JPH1038615A - 多回転アブソリュートエンコーダ - Google Patents
多回転アブソリュートエンコーダInfo
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- JPH1038615A JPH1038615A JP19227696A JP19227696A JPH1038615A JP H1038615 A JPH1038615 A JP H1038615A JP 19227696 A JP19227696 A JP 19227696A JP 19227696 A JP19227696 A JP 19227696A JP H1038615 A JPH1038615 A JP H1038615A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 被測定物体に取り付けられた回転体の回転角
度情報と回転数情報とを電源遮断の影響を受けずに検出
可能にすること。 【解決手段】 被測定回転体が回転すると、検出系の光
電信号は波形整形回路31で波形整形され、グレー/バ
イナリ変換部32でバイナリコードBYN(n)に変換
される。比較器54で電源遮断が検出されると、制御部
52は電源遮断直前の回転角情報ABS(n)、回転数
情報TKN(m)、原点信号GEN(n)を不揮発性の
記憶部53に記憶させる。そして電源の再投入時に、減
算回路51はBYN(n)から、記憶部53で保持され
た原点信号GEN(n)を減算し、減算結果をABS
(n)として出力する。又電源遮断前のABS(m)と
電源再投入後のABS(n)を用いてTKN(m)を補
正し、多回転計数部33にロードする。
度情報と回転数情報とを電源遮断の影響を受けずに検出
可能にすること。 【解決手段】 被測定回転体が回転すると、検出系の光
電信号は波形整形回路31で波形整形され、グレー/バ
イナリ変換部32でバイナリコードBYN(n)に変換
される。比較器54で電源遮断が検出されると、制御部
52は電源遮断直前の回転角情報ABS(n)、回転数
情報TKN(m)、原点信号GEN(n)を不揮発性の
記憶部53に記憶させる。そして電源の再投入時に、減
算回路51はBYN(n)から、記憶部53で保持され
た原点信号GEN(n)を減算し、減算結果をABS
(n)として出力する。又電源遮断前のABS(m)と
電源再投入後のABS(n)を用いてTKN(m)を補
正し、多回転計数部33にロードする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被測定物体に取り
付けられた回転体の回転角情報と回転数情報とを電源遮
断の影響を受けずに検出可能にする多回転アブソリュー
トエンコーダに関するものである。
付けられた回転体の回転角情報と回転数情報とを電源遮
断の影響を受けずに検出可能にする多回転アブソリュー
トエンコーダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】多回転アブソリュートエンコーダは、回
転減速機構を介して駆動モータなどにより駆動される移
動体の位置を検出するのに用いられている。この多回転
アブソリュートエンコーダは、移動体の移動位置を初期
位置からの回転数情報と1回転以内の回転角情報として
出力する役割を有している。
転減速機構を介して駆動モータなどにより駆動される移
動体の位置を検出するのに用いられている。この多回転
アブソリュートエンコーダは、移動体の移動位置を初期
位置からの回転数情報と1回転以内の回転角情報として
出力する役割を有している。
【0003】以下に光学式の多回転アブソリュートエン
コーダを例に取り、その構成と動作について説明する。
図5は光学式の多回転アブソリュートエンコーダ(以
下、エンコーダという)の回転検出部の構造を示す断面
図である。本図に示すようにエンコーダは、モータ等の
被測定物体の回転軸と連結される軸1を有している。軸
1は1対の軸受2で保持された回転軸であり、その後端
部にボスを介して回転スリット7が取り付けられてい
る。
コーダを例に取り、その構成と動作について説明する。
図5は光学式の多回転アブソリュートエンコーダ(以
下、エンコーダという)の回転検出部の構造を示す断面
図である。本図に示すようにエンコーダは、モータ等の
被測定物体の回転軸と連結される軸1を有している。軸
1は1対の軸受2で保持された回転軸であり、その後端
部にボスを介して回転スリット7が取り付けられてい
る。
【0004】斜線部で示す本体3は、軸受2を介して軸
1を回転自在に保持すると共に、投光素子5、固定スリ
ット6、ケース4を取り付けるベースとなっている。回
路基板9には、投光素子5に対向して受光素子アレー8
が設けられている。ケーブル10は回路基板9内の各回
路部及び受光素子アレー8に対する電源ラインと信号ラ
インとを含むものである。このケーブル10は回路基板
9に一端が取り付けられ、ケース4の一部に設けた孔か
ら引き出され、他端が後述する波形整形回路に接続され
ている。投光素子5、固定スリット6、受光素子アレー
8は、軸1の1回転以内の回転角に応じた回転角情報を
生成する回転検出部である。
1を回転自在に保持すると共に、投光素子5、固定スリ
ット6、ケース4を取り付けるベースとなっている。回
路基板9には、投光素子5に対向して受光素子アレー8
が設けられている。ケーブル10は回路基板9内の各回
路部及び受光素子アレー8に対する電源ラインと信号ラ
インとを含むものである。このケーブル10は回路基板
9に一端が取り付けられ、ケース4の一部に設けた孔か
ら引き出され、他端が後述する波形整形回路に接続され
ている。投光素子5、固定スリット6、受光素子アレー
8は、軸1の1回転以内の回転角に応じた回転角情報を
生成する回転検出部である。
【0005】次に図6を参照しながら回転検出部につい
て更に詳細に説明する。図6はエンコーダの回転検出部
の分解斜視図である。投光素子5から出射された光は、
固定スリット6及び回転スリット7の開口部を通り、受
光素子アレー8で受光される。固定スリット6の開口部
パターンは受光素子アレー8の配置パターンと対応して
おり、軸と平行な光のみが受光素子アレー8で受光され
る。
て更に詳細に説明する。図6はエンコーダの回転検出部
の分解斜視図である。投光素子5から出射された光は、
