JPH1028855A - ガス供給装置及び気相成長用設備 - Google Patents
ガス供給装置及び気相成長用設備Info
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Abstract
優れた生産性及び運転操作性のもとで製造する。 【解決手段】 高圧ガスのボンベ2を複数本配備し、ガ
ス供給配管を複数段にわたってトーナメント式に合流さ
せて接続し、最終段の合流・接続部により1本に絞られ
た配管3fを1台以上の化学処理装置に接続する。この
とき、各ボンベから最終段の合流・接続部までのガス供
給配管におけるガスの圧力損失を均等化することによ
り、各ボンベからのガス供給量を均一にする。
Description
高圧のガスを減圧して化学処理装置に供給するガス供給
装置に関するものである。また本発明は、ボンベに充填
した高圧のドーパントガスを減圧して薄膜の気相成長装
置に供給するガス供給装置を備えた気相成長用設備に関
するものである。
ガスとしてボンベに充填し、これらを減圧弁が設けられ
た配管により化学処理容器内に供給するようにしたガス
供給装置はすでに知られている。その具体例として、図
4のフローシートに示されるような気相成長用設備が挙
げられる。
ントガス(例えばH2 により希釈されたB2 H6 :ジボ
ランガス)62を、減圧弁63が備えられたドーパント
ガス供給配管64を介して薄膜の気相成長装置65の成
長容器65a内に供給し、該成長容器65a内で基板上
にドーパントガス62を添加しながら薄膜を気相成長す
る気相成長用設備である。
61の交換時に配管64内に周辺から侵入した不純物を
除去するために、パージ用ガス供給配管66及びパージ
用ガス排気配管67からなるパージ用ガス置換設備が接
続されている。パージ用ガスとしては、窒素ガス
(N2 )または希ガス(Ar、He等)が使用される。
図4において破線で囲った部分は、ボンベ61を内部に
配置するシリンダーキャビネット68を示している。
は、シリンダーキャビネット68が気相成長装置65と
1対1に設けられている。これは次の理由によるもので
ある。すなわち、通常使用される市販のボンベにおいて
は、ボンベ間のドーパントガス濃度にバラツキがあるの
で、ボンベの交換毎に気相成長装置に供給されるドーパ
ントガス濃度が少しずつ変動し、同一の製造条件で気相
成長した薄膜のドーパント原子濃度がボンベの交換毎に
変動してしまう。この為、薄膜中のドーパント原子濃度
がボンベの交換前後で変化しないように、薄膜の製造条
件を各ボンベのドーパントガス濃度に応じて気相成長装
置毎に設定する必要があった。
シリンダーキャビネット68と気相成長装置65とを1
対1で設けていたため、以下の問題点があった。 (1)ボンベ61と気相成長装置65が1対1であるた
め、該気相成長装置65の台数が増えるほどシリンダー
キャビネット68の数が増え、設備コストが上昇する。 (2)ボンベ交換毎に、気相成長された薄膜の品質(ド
ーパント原子濃度)がボンベ交換前後で変化しないよう
に製造条件を調整する必要があり、その調整時間分だけ
生産性が低下する。 (3)ボンベ交換毎に、ドーパントガス供給配管をパー
ジ用ガスで置換するなどの煩雑な操作が必要になる。 (4)ボンベの容量が小さいので、連続操業可能な時間
が短い。
圧力を高度に均一化した高圧のガスを化学処理装置に安
定かつ長時間連続して供給することができるガス供給装
置を提供することである。本発明の第二の目的は、化学
処理装置の生産性を向上させることである。本発明の第
三の目的は、ガス供給装置の運転操作を簡略化すること
である。本発明のさらに具体的な目的は、品質のバラツ
キが小さい薄膜を安定して製造することができる気相成
長用設備を提供することである。
置は、ボンベに充填した高圧のガスを、減圧弁が備えら
れた配管により1台以上の化学処理装置に供給するガス
供給装置において、ガスを同時に供給する複数本のボン
ベを配備し、各ボンベのガス供給口に接続したガス供給
配管をガスの流下方向に沿って複数段にわたって順次合
