マグネシウム、水酸化アルミニウム、重質炭酸カルシウ
ム、軽質炭酸カルシウム、二酸化チタン(アナターゼ型
およびルチル型)、亜鉛華、硫酸バリウム等の無機顔
料、およびプラスチックピグメントとして知られている
ポリスチレンのような有機顔料を使用することができ
る。これらの顔料は通常白色であり、表面無処理のまま
使用してもよいが、シロキサン、アルミナ、アルコー
ル、シランカップリング剤等で表面処理したものを使用
してもよい。また顔料は、単一種からなるものでもよ
く、または2種類以上を混合して使用してもよい。ま
た、このような顔料が配合された電子線硬化性樹脂組成
物には分散剤、離型剤、消泡剤、着色剤、染料、防腐剤
等の公知の助剤を必要に応じて配合することもできる。
【0026】顔料の配合量は、電子線硬化性樹脂組成物
100重量部に対し、10〜80重量部であることが好
ましく、より好ましくは20〜60重量部である。顔料
配合量が10重量部未満では、顔料の隠蔽性が不良にな
ることがあり、それが80重量部より多くなると、塗料
粘度が過度に高くなり、流動性が不良になってしまうこ
とがある。
【0027】顔料含有電子線硬化性樹脂組成物に使用す
る電子線硬化性不飽和有機化合物は、特に限定されるも
のではないが、印刷適性を付与する目的から下記の電子
線硬化性不飽和有機化合物を配合することが好ましい。
【0028】(1)直鎖状もしくは側鎖を有する分子量
300〜10000のアルキル構造含有電子線硬化性不
飽和有機化合物。 (2)分子量30〜300のアルキルジオールと、硬化
ヒマシ油の反応生成物の構造含有電子線硬化性不飽和有
機化合物。 (3)不飽和高級脂肪酸の二量体に由来するダイマー酸
構造含有電子線硬化性不飽和有機化合物。 (4)分子量1000〜10000のポリエーテル構造
含有電子線硬化性不飽和有機化合物。 が挙げることができる。これらの化合物は、上記の構造
のいずれかを有していれば、ウレタン変性、エステル変
性、エポキシ変性等されていても何ら差し支えない。
【0029】白色顔料を前記電子線硬化性不飽和有機化
合物中に分散するには、3本ロールミル(スリーロール
ミル)、2本ロールミル(ツーロールミル)、カウレス
デゾルバー、ホモミキサー、サンドグラインダー、プラ
ネタリーミキサーおよび超音波分散機等を使用すること
ができる。
【0030】本発明の強光沢印刷用シートで2層以上の
電子線硬化樹脂被覆層を有する場合、シート状基体と接
する内側樹脂被覆層に使用する電子線硬化性不飽和有機
化合物には、電子線硬化性芳香族不飽和有機化合物を必
須成分とし、それ以外は特に限定するものではなく、下
記の化合物を1種類あるいは数種類併用してもよい。
【0031】(1)脂肪族、脂環族および芳香族の1〜
6価のアルコールおよびポリアルキレングリコールのア
クリレート化合物類。 (2)脂肪族、脂環族および芳香族の1〜6価のアルコ
ールにポリアルキレンオキシドを付加させたもののアク
リレート化合物類。 (3)ポリアクリロイルアルキルリン酸エステル類。 (4)多塩基酸とポリオールとアクリル酸との反応生成
物。 (5)イソシアネートとポリオールとアクリル酸との反
応生成物。 (6)エポキシ化合物とアクリル酸との反応生成物。 (7)エポキシ化合物とポリオールとアクリル酸との反
応生成物。 等を挙げることができる。
【0032】上記追加成分を具体的に述べるならば、単
官能モノマーとして、メチルアクリレート、エチルアク
リレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレ
ート、N−ビニルピロリドン、アクリロイルモルホリ
ン、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシ
エチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレ
ート、2−ヒドキシブチルアクリレート、テトラヒドロ
フルフリルアクリレート、カプロラクトン変性テトラヒ
ドロフルフリルアクリレート、シクロヘキシルアクリレ
ート、シクロヘキシルメタクリレート、ジシクロヘキシ
ルアクリレート、イソボロニルアクリレート、ベンジル
アクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレ
ート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、
メトキシプロピレングリコールアクリレート、N,N−
ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチル
アミノエチルメタクリレート、2−エチルヘキシルカル