固定スリット6及び回転スリット7の開口部を通り、受
光素子アレー8で受光される。固定スリット6の開口部
パターンは受光素子アレー8の配置パターンと対応して
おり、軸と平行な光のみが受光素子アレー8で受光され
る。
【0006】一方、回転スリット7の開口部は、軸1の
回転角度に対応して受光素子アレー8の各受光素子に到
達する光が規則的に変化するよう形成されている。一般
的には、各受光素子が投光素子5からの光を受光する場
合を「1」とし、受光しない場合を「0」に対応させ
る。そして受光素子アレー8の出力がグレーコードとな
るように、回転スリット7の開口部のパターンが形成さ
れる。ちなみにグレーコードとは、複数のビットからな
るデータにおいて、任意のデータがその前後のデータに
変化するとき、複数ビットの内の1ビットしか変化しな
いようにしたコードである。
回転角度に対応して受光素子アレー8の各受光素子に到
達する光が規則的に変化するよう形成されている。一般
的には、各受光素子が投光素子5からの光を受光する場
合を「1」とし、受光しない場合を「0」に対応させ
る。そして受光素子アレー8の出力がグレーコードとな
るように、回転スリット7の開口部のパターンが形成さ
れる。ちなみにグレーコードとは、複数のビットからな
るデータにおいて、任意のデータがその前後のデータに
変化するとき、複数ビットの内の1ビットしか変化しな
いようにしたコードである。
【0007】表1は、受光素子アレー8の素子数が4個
の場合の、回転角度と出力グレーコードの関係を示す表
である。このように、受光素子アレー8の出力コードを
読み取り、表1を用いて軸1の回転角度(回転角情報)
を知ることができる。
の場合の、回転角度と出力グレーコードの関係を示す表
である。このように、受光素子アレー8の出力コードを
読み取り、表1を用いて軸1の回転角度(回転角情報)
を知ることができる。
【表1】
【0008】次に図7及び図8を参照しながらエンコー
ダの信号処理回路の構成と回転角情報と回転数情報の検
出方法とについて説明する。図7に示すように信号処理
回路は、波形整形回路31、グレー/バイナリ変換部3
2、多回転計数部33から構成される。波形整形回路3
1は受光素子アレー8の出力を矩形波に波形整形する回
路である。グレー/バイナリ変換部32は、波形整形回
路31から出力されるグレーコードをコンピュータ等で
処理し易いバイナリコードに変換する回路である。バッ
テリ34は電源遮断時に備えて、回転検出部、波形整形
回路31、多回転計数部33に電力を供給する補助電源
である。尚図7においては、太線は多ビットの並列信号
を示している。
ダの信号処理回路の構成と回転角情報と回転数情報の検
出方法とについて説明する。図7に示すように信号処理
回路は、波形整形回路31、グレー/バイナリ変換部3
2、多回転計数部33から構成される。波形整形回路3
1は受光素子アレー8の出力を矩形波に波形整形する回
路である。グレー/バイナリ変換部32は、波形整形回
路31から出力されるグレーコードをコンピュータ等で
処理し易いバイナリコードに変換する回路である。バッ
テリ34は電源遮断時に備えて、回転検出部、波形整形
回路31、多回転計数部33に電力を供給する補助電源
である。尚図7においては、太線は多ビットの並列信号
を示している。
【0009】多回転計数部33はグレーコードの上位2
ビットGR(n),GR(n−1)を用いて回転数を計
数すると共に、原点合わせのときに外部から入力される
リセット信号により、計数値をリセットする回路であ
る。バッテリ34は電源が遮断された場合にも多回転計
数部33の計数値を保持できるように電力を供給する。
特に電源遮断中に回転検出部及び多回転計数部33に電
力を供給することにより、被測定物体が移動して軸1が
回転しても、回転数を常に計数できるようにしている。
ビットGR(n),GR(n−1)を用いて回転数を計
数すると共に、原点合わせのときに外部から入力される
リセット信号により、計数値をリセットする回路であ
る。バッテリ34は電源が遮断された場合にも多回転計
数部33の計数値を保持できるように電力を供給する。
特に電源遮断中に回転検出部及び多回転計数部33に電
力を供給することにより、被測定物体が移動して軸1が
回転しても、回転数を常に計数できるようにしている。
【0010】図8は受光素子アレー8の受光素子数が4
個の場合の、波形整形回路31の出力波形を示すタイム
チャートである。本図に示すように、多回転計数部33
はグレーコードの上位2ビットGR(3)、GR(4)
を使用して、以下のアルゴリズムを用いて回転方向を判
別し、回転数情報を出力する。
個の場合の、波形整形回路31の出力波形を示すタイム
チャートである。本図に示すように、多回転計数部33
はグレーコードの上位2ビットGR(3)、GR(4)
を使用して、以下のアルゴリズムを用いて回転方向を判
別し、回転数情報を出力する。
【0011】(a);GR(3)がLで、且つGR
(4)がHからLに変化したとき、カウンタの値を+1
にする。 (b);GR(3)がLで、且つGR(4)がLからH
に変化したとき、カウンタの値を−1にする。 (c);上記以外のとき、前回の計数値を保持する。
(4)がHからLに変化したとき、カウンタの値を+1
にする。 (b);GR(3)がLで、且つGR(4)がLからH
に変化したとき、カウンタの値を−1にする。 (c);上記以外のとき、前回の計数値を保持する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このような構成と動作
原理を有する従来のアブソリュート型エンコーダは、次
のような問題点がある。
原理を有する従来のアブソリュート型エンコーダは、次
のような問題点がある。
【0013】モータ等にエンコーダを取り付けるとき、
原点合わせをする必要がある。多回転計数部33から出
力される回転数情報(多回転アブソ信号)は、リセット
信号を入力するだけでリセットできる。一方、グレー/
バイナリ変換部32から出力される回転角情報(1回転
アブソ信号)については、出力をモニタしながら軸1を
回して原点を求め、原点を確認しながら軸1を相手方の
回転軸に固定する必要がある。このためエンコーダの取
り付け作業に時間がかかるという問題点がある。
原点合わせをする必要がある。多回転計数部33から出
力される回転数情報(多回転アブソ信号)は、リセット
