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JPH1096468A - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

自動変速機の制御装置

Info

Publication number
JPH1096468A
JPH1096468A JP8271620A JP27162096A JPH1096468A JP H1096468 A JPH1096468 A JP H1096468A JP 8271620 A JP8271620 A JP 8271620A JP 27162096 A JP27162096 A JP 27162096A JP H1096468 A JPH1096468 A JP H1096468A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shift
downshift
vehicle speed
vehicle
line
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8271620A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3804120B2 (ja
Inventor
Kazuo Sasaki
和夫 佐々木
Kenji Okamoto
健治 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP27162096A priority Critical patent/JP3804120B2/ja
Publication of JPH1096468A publication Critical patent/JPH1096468A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3804120B2 publication Critical patent/JP3804120B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

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Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60WCONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
    • B60W2552/00Input parameters relating to infrastructure
    • B60W2552/15Road slope, i.e. the inclination of a road segment in the longitudinal direction

Landscapes

  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両が平坦路から緩やかな登坂路に差しかか
ったときのアクセルペダルの踏込み操作によって運転者
の意図しない不必要なダウンシフトが発生することを抑
制することを課題とする。 【解決手段】 車両が登坂走行していることを各センサ
15〜18からの入力信号等から検出すると共に、その
検出結果から車両が登坂走行していると判断されるとき
には、平坦路走行中に比べてシフトダウンを起こり難く
するコントロールユニット20を備える。コントロール
ユニット20は変速マップにおけるシフトダウン用の変
速線を低車速側に変更することによりシフトダウンの発
生を抑制する。またコントロールユニット20は、この
ようなシフトダウン規制中にアクセルペダルが大きく踏
み込まれてシフトダウンが発生した場合には、平坦路走
行中に比べてシフトアップを起こり難くする二段構えの
変則制御を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速機の制御
装置、特に、登坂走行時のアクセルペダルの踏込み操作
によって不必要なシフトダウンが頻繁に起こらないよう
に改良された自動変速機の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両に搭載される自動変速機の
制御装置は、予め車速とスロットル開度とをパラメータ
として設定した変速マップにこれら二つの実測値を当て
はめて変速段を決定すると共に、クラッチやバンドブレ
ーキ等からなる複数の摩擦要素の動力伝達経路を自動的
に切り換えて上記変速段を実現するように構成されてい
る。
【0003】その場合に、上記変速マップとしては、ま
ず第一に、平坦路において適切なタイミングでシフトチ
ェンジが行なわれるように特性付けられた平坦路走行用
の変速マップが用いられる。しかしながら、例えば特開
平5−71626号公報に開示されているように、この
平坦路用マップでは登坂走行時又は降坂走行時に適切な
変速特性が得られないため、該平坦路用マップに比べて
4−3変速線が高車速側に変更されて、4速領域が縮小
され、3速領域が拡大された登降坂走行用の変速マップ
を上記平坦路用マップに加えて用いることも知られてい
る。これによれば、登降坂走行時には4速から3速にシ
フトダウンされる傾向が大きくなり、その結果、上り坂
の場合では駆動力が増大し、また、下り坂の場合ではエ
ンジンブレーキが活用されて、それぞれ平坦路用マップ
では得られない良好な変速特性が実現されることにな
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の変速制御においては、車両が平坦路から登坂
