JPH1071677A - ヘアライン模様を有する樹脂成形品 - Google Patents
ヘアライン模様を有する樹脂成形品Info
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- JPH1071677A JPH1071677A JP24902496A JP24902496A JPH1071677A JP H1071677 A JPH1071677 A JP H1071677A JP 24902496 A JP24902496 A JP 24902496A JP 24902496 A JP24902496 A JP 24902496A JP H1071677 A JPH1071677 A JP H1071677A
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- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/17—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C45/26—Moulds
- B29C45/37—Mould cavity walls, i.e. the inner surface forming the mould cavity, e.g. linings
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 樹脂成形品ではあるが、あたかも多数の毛髪
状の模様が形成された金属表面のように見える表面を有
し、金属品よりなる従来のヘアライン加工品に匹敵する
模様を有する樹脂成形品１を提供する。並びに、該樹脂
成形品を確実かつ容易に製造することができる製造方法
を提供する。 【解決手段】 樹脂成形品１は、細長く一方向に延びる
多数の極細溝５・・が表面に形成された樹脂基材３と、
その表面に被覆されたメタリック塗膜４等の光輝材含有
塗膜よりなる。これは、多数の相当する極細溝が型表面
に形成された成形型を用いて基材樹脂の射出成形を為
し、次いで、成形された樹脂基材の表面にメタリック塗
料またはパールマイカ塗料等を被覆することにより、製
造する。
状の模様が形成された金属表面のように見える表面を有
し、金属品よりなる従来のヘアライン加工品に匹敵する
模様を有する樹脂成形品１を提供する。並びに、該樹脂
成形品を確実かつ容易に製造することができる製造方法
を提供する。 【解決手段】 樹脂成形品１は、細長く一方向に延びる
多数の極細溝５・・が表面に形成された樹脂基材３と、
その表面に被覆されたメタリック塗膜４等の光輝材含有
塗膜よりなる。これは、多数の相当する極細溝が型表面
に形成された成形型を用いて基材樹脂の射出成形を為
し、次いで、成形された樹脂基材の表面にメタリック塗
料またはパールマイカ塗料等を被覆することにより、製
造する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂成形品の表面
の加飾技術に関し、より詳しくは、ヘアライン模様を有
する新規な樹脂成形品およびその製造方法に関する。
の加飾技術に関し、より詳しくは、ヘアライン模様を有
する新規な樹脂成形品およびその製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】毛髪状の模様をアルミニウム、鋼鉄等の
金属の表面に形成する技術、即ちヘアライン加工は、従
来より当業者によく知られている。そして、ヘアライン
加工がなされた金属板などは、従来、例えば音響製品、
家電製品などの表面装飾用の金属部品に使用されてい
る。また、かかるヘアラインを有する金属部品は、従来
一般に、サンドペーパまたは金属ブラシを金属部品の表
面にあるいはその素形材の表面に擦り付け、毛髪状の細
溝を金属表面に形成するという方法により、作られてい
る。
金属の表面に形成する技術、即ちヘアライン加工は、従
来より当業者によく知られている。そして、ヘアライン
加工がなされた金属板などは、従来、例えば音響製品、