信号を入力するだけでリセットできる。一方、グレー/
バイナリ変換部32から出力される回転角情報(1回転
アブソ信号)については、出力をモニタしながら軸1を
回して原点を求め、原点を確認しながら軸1を相手方の
回転軸に固定する必要がある。このためエンコーダの取
り付け作業に時間がかかるという問題点がある。
【0014】又従来の多回転アブソリュートエンコーダ
には、電源遮断時も回転数を正しく検出できるようにバ
ッテリ34が設けられているため、小型化及び低価格化
が実現できなかった。
には、電源遮断時も回転数を正しく検出できるようにバ
ッテリ34が設けられているため、小型化及び低価格化
が実現できなかった。
【0015】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、請求項1〜3記載の発明は、
被測定回転体に多回転アブソリュートエンコーダを取り
付けるとき、回転軸の取り付け調整を不要とすることが
できる多回転アブソリュートエンコーダを実現すること
を目的とする。
てなされたものであって、請求項1〜3記載の発明は、
被測定回転体に多回転アブソリュートエンコーダを取り
付けるとき、回転軸の取り付け調整を不要とすることが
できる多回転アブソリュートエンコーダを実現すること
を目的とする。
【0016】また請求項2記載の発明は、これに加え
て、電源遮断前の情報と途切れない回転数情報及び回転
角情報を出力できる小型化された多回転アブソリュート
エンコーダを実現することを目的とする。
て、電源遮断前の情報と途切れない回転数情報及び回転
角情報を出力できる小型化された多回転アブソリュート
エンコーダを実現することを目的とする。
【0017】また請求項3記載の発明は、被測定回転体
の休止状態に回転軸の1/2回転以内の回動が生じて
も、回転数情報を自動的に補正することのできる多回転
アブソリュートエンコーダを実現することを目的とす
る。
の休止状態に回転軸の1/2回転以内の回動が生じて
も、回転数情報を自動的に補正することのできる多回転
アブソリュートエンコーダを実現することを目的とす
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】従って、本願の請求項1
記載の発明は、被測定回転体に接続された回転軸と、前
記回転軸の回転角度に応じて回転角情報を出力する回転
検出部と、外部からリセット信号が入力された時点の前
記回転検出部の出力を一時保持する回転データ保持部
と、前記回転検出部の出力から前記回転データ保持部の
出力を減算し、減算結果を前記回転軸の回転角情報とし
て出力する減算回路部と、前記減算回路部の出力から前
記回転軸の回転数を計数して回転数情報として保持する
と共に、前記リセット信号に応じてその計数値がリセッ
トされる多回転計数部と、を具備することを特徴とする
ものである。
記載の発明は、被測定回転体に接続された回転軸と、前
記回転軸の回転角度に応じて回転角情報を出力する回転
検出部と、外部からリセット信号が入力された時点の前
記回転検出部の出力を一時保持する回転データ保持部
と、前記回転検出部の出力から前記回転データ保持部の
出力を減算し、減算結果を前記回転軸の回転角情報とし
て出力する減算回路部と、前記減算回路部の出力から前
記回転軸の回転数を計数して回転数情報として保持する
と共に、前記リセット信号に応じてその計数値がリセッ
トされる多回転計数部と、を具備することを特徴とする
ものである。
【0019】このような構成によれば、外部からリセッ
ト信号が入力された時点の回転検出部の出力を回転デー
タ保持部に保持する。減算回路部は、回転検出部の出力
から回転データ保持部の出力を減算することにより、リ
セット信号の入力時点で回転角を原点として回転軸の回
転角情報を出力することができる。
ト信号が入力された時点の回転検出部の出力を回転デー
タ保持部に保持する。減算回路部は、回転検出部の出力
から回転データ保持部の出力を減算することにより、リ
セット信号の入力時点で回転角を原点として回転軸の回
転角情報を出力することができる。
【0020】また請求項2記載の発明は、被測定回転体
に接続された回転軸と、前記回転軸の回転角度に応じて
回転角コードを出力する回転検出部と、外部からリセッ
ト信号が入力された時点の前記回転検出部の出力を一時
保持する回転データ保持部と、前記回転検出部の出力か
ら前記回転データ保持部の出力を減算し、減算結果を前
記回転軸の回転角情報として出力する減算回路部と、前
記減算回路部の出力から前記回転軸の回転数を計数して
回転数情報として保持すると共に、前記リセット信号に
応じてその計数値がリセットされる多回転計数部と、電
源電圧を所定の閾値と比較する電源電圧検出部と、前記
回転データ保持部の回転角情報及び前記多回転計数部の
回転数情報を保持する不揮発性の記憶部と、前記電源電
圧検出部から電源電圧が所定値以下に降下したことが報
知されたとき、前記回転データ保持部の回転角情報及び
前記多回転計数部の回転数情報を前記記憶部に書き込
み、前記電源電圧検出部から電源電圧が所定値を越えた
ことが報知されたとき、前記記憶部に書き込まれた前記
回転数情報及び前記回転角情報を読み出し、夫々前記多
回転計数部及び前記回転データ保持部に保持させる制御
部と、を具備することを特徴とするものである。
に接続された回転軸と、前記回転軸の回転角度に応じて
回転角コードを出力する回転検出部と、外部からリセッ
ト信号が入力された時点の前記回転検出部の出力を一時
保持する回転データ保持部と、前記回転検出部の出力か
ら前記回転データ保持部の出力を減算し、減算結果を前
記回転軸の回転角情報として出力する減算回路部と、前
記減算回路部の出力から前記回転軸の回転数を計数して
回転数情報として保持すると共に、前記リセット信号に
応じてその計数値がリセットされる多回転計数部と、電
源電圧を所定の閾値と比較する電源電圧検出部と、前記
回転データ保持部の回転角情報及び前記多回転計数部の
回転数情報を保持する不揮発性の記憶部と、前記電源電
圧検出部から電源電圧が所定値以下に降下したことが報
知されたとき、前記回転データ保持部の回転角情報及び
前記多回転計数部の回転数情報を前記記憶部に書き込
み、前記電源電圧検出部から電源電圧が所定値を越えた
ことが報知されたとき、前記記憶部に書き込まれた前記
回転数情報及び前記回転角情報を読み出し、夫々前記多
