JPH1077286A - 発光性シクロデキストリン誘導体及びその製造方法 - Google Patents
発光性シクロデキストリン誘導体及びその製造方法Info
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- JPH1077286A JPH1077286A JP23558496A JP23558496A JPH1077286A JP H1077286 A JPH1077286 A JP H1077286A JP 23558496 A JP23558496 A JP 23558496A JP 23558496 A JP23558496 A JP 23558496A JP H1077286 A JPH1077286 A JP H1077286A
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Abstract
の提供。 【解決手段】 下記式(III)又は(IV)で表されるシク
ロデキストリン誘導体およびその塩。 【化1】 (式(III)中、R1 は水素、炭素数1〜6のアルキル基
または炭素数1〜6のアルコキシル基を表し、R2 は水
素、炭素数1〜6のアルキル基または置換基を有する炭
素数1〜6のアルキル基を表し、式(IV)中、R1 は水
素、炭素数1〜6のアルキル基または置換基を有する炭
素数1〜6のアルキル基を表し、mは0から5の整数を
表し、nは6、7または8の整数を表す。)
Description
規なシクロデキストリン誘導体、およびシクロデキスト
リンに発光性を付与する新規な発光性化合物に関する。
さらに本発明は、上記シクロデキストリン誘導体の製造
方法に関する。
ノース単位からなるα-1,4結合の環状オリゴ糖である。
シクロデキストリンおよびその誘導体は、その環状構造
に由来する空孔内の疎水的性質を有し、疎水的化合物に
対する包接能を有する。そのため各産業分野での利用が
盛んに行われている。例えば食品分野においてはフレー
バーを持続させる食品添加剤として、また、製薬分野に
おいては薬品の安定化、薬品の投与法の改善、薬品の吸
収性の改善剤として、工学分野ではポリマー材料とし
て、さまざまな利用が行われている。また、シクロデキ
ストリンの物性を改変する目的で種々の修飾を施すこと
が行われてれている。ところで、シクロデキストリンは
種々の化合物を包接することが知られており、化学発光
性を有する化合物についての包接についても報告がある
〔例えば、Y.Toya: Nippon Nogeikagaku Kaishi, 66, 7
42-747(1992)〕。しかし、シクロデキストリン自身に発
光性を付与したシクロデキストリン誘導体はこれまでに
報告された例がない。化学発光性を有するシクロデキス
トリン誘導体は、工学分野での発光デバイスとしての利
用が考えられ、例えば発光センサーへの利用がある。ま
た、生物化学的には生体成分の分析等での利用が期待さ
れる。
は、発光活性を有するシクロデキストリン誘導体及びこ
のような誘導体を合成するための中間体となる化学発光
性を有する化合物を提供することにある。
又は(II)で表される化合物に関する。
のアルキル基または炭素数1〜6のアルコキシル基を表
し、R2 は水素、炭素数1〜6のアルキル基または置換
基を有する炭素数1〜6のアルキル基を表し、式(II)
中、R1 は水素、炭素数1〜6のアルキル基または置換
基を有する炭素数1〜6のアルキル基を表し、mは0か
ら5の整数を表す。)
で表されるシクロデキストリン誘導体およびその塩に関
する。
のアルキル基または炭素数1〜6のアルコキシル基を表
し、R2 は水素、炭素数1〜6のアルキル基または置換
基を有する炭素数1〜6のアルキル基を表し、式(IV)
中、R1 は水素、炭素数1〜6のアルキル基または置換
基を有する炭素数1〜6のアルキル基を表し、mは0か
ら5の整数を表し、nは6、7または8の整数を表
す。)
表される化合物またはその塩と、6−モノデオキシアミ
ノシクロデキストリンとを脱水縮合することを特徴とす
る式(III)又は(IV)で表されるシクロデキストリン誘
導体またはその塩の製造方法に関する。
するシクロデキストリン誘導体を合成するための中間体
となる化学発光性を有する化合物である。式(I)中、
R1 を表すアルキル基は、例えば、メチルまたはエチル
である。R1 を表すアルコキシル基は、例えば、メトキ
シまたはエトキシである。R2 を表すアルキル基は、例
えば、メチルまたはエチルである。R2 を表す置換基を
有するアルキル基は、例えば、ベンジルである。式(I
I)中、R1 を表すアルキル基は、例えば、メチルまた
はエチルである。R1 を表す置換基を有するアルキル基
は、例えば、ベンジルである。mは0〜5の整数である
が、好ましくは、0〜2の整数である。
塩または付加塩である。式(I)又は(II)で表される化