路、特に、緩やかな登坂路に差し掛かった場合に、次の
ような不具合が生じる。
【0005】すなわち、まず平坦路用マップは、一般
に、車速を一定に保つ定常走行が可能なスロットル開度
と車速との関係を表す所謂ロードロードラインを基準と
し、これに、例えば運転者による加速を意図しない無意
識のアクセルペダルの踏込み操作等の僅かな操作幅を考
慮して作成される。つまり、図10及び図11に概念的
に示すように、勾配0°のときのロードロードラインa
に対して、上記の多少の操作幅dを加味したうえで、変
速線cがこの操作幅d内に入らないような位置に設定さ
れる。したがって、いま、車両が車速vで平坦路を定常
走行しているとすると、そのスロットル開度は符号アの
位置にあり、ここで無意識のうちのアクセル操作等が行
なわれたりしても変速は起こらない。
【0006】一方、車両が平坦路から、例えば高速道路
でよく見掛けられるような長い緩やかな上り坂に入った
場合を考える。そして、運転者が現変速段のままで車速
を維持して登り切れると判断し、緩やかな上り傾斜に対
して車速を低下させないようにするだけのアクセルペダ
ルの踏込み操作を行なったものとする。このアクセル操
作は、加速のためにより大きな駆動力を得ようとするも
のではなく、上記したように、この上り坂においても平
坦路と同じ車速vを保とうとする程度のものであるか
ら、スロットル開度は符号イの位置に上昇はするが変速
線cは越えないものである。しかしながら、この状態
で、換言すれば緩傾斜のときのロードロードラインb上
で、上記した無意識のアクセル操作等が行なわれると、
スロットル開度が変速線cを越えて大きくなる場合が発
生し、その結果、シフトダウンが起き易くなるのであ
る。
【0007】そして、このダウンシフト変速は運転者の
意図しないものであるから、運転者にとっては走り難
く、ドライブフィーリングが阻害されると共に、また、
静粛性の面からも乗員に不快感を与えてしまうものとな
る。
【0008】さらには、図11に符号eで示したよう
に、上記公報に開示されているような登坂制御において
はシフトダウン用の変速線が高車速側に変更されるの
で、該シフトダウン線eと、平坦路と同じ車速vを保と
うとして踏み込んだスロットル開度イとが一層接近し
て、以上のような不具合がより頻繁に発生することにな
ると共に、登坂用マップの設定によっては、図例のよう
にシフトダウン線eがより大きく高車速側に変更され
て、上記スロットル開度イ自体がシフトダウン線eを越
え、したがって車速維持のためにアクセルペダルが踏み
込まれた時点でダウンシフト変速が起きることもあり得
る。
【0009】そこで、本発明は、従来の自動変速機の制
御装置における上記のような問題に対処するもので、車
両が平坦路から登坂路に差し掛かった場合のアクセルペ
ダルの踏込み操作に起因して、不必要なダウンシフト変
速が頻繁に起こらないようにすることを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は次のように特定される。
【0011】すなわち、本発明のうち請求項1に記載の
発明(以下「第1発明」という。)は、車両の運転状態
に基づいて変速段を自動的に切り換える自動変速機の制
御装置であって、車両の登坂走行を検出する登坂走行検
出手段と、該検出手段で車両の登坂走行が検出されてい
るときは、検出されていないときに比べて、シフトダウ
ンを起こり難くするシフトダウン規制手段とが備えられ
ていることを特徴とする。
【0012】この第1発明によれば、車両の登坂走行時
には、平坦路走行時に比べて、シフトダウンが起こり難
くなるので、運転者が上り傾斜に対して車速を低下させ
ないようにアクセルペダルを踏み込んだり、あるいは、
さらに無意識のうちにアクセル操作を行なったりして
も、従来の変速制御のように運転者の意図しない不必要
なダウンシフト変速が発生することが抑制され、運転者
のニーズに合った走り易さと静粛性が得られる。
【0013】次に、請求項2に記載の発明(以下「第2
発明」という。)は、上記第1発明において、車速に関
連する値を検出する車速関連値検出手段と、この検出手
段による検出結果と変速段を変更するための変速線が少
なくとも車速に応じて設定されている変速マップとに基
づいて変速段を決定する変速段決定手段とが備えられ、
シフトダウン規制手段は、車両の登坂走行が検出されて
いるときは、検出されていないときに比べて、上記変速
マップにおけるシフトダウン用の変速線として低車速側
の変速線を用いることにより、シフトダウンを起こり難
くすることを特徴とする。
【0014】この第2発明によれば、変速段が、少なく
とも車速を変速マップに当てはめることにより決定され
る場合に、車両の登坂走行時には、上記変速マップにお
けるシフトダウン用変速線として低車速側の変速線が用
いられるので、これにより、登坂走行時におけるシフト
ダウンが起こり難くされる。
【0015】次に、請求項3に記載の発明(以下「第3
発明」という。)は、上記第2発明において、シフトダ
ウン規制手段は、車両の登坂走行が検出されているとき
は、変速マップにおけるシフトダウン用変速線を、車両
の登坂走行が検出されていないときに比べて低車速側に
補正することにより、シフトダウン用変速線として低車
速側の変速線を用いることを特徴とする。
【0016】この第3発明によれば、変速マップにおけ
るシフトダウン用変速線が低車速側に補正されるので、
これにより、登坂走行時におけるシフトダウンが起こり
難くされる。
【0017】次に、請求項4に記載の発明(以下「第4
発明」という。)は、上記第2発明において、シフトダ
ウン規制手段は、車両の登坂走行が検出されているとき
