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JPH1095364A - 車体フレームの製造方法 - Google Patents

車体フレームの製造方法

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Publication number
JPH1095364A
JPH1095364A JP8294243A JP29424396A JPH1095364A JP H1095364 A JPH1095364 A JP H1095364A JP 8294243 A JP8294243 A JP 8294243A JP 29424396 A JP29424396 A JP 29424396A JP H1095364 A JPH1095364 A JP H1095364A
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JP
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frame
loop
body frame
shaped member
vehicle body
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Application number
JP8294243A
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English (en)
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JP3302272B2 (ja
Inventor
Toshiro Ashina
俊郎 芦名
Takashi Chirifu
貴 池鯉鮒
Akihiro Kaikawa
明洋 介川
Sakae Sasaki
栄 佐々木
Shuichiro Iwatsuki
修一郎 岩月
Takahisa Miyabe
貴寿 宮部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP29424396A priority Critical patent/JP3302272B2/ja
Publication of JPH1095364A publication Critical patent/JPH1095364A/ja
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  • Automobile Manufacture Line, Endless Track Vehicle, Trailer (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)
  • Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 アルミニウム合金製丸パイプを素材に
し、これを曲げてフープとし、このフープをブロー成形
法にてドア枠などの枠体51〜56とし、これらの枠体
51〜56を溶接して車体フレームとする。 【効果】 アルミニウム合金製丸パイプから作ったフー
プをベースとするので、材料取りの際に端材がほとんど
発生せず、歩留りが極めて良くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車体フレームの製造
技術の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】図32は従来の4輪車の車体フレームの
分解斜視図であり、従来は、前天井クロスメンバ20
1、中央天井クロスメンバ202、後天井クロスメンバ
203、フロントピラー204,204、センタピラー
205,205、リアピラー206,206、トップ長
手メンバ207,207、ボトム長手メンバ208,2
08及び中間メンバ209,209などの主要骨格メン
バは、金属平板を打ち抜き、プレス曲げしたものをアセ
ンブリする。
【0003】図33は従来の4輪車の車体フレームの斜
視図であり、前・中央・後天井クロスメンバ201,2
02,203、フロントピラー204,204、センタ
ピラー205,205、リアピラー206,206、ト
ップ長手メンバ207,207、ボトム長手メンバ20
8,208及び中間メンバ209,209などの主要骨
格メンバを、スポット溶接などの手法で結合して、車体
