JPH10279627A - 塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法 - Google Patents
塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法Info
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- JPH10279627A JPH10279627A JP9090615A JP9061597A JPH10279627A JP H10279627 A JPH10279627 A JP H10279627A JP 9090615 A JP9090615 A JP 9090615A JP 9061597 A JP9061597 A JP 9061597A JP H10279627 A JPH10279627 A JP H10279627A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 生産性の高いCPVCの製造方法を提供す
る。 【解決手段】 塩化ビニル系単量体の重合転化率が70
重量%以上90重量%以下の塩化ビニル系重合体を、光
照射下で水懸濁方法により塩素化する。
る。 【解決手段】 塩化ビニル系単量体の重合転化率が70
重量%以上90重量%以下の塩化ビニル系重合体を、光
照射下で水懸濁方法により塩素化する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩素化塩化ビニル
系樹脂の製造方法に関し、詳しくは生産性の高い塩素化
塩化ビニル系樹脂の製造方法に関する。
系樹脂の製造方法に関し、詳しくは生産性の高い塩素化
塩化ビニル系樹脂の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】塩素化塩化ビニル系樹脂(以下「CPV
C」という)は、通常塩化ビニル系樹脂(以下「PV
C」という)を後塩素化して得られる。
C」という)は、通常塩化ビニル系樹脂(以下「PV
C」という)を後塩素化して得られる。
【0003】CPVCは、PVCの長所といわれる優れ
た特性をそのまま保有し、かつPVCの欠点といわれる
性質が改良されているので、有用な樹脂として多方面の
用途に使用されている。即ち、CPVCは、PVCの長
所といわれる優れた難燃性、耐候性、耐薬品性などを保
有し、さらにPVCよりも熱変形温度が20〜40℃も
高いため、PVCの使用可能な上限温度が60〜70℃
付近であるのに対して、CPVCは100℃近くでも使
用可能であり、耐熱パイプ、耐熱継手、耐熱バルブなど
に好適に使用されている。
た特性をそのまま保有し、かつPVCの欠点といわれる
性質が改良されているので、有用な樹脂として多方面の
用途に使用されている。即ち、CPVCは、PVCの長
所といわれる優れた難燃性、耐候性、耐薬品性などを保
有し、さらにPVCよりも熱変形温度が20〜40℃も
高いため、PVCの使用可能な上限温度が60〜70℃
付近であるのに対して、CPVCは100℃近くでも使
用可能であり、耐熱パイプ、耐熱継手、耐熱バルブなど
に好適に使用されている。
【0004】しかしながら、上述したように、CPVC
はPVCより熱変形温度が高いため、PVCより高温で
加熱溶融しなければ成形加工することができない。とこ
ろが、CPVCは一般に熱安定性(初期着色性、耐熱安
定性)等が悪く、このように高い温度で加工しようとす
れば着色が著しく、分解してしまうこともある。そのた
め熱変形温度が高いにも関わらず、PVCと同等の低い
温度で成形加工しなければならない。従って、CPVC
の成形加工はPVCと較べて困難であり、十分にゲル化
させることができず、成形体の衝撃強度が劣るという問
題点があった。
はPVCより熱変形温度が高いため、PVCより高温で
加熱溶融しなければ成形加工することができない。とこ
ろが、CPVCは一般に熱安定性(初期着色性、耐熱安
定性)等が悪く、このように高い温度で加工しようとす
れば着色が著しく、分解してしまうこともある。そのた
め熱変形温度が高いにも関わらず、PVCと同等の低い
温度で成形加工しなければならない。従って、CPVC
の成形加工はPVCと較べて困難であり、十分にゲル化