回転計数部及び前記回転データ保持部に保持させる制御
部と、を具備することを特徴とするものである。
【0021】このような構成によれば、前記の作用に加
えて、電源電圧検出部により電源が遮断されたことが検
出されると、制御部は回転データ保持部の回転角情報及
び多回転計数部の計数値を不揮発性の記憶部に書き込
む。そして電源が再投入されると、記憶部に書き込まれ
た回転数情報及び回転角情報を読み出し、多回転計数部
及び前記回転データ保持部にその情報を与え、電源遮断
前の情報と途切れない回転数情報及び回転角情報を出力
できるようにしている。
えて、電源電圧検出部により電源が遮断されたことが検
出されると、制御部は回転データ保持部の回転角情報及
び多回転計数部の計数値を不揮発性の記憶部に書き込
む。そして電源が再投入されると、記憶部に書き込まれ
た回転数情報及び回転角情報を読み出し、多回転計数部
及び前記回転データ保持部にその情報を与え、電源遮断
前の情報と途切れない回転数情報及び回転角情報を出力
できるようにしている。
【0022】実際のエンコーダの適用分野を考えると、
電源遮断時には基本的にエンコーダ自身は回転しない場
合が多い。各種の工作機械や形状測定装置のテーブルの
駆動機構の場合、駆動用のモータが回転するとテーブル
は移動するが、電源遮断時にはテーブル側を外部力で直
接動かすことはできないものが多い。従って電源遮断時
には、モータと直結されたエンコーダは、機械系のバッ
クラッシが存在しても大きく回転しないと言える。また
これと類似した他の搬送機等についても同様のことが言
える。従ってこのような用途においては、電源遮断時に
バッテリ34から電力を供給して、回転数を計測するこ
とは意味がない。
電源遮断時には基本的にエンコーダ自身は回転しない場
合が多い。各種の工作機械や形状測定装置のテーブルの
駆動機構の場合、駆動用のモータが回転するとテーブル
は移動するが、電源遮断時にはテーブル側を外部力で直
接動かすことはできないものが多い。従って電源遮断時
には、モータと直結されたエンコーダは、機械系のバッ
クラッシが存在しても大きく回転しないと言える。また
これと類似した他の搬送機等についても同様のことが言
える。従ってこのような用途においては、電源遮断時に
バッテリ34から電力を供給して、回転数を計測するこ
とは意味がない。
【0023】従って請求項3記載の発明は、被測定回転
体に接続された回転軸と、前記回転軸の回転角度に応じ
て回転角コードを出力する回転検出部と、外部からリセ
ット信号が入力された時点の前記回転検出部の出力を一
時保持する回転データ保持部と、前記回転検出部の出力
から前記回転データ保持部の出力を減算し、減算結果を
前記回転軸の回転角情報として出力する減算回路部と、
前記減算回路部の出力から前記回転軸の回転数を計数し
て回転数情報として保持すると共に、前記リセット信号
に応じてその計数値がリセットされる多回転計数部と、
電源電圧を所定の閾値と比較する電源電圧検出部と、前
記回転データ保持部の回転角情報及び前記多回転計数部
の回転数情報を保持する不揮発性の記憶部と、前記電源
電圧検出部から電源電圧が所定値未満になったことが報
知されたとき、前記回転データ保持部の出力、前記減算
回路部の出力、前記多回転計数部の計数値を夫々前記記
憶部に書き込み、前記電源電圧検出部から電源電圧が所
定値以上になったことが報知されたとき、前記記憶部に
書き込まれた前記回転数情報及び前記角度情報を読み出
し、電源遮断前の前記減算回路部の出力をE{ABS}
とし、現在の前記減算回路部の出力をABSとし、E
{ABS}と回転対称位置の角度情報をcompとする
とき、E{ABS}が回転角の原点より正方向に1/2
回転未満か以上かを判定し、1/2回転未満であり、且
つABSがcompから原点の範囲内にあれば、前記記
憶部に書き込まれた前記回転数情報から1を減算したも
のを補正回転数情報とし、E{ABS}が回転角の原点
より1/2回転以上であり、且つABSが原点からco
mpの範囲内にあれば、前記記憶部に書き込まれた前記
回転数情報に1を加算したものを補正回転数情報とし、
前記補正回転数情報を前記多回転計数部にロードする制
御部と、を具備することを特徴とするものである。
体に接続された回転軸と、前記回転軸の回転角度に応じ
て回転角コードを出力する回転検出部と、外部からリセ
ット信号が入力された時点の前記回転検出部の出力を一
時保持する回転データ保持部と、前記回転検出部の出力
から前記回転データ保持部の出力を減算し、減算結果を
前記回転軸の回転角情報として出力する減算回路部と、
前記減算回路部の出力から前記回転軸の回転数を計数し
て回転数情報として保持すると共に、前記リセット信号
に応じてその計数値がリセットされる多回転計数部と、
電源電圧を所定の閾値と比較する電源電圧検出部と、前
記回転データ保持部の回転角情報及び前記多回転計数部
の回転数情報を保持する不揮発性の記憶部と、前記電源
電圧検出部から電源電圧が所定値未満になったことが報
知されたとき、前記回転データ保持部の出力、前記減算
回路部の出力、前記多回転計数部の計数値を夫々前記記
憶部に書き込み、前記電源電圧検出部から電源電圧が所
定値以上になったことが報知されたとき、前記記憶部に
書き込まれた前記回転数情報及び前記角度情報を読み出
し、電源遮断前の前記減算回路部の出力をE{ABS}
とし、現在の前記減算回路部の出力をABSとし、E
{ABS}と回転対称位置の角度情報をcompとする
とき、E{ABS}が回転角の原点より正方向に1/2
回転未満か以上かを判定し、1/2回転未満であり、且
つABSがcompから原点の範囲内にあれば、前記記
憶部に書き込まれた前記回転数情報から1を減算したも
のを補正回転数情報とし、E{ABS}が回転角の原点
より1/2回転以上であり、且つABSが原点からco
mpの範囲内にあれば、前記記憶部に書き込まれた前記
回転数情報に1を加算したものを補正回転数情報とし、
前記補正回転数情報を前記多回転計数部にロードする制
御部と、を具備することを特徴とするものである。
【0024】このような構成によれば、請求項2記載の
発明の作用に加えて、制御部は、電源遮断前の減算回路
部の出力と現在の減算回路部の出力とに基づいて、現在
読み出した回転数情報の値を±1以内で補正し、補正し
た回転数情報を多回転計数部にロードする。こうするこ