家電製品などの表面装飾用の金属部品に使用されてい
る。また、かかるヘアラインを有する金属部品は、従来
一般に、サンドペーパまたは金属ブラシを金属部品の表
面にあるいはその素形材の表面に擦り付け、毛髪状の細
溝を金属表面に形成するという方法により、作られてい
る。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のヘアラ
イン加工品は、アルミニウム、鋼鉄等よりなる金属製品
または部品等に限られ、ヘアライン表面といえば、多数
の毛髪状の模様が形成された金属表面を指していた。合
成樹脂よりなる製品または部品、例えば、ＡＢＳ、ＰＶ
Ｃ、ＰＰ等よりなる自動車用樹脂部品においては、ヘア
ライン表面あるいはこれに近い表面を有するものは、従
来これまで、まったく無かった。
イン加工品は、アルミニウム、鋼鉄等よりなる金属製品
または部品等に限られ、ヘアライン表面といえば、多数
の毛髪状の模様が形成された金属表面を指していた。合
成樹脂よりなる製品または部品、例えば、ＡＢＳ、ＰＶ
Ｃ、ＰＰ等よりなる自動車用樹脂部品においては、ヘア
ライン表面あるいはこれに近い表面を有するものは、従
来これまで、まったく無かった。
【０００４】従って、本発明は、樹脂成形品ではある
が、あたかも多数の毛髪状の模様が形成された金属表面
のように見える表面を有し、金属品よりなる従来のヘア
ライン加工品に匹敵するところのヘアライン模様を有す
る樹脂成形品を提供することを課題とするものである。
また、本発明の別の課題は、これまでまったく無かった
上記のヘアライン模様を有する樹脂成形品を確実に製造
することができる新規な製造方法を提供することにあ
る。本発明のその他の課題は、本明細書の記載並びに図
面より理解される。
が、あたかも多数の毛髪状の模様が形成された金属表面
のように見える表面を有し、金属品よりなる従来のヘア
ライン加工品に匹敵するところのヘアライン模様を有す
る樹脂成形品を提供することを課題とするものである。
また、本発明の別の課題は、これまでまったく無かった
上記のヘアライン模様を有する樹脂成形品を確実に製造
することができる新規な製造方法を提供することにあ
る。本発明のその他の課題は、本明細書の記載並びに図
面より理解される。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決するために研究を重ねたところ、驚くべきこと
に、樹脂成形品の生産に利用される射出成形用金型の表
面に、サンドペーパを擦り付けて、細長く一方向に延び
る多数の極細溝をその金型表面に形成し、そしてこの成
形型を用いて、射出成形により該多数の極細溝が表面に
形成された樹脂成形品を作り、さらに、作られた樹脂成
形品の表面に、自動車の上塗り塗装に使用されるメタリ
ック塗料あるいはパール塗料を適当な厚さにて被覆した
ところ、あたかも多数の毛髪状の模様が形成された金属
表面のように見える表面を有する樹脂成形品が得られる
ことを見いだし、よって本発明を完成した。
を解決するために研究を重ねたところ、驚くべきこと
に、樹脂成形品の生産に利用される射出成形用金型の表
面に、サンドペーパを擦り付けて、細長く一方向に延び
る多数の極細溝をその金型表面に形成し、そしてこの成
形型を用いて、射出成形により該多数の極細溝が表面に
形成された樹脂成形品を作り、さらに、作られた樹脂成
形品の表面に、自動車の上塗り塗装に使用されるメタリ
ック塗料あるいはパール塗料を適当な厚さにて被覆した
ところ、あたかも多数の毛髪状の模様が形成された金属
表面のように見える表面を有する樹脂成形品が得られる
ことを見いだし、よって本発明を完成した。
【０００６】本発明は、より明確には、細長く一方向に
延びる多数の極細溝が表面に形成された樹脂基材と、該
樹脂基材の表面に被覆された光輝材含有塗膜（例えばメ
タリック塗膜またはパールマイカ塗膜）よりなる、ヘア
ライン模様を有する樹脂成形品に関する。また、本発明
は、細長く一方向に延びる多数の極細溝が型表面に形成
された成形型を用いて基材樹脂の射出成形を為し、次い
で、成形された樹脂基材の表面に光輝材含有塗料（例え