フレーム200を製造する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来は、金属平板を打
ち抜くため、端材が発生して歩留りが悪い。また、直線
を基本としたメンバ201〜209を組合わせて、骨格
を作るために部品(メンバ)数が多い。そのために、製
作に係る図面、段取り工数、メンバの製造工数、仮組立
て工数、溶接工数などからなる製造費が嵩む。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の一
般的なフレーム製造方法を見直す研究を続ける中で、車
体フレームはフープ(枠体)の合成体であることに気付
いた。そこで、次に示す発明をするに至った。
【0006】請求項1は、軽合金の中空押出し材で車体
フレームを形成するものにおいて、中空押出し材でルー
プ状部材を作り、ループ状部材の一辺同士を接合するこ
とによって車体フレームの全部又は一部を形成する。
【0007】軽合金の中空押出し材から製作したループ
状部材をベースとするので、材料取りの際に端材がほと
んど発生せず、歩留りが極めて良くなる。ループ状部材
の一辺同士を接合することによって車体フレームの全部
又は一部を形成するだけで、車体フレームが製造できる
ので、従来の大型プレス設備を必要とせず、簡単な、安
価な設備で容易に車体フレームを製造することができ
る。
【0008】請求項2は、ループ状部材が、フロントガ
ラスを嵌めるためのフロントガラスフレーム、ドアを取
付けるためのドア開口フレーム、後部の小さなウインド
ガラスを嵌めるためのクォータガラスフレーム、天井の
骨組としてのルーフフレーム、デールゲートを取付ける
ためのテールゲート開口フレーム、ボンネットを取付け
るためのボンネット開口フレームのいづれかであること
を特徴とする。車体フレームの大部分をループ状部材化
することができるので、従来の大型プレス設備を必要と
せず、簡単な、安価な設備で容易に車体フレームを製造
することができる。
【0009】請求項3のループ状部材は、少なくとも2
個の中空押出し材ピースを、中子継手を介して接合する
ことで製造したことを特徴とする。複数個の中空押出し
材ピースを組合わせることで、高価なベンダー設備を使
用することなく、簡単にループ状部材を製造できる。
【0010】請求項4は、ループ状部材の一部若しくは
全部を階段断面に成形し、階段断面の階段同士を重ね合
わせた後、2個のループ状部材同士を接合することを特
徴とする。ループ状部材に若干のねじりがあっても、階
段同士を重ね合わせることで、ねじりを吸収させること
ができ、簡単に所定の製作精度が得られる。
【0011】請求項5のループ状部材は、少なくとも2
個の中空押出し材ピースを、抱き合せ継手を介して接合
することで製造したことを特徴とする。複数個の中空押
出し材ピースを組合わせることで、高価なベンダー設備
を使用することなく、簡単にループ状部材を製造でき
る。
【0012】請求項6は、抱き合せ継手で、隣り合うル
ープ状部材同士をも連結することを特徴とする。抱き合
せ継手で隣り合うループ状部材同士を連結すれば、容易
に車体フレームの剛性を高めることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基
づいて以下に説明するが、図1〜図18においては、素
材を「丸パイプ」、丸パイプを曲げ(必要によりドロ
ー、プレスを加え)て環状部材としたものを「フー
プ」、このフープを温間ブローして得た成形品を「枠
体」、この枠体の複数個を組合わせたものを「車体フレ
ーム」と呼称する。なお、車体フレームを構成する枠体
は、車両のドア取付け枠を例に説明する。図1は本発明
方法で製造した車両のドア枠の外形図であり、ドア取付
け枠1は、上枠部2、前傾斜枠部3、前縦枠部4、下枠
部5、後傾斜枠部6及び後縦枠部7とからなる中空環状
体である。図2は図1の2−2線断面図であり、前記前
傾斜枠部3は車室側面3aと後面3bがストレート面で
あり、車外面3c及び前面3dに段部3e,3fを有す
る。図3は図1の3−3線断面図であり、下枠部5は縦
長の矩形断面を呈し、車室側面5aの前部と、車外面5
bの後部とに段部5c,5dを有する。図4は図1の4
−4線断面図であり、後傾斜枠部6はテーパ面6a,6
bと段部6cとを有する。図5は図1の5−5線断面図
であり、後縦枠部7は室内面7aの後部と、車外面7b
の前部に段部7c,7dを有する。このように、ドア取
付け枠1は部分毎に断面形状が異なる。
【0014】図6は本発明に係るブロー成形金型の説明
図であり、ブロー成形金型10は固定型としての下型1
1と、可動型としての上型12からなり、下型11に溝