は、変速マップを、車両の登坂走行が検出されていない
ときに比べてシフトダウン用変速線が低車速側に設定さ
れた変速マップに切り換えることにより、シフトダウン
用変速線として低車速側の変速線を用いることを特徴と
する。
【0018】この第4発明によれば、変速マップが、シ
フトダウン用変速線が低車速側に設定された変速マップ
に切り換えられるので、これにより、登坂走行時におけ
るシフトダウンが起こり難くされる。
【0019】次に、請求項5に記載の発明(以下「第5
発明」という。)は、上記第1発明において、スロット
ル開度に関連する値を検出するスロットル開度関連値検
出手段と、この検出手段による検出結果と変速段を変更
するための変速線が少なくともスロットル開度に応じて
設定されている変速マップとに基づいて変速段を決定す
る変速段決定手段とが備えられ、シフトダウン規制手段
は、スロットル開度が上記変速マップにおけるシフトダ
ウン用の変速線を越えても、該スロットル開度がシフト
ダウン用変速線を越えた時の開度から所定の値以上大き
くなるまではシフトダウンを許可しないことにより、シ
フトダウンを起こり難くすることを特徴とする。
【0020】この第5発明によれば、変速段が、少なく
ともスロットル開度を変速マップに当てはめることによ
り決定される場合に、スロットル開度が上記変速マップ
におけるシフトダウン用変速線を越えただけではシフト
ダウンが許可されず、その越えた時からのスロットル開
度の増分が所定値以上となったときに初めてシフトダウ
ンが許可されるので、これにより、登坂走行時における
シフトダウンが起こり難くされる。
【0021】また、この第5発明によれば、シフトダウ
ン用変速線の補正や変速マップの切換えを行なわなくて
済むことになる。
【0022】さらに、この第5発明によれば、スロット
ル開度の増分が所定値以上となったときにはシフトダウ
ンが許可されることになる。これは、運転者がそれ程大
きくアクセルペダルを踏み込んだ場合には、単に車速を
維持しようとしているのではなく、積極的に加速を希望
して駆動力を要求していると判断するのが妥当であるの
で、そのような場合にはシフトダウンをして、より大き
な駆動力を与えるようにするのである。これにより、運
転者のニーズに一層緻密に合致した変速制御が実現され
ることになる。
【0023】次に、請求項6に記載の発明(以下「第6
発明」という。)は、上記第1発明において、登坂路の
勾配を検出する勾配検出手段が備えられ、シフトダウン
規制手段は、該勾配検出手段で検出された勾配が大きい
ときは、小さいときに比べて、シフトダウン規制の度合
いを大きくすることを特徴とする。
【0024】この第6発明によれば、登坂路の勾配に応
じてシフトダウン規制の度合いが増減変化されるので、
シフトダウン規制の効果が常に担保されることになる。
つまり、勾配が相対的に大きいときは、小さいときに比
べて、車速維持のためのスロットル開度が大きくなる
が、この第6発明によれば、勾配が大きいときは、小さ
いときに比べて、シフトダウン規制の度合いが大きくさ
れるので、例えば、シフトダウン用変速線がより低車速
側とされたり(第2発明の場合)、スロットル開度の増
分の所定値がより大きくされて(第5発明の場合)、シ
フトダウン規制の効果が勾配の如何に拘らず常に確保さ
れることになる。
【0025】次に、請求項7に記載の発明(以下「第7
発明」という。)は、上記第1発明において、シフトダ
ウン規制手段によるシフトダウン規制の作動中にシフト
ダウンが起こったときは、該シフトダウン後の変速段か
らシフトダウン前の変速段へのシフトアップを起こり難
くするシフトアップ規制手段が備えられていることを特
徴とする。
【0026】この第7発明によれば、シフトダウン規制
手段によってシフトダウン規制が行なわれているにも拘
らず、それでもこのシフトダウン規制を越えて、運転者
が加速を意図するアクセルペダルの踏込み操作を行な
い、その結果、シフトダウンが起こったときには、その
シフトダウン後の変速段からシフトダウン前の元の変速
段へのシフトアップが起こり難くされるので、より大き
な駆動力が得られる低変速段での走行が長期間確保され
て、これにより、運転者の加速希望に合致した変速制御
が実現されることになる。
【0027】次に、請求項8に記載の発明(以下「第8
発明」という。)は、上記第7発明において、車速に関
連する値を検出する車速関連値検出手段と、この検出手
段による検出結果と変速段を変更するための変速線が少
なくとも車速に応じて設定されている変速マップとに基
づいて変速段を決定する変速段決定手段とが備えられ、
シフトアップ規制手段は、シフトダウン規制手段による
シフトダウン規制の作動中にシフトダウンが起こったと
きは、起きないときに比べて、上記変速マップにおける
シフトアップ用の変速線として高車速側の変速線を用い
ることにより、シフトアップを起こり難くすることを特
徴とする。
【0028】この第8発明によれば、変速段が、少なく
とも車速を変速マップに当てはめることにより決定され
る場合に、シフトダウンの規制中にシフトダウンが起こ
ったときには、上記変速マップにおけるシフトアップ用
変速線として高車速側の変速線が用いられるので、これ
により、シフトダウン後の変速段からシフトダウン前の
元の変速段へのシフトアップが起こり難くされる。
【0029】次に、請求項9に記載の発明(以下「第9
発明」という。)は、上記第8発明において、シフトア
ップ規制手段は、シフトダウン規制手段によるシフトダ
ウン規制の作動中にシフトダウンが起こったときは、変
速マップにおけるシフトアップ用の変速線として、上記
シフトダウン規制が作動していないときのシフトアップ