合物は、安定性を向上させるため塩を形成しても良く、
金属塩としては、例えば、ナトリウム、カリウム、リチ
ウム等のアルカリ金属塩、マグネシウム、カルシウム、
バリウム等のアルカリ土類金属、その他、アルミニウム
等との金属塩を挙げることができる。また付加塩として
は、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸、ギ酸、酢酸、ク
エン酸、乳酸、臭化水素酸、トリフルオロ酢酸等の酸と
の付加塩が挙げられる。これらの塩は公知の方法により
遊離の本発明の化合物より製造でき、或は相互に変換す
ることができる。
を出発原料として合成できる。式(V) に示される化合物
は、既知の方法(Kishi, Y.; Tanino, H.; Goto, T. Te
trahedron Lett., 1972, 2747-2748. )で得られる。式
(V) に示される化合物と2−ケトグルタル酸を、還元処
理により、還元縮合させ、ジカルボン酸アミノピラジン
誘導体を得る。次いでこのジカルボン酸アミノピラジン
誘導体を酸性条件下、閉環脱水を行うことにより、式
(I)で示されるイミダゾピラジノン誘導体を得ること
ができる。
を出発原料として合成できる。式(VI) に示される化合
物は既知の方法(Kishi, Y.; Tanino, H.; Goto, T. Te
trahedron Lett., 1972, 2747-2748. )で得られる。式
(VI)に示される化合物を水素化ナトリウムを反応させた
後、エチル−4−ブロモ−n−ブチレートと反応させ、
エチル−4−ブロモ−n−ブチレートのブロモ原子を式
(VI) の化合物のフェノールと置換させる。その後、酸
性条件下、各種の2−ケト酸と反応させることにより式
(II) で示されるイミダゾピラジノンカルボン酸体を得
ることができる。
ン誘導体 本発明において、シクロデキストリンとは、α−シクロ
デキストリン(n=6)、β−シクロデキストリン(n=7)、
γ−シクロデキストリン(n=8)をいう。但し、式(III)
及び式(IV)のシクロデキストリン誘導体は、シクロデ
キストリンを構成するD(+)-グルコピラノース単位の6
位のアミノ基と式(I)又は式(II)で表される化合物
とのアミド結合による製造されるものであるから、他の
位置に反応に関与しないいずれの置換基が存在していて
も、合成上、支障はない。
ば、メチルまたはエチルである。R1 を表すアルコキシ
ル基は、例えば、メトキシまたはエトキシである。R2
を表すアルキル基は、例えば、メチルまたはエチルであ
る。R2 を表す置換基を有するアルキル基は、例えば、
ベンジルである。式(IV)中、R1 を表すアルキル基
は、例えば、メチルまたはエチルである。R1 を表す置
換基を有するアルキル基は、例えば、ベンジルである。
mは0〜5の整数であるが、好ましくは、0〜2の整数
である。
ば、金属塩または付加塩である。式(III)又は(IV)で
表されるシクロデキストリン誘導体は、安定性を向上さ
せるため塩を形成しても良く、金属塩としては、例え
ば、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属
塩、マグネシウム、カルシウム、バリウム等のアルカリ
土類金属、その他、アルミニウム等との金属塩を挙げる
ことができる。また付加塩としては、例えば、塩酸、硫
酸、硝酸、燐酸、ギ酸、酢酸、クエン酸、乳酸、臭化水
素酸、トリフルオロ酢酸等の酸との付加塩が挙げられ
る。これらの塩は公知の方法により遊離の本発明のシク
ロデキストリン誘導体より製造でき、或は相互に変換す
ることができる。
と、既知の方法(例えばK.Hamasaki, H.Ikeda, A.Namur
a, A.Ueno, F.Toda, I.Suzuki, T.Osa, J.Am.Chem.So
c., 115, 5035-5040 (1993))で得られるα−6−モノデ
オキシアミノシクロデキストリン、β−6−モノデオキ
シアミノシクロデキストリン、またはγ−6−モノデオ
キシアミノシクロデキストリン等の6−モノデオキシア
ミノシクロデキストリンのアミン部分とを脱水縮合剤を
用い、アミド結合させる。これにより、式(III)および
(IV)で表される発光性のシクロデキストリン誘導体を得
ることができる。アミンとカルボン酸との結合方法とし
ては、ペプチド結合で繁用されている活性エステルとの
縮合反応並びにイソシアネートまたはイソチオシアネー
ト等との反応等が挙げられる。得られた誘導体は、クロ
マトグラフィー、結晶化等の通常手段により精製するこ
とができる。
明する。 実施例1
2-ケトグルタル酸(4.00g, 0.0274mol)をエタノールに溶
解し、5%-Pd-C(1.60g)を添加し、水素気流下55℃で5時
間反応させた。セライト (細) でPd-Cを濾別し、濾液を