流・接続することにより配管本数を漸減させるととも
に、最終段の合流・接続部により1本に絞られた配管
を、減圧弁を介して1台以上の前記化学処理装置に接続
してなり、各ボンベから前記最終段の合流・接続部まで
のガス供給配管におけるガスの圧力損失を均等化するこ
とにより、各ボンベからのガス供給量を均一にしたこと
を特徴とするものである。本発明の具体例としては、前
記ガス供給配管をトーナメント式に合流・接続させたこ
とを特徴とするものが好ましい。また、高圧のガスの具
体例としては、薄膜を気相成長する場合に原料となるガ
スのジクロルシランやモノシランがあり、薄膜を気相成
長する場合に該薄膜に添加されるドーパントガスのホス
フィン、ジボラン、アルシン等がある。
バッファータンクを接続することが好ましく、さらに、
前記各ボンベから前記減圧弁までの配管に、パージ用ガ
ス供給配管とパージ用ガス排気配管と減圧排気配管とか
らなるパージ用ガス置換装置を接続することが好まし
い。また、本発明は、各ボンベから各合流・接続部まで
に設けられたガス供給配管の圧力損失を均等化するため
に、該ガス供給配管の内径と長さと曲がり方を同一にし
たことを特徴とする。本発明の具体例として、例えば、
前記高圧のガスはドーパントガスであり、前記化学処理
装置は気相成長装置である。
ボンベに充填した高圧のドーパントガスを減圧弁が備え
られた配管により1台以上の気相成長装置に供給し、該
気相成長装置内で基板上にドーパントガスを添加しなが
ら薄膜を気相成長する気相成長用設備において、ドーパ
ントガスを同時に供給する複数本のボンベを配備し、各
ボンベのガス供給口に接続したガス供給配管をガスの流
下方向に沿って複数段にわたって順次合流・接続するこ
とにより配管本数を漸減させるとともに、最終段の合流
・接続部により1本に絞られた配管を、減圧弁を介して
1台以上の気相成長装置に接続してなり、各ボンベから
前記最終段の合流・接続部までのガス供給配管における
ガスの圧力損失を均等化することにより、各ボンベから
のガス供給量を均一にしたことを特徴とするものであ
る。前記半導体薄膜は、例えばシリコン単結晶薄膜であ
る。
スがドーパントガスであり、化学処理装置が気相成長装
置である場合について、図面を参照しながら具体的に説
明する。図1は、ドーパントガス供給装置と、気相成長
装置とからなる薄膜の気相成長用設備の構成を示すフロ
ーシートである。
2を複数本配備し、ボンベ2,2,…と複数の気相成長
装置41a〜41dのそれぞれの成長容器(図示せず)
を接続するドーパントガス供給配管3a〜3fを、ドー
パントガス1の流下方向に沿って3段にわたって順次ト
ーナメント式に合流させて接続することにより配管本数
を漸減させる。4は一次合流部、5は二次合流部、6は
三次合流部(最終段合流部)である。図示の例ではボン
ベ2の本数は8本であるが、例えば20本以上配置して
もよい。気相成長装置は通常複数台配備するが、その台
数は限定されない。
後のドーパントガス供給配管3fを前記成長容器に接続
し、最終段合流部6の上流側に位置する2本の配管3
b,3dに全開・全閉が可能な開閉弁7,8と一次減圧
弁9,10を直列に設ける。図1では一次減圧弁9,1
0を開閉弁7,8の上流側に設けたが、これらの一次減
圧弁を前記開閉弁の下流側に設けてもよい。最終段合流
部6の下流側に位置する配管3eに二次減圧弁11を、
二次減圧弁11と前記反応炉を接続する配管3fにバッ
ファータンク12をそれぞれ設ける。また、図示されて
いないが一次減圧弁9と並列に、および一次減圧弁10
と並列に、それぞれ全開・全閉可能な開閉弁を設ける。
このような配管により、ドーパントガスを一次減圧弁
9,10を介して供給することもできるし、前記開閉弁
を介して供給することもできる。
a〜3dにパージ用ガス供給配管22、パージ用ガス排
気配管23及び減圧排気配管24からなるパージ用ガス
置換装置を接続する。22a〜22dはパージ用ガス供
給配管22に設けた開閉弁、23a〜23dはパージ用
ガス排気配管23に設けた開閉弁、24a〜24dは減