用の変速線よりも高車速側の変速線を用いることを特徴
とする。
【0030】この第9発明によれば、シフトダウン規制
手段によるシフトダウン規制の作動中にシフトダウンが
起こったときは、シフトアップ用変速線として、上記シ
フトダウン規制が作動していないときのシフトアップ用
変速線よりも高車速側の変速線が用いられるので、これ
により、シフトダウン後の変速段からシフトダウン前の
元の変速段へのシフトアップがより一層起こり難くされ
ることになる。
【0031】つまり、登坂走行時には、まず、運転者の
意図しない不必要なダウンシフト変速の発生を抑制する
ためのシフトダウン規制が行なわれるが、このシフトダ
ウン規制を越えて加速を意図するアクセルペダルの踏込
み操作があった場合には、この第9発明によれば、今度
は、却って、上記シフトダウン規制が作動していないと
きのシフトアップ用変速線、換言すれば、平坦路走行時
のシフトアップ用変速線よりも高車速側の変速線が用い
られ、結果としてシフトアップ規制がより厳しくなり、
平坦路走行時よりもシフトアップが起こり難くなる。つ
まりこれは従来の登坂制御と同様の制御であって、換言
すれば、この第9発明は、登坂走行時にはまず運転者の
意図しない不必要なダウンシフト変速の発生を抑制しつ
つ、必要とあらば、より大きな駆動力が与えられるよう
に従来と同様の登坂制御に移行するものである。これに
より、運転者が上り傾斜に対して車速を落とさない程度
のアクセル操作をしているときは、現変速段のままで走
行して、走り易さと静粛性が得られ、一方、運転者が加
速を希望してさらに大きくアクセルペダルを踏み込んだ
ときには、登坂制御に移行して、低変速段での走行と長
期間に渡る駆動力の増大が図られて、運転者のニーズを
両立させ、より一層緻密な二段構えの変速制御が実現さ
れることになる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0033】図1に示すように、この実施の形態におけ
る車両は、左右の前輪1,2が従動輪、左右の後輪3,
4が駆動輪とされ、エンジン5の出力トルクがトルクコ
ンバータ6と変速歯車機構7との組合せからなる自動変
速機8を経て、該自動変速機8の出力軸9、差動装置1
0及び左右の駆動軸11,12を介して左右の後輪3,
4に伝達されるようになっている。
【0034】また、エンジン5の吸気系にはスロットル
弁13が配設されて、アクセルペダル14の踏込みによ
り、該スロットル弁13の開度が調節され、吸入空気量
が可変制御されてエンジン出力がコントロールされるよ
うになっている。
【0035】そして、この車両には、エンジン5の出力
軸5aの回転数を検出するエンジン回転センサ15、ト
ルクコンバータ6のタービン軸6aの回転数を検出する
タービン回転センサ16、自動変速機8の出力軸9の回
転数を検出する出力回転センサ17、及びスロットル弁
13の開度を検出するスロットル開度センサ18が設け
られていると共に、これらのセンサ類から入力される各
種の信号に基づいて、図2、図6ないし図7、又は図8
のいずれかの制御プログラムに従い、自動変速機8の変
速装置19に変速信号を出力するコントロールユニット
20が備えられている。以下、上記各図に示した変速制
御を順次説明する。
【0036】まず、図2に示す変速制御は、コントロー
ルユニット20内に路面勾配に応じて相互に異なる複数
の変速マップが予めメモリされていると共に、路面勾配
の検出結果に基づいて上記変速マップを切り換えて用い
るものである。
【0037】すなわち、コントロールユニット20は、
エンジン回転数NE、タービン回転数TREV、車速V
SP、及びスロットル開度THVOL等の各種信号を読
み込む(ステップS11)。その場合に、車速VSPと
しては、自動変速機8の出力軸9の回転数から差動装置
10のギア比及びタイヤ周長等をもとに求めたものを用
いても、また、タービン回転数TREVから変速歯車機
構7のギア比、差動装置10のギア比及びタイヤ周長等
をもとに求めたものを用いてもよい。
【0038】次いで、コントロールユニット20は、路
面勾配値gradeを演算する(ステップS12)。こ
の路面勾配値gradeの演算は、概略次のようにして
行なわれる。つまり、コントロールユニット20は、エ
ンジン回転数NEとスロットル開度THVOLとからエ
ンジン5の出力トルクを求め、このエンジントルクとト
ルクコンバータ6のトルク比とからタービントルクを求
める。さらに、このタービントルクから車体重量等をも
とに平坦路走行時に得られる予想加速度を算出する。一
方、コントロールユニット20は、車速VSPの時間変
化から車両の実加速度を求める。そして、上記予想加速
度と実加速度とを比較して、両者が略等しければ平坦路
と、後者が前者より大きければ降坂路と、前者が後者よ
り大きければ登坂路とそれぞれ判定すると共に、その差
分に応じて路面勾配値gradeを演算する。
【0039】次いで、コントロールユニット20は、こ
のようにして得られた路面勾配値gradeが所定値A
より大きいか否かを判定する(ステップS13)。その
場合に、この所定値Aは、車両が現変速段のままで車速
を維持して登り切れると判断されるような緩やかな登坂
角のうちの相対的に小さな勾配角、例えば3°等に設定
されている。そして、NOの場合、つまり車両が平坦路
を走行中であると判定された場合は、図3に示す平坦路
用のシフトパターンAを選択し(ステップS14)、こ
のシフトパターンAに基づく変速判定をする(ステップ
S19)。
【0040】一方、路面勾配値gradeが所定値Aよ
り大きいときは、さらに該路面勾配値gradeが所定
値Bより大きいか否かの判定を行なう(ステップS1