させることができず、成形体の衝撃強度が劣るという問
題点があった。
【0005】このため、熱安定性に優れなおかつ加工性
も優れるCPVCを製造する方法が数多く提案されてい
る。例えば、特開昭58−103507号公報には塩化
ビニル単量体の重合転化率が40〜70重量%のPVC
を原料として用い、酸素濃度が1000ppm以下の塩
素ガスを使用して塩素化反応を行う製造方法が提案され
ている。しかしながら、このような製造方法では、単量
体の重合転化率がまだ十分でなく生産性の悪いものとな
っており、又熱安定性も十分とはいえない等の問題点が
あった。
も優れるCPVCを製造する方法が数多く提案されてい
る。例えば、特開昭58−103507号公報には塩化
ビニル単量体の重合転化率が40〜70重量%のPVC
を原料として用い、酸素濃度が1000ppm以下の塩
素ガスを使用して塩素化反応を行う製造方法が提案され
ている。しかしながら、このような製造方法では、単量
体の重合転化率がまだ十分でなく生産性の悪いものとな
っており、又熱安定性も十分とはいえない等の問題点が
あった。
【0006】又、例えば、特開昭61−250047号
公報には、CPVCにポリヒドロキシカルボン酸を添加
する方法、特開昭64−6002号公報には、ニトリロ
三酢酸を添加して熱安定性を改善する方法が開示されて
いる。しかしながら、このような方法では、添加設備等
の設備費用や添加剤の費用等コストのかかるものであっ
た。
公報には、CPVCにポリヒドロキシカルボン酸を添加
する方法、特開昭64−6002号公報には、ニトリロ
三酢酸を添加して熱安定性を改善する方法が開示されて
いる。しかしながら、このような方法では、添加設備等
の設備費用や添加剤の費用等コストのかかるものであっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決するものであって、塩化ビニル系単量体の重合転
化率が70重量%以上90重量%以下のPVCを原料と
することによって重合生産性、及び後塩素化後の乾燥工
程での乾燥効率の向上を図り、良好な熱安定性を保持し
たCPVCが得られる製造方法を提供することにある。
を解決するものであって、塩化ビニル系単量体の重合転
化率が70重量%以上90重量%以下のPVCを原料と
することによって重合生産性、及び後塩素化後の乾燥工
程での乾燥効率の向上を図り、良好な熱安定性を保持し
たCPVCが得られる製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の塩素化塩化ビニ
ル系樹脂の製造方法は、塩化ビニル系単量体の重合転化
率が70重量%以上90重量%以下の塩化ビニル系重合
体を、光照射下で水懸濁方法により塩素化することを特
徴とする。
ル系樹脂の製造方法は、塩化ビニル系単量体の重合転化
率が70重量%以上90重量%以下の塩化ビニル系重合
体を、光照射下で水懸濁方法により塩素化することを特
徴とする。
【0009】本発明で用いられる塩化ビニル系重合体
は、例えば、以下の製造方法により得られる。重合器に
塩化ビニル系単量体、水性媒体、分散剤を投入し、更に
重合開始剤を投入する。この時水性媒体/塩化ビニル系
単量体の重量比率は1.0〜2.0が好ましい。重合器
は特には制約されず、一般的に用いられるものでよい。
は、例えば、以下の製造方法により得られる。重合器に
塩化ビニル系単量体、水性媒体、分散剤を投入し、更に
重合開始剤を投入する。この時水性媒体/塩化ビニル系
単量体の重量比率は1.0〜2.0が好ましい。重合器
は特には制約されず、一般的に用いられるものでよい。
【0010】次いで、所定の重合温度に昇温して重合反
応を行う。塩化ビニル系単量体の重合転化率が70重量
%以上90重量%以下の所定の割合に達した後、冷却、
排ガス、脱モノマ−の処理を行い、PVCを含むスラリ
−を得る。
応を行う。塩化ビニル系単量体の重合転化率が70重量
%以上90重量%以下の所定の割合に達した後、冷却、
排ガス、脱モノマ−の処理を行い、PVCを含むスラリ
−を得る。
【0011】上記塩化ビニル系単量体の重合転化率が7
0重量%未満では、従来の方法と変わらずその製造コス
ト、及びCPVCの乾燥効率の向上は認められない。重
合転化率が90重量%を超えると、PVC重合末期の重
合速度低下に伴い、生産性が低下し、更に熱安定性が大