ばメタリック塗料またはパール塗料）を被覆することに
より、上記のヘアライン模様を有する樹脂成形品を製造
する方法にも関する。さらに、本発明は、より好ましい
態様として、上記樹脂成形品の表面の最上層としてクリ
ア塗膜を付加することができる。従って、本発明は、ク
リア塗膜が上記光輝材含有塗膜の表面にさらに被覆され
てなる上記のヘアライン模様を有する樹脂成形品にも関
する。そして、本発明はまた、細長く一方向に延びる多
数の極細溝が型表面に形成された成形型を用いて基材樹
脂の射出成形を為し、次いで、成形された樹脂基材の表
面に光輝材含有塗料を被覆し、さらに、その上にクリア
塗料を被覆することにより、上記のヘアライン模様を有
する樹脂成形品を製造する方法にも関する。
延びる多数の極細溝が表面に形成された樹脂基材と、該
樹脂基材の表面に被覆された光輝材含有塗膜（例えばメ
タリック塗膜またはパールマイカ塗膜）よりなる、ヘア
ライン模様を有する樹脂成形品に関する。また、本発明
は、細長く一方向に延びる多数の極細溝が型表面に形成
された成形型を用いて基材樹脂の射出成形を為し、次い
で、成形された樹脂基材の表面に光輝材含有塗料（例え
ばメタリック塗料またはパール塗料）を被覆することに
より、上記のヘアライン模様を有する樹脂成形品を製造
する方法にも関する。さらに、本発明は、より好ましい
態様として、上記樹脂成形品の表面の最上層としてクリ
ア塗膜を付加することができる。従って、本発明は、ク
リア塗膜が上記光輝材含有塗膜の表面にさらに被覆され
てなる上記のヘアライン模様を有する樹脂成形品にも関
する。そして、本発明はまた、細長く一方向に延びる多
数の極細溝が型表面に形成された成形型を用いて基材樹
脂の射出成形を為し、次いで、成形された樹脂基材の表
面に光輝材含有塗料を被覆し、さらに、その上にクリア
塗料を被覆することにより、上記のヘアライン模様を有
する樹脂成形品を製造する方法にも関する。
【０００７】以下、本発明をより詳しく説明する。本発
明の樹脂成形品は、樹脂基材と、その表面に被覆された
光輝材含有塗膜とよりなる樹脂成形品であり、その形
状、寸法などについては、特に限定されず、それらは一
般に該成形品の性質、用途などに依り決定される。樹脂
基材は、一般に熱可塑性または熱硬化性の樹脂よりなる
基材であり、その種類および組成などについては、特に
限定されず、成形品の用途などに依り適宜選択される。
例えば、自動車用の樹脂部品、特に内装樹脂パネルおよ
び内装樹脂部品にあっては、例えば、ＡＢＳ樹脂、ポリ
塩化ビニル樹脂あるいはポリプロピレン樹脂よりなる樹
脂基材が使用される。樹脂基材はその表面に、多数の細
長く一方向に延びる毛髪状の極細溝が形成されているこ
とに特徴を有する。極細溝としては、約１０μｍないし
約１００μｍの深さを有する溝が適当でありかつより好
ましい。極細溝の長さは任意適宜に定められる。また、
極細溝は、細長く一方向に延びる形状の溝であればよ
く、まっすぐに延びる直線状の溝であってもよく、ま
た、例えば波状に弯曲した溝であってもよい。極細溝の
深さ、長さおよび形状が総て同じであって、均一な溝で
あってもよく、また、深さ、長さおよび形状が個々の溝
について異なり、不均一な溝であってもよい。また、光
輝材含有塗膜は、光輝材が含まれる塗料よりなる金属光
沢を有する塗膜であり、上記樹脂基材の表面に、細長く
一方向に延びる極細溝が完全には隠蔽されないように被
覆される。光輝材含有塗膜の厚さは一般に限定されない
が、該塗膜はより薄いもの程、より好ましい。光輝材
は、塗膜中で金属独特または金属様の輝きを発すること
により、金属光沢を塗膜に与える材料であればよく、例
として、アルミニウム粉末、チタナイズドマイカ顔料が
挙げられる。光輝材含有塗料の種類および組成は、特に
限定されるものではない。例えば、自動車ボディの上塗
りに使用されるメタリック塗料、つまりアルミニウム粉
末が半透明エナメル（例えば熱硬化アクリル塗料）の中
に混和されているものとか、あるいは該上塗りに同様に
使用されるパール塗料、つまりチタナイズドマイカ顔料
が半透明エナメルの中に混和されているものが満足に適