13とロケットピン14,14、上型12に溝15とピ
ン受け孔16,16とブローパイプ挿入孔17とを有
し、下型11に上型12を重ね、溝13と溝15とを合
せることでブロー成形のための成形空間としてのキャビ
ティを形成する。
【0015】図7はブロー成形金型のキャビティの断面
図であり、図は前記図2の断面を得るためのものであ
り、下型11の溝13に、上型12の溝15を重ね、必
要に応じて置き型18をセットすることで、必要なキャ
ビティ19を形成する。このキャビティ19の輪郭は図
2の断面の外周面に合致する。場所毎にキャビティ19
の形状が異なるが説明は省略する。
【0016】図8は本発明に係るブロー設備及び加熱設
備の原理図であり、加熱炉20は炉殻21に断熱材22
を内張りし、炉壁にヒータ23,23を取付け、炉床2
4にピア25,25,25及び温度センサ26(例えば
サーモカップル)を取付け、この温度センサ26の温度
信号を炉温制御部27で受け、炉温が所定値になるよう
に炉温制御部27で温度制御する。28は給電制御部で
ある。加熱温度は480〜550℃である。また、ブロ
ー設備30はコンプレッサ31、圧力調整弁32、耐熱
性フレキシブルチューブ33等からなり、圧縮空気を金
型10へ供給する。本例は加圧媒体が空気であるが、酸
化を嫌うなら窒素ガスなどの不活性ガスを使用し、前記
コンプレッサ31をガスボンベに変更する。
【0017】以上に述べた設備を使用して前記ドア取付
け枠1を製造する方法を次に説明する。図9(a)〜
(d)は本発明に係るドア取付け枠の製造工程図(前
期)である。(a)において、定尺のAl−Mg系アル
ミニウム合金製丸パイプから所定長さのアルミニウム合
金製丸パイプ41を切出す。(b)において、ベンダ4
2にて曲げ成形する。(c)は丸パイプ41をプレスに
て楕円断面パイプにする工程、(d)は丸パイプ41を
ドロー加工にて小径化する工程を示し、必要に応じこれ
らの加工を加える。
【0018】図10(a),(b)は本発明に係るドア
取付け枠の製造工程図(中期)である。(a)は曲げ加
工されたパイプの両端同士を溶接にて接合し、加圧パイ
プ43を取り付けた状態を示す。44はビードである。
得られたフープ45は、製品形状とほぼ同じ輪郭を呈す
る。(b)において、前記フープ45をブロー成形金型
10のキャビティ19に納め、図8に示した加熱炉20
にて軟化点以上(溶融点未満)の温度(480〜550
℃の範囲から選択した温度)まで温め、その後に加圧流
体を送って、ブロー成形する。
【0019】図11(a)〜(f)は本発明に係るドア
取付け枠の製造工程図(後期)である。(a)におい
て、金型のキャビティ19に楕円成形したフープ45A
を収納し、これを温間ブロー成形する。(b)はブロー
成形後の成形品W1(ドア取付け枠1の一部)を示し、
成形品W1の外周面は金型のキャビテイ19の外周面で
規定さたことになる。これで、前記図2に示す断面が成
形できる。(c)において、金型のキャビティ19にフ
ープ45Bを収納し、これを温間ブロー成形する。
(d)はブロー成形後の成形品W2を示し、前記図5に
示す断面が成形できる。(e)において、金型のキャビ
ティ19にフープ45Cを収納し、これを温間ブロー成
形する。(f)はブロー成形後の成形品W3を示し、前
記図3に示す断面が成形できる。このように、キャビテ
ィにアルミニウム合金製丸パイプがそのままで収納でき
ない場合には、楕円化するか、小径化して納めるように
する。
【0020】以上の温間ブロー成形により、図2〜図5
の断面を有する図1のドア取付け枠1を製造することが
できる。
【0021】尚、図9(a)〜(d)で述べた加工工程
の順序は変更可能であり、例えば(a)→(c)及び/
又は(d)→(b)であってもよい。または、図9
(a)→(b)→図10(a)→図9(c),(d)で
あってもよい。
【0022】次に、前記枠体(ドア取付け枠1)を組合
わせて、車体フレームを製造する技術について説明す
る。図12〜図14で本発明に係る4輪車用車体フレー
ムの製造方法を説明する。図12は本発明に係る4輪車
用車体フレームの分解図であり、車体フレーム50は、
ドア枠体51,51と、リア上部枠体52,52と、リ
ア下部枠体53,53と、天井枠体54と、フロントウ
インド枠体55と、フロントボンネット枠体56と、図
示せぬリアドア枠体とからなる。図下方に示したシャシ
57(サイドメンバ58,58、クロスメンバ59,6
1,62,63、サブメンバ64,64等からなる)も
車体フレームに含めるべきであるが、本実施例では除い
て説明する。