減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー (3%
メタノール/塩化メチレン) にて精製し、収率66% でジ
カルボン酸体2(3.82g) の黄色結晶を得た。 収率 66% mp 166-167℃ (プリズム晶:メタノール、塩化メチレ
ン) UV(MeOH) λ max nm (ε) 351 (10200), 286 (24530) IR (KBr) 3400, 3050, 2900, 1725, 1700, 1610, 1570,
1500, 1445, 1380, 1290, 1255, 1220, 1185 cm-1 1 H NMR (CD3OD)δ(J)=1.90-2.30 (4H m CH2CH2), 3.83
(3H s CH3), 4.20 (2H sCH2) , 4.50-4.60 (1H m CHC
H2), 6.97 (2H d ph), 7.18-7.40 (5H m ph), 7.81 (2H
d ph), 8.30 (1H s CH) SIMS m/z 422 [M+1]+ 実施例2
オキサン、10%HCl、水を加え 100℃に保ち3時間還流を
行い、精製した結晶を濾別し、収率91% でカルボン酸体
塩酸塩3 (3.85g)の黄色結晶を得た。 収率 91% mp 154-156℃ (プリズム晶:1,4-ジオキサン、水) UV(MeOH) λ max nm (ε) 432 (9120), 351 (5440),
260 (24550) IR (KBr) 2750, 2500, 1700, 1650, 1580, 1490, 1250,
1170 cm-1 1 H NMR (CD3OD)δ(J)=2.70-3.00 (4H m CH2CH2), 3.83
(3H s CH3), 4.56 (2H sCH2) , 7.05 (2H d 9 ph), 7.1
5-7.50 (5H m ph), 7.80 (2H d 9 ph), 8.36 (1H s CH) SIMS m/z 404 [M-(HCl)+1] + 実施例3
αCyD (0.220g, 0.000227mol) 、縮合剤として1-エチル
-3-(3-ジメチルアミノプロピル)-カルボジイミド・HCl
(0.173g 0.000909mol)をフラスコに入れ液体窒素で冷却
し、ピリジン(2.00ml)を添加した後、脱気を行い0℃で
14時間反応を行った。ピリジンを濃縮し、塩化メチレン
/水で分液した後、水層を減圧濃縮し、HPLC (Chromato
rex BUOOO5MT 100% H2O-100% CH3CN) によりシクロデキ
ストリン誘導体4 (0.0395g)の黄色結晶を26%の収率で
得た。 収率 26% mp 158℃ (decomp.) (プリズム晶:アセトニトリル、
水) UV(1/30 pH 8.3 phosphate)λ max nm (ε) 405 (430
0), 351 (4400), 265 (17500) IR (KBr) 3400, 1640, 1505, 1250, 1155, 1080, 1030
cm-1 1 H NMR (D2O)δ(J)=2.60-5.4 (42H m CyD CH2CH2, C
H2), 3.90 (3H s OCH3), 7.13 (2H d 9 ph), 7.20-7.60
(5H m ph), 7.18 (2H d 9 ph), 8.10-8.20 (1H s br C
H) FABMS m/z 1357 [M+1] + 実施例4
CyD (0.258g, 0.000227mol) 、縮合剤として1-エチル1
-3-(3-ジメチルアミノプロピル)-カルボジイミド・HCl
(0.173g 0.000909mol)をフラスコに入れ液体窒素で冷却
し、ピリジン(2.00ml)を添加した後、脱気し0℃で12時
間反応を行った。ピリジンを濃縮し、塩化メチレン/水
で分液した後、水層を減圧濃縮し、HPLC (Chromatorex
BUOOO5MT 5.0ml/min 100% H2O-100% CH3CN) によりシク
ロデキストリン誘導体5 (0.0271g)の黄色結晶を16% の
収率で得た。 収率 16% mp 191℃ (decomp.) (プリズム晶:アセトニトリル、
水) UV(1/30 pH 8.3 phosphate)λ max nm (ε) 403 (430
0), 351 (4800), 267 (15500) IR (KBr) 3400, 2950, 1640, 1510, 1250, 1155, 1080,
1030 cm -1 1 H NMR (D2O with 1N TFA 10μl)δ(J)=2.50-5.30 (55H
m CyD CH2CH2, CH2), 3.91 (3H s OCH3), 7.11 (2H d
9 ph), 7.30-7.60 (5H m ph), 7.79 (2H d 9 ph), 8.20