ビトールアクリレート、ω−カルボキシポリカプロラク
トンモノアクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチル
アクリレート、アクリル酸ダイマー、アクリル酸−9,
10−エポキシ化オレイル、メタクリル酸−9,10−
エポキシ化オレイル、マレイン酸エチレングリコールモ
ノアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ジ
シクロペンタニルアクリレート、ジシクロペンテニルオ
キシエチレンアクリレート、4,4−ジメチル−1,3
−ジオキソランのカプロラクトン付加物のアクリレー
ト、3−メチル−5,5−ジメチル−1,3−ジオキソ
ランのカプロラクトン付加物のアクリレート、ポリブタ
ジエンアクリレート、およびエチレンオキシド変性フェ
ノキシ化リン酸アクリレート等が用いられる。
【0033】また多官能モノマーとして、エタンジオー
ルジアクリレート、1,3−プロパンジオールジアクリ
レート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,
6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナン
ジオールジアクリレート、1,14−テトラデカンジオ
ールジアクリレート、1,15−ペンタデカンジオール
ジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレー
ト、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロ
ピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコ
ールジアクリレート、2−ブチル−2−エチルプロパン
ジオールジアクリレート、ポリエチレンオキシド変性水
添ビスフェノールAジアクリレート、ヒドロキシピバリ
ン酸エステルネオペンチルグリコールエステルジアクリ
レート、ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグ
リコールエステルのカプロラクトン付加物ジアクリレー
ト、エチレンオキシド変性イソシアヌル酸ジアクリレー
ト、ペンタエリスリトールジアクリレートモノステアレ
ート、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル
アクリル酸付加物、トリシクロデカンジメタノールジア
クリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、エチレンオキシド変性トリメチロールプパントリア
クリレート、ポリエチレンオキシド変性トリメチロール
プパントリアクリレート、プロピレンオキシド変性トリ
メチロールプパントリアクリレート、ポリプロピレンオ
キシド変性トリメチロールプパントリアクリレート、ペ
ンタエリスリトールトリアクリレート、エチレンオキシ
ド変性イソシアヌル酸トリアクリレート、エチレンオキ
シド変性グリセロールトリアクリレート、ポリエチレン
オキシド変性グリセロールトリアクリレート、プロピレ
ンオキシド変性グリセロールトリアクリレート、ポリプ
ロピレンオキシド変性グリセロールトリアクリレート、
ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチ
ロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリ
トールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペ
ンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアク
リレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトール
ヘキサアクリレート、およびポリカプロラクトン変性ジ
ペンタエリスリトールヘキサアクリレート等が用いられ
る。
【0034】成形体として使用する金属製円筒型回転体
は、その材質形状を特に限定するものではないが、例え
ばステンレススチール、銅、クロム等から形成され、鏡
面仕上げされた平滑な周面を有しているものが用いられ
る。また最外側樹脂被覆層と成形体表面との剥離を容易
にするために、金属製円筒型回転体の表面にシリコーン
オイルやワックス等の剥離助剤を供給することもでき
る。
【0035】成形体として使用する成型用シート状材料
は、平滑で柔軟性があれば、その材質を限定するもので
はないが、具体的にはポリエステルのようなプラスチッ