5)。ここで、所定値Bは、上記所定値A以上の勾配
角、例えば5°等に設定されている。そして、NOの場
合、つまり車両が相対的に小さな勾配角の登坂路を走行
中であると判定された場合は、図4に示すシフトパター
ンBを選択し(ステップS16)、このシフトパターン
Bに基づく変速判定をする(ステップS19)。
【0041】また、路面勾配値gradeが所定値Bよ
り大きいとき、つまり車両が相対的に大きな勾配角の登
坂路を走行中であると判定された場合には、さらにダウ
ンシフトが発生したか否かの判定を行なって(ステップ
S17)、YESの場合は、図5に示すシフトパターン
Cを選択し(ステップS18)、このシフトパターンC
に基づく変速判定をする一方(ステップS19)、NO
の場合には、上記シフトパターンBを選択する(ステッ
プS16)。
【0042】このとき、図3ないし図5に示したよう
に、シフトパターンAは、専ら平坦路走行で円滑な変速
が実現するように各変速線が設定されているのに対し、
シフトパターンBは、この平坦路用シフトパターンAに
比べて、3−2シフトダウン線及び2−1シフトダウン
線が低車速側に設定されていると共に、シフトパターン
Cは、平坦路用シフトパターンAに比べて、全ての変速
線が高車速側に設定されている。
【0043】したがって、この変速制御によれば、車両
が平坦路(前記設例でいえば勾配角が3°以下)を走行
中は、シフトパターンAが用いられて、平坦路に適した
シフトチェンジが行なわれる。一方、車両が登坂路を走
行中であって、勾配角が相対的に小さいとき(前記設例
でいえば勾配角が3°より大きく5°以下のとき)は、
シフトパターンBが用いられて、ダウンシフトが発生し
難くされる。これにより、運転者がこの相対的に小さい
緩傾斜に対して車速を低下させないようにアクセルペダ
ルを踏み込んだり、あるいは、ここで無意識のうちにさ
らにアクセル操作を行なったりしても、運転者の意図し
ない不必要なダウンシフト変速が抑制され、運転者のニ
ーズに合った走り易さと静粛性が得られることになる。
【0044】また、車両が登坂路を走行中であって、勾
配角が相対的に大きいとき(前記設例でいえば勾配角が
5°より大きいとき)には、シフトダウンが起きるまで
は、同様にシフトパターンBが用いられて、ダウンシフ
トが発生し難くされるが、運転者がこの相対的に大きい
緩傾斜に対してアクセルペダルを踏み込んで加速要求を
し、その結果、シフトダウンが起きたときには、シフト
パターンCが用いられて、却って平坦路走行時よりもア
ップシフトが発生し難くされることになる。
【0045】つまり、この変速制御によれば、登坂走行
時にはまず運転者の意図しない不必要なダウンシフト変
速の発生を優先的に抑制しつつ、運転者のアクセル操作
に応じて、必要とあらば、より大きな駆動力が与えられ
るように従来の登坂制御と同様の変速制御に移行するも
のである。これにより、運転者が車速を落とさない程度
の僅かなアクセル操作をしているときの走り易さ及び静
粛性と、運転者が加速を希望して大きくアクセルペダル
を踏み込んだときの低変速段での走行及び長期間に渡る
駆動力の増大との両立が図られて、運転者のニーズに緻
密に合致した二段構えの変速制御が実現されることにな
る。
【0046】次に、図6ないし図7に示す変速制御は、
基本的に上記図2に示す変速制御と同様の流れである
が、変速マップの切換えに代えて、路面勾配の検出結果
に応じて変速線を補正して用いるものである。
【0047】すなわち、コントロールユニット20は、
前述と同様にして、各種信号を読み込んだのち(ステッ
プS21)、路面勾配値gradeを演算し(ステップ
S22)、この路面勾配値gradeが所定値Aより大
きいか否かを判定する(ステップS23)。そして、N
Oの場合、つまり車両が平坦路を走行中であると判定さ
れた場合は、ステップS24に進んで、1−2アップシ
フト用、2−3アップシフト用、3−2ダウンシフト
用、及び2−1ダウンシフト用の各変速用車速所定値F
12,F23,F32,F21を求める。これらの変速用車速所
定値F12,F23,F32,F21はそれぞれスロットル開度
THVOLの関数f12,f23,f32,f21とされてお
り、車両が平坦路走行している場合に円滑な変速が実現
するような値に設定される。
【0048】一方、路面勾配値gradeが所定値Aよ
り大きいときは、さらに該路面勾配値gradeが所定
値Bより大きいか否かの判定を行ない(ステップS2
5)、NOの場合、つまり車両が相対的に小さな勾配角
の登坂路を走行中であると判定された場合は、ステップ
S26に進んで、同じく各車速所定値F12,F23
32,F21を求めるが、その場合に、3−2ダウンシフ
ト用、及び2−1ダウンシフト用の車速所定値F32,F
21については、1未満の所定の正の値αを乗算して算出
される。その結果、これらの3−2ダウンシフト用及び
2−1ダウンシフト用の車速所定値F32,F21は、平坦
路走行時よりも低い値、つまり低車速側に設定されるこ
とになる。
【0049】また、路面勾配値gradeが所定値Bよ
り大きいとき、つまり車両が相対的に大きな勾配角の登
坂路を走行中であると判定された場合には、さらにダウ
ンシフトが発生したか否かの判定を行なって(ステップ
S27)、YESの場合は、ステップS28に進んで、
同じく各車速所定値F12,F23,F32,F21を求める
が、その場合に、これらの所定値F12,F23,F32,F
21は、全て、1より大きい所定の正の値βを乗算して算
出される。その結果、各変速用車速所定値F12,F23
32,F21は、平坦路走行時よりも高い値、つまり高車
速側に設定されることになる。
【0050】そして、ステップS29からS36におい