とにより、電源遮断時中に生じる回転系の微動による変
動分を補正するようにしている。
発明の作用に加えて、制御部は、電源遮断前の減算回路
部の出力と現在の減算回路部の出力とに基づいて、現在
読み出した回転数情報の値を±1以内で補正し、補正し
た回転数情報を多回転計数部にロードする。こうするこ
とにより、電源遮断時中に生じる回転系の微動による変
動分を補正するようにしている。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態における多回
転アブソリュートエンコーダについて図1〜図4を参照
しつつ説明する。尚、本実施の形態のエンコーダにおい
て、回転検出部の構造は図5及び図6で示したものと同
様であり、それらの説明は省略する。図1は本実施の形
態における信号処理回路の構成図であり、図7に示す従
来例と同様の部分は同一の符号を付けて説明する。
転アブソリュートエンコーダについて図1〜図4を参照
しつつ説明する。尚、本実施の形態のエンコーダにおい
て、回転検出部の構造は図5及び図6で示したものと同
様であり、それらの説明は省略する。図1は本実施の形
態における信号処理回路の構成図であり、図7に示す従
来例と同様の部分は同一の符号を付けて説明する。
【0026】図1に示すように信号処理回路は、波形整
形回路31、グレー/バイナリ変換部32、多回転計数
部33、減算回路51、回転データ保持部52aを含む
制御部52、記憶部53、比較器54を含んで構成され
る。波形整形回路31は受光素子アレー8の出力を矩形
波に波形整形する回路である。グレー/バイナリ変換部
32は、波形整形回路31から出力されるグレーコード
をマイクロコンピュータ等で処理し易いバイナリコード
に変換する回路である。尚太字はnビット又はmビット
並列信号を示している。
形回路31、グレー/バイナリ変換部32、多回転計数
部33、減算回路51、回転データ保持部52aを含む
制御部52、記憶部53、比較器54を含んで構成され
る。波形整形回路31は受光素子アレー8の出力を矩形
波に波形整形する回路である。グレー/バイナリ変換部
32は、波形整形回路31から出力されるグレーコード
をマイクロコンピュータ等で処理し易いバイナリコード
に変換する回路である。尚太字はnビット又はmビット
並列信号を示している。
【0027】ここで信号処理回路の各信号名を説明して
おく。 GR(n);波形整形回路31の出力するグレーコード BYN(n);グレー/バイナリ変換部32の出力する
バイナリコード ABS(n);減算回路51の出力する回転角情報 TKN(m);多回転計数部33の出力する回転数情報 GEN(n);リセット信号が入力された時点でのBY
N(n) E[ABS(n)];記憶部53に書き込まれたABS
(n) E[TKN(m)];記憶部53に書き込まれたTKN
(m) E[GEN(n)];記憶部53に書き込まれたGEN
(n) VTh;比較器54の比較電圧 尚m,nは夫々の信号のビット数を示している。
おく。 GR(n);波形整形回路31の出力するグレーコード BYN(n);グレー/バイナリ変換部32の出力する
バイナリコード ABS(n);減算回路51の出力する回転角情報 TKN(m);多回転計数部33の出力する回転数情報 GEN(n);リセット信号が入力された時点でのBY
N(n) E[ABS(n)];記憶部53に書き込まれたABS
(n) E[TKN(m)];記憶部53に書き込まれたTKN
(m) E[GEN(n)];記憶部53に書き込まれたGEN
(n) VTh;比較器54の比較電圧 尚m,nは夫々の信号のビット数を示している。
【0028】減算回路51はグレー/バイナリ変換部3
2の出力するBYN(n)から、回転データ保持部52
aから出力されたGEN(n)を減算し、減算結果をA
BS(n)として出力する回路である。記憶部53は、
電源が遮断される直前のABS(n)、TKN(m)、
GEN(n)を記憶する不揮発性のメモリで、例えばE
E−PROMで構成される。比較器54は電源電圧と比
較電圧VThとを入力し、電源電圧がVTh未満になっ
た時点と、電源電圧がVTh以上となった時点で電源信
号を出力する電源電圧検出部である。
2の出力するBYN(n)から、回転データ保持部52
aから出力されたGEN(n)を減算し、減算結果をA
BS(n)として出力する回路である。記憶部53は、
電源が遮断される直前のABS(n)、TKN(m)、
GEN(n)を記憶する不揮発性のメモリで、例えばE
E−PROMで構成される。比較器54は電源電圧と比
較電圧VThとを入力し、電源電圧がVTh未満になっ
た時点と、電源電圧がVTh以上となった時点で電源信
号を出力する電源電圧検出部である。
【0029】制御部52はマイクロコンピュータ又はゲ
ートアレイで構成される制御部で、比較器54から電源
信号が入力されたとき、記憶部53にデータを記録した
り、記憶データを読み出したりする。また制御部52は
リセット信号が入力されたとき、現在の回転数情報や回
転角情報を回転データ保持部52aに一時保持する。そ
して、回転データ保持部52aから減算回路51にGE
N(n)を出力したり、多回転計数部33に各種のデー
タを出力したりする。多回転計数部33はグレーコード
の上位2ビットを用いて回転数を計数すると共に、原点
合わせのときに制御部52から入力されるE[TKN
(m)]の信号を用いて、新たに回転数情報を出力する
回路である。
ートアレイで構成される制御部で、比較器54から電源
信号が入力されたとき、記憶部53にデータを記録した
り、記憶データを読み出したりする。また制御部52は
リセット信号が入力されたとき、現在の回転数情報や回
転角情報を回転データ保持部52aに一時保持する。そ
して、回転データ保持部52aから減算回路51にGE
N(n)を出力したり、多回転計数部33に各種のデー
タを出力したりする。多回転計数部33はグレーコード
の上位2ビットを用いて回転数を計数すると共に、原点
合わせのときに制御部52から入力されるE[TKN
(m)]の信号を用いて、新たに回転数情報を出力する
回路である。
【0030】このように構成された本実施の形態のエン
コーダの動作について、図2及び図3のフローチャート
を用いて説明する。尚、以下に説明する動作手順は制御
部52内のマイクロコンピュータが行うものとするが、
制御部52をゲートアレー等として、そのハードウェア