きく低下する。上記重合転化率のより好ましい範囲は7
2重量%以上85重量%以下である。
0重量%未満では、従来の方法と変わらずその製造コス
ト、及びCPVCの乾燥効率の向上は認められない。重
合転化率が90重量%を超えると、PVC重合末期の重
合速度低下に伴い、生産性が低下し、更に熱安定性が大
きく低下する。上記重合転化率のより好ましい範囲は7
2重量%以上85重量%以下である。
【0012】上記塩化ビニル系単量体とは、塩化ビニル
単量体単独、又は塩化ビニル単量体と共重合可能な他の
単量体との混合物のことをいう。上記塩化ビニルと共重
合可能な他の単量体としては、酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニル等のビニルエステル;(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル等の(メタ)アクリル酸
エステル;エチレン、プロピレン等のオレフィン;無水
マレイン酸;アクリロニトリル;スチレン;塩化ビニリ
デンなど公知の単量体が例示されるが、、これらに限定
されるものではない。
単量体単独、又は塩化ビニル単量体と共重合可能な他の
単量体との混合物のことをいう。上記塩化ビニルと共重
合可能な他の単量体としては、酢酸ビニル、プロピオン
酸ビニル等のビニルエステル;(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル等の(メタ)アクリル酸
エステル;エチレン、プロピレン等のオレフィン;無水
マレイン酸;アクリロニトリル;スチレン;塩化ビニリ
デンなど公知の単量体が例示されるが、、これらに限定
されるものではない。
【0013】上記分散剤としては一般に塩化ビニルの懸
濁重合に使用されるものが好適に用いられる。このよう
な分散剤としては、例えば、メチルセルロース、エチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロース等水溶性セルロース類;部分
ケン化ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイ
ド、アクリル酸重合体、ゼラチン等の水溶性高分子;ソ
ルビタンモノラウレ−ト、ポリオキシエチレンソルビタ
ンモノラウレ−ト等の水溶性乳化剤などが挙げられ、こ
れらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されて
もよい。上記分散剤の使用量としては、塩化ビニル系単
量体の重量に対して0.01〜0.2重量%が好まし
い。
濁重合に使用されるものが好適に用いられる。このよう
な分散剤としては、例えば、メチルセルロース、エチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロース等水溶性セルロース類;部分
ケン化ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイ
ド、アクリル酸重合体、ゼラチン等の水溶性高分子;ソ
ルビタンモノラウレ−ト、ポリオキシエチレンソルビタ
ンモノラウレ−ト等の水溶性乳化剤などが挙げられ、こ
れらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用されて
もよい。上記分散剤の使用量としては、塩化ビニル系単
量体の重量に対して0.01〜0.2重量%が好まし
い。
【0014】上記重合開始剤としては一般に塩化ビニル
の懸濁重合に使用される油溶性の開始剤が好適に用いら
れる。このような重合開始剤としては、例えば、ジ−2
−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジエトキ
シエチルパーオキシジカーボネート、α−クミルパーオ
キシネオデカーネート、t−ブチルパーオキシネオデカ
ーネート、t−ブチルパーオキシピバレ−ト、t−ブチ
ルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエ−
ト、アセチルシクロヘキシルスルホニルパ−オキサイ
ド、2,4,4−トリメチルペンチル−2−パ−オキシ
フェノキシアセテ−ト、ラウロイルパ−オキサイド等が
挙げられ、これらは単独で用いられてもよく、2種以上