【0023】ここで、図9〜図11で説明した方法で製
造したドア取付け枠1が上記ドア枠体51に相当する。
他の枠体52〜56も同様の方法でアルミニウム合金製
丸パイプから製造されたものである。
【0024】図13は本発明に係る枠体同士の接合方法
の説明図であり、例えばドア枠体51とリア下部枠体5
3とを当接し、当接部の両端をレーザトーチ67にて溶
着する。ビード68は図面の表裏方向に連続するので、
接合強度は十分に大きい。
【0025】図14は本発明に係る4輪車用車体フレー
ムの斜視図であり、ドア枠体51,51と、リア上部枠
体52,52と、リア下部枠体53,53と、天井枠体
54と、フロントウインド枠体55と、フロントボンネ
ット枠体56とを相互に溶接にて結合してなる車体フレ
ーム50を示す。
【0026】図15(a),(b)は本発明に係る4輪
用車体フレームの別実施例図であり、(a)に示す通
り、大きなサイド枠体81,81を前記図9〜図11で
説明したところのアルミニウム合金製丸パイプをブロー
成形することで製造する。また、前天井クロスメンバ8
2、中央天井クロスメンバ83、後天井クロスメンバ8
4、センタピラー85,85、サブメンバ86,86及
びテールメンバ87,87を準備する。これら、メンバ
82〜84,86,87及びセンタピラー85は、アル
ミニウム合金丸パイプ材を曲げ加工したもの又は従来の
プレス加工品であってもよい。(b)は上記枠体81、
メンバ82〜84,86,87及びセンタピラー85を
組合わせ、溶接することにより完成した車体フレーム8
0を示す。本例は、車体フレーム80の一部にフープを
ベースとした枠体を採用したものである。
【0027】図16(a),(b)は本発明に係る4輪
用車体フレームの更なる別実施例図であり、(a)に示
す通り、大きなサイド枠体91,91を「の」の字形状
にテールパイプを含めて製造したことを特徴とする。こ
の様なサイド枠体91は、大きめのフープを前記図9〜
図11で説明したところのブロー成形法で製造し、得ら
れた成形体の1箇所を切断して「の」の字形状に再曲げ
加工することで製造する。又は、ブロー成形法で製造し
た成形体を適宜分割して「ハーフフープ」とし、これら
ハーフフープ同士を接合すること、若しくはブロー成形
法で製造した成形体の1箇所を切断して、それの一端に
テールパイプを接合してもよい。要は、サイド枠体91
を製造する過程で本発明方法を採用すればよい。
【0028】別途、前天井クロスメンバ92、中央天井
クロスメンバ93、後天井クロスメンバ94、センタピ
ラー95,95及びサブメンバ96,96を準備する。
(b)は上記枠体91、メンバ92〜94,96及びセ
ンタピラー95を組合わせ、溶接することにより完成し
た車体フレーム90を示す。
【0029】図17,図18で本発明に係る2輪車用車
体フレームの製造方法を説明する。図17は本発明に係
る2輪車用車体フレームの分解図であり、2輪車用車体
フレーム70は、ヘッドパイプ71から後方へ延出する
メインパイプ枠体72と、同様にヘッドパイプ71から
後方へ延出するダウンチューブ枠体73,73と、これ
らダウンチューブ枠体73,73下端を結ぶためのボト
ムチューブ枠体74と、上記メインパイプ枠体72から
後方へ延出するシートレール枠体75と、サブチューブ
枠体76,76とからなる。ヘッドパイプ71を除く、
枠体72〜76は、前記図9〜図11で説明したところ
のアルミニウム合金製丸パイプをブロー成形することで
製造されたものである。そして、こられの枠体72〜7
6を前記レーザ溶接法で互いに接続する。
【0030】図18は本発明に係る2輪車用車体フレー
ムの斜視図であり、溶接後の車体フレーム70の出来上
がり姿を示し、2輪車用車体フレーム70は、ヘッドパ
イプ71から後方へ延出するメインパイプ枠体72と、
同様にヘッドパイプ71から後方へ延出するダウンチュ
ーブ枠体73,73と、これらダウンチューブ枠体7
3,73下端を結ぶためのボトムチューブ枠体74と、
上記メインパイプ枠体72から後方へ延出するシートレ
ール枠体75と、サブチューブ枠体76,76とからな
る。
【0031】以上の本発明方法によって、車体フレーム
の要部の全てをブロー成形法で製造した枠体で構成する
ことが望ましいが、例えば図16におけるサブパイプ枠
体76,76を、普通のバー状のサブパイプに変更する
ことは差支えなく、要は車体フレームの少なくとも一部
を本発明方法で製造した枠体で製作すればよい。
【0032】次に、本発明の別の実施の形態を添付図に
基づいて以下に説明するが、素材を軽金属の「中空押出
