JPH1045556A - 抗菌性低刺激化粧料 - Google Patents
抗菌性低刺激化粧料Info
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- JPH1045556A JPH1045556A JP8220609A JP22060996A JPH1045556A JP H1045556 A JPH1045556 A JP H1045556A JP 8220609 A JP8220609 A JP 8220609A JP 22060996 A JP22060996 A JP 22060996A JP H1045556 A JPH1045556 A JP H1045556A
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Abstract
刺激性や感作性を示さないだけでなく、化粧料使用時の
刺すような痛みやヒリヒリ感,チクチク感といった不快
感をも与えない化粧料を得る。 【構成】 2-フェノキシエタノールと、地楡の抽出物又
は粉砕物を併用して成る。2-フェノキシエタノール及び
地楡の抽出物又は粉砕物の配合量はそれぞれ、0.05
〜1.0重量%、0.01〜20.0重量%が適当であ
る。地楡の抽出物又は粉砕物との併用により、抗菌活性
が相乗的に増強されるので、2-フェノキシエタノール
0.2重量%程度の配合で十分な抗菌作用を発揮させる
ことができ、皮膚に対する刺激性や使用時の不快感を緩
和することができる。
Description
し、細菌,カビなどの微生物により汚染されることのな
い、安定で且つ皮膚に対する刺激性の低い化粧料に関す
る。さらに詳しくは、2-フェノキシエタノールと、生薬
の一種である地楡の抽出物又は粉砕物を併用してなる抗
菌性の高い低刺激化粧料に関する。
含有する化粧料においては、製造時及び使用時における
細菌,カビ等の微生物の混入による変質を防止するた
め、種々の防腐防黴剤が使用されてきた。かかる防腐剤
としては、イソプロピルメチルフェノール,パラオキシ
安息香酸エステル,フェノキシエタノール,ヒノキチオ
ール等のフェノール類、安息香酸及びその塩,サリチル
酸及びその塩,デヒドロ酢酸及びその塩,ソルビン酸及
びその塩等の酸類、塩化ベンザルコニウム,塩化ベンゼ
トニウム,塩化アルキルトリメチルアンモニウム等の第
4級アンモニウム類、塩酸アルキルアミノエチルグリシ
ン,塩化ステアリルヒドロキシエチルベタインナトリウ
ム等の両性界面活性剤、感光素等が用いられている。
る一次刺激性,感作性或いは光感作性の報告されている
ものが多く、安全性の面から化粧品原料基準において配
合量が規制されており、実際に有効な抗菌活性を示す量
を配合できないことが多い。さらに、皮膚に対して発
赤,発疹,浮腫といった刺激或いは感作反応を示さなく
ても、化粧料を使用する際に刺すような痛みやヒリヒリ
する感じ又はチクチクする感じといった不快感を与える
ことも知られている。また、化粧料の基剤や他の配合成
分との相互作用により、充分な抗菌活性を示さない場合
もある。
パラオキシ安息香酸エステル,ソルビン酸などの油溶性
防腐防黴剤は、高分子増粘剤や粉体を含む化粧料に配合
した場合、吸着などにより抗菌活性が低下する。また、
界面活性剤を含有する化粧料においては、界面活性剤ミ
セルへの取り込みによりやはり抗菌活性の低下が見られ
る。かといって、充分な抗菌活性を期待して多量を配合
すると、低温での結晶析出等、製品の安定性上の問題が
生じる。
ロ酢酸塩等の水溶性防腐防黴剤は、化粧料のpHが弱酸
性でないと有効ではなく、酸性下にて使用する場合であ
っても、酸性が強くなるに従い水に対する溶解度が低下
し、結晶の析出を来すことがある。
活性剤については、皮膚刺激性,眼粘膜刺激性が認めら
れたり、発泡しやすい,酸性側で抗菌活性が低下する,
陰イオン性物質との相互作用などの実使用上の問題があ
る。
ては、化粧料基剤や他の配合成分により抗菌活性が低下
することなく、有効な抗菌作用を示し、且つ可能な限り
防腐防黴剤の配合量を少なくして、皮膚に対し一次刺激
性や感作性を示さないだけでなく、化粧料使用時の刺す
ような痛みやヒリヒリ感,チクチク感といった不快感を
も与えない化粧料を得ることを目的とした。
め、安定性が高く、皮膚に対する刺激性の低い防腐防黴
系を検討した結果、2-フェノキシエタノールと生薬の一
種である地楡の抽出物又は粉砕物を併用して配合するこ
とにより、相乗的に抗菌活性が向上するばかりか、皮膚
