JPH10291970A - α、β−不飽和アミノ酸誘導体の製法 - Google Patents
α、β−不飽和アミノ酸誘導体の製法Info
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- JPH10291970A JPH10291970A JP9104081A JP10408197A JPH10291970A JP H10291970 A JPH10291970 A JP H10291970A JP 9104081 A JP9104081 A JP 9104081A JP 10408197 A JP10408197 A JP 10408197A JP H10291970 A JPH10291970 A JP H10291970A
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 生理活性化合物または医薬中間体として有
用なα、β−不飽和アミノ酸誘導体を簡便に合成する方
法を提供するものである。 【解決手段】一般式〔II〕 【化1】 (R1、R2はアミノ酸残基等、R3は水素等、Xは隣接の
硫黄と脱離しうる基)で示される化合物を塩基の存在下
に脱離反応に付することを特徴とする一般式[I] 【化2】
用なα、β−不飽和アミノ酸誘導体を簡便に合成する方
法を提供するものである。 【解決手段】一般式〔II〕 【化1】 (R1、R2はアミノ酸残基等、R3は水素等、Xは隣接の
硫黄と脱離しうる基)で示される化合物を塩基の存在下
に脱離反応に付することを特徴とする一般式[I] 【化2】
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、α、β−不飽和ア
ミノ酸誘導体の新規製法に関する。
ミノ酸誘導体の新規製法に関する。
【0002】
【従来の技術】α、β−不飽和アミノ酸(α−デヒドロ
アミノ酸)を重要な構造ブロックあるいは前駆体とした
ペプチドは数多く単離構造決定されており、これらペプ
チドは、そのほとんどが抗菌、抗腫瘍、植物毒素あるい
は酵素阻害作用などの生理活性を有することが知られて
いる。またα、β−不飽和アミノ酸はプロキラルな基質
としてペプチド合成の重要な原料となり得るほか、不斉
還元や不斉付加反応の基質としても有用である。(有機
合成化学、第41巻、第12号、1181頁(198
3)) 現在まで様々なα、β−不飽和アミノ酸誘導体の合成法
が知られているが、システイン誘導体を原料化合物とし
てα、β−不飽和アミノ酸誘導体を合成する方法として
は例えば以下に示すものがある。
アミノ酸)を重要な構造ブロックあるいは前駆体とした
ペプチドは数多く単離構造決定されており、これらペプ
チドは、そのほとんどが抗菌、抗腫瘍、植物毒素あるい
は酵素阻害作用などの生理活性を有することが知られて
いる。またα、β−不飽和アミノ酸はプロキラルな基質
としてペプチド合成の重要な原料となり得るほか、不斉
還元や不斉付加反応の基質としても有用である。(有機
合成化学、第41巻、第12号、1181頁(198
3)) 現在まで様々なα、β−不飽和アミノ酸誘導体の合成法
が知られているが、システイン誘導体を原料化合物とし
てα、β−不飽和アミノ酸誘導体を合成する方法として
は例えば以下に示すものがある。
【0003】まず、ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサ
エティー、ケミカル・コミュニケーション(J.Che
m.Soc.,Chem.Commun.),p.89
7(1974)にはシステイン誘導体を過ヨウ素酸ナト
リウムで酸化し、スルホキシド誘導体にした後、熱分解
させてα、β−不飽和アミノ酸誘導体にする方法が示さ
れている。また、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケ
ミストリー(J.Org.Chem.),vol.4
2,No.24,p.3815(1977)には更にス
ルホキシド誘導体をトリフェニルホスフィンやトリフェ
ニルホスファイトの存在下に熱分解してα、β−不飽和
アミノ酸誘導体を合成する方法が記載されている。
エティー、ケミカル・コミュニケーション(J.Che
m.Soc.,Chem.Commun.),p.89
7(1974)にはシステイン誘導体を過ヨウ素酸ナト
リウムで酸化し、スルホキシド誘導体にした後、熱分解
させてα、β−不飽和アミノ酸誘導体にする方法が示さ
れている。また、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケ
ミストリー(J.Org.Chem.),vol.4
2,No.24,p.3815(1977)には更にス
ルホキシド誘導体をトリフェニルホスフィンやトリフェ
ニルホスファイトの存在下に熱分解してα、β−不飽和
アミノ酸誘導体を合成する方法が記載されている。
【0004】次に、テトラヘドロン・レターズ(Tet
rahedron Lett.),p.211(197
5)には、S−アルキルシステイン誘導体をフルオロス
ルホン酸メチルでスルホニウム塩とし、ついでトリエチ
ルアミンで処理して、α、β−不飽和アミノ酸誘導体を
合成する方法が示されている。
rahedron Lett.),p.211(197
5)には、S−アルキルシステイン誘導体をフルオロス
ルホン酸メチルでスルホニウム塩とし、ついでトリエチ
ルアミンで処理して、α、β−不飽和アミノ酸誘導体を
合成する方法が示されている。
【0005】しかしながら、これらの方法は、脱離に高
熱を要し、またスルホニウム塩を低温で単離する必要が
あるなど反応条件に制約があるとともに反応操作も煩雑
であった。
熱を要し、またスルホニウム塩を低温で単離する必要が
あるなど反応条件に制約があるとともに反応操作も煩雑
であった。
【0006】またオーストラリアン・ジャーナル・オブ
・ケミストリー(Aust.J.Chem.),vo
l.46,p.73(1993)には4−メチルチオメ
チルオキサゾリジノン誘導体をスルホン化した後、塩基
で処理して4−メチレンオキサゾリジノン誘導体を合成
する方法が記載されている。
・ケミストリー(Aust.J.Chem.),vo
l.46,p.73(1993)には4−メチルチオメ
チルオキサゾリジノン誘導体をスルホン化した後、塩基
で処理して4−メチレンオキサゾリジノン誘導体を合成
する方法が記載されている。
【0007】しかしこの方法に用いられる原料化合物と
しては環構造を有するものだけが記載され、他の一般的
な鎖状の化合物については一切記載されていない。
しては環構造を有するものだけが記載され、他の一般的
な鎖状の化合物については一切記載されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、生理活性化
合物または医薬中間体として有用な、α、β−不飽和ア
ミノ酸誘導体を簡便に合成できる汎用性の高い製法を提
供するものである。
合物または医薬中間体として有用な、α、β−不飽和ア
ミノ酸誘導体を簡便に合成できる汎用性の高い製法を提
供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式[I
I]
I]
【0010】
【化6】
【0011】(式中、R1はアミノ酸または2つ以上のア
ミノ酸から構成されるペプチドのC端のカルボキシル基
から水酸基を除いた残基(当該残基中の官能基は保護さ
れていても良い)であるか、或いはアミノ基の保護基で
あり、R2はアミノ酸または2つ以上のアミノ酸から構成
されるペプチドのN端のアミノ基から水素原子を除いた
残基(当該残基中の官能基は保護されていても良い)で
あるか、或いはR4O−で示される基であり(R4はカルボ
キシル基の保護基)、R3は水素原子または有機基、X
は隣接した硫黄原子と共にX−S(O)n−として脱離
しうる基、nは1または2を表す。)で示される化合物
を塩基の存在下脱離反応に付することを特徴とする一般
式[I]
ミノ酸から構成されるペプチドのC端のカルボキシル基
から水酸基を除いた残基(当該残基中の官能基は保護さ
れていても良い)であるか、或いはアミノ基の保護基で
あり、R2はアミノ酸または2つ以上のアミノ酸から構成
されるペプチドのN端のアミノ基から水素原子を除いた
残基(当該残基中の官能基は保護されていても良い)で
あるか、或いはR4O−で示される基であり(R4はカルボ
キシル基の保護基)、R3は水素原子または有機基、X
は隣接した硫黄原子と共にX−S(O)n−として脱離
しうる基、nは1または2を表す。)で示される化合物
を塩基の存在下脱離反応に付することを特徴とする一般
式[I]
【0012】
【化7】
【0013】(式中、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示されるα、β−不飽和アミノ酸誘導体の製法
に関する。
る。)で示されるα、β−不飽和アミノ酸誘導体の製法
に関する。
【0014】また、本発明は、一般式〔III〕
【0015】
【化8】
【0016】(式中、R11はアミノ酸または2つ以上の
アミノ酸から構成されるペプチドのC端のカルボキシル
基から水酸基を除いた残基(当該残基中の官能基は保護
されていても良い)であるか、或いはアミノ基の保護基
であり、R21はアミノ酸または2つ以上のアミノ酸から
構成されるペプチドのN端のアミノ基から水素原子を除
いた残基(当該残基中の官能基は保護されていてもよ
い)であるか、、或いはR22O−で示される基であり(R
22はカルボキシル基の保護基)、R3は水素原子または
有機基、Xは隣接した硫黄原子と共にX−S(O)n−
として脱離しうる基、nは1または2を表す。)で示さ
れる化合物を酸化した後、要すれば保護基を除去した後
アミノ酸もしくはペプチド(これら化合物中の官能基は
保護されていてもよい)を縮合させ、一般式〔II〕
アミノ酸から構成されるペプチドのC端のカルボキシル
基から水酸基を除いた残基(当該残基中の官能基は保護
されていても良い)であるか、或いはアミノ基の保護基
であり、R21はアミノ酸または2つ以上のアミノ酸から
構成されるペプチドのN端のアミノ基から水素原子を除
いた残基(当該残基中の官能基は保護されていてもよ
い)であるか、、或いはR22O−で示される基であり(R
22はカルボキシル基の保護基)、R3は水素原子または
有機基、Xは隣接した硫黄原子と共にX−S(O)n−
として脱離しうる基、nは1または2を表す。)で示さ
れる化合物を酸化した後、要すれば保護基を除去した後
アミノ酸もしくはペプチド(これら化合物中の官能基は
保護されていてもよい)を縮合させ、一般式〔II〕
【0017】
【化9】
【0018】(式中、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物を製し、ついで塩基の存在下、
化合物〔II〕を脱離反応に付することを特徴とする一
般式〔I〕
る。)で示される化合物を製し、ついで塩基の存在下、
化合物〔II〕を脱離反応に付することを特徴とする一
般式〔I〕
【0019】
【化10】
【0020】(式中記号は前記と同一意味を有する。)
で示されるα、β−不飽和アミノ酸誘導体の製法に関す
る。
で示されるα、β−不飽和アミノ酸誘導体の製法に関す
る。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明においてアミノ酸またはペ
プチドを構成するアミノ酸としては、L体、D体及びそ
れらの混合物のいずれも含み、例えば、アラニン、バリ
ン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラ
ニン、トリプトファン、メチオニン、グリシン、セリ
ン、トレオニン、システイン、グルタミン、アスパラギ
ン、チロシン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、アス
パラギン酸及びグルタミン酸等の天然α−アミノ酸;ノ
ルロイシン、α−アミノ酪酸、γ−アミノ酪酸、β−ア
ミノイソ酪酸、β−アラニン、ホモセリン、α−メチル
セリン、O−ベンジルセリン、O−カルバモイルセリン
及びδ−ヒドロキシ−γ−オキソノルバリン等のモノア
ミノカルボン酸;α−アミノアジピン酸、テアニン、γ
−メチレングルタミン酸及びγ−メチルグルタミン酸等
のモノアミノジカルボン酸;オルニチン、β−リジン、
α,β−ジアミノプロピオン酸及びα,γ−ジアミノ酪
酸等のジアミノモノカルボン酸;ジアミノピメリン酸等
のジアミノジカルボン酸;システイン酸等の含スルホン
酸アミノ酸;チロニン、キヌレニン及び3,4−ジオキ
シフェニル−アラニン等の芳香族アミノ酸;アジリジン
−2,3−ジカルボン酸、2−アミノ−3−(イソオキ
サゾリン−5−オン−4−イル)プロピオン酸及びアン
チカプシン等の複素環アミノ酸;4−オキサリジン、4
−オキソリジン及び3,6−ジアミノ−5−ヒドロキシ
ヘキサン酸等の塩基性アミノ酸;ピペコリン酸、アゼチ
ジン−2−カルボン酸及び2−アミノシクロペンタン−
1−カルボン酸等の環状アミノ酸;並びにシトルリン、
アラノシン及びアザセリン等の特殊官能基置換アミノ酸
等があげられる。
プチドを構成するアミノ酸としては、L体、D体及びそ
れらの混合物のいずれも含み、例えば、アラニン、バリ
ン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラ
ニン、トリプトファン、メチオニン、グリシン、セリ
ン、トレオニン、システイン、グルタミン、アスパラギ
ン、チロシン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、アス
パラギン酸及びグルタミン酸等の天然α−アミノ酸;ノ
ルロイシン、α−アミノ酪酸、γ−アミノ酪酸、β−ア
ミノイソ酪酸、β−アラニン、ホモセリン、α−メチル
セリン、O−ベンジルセリン、O−カルバモイルセリン
及びδ−ヒドロキシ−γ−オキソノルバリン等のモノア
ミノカルボン酸;α−アミノアジピン酸、テアニン、γ
−メチレングルタミン酸及びγ−メチルグルタミン酸等
のモノアミノジカルボン酸;オルニチン、β−リジン、
α,β−ジアミノプロピオン酸及びα,γ−ジアミノ酪
酸等のジアミノモノカルボン酸;ジアミノピメリン酸等
のジアミノジカルボン酸;システイン酸等の含スルホン
酸アミノ酸;チロニン、キヌレニン及び3,4−ジオキ
シフェニル−アラニン等の芳香族アミノ酸;アジリジン
−2,3−ジカルボン酸、2−アミノ−3−(イソオキ
サゾリン−5−オン−4−イル)プロピオン酸及びアン
チカプシン等の複素環アミノ酸;4−オキサリジン、4
−オキソリジン及び3,6−ジアミノ−5−ヒドロキシ
ヘキサン酸等の塩基性アミノ酸;ピペコリン酸、アゼチ
ジン−2−カルボン酸及び2−アミノシクロペンタン−
1−カルボン酸等の環状アミノ酸;並びにシトルリン、
アラノシン及びアザセリン等の特殊官能基置換アミノ酸
等があげられる。
【0022】このうち好ましいものとしては、例えば、
アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリ
ン、フェニルアラニン、トリプトファン、メチオニン、
グリシン、セリン、トレオニン、システイン、グルタミ
ン、アスパラギン、チロシン、リジン、アルギニン、ヒ
スチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ノルロイシ
ン、、α−アミノ酪酸、ホモセリン、α−メチルセリン
等のα−アミノ酸があげられる。
アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリ
ン、フェニルアラニン、トリプトファン、メチオニン、
グリシン、セリン、トレオニン、システイン、グルタミ
ン、アスパラギン、チロシン、リジン、アルギニン、ヒ
スチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ノルロイシ
ン、、α−アミノ酪酸、ホモセリン、α−メチルセリン
等のα−アミノ酸があげられる。
【0023】また、これらアミノ酸に存在するアミノ
基、水酸基、カルボキシル基等の官能基は慣用の保護基
で適宜保護されていてもよい。
基、水酸基、カルボキシル基等の官能基は慣用の保護基
で適宜保護されていてもよい。
【0024】ペプチドとしては、上記アミノ酸の中から
任意に選択された2つ以上のアミノ酸で構成されたペプ
チドをあげることができ、好ましくは2個以上5個以下
のアミノ酸で構成されたペプチドがあげられる。これら
ペプチド中に存するアミノ基、水酸基、カルボキシル基
等の官能基は慣用の保護基で適宜保護されていてもよ
い。
任意に選択された2つ以上のアミノ酸で構成されたペプ
チドをあげることができ、好ましくは2個以上5個以下
のアミノ酸で構成されたペプチドがあげられる。これら
ペプチド中に存するアミノ基、水酸基、カルボキシル基
等の官能基は慣用の保護基で適宜保護されていてもよ
い。
【0025】R11及びR1において、アミノ酸または2つ
以上のアミノ酸から構成されるペプチドのC端のカルボ
キシル基から水酸基を除いた残基としては、同一または
異なって上記アミノ酸の1つのカルボキシル基から水酸
基を除いた残基または上記ペプチドのC端のカルボキシ
ル基から水酸基を除いた残基をあげることができ、また
R21及びR2において、アミノ酸または2つ以上のアミノ
酸から構成されるペプチドのN端のアミノ基から水素原
子を除いた残基としては同一または異なって上記アミノ
酸の1つのアミノ基から水素原子を除いた残基または上
記ペプチドのN端のアミノ基から水素原子を除いた残基
をあげることができる。
以上のアミノ酸から構成されるペプチドのC端のカルボ
キシル基から水酸基を除いた残基としては、同一または
異なって上記アミノ酸の1つのカルボキシル基から水酸
基を除いた残基または上記ペプチドのC端のカルボキシ
ル基から水酸基を除いた残基をあげることができ、また
R21及びR2において、アミノ酸または2つ以上のアミノ
酸から構成されるペプチドのN端のアミノ基から水素原
子を除いた残基としては同一または異なって上記アミノ
酸の1つのアミノ基から水素原子を除いた残基または上
記ペプチドのN端のアミノ基から水素原子を除いた残基
をあげることができる。
【0026】R11、R21、R1及び/またはR2に用いられる
カルボキシル基の保護基またはアミノ基の保護基として
は酸化反応及び脱離反応に関与せず、常法により容易に
除去できるものであればよく、カルボキシル基もしくは
アミノ基の保護基として通常用いられるものを用いるこ
とができる。そのようなカルボキシル基の保護基として
は、例えば、低級アルキル基、アリール基置換低級アル
キル基、トリ低級アルキルシリル基等があげられ、具体
的にはメチル基、エチル基、ベンジル基、tert−ブ
チル基等があげられる。このうち好ましいものとして
は、低級アルキル基、アリール基置換低級アルキル基等
があげられ、更に好ましいものとしてはメチル基、ベン
ジル基、tert−ブチル基等があげられる。またアミ
ノ基の保護基としては、例えば、置換もしくは非置換低
級アルコキシカルボニル基等があげられ、具体的にはベ
ンジルオキシカルボニル基、4−メトキシベンジルオキ
シカルボニル基、9−フルオレニルメチルオキシカルボ
ニル基、tert−ブトキシカルボニル基及び2,2,
2−トリクロロエチルオキシカルボニル基等があげられ
る。このうち好ましいものとしては、アリール基置換低
級アルコキシカルボニル基、低級アルコキシカルボニル
基等があげられ、更に好ましいものとしてはベンジルオ
キシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基等
があげられる。
カルボキシル基の保護基またはアミノ基の保護基として
は酸化反応及び脱離反応に関与せず、常法により容易に
除去できるものであればよく、カルボキシル基もしくは
アミノ基の保護基として通常用いられるものを用いるこ
とができる。そのようなカルボキシル基の保護基として
は、例えば、低級アルキル基、アリール基置換低級アル
キル基、トリ低級アルキルシリル基等があげられ、具体
的にはメチル基、エチル基、ベンジル基、tert−ブ
チル基等があげられる。このうち好ましいものとして
は、低級アルキル基、アリール基置換低級アルキル基等
があげられ、更に好ましいものとしてはメチル基、ベン
ジル基、tert−ブチル基等があげられる。またアミ
ノ基の保護基としては、例えば、置換もしくは非置換低
級アルコキシカルボニル基等があげられ、具体的にはベ
ンジルオキシカルボニル基、4−メトキシベンジルオキ
シカルボニル基、9−フルオレニルメチルオキシカルボ
ニル基、tert−ブトキシカルボニル基及び2,2,
2−トリクロロエチルオキシカルボニル基等があげられ
る。このうち好ましいものとしては、アリール基置換低
級アルコキシカルボニル基、低級アルコキシカルボニル
基等があげられ、更に好ましいものとしてはベンジルオ
キシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基等
があげられる。
【0027】R3において有機基としては酸化反応、脱離
反応に影響を与えず、かつ、これらの反応に影響を受け
ない基であればいずれの有機基でも用いることができる
がそのような基としては例えば、メチル基、エチル基、
プロピル基等の低級アルキル基、フェニル基等のアリー
ル基、ベンジル基等のフェニル低級アルキル基等をあげ
ることができる。
反応に影響を与えず、かつ、これらの反応に影響を受け
ない基であればいずれの有機基でも用いることができる
がそのような基としては例えば、メチル基、エチル基、
プロピル基等の低級アルキル基、フェニル基等のアリー
ル基、ベンジル基等のフェニル低級アルキル基等をあげ
ることができる。
【0028】Xとしては隣接する硫黄原子と共にX−S
(O)n−として脱離することができる基であれば、い
ずれの基も用いることができる。そのような基として
は、メチル基、エチル基等の低級アルキル基、p−ニト
ロベンジル基、ベンジル基等の置換または非置換フェニ
ル低級アルキル基、2、4−ジニトロフェニル基、フェ
ニル基等の置換又は非置換フェニル基、S−カルボメト
キシスルフェニル基(メトキシカルボチオ基)等のスル
フェニル基等を用いることができるほか、固相担体を用
いることもできる。固相担体としては反応に影響を与え
ないもので固相反応に通常用いられるものであればよ
い。このうち、樹脂が最も好適に用いられる。樹脂とし
ては固相によるペプチド合成等に用いることができ、チ
オール基が結合するものであればいずれも好適に用いる
ことができるが、例えば、スチレンとm−ジビニルベン
ゼンを共重合させて得られた樹脂をクロロメチル化した
もの(いわゆるメリフィールド(Merrifiel
d)樹脂)、オキシメチル樹脂、ポリアクリルアミド樹
脂等を好適にもちいることができる。
(O)n−として脱離することができる基であれば、い
ずれの基も用いることができる。そのような基として
は、メチル基、エチル基等の低級アルキル基、p−ニト
ロベンジル基、ベンジル基等の置換または非置換フェニ
ル低級アルキル基、2、4−ジニトロフェニル基、フェ
ニル基等の置換又は非置換フェニル基、S−カルボメト
キシスルフェニル基(メトキシカルボチオ基)等のスル
フェニル基等を用いることができるほか、固相担体を用
いることもできる。固相担体としては反応に影響を与え
ないもので固相反応に通常用いられるものであればよ
い。このうち、樹脂が最も好適に用いられる。樹脂とし
ては固相によるペプチド合成等に用いることができ、チ
オール基が結合するものであればいずれも好適に用いる
ことができるが、例えば、スチレンとm−ジビニルベン
ゼンを共重合させて得られた樹脂をクロロメチル化した
もの(いわゆるメリフィールド(Merrifiel
d)樹脂)、オキシメチル樹脂、ポリアクリルアミド樹
脂等を好適にもちいることができる。
【0029】これらの中で好ましい置換基としては、R
1においては、α−アミノ酸のカルボキシル基から水酸
基を除いた残基(当該残基中の官能基は保護されていて
もよい)であるか、或いはアミノ基の保護基があげら
れ、R2においてはα−アミノ酸のアミノ基から水素原
子を除いた残基(当該残基中の官能基は保護されていて
もよい)であるか、或いはR4O−で示される基(R4はカ
ルボキシル基の保護基)があげられる。
1においては、α−アミノ酸のカルボキシル基から水酸
基を除いた残基(当該残基中の官能基は保護されていて
もよい)であるか、或いはアミノ基の保護基があげら
れ、R2においてはα−アミノ酸のアミノ基から水素原
子を除いた残基(当該残基中の官能基は保護されていて
もよい)であるか、或いはR4O−で示される基(R4はカ
ルボキシル基の保護基)があげられる。
【0030】R11においては、R1と同一または異なって
α−アミノ酸のカルボキシル基から水酸基を除いた残基
(当該残基中の官能基は保護されていてもよい)である
か、或いはアミノ基の保護基があげられ、R21において
は、R2と同一または異なってα−アミノ酸のアミノ基
から水素原子を除いた残基(当該残基中の官能基は保護
されていてもよい)であるか、或いはR22O−で示され
る基(R22はカルボキシル基の保護基)があげられる。
R3においては水素原子があげられ、Xにおいてはフェ
ニル基で置換されていてもよい低級アルキル基であるか
或いは固相担体があげられる。
α−アミノ酸のカルボキシル基から水酸基を除いた残基
(当該残基中の官能基は保護されていてもよい)である
か、或いはアミノ基の保護基があげられ、R21において
は、R2と同一または異なってα−アミノ酸のアミノ基
から水素原子を除いた残基(当該残基中の官能基は保護
されていてもよい)であるか、或いはR22O−で示され
る基(R22はカルボキシル基の保護基)があげられる。
R3においては水素原子があげられ、Xにおいてはフェ
ニル基で置換されていてもよい低級アルキル基であるか
或いは固相担体があげられる。
【0031】更に好ましくは、α−アミノ酸としては天
然α−アミノ酸が用いられる。
然α−アミノ酸が用いられる。
【0032】とりわけ、Xにおいては固相担体が好まし
い。
い。
【0033】化合物〔III〕を酸化して化合物〔I
I〕を得る工程は、適当な溶媒中、酸化剤と反応させる
ことにより実施することができる。
I〕を得る工程は、適当な溶媒中、酸化剤と反応させる
ことにより実施することができる。
【0034】酸化剤としてはスルフィドを酸化するのに
通常用いられる酸化剤をいずれも用いることができ、例
えばm−クロロ過安息香酸、過安息香酸、過酢酸、過ギ
酸、クロロ過酢酸、トリフルオロ過酢酸等の有機過酸、
過酸化水素、次亜塩素酸の第三級ブチルエステル等の次
亜塩素酸エステル、クロム酸、過ヨウ素酸ナトリウム、
過ヨウ素酸カリウム等の過ヨウ素酸アルカリ金属、過硫
酸またはそのアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム
塩等)、過マンガン酸ナトリウム、過マンガン酸カリウ
ム等の過マンガン酸アルカリ金属等の無機過酸もしくは
その塩を好適に用いることができる。とりわけm−クロ
ロ過安息香酸、過ヨウ素酸ナトリウム等が好ましい。
通常用いられる酸化剤をいずれも用いることができ、例
えばm−クロロ過安息香酸、過安息香酸、過酢酸、過ギ
酸、クロロ過酢酸、トリフルオロ過酢酸等の有機過酸、
過酸化水素、次亜塩素酸の第三級ブチルエステル等の次
亜塩素酸エステル、クロム酸、過ヨウ素酸ナトリウム、
過ヨウ素酸カリウム等の過ヨウ素酸アルカリ金属、過硫
酸またはそのアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム
塩等)、過マンガン酸ナトリウム、過マンガン酸カリウ
ム等の過マンガン酸アルカリ金属等の無機過酸もしくは
その塩を好適に用いることができる。とりわけm−クロ
ロ過安息香酸、過ヨウ素酸ナトリウム等が好ましい。
【0035】溶媒としては、反応に関与しない不活性溶
媒であればよく、例えば、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N−メチルピロリドン等のアミド類、ジメチルスル
ホキシド等のスルホキシド類、ジクロロメタン、ジクロ
ロエタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、酢
酸エチル等のエステル類等があげられ、好ましいものと
しては、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素類があ
げられる。
媒であればよく、例えば、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N−メチルピロリドン等のアミド類、ジメチルスル
ホキシド等のスルホキシド類、ジクロロメタン、ジクロ
ロエタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、酢
酸エチル等のエステル類等があげられ、好ましいものと
しては、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素類があ
げられる。
【0036】本反応は冷却下乃至は加熱下において、好
ましくは−40℃乃至は150℃、とりわけ−15℃乃
至は25℃に実施するのが好ましい。
ましくは−40℃乃至は150℃、とりわけ−15℃乃
至は25℃に実施するのが好ましい。
【0037】また、保護基の除去とアミノ酸もしくはペ
プチドを縮合させる工程は、常法に従い適宜実施するこ
とができる。
プチドを縮合させる工程は、常法に従い適宜実施するこ
とができる。
【0038】すなわち、本工程における、試薬、反応
剤、反応条件等は、ペプチド合成の常法、例えば、「ペ
プチド合成」(合成化学シリーズ、丸善株式会社発行、
1975年)及び「ペプチド合成の基礎と実験」(丸善
株式会社発行、1985年)に記載の試薬、条件、方法
またはこれらに準じて適宜実施することができる。
剤、反応条件等は、ペプチド合成の常法、例えば、「ペ