し材」、この中空押出し材を曲げ(必要によりドロー、
プレスを加え)て環状部材としたものを「ループ状部
材」、このループ状部材を複数個を組合わせたものを
「車体フレーム」と呼称する。図19は本発明に係る4
輪車用車体フレームの分解図であり、車体フレーム10
0はプラットフォーム101に複数のループ状部材10
2・・・(・・・は複数を示す。以下同様。)を組合わせたも
のである。これらループ状部材102は、フロントガラ
スを嵌めるためのフロントガラスフレーム102A、ド
アを取付けるためのドア開口フレーム102B、後部の
小さなウインドガラスを嵌めるためのクォータガラスフ
レーム102C、天井の骨組としてのルーフフレーム1
02D、デールゲートを取付けるためのテールゲート開
口フレーム102E、ボンネットを取付けるためのボン
ネット開口フレーム102Fのいづれかである。
【0033】図20(a)〜(c)はループ状部材の製
造方法を示す図である。(a)において、アルミニウム
合金やマグネシウム合金やチタン合金などの軽金属を押
出すことにより製造した中空押出し材を略コ字状に曲げ
たところの中空押出し材ピース104,105及びこれ
らの中空押出し材ピース104,105の内径と同径の
外径に形成した中子継手106,106を準備する。
(b)において、中空押出し材ピース104,105を
中子継手106,106を介して接合することで、ルー
プ状部材102を製造する。(c)は上記ループ状部材
102を高さ方向途中で折曲げたものである。2個又は
それ以上の個数の中空押出し材ピース104,105を
中子継手106,106で繋ぐことで、簡単にループ状
部材102を製造することができる。
【0034】図21は本発明に係る4輪車用車体フレー
ムの組立図であり、プラットフォーム101上に、図1
9に示したループ状部材102・・・の一辺同士を接合す
ることで組立てた車体フレーム100を示す。丸22で
示した部分はフロントガラスフレーム102Aとドア開
口フレーム102Bとルーフフレーム102Dとの3部
材が集るT字部である。従来の車体では、この部分は長
手ビームの途中にクロスビームの一端を突当てて溶接し
たT字継手であった。2部材のT字継手に対して、図2
1のT字部は3つのループが集った三ツ又構造となって
いるため、従来の構造に比較して高い剛性が得られる。
勿論、丸22で示した部分以外も、図に示したとおり、
3つのループが集った三ツ又構造にしたことを示す。
【0035】図22は図21の22部拡大図(ただし、
分解図)であり、フロントガラスフレーム102A、ド
ア開口フレーム102B及びルーフフレーム102Dが
集るT字部の分解部である。フロントガラスフレーム1
02Aは、凹溝部111、第1の面112、第2の面1
13を備えた中空材であり、且つ第1の面112と第2
の面113とで階段断面を呈するものである。ドア開口
フレーム102Bも、凹溝部115、第1の面116、
第2の面117を備えた中空材であり、且つ第1の面1
16と第の段面117とで階段断面を呈するものであ
る。
【0036】図23は図22の23−23線断面図であ
り、ルーフフレーム102Dも第1の面121と第2の
面122とを備えた階段断面を呈する中空材である。そ
こで、ルーフフレーム102Dの第1の面121にフロ
ントガラスフレーム102Aの第2の面113を、ルー
フフレーム102Dの第2の面122にフロントガラス
フレーム102Aの第1の面112を重ね合わせること
ができる。
【0037】図24は図22の24−24線断面図であ
り、ルーフフレーム102Dの第1の面121にドア開
口フレーム102Bの第2の面117を、ルーフフレー
ム102Dの第2の面122にドア開口フレーム102
Bの第1の面116を重ね合わせることができる。
【0038】図25はフロントガラスフレームとルーフ
フレームとの接合部の断面図であり、ルーフフレーム1
02Dにフロントガラスフレーム102Aを沿わせて溶
接し、フロントガラスフレーム102Aの凹溝部111
にバックミラー124のアーム125の基部を嵌合し、
ルーフ126と室内側ライニング127とフロントガラ
ス128を取付けた状態を示す。
【0039】図26はドア開口フレームとルーフフレー
ムとの接合部の断面図であり、ルーフフレーム102D
にドア開口フレーム102Bを沿わせて溶接し、ドア開
口フレーム102Bの凹溝部115にドア受けパッキン
131の基部を嵌合し、ルーフ126と室内側ライニン
グ127とドア枠132を取付けた状態を示す。
【0040】以上に述べたとおりループ状部材102を