圧排気配管24に設けた開閉弁、25〜27は圧力計で
ある。51は減圧排気装置、例えばターボ分子ポンプで
ある。
の配管に設ける弁類、ならびにバッファータンク12等
としては、内面を電解研磨したSUS316材で構成す
るのが望ましい。これにより、これら配管等の内面の腐
食を防止することができるうえ、前記配管等の内面から
の不純物が該配管内のガスに混入しなくなる利点があ
る。このようにして、ドーパントガス供給装置31と、
複数の気相成長装置41a〜41dとにより気相成長用
設備が構成される。
説明する。以下のドーパントガス供給方法は、8本のボ
ンベ全てを同時に使用するものである。この場合、一次
減圧弁9,10は使用しないで、これらと並列に設けた
前記開閉弁を用いる。8本のボンベを全て同時に使用し
た場合に一次減圧弁9,10を使用すると、圧力計で両
減圧弁の圧力を正確に調整しても、両減圧弁間の微妙な
圧力誤差に応じて、わずかでも圧力の高い側の減圧弁か
らの流出ガス量が、圧力の低い側の減圧弁からの流出ガ
ス量に比べて多くなるために、8本のボンベからドーパ
ントガスを均一流量で供給することができなくなること
がある。
弁7,8を全開し、ドーパントガス1としてジボランガ
ス(B2 H6 )を120kg/cm2 に充填したボンベ
2,2,…について全てのコックを開き、図面左側の4
本のボンベからのドーパントガス1を配管3aを流下す
る間に合流させて混合する。同様にして、図面右側の4
本のボンベからのドーパントガス1を配管3cを流下す
る間に混合する。さらに、上記両混合ガスを配管3b,
3d及び3eを流下する間に合流させて混合し、この混
合ガスを二次減圧弁11で4kg/cm2 に減圧する。
減圧後のガスをバッファータンク12を介して気相成長
装置41a〜41dに分配供給する。
らのドーパントガスをトーナメント式に合流させて混合
することにより、各ボンベから流出するドーパントガス
の流量を一定にすることができる。これは、合流点まで
の各配管の内径と長さと曲がり方を均一にすることによ
って、合流点までのドーパントガスの圧力損失を均等化
することができるからである。この結果、各ボンベから
のドーパントガスがその濃度バラツキを互いに相補する
ので、濃度バラツキのより小さいドーパントガスを供給
することができる。そのうえ、このような配管を、より
コンパクトに構成することが可能で、配管スペースを有
効に生かすことができる。
ドーパントガスを均一流量で合流・接続部に供給するこ
とができると同時に、この合流・接続部においては、各
ボンベからのドーパントガスがその濃度バラツキを互い
に相補して平均化するため、濃度バラツキのより小さい
ドーパントガスを供給することができる。この結果、長
時間安定して、目標とする濃度のドーパントガスを気相
成長装置41a〜41dに供給することができる。
の圧力損失を均等化するための配管要領としては、平面
図として図2または図3に示されるものが有効である。
図2は、ボンベ2を3本配置し、それぞれ同一内径の配
管2aを合流・接続部2bの周りに、ボンベ2〜合流・
接続部2b間の配管2aが均等な長さかつ同一の曲がり
方になるように設けた場合である。図3はボンベ2を8
本配置した場合である。また、一次減圧弁と二次減圧弁
とを直列に設けることにより、気相成長装置へのドーパ
ントガス圧力を、より安定して所定値に制御できる。
並列配備した形態となっているから、以下のような切替
え供給方法を行うことにより、連続運転も可能である。
この場合、一次減圧弁9,10を使用する。この方法
は、8本のボンベ全てを同時に使用する上記供給方法に
比べて操作性に優れている。この方法では、前半の供給
操作において開閉弁7を開、開閉弁8を閉として図面左
側4本のボンベを同時に使用し、ボンベの残圧が約10
kg/cm2 になった時点で開閉弁7を閉めると同時に
開閉弁8を開き、後半は図面右側4本のボンベを同時に
使用する。そして、後半のドーパントガス供給を行う間
に、使用済のボンベ4本を圧力120kg/cm2 のボ