(1H CH) FABMS m/z 1519 実施例5
グルタル酸(7.26g, 0.0496mol)をエタノール100ml に懸
濁しPd-C(2.00g) を加え、水素気流下、60℃で5時間反
応を行った。セライト (細) でPd-Cを濾別し濃縮後、メ
タノールより結晶化を行い、30% の収率でジカルボン酸
体7(2.45g) のレモン色結晶を得た。 収率 30% mp 190-191℃ (プリズム晶:メタノール、酢酸エチル) UV(MeOH) λ max nm (ε) 354 (7580), 285 (26710) IR (KBr) 3400, 3050, 1740, 1600, 1500, 1280, 1260,
1160, 1030 cm -1 1 H NMR (CD3OD)δ(J)=1.80-2.70 (4H m CH2CH2), 3.77
(3H s CH3), 4.40-4.70(1H m CHCH2) , 6.92 (2H d 9 p
h), 7.81 (2H d 9 ph), 7.99 (1H d 9 ph), 8.30 (1H
s CH) SIMS m/z 332 [M+1]+ 実施例6
ドロフラン(60.00ml) に溶解し、1N無水酢酸テトラヒド
ロフラン溶液(4.52ml, 0.00453mol)を添加し室温で3日
間反応させた。析出した結晶を濾収し収率30% でカルボ
ン酸体8(0.281g)の黄色結晶を得た。 収率 30% mp 213℃ (decomp.) (プリズム晶:無水酢酸、テトラヒ
ドロフラン) UV(MeOH) λ max nm (ε) 431 (6900), 356 (4810),
264 (18800) IR (KBr) 3400, 3050, 2700, 1590, 1610, 1560, 1510,
1440, 1400, 1320, 1280, 1260, 1245, 1130 cm -1 1 H NMR (CD3OD)δ(J)=2.83 (2H t 8 CH2), 3.12 (2H t
8 CH2), 3.87 (3H s OCH3), 7.07 (2H d 9 ph), 7.62
(2H d 8 ph), 7.83 (1H s CH), 7.80-8.00 (1H mCH) SIMS m/z 314 [M+1]+ 実施例7
CyD (0.362g, 0.000319mol) 、縮合剤として1-エチル1
-3-(3-ジメチルアミノプロピル)-カルボジイミド・HCl
(0.245g 0.001281mol)をフラスコに入れ、液体窒素で冷
却し、ピリジン(2.00ml)を添加した後、脱気し室温で1
時間反応を行った。水に溶解し、残渣を0.2 μm のメン
ブレンフィルターで濾別し、濾液を濃縮後、HPLCカラム
クロマトグラフィー(Chromatorex ODS BU0005MT, 5.0ml
/min 10%CH3CN/H2O)に供し分離した。黄色結晶のシクロ
デキストリン誘導体9(0.0460g) を48% の収率で得た。 収率 48% mp 175℃ (decomp.) (プリズム晶:アセトニトリル、
水) UV(1/30 pH 8.3 phosphate)λ max nm (ε) 418 (270
0), 340 (5200), 268 (14100) IR (KBr) 3400, 2900, 1640, 1155, 1080, 1030 cm -1 1 H NMR (D2O with 1N TFA 10μl)δ(J)=2.60-5.20 (56H
m CyD CH2CH2CH3O), 7.26 (2H d 8 ph), 7.41 (1H s C
H), 7.60 (2H d 9 ph), 8.05 (1H s CH) FABMS m/z 1429 [M+1]+ 実施例8
2.5ml) に溶解、氷冷し水素化ナトリウム(0.211g, 0.00
598mol)を添加した。水素発生後エチル-4- ブロモ-n-
ブチレート(0.870ml, 0.00605mol) を添加し室温で3時
間反応させた。水中に反応溶液を添加し、不溶化したも
のをDMF に溶解し、塩化メチレン/水で分液した。有機
層を硫酸ナトリウムで脱水し、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(酢エチル:ヘキサン=1:2)により精
製を行い、酢酸エチルより結晶化した。収率53%でエチ
ルエステル体11(0.849g)の黄色結晶を得た。 収率 53% mp 107-108℃ (プリズム晶:酢酸エチル) UV(MeOH) λ max nm (ε) 349 (10280), 280 (23010) IR (KBr) 3350, 2950, 1720, 1620, 1510, 1450, 1520,
1380, 1280, 1250, 1220, 1190, 1020 cm -1 1 H NMR (CDCl3)δ(J)=1.26 (3Ht 7CH3), 2.10-2.20 (2H