が併用されてもよい。上記重合開始剤の使用量として
は、塩化ビニル系単量体の重量に対して0.001〜2
重量%が好ましい。
の懸濁重合に使用される油溶性の開始剤が好適に用いら
れる。このような重合開始剤としては、例えば、ジ−2
−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジエトキ
シエチルパーオキシジカーボネート、α−クミルパーオ
キシネオデカーネート、t−ブチルパーオキシネオデカ
ーネート、t−ブチルパーオキシピバレ−ト、t−ブチ
ルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエ−
ト、アセチルシクロヘキシルスルホニルパ−オキサイ
ド、2,4,4−トリメチルペンチル−2−パ−オキシ
フェノキシアセテ−ト、ラウロイルパ−オキサイド等が
挙げられ、これらは単独で用いられてもよく、2種以上
が併用されてもよい。上記重合開始剤の使用量として
は、塩化ビニル系単量体の重量に対して0.001〜2
重量%が好ましい。
【0015】さらに、塩化ビニル系単量体の重合に通常
使用される重合調整剤、連鎖移動剤、pH調整剤、帯電
防止剤、架橋剤、安定剤、充填剤、酸化防止剤、スケ−
ル防止剤等が添加されてもよい。
使用される重合調整剤、連鎖移動剤、pH調整剤、帯電
防止剤、架橋剤、安定剤、充填剤、酸化防止剤、スケ−
ル防止剤等が添加されてもよい。
【0016】本発明においては、上記の方法によって得
られたPVCを、塩素化してCPVCを製造する。塩素
化反応は光照射下で水懸濁方法により行う。この方法で
は、水懸濁状態のPVCに塩素を導入し、これに光を照
射して反応を促進する方法である。さらに、添加剤とし
て、例えば過酸化物等の触媒が用いられてもよい。
られたPVCを、塩素化してCPVCを製造する。塩素
化反応は光照射下で水懸濁方法により行う。この方法で
は、水懸濁状態のPVCに塩素を導入し、これに光を照
射して反応を促進する方法である。さらに、添加剤とし
て、例えば過酸化物等の触媒が用いられてもよい。
【0017】本発明で用いられる塩素としては公知の製
造方法により得られるものが用いられる。例えば、塩酸
と二酸化マンガンから製造するウエルドン法、塩化水素
を塩化銅等の触媒を用いて空気で酸化して製造するディ
−コン法、食塩水を電気分解して製造する電解法等の何
れであってもよい。
造方法により得られるものが用いられる。例えば、塩酸
と二酸化マンガンから製造するウエルドン法、塩化水素
を塩化銅等の触媒を用いて空気で酸化して製造するディ
−コン法、食塩水を電気分解して製造する電解法等の何
れであってもよい。
【0018】本発明で用いられる塩素としては、塩素中
の酸素濃度が500ppm以下のものが好ましく、より
好ましくは100ppm以下である。塩素中の酸素濃度
が500ppmを超えると得られるCPVCの熱安定性
が低下する。そして100ppm以下では、より良好な
熱安定性を有するCPVCを得ることができる。本発明
で得られるCPVCの塩素含有量は特に限定されない
が、62〜70重量%とするのが好ましい。
の酸素濃度が500ppm以下のものが好ましく、より
好ましくは100ppm以下である。塩素中の酸素濃度
が500ppmを超えると得られるCPVCの熱安定性
が低下する。そして100ppm以下では、より良好な
熱安定性を有するCPVCを得ることができる。本発明
で得られるCPVCの塩素含有量は特に限定されない
が、62〜70重量%とするのが好ましい。
【0019】次に請求項2記載の発明(本発明2とい
う)を説明する。本発明2の製造方法では、前記の方法
によって得られた重合転化率が70重量%以上90重量
%以下のPVCを、光照射下で水懸濁により塩素化する
際に、その反応温度を0℃以上60℃以下の比較的に低
温度とすることを特徴とする。上記反応温度は、好まし
くは40℃以上60℃以下である。塩素化時の反応温度
が60℃を超えると熱安定性の向上が見られず、0℃未
満では媒体である水の凝固点以下となり、懸濁状態とな
らず、製造できないからである。本発明2においては、
上記製造条件以外は本発明と同様である。
う)を説明する。本発明2の製造方法では、前記の方法
によって得られた重合転化率が70重量%以上90重量
%以下のPVCを、光照射下で水懸濁により塩素化する