プチド合成」(合成化学シリーズ、丸善株式会社発行、
1975年)及び「ペプチド合成の基礎と実験」(丸善
株式会社発行、1985年)に記載の試薬、条件、方法
またはこれらに準じて適宜実施することができる。
【0039】具体的には保護基の除去は適当な溶媒中、
もしくは無溶媒で保護基の種類に応じ、酸または塩基に
よる加水分解、接触還元などにより実施することができ
る。
もしくは無溶媒で保護基の種類に応じ、酸または塩基に
よる加水分解、接触還元などにより実施することができ
る。
【0040】更に、アミノ酸もしくはペプチドの縮合
は、要すればアミノ酸もしくはペプチド中の官能基を保
護した後、例えば、適当な溶媒中、縮合剤の存在下に縮
合させるか、或いは反応性誘導体に変換した後に縮合さ
せることにより実施することができる。
は、要すればアミノ酸もしくはペプチド中の官能基を保
護した後、例えば、適当な溶媒中、縮合剤の存在下に縮
合させるか、或いは反応性誘導体に変換した後に縮合さ
せることにより実施することができる。
【0041】縮合剤としては通常ペプチド合成に用いら
れる縮合剤を用いることができ、例えば、ジシクロヘキ
シルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−(ジ
メチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)塩酸
塩、ジイソプルピルカルボジイミド(DIC)、カルボ
ニルジイミダゾール(CDI)、ベンゾトリアゾール−
1−イル−オキシ−トリス(ジメチルアミノ)ホスホニ
ウムヘキサフルオロホスフェイト(BOP試薬)等をあ
げることができる。
れる縮合剤を用いることができ、例えば、ジシクロヘキ
シルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−(ジ
メチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)塩酸
塩、ジイソプルピルカルボジイミド(DIC)、カルボ
ニルジイミダゾール(CDI)、ベンゾトリアゾール−
1−イル−オキシ−トリス(ジメチルアミノ)ホスホニ
ウムヘキサフルオロホスフェイト(BOP試薬)等をあ
げることができる。
【0042】反応性誘導体としてはペプチド結合の生成
に用いられる反応性誘導体を用いることができ、例えば
酸ハロゲン化物、(混合)酸無水物、活性エステル等を
あげることができる。
に用いられる反応性誘導体を用いることができ、例えば
酸ハロゲン化物、(混合)酸無水物、活性エステル等を
あげることができる。
【0043】溶媒としては反応に影響を及ぼさないもの
であればいずれも用いることができるが、そのようなも
のとしてはN,N−ジメチルホルムアミド、塩化メチレ
ン、クロロホルム等を用いることができる。
であればいずれも用いることができるが、そのようなも
のとしてはN,N−ジメチルホルムアミド、塩化メチレ
ン、クロロホルム等を用いることができる。
【0044】化合物[II]を塩基の存在下に脱離反応
に付する工程は、適当な溶媒中、もしくは無溶媒で、塩
基で処理することにより実施することができる。
に付する工程は、適当な溶媒中、もしくは無溶媒で、塩
基で処理することにより実施することができる。
【0045】塩基としては1,8−ジアザビシクロ
[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、1,4
−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABC
O)、1.5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5
−エン(DBN)、トリエチルアミン、ジイソプロピル
エチルアミン、ピリジン、ピペリジン等のアミン類;カ
リウムt−ブトキシド等のアルカリ金属低級アルコキシ
ド等の有機塩基、或いは水酸化アルカリ金属、炭酸アル
カリ金属等の無機塩基等を用いることができる。とりわ
け1.8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7
−エン、ピペリジン等のアミン類が好ましい。
[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、1,4
−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABC
O)、1.5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5
−エン(DBN)、トリエチルアミン、ジイソプロピル
エチルアミン、ピリジン、ピペリジン等のアミン類;カ
リウムt−ブトキシド等のアルカリ金属低級アルコキシ
ド等の有機塩基、或いは水酸化アルカリ金属、炭酸アル
カリ金属等の無機塩基等を用いることができる。とりわ
け1.8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7
−エン、ピペリジン等のアミン類が好ましい。
【0046】溶媒としては反応に関与しない不活性溶媒
であればよく、たとえばN,N−ジメチルホルムアミド
等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド
類、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、
四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、酢酸エチル等の
エステル類を好適に用いることができる。
であればよく、たとえばN,N−ジメチルホルムアミド
等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド
類、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、
四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、酢酸エチル等の
エステル類を好適に用いることができる。
【0047】本反応は冷却下乃至は過熱下、好ましくは
−40℃から150℃、とりわけ0℃から50℃に実施
するのが好ましい。
−40℃から150℃、とりわけ0℃から50℃に実施
するのが好ましい。
【0048】このようにして得られた化合物[I]はペ
プチドの分離手段、例えば、抽出、分配、再沈殿、結晶
化、再結晶、各種クロマトグラフィー等によって精製す
ることができる。
プチドの分離手段、例えば、抽出、分配、再沈殿、結晶
化、再結晶、各種クロマトグラフィー等によって精製す
ることができる。
【0049】本発明の原料化合物[III]は、一般式
[IV]
[IV]
【0050】
【化11】
【0051】(式中、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物のアミノ基及びカルボキシル基
を保護することにより、或いは所望により、化合物[I
V]のアミノ基もしくはカルボキシル基を保護した後に
アミノ酸もしくはペプチド(これらの化合物中の官能基
は保護されていてもよい)を縮合させ、さらに要すれ
ば、生成した化合物の保護基を除去した後にアミノ酸も
しくはペプチドを縮合させる工程を繰り返すことにより
製することができる。
る。)で示される化合物のアミノ基及びカルボキシル基
を保護することにより、或いは所望により、化合物[I
V]のアミノ基もしくはカルボキシル基を保護した後に
アミノ酸もしくはペプチド(これらの化合物中の官能基
は保護されていてもよい)を縮合させ、さらに要すれ
ば、生成した化合物の保護基を除去した後にアミノ酸も
しくはペプチドを縮合させる工程を繰り返すことにより
製することができる。
【0052】本反応における、試薬、反応剤、反応条件
等は、ペプチド合成の常法、例えば、「ペプチド合成」
(合成化学シリーズ、丸善株式会社発行、1975年)
及び「ペプチド合成の基礎と実験」(丸善株式会社発
行、1985年)に記載の試薬、条件、方法に準じて適
宜実施することができる。
等は、ペプチド合成の常法、例えば、「ペプチド合成」
(合成化学シリーズ、丸善株式会社発行、1975年)
及び「ペプチド合成の基礎と実験」(丸善株式会社発
行、1985年)に記載の試薬、条件、方法に準じて適
宜実施することができる。
【0053】原料化合物[IV]のうち、Xが固相担体
であるものは、たとえばジャーナル・オブ・アメリカン
・ケミカル・ソサエティー(J.Am.Chem.So
c.),vol.95,p.3750(1973)、ジ
ャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J.O
rg.Chem.),vol.42,p.3556(1
977)、レターズ・イン・ペプチド・サイエンス(L
ett.Pep.Sci.)vol.2,p.325
(1995)等に記載の方法により製することができ
る。その他のものについては、例えばテトラヘドロン・
レターズ(Tetrahedron Letter
s),p.211(1975)等に記載の方法により製
することができる。
であるものは、たとえばジャーナル・オブ・アメリカン
・ケミカル・ソサエティー(J.Am.Chem.So
c.),vol.95,p.3750(1973)、ジ
ャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J.O
rg.Chem.),vol.42,p.3556(1
977)、レターズ・イン・ペプチド・サイエンス(L
ett.Pep.Sci.)vol.2,p.325
(1995)等に記載の方法により製することができ
る。その他のものについては、例えばテトラヘドロン・
レターズ(Tetrahedron Letter
s),p.211(1975)等に記載の方法により製
することができる。
【0054】なお、本発明の方法はXとして固相担体を
用いることにより酸化工程及びアミノ酸もしくはペプチ
ドの縮合工程での精製操作が非常に簡便となる。すなわ
ち未反応の酸化剤、縮合剤、アミノ酸、ペプチド等は溶
媒で洗浄することにより容易に除去されうる。
用いることにより酸化工程及びアミノ酸もしくはペプチ
ドの縮合工程での精製操作が非常に簡便となる。すなわ
ち未反応の酸化剤、縮合剤、アミノ酸、ペプチド等は溶
媒で洗浄することにより容易に除去されうる。
【0055】また本発明の方法は、Xとして固相坦体を
用いることにより、市販の自動合成装置にも適用するこ
とができ、所望のアミノ酸誘導体を、縮合、脱保護、酸
化、脱離の各工程を自動で行うことにより合成すること
ができるため、本発明の方法は工業的により有利な方法
となり得る。
用いることにより、市販の自動合成装置にも適用するこ
とができ、所望のアミノ酸誘導体を、縮合、脱保護、酸
化、脱離の各工程を自動で行うことにより合成すること
ができるため、本発明の方法は工業的により有利な方法
となり得る。
【0056】なお、本明細書中、低級アルキル基として
は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピ
ル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、i
−ブチル基、ペンチル基、へキシル基等の炭素数1−6
のアルキル基をあげることができ、好ましくは炭素数1
−4のものをあげることができる。また、低級アルコキ
シ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキ
シ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキ
シ基、t−ブトキシ基、i−ブトキシ基、ペンチルオキ
シ、へキシルオキシ基等の炭素数1−6のアルコキシ基
をあげることができ、好ましくは炭素数1−4のものを
あげることができる。
は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピ
ル基、n−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、i
−ブチル基、ペンチル基、へキシル基等の炭素数1−6
のアルキル基をあげることができ、好ましくは炭素数1
−4のものをあげることができる。また、低級アルコキ
シ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキ
シ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキ
シ基、t−ブトキシ基、i−ブトキシ基、ペンチルオキ
シ、へキシルオキシ基等の炭素数1−6のアルコキシ基
をあげることができ、好ましくは炭素数1−4のものを
あげることができる。
【0057】
【実施例】本発明を実施例をあげて説明するが、本発明
はこれら実施例に限定されるものではない。また、本実
施例において固相担体とはメリフィールド樹脂を表す。
はこれら実施例に限定されるものではない。また、本実
施例において固相担体とはメリフィールド樹脂を表す。
【0058】実施例1 (1) (R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)−3−(メチルチオ)プロピオン酸メチルエステル
(499mg)のジクロロメタン溶液(10ml)に、氷冷下、m−ク
ロロ過安息香酸(453mg)を一度に添加した。反応液をそ
のまま氷冷下で1時間攪拌した後、酢酸エチル(50ml)で
希釈し、これを10%亜硫酸ナトリウム水溶液(50ml)、
飽和食塩水(50ml)で順次洗浄した後、硫酸マグネシウム
で乾燥した。溶媒を溜去後、得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=
40:1)で精製し、無色液体の(R)−2−(t−ブ
トキシカルボニルアミノ)−3−(メチルスルフィニ
ル)プロピオン酸メチルエステル(485mg)を得た。
ノ)−3−(メチルチオ)プロピオン酸メチルエステル
(499mg)のジクロロメタン溶液(10ml)に、氷冷下、m−ク
ロロ過安息香酸(453mg)を一度に添加した。反応液をそ
のまま氷冷下で1時間攪拌した後、酢酸エチル(50ml)で
希釈し、これを10%亜硫酸ナトリウム水溶液(50ml)、
飽和食塩水(50ml)で順次洗浄した後、硫酸マグネシウム
で乾燥した。溶媒を溜去後、得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(クロロホルム:メタノール=
40:1)で精製し、無色液体の(R)−2−(t−ブ
トキシカルボニルアミノ)−3−(メチルスルフィニ
ル)プロピオン酸メチルエステル(485mg)を得た。
【0059】収率91%1 H-NMR(200MHz , CDCl3)δ: 1.45 (9H, s), 2.67−2.68
(3H, m), 3.04−3.45(2H, m), 3.80−3.81(3H, m), 4.