て、現在の変速段gearと、上記各変速用車速所定値
12,F23,F32,F21に対する車速VSPの大小関係
とから、変速段gearをそれぞれ一段づつシフトアッ
プ又はシフトダウンし、その決定された変速段gear
信号を自動変速機8の変速装置19に出力する。
【0051】したがって、この変速制御によれば、車両
が平坦路を走行中は、変速用車速所定値F12,F23,F
32,F21が、平坦路走行に適した値に設定されるのに対
して、車両が相対的に小さな勾配角の登坂路を走行中に
は、3−2シフトダウン線及び2−1シフトダウン線が
低車速側に設定され、また、車両が相対的に大きな勾配
角の登坂路を走行中には、全ての変速線が高車速側に設
定されて、これにより、上記図2に示す変速制御と同様
の作用が得られることになる。
【0052】次に、図8に示す変速制御は、このような
変速マップの切換えや変速線の補正を行なわず、スロッ
トル開度が変速線を越えてもその増分が所定量となるま
では変速を許可しないようにするものである。
【0053】すなわち、コントロールユニット20は、
前述と同様にして、各種信号を読み込んだのち(ステッ
プS41)、路面勾配値gradeを演算し(ステップ
S42)、この路面勾配値gradeが所定値Aより大
きいか否かを判定する(ステップS43)。そして、N
Oの場合、つまり車両が平坦路を走行中であると判定さ
れた場合は、ステップS44に進んで、スロットル開度
が変速線を越えてからの増分に対する所定値TVXを0
とする。一方、YESの場合、つまり車両が登坂路を走
行中であると判定された場合には、ステップS45に進
んで、上記所定値TVXを車速VSPに応じて決定す
る。
【0054】そして、コントロールユニット20は、ス
ロットル開度の増分δが上記所定値TVXより大きいか
否かを判定し(ステップS46)、NOの場合は変速を
実行せず(ステップS47)、YESの場合には変速を
実行する(ステップS48)。
【0055】したがって、この変速制御によれば、車両
が平坦路を走行中は、上記所定値TVXが0とされるの
で、スロットル開度が変速線を越えた時点で直ちに変速
が実行されて通常の変速制御が行なわれるのに対して、
車両が登坂路を走行中には、スロットル開度が変速線を
越えても直ちには変速が実行されず、スロットル開度の
増分δが上記所定値TVXを越えて大きくなったときに
初めて変速が実行されることになる。これにより、登坂
走行時には、変速実行条件が厳しくなり、結果的に変則
が遅延されてシフトダウンが起こり難くなる。
【0056】また、この変速制御においては、シフトダ
ウン線の補正や変速特性の切換えを行なわなくても済む
ことになる。
【0057】さらに、この変速制御によれば、スロット
ル開度の増分が所定値となったときにはシフトダウンが
許可されることになる。これは、運転者がそれ程大きく
アクセルペダルを踏み込んだ場合には、単に車速を維持
しようとしているのではなく、積極的に加速を希望して
駆動力を要求していると判断するのが妥当であるので、
そのような場合にはダウンシフト変速をして、より大き
な駆動力を与えるようにするのである。これにより、運
転者のニーズにより一層緻密に合致した変速制御が実現
されることになる。
【0058】ところで、前述したように、車速VSP
は、自動変速機8の出力軸9の回転数からも、また、タ
ービン回転数TREVからも求められるが、特に、ター
ビン回転数TREVから求めた値を用いて、上記各ステ
ップS12,S22,S42において勾配値grade
を演算する場合には、次のような問題が生じる。
【0059】すなわち、タービン回転数TREVから車
速VSPを決定するためには、タービン軸6aが自動変
速機8の出力軸9と直結されている必要があるが、変速
中は、変速歯車機構7内の摩擦要素の締結状態が過渡期
にあり、その動力伝達経路が変化している最中で、上記
タービン軸6aと出力軸9との回転比関係が崩れること
になる。したがって、変速中においても、タービン回転
数TREVから車速VSPを算出し、これから車両の実
加速度等を求めると、勾配値が異常な値となって、上記
各変速制御が精度不良となるのである。
【0060】そこで、図9に示すように、ステップS1
1,S21,もしくはS41で各種信号を読み込んだ次
に、ステップS51において、変速中であるかどうかを
判定し、変速中でない場合には、前述通りにステップS
12,S22,もしくはS42で勾配値gradeを演
算し、変速中のときは、ステップS52に進んで、勾配
値gradeの演算を行なわず、変速開始前の前回値を
用いるようにすることが好ましい。このようにすること
により、勾配値がタービン回転数TREVの不安定さに
起因して異常な値となることが回避され、変速制御の精
度が確保されることになる。その場合に、変速は非常に
短時間に終了するので、このように前回の勾配値gra
deを用いても、実際の勾配との差は僅かであり、変速
制御の精度は十分担保される。また、上記ステップS5
2で、前回の勾配値gradeを用いる代わりに、変速
開始前の各種信号を用いて勾配値gradeを演算する
ようにしてもよい。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の自動変速
機の制御装置によれば、車両の登坂走行時には、平坦路
走行時に比べて、シフトダウンが起こり難くなるので、
運転者が上り傾斜に対して車速を低下させないようにア
クセルペダルを踏み込んだり、あるいは、さらに無意識
のうちにアクセル操作を行なったりしても、従来の変速
制御のように運転者の意図しない不必要なダウンシフト
変速が発生することが抑制され、運転者のニーズに合っ