ンベに交換する。このようにして、ボンベの交換を交互
に行いながら、図面左側の4本と右側の4本を交互に使
用する。
的に行うためには、一次減圧弁9,10の一次側に指示
調節圧力計(PIC)を設け、開閉弁7,8を電磁弁と
するとともに、これら電磁弁の操作部に前記指示調節圧
力計を連絡するのが好ましい。このような構成によれ
ば、前記指示調節圧力計による検出圧が例えば10kg
/cm2 に低下すると同時に、前記二つの電磁弁につい
て開閉の切替え操作を行い、どちらか一方の電磁弁が開
いているときに他方の電磁弁が閉まっているように制御
することができる。なお、所望により開閉弁7,8に加
えて、配管3eに開閉弁を設けてもよいし、開閉弁7,
8に代えて配管3eに開閉弁を設けてもよい。ただし後
者の場合、ドーパントガスの供給を切り替えることはで
きない。
たは3cにおいて、ボンベ2側の開放端から該配管内に
不純物、塵埃あるいは作業員の衣服に付着した汚れ等が
侵入する可能性がある。
ジ用ガス排気配管23及び減圧排気配管24からなるパ
ージ用ガス置換装置を使用する。例えば、図1の左側4
本のボンベを交換するに際しては、まず開閉弁7を閉
め、前記ボンベを配管3aから外す直前、または外した
直後に、開閉弁22a〜24d(合計12個)のうち、
22a,22b,23a及び23bを全開とし、他の弁
は全閉とする。これにより、パージ用ガス供給配管22
から配管3a及び3bにパージ用ガスとして窒素ガスを
供給しつつ、配管3a及び3b内の窒素ガスの一部をボ
ンベ2側の開放端及びパージ用ガス排気配管23の開放
端から大気に放出させる。この操作の間に圧力120k
g/cm2 のボンベに交換し、交換後の全てのボンベの
コックを閉めておく。これにより配管3a,3b内が窒
素ガスで清浄化されるとともに、配管3aのボンベ側端
部からボンベ2への不純物等の侵入が防止される。
を閉めた後、減圧排気装置51を始動し、配管3a,3
b内に残留する窒素ガスを減圧排気配管24を介して排
気する。そのために、開閉弁22a〜24dのうち、2
4a及び24bを全開とし、他の弁は全閉とする。排気
操作は、上記配管内の圧力が例えば10-4〜10-5To
rrに到達するまで継続する。次いで、交換後の全ての
ボンベのコックを開放し、配管3a内を加圧状態に維持
する。
スボンベを複数本配備し、ドーパントガスの供給配管を
複数段にわたってトーナメント式に合流させることによ
り、各ボンベからのドーパントガスを均一に混合するよ
うに構成し、更に減圧弁を設けるとともにバッファータ
ンクを設けたので、濃度及び圧力が一定のドーパントガ
スを気相成長装置に供給することができる。2系列のガ
ス供給配管を切り替えながら使用する際には、減圧弁を
2段に設けて気相成長装置へのドーパントガス圧力の変
動を抑える。また、バッファータンクを設けたのは、あ
る気相成長装置の運転がON・OFFすることによる圧
力変動の影響が他の気相成長装置に及ぶのを防止するた
めである。
ば、化学処理装置に供給する高圧のガスの濃度を極めて
均一に維持することができ、品質のバラツキが極めて小
さいものを安定して製造することができる。
系列設け、供給ガスを交互に切り替えて使用することが
できるように構成したので、前記ガスを使用した化学処
理を長期間連続的に行うことが可能である。また、ガス
供給装置の運転操作が簡略化される。さらに、ガス供給
配管にパージ用ガス置換装置および減圧排気装置を接続
したので、ガスボンベの交換時にガス供給配管に不純物
等が侵入する心配がなくなる。このため、ボンベ交換後
に品質が変化しないように製造条件を調整する必要がな
くなり、生産性が著しく向上する。また、ガス供給配管
のパージ用ガス置換操作及び減圧排気操作を多数本のボ
ンベについて一度に行うことができるように構成したの
で、ボンベ交換作業の効率が大幅に向上する。
ボロンであるp型のシリコン単結晶薄膜を気相成長する
場合の実施例について説明する。 実施例1 図1に示すように、水素で希釈したジボラン(B
2 H6 )ガスを充填した47リットル型ガスボンベ8本