用される。また、クリア塗膜は、クリア塗料（顔料が配
合されていない塗料）よりなる無色透明な塗膜であり、
上記光輝材含有塗膜の上に重ねて被覆される。クリア塗
膜の厚さは一般に限定されない。また、クリア塗料とし
ては、例えば自動車ボディの上塗りの最上層に使用され
るクリア塗料がより好ましく適用されうる。
明の樹脂成形品は、樹脂基材と、その表面に被覆された
光輝材含有塗膜とよりなる樹脂成形品であり、その形
状、寸法などについては、特に限定されず、それらは一
般に該成形品の性質、用途などに依り決定される。樹脂
基材は、一般に熱可塑性または熱硬化性の樹脂よりなる
基材であり、その種類および組成などについては、特に
限定されず、成形品の用途などに依り適宜選択される。
例えば、自動車用の樹脂部品、特に内装樹脂パネルおよ
び内装樹脂部品にあっては、例えば、ＡＢＳ樹脂、ポリ
塩化ビニル樹脂あるいはポリプロピレン樹脂よりなる樹
脂基材が使用される。樹脂基材はその表面に、多数の細
長く一方向に延びる毛髪状の極細溝が形成されているこ
とに特徴を有する。極細溝としては、約１０μｍないし
約１００μｍの深さを有する溝が適当でありかつより好
ましい。極細溝の長さは任意適宜に定められる。また、
極細溝は、細長く一方向に延びる形状の溝であればよ
く、まっすぐに延びる直線状の溝であってもよく、ま
た、例えば波状に弯曲した溝であってもよい。極細溝の
深さ、長さおよび形状が総て同じであって、均一な溝で
あってもよく、また、深さ、長さおよび形状が個々の溝
について異なり、不均一な溝であってもよい。また、光
輝材含有塗膜は、光輝材が含まれる塗料よりなる金属光
沢を有する塗膜であり、上記樹脂基材の表面に、細長く
一方向に延びる極細溝が完全には隠蔽されないように被
覆される。光輝材含有塗膜の厚さは一般に限定されない
が、該塗膜はより薄いもの程、より好ましい。光輝材
は、塗膜中で金属独特または金属様の輝きを発すること
により、金属光沢を塗膜に与える材料であればよく、例
として、アルミニウム粉末、チタナイズドマイカ顔料が
挙げられる。光輝材含有塗料の種類および組成は、特に
限定されるものではない。例えば、自動車ボディの上塗
りに使用されるメタリック塗料、つまりアルミニウム粉
末が半透明エナメル（例えば熱硬化アクリル塗料）の中
に混和されているものとか、あるいは該上塗りに同様に
使用されるパール塗料、つまりチタナイズドマイカ顔料
が半透明エナメルの中に混和されているものが満足に適
用される。また、クリア塗膜は、クリア塗料（顔料が配
合されていない塗料）よりなる無色透明な塗膜であり、
上記光輝材含有塗膜の上に重ねて被覆される。クリア塗
膜の厚さは一般に限定されない。また、クリア塗料とし
ては、例えば自動車ボディの上塗りの最上層に使用され
るクリア塗料がより好ましく適用されうる。
【０００８】
【発明の実施の形態】上述のヘアライン模様を有する樹
脂成形品は、射出成形の技術と光輝材含有塗装（自動車
ボディの上塗り塗装）の技術とを組合せて、確実にかつ
容易に製造することができる。この射出成形において
は、多数の細長く一方向に延びる毛髪状の極細溝が型表
面に形成された成形型を使用することに特徴がある。か
かる極細溝を成形型の表面に形成するに当っては、従来
の金属品に対するヘアライン加工の技術を利用すること
ができ、例えばサンドペーパーまたは金属ブラシを成形
型の所要の表面に一方向に擦り付けることにより、毛髪
状の極細溝を該型表面に容易に形成することができる。
射出成形それ自体は、従来からの成形プロセスに従って
為すことができる。射出圧力、射出温度およびキャビテ
ィの形状、並びにスプルー、ノズルの構造などの射出成
形の諸条件は、特に限定されず、また基材樹脂の種類お
よび性質に依り適宜変更することができる。また、その
後のメタリック塗装またはパールマイカ塗装、およびこ
れに続くクリア塗装は、例えば自動車ボディの上塗りに
てなされているような、静電塗装、エアスプレー塗装ま
たはエアレススプレー塗装などの塗装プロセスに従って
なすことができる。
脂成形品は、射出成形の技術と光輝材含有塗装（自動車
ボディの上塗り塗装）の技術とを組合せて、確実にかつ