クフィルム、金属シート、樹脂コート紙、金属蒸着フィ
ルム、金属蒸着紙等が好ましく、成型用シート状材料の
表面には、最外側樹脂被覆層の剥離を容易にするため
に、シリコーンやワックス等の剥離助剤を供給してもよ
い。さらにシート状材料の表面に予め適宜の処理、例え
ばシリコーン処理のような処理を施して、硬化した最外
側樹脂被覆層の剥離を容易にしてもよい。成形体として
使用するシート状材料は、エンドレスベルト状に加工さ
れていてもよい。成形体として使用するシート状材料は
繰り返して使用することもできるが、度重なる電子線照
射による衝撃はシート状材料を劣化させるために、この
繰り返し使用の回数には限度がある。
【0036】また成形体である金属製円筒型回転体の表
面あるいはシート状材料の表面、またはシート状基体の
表面に電子線硬化性樹脂組成物を塗被する方法として
は、例えばバーコート法、エアードクターコート法、ブ
レードコート法、スクイズコート法、エアーナイフコー
ト法、ロールコート法、グラビアコート法、トランスフ
ァーコート法、コンマコート法、スムージングコート
法、マイクログラビアコート法、リバースロールコート
法、マルチロールコート法、ディップコート法、キスコ
ート法、ゲートロールコート法、落下カーテンコート
法、スライドコート法、ファウンテンコート法、および
スリットダイコート法等の塗工法を用いることができ
る。特に成形体として金属製円筒型回転体を使用する場
合には、金属製円筒型回転体の表面に傷を付けないため
に、塗布用ゴムロールを使用するロールコート法あるい
はオフセットグラビアコート法が用いることが好まし
く、さらには非接触タイプのファウンテンコーターやス
リットダイコーター等が有利に用いられる。
【0037】本発明の強光沢印刷用シートにおいて、少
なくとも1層からなる電子線硬化樹脂被覆層全体の塗被
量は、硬化後において3〜60g/m2であることが好
ましく、より好ましくは5〜40g/m2である。この
塗被量が3g/m2未満では、得られる塗被体の表面平
滑性が不十分になり、美粧性が得られず、光沢度が低下
することがある。また、この塗被量が60g/m2より
多くなると、効果が飽和し、コスト高になることがあ
る。
【0038】電子線硬化樹脂被覆層が、少なくとも1層
の内側樹脂被覆層と、最外側樹脂被覆層からなる場合、
最外側樹脂被覆層の美粧性と印刷適性を付与するために
は、その硬化後の塗被量0.1g/m2以上であること
が好ましく、より好ましくは0.3〜20g/m2であ
る。最外側樹脂被覆層の塗被量が0.1g/m2未満で
あると、顔料の配合量が多くても隠蔽性が不十分になる
ことがある。また、内側樹脂被覆層の機能を確保するた
めには、その硬化後の塗被量3g/m2以上であること
が好ましく、より好ましくは5〜20g/m2である。
内側樹脂被覆層の塗被量が3g/m2未満では紙基体の
地合ムラを埋めきれず、得られる印刷用シートの表面平
滑度が不十分になることがある。
【0039】なお本発明の印刷用シートにおいては、平
滑性を向上し、シート状基体とそれに接する電子線硬化
樹脂被覆層との接着性を向上させるために、シート状基
体とそれに接する電子線硬化樹脂被覆層との間に合成樹
脂を主成分とするアンダーコート層を設けてもよい。ア
ンダーコート層に使用される合成樹脂としては、例えば
アルキッド系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ビニル系
樹脂、セルロース系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステ
ル系樹脂またはこれらの共重合体樹脂等が挙げられ、溶
剤系あるいは水性系媒体に溶解または分散して塗布す
る。またアンダーコート層形成のために電子線硬化性樹
脂や紫外線硬化性樹脂も使用することができる。このよ
うなアンダーコート層を設けることは、シート状基体上
に電子線硬化性樹脂組成物を塗被して樹脂被覆層を形成
する分野では一般に行われている手段であり、例えば電
子線硬化性樹脂組成物を塗被した写真印画紙用支持体、
電子写真用転写紙、感熱用基紙、工程用剥離紙、熱転写
受容紙、インクジェット記録用紙、包装紙等の製造にお
いて用いられている。
【0040】電子線照射に用いられる電子線照射装置と
しては、特にその方式に限定はないが、例えばハンデグ
ラーフ型スキャニング方式、ダブルスキャニング方式、
ブロードビーム方式、およびカーテンビーム方式等の電
子線照射装置を用いることができる。これらの中でも比
較的安価で大出力の得られるカーテンビーム方式が本発
明に有効に用いられる。
【0041】電子線照射の際の加速電圧は100〜30
0kVであることが好ましく、吸収線量としては、0.