だけでも実行できる。
コーダの動作について、図2及び図3のフローチャート
を用いて説明する。尚、以下に説明する動作手順は制御
部52内のマイクロコンピュータが行うものとするが、
制御部52をゲートアレー等として、そのハードウェア
だけでも実行できる。
【0031】先ず、エンコーダの取り付けられた装置が
動作開始となり、図2のステップS1で装置及びエンコ
ーダの電源が投入されるとステップS2に進む。ステッ
プS2において制御部52は記憶部53に保持されたE
[ABS(n)]、E[TKN(m)]、E[GEN
(n)]のデータを夫々読み出す。次にステップS3に
進み、読み出したE[GEN(n)]をGEN(n)に
置き換えて減算回路51に出力する。こうすると電源が
遮断される前に合わされた回転角情報の原点を再現する
ことができる。
動作開始となり、図2のステップS1で装置及びエンコ
ーダの電源が投入されるとステップS2に進む。ステッ
プS2において制御部52は記憶部53に保持されたE
[ABS(n)]、E[TKN(m)]、E[GEN
(n)]のデータを夫々読み出す。次にステップS3に
進み、読み出したE[GEN(n)]をGEN(n)に
置き換えて減算回路51に出力する。こうすると電源が
遮断される前に合わされた回転角情報の原点を再現する
ことができる。
【0032】回転数情報に関してば、電源が遮断される
前のデータE[TKN(m)]を多回転計数部33にロ
ードして回転数を再現する。しかし電源が遮断された後
に軸1が回転角情報の原点を通過するように回転する可
能性のある場合は、記憶部53に保持されているE[T
KN(m)]に対して、±1回転の補正をする必要があ
る。
前のデータE[TKN(m)]を多回転計数部33にロ
ードして回転数を再現する。しかし電源が遮断された後
に軸1が回転角情報の原点を通過するように回転する可
能性のある場合は、記憶部53に保持されているE[T
KN(m)]に対して、±1回転の補正をする必要があ
る。
【0033】そこでステップS4は、E[TKN
(m)]に対し±1/2回転以内の補正を行うルーチン
である。図3はステップS4をサブルーチンとした場合
の動作手順であり、図4は補正方法を図示した説明図で
ある。
(m)]に対し±1/2回転以内の補正を行うルーチン
である。図3はステップS4をサブルーチンとした場合
の動作手順であり、図4は補正方法を図示した説明図で
ある。
【0034】図4に示すように、電源遮断直前の回転角
情報E[ABS(n)]と、電源投入直後の回転角情報
ABS(n)を比較することで、回転数情報の補正を行
う。ステップT1でE[TKN(m)]の補正が指示さ
れると、ステップT2において記憶部63に保持された
回転角情報E[ABS(n)]に2n-1 を加算し、その
加算値を対称位置の回転角情報compとする。
情報E[ABS(n)]と、電源投入直後の回転角情報
ABS(n)を比較することで、回転数情報の補正を行
う。ステップT1でE[TKN(m)]の補正が指示さ
れると、ステップT2において記憶部63に保持された
回転角情報E[ABS(n)]に2n-1 を加算し、その
加算値を対称位置の回転角情報compとする。
【0035】次のステップT3では、E[ABS
(n)]の存在位置が、原点から正方向に1/2回転以
内かを調べる。電源遮断前に記録されたE[ABS
(n)]の存在位置が、図4(a)に示すように原点か
ら正方向に1/2回転以内にある場合はステップT4に
進む。ステップT4では、電源の再投入後に得られるA
BS(n)の存在位置が図4(a)の実線の矢印範囲に
あるか否か、即ちcomp≦ABS(n)≦2n を満足
するか否かを調べる。上記の条件を満足する場合はステ
ップT5に進む。ステップT5ではE[TKN(m)]
の補正としてこの値から1を引き、新たなE[TKN
(m)]とする。
(n)]の存在位置が、原点から正方向に1/2回転以
内かを調べる。電源遮断前に記録されたE[ABS
(n)]の存在位置が、図4(a)に示すように原点か
ら正方向に1/2回転以内にある場合はステップT4に
進む。ステップT4では、電源の再投入後に得られるA
BS(n)の存在位置が図4(a)の実線の矢印範囲に
あるか否か、即ちcomp≦ABS(n)≦2n を満足
するか否かを調べる。上記の条件を満足する場合はステ
ップT5に進む。ステップT5ではE[TKN(m)]
の補正としてこの値から1を引き、新たなE[TKN
(m)]とする。
【0036】またステップT4で、電源の再投入後に得
られるABS(n)の存在位置が図4(a)の実線の矢
印範囲外、即ちcomp≦ABS(n)≦2n でなけれ
ば、E[TKN(m)]を補正する必要はないので、ス
テップT8に進み、図2のメインルーチンに戻る。
られるABS(n)の存在位置が図4(a)の実線の矢
印範囲外、即ちcomp≦ABS(n)≦2n でなけれ
ば、E[TKN(m)]を補正する必要はないので、ス
テップT8に進み、図2のメインルーチンに戻る。
【0037】次にステップT3において、電源遮断前に
記録されたE[ABS(n)]の存在位置が、図4
(b)に示すように原点から正方向に1/2回転以内に
ない場合はステップT6に進む。ステップT6では、電
源の再投入後に得られるABS(n)の存在位置が図4
(b)の実線の矢印範囲にあるか否か、即ち0≦ABS
(n)≦compを満足するか否かを調べる。この条件
を満足する場合はステップT7に進み、E[TKN
(m)]の補正としてこの値に1を加算する。
記録されたE[ABS(n)]の存在位置が、図4
(b)に示すように原点から正方向に1/2回転以内に
ない場合はステップT6に進む。ステップT6では、電
源の再投入後に得られるABS(n)の存在位置が図4
(b)の実線の矢印範囲にあるか否か、即ち0≦ABS
(n)≦compを満足するか否かを調べる。この条件
を満足する場合はステップT7に進み、E[TKN
(m)]の補正としてこの値に1を加算する。
【0038】またステップT6において、電源の再投入
後に得られるABS(n)の存在位置が図4(b)の矢
印範囲になければ、E[TKN(m)]を補正する必要
はないのでステップT8に進み、メインルーチンに戻
る。そして図2のステップS5で、補正したE[TKN
(m)]を多回転計数部33にロードすることにより、
正しい回転数情報を出力することができる。
後に得られるABS(n)の存在位置が図4(b)の矢