m CH2CH2CH2), 2.54(2Ht 7 O=CCH2CH2) , 4.06 (2H t
6 CH2CH2O), 4.10-4.30 (4H m phCH2, CH3CH2),4.30-4.
40 (2H br, NH2), 6.97 (2H d 9 ph), 7.20-7.40 (5H m
ph), 7.86 (2Hd 9 ph), 8.32 (1H s CH) SIMS m/z 392 [M+1]+ 実施例9
オキサン20mlに溶解し、水10ml, 1N塩酸(12.7ml, 0.012
7mol) を加えた後、ピルビックアルデヒド(0.585ml, 0.
00383mol) を添加した。 100℃で 2.5時間反応させた
後、氷冷し、精製した結晶を濾別し、セレンテラジン類
縁体塩酸塩12(0.820g)の黄色結晶を71% の収率で得
た。 収率 71% mp 162℃ (decomp.)( プリズム晶:1,4-ジオキサン、
水) UV(MeOH) λ max nm (ε) 429 (7660), 351 (5370),
262 (23140) IR (KBr) 2800, 1710, 1660, 1600, 1580, 1500, 1260,
1160, 1040 cm -1 1 H NMR (CD3OD)δ(J)=2.30-2.60 (2H m CH2CH2CH2), 2.
51 (3H s CH3), 4.06 (2H t 6 CH2CH2O) , 7.15-7.55(5
H m ph), 7.85 (2H d 9 ph), 8.41 (1H s CH) SIMS m/z 418 [M-(HCl)+1] + 実施例10
βCyD (0.250g, 0.000220mol) 、縮合剤として1-エチル
1 -3-(3-ジメチルアミノプロピル)-カルボジイミド・HC
l (0.169g 0.000881mol)をフラスコに入れ、液体窒素で
冷却し、ピリジン(2.00ml)を添加した後、脱気し室温で
3.5時間反応を行った。水に溶解し、残渣を 0.2μmの
メンブレンフィルターで濾別し、濾液を濃縮後、HPLCカ
ラムクロマトグラフィー(Chromatorex ODS BU0005MT,
5.0ml/min 16%CH3CN/H2O)に供し分離を行い黄色結晶の
シクロデキストリン誘導体13(0.0572g) を34% の収率
で得た。 収率 34% mp 185℃ (decomp.) (プリズム晶:アセトニトリル、
水) UV(1/30 pH 8.3 phosphate)λ max nm (ε) 340 (510
0), 275 (12200) IR (KBr) 3400, 2950, 1640, 1155, 1080, 1030 cm -1 FABMS m/z 1533 実施例11
ウムクロライド(12.5g, 0.0621mol)をフラスコに入れ、
200 〜210 ℃に30分間保ち室温にもどとした後、水、酢
酸エチルを加え、炭酸水素ナトリウムで中和し、酢酸エ
チルで抽出を行った。飽和食塩水、硫酸マグネシウム、
硫酸ナトリウムで脱水、濃縮後、酢酸エチル、ヘキサン
より結晶化した。赤茶色結晶のアミノ体14(1.73g) を
収率74% で得た。 収率 74% mp 210-211℃ (プリズム晶:酢酸エチル、ヘキサン) UV(MeOH) λ max nm (ε) 352 (6040), 280 (20770) IR (KBr) 3450, 3300, 3200, 1630, 1605, 1595, 1510,
1485, 1440, 1385, 1265, 1240 cm -1 1 H NMR (CD3OD)δ(J)=6.85(2H d 8 ph), 7.85 (2H d 8
ph), 7.95 (1H s CH), 8.24 (1H s CH) 実施例12
0.0ml) に溶解、氷冷後、NaH(0.270g, 0.00694mol) エ
チル-4- ブロモ-n- ブチレート(1.91ml, 0.0134mol) を
添加し、室温で12時間反応させた。塩化メチレン/水で
分液し、脱水、濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(酢酸エチル:ヘキサン=1:1)に供し収率72
% で山吹色結晶のエチルエステル体15(1.16g) を得