を、気相成長用設備にセットした。右系列のガスボンベ
4本のB2 H6 濃度および充填圧は各々(96.0ppm
,122atm )、(98.5ppm ,121atm )、
(101.0ppm ,121atm )、(103.5ppm ,
122atm )であり、左系列のガスボンベ4本のB2 H
6 濃度および充填圧は各々(96.5ppm ,121atm
)、(99.0ppm ,121atm )、(100.5ppm
,122atm )、(104.5ppm ,121atm )で
あった。
ガスボンベを使用した。すなわち、減圧弁10の一次側
圧力を8kg/cm2 、減圧弁11の二次側圧力を4k
g/cm2 にそれぞれ設定し、気相成長装置41a〜4
1d(枚葉型、各気相成長装置は各々2つの成長容器を
有する)にB2 H6 ガスを供給した。
抗率0.01〜0.02Ω・cm、厚さ725μm、直
径200mmのp型シリコン単結晶基板上に、SiHC
l3(トリクロロシラン)ガスとB2 H6 ガスを供給し
て温度1100℃、成長速度4.0μm/minで目標
厚さ6μm、目標抵抗率6Ω・cmのp型シリコン単結
晶薄膜を成長した。また、気相成長装置41c,41d
において、上記と同一の抵抗率・厚さ・直径を有するp
型シリコン単結晶基板上に、上記と同一の原料ガス・温
度・成長速度で目標厚さ4μm、目標抵抗率2Ω・cm
のp型シリコン単結晶薄膜を成長した。この際、目標抵
抗率を達成するため、上記気相成長装置41a〜41d
に供給するドーパントガスの流量は、これら気相成長装
置の特性表に基づいて、それぞれ62cc/min、6
0cc/min、191cc/min、187cc/m
inに設定した。
成長後、B2 H6 ガスボンベの使用を左系列4本に切り
替えて、後半1ヵ月間の気相成長を行った。減圧弁9の
一次側圧力を8kg/cm2 に設定し、気相成長装置4
1a〜41dにB2 H6 ガスを供給した。気相成長の条
件は、前半1ヵ月間の気相成長と同一にした。
とがある。)上に気相成長されたシリコン単結晶薄膜
(以下、薄膜と略すことがある。)の抵抗率を、Hgプ
ローブ法により測定した。測定試料は、各気相成長装置
から25枚の基板が得られるごとに1枚採取した。抵抗
率の測定箇所は、基板の中央部および、外周10mm部
(外周端から直径方向に10mm内側に位置する箇所)
4ヵ所であった。測定の結果、合計5ヵ所の抵抗率の平
均値は表1のとおりであった。尚、抵抗率の変化率
(%)は、 〔(後半の平均抵抗率−前半の平均抵抗率)/(前半の
平均抵抗率)〕×100 より求めた。
大+1.5%であった。このように、図1の装置を使用
することにより、2ヵ月間の気相成長の途中で、ドーパ
ントガスボンベの使用を切り替えたにも関わらず、ドー
パントガスの流量等の製造条件を変更することなく、抵
抗率のバラツキが小さいシリコン単結晶薄膜を安定して
製造できることが分かった。
ガスボンベ1本を、図4に示す従来の気相成長用設備に
セットした。このガスボンベのB2 H6 濃度および充填
圧は、103ppm ,122atm であった。減圧弁63の
二次側圧力を4kg/cm2 に設定し、気相成長装置6
5(枚葉型で、2つの成長容器を有する)にB2 H6 ガ
スを供給した。
〜0.02Ω・cm、厚さ725μm、直径200mm
のp型シリコン単結晶基板上に、SiHCl3 ガスとB
2 H6 ガスを供給して温度1100℃、成長速度4.0
μm/minで目標厚さ4μm、目標抵抗率2Ω・cm
のp型シリコン単結晶薄膜を成長した。この場合、成長
条件を設定するため、あらかじめドーパントガス流量と
薄膜の抵抗率の関係を調査した。3回のテストランの結
果、目標抵抗率を達成するための適切なドーパントガス
流量は、181cc/minであることが分かったの
で、この条件を用いた。
された薄膜の抵抗率を、Hgプローブ法により測定し
た。該基板の試料は、25枚の気相成長された基板が得
られるごとに1枚採取した。抵抗率の測定箇所は実施例
1と同一にした。合計5ヵ所の抵抗率の平均値は、1.