52−4.35 (1H, m), 5.35−5.97 (1H, m) IR(film): 756, 1026, 1169, 1524, 1712, 2978, 3260
cm-1 MS(SIMS) m/z: 266 [ (M+H)+] (2) (R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)−3−(メチルスルフィニル)プロピオン酸メチル
エステル439mgのジクロロメタン溶液(5ml)に、
氷冷下、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ
カ−7−エン(272μl)を加えた。反応液を氷冷下10
分間攪拌した。反応液を10%硫酸水素カリウム水溶液
で洗浄、硫酸マグネシウムを用いて乾燥した後、濃縮し
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラィー (n−ヘキサ
ン:酢酸エチル=4:1)を用いて精製し、無色油状物と
してN−t−ブトキシカルボニル−デヒドロアラニンメ
チルエステル(=α−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)アクリル酸メチルエステル)227mgを得た。
(3H, m), 3.04−3.45(2H, m), 3.80−3.81(3H, m), 4.
52−4.35 (1H, m), 5.35−5.97 (1H, m) IR(film): 756, 1026, 1169, 1524, 1712, 2978, 3260
cm-1 MS(SIMS) m/z: 266 [ (M+H)+] (2) (R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)−3−(メチルスルフィニル)プロピオン酸メチル
エステル439mgのジクロロメタン溶液(5ml)に、
氷冷下、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデ
カ−7−エン(272μl)を加えた。反応液を氷冷下10
分間攪拌した。反応液を10%硫酸水素カリウム水溶液
で洗浄、硫酸マグネシウムを用いて乾燥した後、濃縮し
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラィー (n−ヘキサ
ン:酢酸エチル=4:1)を用いて精製し、無色油状物と
してN−t−ブトキシカルボニル−デヒドロアラニンメ
チルエステル(=α−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)アクリル酸メチルエステル)227mgを得た。
【0060】収率68% IR(film): 886, 1069, 1159, 1328, 1442, 1512, 1720,
2981, 3424 cm-1 MS(SIMS) m/z: 250 [ (M+H)+] 実施例2 (1) (R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)−3−(メチルチオ)プロピオン酸メチルエステル
(325mg)のジクロロメタン溶液(5ml)に、氷冷下、m−ク
ロロ過安息香酸(518mg)を一度に添加した。反応液をそ
のまま氷冷下で1時間攪拌した後、反応液を酢酸エチル
(50ml)で希釈し、これを10%亜硫酸ナトリウム水溶液
(50ml)、飽和食塩水(50ml)で順次洗浄した後、硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。溶媒を溜去後、得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢
酸エチル=4:1)で精製し、無色結晶(352mg)の
(R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3−
(メチルスルホニル)プロピオン酸メチルエステルを得
た。
2981, 3424 cm-1 MS(SIMS) m/z: 250 [ (M+H)+] 実施例2 (1) (R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)−3−(メチルチオ)プロピオン酸メチルエステル
(325mg)のジクロロメタン溶液(5ml)に、氷冷下、m−ク
ロロ過安息香酸(518mg)を一度に添加した。反応液をそ
のまま氷冷下で1時間攪拌した後、反応液を酢酸エチル
(50ml)で希釈し、これを10%亜硫酸ナトリウム水溶液
(50ml)、飽和食塩水(50ml)で順次洗浄した後、硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。溶媒を溜去後、得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢
酸エチル=4:1)で精製し、無色結晶(352mg)の
(R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3−
(メチルスルホニル)プロピオン酸メチルエステルを得
た。
【0061】収率98% 融点 77−78℃1 H-NMR(200MHz , CDCl3)δ: 1.46 (9H, s), 2.98 (3H,
s), 3.70 (2H, d, J=4.7Hz, ), 3.83 (3H, s), 4.66 (1
H, dt like, J=5.0 and 7.0Hz), 5.40−5.83 (1H, m) IR(KBr): 510, 1059, 1131, 1297, 1519, 1697, 2982,
3374 cm-1 MS(SIMS) m/z: 282 [ (M+H)+] (2) (R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)−3−(メチルスルホニル)プロピオン酸メチルエ
ステルを実施例1(2)と同様に処理して、無色油状物
としてN−t−ブトキシカルボニル−デヒドロアラニン
メチルエステルを得た。物性値は実施例1(2)で得ら
れた化合物のそれと同一であった。
s), 3.70 (2H, d, J=4.7Hz, ), 3.83 (3H, s), 4.66 (1
H, dt like, J=5.0 and 7.0Hz), 5.40−5.83 (1H, m) IR(KBr): 510, 1059, 1131, 1297, 1519, 1697, 2982,
3374 cm-1 MS(SIMS) m/z: 282 [ (M+H)+] (2) (R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)−3−(メチルスルホニル)プロピオン酸メチルエ
ステルを実施例1(2)と同様に処理して、無色油状物
としてN−t−ブトキシカルボニル−デヒドロアラニン
メチルエステルを得た。物性値は実施例1(2)で得ら
れた化合物のそれと同一であった。
【0062】収率56% 実施例3 (1) (R)−2−(ベンジルオキシカルボニルアミ
ノ)−3−(ベンジルチオ)プロピオン酸メチルエステ
ルを用いて実施例1(1)と同様の方法で(R)−2−
(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−3−(ベンジル
スルフィニル)プロピオン酸メチルエステルを合成し
た。
ノ)−3−(ベンジルチオ)プロピオン酸メチルエステ
ルを用いて実施例1(1)と同様の方法で(R)−2−
(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−3−(ベンジル
スルフィニル)プロピオン酸メチルエステルを合成し
た。
【0063】収率:99% 融点 112−115℃(無色結晶)1 H-NMR(200MHz , CDCl3)δ: 2.85−3.34 (2H, m), 3.74
and 3.35 (3H, s), 3.90−4.15 (2H, m), 4.56−4.87
(1H, m), 5.02−5.35 (2H, m), 5.37−6.24 (1H, m),
7.02−7.54 (10H, m) IR(film): 698, 1028, 1267, 1455, 1536, 1697, 3329
cm-1 MS(SIMS) m/z: 376[ (M+H)+] (2) (R)−2−(ベンジルオキシカルボニルアミ
ノ)−3−(ベンジルスルフィニル)プロピオン酸メチ
ルエステルを用いて実施例1(2)と同様の方法でN−
ベンジルオキシカルボニル−デヒドロアラニンメチルエ
ステル(=α−ベンジルオキシカルボニルアミノアクリ
ル酸メチルエステル) を合成した。
and 3.35 (3H, s), 3.90−4.15 (2H, m), 4.56−4.87
(1H, m), 5.02−5.35 (2H, m), 5.37−6.24 (1H, m),
7.02−7.54 (10H, m) IR(film): 698, 1028, 1267, 1455, 1536, 1697, 3329
cm-1 MS(SIMS) m/z: 376[ (M+H)+] (2) (R)−2−(ベンジルオキシカルボニルアミ
ノ)−3−(ベンジルスルフィニル)プロピオン酸メチ
ルエステルを用いて実施例1(2)と同様の方法でN−
ベンジルオキシカルボニル−デヒドロアラニンメチルエ
ステル(=α−ベンジルオキシカルボニルアミノアクリ
ル酸メチルエステル) を合成した。
【0064】収率81% IR(film): 698、1069、1325、1442、1522、1718、3354
cm-1 MS(SIMS) m/z: 236[ (M+H)+] 実施例4 (1) (R)−2−(ベンジルオキシカルボニルアミ
ノ)−3−(ベンジルチオ)プロピオン酸メチルエステ
ルを用いて実施例2(1)と同様の方法で(R)−2−
(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−3−(ベンジル
スルホニル)プロピオン酸メチルエステルを合成した。
cm-1 MS(SIMS) m/z: 236[ (M+H)+] 実施例4 (1) (R)−2−(ベンジルオキシカルボニルアミ
ノ)−3−(ベンジルチオ)プロピオン酸メチルエステ
ルを用いて実施例2(1)と同様の方法で(R)−2−
(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−3−(ベンジル
スルホニル)プロピオン酸メチルエステルを合成した。
【0065】IR(KBr): 494, 697, 754, 865, 992, 105
9, 1136, 1301, 1457, 1532, 1693,1738, 2952, 3339 c
m-1 MS(SIMS) m/z:392[ (M+H)+] (2) (R)−2−(ベンジルオキシカルボニルアミ
ノ)−3−(ベンジルスルホニル)プロピオン酸メチル
エステルを用いて実施例1(2)と同様の方法でN−ベ
ンジルオキシカルボニル−デヒドロアラニンメチルエス
テル を得る。
9, 1136, 1301, 1457, 1532, 1693,1738, 2952, 3339 c
m-1 MS(SIMS) m/z:392[ (M+H)+] (2) (R)−2−(ベンジルオキシカルボニルアミ
ノ)−3−(ベンジルスルホニル)プロピオン酸メチル
エステルを用いて実施例1(2)と同様の方法でN−ベ
ンジルオキシカルボニル−デヒドロアラニンメチルエス
テル を得る。
【0066】実施例5 (1) (R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)−3−(メチルチオ)プロピオン酸ベンジルエステ
ルを用いて実施例1(1)と同様の方法で(R)−2−
(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(メチルスル
フィニル)プロピオン酸ベンジルエステルを合成した。
ノ)−3−(メチルチオ)プロピオン酸ベンジルエステ
ルを用いて実施例1(1)と同様の方法で(R)−2−
(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(メチルスル
フィニル)プロピオン酸ベンジルエステルを合成した。
【0067】収率96% IR(film): 752, 1052, 1167, 1500, 1715, 2978, 3260
cm-1 MS(SIMS) m/z: 342[ (M+H)+] (2) (R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)−3−(メチルスルフィニル)プロピオン酸ベンジ
ルエステルを用いて実施例1(2)と同様の方法でN−
t−ブトキシカルボニルミデヒドロアラニンベンジルエ
ステル を得る。
cm-1 MS(SIMS) m/z: 342[ (M+H)+] (2) (R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)−3−(メチルスルフィニル)プロピオン酸ベンジ
ルエステルを用いて実施例1(2)と同様の方法でN−
t−ブトキシカルボニルミデヒドロアラニンベンジルエ
ステル を得る。
【0068】実施例6 (1) (R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)−3−(メチルチオ)プロピオン酸ベンジルエステ
ルを用いて実施例2(1)と同様の方法で(R)−2−
(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(メチルスル
ホニル)プロピオン酸ベンジルエステルを合成した。
ノ)−3−(メチルチオ)プロピオン酸ベンジルエステ
ルを用いて実施例2(1)と同様の方法で(R)−2−
(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(メチルスル
ホニル)プロピオン酸ベンジルエステルを合成した。
【0069】収率83% 融点 118−119℃ IR(KBr): 698、750、1060、1168、1369、1525、1690、1