階段断面にして、互いに階段同士を重ねることにより、
一対のループ状部材102,102を接合するようにす
れば、若干のねじれがあっても一対のループ状部材10
2,102同士を良好に接合することができ、接合不良
の発生する心配が無くなる。なお、階段断面は、接合部
分にあればよいから、階段段面をループ状部材の必要箇
所に部分的に形成しても目的は達する。
【0041】図27(a),(b)はループ状部材同士
の接合部の変形例を示す断面図である。(a)におい
て、例えばルーフフレーム102Dとドア開口フレーム
102Bとを接合するときに、ドア開口フレーム102
Bの第1の面116及び第2の面117を無くする。
(b)にて、ルーフフレーム102Dとドア開口フレー
ム102Bとを接合すれば、ルーフフレーム102Dの
第1の面121及び第2の面122が中間仕切壁とな
り、全体の曲げ剛性が確保できる。図26の構造に比較
して軽量化が図れる。
【0042】図28(a),(b)はループ状部材同士
の接合部の変形例を示す断面図である。(a)におい
て、ルーフフレーム102Dとドア開口フレーム102
Bとを接合するときに、例えばルーフフレーム102D
の第1の面121及び第2の面122を無くする。
(b)にて、ルーフフレーム102Dとドア開口フレー
ム102Bとを接合すれば、ドア開口フレーム102B
の第1の面116及び第2の面117が中間仕切壁とな
り、全体の曲げ剛性が確保できる。図26の構造に比較
して軽量化が図れる。
【0043】図29(a),(b)はループ状部材同士
の接合部の変形例を示す断面図である。(a)におい
て、ルーフフレーム102Dとドア開口フレーム102
Bとを接合するときに、ルーフフレーム102Dの第1
の面121及び第2の面122を無くとともに、ドア開
口フレーム102Bの第1の面116及び第2の面11
7を無くする。(b)にて、ルーフフレーム102Dと
ドア開口フレーム102Bとを接合すれば、十分に大き
な断面の中空材が得られる。
【0044】図30(a)は図21の30−30線断面
図であり、ドア開口フレーム102Bとクォータガラス
フレーム102Cとを突合わせると大きな凹部135が
できることがある。そこで、図30(b)に示すよう
に、レール136を嵌合し、このレール136でドア開
口フレーム102Bとクォータガラスフレーム102C
とを強固に繋ぐ様にしてもよい。レール136は単なる
補強材に留まらず、室内カーテンのためのカーテンレー
ルとしても活用できる。なお、137はクォータガラ
ス、138はドアガラスである。
【0045】図31(a)〜(d)は本発明に係る抱き
合せ継手及びその活用法の説明図である。(a)は抱き
合せ継手の斜視図であり、この継手140は、左右2本
の棒又はパイプ状ピースを抱き合せるのに適したもので
あり、チャンネル141と、このチャンネル141の開
口に望むタイプレート142との2部材からなる。本実
施例では、タイプレート142にストライカー取付け座
143を突起形成、即ちT字断面に形成したものであ
る。または、前記ストライカー取付け座143の突起を
備えていないところのタイプレート142Bとチャンネ
ル141との組合せを抱き合せ継手140Bとする。
【0046】(b)において、中空押出し材ピース14
6,147同士および中空押出し材ピース148,14
9同士を突き当てる。そして、矢印の如くチャンネル
141を横から嵌める。さらに、手前から矢印の如く
タイプレート142を沿わせる。
【0047】(c)において、チャンネル141及びタ
イプレート142を溶接又は接着することにより、中空
押出し材ピース146〜149を継手140を介して強
固に接合する。なお、この際に、中空押出し材ピース1
46,147間の継ぎ目144と、中空押出し材ピース
148,149間の継ぎ目145とは図示するごとく高
さ方向でオフセツトさせることが強度上望ましい。
【0048】(d)はドア開口フレーム102Bと、ク
ォータガラスフレーム102Cの下位のアンダフレーム
102Hとの結合に前記抱き合せ込み継手140を採用
し、アンダフレーム102Hとクォータガラスフレーム
102Cとの結合に継手104B、クォータガラスフレ
ーム102Cとドア開口フレーム102Bとの結合に継
手104Bを採用した例を示す。すなわち、上記抱き合
せ継手140,104Bは、左右の隣り合う2個のルー
プ状部材102B,102C同士を繋ぐ作用と、上下の
中空押出し材ピース146,147同士(又は148,
149同士)を同軸に接合する作用との双方をなす部材
である。
【0049】尚、図示しないがループ状部材102の一