容易に製造することができる。この射出成形において
は、多数の細長く一方向に延びる毛髪状の極細溝が型表
面に形成された成形型を使用することに特徴がある。か
かる極細溝を成形型の表面に形成するに当っては、従来
の金属品に対するヘアライン加工の技術を利用すること
ができ、例えばサンドペーパーまたは金属ブラシを成形
型の所要の表面に一方向に擦り付けることにより、毛髪
状の極細溝を該型表面に容易に形成することができる。
射出成形それ自体は、従来からの成形プロセスに従って
為すことができる。射出圧力、射出温度およびキャビテ
ィの形状、並びにスプルー、ノズルの構造などの射出成
形の諸条件は、特に限定されず、また基材樹脂の種類お
よび性質に依り適宜変更することができる。また、その
後のメタリック塗装またはパールマイカ塗装、およびこ
れに続くクリア塗装は、例えば自動車ボディの上塗りに
てなされているような、静電塗装、エアスプレー塗装ま
たはエアレススプレー塗装などの塗装プロセスに従って
なすことができる。
【０００９】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により説明す
る。本実施例は、自動車内装部品に使用される樹脂成形
品およびその製造法に関するが、本発明はこれに限定さ
れるものでないことは言うまでもない。
る。本実施例は、自動車内装部品に使用される樹脂成形
品およびその製造法に関するが、本発明はこれに限定さ
れるものでないことは言うまでもない。
【００１０】図１に示すように、実施例の樹脂成形品１
は、平板状の内装部品であり、その上側の表面２は、ア
ルミニウム光沢を有する表面であって、多数の毛髪状の
筋が一方向に流れる模様（ヘアライン模様）が形成され
ている。従って、樹脂成形品１の表面は、あたかも金属
品に対する従来のヘアライン加工がなされた金属部品の
表面のように見えるものとなっている。樹脂成形品１
は、図２に、特にその拡大部分に示すように、樹脂基材
３の表面に光輝材含有塗膜としてメタリック塗膜４を被
覆してなる。樹脂基材３は、例えばＡＢＳ、ＰＶＣある
いはＰＰ等よりなり、そしてその表面には、細長く一方
向に延びる多数の極細溝５・・が形成されている。極細
溝５の深さは１０〜１００μｍであり、また溝５の長さ
はおよそ２０〜３０ｍｍである。メタリック塗膜４は、
自動車ボディの上塗りに使用される熱硬化アクリル系メ
タリック塗料（アルミニウム粉末が混和されている）よ
りなり、上記の極細溝５・・が完全には隠蔽されない程
度の厚さを有する。
は、平板状の内装部品であり、その上側の表面２は、ア
ルミニウム光沢を有する表面であって、多数の毛髪状の
筋が一方向に流れる模様（ヘアライン模様）が形成され
ている。従って、樹脂成形品１の表面は、あたかも金属
品に対する従来のヘアライン加工がなされた金属部品の
表面のように見えるものとなっている。樹脂成形品１
は、図２に、特にその拡大部分に示すように、樹脂基材
３の表面に光輝材含有塗膜としてメタリック塗膜４を被
覆してなる。樹脂基材３は、例えばＡＢＳ、ＰＶＣある
いはＰＰ等よりなり、そしてその表面には、細長く一方
向に延びる多数の極細溝５・・が形成されている。極細
溝５の深さは１０〜１００μｍであり、また溝５の長さ
はおよそ２０〜３０ｍｍである。メタリック塗膜４は、
自動車ボディの上塗りに使用される熱硬化アクリル系メ
タリック塗料（アルミニウム粉末が混和されている）よ
りなり、上記の極細溝５・・が完全には隠蔽されない程
度の厚さを有する。
【００１１】次に、実施例の樹脂成形品１の製造法を説
明する。まず、例えば図３に示すような射出成形機を使
用して、基材３の合成樹脂の射出成形を一般的な射出成
形プロセスに従って行なう。即ち、その成形プロセス
は、樹脂成形品１に相当するキャビティ６を有する射出
成形用金型７を準備し、次いで、ノズル１０を金型７の
スプルー１１に当接し、そしてスクリュー１２の剪断力
により、溶融された基材樹脂をノズル１０内よりスプル
ー１１を経由してキャビティ６に射出注入し（図中、矢
印ｆは基材樹脂の流れ方向を表す。）、その後ピン１３