た走り易さと静粛性が得られる。
【0062】また、第2発明によれば、変速段が、少な
くとも車速を変速マップに当てはめることにより決定さ
れる場合に、車両の登坂走行時には、上記変速マップに
おけるシフトダウン用変速線として低車速側の変速線が
用いられるので、これにより、登坂走行時におけるシフ
トダウンが起こり難くされる。
【0063】また、第3発明によれば、変速マップにお
けるシフトダウン用変速線が低車速側に補正されるの
で、これにより、登坂走行時におけるシフトダウンが起
こり難くされる。
【0064】また、第4発明によれば、変速マップが、
シフトダウン用変速線が低車速側に設定された変速マッ
プに切り換えられるので、これにより、登坂走行時にお
けるシフトダウンが起こり難くされる。
【0065】また、第5発明によれば、変速段が、少な
くともスロットル開度を変速マップに当てはめることに
より決定される場合に、スロットル開度が上記変速マッ
プにおけるシフトダウン用変速線を越えただけではシフ
トダウンが許可されず、その越えた時からのスロットル
開度の増分が所定値以上となったときに初めてシフトダ
ウンが許可されるので、これにより、登坂走行時におけ
るシフトダウンが起こり難くされる。
【0066】また、この第5発明によれば、シフトダウ
ン用変速線の補正や変速マップの切換えを行なわなくて
済むことになる。
【0067】さらに、この第5発明によれば、スロット
ル開度の増分が所定値以上となったときにはシフトダウ
ンが許可されることになる。これは、運転者がそれ程大
きくアクセルペダルを踏み込んだ場合には、単に車速を
維持しようとしているのではなく、積極的に加速を希望
して駆動力を要求していると判断するのが妥当であるの
で、そのような場合にはシフトダウンをして、より大き
な駆動力を与えるようにするのである。これにより、運
転者のニーズに一層緻密に合致した変速制御が実現され
ることになる。
【0068】また、第6発明によれば、登坂路の勾配に
応じてシフトダウン規制の度合いが増減変化されるの
で、シフトダウン規制の効果が常に担保されることにな
る。つまり、勾配が相対的に大きいときは、小さいとき
に比べて、車速維持のためのスロットル開度が大きくな
るが、この第6発明によれば、勾配が大きいときは、小
さいときに比べて、シフトダウン規制の度合いが大きく
されるので、例えば、シフトダウン用変速線がより低車
速側とされたり(第2発明の場合)、スロットル開度の
増分の所定値がより大きくされて(第5発明の場合)、
シフトダウン規制の効果が勾配の如何に拘らず常に確保
されることになる。
【0069】また、第7発明によれば、シフトダウン規
制手段によってシフトダウン規制が行なわれているにも
拘らず、それでもこのシフトダウン規制を越えて、運転
者が加速を意図するアクセルペダルの踏込み操作を行な
い、その結果、シフトダウンが起こったときには、その
シフトダウン後の変速段からシフトダウン前の元の変速
段へのシフトアップが起こり難くされるので、より大き
な駆動力が得られる低変速段での走行が長期間確保され
て、これにより、運転者の加速希望に合致した変速制御
が実現されることになる。
【0070】また、第8発明によれば、変速段が、少な
くとも車速を変速マップに当てはめることにより決定さ
れる場合に、シフトダウンの規制中にシフトダウンが起
こったときには、上記変速マップにおけるシフトアップ
用変速線として高車速側の変速線が用いられるので、こ
れにより、シフトダウン後の変速段からシフトダウン前
の元の変速段へのシフトアップが起こり難くされる。
【0071】そして、第9発明によれば、シフトダウン
規制手段によるシフトダウン規制の作動中にシフトダウ
ンが起こったときは、シフトアップ用変速線として、上
記シフトダウン規制が作動していないときのシフトアッ
プ用変速線よりも高車速側の変速線が用いられるので、
これにより、シフトダウン後の変速段からシフトダウン
前の元の変速段へのシフトアップがより一層起こり難く
されることになる。
【0072】つまり、登坂走行時には、まず、運転者の
意図しない不必要なダウンシフト変速の発生を抑制する
ためのシフトダウン規制が行なわれるが、このシフトダ
ウン規制を越えて加速を意図するアクセルペダルの踏込
み操作があった場合には、この第9発明によれば、今度
は、却って、上記シフトダウン規制が作動していないと
きのシフトアップ用変速線、換言すれば、平坦路走行時
のシフトアップ用変速線よりも高車速側の変速線が用い
られ、結果としてシフトアップ規制がより厳しくなり、
平坦路走行時よりもシフトアップが起こり難くなる。つ
まりこれは従来の登坂制御と同様の制御であって、換言
すれば、この第9発明は、登坂走行時にはまず運転者の
意図しない不必要なダウンシフト変速の発生を抑制しつ
つ、必要とあらば、より大きな駆動力が与えられるよう
に従来と同様の登坂制御に移行するものである。これに
より、運転者が上り傾斜に対して車速を落とさない程度
のアクセル操作をしているときは、現変速段のままで走
行して、走り易さと静粛性が得られ、一方、運転者が加
速を希望してさらに大きくアクセルペダルを踏み込んだ
ときには、登坂制御に移行して、低変速段での走行と長
期間に渡る駆動力の増大が図られて、運転者のニーズを
両立させ、より一層緻密な二段構えの変速制御が実現さ
れることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態における車両の制御シ
ステム図である。
【図2】 上記車両における第1の変速制御のフロー
チャート図である。
【図3】 同変速制御で平坦路走行時に使用される変
速マップの概念図である。
【図4】 同変速制御で登坂走行時に使用される変速