1〜8Mradであることが好ましく、0.5〜5Mr
adが特に好ましい。
【0042】
【実施例】 以下に実施例を挙げて本発明を、より具体
的に説明するが、本発明は勿論これらにより限定される
ものではない。
【0043】実施例1 下記の操作により強光沢印刷用シートを作製した。組成物1(電子線硬化樹脂被覆層形成用) 成 分 配合量 ポリプロピレングリコールをトリレンジイソシアネートでウレタ ン変性した2官能アクリレートオリゴマー(分子量2800) 35重量部 1,9−ノナンジオールジアクリレート 15重量部 (商標:ニューフロンティアL−C9A,第一工業製薬社製) フェノキシエチレングリコールアクリレート 20重量部 (商標:ニューフロンティアPHE,分子量192,第一工業製薬社製) 二酸化チタン(商標:R−23,堺化学社製) 30重量部 前記組成の混合物をそれぞれカウレスデゾルバーにて2
000rpm、20分間、混合させて組成物1を調製し
た。
【0044】強光沢印刷用シートの作製 前記組成物1を、厚さ95μmの合成紙(商標:ユポF
PG−95,王子油化合成紙社製)の表面に、メイヤー
バーを用いて硬化後の塗被量が10g/m2になるよう
に塗被し、その上から成形体として用いられる厚さ75
μmのポリエステルフィルムを重ね合わせた後、この重
層体にポリエステルフィルムの背面から加速電圧175
kV、吸収線量3Mrad、酸素濃度500ppm以下
の条件で電子線を照射し、塗布液層を硬化させ、得られ
た電子線硬化樹脂被覆層を形成すると共に、シート状基
体とを一体に接着させた。その後、この電子線硬化樹脂
被覆層よりポリエステルフィルムを剥離し、電子線硬化
樹脂被覆層を有する強光沢印刷用シートを得た。このよ
うにして得た強光沢印刷用シートを以下のように試験並
びに評価した結果を表に示す。
【0045】試験並びに評価方法 (1)シート状基体との接着性 得られた試料の電子線硬化樹脂被覆層表面上にカッター
ナイフで硬化塗膜だけに傷が付くように切れ込みを入
れ、その上から18mm巾のセロハンテープを貼り、約
135度の角度で手で剥がし、その後の強光沢印刷シー
トの表面状態を目視で評価した。○のものは実用性があ
るが、×のものは実用性に耐えないと判定される。 ○:樹脂被覆層が脱落しない。 ×:樹脂被覆層が脱落する。
【0046】(2)白紙光沢度 白紙光沢度は、JIS Z 8741によりグロスメー
ターVGS−1D(日本電色工業社製)を用い、60゜
/60゜の光沢度を測定した。測定数値が75以上のも
のは光沢度に優れると判定される。
【0047】実施例2 下記の操作により強光沢印刷用シートを作製した。組成物2(最外側樹脂被覆層形成用) 成 分 配合量 ポリプロピレングリコールをトリレンジイソシアネートでウレタ ン変性した2官能アクリレートオリゴマー(分子量2800) 45重量部 1,9−ノナンジオールジアクリレート 25重量部 (商標:ニューフロンティアL−C9A,第一工業製薬社製) 二酸化チタン (商標:R−23,堺化学社製) 30重量部
【0048】組成物3(内側樹脂被覆層形成用) 成 分 配合量 1,4−ブタンジオールとアジピン酸とのポリエステルにイソホ ロンジイソシアネートのウレタン変性ジアクリレート 50重量部 (商標:OI−13B,分子量1000,荒川化学工業社製) フェノキシエチレングリコールアクリレート 50重量部 (商標:ニューフロンティアPHE,分子量192,第一工業製薬社製) 前記組成の混合物をそれぞれカウレスデゾルバーにて2
000rpm、20分分散、混合させて組成物2および
3を調製した。
【0049】強光沢印刷用シートの作製 前記組成物2を、成形体として用いられる厚さ75μm
のポリエステルフィルムの表面に、メイヤーバーを用い
て、硬化後の塗被量が5g/m2になるように塗被し、
最外側塗布液層とした。次に、前記組成物3を、坪量1
28g/m2のキャストコート紙(商標:ミラーコート
ゴールド,新王子製紙製)からなるシート状基体の表面
に、メイヤーバーを用いて、硬化後の塗被量が10g/
2になるように内側塗布液層を塗被し、その上から前