た。 収率 72% mp 96-97℃ (プリズム晶:酢酸エチル、ヘキサン) UV(MeOH) λ max nm (ε) 351 (7280), 281 (25230) IR (KBr) 3400, 3200, 2800, 1720, 1640, 1500, 1460,
1420, 1380, 1240, 1200 cm -1 1 H NMR (CDCl3)δ(J)=1.26 (3H t 7 CH3), 2.10-2.20
(2H m CH2CH2CH2), 2.53(2H t 7 O=CCH2CH2) , 4.05 (2
H t 6 CH2Oph), 4.15 (2H q 7 CH3CH2), 4.40-4.70 (2H
br, NH2), 6.96 (2H d 9 ph), 7.79 (2H d 8.5 ph),
8.03 (1H s CH), 8.39 (1H s CH) SIMS m/z 302 [M+1]+ 実施例13
オキサン(20ml)、水(10ml)に溶解し、 5N 塩酸(6.64ml,
0.00332mol)、ピルビックアルデヒド(0.760ml, 0.0049
8mol) を添加し、100 ℃で1時間反応させた。反応溶液
を減圧濃縮し、水、アセトニトリルに溶解し、ODS カラ
ムクロマトグラフィー(5-30% CH3CN/H2O) に供し、黄色
結晶のカルボン酸体16(0.368g)を収率34% で得た。 収率 34% mp 205℃ (プリズム晶:メタノール) UV(MeOH) λ max nm (ε) 430 (4640), 355 (3300),
263 (12090) IR (KBr) 3450, 2900, 1720, 1570, 1510, 1260, 1195,
1140 cm -1 1 H NMR (CD3OD)δ(J)=2.00-2.20 (2H m CH2CH2CH2), 2.
44 (3H s CH3), 2.50 (2H t 7 O=CCH2) , 4.09 (2H t 6
CH2O), 7.08 (2H d 9 ph), 7.60-7.70(3H m ph,CH),
7.91(1H s CH) SIMS m/z 328 [M+1]+ 実施例14
βCyD (0.347g, 0.000305mol) 、縮合剤として1-エチル
-3-(3-ジメチルアミノプロピル)-カルボジイミド・HCl
(0.234g 0.001221mol)をフラスコに入れ液体窒素で冷却
し、ピリジン(2.00ml)を添加した後、脱気し室温で 3.5
時間反応を行った。水に溶解し、残渣を 0.2μm のメン
ブレンフィルターで濾別し、濾液を濃縮後、HPLCカラム
クロマトグラフィー(Chromatorex ODS BU0005MT, 5.0ml
/min 7%CH3CN/H2O-10%CH3CH/H2O)に供し分離を行った。
黄色結晶のシクロデキストリン誘導体17(0.230g)を10
4%の収率で得た。 収率 104% mp 205℃ (decomp.) (プリズム晶:アセトニトリル、
水) UV(1/30 pH 8.3 phosphate)λ max nm (ε) 396 (400
0), 345 (6300), 273(16400) IR (KBr) 3400, 2900, 1640, 1250, 1155, 1080, 1030
cm -1 1 H NMR (D2O)δ(J)=2.05-4.80 (51H m CyD CH2CH2CH2,
CH3), 4.80-5.60 (7H manomeric), 7.17 (2H d 9 ph),
8.02 (2H d 9 ph), 8.21 (1H s CH), 8.73(1H sCH) FABMS m/z 1443 [M+1]+
リン酸緩衝液中及びジメチルホルムアミド(DMF)中
での化学発光を測定した。結果を図1(リン酸緩衝液
中)及び図2(DMF中)に示す。尚、比較のため、下
記の化合物21及び22の結果も併せて示した。尚、化
学発光の測定は以下の要領で行った。発光測定の操作 化学発光を測定する対象の化合物をメタノール、水ある
いはメタノール−水の混合液に溶解し、5×10-4M濃度
の溶液を調整する。この溶液20マイクロリットルを酸素
飽和の1/30MpH8.3 リン酸緩衝液(0.98ml)または酸
素飽和のN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)(0.98m