際に、その反応温度を0℃以上60℃以下の比較的に低
温度とすることを特徴とする。上記反応温度は、好まし
くは40℃以上60℃以下である。塩素化時の反応温度
が60℃を超えると熱安定性の向上が見られず、0℃未
満では媒体である水の凝固点以下となり、懸濁状態とな
らず、製造できないからである。本発明2においては、
上記製造条件以外は本発明と同様である。
【0020】本発明2ののCPVCの製造方法を採用す
ることにより、原料PVCの高い生産性とともに、CP
VCの乾燥能力も高く、且つ、熱安定性を向上させたC
PVCが得られる。
ることにより、原料PVCの高い生産性とともに、CP
VCの乾燥能力も高く、且つ、熱安定性を向上させたC
PVCが得られる。
【0021】次に請求項3記載の発明(本発明3とい
う)を説明する。本発明3の製造方法では、前記の方法
で得られた重合転化率が70重量%以上90重量%以下
のPVCを、光照射下で水懸濁方法により塩素化する
際、反応開始からCPVCの塩素含有率が62重量%と
なるまでは反応温度を0℃以上60℃以下の比較的低温
度とし、それ以降の何れかの時点で反応温度を60℃を
超え85℃以下の比較的高温度とすることを特徴とす
る。
う)を説明する。本発明3の製造方法では、前記の方法
で得られた重合転化率が70重量%以上90重量%以下
のPVCを、光照射下で水懸濁方法により塩素化する
際、反応開始からCPVCの塩素含有率が62重量%と
なるまでは反応温度を0℃以上60℃以下の比較的低温
度とし、それ以降の何れかの時点で反応温度を60℃を
超え85℃以下の比較的高温度とすることを特徴とす
る。
【0022】塩素化時の反応温度は反応開始時からCP
VCの塩素含有率が62重量%となるまで(以下、第1
段階という)は本発明2の製造方法と同様の理由により
0℃以上60℃以下であり、好ましくは40℃以上60
℃以下である。CPVCの塩素含有率が62重量%未満
で反応温度を60℃以上に上昇させると熱安定性の低下
が認められるので、反応温度を上昇させる時点は62重
量%を超えて64重量%以下が好ましい。CPVCの塩
素含有率が62重量%を超えて(以下、第2段階とい
う)反応温度を上昇させるが、60℃未満では生産性の
向上が見られず、85℃を超えると熱安定性の低下が見
られる。本発明3においては、上記製造条件以外は本発
明と同様である。
VCの塩素含有率が62重量%となるまで(以下、第1
段階という)は本発明2の製造方法と同様の理由により
0℃以上60℃以下であり、好ましくは40℃以上60
℃以下である。CPVCの塩素含有率が62重量%未満
で反応温度を60℃以上に上昇させると熱安定性の低下
が認められるので、反応温度を上昇させる時点は62重
量%を超えて64重量%以下が好ましい。CPVCの塩
素含有率が62重量%を超えて(以下、第2段階とい
う)反応温度を上昇させるが、60℃未満では生産性の
向上が見られず、85℃を超えると熱安定性の低下が見
られる。本発明3においては、上記製造条件以外は本発
明と同様である。
【0023】本発明3の製造方法では、原料PVCの高
い生産性とともに、CPVCの生産性、乾燥能力も高
く、且つ、熱安定性を向上させたCPVCが得られる。
い生産性とともに、CPVCの生産性、乾燥能力も高
く、且つ、熱安定性を向上させたCPVCが得られる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に実施例を掲げて本発明を詳
しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定され
るものではない。
しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定され
るものではない。
【0025】(実施例1) 〔PVCの製造〕600リットルのステンレス製重合器
にイオン交換水264kg、ケン化度72モル%の部分
ケン化ポリビニルアルコール176g、重量平均分子量
430万のポリエチレンオキサイド22gを仕込み、減
圧にして重合器内の空気を除き、塩化ビニル単量体22
0kgを仕込んだ。ジ−2−エチルヘキシルパーオキシ
ジカーボネート154gを圧入した後、ジャケットを加
熱し、重合器内の温度を69℃に昇温し重合反応をおこ
ないPVCを得た。塩化ビニル単量体の重合転化率は7
