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JPH06279256A - 皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤

Info

Publication number
JPH06279256A
JPH06279256A JP5071296A JP7129693A JPH06279256A JP H06279256 A JPH06279256 A JP H06279256A JP 5071296 A JP5071296 A JP 5071296A JP 7129693 A JP7129693 A JP 7129693A JP H06279256 A JPH06279256 A JP H06279256A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
skin
bacteria
external preparation
radix
fructus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5071296A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshinori Nakayama
美紀 中山
Norikazu Ikeda
紀和 池田
Takayoshi Kato
敬香 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
CLUB KOSUMECHITSUKUSU KK
Original Assignee
CLUB KOSUMECHITSUKUSU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by CLUB KOSUMECHITSUKUSU KK filed Critical CLUB KOSUMECHITSUKUSU KK
Priority to JP5071296A priority Critical patent/JPH06279256A/ja
Publication of JPH06279256A publication Critical patent/JPH06279256A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Cosmetics (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 皮膚常在菌に対し弱酸性で抗菌性を有する生
薬抽出物を配合することにより、皮膚常在細菌のバラン
スを保ち、ニキビ、肌あれを防ぎ、健康な皮膚を維持す
ることを目的とする皮膚外用剤を提供する。 【構成】 甘茶、地楡、苦参、槐花、五味子、黄柏、黄
連、カリン、営実、夏枯草、芍薬、防風、牡丹皮から選
ばれる生薬抽出物の1種又は2種以上を含有することを
特徴とする皮膚外用剤。 【効果】 本発明による皮膚外用剤は、肌あれやニキビ
の予防、治療に有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は皮膚常在菌のバランスを
保ち、健康な皮膚を維持するために、皮膚常在菌に対
し、弱酸性条件下で強い又は穏やかな抗菌作用を有する
特定の生薬抽出物を含有する皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ヒト皮膚上には多種の微生物が
常在して微生物叢を形成し、皮膚の恒常性を保つ一因と
なっていると言われている。皮膚常在微生物には、主と
して、プロピオニバクテリウム アクネス (Prop
ionibacteriumacnes)等のプロピオ
ニバクテリウム属細菌、黄色ブドウ球菌と呼ばれるスタ
フィロコッカス アウレウス(Staphylococ
cus aureus)、および、表皮ブドウ球菌と呼
ばれるスタフィロコッカス エピデルミディス(Sta
phylococcus epidermidis)等
のスタフィロコッカス属細菌があり、その他ミクロコッ
カス属の細菌等、多種の微生物が存在している。これら
の微生物は皮膚上でバリアーとして働いている反面、過
度の増殖によりニキビや炎症など皮膚疾患の原因となる
ことが知られている。
【0003】皮膚上では皮脂分泌亢進により皮脂貯留が
おこり、皮膚に常在する微生物が増加する。それにとも
なう細菌性リパーゼの増加により、皮脂成分であるトリ
グリセライドが分解され、遊離脂肪酸が増加し炎症を引
き起こすと言われている。このような働きをするリパー
ゼは、嫌気性細菌であるプロピオニバクテリウム アク
ネス(Propionibacterium acne
s)だけでなく、コアグラーゼ陰性ブドウ球菌である表
皮ブドウ球菌(Staphylococcusepid
ermidis)にも存在している事が知られており、
(皮膚,10,585,1969)トリグリセライドを
分解することも明らかにされている。(J.inves
t.derm.53,1,1969)
【0004】従来このような皮膚の炎症を誘発する微生
物の増殖を抑制する目的で多くの薬剤が使用されてき
た。たとえば、テトラサイクリン、ペニシリン、エリス
ロマイシン、クロラムフェニコール等の抗生物質や殺菌
剤、抗菌剤と言われるものであるが、これらは、副作用
を有したり、皮膚上の有用微生物までも抑制し皮膚常在
菌の微妙なバランスをくずしてしまうという、いわゆる
エコロジーの観点から、時には好ましくない事態を引き