に対する刺激性や不快感が著しく低減することを見い出
し、本発明を完成するに至った。
1.0重量%で抗菌活性を示すが、本発明においては
0.05〜0.2重量%程度の低濃度で充分な抗菌活性
を得ることができた。
と併用する生薬の一種である地楡は、バラ科ワレモコウ
(Sanguisorba officinalis L.、Sanguisorba tenuifol
ia Fisch et Link、Sanguisorba applanata、Sanguisor
ba alpina)の根及び根茎で、止血収れん剤として古く
から利用されてきた。ワレモコウには、ヒアルロニダー
ゼ失活効果(特開平2−11520)及び抗プラスミン
効果(特開平1−61415)がすでに知られている。
タノール,1,3-フ゛チレングリコール,プロピレングリコ
ール,グリセリン,ジグリセリンから選ばれる1種又は
2種以上が好ましい。抽出の際の地楡と溶媒との比率は
特に限定されるものではないが、地楡1に対して溶媒2
〜1000重量倍、特に抽出操作、効率の点で5〜10
0重量倍が好ましい。また、抽出温度は室温−常圧下
で、溶剤の沸点以下の範囲とするのが便利であり、抽出
時間は抽出温度などによって異なるが、2時間〜2週間
の範囲とするのが好ましい。
は、抽出物をそのまま用いることもでき、また防腐防黴
作用を失わない範囲内で脱臭,精製等の操作を加えてか
ら配合することもでき、さらにはカラムクロマトグラフ
ィー等を用いて分画物としてもよい。さらに、これらの
抽出物や脱臭,精製物、分画物は、これらから溶媒を除
去することによって乾燥物とすることもでき、さらにア
ルコールなどの溶媒に可溶化した形態、或いは乳剤の形
態で提供することができる。また、地楡の粉砕したもの
を用いてもよい。配合量は、0.01〜20.0重量%
が適当である。
1.0重量%の範囲で抗菌活性が認められるが、化粧料
に配合して有効な抗菌活性を得るには、0.3重量%以
上の配合が好ましい。しかしながら、2-フェノキシエタ
ノールを0.3重量%以上配合すると、刺すような痛み
やヒリヒリ感,チクチク感といった不快感をかなり生じ
る。本発明においては相乗的な抗菌作用の増強が認めら
れるため、2-フェノキシエタノールを0.05〜0.2
重量%と低濃度配合した場合でも充分な抗菌作用を発揮
する。また生薬の一種である地楡の抽出物又は粉砕物を
併用することにより、2-フェノキシエタノールを0.3
重量%以上配合した場合の刺激性や不快感を緩和し得
る。
多く含有する系や、外相が水相である水中油型乳化系に
有用であり、化粧水,乳液,クリームなどの皮膚化粧
料、乳液状又はクリーム状のメイクアップベースローシ
ョン,ファンデーション、乳化型アイカラー又はチーク
カラー、水性懸濁型又は乳化型のアイライナー,マスカ
ラ等のメイクアップ化粧料、クレンジングローション,
クレンジングジェル,液体石鹸などの洗浄化粧料、シャ
ンプー,ヘアリンスなどの毛髪用化粧料等として提供で
きる。
詳細に説明する。
混合して調製する。
75℃に保つ。一方(7)〜(10)の水相を混合し、加熱溶
解して75℃とし、これに前記油相を攪拌しながら添加
して乳化する。冷却後40℃にて(11)〜(13)を添加,混
合する。
する。一方、(8),(9)の水相成分を混合,加熱して7
5℃とし、これに前記油相を添加して乳化し、冷却後4
0℃にて(10)〜(12)を添加する。
水相に添加,混合し、70℃に加熱する。一方、(1)〜
(3)の油相成分を混合,加熱して70℃とし、これを前
記水相に攪拌しながら添加して乳化する。乳化後冷却し
て40℃にて(7)〜(9)を添加する。
る。(11)を70℃に加熱し、(8)を加えてよく膨潤さ
せ、これにあらかじめ(7)を(9)に分散させたものを加
え、さらに(10)を添加し、溶解させる。(1)〜(6)の油
相は混合し、加熱融解して80℃とする。前記顔料を水
相に攪拌しながら加え、コロイドミルを通して75℃と
し、前記油相を攪拌しながら加えて乳化し、冷却後40
℃にて(12)〜(14)を添加する。
る。(7)〜(9)を混合,溶解させ、加熱する。(1)〜
(6)の油相は混合し、加熱溶解して80℃とする。前記
顔料を水相に攪拌しながら加え、コロイドミルを通して
75℃とし、前記油相を攪拌しながら加えて乳化し、冷
却後40℃にて(10)〜(12)を添加する。
にあらかじめ混合,粉砕した(12),(13)を添加,分散
し、75℃に加熱する。これにあらかじめ混合,加熱し
て均一とした(1)〜(4)を攪拌しながら添加して乳化