741、3362 cm-1 MS(SIMS) m/z: 358[ (M+H)+] (2) (R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)−3−(メチルスルホニル)プロピオン酸ベンジル
エステルを用いて実施例1(2)と同様の方法でN−t
−ブトキシカルボニルミデヒドロアラニンベンジルエス
テル を得る。
741、3362 cm-1 MS(SIMS) m/z: 358[ (M+H)+] (2) (R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)−3−(メチルスルホニル)プロピオン酸ベンジル
エステルを用いて実施例1(2)と同様の方法でN−t
−ブトキシカルボニルミデヒドロアラニンベンジルエス
テル を得る。
【0070】実施例7 (1) (R)−2−[(N−ベンジルオキシカルボニ
ル−L−フェニルアラニル)アミノ]−3−(メチルチ
オ)プロピオン酸ベンジルエステル を用いて実施例1
(1)と同様の方法で(R)−2−[(N−ベンジルオ
キシカルボニル−L−フェニルアラニル)アミノ]−3
−(メチルスルフィニル)プロピオン酸ベンジルエステ
ルを合成した。
ル−L−フェニルアラニル)アミノ]−3−(メチルチ
オ)プロピオン酸ベンジルエステル を用いて実施例1
(1)と同様の方法で(R)−2−[(N−ベンジルオ
キシカルボニル−L−フェニルアラニル)アミノ]−3
−(メチルスルフィニル)プロピオン酸ベンジルエステ
ルを合成した。
【0071】収率84% 融点 155−156℃ IR(film): 697, 750, 1026, 1261, 1537, 1656, 3308 c
m-1 MS(SIMS) m/z: 523[ (M+H)+] (2) (R)−2− [(N−ベンジルオキシカルボ
ニル−L−フェニルアラニル)アミノ]−3−(メチル
スルフィニル)プロピオン酸ベンジルエステルを用いて
実施例1(2)と同様の方法でN−ベンジルオキシカル
ボニル−L−フェニルアラニル−デヒドロアラニンベン
ジルエステルを合成した。
m-1 MS(SIMS) m/z: 523[ (M+H)+] (2) (R)−2− [(N−ベンジルオキシカルボ
ニル−L−フェニルアラニル)アミノ]−3−(メチル
スルフィニル)プロピオン酸ベンジルエステルを用いて
実施例1(2)と同様の方法でN−ベンジルオキシカル
ボニル−L−フェニルアラニル−デヒドロアラニンベン
ジルエステルを合成した。
【0072】収率98% 融点 94−95℃(無色結晶) IR(KBr): 699, 749, 1035, 1258, 1537, 1666, 3307 cm
-1 MS(SIMS) m/z:459[(M+H)+] 実施例8 (1) (R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)−3−(メチルスルホニル)プロピオン酸ベンジル
エステルを用いて後記参考例4と同様の方法で(R)−
2−[(N−ベンジルオキシカルボニル−L−フェニル
アラニル)アミノ]−3−(メチルスルホニル)プロピ
オン酸ベンジルエステルを合成した。
-1 MS(SIMS) m/z:459[(M+H)+] 実施例8 (1) (R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)−3−(メチルスルホニル)プロピオン酸ベンジル
エステルを用いて後記参考例4と同様の方法で(R)−
2−[(N−ベンジルオキシカルボニル−L−フェニル
アラニル)アミノ]−3−(メチルスルホニル)プロピ
オン酸ベンジルエステルを合成した。
【0073】収率77% 融点 170−171℃ IR(KBr): 464, 698, 748, 1032, 1134, 1300, 1456, 1
531, 1660、1731、3035、3298cm-1 MS(SIMS) m/z: 539[ (M+H)+] (2) (R)−2−[(N−ベンジルオキシカルボニ
ル−L−フェニルアラニル)アミノ]−3−(メチルス
ルホニル)プロピオン酸ベンジルエステルを用いて実施
例1(2)と同様の方法でN−ベンジルオキシカルボニ
ル−L−フェニルアラニル−デヒドロアラニンベンジル
エステルを得る。
531, 1660、1731、3035、3298cm-1 MS(SIMS) m/z: 539[ (M+H)+] (2) (R)−2−[(N−ベンジルオキシカルボニ
ル−L−フェニルアラニル)アミノ]−3−(メチルス
ルホニル)プロピオン酸ベンジルエステルを用いて実施
例1(2)と同様の方法でN−ベンジルオキシカルボニ
ル−L−フェニルアラニル−デヒドロアラニンベンジル
エステルを得る。
【0074】実施例9 (1) (R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)−3−(ベンジルチオ)プロピオン酸メチルエステ
ルを用いて実施例1(1)と同様の方法で(R)−2−
(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(ベンジルス
ルフィニル)プロピオン酸メチルエステルを合成した。
ノ)−3−(ベンジルチオ)プロピオン酸メチルエステ
ルを用いて実施例1(1)と同様の方法で(R)−2−
(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(ベンジルス
ルフィニル)プロピオン酸メチルエステルを合成した。
【0075】収率90% 融点 97−98℃(無色結晶) IR(KBr): 702, 1025, 1163, 1531, 1706, 3224 cm-1 MS(SIMS) m/z:342[(M+H)+] (2) (R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)−3−(ベンジルスルフィニル)プロピオン酸メチ
ルエステルを実施例1(2)と同様にしてN−t−ブト
キシカルボニル−デヒドロアラニンメチルエステルを得
る。
ノ)−3−(ベンジルスルフィニル)プロピオン酸メチ
ルエステルを実施例1(2)と同様にしてN−t−ブト
キシカルボニル−デヒドロアラニンメチルエステルを得
る。
【0076】実施例10 (1) (R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)−3−(ベンジルチオ)プロピオン酸メチルエステ
ルを用いて実施例2(1)と同様の方法で(R)−2−
(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(ベンジルス
ルホニル)プロピオン酸メチルエステルを合成した。
ノ)−3−(ベンジルチオ)プロピオン酸メチルエステ
ルを用いて実施例2(1)と同様の方法で(R)−2−
(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(ベンジルス
ルホニル)プロピオン酸メチルエステルを合成した。
【0077】収率96% 融点 139−141℃(無色結晶) MS(SIMS) m/z:358[(M+H)+] IR(KBr): 508, 701, 1057, 1164, 1326, 1530, 1698, 1
751, 2992, 3363 cm-1 (2) (R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)−3−(ベンジルスルホニル)プロピオン酸メチル
エステルを実施例1(2)と同様にしてN−t−ブトキ
シカルボニル−デヒドロアラニンメチルエステルを得
る。
751, 2992, 3363 cm-1 (2) (R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)−3−(ベンジルスルホニル)プロピオン酸メチル
エステルを実施例1(2)と同様にしてN−t−ブトキ
シカルボニル−デヒドロアラニンメチルエステルを得
る。
【0078】実施例11 (1) (R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)−3−(ベンジルチオ)プロピオン酸ベンジルエス
テルを用いて実施例1(1)と同様の方法で(R)−2
−(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(ベンジル
スルフィニル)プロピオン酸ベンジルエステルを合成し
た。
ノ)−3−(ベンジルチオ)プロピオン酸ベンジルエス
テルを用いて実施例1(1)と同様の方法で(R)−2
−(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(ベンジル
スルフィニル)プロピオン酸ベンジルエステルを合成し
た。
【0079】収率100% IR(KBr): 698, 1030, 1164, 1455, 1524, 1697, 2979,
3351 cm-1 MS(SIMS) m/z:418[(M+H)+] (2) (R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)−3−(ベンジルスルフィニル)プロピオン酸ベン
ジルエステル(626mg)の塩化メチレン溶液5mlに、氷
冷下トリフルオロ酢酸5mlを加え1時間撹拌した。反応
液を減圧濃縮後、残渣を酢酸エチルに溶解し、飽和重曹
水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し減圧濃縮し
た。残渣をN,N−ジメチルホルムアミド10mlに溶解
しN−ベンジルオキシカルボニル−L−フェニルアラニ
ン(476 mg)、1−エチル−3−(ジメチルアミノプロ
ピル)カルボジイミド塩酸塩(307 mg)、N−ヒドロキ
シベンゾトリアゾール(216 mg)、トリエチルアミン
(0.223 ml)を加え氷冷下4時間撹拌した。反応液を氷
水150mlにあけ酢酸エチルで抽出した。有機層を10
%クエン酸水、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸
マグネシウムで乾燥し減圧濃縮した。残渣をジイソプロ
ピルエーテルから固化させて樹脂状の(R)−2−
[(N−ベンジルオキシカルボニル−L−フェニルアラ
ニル)アミノ]−3−(ベンジルスルフィニル)プロピ
オン酸ベンジルエステル(799 mg)を得た。
3351 cm-1 MS(SIMS) m/z:418[(M+H)+] (2) (R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)−3−(ベンジルスルフィニル)プロピオン酸ベン
ジルエステル(626mg)の塩化メチレン溶液5mlに、氷
冷下トリフルオロ酢酸5mlを加え1時間撹拌した。反応
液を減圧濃縮後、残渣を酢酸エチルに溶解し、飽和重曹
水で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し減圧濃縮し
た。残渣をN,N−ジメチルホルムアミド10mlに溶解
しN−ベンジルオキシカルボニル−L−フェニルアラニ
ン(476 mg)、1−エチル−3−(ジメチルアミノプロ
ピル)カルボジイミド塩酸塩(307 mg)、N−ヒドロキ
シベンゾトリアゾール(216 mg)、トリエチルアミン
(0.223 ml)を加え氷冷下4時間撹拌した。反応液を氷
水150mlにあけ酢酸エチルで抽出した。有機層を10
%クエン酸水、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸
マグネシウムで乾燥し減圧濃縮した。残渣をジイソプロ
ピルエーテルから固化させて樹脂状の(R)−2−
[(N−ベンジルオキシカルボニル−L−フェニルアラ
ニル)アミノ]−3−(ベンジルスルフィニル)プロピ
オン酸ベンジルエステル(799 mg)を得た。
【0080】収率:89% IR(KBr): 697, 746, 1042, 1261, 1455, 1537, 1655, 3
310 cm-1 MS(SIMS) m/z:599[(M+H)+] (3) (R)−2−[(N−ベンジルオキシカルボニ
ル−L−フェニルアラニル)アミノ]−3−(ベンジル
スルフィニル)プロピオン酸ベンジルエステルを用いて
実施例1(2)と同様の方法で N−ベンジルオキシカ
ルボニル−L−フェニルアラニル−デヒドロアラニンベ
ンジルエステルを合成した。
310 cm-1 MS(SIMS) m/z:599[(M+H)+] (3) (R)−2−[(N−ベンジルオキシカルボニ
ル−L−フェニルアラニル)アミノ]−3−(ベンジル
スルフィニル)プロピオン酸ベンジルエステルを用いて
実施例1(2)と同様の方法で N−ベンジルオキシカ
ルボニル−L−フェニルアラニル−デヒドロアラニンベ
ンジルエステルを合成した。
【0081】収率98% 融点 94−95℃(無色結晶) IR(KBr): 699, 749, 1035, 1258, 1537, 1666, 3307 cm
-1 MS(SIMS) m/z:459[(M+H)+] 実施例12 (1) 後記参考例7で得た(R)−2−[(N−ベ
ンジルオキシカルボニル−L−フェニルアラニル)アミ
ノ]−3−(固相担体−チオ)プロピオン酸メチルエス
テル(400 mg)にジクロロメタン20mlを加えて懸濁し
た。室温下、m−クロロ過安息香酸(173 mg)を一度に添
加し、反応液をそのまま4時間攪拌した。反応液を濾過
し、濾取した樹脂をジクロロメタン(5回)、メタノー
ル(5回)で洗浄したあと乾燥し、(R)−2−(ベン
ジルオキシカルボニル)アミノ−3−(固相担体−スル
ホニル)プロピオン酸メチルエステル(400 mg)を得
た。
-1 MS(SIMS) m/z:459[(M+H)+] 実施例12 (1) 後記参考例7で得た(R)−2−[(N−ベ
ンジルオキシカルボニル−L−フェニルアラニル)アミ
ノ]−3−(固相担体−チオ)プロピオン酸メチルエス
テル(400 mg)にジクロロメタン20mlを加えて懸濁し
た。室温下、m−クロロ過安息香酸(173 mg)を一度に添
加し、反応液をそのまま4時間攪拌した。反応液を濾過
し、濾取した樹脂をジクロロメタン(5回)、メタノー
ル(5回)で洗浄したあと乾燥し、(R)−2−(ベン
ジルオキシカルボニル)アミノ−3−(固相担体−スル