印範囲になければ、E[TKN(m)]を補正する必要
はないのでステップT8に進み、メインルーチンに戻
る。そして図2のステップS5で、補正したE[TKN
(m)]を多回転計数部33にロードすることにより、
正しい回転数情報を出力することができる。
【0039】次にエンコーダとしての原点合わせについ
て説明する。図2のステップS6において、外部よりリ
セット信号が入力されたかどうかを判定する。リセット
信号がなければステップS9に進み、リセット信号が入
力されるとステップS7に進む。ステップS7では、制
御部52はその時点でのBYN(n)をグレー/バイナ
リ変換部32から取り込み、これを今回のGEN(n)
とする。このGEN(n)を再びリセット信号が入力さ
れるまで保持する。
て説明する。図2のステップS6において、外部よりリ
セット信号が入力されたかどうかを判定する。リセット
信号がなければステップS9に進み、リセット信号が入
力されるとステップS7に進む。ステップS7では、制
御部52はその時点でのBYN(n)をグレー/バイナ
リ変換部32から取り込み、これを今回のGEN(n)
とする。このGEN(n)を再びリセット信号が入力さ
れるまで保持する。
【0040】一方、減算回路51はグレー/バイナリ変
換部32の出力するBYN(n)からGEN(n)を減
算するので、減算回路51の出力するABS(n)は0
となる。これは現在のエンコーダの軸1の回転角が原点
に初期化されたことを意味する。この場合、次のステッ
プS8で制御部52から多回転計数部33にクリア信号
が出力されるので、多回転計数部33の出力するTKN
(m)の値は0となる。
換部32の出力するBYN(n)からGEN(n)を減
算するので、減算回路51の出力するABS(n)は0
となる。これは現在のエンコーダの軸1の回転角が原点
に初期化されたことを意味する。この場合、次のステッ
プS8で制御部52から多回転計数部33にクリア信号
が出力されるので、多回転計数部33の出力するTKN
(m)の値は0となる。
【0041】以上により、制御部52にリセット信号を
入力することで、回転角情報と回転数情報が共に0とな
り、原点合わせがされたことになる。
入力することで、回転角情報と回転数情報が共に0とな
り、原点合わせがされたことになる。
【0042】さてステップS9において、電源電圧を予
め設定された比較電圧Vthと比較し、この電圧以上で
あればステップS6に戻って同様の処理を繰り返す。ス
テップS9において電源電圧が比較電圧Vth未満にな
ると、ステップS10に進み、記憶部53にABS
(n)、TKN(m)、GEN(n)のデータを夫々書
き込む。こうして電源が遮断された後は、電源遮断直前
のデータが記憶部53に保持されることになる。
め設定された比較電圧Vthと比較し、この電圧以上で
あればステップS6に戻って同様の処理を繰り返す。ス
テップS9において電源電圧が比較電圧Vth未満にな
ると、ステップS10に進み、記憶部53にABS
(n)、TKN(m)、GEN(n)のデータを夫々書
き込む。こうして電源が遮断された後は、電源遮断直前
のデータが記憶部53に保持されることになる。
【0043】以上の構成と動作説明は光学式の多回転ア
ブソリュートエンコーダに関するものであったが、回転
検出部が磁気式のものであっても、アブソリュート回転
信号が回転角度情報として出力される限り、同様の信号
処理で電源の遮断の有無に係わらず回転数情報を出力す
ることができる。
ブソリュートエンコーダに関するものであったが、回転
検出部が磁気式のものであっても、アブソリュート回転
信号が回転角度情報として出力される限り、同様の信号
処理で電源の遮断の有無に係わらず回転数情報を出力す
ることができる。
【0044】
【発明の効果】以上詳細に説明したように請求項1記載
の発明によれば、被測定回転体に多回転アブソリュート
エンコーダを取り付けるとき、原点を合わせるための回
転軸の取り付け調整が不要になる。即ち被測定回転体の
任意の位置で回転軸を取り付け、被測定回転体の初期位
置でリセット信号を入力することにより、容易に原点合
わせをすることができる。
の発明によれば、被測定回転体に多回転アブソリュート
エンコーダを取り付けるとき、原点を合わせるための回
転軸の取り付け調整が不要になる。即ち被測定回転体の
任意の位置で回転軸を取り付け、被測定回転体の初期位
置でリセット信号を入力することにより、容易に原点合
わせをすることができる。
【0045】また請求項2及び3記載の発明によれば、
エンコーダの電源が遮断されても、回転数情報は不揮発
性の記憶部に記憶されているので、電源再投入時に初期
設定と同一条件の回転数情報が直ちに得られる。こうし
て装置の休止状態に係わらず回転角度情報と回転数情報
とを出力できる。且つ補助電源用のバッテリを無くすこ
とにより、より小型化された多回転アブソリュートエン
コーダを実現することができる。
エンコーダの電源が遮断されても、回転数情報は不揮発
性の記憶部に記憶されているので、電源再投入時に初期
設定と同一条件の回転数情報が直ちに得られる。こうし
て装置の休止状態に係わらず回転角度情報と回転数情報
とを出力できる。且つ補助電源用のバッテリを無くすこ
とにより、より小型化された多回転アブソリュートエン
コーダを実現することができる。
【図1】本発明の実施の形態における多回転アブソリュ
ートエンコーダの信号処理回路のブロック図である。
ートエンコーダの信号処理回路のブロック図である。
【図2】本実施の形態の制御部の動作手順を示すフロー
チャート(その1)である。
チャート(その1)である。
【図3】本実施の形態の制御部の動作手順を示すフロー
チャート(その2)である。
チャート(その2)である。
【図4】本実施の形態における多回転アブソデータの補
正方法を示す説明図である。
正方法を示す説明図である。
【図5】本発明の実施の形態における多回転アブソリュ
ートエンコーダの検出系の構造を示す断面図である。
ートエンコーダの検出系の構造を示す断面図である。
【図6】本発明の実施の形態における多回転アブソリュ
ートエンコーダの検出系の分解斜視図である。
ートエンコーダの検出系の分解斜視図である。
【図7】従来の多回転アブソリュートエンコーダの信号
処理回路のブロック図である。
処理回路のブロック図である。
【図8】多回転アブソリュートエンコーダの回転角と出