し、冷却後(8)〜(11)を添加,混合する。
にあらかじめ混合,粉砕した(16),(17)を添加,分散
し、75℃に加熱する。これにあらかじめ混合,加熱し
て均一とした(1)〜(9)を攪拌しながら添加して乳化
し、冷却後(13)〜(15)を添加,混合する。
る。これに(5)〜(7)の水相を混合,加熱し、攪拌しな
がら加えて乳化する。次いで、この乳化物に(11)〜(13)
を加え、コロイドミルを通して分散させた後冷却し、4
0℃にて(8)〜(10)を加える。
(6)〜(8)を添加し、コロイドミルを通して分散させ
る。これに(1)を加え、均一に分散させる。
解させる。
(1),(2)を混合,溶解し、70℃に加熱する。この油
相を攪拌しながら先に調製した水相に徐々に加えて予備
乳化し、ホモミキサーを加えて均一とした後冷却し、4
0℃にて(4)〜(7)を添加する。
れ75℃に混合加熱溶解した後、油相に水相を加えてケ
ン化する。冷却後40℃で(9)〜(11)を添加して混合す
る。
菌活性,皮膚刺激性及び使用時の不快感について評価を
行った。また同時に表1に示す比較例についても同様に
評価を行った。
(Escherichia coli),黄色ブドウ球菌(Staphylococc
us aureus),緑濃菌(Pseudomonas aeruginosa)、真
菌としてカンジダ(Candida albicans),黒カビ(Asperg
illus niger)を用い、試料1g当たり細菌は106個,
真菌は105個を植菌し、37℃及び25℃でそれぞれ
培養して、2週間後の生菌数を測定した。また、実施例
11,実施例12及び比較例11,比較例12について
は細菌として緑濃菌(Pseudomonas aeruginosa)を、真
菌としては上記のカンジダ(Candida albicans),黒カビ
(Aspergillusniger)及びフケ菌(Pityrosporum oval
e)を用い、実施例13及び比較例13については細菌
としてアクネ菌(Propionibacterium acnes)及び尋常
変形菌(Proteus vulgaris)を真菌としては上記のカン
ジダ(Candida albicans)及び黒カビ(Aspergillus nige
r)を用いて同様に試験した。なお、抗菌活性は2週間
後に、細菌については死滅した場合、真菌については生
菌数が1/1000となった場合に十分であると判断さ
れる。評価結果を表2〜表4に示した。
ては、いずれも細菌及び真菌の双方に対して十分な抗菌
活性が認められていた。これに対し、2-フェノキシエタ
ノール,地楡の何れか一方しか含有しない比較例におい
ては、細菌及び真菌の全てに対して十分な抗菌活性の認
められたものは皆無であった。
12はいずれも、細菌及び真菌に対し、良好な抗菌活性
を示すことが認められる。また、フケ菌に対して有効な
殺菌効果を有することから、フケ防止効果をも発揮する
ことが示される。これに対し、比較例では細菌及び真菌
のいずれに対しても十分な抗菌活性は認められていなか
った。
分な抗菌活性を示し、良好な殺菌効果を発揮することが
認められる。また、アクネ菌に対しても殺菌効果を有す
ることから、ニキビ予防効果をも発揮することが示され
る。一方比較例13は、十分な抗菌活性を示していなか
った。
男性パネラー20名を用いて48時間の閉塞貼付試験を
行い、表5に示す判定基準により評価し、20名の皮膚
刺激指数の平均値を求めた。なお実施例11〜実施例1
3及び比較例11〜比較例13については、1.0重量
%水溶液にて評価を行った。
20名を一群とし、各群に各試料をそれぞれ使用させ、
塗布後30秒から1分後の間に感じる刺すような痛み、
ヒリヒリ感,チクチク感といった不快感について評価さ
せた。評価結果は、「非常に強く感じる;5点」,「や
や強く感じる;4点」,「感じる;3点」,「少し感じ
る;2点」,「微妙に感じる;1点」,「感じない;0
点」として評価し、20名の平均値にて示した。なお本
評価についても、実施例11〜実施例13及び比較例1
1〜比較例13については、1.0重量%水溶液にて評
価を行った。以上の結果を表6にまとめた。
も皮膚刺激性,使用時の不快感ともにほとんど認められ
ていない。2-フェノキシエタノールを0.3重量%含有
する実施例7及び実施例9においても、使用時の不快感
は微妙に感じられる程度で、非常に低く抑えられてい
た。これに対して、2-フェノキシエタノールを0.3重
量%含有する乳化型アイカラーである比較例7及び2-フ