マップの概念図である。
【図5】 同変速制御で登坂走行時に使用される別の
変速マップの概念図である。
【図6】 上記車両における第2の変速制御の前半部
分のフローチャート図である。
【図7】 同第2の変速制御の後半部分のフローチャ
ート図である。
【図8】 上記車両における第3の変速制御のフロー
チャート図である。
【図9】 上記各変速制御における勾配値の演算が改
良されたフローチャート図である。
【図10】 本発明の解決課題の説明図である。
【図11】 同じく、本発明の解決課題の説明図であ
る。
【符号の説明】
5 エンジン 6 トルクコンバータ 7 変速歯車機構 8 自動変速機 20 コントロールユニット

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の運転状態に基づいて変速段を自動
    的に切り換える自動変速機の制御装置であって、車両の
    登坂走行を検出する登坂走行検出手段と、該検出手段で
    車両の登坂走行が検出されているときは、検出されてい
    ないときに比べて、シフトダウンを起こり難くするシフ
    トダウン規制手段とが備えられていることを特徴とする
    自動変速機の制御装置。
  2. 【請求項2】 車速に関連する値を検出する車速関連値
    検出手段と、この検出手段による検出結果と変速段を変
    更するための変速線が少なくとも車速に応じて設定され
    ている変速マップとに基づいて変速段を決定する変速段
    決定手段とが備えられ、シフトダウン規制手段は、車両
    の登坂走行が検出されているときは、検出されていない
    ときに比べて、上記変速マップにおけるシフトダウン用
    の変速線として低車速側の変速線を用いることにより、
    シフトダウンを起こり難くすることを特徴とする請求項
    1に記載の自動変速機の制御装置。
  3. 【請求項3】 シフトダウン規制手段は、車両の登坂走
    行が検出されているときは、変速マップにおけるシフト
    ダウン用変速線を、車両の登坂走行が検出されていない
    ときに比べて低車速側に補正することにより、シフトダ
    ウン用変速線として低車速側の変速線を用いることを特
    徴とする請求項2に記載の自動変速機の制御装置。
  4. 【請求項4】 シフトダウン規制手段は、車両の登坂走
    行が検出されているときは、変速マップを、車両の登坂
    走行が検出されていないときに比べてシフトダウン用変
    速線が低車速側に設定された変速マップに切り換えるこ
    とにより、シフトダウン用変速線として低車速側の変速
    線を用いることを特徴とする請求項2に記載の自動変速
    機の制御装置。
  5. 【請求項5】 スロットル開度に関連する値を検出する
    スロットル開度関連値検出手段と、この検出手段による
    検出結果と変速段を変更するための変速線が少なくとも
    スロットル開度に応じて設定されている変速マップとに
    基づいて変速段を決定する変速段決定手段とが備えら
    れ、シフトダウン規制手段は、スロットル開度が上記変
    速マップにおけるシフトダウン用の変速線を越えても、
    該スロットル開度がシフトダウン用変速線を越えた時の
    開度から所定の値以上大きくなるまではシフトダウンを
    許可しないことにより、シフトダウンを起こり難くする
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動変速機の制御装
    置。
  6. 【請求項6】 登坂路の勾配を検出する勾配検出手段が
    備えられ、シフトダウン規制手段は、該勾配検出手段で
    検出された勾配が大きいときは、小さいときに比べて、
    シフトダウン規制の度合いを大きくすることを特徴とす
    る請求項1に記載の自動変速機の制御装置。
  7. 【請求項7】 シフトダウン規制手段によるシフトダウ
    ン規制の作動中にシフトダウンが起こったときは、該シ
    フトダウン後の変速段からシフトダウン前の変速段への
    シフトアップを起こり難くするシフトアップ規制手段が
    備えられていることを特徴とする請求項1に記載の自動
    変速機の制御装置。
  8. 【請求項8】 車速に関連する値を検出する車速関連値
    検出手段と、この検出手段による検出結果と変速段を変
    更するための変速線が少なくとも車速に応じて設定され
    ている変速マップとに基づいて変速段を決定する変速段
    決定手段とが備えられ、シフトアップ規制手段は、シフ
    トダウン規制手段によるシフトダウン規制の作動中にシ
    フトダウンが起こったときは、起きないときに比べて、
    上記変速マップにおけるシフトアップ用の変速線として
    高車速側の変速線を用いることにより、シフトアップを
    起こり難くすることを特徴とする請求項7に記載の自動
    変速機の制御装置。
  9. 【請求項9】 シフトアップ規制手段は、シフトダウン
    規制手段によるシフトダウン規制の作動中にシフトダウ
    ンが起こったときは、変速マップにおけるシフトアップ
    用の変速線として、上記シフトダウン規制が作動してい
    ないときのシフトアップ用の変速線よりも高車速側の変
    速線を用いることを特徴とする請求項8に記載の自動変
    速機の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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