の突き出しにより、成形された製品を取り出すという一
連のプロセスよりなる。そして、この射出成形にあって
は、図４に示すような成形型７、即ち、型表面に、多数
の極細溝８・・が細長く一方向に延びるように形成され
ている金型を使用してなされる。従って、多数の細長く
一方向に延びる極細溝５・・が表面に形成された樹脂基
材３が成形される。その後、図示しないが、熱硬化アク
リル系のメタリック塗料を一般的なプロセスに従って、
成形された樹脂基材３の表面に、極細溝５・・が完全に
は隠蔽されない程度の厚さに噴霧塗装することにより、
光輝材含有塗膜としてのメタリック塗膜４を樹脂基材３
の表面に被覆する。
明する。まず、例えば図３に示すような射出成形機を使
用して、基材３の合成樹脂の射出成形を一般的な射出成
形プロセスに従って行なう。即ち、その成形プロセス
は、樹脂成形品１に相当するキャビティ６を有する射出
成形用金型７を準備し、次いで、ノズル１０を金型７の
スプルー１１に当接し、そしてスクリュー１２の剪断力
により、溶融された基材樹脂をノズル１０内よりスプル
ー１１を経由してキャビティ６に射出注入し（図中、矢
印ｆは基材樹脂の流れ方向を表す。）、その後ピン１３
の突き出しにより、成形された製品を取り出すという一
連のプロセスよりなる。そして、この射出成形にあって
は、図４に示すような成形型７、即ち、型表面に、多数
の極細溝８・・が細長く一方向に延びるように形成され
ている金型を使用してなされる。従って、多数の細長く
一方向に延びる極細溝５・・が表面に形成された樹脂基
材３が成形される。その後、図示しないが、熱硬化アク
リル系のメタリック塗料を一般的なプロセスに従って、
成形された樹脂基材３の表面に、極細溝５・・が完全に
は隠蔽されない程度の厚さに噴霧塗装することにより、
光輝材含有塗膜としてのメタリック塗膜４を樹脂基材３
の表面に被覆する。
【００１２】こうして作られた樹脂成形品１は、その表
面が、アルミニウム光沢を有しかつ多数の毛髪状の筋が
一方向に流れる模様を形成するものとなり、よって、あ
たかも多数の毛髪状の模様が形成された金属表面のよう
に見え、従って、金属品よりなる従来のヘアライン加工
品に匹敵し、しかも金属品に比して格段により軽量であ
るという優れた性能を有する。尚、クリア塗料をメタリ
ック塗膜４の表面に被覆することにより、クリア塗膜を
最上層として有する樹脂成形品に仕上げることもでき
る。この樹脂成形品は、表面のヘアライン模様の保護の
点で優れたものとなる。
面が、アルミニウム光沢を有しかつ多数の毛髪状の筋が
一方向に流れる模様を形成するものとなり、よって、あ
たかも多数の毛髪状の模様が形成された金属表面のよう
に見え、従って、金属品よりなる従来のヘアライン加工
品に匹敵し、しかも金属品に比して格段により軽量であ
るという優れた性能を有する。尚、クリア塗料をメタリ
ック塗膜４の表面に被覆することにより、クリア塗膜を
最上層として有する樹脂成形品に仕上げることもでき
る。この樹脂成形品は、表面のヘアライン模様の保護の
点で優れたものとなる。
【００１３】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、合成樹
脂成形品について、特に射出成形品について、これまで
に無い新たな表面加飾（ヘアライン加飾）の技術を提供
するものである。そして、本発明によれば、ヘアライン
模様を有する樹脂成形品、すなわち、あたかも多数の毛
髪状の模様が形成された金属表面のように見える表面を
有し、金属品よりなる従来のヘアライン加工品に匹敵す
るところの新規な樹脂成形品が提供される。その上、本
発明の製造方法によれば、射出成形および光輝材含有塗
料の塗装の一般的な技術に従って、上記のヘアライン模
様を有する樹脂成形品を確実かつ容易に製造することが
できるという効果が得られる。
脂成形品について、特に射出成形品について、これまで
に無い新たな表面加飾（ヘアライン加飾）の技術を提供
するものである。そして、本発明によれば、ヘアライン
模様を有する樹脂成形品、すなわち、あたかも多数の毛
髪状の模様が形成された金属表面のように見える表面を