ェノキシエタノールを0.25重量%含有する水性懸濁
型のマスカラである比較例10では、わずかな紅斑及び
浮腫の発生を認めていた。また、2-フェノキシエタノー
ルを0.15〜0.2重量%含有する比較例1,比較例
4及び比較例6において、若干不快感が認められてい
た。さらに、比較例7と比較例10ではほとんどのパネ
ラーが不快感を感じており、かなり強く不快感を感じた
パネラーも存在していた。さらに、洗い流して使用する
実施例11のシャンプー,実施例12のリンス及び実施
例13の洗顔料においては、使用時の不快感が他の実施
例に比べて高い値となっていたが、それぞれの比較例よ
りも皮膚刺激性,使用時の不快感ともに小さい値となて
いた。2-フェノキシエタノールと地楡を併用することに
より、皮膚刺激性,使用時の不快感ともに顕著な改善が
見られることは明らかである。
作用が相乗的に強化され、しかも皮膚刺激性のみなら
ず、使用時の刺すような痛み、ヒリヒリ感,チクチク感
といった不快感もほとんど感じられない抗菌性化粧料を
得ることができた。
Claims (2)
- 【請求項1】2-フェノキシエタノールと、地楡の抽出物
又は粉砕物を併用することを特徴とする、抗菌性低刺激
化粧料。 - 【請求項2】2-フェノキシエタノールの配合量が0.0
5〜1.0重量%、地楡の抽出物又は粉砕物の配合量が
0.01〜20.0重量%であることを特徴とする、請
求項1に記載の抗菌性低刺激化粧料。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP22060996A JP3568076B2 (ja) | 1996-08-02 | 1996-08-02 | 抗菌性低刺激化粧料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publications (2)
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JPH1045556A true JPH1045556A (ja) | 1998-02-17 |
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ID=16753660
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22060996A Expired - Lifetime JP3568076B2 (ja) | 1996-08-02 | 1996-08-02 | 抗菌性低刺激化粧料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3568076B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1045558A (ja) * | 1996-08-02 | 1998-02-17 | Noevir Co Ltd | 抗菌性低刺激化粧料 |
KR100644764B1 (ko) | 2005-08-16 | 2006-11-14 | 주식회사 바이오랜드 | 게닌화합물 및 그 염의 제조방법과 그를 포함한 조성물의용도 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6434909A (en) * | 1987-07-30 | 1989-02-06 | Pentel Kk | Cosmetic |
JPH06279256A (ja) * | 1993-03-30 | 1994-10-04 | Club Kosumechitsukusu:Kk | 皮膚外用剤 |
JPH07330505A (ja) * | 1994-06-08 | 1995-12-19 | Masato Suzuki | 抗菌性組成物 |
-
1996
- 1996-08-02 JP JP22060996A patent/JP3568076B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (3)
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KR100644764B1 (ko) | 2005-08-16 | 2006-11-14 | 주식회사 바이오랜드 | 게닌화합물 및 그 염의 제조방법과 그를 포함한 조성물의용도 |
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