力コードの関係を示すタイムチャートである。
力コードの関係を示すタイムチャートである。
1 軸 2 軸受 3 本体 4 ケース 5 投光素子 6 固定スリット 7 回転スリット 8 受光素子アレー 9 回転基板 10 ケーブル 31 波形整形回路 32 グレー/バイナリ変換部 33 多回転計数部 51 減算回路 52 制御部 52a 回転データ保持部 53 記憶部 54 比較器
Claims (3)
- 【請求項1】 被測定回転体に接続された回転軸と、 前記回転軸の回転角度に応じて回転角情報を出力する回
転検出部と、 外部からリセット信号が入力された時点の前記回転検出
部の出力を一時保持する回転データ保持部と、 前記回転検出部の出力から前記回転データ保持部の出力
を減算し、減算結果を前記回転軸の回転角情報として出
力する減算回路部と、 前記減算回路部の出力から前記回転軸の回転数を計数し
て回転数情報として保持すると共に、前記リセット信号
に応じてその計数値がリセットされる多回転計数部と、
を具備することを特徴とする多回転アブソリュートエン
コーダ。 - 【請求項2】 被測定回転体に接続された回転軸と、 前記回転軸の回転角度に応じて回転角コードを出力する
回転検出部と、 外部からリセット信号が入力された時点の前記回転検出
部の出力を一時保持する回転データ保持部と、 前記回転検出部の出力から前記回転データ保持部の出力
を減算し、減算結果を前記回転軸の回転角情報として出
力する減算回路部と、 前記減算回路部の出力から前記回転軸の回転数を計数し
て回転数情報として保持すると共に、前記リセット信号
に応じてその計数値がリセットされる多回転計数部と、 電源電圧を所定の閾値と比較する電源電圧検出部と、 前記回転データ保持部の回転角情報及び前記多回転計数
部の回転数情報を保持する不揮発性の記憶部と、 前記電源電圧検出部から電源電圧が所定値以下に降下し
たことが報知されたとき、前記回転データ保持部の回転
角情報及び前記多回転計数部の回転数情報を前記記憶部
に書き込み、前記電源電圧検出部から電源電圧が所定値
を越えたことが報知されたとき、前記記憶部に書き込ま
れた前記回転数情報及び前記回転角情報を読み出し、夫
々前記多回転計数部及び前記回転データ保持部に保持さ
せる制御部と、を具備することを特徴とする多回転アブ
ソリュートエンコーダ。 - 【請求項3】 被測定回転体に接続された回転軸と、 前記回転軸の回転角度に応じて回転角コードを出力する
回転検出部と、 外部からリセット信号が入力された時点の前記回転検出
部の出力を一時保持する回転データ保持部と、 前記回転検出部の出力から前記回転データ保持部の出力
を減算し、減算結果を前記回転軸の回転角情報として出
力する減算回路部と、 前記減算回路部の出力から前記回転軸の回転数を計数し
て回転数情報として保持すると共に、前記リセット信号
に応じてその計数値がリセットされる多回転計数部と、 電源電圧を所定の閾値と比較する電源電圧検出部と、 前記回転データ保持部の回転角情報及び前記多回転計数
部の回転数情報を保持する不揮発性の記憶部と、 前記電源電圧検出部から電源電圧が所定値未満になった
ことが報知されたとき、前記回転データ保持部の出力、
前記減算回路部の出力、前記多回転計数部の計数値を夫
々前記記憶部に書き込み、前記電源電圧検出部から電源
電圧が所定値以上になったことが報知されたとき、前記
記憶部に書き込まれた前記回転数情報及び前記角度情報
を読み出し、電源遮断前の前記減算回路部の出力をE
{ABS}とし、現在の前記減算回路部の出力をABS
とし、E{ABS}と回転対称位置の角度情報をcom
pとするとき、E{ABS}が回転角の原点より正方向
に1/2回転未満か以上かを判定し、1/2回転未満で
あり、且つABSがcompから原点の範囲内にあれ
ば、前記記憶部に書き込まれた前記回転数情報から1を
減算したものを補正回転数情報とし、E{ABS}が回
転角の原点より1/2回転以上であり、且つABSが原
点からcompの範囲内にあれば、前記記憶部に書き込
まれた前記回転数情報に1を加算したものを補正回転数
情報とし、前記補正回転数情報を前記多回転計数部にロ
ードする制御部と、を具備することを特徴とする多回転
アブソリュートエンコーダ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19227696A JPH1038615A (ja) | 1996-07-22 | 1996-07-22 | 多回転アブソリュートエンコーダ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19227696A JPH1038615A (ja) | 1996-07-22 | 1996-07-22 | 多回転アブソリュートエンコーダ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1038615A true JPH1038615A (ja) | 1998-02-13 |
Family
ID=16288592
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19227696A Pending JPH1038615A (ja) | 1996-07-22 | 1996-07-22 | 多回転アブソリュートエンコーダ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1038615A (ja) |
Cited By (11)
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WO2008105217A1 (ja) * | 2007-02-26 | 2008-09-04 | Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki | 絶対値エンコーダ装置および多回転検出方法 |
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1996
- 1996-07-22 JP JP19227696A patent/JPH1038615A/ja active Pending
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