2重量%であり、PVCの平均重合度は700であっ
た。
にイオン交換水264kg、ケン化度72モル%の部分
ケン化ポリビニルアルコール176g、重量平均分子量
430万のポリエチレンオキサイド22gを仕込み、減
圧にして重合器内の空気を除き、塩化ビニル単量体22
0kgを仕込んだ。ジ−2−エチルヘキシルパーオキシ
ジカーボネート154gを圧入した後、ジャケットを加
熱し、重合器内の温度を69℃に昇温し重合反応をおこ
ないPVCを得た。塩化ビニル単量体の重合転化率は7
2重量%であり、PVCの平均重合度は700であっ
た。
【0026】〔CPVCの製造〕内容積300リットル
のグラスライニング製反応器に、イオン交換水160k
gと上記PVC40kgを投入し、70℃に昇温した。
次いで、塩素ガスを通気し、水銀ランプを照射し塩素化
反応を行った。塩素含有量が64.5重量%に達した時
点で水銀ランプを消灯し、塩素ガスの供給を停止し、塩
素化反応を終了した。次いで、窒素ガスを通気して、未
反応塩素を除去し、得られたCPVCスラリ−を水洗に
より塩酸を除去し、脱水、乾燥して粉末状のCPVCを
得た。得られたCPVCの生産性、乾燥能力及び熱安定
性を表1に示す。
のグラスライニング製反応器に、イオン交換水160k
gと上記PVC40kgを投入し、70℃に昇温した。
次いで、塩素ガスを通気し、水銀ランプを照射し塩素化
反応を行った。塩素含有量が64.5重量%に達した時
点で水銀ランプを消灯し、塩素ガスの供給を停止し、塩
素化反応を終了した。次いで、窒素ガスを通気して、未
反応塩素を除去し、得られたCPVCスラリ−を水洗に
より塩酸を除去し、脱水、乾燥して粉末状のCPVCを
得た。得られたCPVCの生産性、乾燥能力及び熱安定
性を表1に示す。
【0027】(実施例2、比較例1、2)表1に示すよ
うに塩化ビニル単量体の重合転化率の異なるPVCを製
造したこと以外は実施例1と同様にして、CPVCを得
た。得られたCPVCの生産性、乾燥能力及び熱安定性
を表1に示す。
うに塩化ビニル単量体の重合転化率の異なるPVCを製
造したこと以外は実施例1と同様にして、CPVCを得
た。得られたCPVCの生産性、乾燥能力及び熱安定性
を表1に示す。
【0028】(実施例3〜5)塩化ビニル単量体の重合
転化率72重量%〜85重量%、平均重合度700のP
VCを得た後、塩素化反応温度を50〜60℃としたこ
と以外は実施例1と同様にして、CPVCを得た。得ら
れたCPVCの生産性、乾燥能力及び熱安定性を表1に
示す。
転化率72重量%〜85重量%、平均重合度700のP
VCを得た後、塩素化反応温度を50〜60℃としたこ
と以外は実施例1と同様にして、CPVCを得た。得ら
れたCPVCの生産性、乾燥能力及び熱安定性を表1に
示す。
【0029】(実施例6、7、比較例3)塩化ビニル単
量体の重合転化率72重量%、85重量%、平均重合度
700のPVCを得た後、塩素化反応の第1段階を表1
に示す温度に設定し、塩素含有率が62重量%を超えた
時点で昇温し第2段階として表1に示す温度に設定して
行いCPVCを得た。得られたCPVCの生産性、乾燥
能力及び熱安定性を表1に示す。
量体の重合転化率72重量%、85重量%、平均重合度
700のPVCを得た後、塩素化反応の第1段階を表1
に示す温度に設定し、塩素含有率が62重量%を超えた
時点で昇温し第2段階として表1に示す温度に設定して
行いCPVCを得た。得られたCPVCの生産性、乾燥
能力及び熱安定性を表1に示す。
【0030】尚上記実施例及び比較例で得られたCPV
Cの物性及びPVC、CPVCの生産性評価を以下の通
り行った。 〔試験片の作成〕CPVC100重量部、ブチルステア
レ−ト0.5重量部、MBS樹脂10重量部、加工助剤
0.5重量部、及びマレ−ト錫系安定剤2重量部からな
る配合物を2本の8インチロールに供給し、190℃で
3分間混練して厚さ0.5mmのシートを得た。
Cの物性及びPVC、CPVCの生産性評価を以下の通
り行った。 〔試験片の作成〕CPVC100重量部、ブチルステア
レ−ト0.5重量部、MBS樹脂10重量部、加工助剤
0.5重量部、及びマレ−ト錫系安定剤2重量部からな
る配合物を2本の8インチロールに供給し、190℃で
3分間混練して厚さ0.5mmのシートを得た。
【0031】〔物性評価〕上記配合物及びシ−トにつき