記のポリエステルフィルムの表面上の最外側塗布液層を
重ね合わせた後、この重層体に、ポリエステルフィルム
の背面から加速電圧175kV、吸収線量3Mrad、
酸素濃度500ppm以下の条件で電子線を照射し、内
側塗布液層と最外側塗布液層を硬化させ、同時に得られ
た内側樹脂被覆層、最外側樹脂被覆層およびシート状基
体を一体に接着させた。その後、最外側樹脂被覆層より
ポリエステルフィルムを剥離し、電子線硬化樹脂被覆層
を有する強光沢印刷用シートを得た。実施例1と同様の
試験並びに評価を行った。評価結果を表に示す。
【0050】実施例3 実施例2と同様の操作を行った。ただし、組成物3の代
わりに下記の組成物4を調製し、使用した。 組成物4(内側樹脂被覆層形成用) 成 分 配合量 1,4−ブタンジオールとアジピン酸とのポリエステルにイソホ ロンジイソシアネートのウレタン変性ジアクリレート 50重量部 (商標:OI−13B,分子量1000,荒川化学工業社製) ビスフェノールAのジエチレングリコール変性ジアクリレート 50重量部 (商標:KAYARAD R−551,分子量512,日本化薬社製) 実施例2と同様にして強光沢印刷シートを作製し、評価
した。評価結果を表に示す。
【0051】実施例4 実施例2と同様の操作を行った。ただし、組成物3の代
わりに下記の組成物4を調製し、使用した。組成物5(内側樹脂被覆層形成用) 成 分 配合量 1,4−ブタンジオールとアジピン酸とのポリエステルにイソホ ロンジイソシアネートのウレタン変性ジアクリレート 50重量部 (商標:OI−13B,分子量1000,荒川化学工業社製) ビスフェノールAのポリエチレングリコール変性ジアクリレート 50重量部 (商標:ニューフロンティアBPE−10,分子量776,第一工業製薬社製) 実施例2と同様にして強光沢印刷シートを作製し、評価
した。評価結果を表に示す。
【0052】比較例1 実施例1と同様な操作を行った。ただし、組成物1の代
わりに下記の組成物6を調製し、使用した。組成物6(電子線硬化樹脂被覆層形成用) 成 分 配合量 ポリプロピレングリコールをトリレンジイソシアネートでウレタ ン変性した2官能アクリレートオリゴマー(分子量2800) 45重量部 1,9−ノナンジオールジアクリレート 25重量部 (商標:ニューフロンティアL−C9A,第一工業製薬社製) 二酸化チタン(商標:R−23,堺化学社製) 30重量部 実施例1と同様にして強光沢印刷シートを作製し、評価
した。評価結果を表に示す。
【0053】比較例2 実施例2と同様な操作を行った。ただし、組成物3の代
わりに下記の組成物7を調製し、使用した。組成物7(内側樹脂被覆層形成用) 成 分 配合量 1,4−ブタンジオールとアジピン酸とのポリエステルにイソホ ロンジイソシアネートのウレタン変性ジアクリレート 70重量部 (商標:OI−13B,分子量1000,荒川化学工業社製) アクリロイルモルホリン(商標:ACMO,興人社製) 5重量部 メトキシトリエチレングリコールアクリレート 25重量部 (商標:MTGA,荒川化学工業社製) 実施例2と同様にして強光沢印刷シートを作製し、評価
した。評価結果を表に示す。
【0054】比較例3 坪量128g/m2 の片面キャストコート紙(商標:ミ
ラーコートプラチナ、新王子製紙製)のキャストコート
面を実施例1と同様に評価した。評価結果を表に示す。
【0055】
【表1】
【0056】表からわかるように、本発明による強光沢
印刷用シートは、シート状基体との接着性に優れ、シー
ト状基体から電子線硬化樹脂被覆層の脱落がなく、しか
も白紙光沢度が極めて高い(実施例1〜4)。しかしシ
ート状基体と接する電子線硬化樹脂被覆層を形成する電
子線硬化性樹脂組成物中に電子線硬化性芳香族不飽和有
機化合物樹脂が含まれない場合には、シート状基体との
接着性が劣る(比較例1,2)。また一般のキャストコ
ート紙は白紙光沢度が非常に低い(比較例3)。
【0057】
【発明の効果】 本発明は、シート状基体の少なくとも
一面に電子線硬化樹脂被覆層を1層以上設け、シート状
基体と接する電子線硬化樹脂被覆層を形成する電子線硬