起こすことが指摘されている。
【0005】近年、黄色ブドウ球菌や、これまで非病原
性の常在菌と考えられてきた表皮ブドウ球菌に代表され
るコアグラーゼ陰性ブドウ球菌が、弱毒菌感染の面やア
トピー性皮膚炎とのかかわりの面から注目されてくるよ
うになり、多くの症例の細菌叢に関する研究がなされて
いる。また、健常皮膚細菌叢に関してもいくつかの報告
があり、健常皮膚常在細菌の分布と肌質との関係も明ら
かにされており、皮膚微生物の制御の必要性が重視され
てきている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、健常皮
膚細菌叢について詳細に検討した結果、健全な美しい肌
では、好気的細菌の全部又は大部分を占める、表皮ブド
ウ球菌の数が、日々を通じて変動が少なく一定の菌数を
保つことを見いだした。
【0007】そこで本発明者らは、皮膚上の細菌数を一
定に保つことにより、肌あれの防止および改善に寄与す
る可能性があると考え鋭意研究を重ねた結果、弱酸性で
抗菌性を有する生薬抽出物の連用が、皮膚常在菌の数を
効果的にコントロールすることを見いだし、本発明に至
ったのである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、弱酸
性領域で殺菌、抗菌作用を有する下記植物から得られる
抽出物を、有効成分として1種又は2種以上を配合して
なる皮膚外用剤に関するものである。
【0009】本発明で用いられる弱酸性領域で殺菌、抗
菌作用を有する植物は、 (1) 甘茶 Hydrangeae Dulcis
Folium (2) 地楡 Sanguisorbae Rhiz
oma (3) 苦参 Sophorae Radix (4) 槐花 Sophorae Flos (5) 五味子 Schisandrae Fruct
us (6) カリン Pseudocydoniae Fr
uctus (7) 営実 Rosae Fructus (8) 夏枯草 Prunellae Spica (9) 芍薬 Paeoniae Radix (10) 防風 Saposhnikoviae Ra
dix (11) 牡丹皮 Moutan Cortex (12) 黄柏 Phellodendri Cort
ex (13) 黄連 Coptidis Rhizoma の13種類である。
【0010】本発明に用いられるこれらの生薬抽出物
は、弱酸性条件で抗菌性を有しており、皮膚上に適用す
ることにより皮膚上微生物の数をコントロールし皮膚常
在菌の数や分布状態に起因する肌あれ、ニキビなどを改
善し、皮膚を健全な状態に保つことができる。
【0011】これらの抽出物は、作用する菌種の違いに
よりその抗菌力が異なり、またその抗菌力がpHの影響
を受けるものもある。従って、これらの抽出物を選択し
て使用することにより、皮膚細菌叢の個体差に対応でき
ることから、個人の肌質、肌状態に合うように効果的に
適用することも可能である。
【0012】本発明では、前記植物の生薬、すなわち前
記植物の全体または一部分(例えば、全草、葉、根、根
茎、茎、根皮、花)を簡単に加工処理(例えば、乾燥、
切断、粉末化)したもの、またはその抽出物を用いる。
【0013】本発明に用いる抽出物は、抽出したままの
溶液を用いても、溶媒を濃縮したエキスを用いても良い
し、溶媒を留去した粉末あるいは粘性のある物質を用い
ても良く、またそれらの希釈液を用いることもできる。
【0014】本発明で用いる生薬抽出物の製造方法とし
ては、上記植物または生薬乾燥物を水もしくは有機溶媒
(石油エーテル、シクロヘキサン、四塩化炭素、トルエ
ン、ベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、エーテ
ル、酢酸エチル、ブタノール、アセトン、n−プロパノ
ール、エタノール、メタノール、ピリジン、ポリエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコ
ールなど)あるいはそれらを一定の比率で混合した溶
媒、たとえば含水アルコール等を用いる。好ましくは、
エタノール、水、ベンゼン、ブチレングリコール、含水
アルコール等が望ましい。抽出条件は一般的に植物抽出
に用いられる条件ならば特に制限はない。
【0015】本発明の皮膚外用剤の剤型は任意であり、
たとえば化粧水、クリーム、乳液、パック等の剤型をと
ることができ、製造工程の任意の段階に、任意の量配合
することができる。本発明の皮膚外用剤は前記の必須成
分の他に、必要に応じて本発明の効果を損なわない範囲
内で、化粧品、医薬部外品、医薬品等に一般的に用いら
れる各種成分、水性成分、油成分、保湿剤、増粘剤、防
腐剤、酸化防止剤、香料、色剤、薬剤等を配合すること
ができる。配合量は、乾燥残分量として、0.005〜
10重量%含有しているのが望ましく、さらに好ましく
は、0.05%〜5重量%の含有が皮膚上細菌に対す
る、顕著な効果を示し適当である。
【0016】
【発明の効果】本発明の皮膚外用剤は肌あれまたはニキ
ビの予防、治療及び処置に有効である。
【実施例】次に実施例をあげて本発明を更に詳しく説明
する。しかしながら、本発明の範囲を以下に示す実施例
に限定するものではない。なお、以下の例において、配
合量は重量%で示す。
【0017】(製造例1) 各生薬の乾燥末を、10倍
量のエタノールで室温7日間抽出後濾過し、減圧濃縮に
よりエタノールを留去し抽出物を得た。
【0018】(製造例2) 各生薬の乾燥末を、5倍量
の1,3−ブチレングレリコールで抽出後濾過し、抽出
物を得た。