ホニル)プロピオン酸メチルエステル(400 mg)を得
た。
【0082】(2) (1)で合成した(R)−2−
(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−(固相担体
−スルホニル)プロピオン酸メチルエステル(400 mg)
を入れジクロロメタン20mlを加えて懸濁した。室温
下、1、8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−
7−エン(0.06 ml)を加えた。反応液を室温下10分間
攪拌した。反応液を濾過し、濾液を10% 硫酸水素カ
リウム水溶液で洗浄、硫酸マグネシウムを用いて乾燥し
た後、濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラィー
(n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1)を用いて精製し、
無色油状物としてN−ベンジルオキシカルボニルデヒド
ロアラニンメチルエステル(50 mg)を得た。物性値は実
施例3(2)で得られた化合物のそれと同一であった。
(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−(固相担体
−スルホニル)プロピオン酸メチルエステル(400 mg)
を入れジクロロメタン20mlを加えて懸濁した。室温
下、1、8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−
7−エン(0.06 ml)を加えた。反応液を室温下10分間
攪拌した。反応液を濾過し、濾液を10% 硫酸水素カ
リウム水溶液で洗浄、硫酸マグネシウムを用いて乾燥し
た後、濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラィー
(n−ヘキサン:酢酸エチル=4:1)を用いて精製し、
無色油状物としてN−ベンジルオキシカルボニルデヒド
ロアラニンメチルエステル(50 mg)を得た。物性値は実
施例3(2)で得られた化合物のそれと同一であった。
【0083】収率:65% MS(SIMS) m/z:236[(M+H)+] IR(film): 3350, 1740, 1720, 1520, 1440, 1325, 122
0, 1200, 1070 cm-1 実施例13 (1) 後記参考例10で合成した(R)−2−(t−
ブトキシカルボニルアミノ)−3−(固相担体−チオ)
プロピオン酸N−ベンジルアミド(1.85 g)を塩化メチ
レン15mlに懸濁し、m−クロロ過安息香酸(648 mg)を
一度に添加し、反応液をそのまま2時間攪拌した。反応
液を濾過し、濾取した樹脂をジクロロメタン(5回)、
メタノール(5回)で洗浄したあと乾燥し、(R)−2
−(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(固相担体
−スルホニル)プロピオン酸N−ベンジルアミド(1.63
g)を得た。
0, 1200, 1070 cm-1 実施例13 (1) 後記参考例10で合成した(R)−2−(t−
ブトキシカルボニルアミノ)−3−(固相担体−チオ)
プロピオン酸N−ベンジルアミド(1.85 g)を塩化メチ
レン15mlに懸濁し、m−クロロ過安息香酸(648 mg)を
一度に添加し、反応液をそのまま2時間攪拌した。反応
液を濾過し、濾取した樹脂をジクロロメタン(5回)、
メタノール(5回)で洗浄したあと乾燥し、(R)−2
−(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(固相担体
−スルホニル)プロピオン酸N−ベンジルアミド(1.63
g)を得た。
【0084】(2) (1)で合成した(R)−2−
(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(固相担体−
スルホニル)プロピオン酸N−ベンジルアミド(1.63
g)をジクロロメタン20mlに懸濁した。室温下、1,
8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン
(0.45 ml)を加えた。反応液を室温下30分間攪拌し
た。反応液を濾過し、濾液を10% 硫酸水素カリウム
水溶液で洗浄、硫酸マグネシウムを用いて乾燥した後、
濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラィー (n−
ヘキサン:酢酸エチル=3:1)を用いて精製し、酢酸エ
チル:n−ヘキサンから結晶化して無色結晶のN−t−
ブトキシカルボニル−デヒドロアラニン−N−ベンジル
アミド(30 mg)を得る。
(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(固相担体−
スルホニル)プロピオン酸N−ベンジルアミド(1.63
g)をジクロロメタン20mlに懸濁した。室温下、1,
8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン
(0.45 ml)を加えた。反応液を室温下30分間攪拌し
た。反応液を濾過し、濾液を10% 硫酸水素カリウム
水溶液で洗浄、硫酸マグネシウムを用いて乾燥した後、
濃縮し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラィー (n−
ヘキサン:酢酸エチル=3:1)を用いて精製し、酢酸エ
チル:n−ヘキサンから結晶化して無色結晶のN−t−
ブトキシカルボニル−デヒドロアラニン−N−ベンジル
アミド(30 mg)を得る。
【0085】融点:67−68℃ MS(SIMS) m/z:277[(M+H)+] 実施例14 (1) 後記参考例9で合成した(R)−2−[(N−
ベンジルオキシカルボニル−L−フェニルアラニル)ア
ミノ]−3−(固相担体−チオ)プロピオン酸ベンジル
エステル(1.32 g)を塩化メチレン15mlに懸濁し、m
−クロロ過安息香酸(539 mg)を一度に添加し、反応液
をそのまま2時間攪拌した。反応液を濾過し、濾取した
樹脂をジクロロメタン(5回)、メタノール(5回)で
洗浄したあと乾燥し、(R)−2−[(N−ベンジルオ
キシカルボニル−L−フェニルアラニル)アミノ]−3
−(固相担体−スルホニル)プロピオン酸ベンジルエス
テル(1.40 g)を得た。
ベンジルオキシカルボニル−L−フェニルアラニル)ア
ミノ]−3−(固相担体−チオ)プロピオン酸ベンジル
エステル(1.32 g)を塩化メチレン15mlに懸濁し、m
−クロロ過安息香酸(539 mg)を一度に添加し、反応液
をそのまま2時間攪拌した。反応液を濾過し、濾取した
樹脂をジクロロメタン(5回)、メタノール(5回)で
洗浄したあと乾燥し、(R)−2−[(N−ベンジルオ
キシカルボニル−L−フェニルアラニル)アミノ]−3
−(固相担体−スルホニル)プロピオン酸ベンジルエス
テル(1.40 g)を得た。
【0086】(2) (1)で合成した(R)−2−
[(N−ベンジルオキシカルボニル−L−フェニルアラ
ニル)アミノ]−3−(固相担体−スルホニル)プロピ
オン酸ベンジルエステル(1.4 g)にジクロロメタン2
0mlを加えて懸濁した。室温下、1,8−ジアザビシク
ロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(0.45 ml)を加え
た。反応液を室温下10分間攪拌した。反応液を濾過
し、濾液を10% 硫酸水素カリウム水溶液で洗浄、硫
酸マグネシウムを用いて乾燥した後、濃縮し残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラィー (n−ヘキサン:酢酸エ
チル=4:1)を用いて精製し、酢酸エチル:n−ヘキサ
ンから結晶化して無色結晶のN−ベンジルオキシカルボ
ニル−L−フェニルアラニルミデヒドロアラニンベンジ
ルエステル(349 mg)を得た。
[(N−ベンジルオキシカルボニル−L−フェニルアラ
ニル)アミノ]−3−(固相担体−スルホニル)プロピ
オン酸ベンジルエステル(1.4 g)にジクロロメタン2
0mlを加えて懸濁した。室温下、1,8−ジアザビシク
ロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(0.45 ml)を加え
た。反応液を室温下10分間攪拌した。反応液を濾過
し、濾液を10% 硫酸水素カリウム水溶液で洗浄、硫
酸マグネシウムを用いて乾燥した後、濃縮し残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラィー (n−ヘキサン:酢酸エ
チル=4:1)を用いて精製し、酢酸エチル:n−ヘキサ
ンから結晶化して無色結晶のN−ベンジルオキシカルボ
ニル−L−フェニルアラニルミデヒドロアラニンベンジ
ルエステル(349 mg)を得た。
【0087】収率:76% 融点:94−96℃ 実施例15 (1) 後記参考例9で合成した(R)−2−[(N−
ベンジルオキシカルボニル−L−フェニルアラニル)ア
ミノ]−3−(固相担体−チオ)プロピオン酸ベンジル
エステル(1.32 g)を塩化メチレン15mlに懸濁し、m
−クロロ過安息香酸(237 mg)を一度に添加し、反応液
をそのまま2時間攪拌した。反応液を濾過し、濾取した
樹脂をジクロロメタン(5回)、メタノール(5回)で
洗浄しあと乾燥し、(R)−2−[(N−ベンジルオキ
シカルボニル−L−フェニルアラニル)アミノ]−3−
(固相担体−スルフィニル)プロピオン酸ベンジルエス
テル(1.40 g)を得た。
ベンジルオキシカルボニル−L−フェニルアラニル)ア
ミノ]−3−(固相担体−チオ)プロピオン酸ベンジル
エステル(1.32 g)を塩化メチレン15mlに懸濁し、m
−クロロ過安息香酸(237 mg)を一度に添加し、反応液
をそのまま2時間攪拌した。反応液を濾過し、濾取した
樹脂をジクロロメタン(5回)、メタノール(5回)で
洗浄しあと乾燥し、(R)−2−[(N−ベンジルオキ
シカルボニル−L−フェニルアラニル)アミノ]−3−
(固相担体−スルフィニル)プロピオン酸ベンジルエス
テル(1.40 g)を得た。
【0088】(2) (1)で合成した(R)−2−
[(N−ベンジルオキシカルボニル−L−フェニルアラ
ニル)アミノ]−3−(固相担体−スルフィニル)プロ
ピオン酸ベンジルエステル(1.35 g)を実施例14
(1)と同様に反応させてN−ベンジルオキシカルボニ
ル−L−フェニルアラニルミデヒドロアラニンベンジル
エステル(356 mg)を得た。物性値は実施例14(2)
で得られた化合物のそれと同一であった。
[(N−ベンジルオキシカルボニル−L−フェニルアラ
ニル)アミノ]−3−(固相担体−スルフィニル)プロ
ピオン酸ベンジルエステル(1.35 g)を実施例14
(1)と同様に反応させてN−ベンジルオキシカルボニ
ル−L−フェニルアラニルミデヒドロアラニンベンジル
エステル(356 mg)を得た。物性値は実施例14(2)
で得られた化合物のそれと同一であった。
【0089】収率78% 参考例1 N−t−ブトキシカルボニル−S−メチル−L−システ
イン(=(R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)−3−(メチルチオ)プロピオン酸)(2.35g)と炭
酸カリウム(1.52g)のN,N−ジメチルホルムアミド懸濁液
(20ml)に、氷冷下、ヨードメタン(0.69ml)を滴下した。
滴下後、反応液を室温で2時間攪拌した。反応後、200m
lの氷水にあけ、酢酸エチル(100ml×2)で抽出し、有機
層を飽和食塩水(100ml)で洗浄した後、硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。溶媒を溜去後、得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラィー(n−ヘキサン:酢酸エチル
=8:1)を用いて精製し、無色油状物として(R)−
2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(メチル
チオ)プロピオン酸メチルエステル (2.02g)を得た。
イン(=(R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)−3−(メチルチオ)プロピオン酸)(2.35g)と炭
酸カリウム(1.52g)のN,N−ジメチルホルムアミド懸濁液
(20ml)に、氷冷下、ヨードメタン(0.69ml)を滴下した。
滴下後、反応液を室温で2時間攪拌した。反応後、200m
lの氷水にあけ、酢酸エチル(100ml×2)で抽出し、有機
層を飽和食塩水(100ml)で洗浄した後、硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。溶媒を溜去後、得られた残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラィー(n−ヘキサン:酢酸エチル
=8:1)を用いて精製し、無色油状物として(R)−
2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(メチル
チオ)プロピオン酸メチルエステル (2.02g)を得た。
【0090】1H-NMR(200MHz , CDCl3)δ: 1.45 (9H,s),
2.12 (3H,s), 2.94 (2H, d like, J=4.5Hz, m), 3.77
(3H, s), 4.43−4.67 (1H ,m), 5.21−5.52 (1H, m) IR(film): 1020, 1168, 1506, 1717, 2979 cm-1 MS(SIMS) m/z: 250[ (M+H)+] 参考例2 N−ベンジルオキシカルボニル−S−ベンジル−L−シ
ステイン(=(R)−2−(ベンジルオキシカルボニル
アミノ)−3−(ベンジルチオ)プロピオン酸)とヨー
ドメタンを用いて参考例1と同様の方法で(R)−2−
(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−3−(ベンジル