化性樹脂組成物の100重量部中に分子量150〜10
00の電子線硬化性芳香族不飽和有機化合物が10〜8
0重量部含むことにより、シート状基体との接着性が向
上し、電子線硬化樹脂被覆層がシート状基体から脱落し
ない強光沢印刷用シートが得られ、実用上極めて有用で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B05D 7/24 303 B05D 7/24 303E B32B 27/00 B32B 27/00 Z 27/30 27/30 A C09D 4/02 C09D 4/02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状基体と、その少なくとも一面上
    に形成され、かつ電子線硬化性不飽和有機化合物を主成
    分として含む塗料組成物の電子線硬化体からなる電子線
    硬化樹脂被覆層とを有し、前記塗料組成物100重量部
    (固形分)中に、分子量150〜1000の電子線硬化
    性芳香族不飽和有機化合物を10〜80重量部(固形
    分)配合したことを特徴とする強光沢印刷用シート。
  2. 【請求項2】 シート状基体と、その少なくとも一面上
    に形成され、かつ電子線硬化性不飽和有機化合物を主成
    分として含む塗料組成物の電子線硬化体からなる電子線
    硬化樹脂被覆層とを有し、前記電子線硬化性樹脂被覆層
    が、少なくとも前記シート状基体に隣接する内側樹脂被
    覆層と、最外側に配置された最外側樹脂被覆層とを含
    み、前記内側樹脂被覆層を形成する塗料組成物100重
    量部(固形分)中に、分子量150〜1000の電子線
    硬化性芳香族不飽和有機化合物を10〜80重量部(固
    形分)配合したことを特徴とする強光沢印刷用シート。
  3. 【請求項3】 前記電子線硬化性芳香族不飽和有機化合
    物が、フェノールのエチレンオキシド変性アクリレー
    ト、フェノキシエチレングリコールアクリレート、フェ
    ノールのポリエチレングリコール変性アクリレート、フ
    ェノールのプロピレンオキシド変性アクリレート、フェ
    ノールのポリプロピレングリコール変性アクリレート、
    アルキルフェノールのエチレンオキシド変性アクリレー
    ト、アルキルフェノールのポリエチレンオキシド変性ア
    クリレート、アルキルフェノールのプロピレングリコー
    ル変性アクリレート、アルキルフェノールのポリプロピ
    レングリコール変性アクリレート、2−ヒドロキシ−3
    −フェノキシプロピルアクリレート、フタル酸変性アク
    リレート、イソフタル酸変性アクリレート、テレフタル
    酸変性アクリレート、トリメリット酸変性アクリレー
    ト、ピロメリット酸変性アクリレート、2,4−トリレ
    ンジイソシアネート変性ジアクリレート、2,6−トリ
    レンジイソシアネート変性ジアクリレート、4,4−ジ
    フェニルメタンジイソシアネート変性ジアクリレート、
    キシリレンジイソシアネート変性ジアクリレート、トリ
    ジンジイソシアネート変性ジアクリレート、ナフチレン
    ジイソシアネート変性ジアクリレート、ビス(p−ヒド
    ロキシフェニル)メタン、ビスフェノールA変性ジアク
    リレート、ビスフェノールB変性ジアクリレート、ビス
    フェノールS変性ジアクリレートから選ばれた少なくと
    も1種である請求項1または2記載の強光沢印刷用シー
    ト。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005239832A (ja) * 2004-02-25 2005-09-08 Tsutsunaka Plast Ind Co Ltd 紫外線硬化型防曇組成物

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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