辺を凹面にし、他のループ状部材102の一辺を凸面に
し、これら凹凸面同士を重ね合せるようにしてもよい。
または、ループ状部材102の一辺を凹面にしたものを
2本用意し、且つ楕円断面の中間材を1本用意し、2つ
の凹面を中間材を介して重ね、これらを接合するように
したもよい。
【0050】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1は、軽合金の中空押出し材で車体フレー
ムを形成するものにおいて、中空押出し材でループ状部
材を作り、ループ状部材の一辺同士を接合することによ
って車体フレームの全部又は一部を形成する。
【0051】ループ状部材は細長いパイプ材であるか
ら、曲げ加工が容易で高い精度の加工が可能となる。こ
のようなループ状部材の一辺同士を接合する、即ち束ね
ることにより太く剛性の高い車体フレームを得ることが
できる。なお、ループ状部材の一辺同士の接合にはレー
ザ溶接法が採用できるので、熱歪を少なくすることがで
きる。この様に、ループ状部材の一辺同士を接合するこ
とによって車体フレームの全部又は一部を形成するだけ
で、車体フレームが製造できるので、従来の大型プレス
設備を必要とせず、簡単な、安価な設備で容易に車体フ
レームを製造することができる。
【0052】請求項2は、ループ状部材が、フロントガ
ラスを嵌めるためのフロントガラスフレーム、ドアを取
付けるためのドア開口フレーム、後部の小さなウインド
ガラスを嵌めるためのクォータガラスフレーム、天井の
骨組としてのルーフフレーム、デールゲートを取付ける
ためのテールゲート開口フレーム、ボンネットを取付け
るためのボンネット開口フレームのいづれかであること
を特徴とする。
【0053】寸法精度の良いループ状部材で車体の開口
部を構成したので、シール部材に高い精度が出せ、開口
部のシール性を高めることができる。また、従来の車体
では、例えばセンターピラートップとルーフとの結合部
分は長手ビームの途中にピラートップを突当てて溶接し
たT字継手であった。これに対して、本発明では3つの
ループが集った三ツ又構造にすることができるため、、
従来の構造に比較して高い剛性の結合部が得られる。そ
して、車体フレームの大部分をループ状部材化すること
ができるので、従来の大型プレス設備を必要とせず、簡
単な、安価な設備で容易に車体フレームを製造すること
ができる。
【0054】請求項3のループ状部材は、少なくとも2
個の中空押出し材ピースを、中子継手を介して接合する
ことで製造したことを特徴とする。複数個の中空押出し
材ピースを組合わせることで、高価なベンダー設備を使
用することなく、簡単にループ状部材を製造できる。
【0055】請求項4は、ループ状部材の一部若しくは
全部を階段断面に成形し、階段断面の階段同士を重ね合
わせた後、2個のループ状部材同士を接合することを特
徴とする。ループ状部材に若干のねじりがあっても、階
段同士を重ね合わせることで、ねじりを吸収させること
ができ、簡単に所定の製作精度が得られる。
【0056】請求項5のループ状部材は、少なくとも2
個の中空押出し材ピースを、抱き合せ継手を介して接合
することで製造したことを特徴とする。複数個の中空押
出し材ピースを組合わせることで、高価なベンダー設備
を使用することなく、簡単にループ状部材を製造でき
る。
【0057】請求項6は、抱き合せ継手で、隣り合うル
ープ状部材同士をも連結することを特徴とする。抱き合
せ継手で隣り合うループ状部材同士を連結すれば、容易
に車体フレームの剛性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法で製造した車両のドア枠の外形図
【図2】図1の2−2線断面図
【図3】図1の3−3線断面図
【図4】図1の4−4線断面図
【図5】図1の5−5線断面図
【図6】本発明に係るブロー成形金型の説明図
【図7】ブロー成形金型のキャビティの断面図
【図8】本発明に係るブロー設備及び加熱設備の原理図
【図9】本発明に係るドア取付け枠の製造工程図(前
期)
【図10】本発明に係るドア取付け枠の製造工程図(中
期)
【図11】本発明に係るドア取付け枠の製造工程図(後
期)
【図12】本発明に係る4輪車用車体フレームの分解図
【図13】本発明に係る枠体同士の接合方法の説明図
【図14】本発明に係る4輪車用車体フレームの斜視図
【図15】本発明に係る4輪用車体フレームの別実施例
【図16】本発明に係る4輪用車体フレームの更なる別
実施例図
【図17】本発明に係る2輪車用車体フレームの分解図
【図18】本発明に係る2輪車用車体フレームの斜視図