チオ)プロピオン酸メチルエステルを合成した。
2.12 (3H,s), 2.94 (2H, d like, J=4.5Hz, m), 3.77
(3H, s), 4.43−4.67 (1H ,m), 5.21−5.52 (1H, m) IR(film): 1020, 1168, 1506, 1717, 2979 cm-1 MS(SIMS) m/z: 250[ (M+H)+] 参考例2 N−ベンジルオキシカルボニル−S−ベンジル−L−シ
ステイン(=(R)−2−(ベンジルオキシカルボニル
アミノ)−3−(ベンジルチオ)プロピオン酸)とヨー
ドメタンを用いて参考例1と同様の方法で(R)−2−
(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−3−(ベンジル
チオ)プロピオン酸メチルエステルを合成した。
【0091】融点 58−59℃(無色結晶)1 H-NMR(200MHz , CDCl3)δ: 2.82 (1H, dd, J=5.6, and
13.8 Hz), 2.90 (1H,dd, J=4.9 and 14.0Hz), 3.42−
4.43 (5H, m), 4.35−4.73 (1H, m) , 5.12 (2H, dd, J
=12.4 and 12.4Hz), 5.54 (1H, d), 7.05−7.80 (10H,
m) IR(film): 699, 1055, 1214, 1454, 1514, 1723, 2953,
3342 cm-1 MS(SIMS) m/z: 360 [ (M+H)+] 参考例3 N−t−ブトキシカルボニル−S−メチル−L−システ
インとベンジルブロミドを用いて参考例1と同様の方法
で(R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3
−(メチルチオ)プロピオン酸ベンジルエステルを合成
した。
13.8 Hz), 2.90 (1H,dd, J=4.9 and 14.0Hz), 3.42−
4.43 (5H, m), 4.35−4.73 (1H, m) , 5.12 (2H, dd, J
=12.4 and 12.4Hz), 5.54 (1H, d), 7.05−7.80 (10H,
m) IR(film): 699, 1055, 1214, 1454, 1514, 1723, 2953,
3342 cm-1 MS(SIMS) m/z: 360 [ (M+H)+] 参考例3 N−t−ブトキシカルボニル−S−メチル−L−システ
インとベンジルブロミドを用いて参考例1と同様の方法
で(R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3
−(メチルチオ)プロピオン酸ベンジルエステルを合成
した。
【0092】融点:40−41℃ IR(film): 698, 753, 1055, 1168, 1499, 1717, 2978,
3370 cm-1 1 H-NMR(200MHz , CDCl3)δ: 1.44 (9H,s),2.06 (3H,s),
2.94 (2H, d, J=4.8Hz),4.56−4.71 (1H ,m), 5.15 (1
H, d, J=12.2Hz), 5.22 (1H, d, J=12.2Hz), 5.38 (1H,
d like, J=7.4Hz), 7.36 (5H, s like) MS(SIMS) m/z: 326[ (M+H)+] 参考例4 (R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3−
(メチルチオ)プロピオン酸ベンジルエステル(1.30
g)に氷冷下にジオキサン10mlと4N塩酸・ジオキサ
ン溶液30mlを加え1.5時間撹拌した。反応液を濃縮
して無色粉末状物を得た。得られた無色粉末状物をN,
N−ジメチルホルムアミド20mlに溶解し、N−ベンジ
ルオキシ−L−フェニルアラニン(1.32 g)、トリエチ
ルアミン(0.56 ml)、1−エチル−3−(ジメチルア
ミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.84 g)、N−
ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.59 g)を加えて氷冷
下6時間撹拌した。反応液を氷水200mlにあけ、酢酸
エチルで抽出した。有機層を10%クエン酸水、飽和重
曹水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し
減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラィ
ー (n−ヘキサン:酢酸エチル=3:1から1:3)を用
いて精製し、無色結晶として(R)−2−[(N−ベン
ジルオキシカルボニル−L−フェニルアラニル)アミ
ノ]−3−(メチルチオ)プロピオン酸ベンジルエステ
ル (1.96 g)を得た。
3370 cm-1 1 H-NMR(200MHz , CDCl3)δ: 1.44 (9H,s),2.06 (3H,s),
2.94 (2H, d, J=4.8Hz),4.56−4.71 (1H ,m), 5.15 (1
H, d, J=12.2Hz), 5.22 (1H, d, J=12.2Hz), 5.38 (1H,
d like, J=7.4Hz), 7.36 (5H, s like) MS(SIMS) m/z: 326[ (M+H)+] 参考例4 (R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3−
(メチルチオ)プロピオン酸ベンジルエステル(1.30
g)に氷冷下にジオキサン10mlと4N塩酸・ジオキサ
ン溶液30mlを加え1.5時間撹拌した。反応液を濃縮
して無色粉末状物を得た。得られた無色粉末状物をN,
N−ジメチルホルムアミド20mlに溶解し、N−ベンジ
ルオキシ−L−フェニルアラニン(1.32 g)、トリエチ
ルアミン(0.56 ml)、1−エチル−3−(ジメチルア
ミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(0.84 g)、N−
ヒドロキシベンゾトリアゾール(0.59 g)を加えて氷冷
下6時間撹拌した。反応液を氷水200mlにあけ、酢酸
エチルで抽出した。有機層を10%クエン酸水、飽和重
曹水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し
減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラィ
ー (n−ヘキサン:酢酸エチル=3:1から1:3)を用
いて精製し、無色結晶として(R)−2−[(N−ベン
ジルオキシカルボニル−L−フェニルアラニル)アミ
ノ]−3−(メチルチオ)プロピオン酸ベンジルエステ
ル (1.96 g)を得た。
【0093】融点:125−126℃ IR(KBr): 696, 732, 1043, 1266, 1454, 1537, 1647, 1
692, 1739, 3303 cm-1 1H-NMR(200MHz , CDCl3)δ: 1.96
(3H,s), 2.86 ( 1H, dd, J=5.4, 14.0 Hz),2.97 ( 1H,
dd, J=5.1, 14.0 Hz), 3.08 (2H, d, J=6.7Hz),4.37−
4.60 (1H ,m), 4.77 (1H, ddd like, J=5.4, 5.4, 7.5H
z), 5.07 (2H, s), 5.16 (2H,s), 5.33 (1H, d, J=7.4H
z),6.65 (1H, d, J=7.3Hz), 7.06−7.53 (15H ,m) MS(SIMS) m/z: 507[ (M+H)+] 参考例5 N−t−ブトキシカルボニル−S−ベンジル−L−シス
テイン(=(R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)−3−(ベンジルチオ)プロピオン酸)とヨードメ
タンを用いて参考例1と同様の方法で(R)−2−(t
−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(ベンジルチオ)
プロピオン酸メチルエステルを合成した。
692, 1739, 3303 cm-1 1H-NMR(200MHz , CDCl3)δ: 1.96
(3H,s), 2.86 ( 1H, dd, J=5.4, 14.0 Hz),2.97 ( 1H,
dd, J=5.1, 14.0 Hz), 3.08 (2H, d, J=6.7Hz),4.37−
4.60 (1H ,m), 4.77 (1H, ddd like, J=5.4, 5.4, 7.5H
z), 5.07 (2H, s), 5.16 (2H,s), 5.33 (1H, d, J=7.4H
z),6.65 (1H, d, J=7.3Hz), 7.06−7.53 (15H ,m) MS(SIMS) m/z: 507[ (M+H)+] 参考例5 N−t−ブトキシカルボニル−S−ベンジル−L−シス
テイン(=(R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミ
ノ)−3−(ベンジルチオ)プロピオン酸)とヨードメ
タンを用いて参考例1と同様の方法で(R)−2−(t
−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(ベンジルチオ)
プロピオン酸メチルエステルを合成した。
【0094】1H-NMR(200MHz , CDCl3)δ: 1.46 (9H,
s), 2.80 (1H, dd, J=5.7 and 13.9Hz), 2.89 (1H, dd,
J=4.9 and 14.0Hz), 3.55−3.83 (5H, m), 4.40−4.65
(1H,m), 5.05−5.55 (1H, m),7.00−7.42 (5H, m) IR(KBr): 704, 1054, 1167, 1367, 1496, 1715, 2978 c
m-1 MS(SIMS) m/z:326[(M+H)+] 参考例6 N−t−ブトキシカルボニル−S−ベンジル−L−シス
テインとベンジルブロミドを用いて参考例1と同様の方
法で(R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)−
3−(ベンジルチオ)プロピオン酸ベンジルエステルを
合成した。
s), 2.80 (1H, dd, J=5.7 and 13.9Hz), 2.89 (1H, dd,
J=4.9 and 14.0Hz), 3.55−3.83 (5H, m), 4.40−4.65
(1H,m), 5.05−5.55 (1H, m),7.00−7.42 (5H, m) IR(KBr): 704, 1054, 1167, 1367, 1496, 1715, 2978 c
m-1 MS(SIMS) m/z:326[(M+H)+] 参考例6 N−t−ブトキシカルボニル−S−ベンジル−L−シス
テインとベンジルブロミドを用いて参考例1と同様の方
法で(R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)−
3−(ベンジルチオ)プロピオン酸ベンジルエステルを
合成した。
【0095】融点 89−90℃(無色結晶)1 H-NMR(200MHz, CDCl3)δ: 1.45 (9H, s), 2.80 (1H, d
d like, J=5.6 , 13.7Hz), 2.89 (1H, dd like, J=5.0
, 13.8Hz), 3.67 (2H, dd, J=13.5 , 13.5Hz),4.54−
4.69 (1H, m), 5.14 (1H, d, J=12.5Hz), 5.20 (1H, d,
J=12.5 Hz), 5.29 (1H, d like, J=7.6 Hz), 7.06−7.
56 (10H, m) IR(film): 580, 705, 732, 1024, 1064, 1186, 1317, 1
352, 1406, 1512, 1687, 1747, 3364 cm-1 MS(SIMS) m/z: 402 [ (M+H)+] 参考例7 L−システインとメリフィールド樹脂とを用い、レター
ズ・イン・ペプチド・サイエンス(Lett.Pep.
Sci.)vol.2,p.325(1995)に記載
の方法で合成したS−固相担体−L−システイン(1.23
g)のN,N−ジメチルホルムアミド懸濁液20mlに2−
(N−ベンジルオキシカルボニル−L−フェニルアラニ
ル)スクシンイミド(500 mg)を加え、氷冷下2時間撹
拌した。反応液を濾過し、濾取した樹脂をN,N−ジメチ
ルホルムアミド(5回)、メタノール(5回)で洗浄し
たあと乾燥した。得られた樹脂をN,N−ジメチルホルム
アミド20mlに懸濁し、炭酸カリウム(276 mg)とヨー
ドメタン(1 ml )を加えた。反応液を室温下5時間攪
拌した濾過し、濾取した樹脂をN,N−ジメチルホルムア
ミド(5回)、水(5回)、メタノール(5回)で洗浄
したあと乾燥し、2−[(N−ベンジルオキシカルボニ
ル−L−フェニルアラニル)アミノ]−3−(固相担体
−チオ)プロピオン酸メチルエステル(1.2 g)を得
た。
d like, J=5.6 , 13.7Hz), 2.89 (1H, dd like, J=5.0
, 13.8Hz), 3.67 (2H, dd, J=13.5 , 13.5Hz),4.54−
4.69 (1H, m), 5.14 (1H, d, J=12.5Hz), 5.20 (1H, d,
J=12.5 Hz), 5.29 (1H, d like, J=7.6 Hz), 7.06−7.
56 (10H, m) IR(film): 580, 705, 732, 1024, 1064, 1186, 1317, 1
352, 1406, 1512, 1687, 1747, 3364 cm-1 MS(SIMS) m/z: 402 [ (M+H)+] 参考例7 L−システインとメリフィールド樹脂とを用い、レター
ズ・イン・ペプチド・サイエンス(Lett.Pep.