有し、金属品よりなる従来のヘアライン加工品に匹敵す
るところの新規な樹脂成形品が提供される。その上、本
発明の製造方法によれば、射出成形および光輝材含有塗
料の塗装の一般的な技術に従って、上記のヘアライン模
様を有する樹脂成形品を確実かつ容易に製造することが
できるという効果が得られる。
【図１】本発明の実施例のヘアライン模様を有する樹脂
成形品を示す斜視図である。
成形品を示す斜視図である。
【図２】図１に示される実施例の樹脂成形品の横断面
を、その一部の拡大断面図とともに示す断面図である。
を、その一部の拡大断面図とともに示す断面図である。
【図３】実施例の樹脂成形品の製造に用いる射出成形機
の主要部（成形型およびその周囲）を示す断面図であ
る。
の主要部（成形型およびその周囲）を示す断面図であ
る。
【図４】図３に示す射出成形機の成形型の表面部および
射出成形された基材樹脂を拡大断面図とともに示す断面
図である。
射出成形された基材樹脂を拡大断面図とともに示す断面
図である。
１ 射出成形品 ２ ヘアライン模様の表面 ３ 樹脂基材 ４ メタリック塗膜 ５ 極細溝 ６ キャビティ ７ 成形型 ８ 型表面の極細溝
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ２９Ｃ 45/37 Ｂ２９Ｃ 45/37 Ｂ３２Ｂ 27/20 Ｂ３２Ｂ 27/20 Ｚ Ｂ４４Ｃ 1/18 Ｂ４４Ｃ 1/18 // Ｂ２９Ｌ 7:00
Claims (4)
- 【請求項１】 細長く一方向に延びる多数の極細溝が表
面に形成された樹脂基材と、該樹脂基材の表面に被覆さ
れた光輝材含有塗膜よりなる、ヘアライン模様を有する
樹脂成形品。 - 【請求項２】 上記光輝材含有塗膜の表面にクリア塗膜
がさらに被覆されてなる請求項１記載の樹脂成形品。 - 【請求項３】 細長く一方向に延びる多数の極細溝が型
表面に形成された成形型を用いて基材樹脂の射出成形を
為し、次いで、成形された樹脂基材の表面に光輝材含有
塗料を被覆することにより、請求項１記載のヘアライン
模様を有する樹脂成形品を製造する方法。 - 【請求項４】 細長く一方向に延びる多数の極細溝が型
表面に形成された成形型を用いて基材樹脂の射出成形を
為し、次いで、成形された樹脂基材の表面に光輝材含有
塗料を被覆し、さらに、その上にクリア塗料を被覆する
ことにより、請求項２記載のヘアライン模様を有する樹
脂成形品を製造する方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24902496A JPH1071677A (ja) | 1996-08-30 | 1996-08-30 | ヘアライン模様を有する樹脂成形品 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24902496A JPH1071677A (ja) | 1996-08-30 | 1996-08-30 | ヘアライン模様を有する樹脂成形品 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1071677A true JPH1071677A (ja) | 1998-03-17 |
Family
ID=17186879
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24902496A Pending JPH1071677A (ja) | 1996-08-30 | 1996-08-30 | ヘアライン模様を有する樹脂成形品 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1071677A (ja) |
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-
1996
- 1996-08-30 JP JP24902496A patent/JPH1071677A/ja active Pending
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