下記の物性評価を行い、その結果を表1に示す。 (1)初期着色性 上記シ−トを185℃で予熱3分間、150kg/cm
2 で4分間、2mmの厚さにプレス成形し、その初期着
色性をJIS−K7103に準拠しイエロ−インデック
ス(以下YIと記す)を指標として測定した。
下記の物性評価を行い、その結果を表1に示す。 (1)初期着色性 上記シ−トを185℃で予熱3分間、150kg/cm
2 で4分間、2mmの厚さにプレス成形し、その初期着
色性をJIS−K7103に準拠しイエロ−インデック
ス(以下YIと記す)を指標として測定した。
【0032】(2)老化熱安定性 上記シ−トをギヤオ−ブン中で200℃の温度で加熱
し、黒化するまでの時間(分)を測定した。 (3)動的熱安定性 ラボプラストミル(東洋精機社製)を使用し、上記配合
物60gを、試験温度200℃、予熱3分、回転数60
rpmで混練し、分解する迄の時間(分)を測定した。
し、黒化するまでの時間(分)を測定した。 (3)動的熱安定性 ラボプラストミル(東洋精機社製)を使用し、上記配合
物60gを、試験温度200℃、予熱3分、回転数60
rpmで混練し、分解する迄の時間(分)を測定した。
【0033】〔生産性評価〕以下の項目について評価
し、その結果を表1に示す。 (1)原料PVC生産性 原料PVCの1バッチの生産量を、同じ大きさの重合容
器、同一仕込み量にて、仕込み操作から、減圧、昇温、
重合を経て、脱ガス、冷却開放迄の工程に要した時間で
割ったもの(kg/hr)を指標とした。 (2)CPVC生産性 CPVCの1バッチの生産量を、同じ大きさの反応容
器、同一仕込み量にて、仕込み操作から、減圧、昇温、
塩素化反応を経て、脱塩素冷却開放迄の工程に要した時
間で割ったもの(kg/hr)を指標とした。 (3)CPVC乾燥能力 CPVC乾燥能力は流動層式乾燥装置にて乾燥を行った
とき、その樹脂の揮発分が0.1重量%以下となる処理
量を単位時間当たりの吐出量(kg/hr)で表した。
し、その結果を表1に示す。 (1)原料PVC生産性 原料PVCの1バッチの生産量を、同じ大きさの重合容
器、同一仕込み量にて、仕込み操作から、減圧、昇温、
重合を経て、脱ガス、冷却開放迄の工程に要した時間で
割ったもの(kg/hr)を指標とした。 (2)CPVC生産性 CPVCの1バッチの生産量を、同じ大きさの反応容
器、同一仕込み量にて、仕込み操作から、減圧、昇温、
塩素化反応を経て、脱塩素冷却開放迄の工程に要した時
間で割ったもの(kg/hr)を指標とした。 (3)CPVC乾燥能力 CPVC乾燥能力は流動層式乾燥装置にて乾燥を行った
とき、その樹脂の揮発分が0.1重量%以下となる処理
量を単位時間当たりの吐出量(kg/hr)で表した。
【表1】
【0034】
【発明の効果】本発明のCPVCの製造方法は、上述の
通りであり、原料PVCを生産性良く製造し、これを原
料として生産性、乾燥能力に優れ、かつ熱安定性も良好
なCPVCを製造することができる。
通りであり、原料PVCを生産性良く製造し、これを原
料として生産性、乾燥能力に優れ、かつ熱安定性も良好
なCPVCを製造することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 塩化ビニル系単量体の重合転化率が70
重量%以上90重量%以下の塩化ビニル系重合体を、光
照射下で水懸濁方法により塩素化することを特徴とする
塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法。 - 【請求項2】 前記塩素化時の反応温度が0℃以上60
℃以下であることを特徴とする請求項1記載の塩素化塩
化ビニル系樹脂の製造方法。 - 【請求項3】 前記塩素化が反応開始時から得られる塩
素化塩化ビニル系樹脂の塩素含有率が62重量%となる
迄の反応温度が0℃以上60℃以下であり、それ以降の
何れかの時点で塩素化の反応温度が60℃を超え85℃
以下であることを特徴とする請求項1記載の塩素化塩化