Sci.)vol.2,p.325(1995)に記載
の方法で合成したS−固相担体−L−システイン(1.23
g)のN,N−ジメチルホルムアミド懸濁液20mlに2−
(N−ベンジルオキシカルボニル−L−フェニルアラニ
ル)スクシンイミド(500 mg)を加え、氷冷下2時間撹
拌した。反応液を濾過し、濾取した樹脂をN,N−ジメチ
ルホルムアミド(5回)、メタノール(5回)で洗浄し
たあと乾燥した。得られた樹脂をN,N−ジメチルホルム
アミド20mlに懸濁し、炭酸カリウム(276 mg)とヨー
ドメタン(1 ml )を加えた。反応液を室温下5時間攪
拌した濾過し、濾取した樹脂をN,N−ジメチルホルムア
ミド(5回)、水(5回)、メタノール(5回)で洗浄
したあと乾燥し、2−[(N−ベンジルオキシカルボニ
ル−L−フェニルアラニル)アミノ]−3−(固相担体
−チオ)プロピオン酸メチルエステル(1.2 g)を得
た。
【0096】参考例8 S−固相担体−L−システイン(15 g)に、テトラヒド
ロフラン150mlを加えて懸濁した。懸濁液にトリエチ
ルアミン(4.74 ml)、ジ−t−ブトキシカルボネート
(7.42 g)を加え、室温下20時間撹拌した。反応液を
濾過し、濾取した樹脂をテトラヒドロフラン(5回)、
メタノール(5回)で洗浄したあと乾燥し、(R)−2
−(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(固相担体
−チオ)プロピオン酸を製した。得られた樹脂をN,N−
ジメチルホルムアミド150mlに懸濁し、炭酸カリウム
(4.7 g)とベンジルブロミド(4.04 ml)を加えた。反
応液を室温下20時間攪拌した濾過し、濾取した樹脂を
N,N−ジメチルホルムアミド(5回)、水(5回)、メ
タノール(5回)で洗浄したあと乾燥し、(R)−2−
(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(固相担体−
チオ)プロピオン酸ベンジルエステル(17.2 g)を得
た。
ロフラン150mlを加えて懸濁した。懸濁液にトリエチ
ルアミン(4.74 ml)、ジ−t−ブトキシカルボネート
(7.42 g)を加え、室温下20時間撹拌した。反応液を
濾過し、濾取した樹脂をテトラヒドロフラン(5回)、
メタノール(5回)で洗浄したあと乾燥し、(R)−2
−(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(固相担体
−チオ)プロピオン酸を製した。得られた樹脂をN,N−
ジメチルホルムアミド150mlに懸濁し、炭酸カリウム
(4.7 g)とベンジルブロミド(4.04 ml)を加えた。反
応液を室温下20時間攪拌した濾過し、濾取した樹脂を
N,N−ジメチルホルムアミド(5回)、水(5回)、メ
タノール(5回)で洗浄したあと乾燥し、(R)−2−
(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3−(固相担体−
チオ)プロピオン酸ベンジルエステル(17.2 g)を得
た。
【0097】参考例9 参考例8で合成した(R)−2−(t−ブトキシカルボ
ニルアミノ)−3−(固相担体−チオ)プロピオン酸ベ
ンジルエステル(1.3 g)を塩化メチレン10mlに懸濁
し、トリフルオロ酢酸10mlを加えて1時間撹拌した。
反応液を濾過し、濾取した樹脂を塩化メチレン(5
回)、メタノール(1回)、飽和重曹水(2回)、メタ
ノール(5回)で洗浄したあと乾燥して樹脂(1.2 g)
を得た。得られた樹脂をN,N−ジメチルホルムアミド1
5mlに懸濁し、N−ベンジルオキシカルボニル−L−フ
ェニルアラニン(748 mg)、1−エチル−3−(ジメチ
ルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(479 mg)、
N−ヒドロキシベンゾトリアゾール(338 mg)、トリエ
チルアミン(0.348 ml)を加え室温下3時間撹拌した。
反応液を濾過し、濾取した樹脂をN,N−ジメチルホルム
アミド(5回)、水(5回)、メタノール(5回)で洗
浄したあと乾燥し、(R)−2−[(N−ベンジルオキ
シカルボニル−L−フェニルアラニル)アミノ]−3−
(固相担体−チオ)プロピオン酸ベンジルエステル(1.
35 g)を得た。
ニルアミノ)−3−(固相担体−チオ)プロピオン酸ベ
ンジルエステル(1.3 g)を塩化メチレン10mlに懸濁
し、トリフルオロ酢酸10mlを加えて1時間撹拌した。
反応液を濾過し、濾取した樹脂を塩化メチレン(5
回)、メタノール(1回)、飽和重曹水(2回)、メタ
ノール(5回)で洗浄したあと乾燥して樹脂(1.2 g)
を得た。得られた樹脂をN,N−ジメチルホルムアミド1
5mlに懸濁し、N−ベンジルオキシカルボニル−L−フ
ェニルアラニン(748 mg)、1−エチル−3−(ジメチ
ルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(479 mg)、
N−ヒドロキシベンゾトリアゾール(338 mg)、トリエ
チルアミン(0.348 ml)を加え室温下3時間撹拌した。
反応液を濾過し、濾取した樹脂をN,N−ジメチルホルム
アミド(5回)、水(5回)、メタノール(5回)で洗
浄したあと乾燥し、(R)−2−[(N−ベンジルオキ
シカルボニル−L−フェニルアラニル)アミノ]−3−
(固相担体−チオ)プロピオン酸ベンジルエステル(1.
35 g)を得た。
【0098】参考例10 (R)−2−(t−ブトキシカルボニルアミノ)−3−
(固相担体−チオ)プロピオン酸(1.43 g)をN,N−ジ
メチルホルムアミド15mlに懸濁し、ベンジルアミン
(0.328 ml)、1−エチル−3−(ジメチルアミノプロ
ピル)カルボジイミド塩酸塩(575 mg)、N−ヒドロキ
シベンゾトリアゾール(446 mg)、トリエチルアミン
(0.46 ml)を加え室温下20時間撹拌した。反応液を
濾過し、濾取した樹脂をN,N−ジメチルホルムアミド
(5回)、水(5回)、メタノール(5回)で洗浄した
あと乾燥し、(R)−2−(t−ブトキシカルボニルア
ミノ)−3−(固相担体−チオ)プロピオン酸N−ベン
ジルアミド(1.85 g)を得た。
(固相担体−チオ)プロピオン酸(1.43 g)をN,N−ジ
メチルホルムアミド15mlに懸濁し、ベンジルアミン
(0.328 ml)、1−エチル−3−(ジメチルアミノプロ
ピル)カルボジイミド塩酸塩(575 mg)、N−ヒドロキ
シベンゾトリアゾール(446 mg)、トリエチルアミン
(0.46 ml)を加え室温下20時間撹拌した。反応液を
濾過し、濾取した樹脂をN,N−ジメチルホルムアミド
(5回)、水(5回)、メタノール(5回)で洗浄した
あと乾燥し、(R)−2−(t−ブトキシカルボニルア
ミノ)−3−(固相担体−チオ)プロピオン酸N−ベン
ジルアミド(1.85 g)を得た。
【0099】
【発明の効果】本発明方法によれば、生理活性化合物ま
たは医薬中間体として有用な、様々なα、β−不飽和ア
ミノ酸誘導体を収率よく、温和な条件で簡便に合成でき
る。また本発明の製法は固相合成においても好適に適用
することができ、かつアミノ基及びカルボキシル基にア
ミノ酸、ペプチド等が随時修飾可能であるため様々なデ
ヒドロアミノ酸誘導体ライブラリーの作成や自動合成化
に非常に有用である。
たは医薬中間体として有用な、様々なα、β−不飽和ア
ミノ酸誘導体を収率よく、温和な条件で簡便に合成でき
る。また本発明の製法は固相合成においても好適に適用
することができ、かつアミノ基及びカルボキシル基にア
ミノ酸、ペプチド等が随時修飾可能であるため様々なデ
ヒドロアミノ酸誘導体ライブラリーの作成や自動合成化
に非常に有用である。
Claims (6)
- 【請求項1】 一般式[II] 【化1】 (式中、R1はアミノ酸または2つ以上のアミノ酸から構
成されるペプチドのC端のカルボキシル基から水酸基を
除いた残基(当該残基中の官能基は保護されていても良
い)であるか、或いはアミノ基の保護基であり、R2はア
ミノ酸または2つ以上のアミノ酸から構成されるペプチ
ドのN端のアミノ基から水素原子を除いた残基(当該残
基中の官能基は保護されていても良い)であるか、或い
はR4O−で示される基であり(R4はカルボキシル基の保
護基)、R3は水素原子または有機基、Xは隣接した硫
黄原子と共にX−S(O)n−として脱離しうる基、n
は1または2を表す。)で示される化合物を塩基の存在
下脱離反応に付することを特徴とする一般式[I] 【化2】 (式中、記号は前記と同一意味を有する。)で示される
α、β−不飽和アミノ酸誘導体の製法。 - 【請求項2】 一般式[III] 【化3】 (式中、R11はアミノ酸または2つ以上のアミノ酸から
構成されるペプチドのC端のカルボキシル基から水酸基
を除いた残基(当該残基中の官能基は保護されていても
良い)であるか、或いはアミノ基の保護基であり、R21
はアミノ酸または2つ以上のアミノ酸から構成されるペ
プチドのN端のアミノ基から水素原子を除いた残基(当
該残基中の官能基は保護されていてもよい)であるか、
或いはR22O−で示される基であり(R22はカルボキシル
基の保護基)、R3は水素原子または有機基、Xは隣接
した硫黄原子と共にX−S(O)n−として脱離しうる
基、nは1または2を表す。)で示される化合物を酸化
した後、要すれば保護基を除去した後アミノ酸もしくは
ペプチド(これら化合物中の官能基は保護されていても
よい)と縮合させ、一般式[II] 【化4】 (式中、R1はアミノ酸 または2つ以上のアミノ酸から
構成されるペプチドのC端のカルボキシル基から水酸基
を除いた残基(当該残基中の官能基は保護されていても
よい)であるか、或いはアミノ基の保護基であり、R2は
アミノ酸または2つ以上のアミノ酸から構成されるペプ
チドのN端のアミノ基から水素原子を除いた残基(当該
残基中の官能基は保護されていてもよい)であるか、或
いはR4O−で示される基であり(R4はカルボキシル基の
保護基)、他の記号は前記と同一意味を有する。)で示
される化合物を製し、ついで塩基の存在下に化合物を脱
離反応に付することを特徴とする一般式[I] 【化5】 (式中、記号は前記と同一意味を有する。)で示される
α、β−不飽和アミノ酸誘導体の製法。 - 【請求項3】 R1がα−アミノ酸のカルボキシル基から
水酸基を除いた残基(当該残基中の官能基は保護されて
いてもよい)であるか、或いはアミノ基の保護基であ
り、R2がα−アミノ酸のアミノ基から水素原子を除いた
残基(当該残基中の官能基は保護されていてもよい)で
あるか、或いはR4O−で示される基であり(R4はカルボ
キシル基の保護基)、R3が水素原子であり、Xがフェ
ニル基で置換されていてもよい低級アルキル基である
か、或いは固相担体である請求項1記載の製法。 - 【請求項4】 R11及びR1が同一または異なってα−ア
ミノ酸のカルボキシル基から水酸基を除いた残基(当該
残基中の官能基は保護されていてもよい)であるか、或
いはアミノ基の保護基であり、R21及びR2が同一または
異なってα−アミノ酸のアミノ基から水素原子を除いた
残基(当該残基中の官能基は保護されていてもよい)で
あるか、或いはR4O−、R22O−で示される基であり(R
4、R22はカルボキシル基の保護基)、R3が水素原子で
あり、Xがフェニル基で置換されていてもよい低級アル
キル基であるか、或いは固相担体である請求項2記載の
製法。 - 【請求項5】 α−アミノ酸が天然α−アミノ酸である
請求項3又は4記載の製法。 - 【請求項6】 Xが固相担体である請求項1−5のいず
れかに記載の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9104081A JPH10291970A (ja) | 1997-04-22 | 1997-04-22 | α、β−不飽和アミノ酸誘導体の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9104081A JPH10291970A (ja) | 1997-04-22 | 1997-04-22 | α、β−不飽和アミノ酸誘導体の製法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10291970A true JPH10291970A (ja) | 1998-11-04 |
Family
ID=14371202
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9104081A Pending JPH10291970A (ja) | 1997-04-22 | 1997-04-22 | α、β−不飽和アミノ酸誘導体の製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10291970A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113773229A (zh) * | 2021-09-03 | 2021-12-10 | 西安交通大学 | α,β-不饱和氨基酸衍生物及其DL-硒-甲基硒代氨基酸衍生物、合成方法和应用 |
-
1997
- 1997-04-22 JP JP9104081A patent/JPH10291970A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113773229A (zh) * | 2021-09-03 | 2021-12-10 | 西安交通大学 | α,β-不饱和氨基酸衍生物及其DL-硒-甲基硒代氨基酸衍生物、合成方法和应用 |
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