99Ω・cmであった。
で、B2 H6 ガスボンベ61の圧力が10atm を下回っ
たので、他のB2 H6 ガスボンベと交換した。このボン
ベのB2 H6 濃度・充填圧は、97.0ppm ,121at
m であった。減圧弁63の二次側圧力を4kg/cm2
に設定し、ドーパントガス流量その他の製造条件を上記
と同等にして、薄膜の気相成長された基板を25枚製造
した。これらの基板から1枚を試料として採取し、上記
と同様にして薄膜の抵抗率を測定したところ、合計5ヵ
所の抵抗率の平均値は2.12Ω・cmで、抵抗率の変
化率が+6.5%と大幅に増加した。
行った結果、新ボンベの適切なドーパントガス流量は1
92cc/minであることが確認された。この条件で
更に1000枚の気相成長された基板を製造した。この
間に25枚に1枚の割合で合計40枚の気相成長された
基板の試料を採取し、上記と同様にして抵抗率を測定し
たところ、合計5ヵ所の抵抗率の平均値は2.01Ω・
cmで、抵抗率の品質は元に戻っていた。
構成によると、濃度と圧力を高度に均一化した高圧のガ
スを化学処理装置に安定かつ長時間連続して供給するこ
とができる。また、品質のバラツキが極めて小さい製品
を安定して製造することができ、ガス供給装置の運転操
作が簡略化され、ボンベ交換後に品質確認のための製造
試験を行う必要がなくなるとともに、化学処理を長期間
連続して行うことができるため生産性が著しく向上し、
さらにガスボンベの交換作業の効率が大幅に向上する。
成を示すフローシートである。
ーパントガスの圧力損失を均等化するための配管要領の
具体例を示す平面図であって、ボンベを3本配置した場
合のものである。
ーパントガスの圧力損失を均等化するための配管要領の
別例を示す平面図であって、ボンベを8本配置した場合
のものである。
である。
閉弁 23 パージ用ガス排気配管 24 減圧排気配管 25〜27 圧力計 31 ドーパントガス供給装置 41a〜41d 気相成長装置 51 減圧排気装置 61 ボンベ 62 ドーパントガス 63 減圧弁 64 ドーパントガス供給配管 65 気相成長装置 65a 成長容器 66 パージ用ガス供給配管 67 パージ用排気配管 68 シリンダーキャビネット
Claims (8)
- 【請求項1】 ボンベに充填した高圧のガスを、減圧弁
が備えられた配管により1台以上の化学処理装置に供給
するガス供給装置において、ガスを同時に供給する複数
本のボンベを配備し、各ボンベのガス供給口に接続した
ガス供給配管をガスの流下方向に沿って複数段にわたっ
て順次合流・接続することにより配管本数を漸減させる
とともに、最終段の合流・接続部により1本に絞られた
配管を、減圧弁を介して1台以上の前記化学処理装置に
接続してなり、各ボンベから前記最終段の合流・接続部
までのガス供給配管におけるガスの圧力損失を均等化す
ることにより、各ボンベからのガス供給量を均一にした
ことを特徴とするガス供給装置。 - 【請求項2】 前記ガス供給配管をトーナメント式に合
流・接続させたことを特徴とする請求項1に記載のガス
供給装置。 - 【請求項3】 前記減圧弁の下流側にバッファータンク
を接続したことを特徴とする請求項1または2に記載の
ガス供給装置。 - 【請求項4】 前記各ボンベから前記減圧弁までの配管
に、パージ用ガス供給配管とパージ用ガス排気配管と減
圧排気配管とからなるパージ用ガス置換装置を接続した
ことを特徴とする請求項1,2または3に記載のガス供
給装置。 - 【請求項5】 各ボンベから各合流・接続部までに設け
られたガス供給配管の圧力損失を均等化するために、該
ガス供給配管の内径と長さと曲がり方を同一にしたこと
を特徴とする請求項1〜4のいずれか一つの項に記載の
ガス供給装置。 - 【請求項6】 前記高圧のガスがドーパントガスであ
り、前記化学処理装置が気相成長装置であることを特徴
とする請求項1〜5のいずれか一つの項に記載のガス供
給装置。 - 【請求項7】 ボンベに充填した高圧のドーパントガス
を減圧弁が備えられた配管により1台以上の気相成長装
置に供給し、該気相成長装置内で基板上にドーパントガ
スを添加しながら薄膜を気相成長する気相成長用設備に
おいて、ドーパントガスを同時に供給する複数本のボン
ベを配備し、各ボンベのガス供給口に接続したガス供給
配管をガスの流下方向に沿って複数段にわたって順次合
流・接続することにより配管本数を漸減させるととも
に、最終段の合流・接続部により1本に絞られた配管
を、減圧弁を介して1台以上の気相成長装置に接続して
なり、各ボンベから前記最終段の合流・接続部までのガ
ス供給配管におけるガスの圧力損失を均等化することに
より、各ボンベからのガス供給量を均一にしたことを特
徴とする気相成長用設備。 - 【請求項8】 前記半導体薄膜がシリコン単結晶薄膜で
あることを特徴とする請求項7に記載の気相成長用設
備。
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