ビニル系樹脂の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9090615A JPH10279627A (ja) | 1997-04-09 | 1997-04-09 | 塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9090615A JPH10279627A (ja) | 1997-04-09 | 1997-04-09 | 塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10279627A true JPH10279627A (ja) | 1998-10-20 |
Family
ID=14003402
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9090615A Pending JPH10279627A (ja) | 1997-04-09 | 1997-04-09 | 塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10279627A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013069542A1 (ja) | 2011-11-07 | 2013-05-16 | 株式会社カネカ | 塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法 |
WO2014157346A1 (ja) | 2013-03-29 | 2014-10-02 | 株式会社カネカ | 塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法及び製造装置 |
WO2014178374A1 (ja) | 2013-05-02 | 2014-11-06 | 株式会社カネカ | 塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法 |
-
1997
- 1997-04-09 JP JP9090615A patent/JPH10279627A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013069542A1 (ja) | 2011-11-07 | 2013-05-16 | 株式会社カネカ | 塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法 |
US9056959B2 (en) | 2011-11-07 | 2015-06-16 | Kaneka Corporation | Method for producing chlorinated vinyl chloride resin |
WO2014157346A1 (ja) | 2013-03-29 | 2014-10-02 | 株式会社カネカ | 塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法及び製造装置 |
KR20150046000A (ko) | 2013-03-29 | 2015-04-29 | 가부시키가이샤 가네카 | 염소화 염화비닐계 수지의 제조 방법 및 제조 장치 |
US9399687B2 (en) | 2013-03-29 | 2016-07-26 | Kaneka Corportion | Method and apparatus for producing chlorinated vinyl chloride-based resin |
WO2014178374A1 (ja) | 2013-05-02 | 2014-11-06 | 株式会社カネカ | 塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法 |
JP5668183B1 (ja) * | 2013-05-02 | 2015-02-12 | 株式会社カネカ | 塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法 |
US9944762B2 (en) | 2013-05-02 | 2018-04-17 | Kaneka Corporation | Method for producing chlorinated polyvinyl chloride resin |
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