l)に添加し、30℃下でアロカルミネッセンスリーダーB
LR-3(アロカ社)を用い、発光量を経時的に測定した。
なお、発光量は相対的値である。
酸緩衝液中での化学発光を試験例1と同様にして測定し
た。結果を図3に示す。尚、比較のため、上記化合物2
1の結果及びシクロデキストリン誘導体5の結果も併せ
て示した。
のリン酸緩衝液中での化学発光を試験例1と同様にして
測定した。結果を図4に示す。尚、比較のため、下記の
化合物23の結果も併せて示した。
7、並びに化合物21及び23の化学発光に関する各種
特性を以下の表1にまとめる。
デキストリン誘導体及びその合成中間体を提供できる。
この発光性のシクロデキストリン誘導体は、これまでに
無かった新しい性質のシクロデキストリン誘導体であ
る。更に、本発明の発光性のシクロデキストリン誘導体
は、工学、生物学、医学、化学等の多分野における利用
が考えられ、産業及び学術面での多大な貢献が期待され
る。
緩衝液中での化学発光の測定結果。
ルホルムアミド(DMF)中での化学発光の測定結果。
液中での化学発光の測定結果。
酸緩衝液中での化学発光の測定結果。
Claims (8)
- 【請求項1】 下記式(I)又は(II)で表される化合
物またはその塩。 【化1】 (式(I)中、R1 は水素、炭素数1〜6のアルキル基
または炭素数1〜6のアルコキシル基を表し、R2 は水
素、炭素数1〜6のアルキル基または置換基を有する炭
素数1〜6のアルキル基を表し、式(II)中、R1 は水
素、炭素数1〜6のアルキル基または置換基を有する炭
素数1〜6のアルキル基を表し、mは0から5の整数を
表す。) - 【請求項2】 式(I)中、R1 を表すアルキル基がメ
チルまたはエチルであり、R1 を表すアルコキシル基が
メトキシまたはエトキシであり、R2 を表すアルキル基
がメチルまたはエチルであり、R2 を表す置換基を有す
るアルキル基がベンジルであり、式(II)中、R1 を表
すアルキル基がメチルまたはエチルであり、R1 を表す
置換基を有するアルキル基がベンジルである請求項1に
記載の化合物。 - 【請求項3】 金属塩または付加塩である請求項1また
は2に記載の化合物の塩。 - 【請求項4】 下記式(III)又は(IV)で表されるシク
ロデキストリン誘導体およびその塩。 【化2】 (式(III)中、R1 は水素、炭素数1〜6のアルキル基
または炭素数1〜6のアルコキシル基を表し、R2 は水
素、炭素数1〜6のアルキル基または置換基を有する炭
素数1〜6のアルキル基を表し、式(IV)中、R1 は水
素、炭素数1〜6のアルキル基または置換基を有する炭
素数1〜6のアルキル基を表し、mは0から5の整数を
表し、nは6、7または8の整数を表す。) - 【請求項5】 式(III)中、R1 を表すアルキル基がメ
チルまたはエチルであり、R1 を表すアルコキシル基が
メトキシまたはエトキシであり、R2 を表すアルキル基
がメチルまたはエチルであり、R2 を表す置換基を有す
るアルキル基がベンジルであり、式(IV)中、R1 を表
すアルキル基がメチルまたはエチルであり、R1 を表す
置換基を有するアルキル基がベンジルである請求項4に
記載のシクロデキストリン誘導体およびその塩。 - 【請求項6】 金属塩または付加塩である請求項4また
は5に記載のシクロデキストリン誘導体の塩。 - 【請求項7】 請求項1に記載の式(I)又は(II)で
表される化合物またはその塩と、6−モノデオキシアミ
ノシクロデキストリンとを脱水縮合することを特徴とす
る請求項4〜6のいずれか1項に記載のシクロデキスト
リン誘導体またはその塩の製造方法。 - 【請求項8】 6−モノデオキシアミノシクロデキスト
リンがα−6−モノデオキシアミノシクロデキストリ
ン、β−6−モノデオキシアミノシクロデキストリン、
またはγ−6−モノデオキシアミノシクロデキストリン
である請求項7に記載の製造方法。
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- 1996-09-05 JP JP23558496A patent/JP4026876B2/ja not_active Expired - Lifetime
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