【0019】(実施例1) 各生薬抽出物の弱酸性条件
下での種々の細菌に対する抗菌性を、ハートインヒュー
ジョン寒天培地(日水製薬製)を用いた寒天平板拡散法
で測定した。製造例1の抽出物をエタノールで10倍量
にし、その0.05mlを8mm径の濾紙ディスクに浸みこ
ませ、被験菌を接種分散させた寒天平板上に密着させ、
30℃、24時間培養した。培養終了時に濾紙周囲の菌
の発育が阻止されている透明帯(発育阻止帯)の直径を
求めた。
【0020】結果を表1に示した。スタフィロコッカス
属細菌2株はpH5.5で、ミクロコッカス ルテウス
(Micrococcus luteus)はpH6.
0の培地上での阻止円の大きさを示している。
【0021】
【表1】
【0022】(実施例2) 各抽出物のスタフィロコッ
カス エピデルミディスに対する生育阻害率を測定し
た。pH5.5およびpH7.2に調整したハートイン
ヒュージョン培地(日水製薬製)に実施例1で使用した
生薬エタノール抽出物の希釈液を0.2%になるように
添加し、スタフィロコッカス エピデルミディス AT
CC 14990を接種し30℃、24時間培養後の生
菌数を測定した。生育阻害率の算出は次に示す計算式で
算出した。結果は表2に示す通りである。
【0023】
【数1】
【0024】
【表2】
【0025】(実施例3) 化粧水
【0026】
【表3】
【0027】上記成分(1)に(4)(5)(6)を室
温にて混合溶解させ、(2)(3)(7)を攪拌添加し
て化粧水を得た。
【0028】(実施例4) クリーム
【0029】
【表4】
【0030】上記成分(2)〜(9)を混合加熱して7
5℃とする。これに上記処方(1)及び(10)〜(1
2)を同様に加熱して75℃としたものを加え、ホモミ
キサーで均一に乳化しO/Wクリームを得た。
【0031】(実施例5) パック
【0032】
【表5】
【0033】上記成分(9)に(4)(5)(7)を加
え攪拌溶解した後、(3)を加え70℃に加熱し溶解さ
せた。次に(6)に(1)(2)及び(8)を加えて溶
解したものを添加後、冷却しパックを得た。
【0034】(実施例6) 乳液
【0035】
【表6】
【0036】上記成分(1)〜(8)を混合し70℃で
加熱溶解させたものを、(11)〜(12)を混合後、
加熱し70℃にしたものに加え、ホモミキサーで均一に
乳化した。これを攪拌しながら(9)に溶解させた(1
0)〜(13)と(14)を添加し、良く混合しながら
30℃まで冷却し乳液を得た。
【0037】(実施例7) 皮膚上微生物に対する本発
明品の連続塗布効果を次のような方法で測定した。被験
者4人に対し洗顔後、右側の頬に実施例3に示した化粧
水1gを均一に噴霧し、左側の頬には実施例3の化粧水
に生薬抽出物を添加しない化粧水(比較例)を同様に噴
霧した。その後日常生活を行い、翌日に綿棒で頬1cm
四方から細菌を採取し、一般生菌数、耐塩性微生物数、
および嫌気性細菌数を測定し1日目とした。細菌を採取
した後洗顔し、以後同様に化粧水を噴霧し、翌日細菌を
採取する行程を8日目まで行い、生菌数の変動を測定し
た。
【0038】図1に実施例3の化粧水を適用した時の結
果を、図2にその比較例の結果を示した。抽出物配合の
化粧水を塗布した頬では、日数経過による生菌数の変動
が少なく、また個人差も小さかった。また、菌種に関し
ても、好気的細菌ではスタフィロコッカス属やミクロコ
ッカス属細菌のような耐塩性細菌の数が大部分を占める
ようになり、好気性細菌と嫌気性細菌の菌数の差も小さ
く、常在菌生態系の維持が強く保たれている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例3に示した化粧水を連続塗布した時の
ヒト皮膚上の細菌数の変化を示すグラフである。
【図2】 図1に対する比較例のグラフである。すなわ
ち、実施例3に示した化粧水に生薬抽出物を添加しない
化粧水を塗布した時のヒト皮膚上の細菌数の変化を示す
グラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 35/78 J 7822−4C K 7822−4C F 7822−4C N 7822−4C ADA C 7822−4C ADZ H 7822−4C

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 甘茶、地楡、苦参、槐花、五味子、黄
    柏、黄連、カリン、営実、夏枯草、芍薬、防風、牡丹皮
    から選ばれる生薬抽出物の1種又は2種以上を含有する
    ことを特徴とする皮膚外用剤。
JP5071296A 1993-03-30 1993-03-30 皮膚外用剤 Pending JPH06279256A (ja)

Priority Applications (1)

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JP5071296A JPH06279256A (ja) 1993-03-30 1993-03-30 皮膚外用剤

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JPH06279256A true JPH06279256A (ja) 1994-10-04

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ID=13456569

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