【図19】本発明に係る4輪車用車体フレームの分解図
【図20】ループ状部材の製造方法を示す図
【図21】本発明に係る4輪車用車体フレームの組立図
【図22】図21の22部拡大図(ただし、分解図)
【図23】図22の23−23線断面図
【図24】図22の24−24線断面図
【図25】フロントガラスフレームとルーフフレームと
の接合部の断面図
【図26】ドア開口フレームとルーフフレームとの接合
部の断面図
【図27】ループ状部材同士の接合部の変形例を示す断
面図
【図28】ループ状部材同士の接合部の変形例を示す断
面図
【図29】ループ状部材同士の接合部の変形例を示す断
面図
【図30】図21の30−30線断面図
【図31】本発明に係る抱き合せ継手及びその活用法の
説明図
【図32】従来の4輪車の車体フレームの分解斜視図
【図33】従来の4輪車の車体フレームの斜視図
【符号の説明】
10…ブロー成形金型、19…キャビティ、20…加熱
炉、30…ブロー設備、41…アルミニウム合金製丸パ
イプ、42…ベンダ、45,45A,45B,45C…
フープ、50,70,80,90,100…車体フレー
ム、51〜56,72〜76,81,91…枠体、10
2…ループ状部材、102A…フロントガラスフレー
ム、102B…ドア開口フレーム、102C…クォータ
ガラスフレーム、102D…ルーフフレーム、102E
…テールゲート開口フレーム、102F…ボンネット開
口フレーム、104,105,146〜149…中空押
出し材ピース、106…中子継手、112,116,1
21…階段を形成するための第1の面、113,11
7,122…階段を形成するための第2の面、140,
140B…抱き合せ継手。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 栄 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 岩月 修一郎 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 宮部 貴寿 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軽合金の中空押出し材で車体フレームを
    形成するものにおいて、前記中空押出し材でループ状部
    材を作り、ループ状部材の一辺同士を接合することによ
    って車体フレームの全部又は一部を形成することを特徴
    とした車体フレームの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記ループ状部材が、フロントガラスを
    嵌めるためのフロントガラスフレーム、ドアを取付ける
    ためのドア開口フレーム、後部の小さなウインドガラス
    を嵌めるためのクォータガラスフレーム、天井の骨組と
    してのルーフフレーム、デールゲートを取付けるための
    テールゲート開口フレーム、ボンネットを取付けるため
    のボンネット開口フレームのいづれかであることを特徴
    とした請求項1記載の車体フレームの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記ループ状部材は、少なくとも2個の
    中空押出し材ピースを、中子継手を介して接合すること
    で製造したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載
    の車体フレームの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記ループ状部材の一部若しくは全部を
    階段断面に成形し、階段断面の階段同士を重ね合わせた
    後、2個のループ状部材同士を接合することを特徴とす
    る請求項1又は請求項2記載の車体フレームの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記ループ状部材は、少なくとも2個の
    中空押出し材ピースを、抱き合せ継手を介して接合する
    ことで製造したことを特徴とする請求項1又は請求項2
    記載の車体フレームの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記抱き合せ継手で、隣り合うループ状
    部材同士をも連結することを特徴とした請求項5記載の
    車体フレームの製造方法。
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