JPH10274656A - グルコース濃度の測定方法 - Google Patents
グルコース濃度の測定方法Info
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- JPH10274656A JPH10274656A JP9455097A JP9455097A JPH10274656A JP H10274656 A JPH10274656 A JP H10274656A JP 9455097 A JP9455097 A JP 9455097A JP 9455097 A JP9455097 A JP 9455097A JP H10274656 A JPH10274656 A JP H10274656A
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- Japan
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- glucose concentration
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- plasma
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- Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
- Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 グルコース濃度を測定する場合、検体に即し
た最適な測定方法を選択し、測定を行うことにより効率
的な測定を可能にすることである。 【解決手段】 グルコース濃度を測定する検体が、全血
であるのか血漿であるのかの判別を行い、検体即した最
適な測定を選択することを特徴とするグルコース濃度測
定方法およびその方法を用いたグルコース濃度測定装置
を提供することによって効率的な測定をすることが可能
となった。
た最適な測定方法を選択し、測定を行うことにより効率
的な測定を可能にすることである。 【解決手段】 グルコース濃度を測定する検体が、全血
であるのか血漿であるのかの判別を行い、検体即した最
適な測定を選択することを特徴とするグルコース濃度測
定方法およびその方法を用いたグルコース濃度測定装置
を提供することによって効率的な測定をすることが可能
となった。
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】臨床検査の分野における生化
学検査として、検体中のグルコース濃度を測定する方法
に関する発明である。更に詳しくは、測定される検体が
血漿であるのか、全血であるのかを判別し、検体に即し
た測定方法を選択する方法及び該方法を用いた測定装置
に関する発明である。
学検査として、検体中のグルコース濃度を測定する方法
に関する発明である。更に詳しくは、測定される検体が
血漿であるのか、全血であるのかを判別し、検体に即し
た測定方法を選択する方法及び該方法を用いた測定装置
に関する発明である。
【0002】
【従来の技術】臨床検査では、グルコース濃度を測定す
る時に用いられる検体は、専用の採血管を用いて採血さ
れるが、採血管の中には抗凝固剤と解糖阻止剤が添加さ
れた血液を遠心分離することによって得られる血漿を使
用している。最近では遠心分離された採血管を、直接サ
ンプルラックに入れて、血漿を人がサンプルカップに分
取しなくとも自動分析装置にセットすることによって、
グルコース濃度の測定を行うことができる。
る時に用いられる検体は、専用の採血管を用いて採血さ
れるが、採血管の中には抗凝固剤と解糖阻止剤が添加さ
れた血液を遠心分離することによって得られる血漿を使
用している。最近では遠心分離された採血管を、直接サ
ンプルラックに入れて、血漿を人がサンプルカップに分
取しなくとも自動分析装置にセットすることによって、
グルコース濃度の測定を行うことができる。
【0003】グルコース濃度の測定は、一定量の血漿中
に含まれるグルコースを、グルコース分解酵素であるグ
ルコースオキシダーゼ(GOD)によって分解し、この
時の分解生成物である過酸化水素量或いは分解時に消費
される酸素量を電気化学的に測定し、既存の検量線から
グルコースの濃度を求めている。
に含まれるグルコースを、グルコース分解酵素であるグ
ルコースオキシダーゼ(GOD)によって分解し、この
時の分解生成物である過酸化水素量或いは分解時に消費
される酸素量を電気化学的に測定し、既存の検量線から
グルコースの濃度を求めている。
【0004】グルコース濃度を測定する検体としては、
以前から血漿が用いられてきた。グルコース濃度を測定
する検体は、抗凝固剤あるいは解糖阻止剤が添加された
専用の採血管を用いて患者から採血した血液を入れ、測
定を行う前には必ず遠心分離操作を行うことによって血
球層と血漿層に分離した後、先に述べた通り血漿のみを
分取してから自動分析装置で測定を行うか、最近は自動
分析装置によって血漿のみをサンプリングして測定を行
っていた。本発明では、採血をした後、遠心分離操作を
行わずに血漿層と血球層に分離していない検体のことを
全血と言うが、遠心分離操作を行っていない全血であっ
てもグルコース濃度を求めることができる測定方法が発
明された(特願平8−134867号)。全血を用いて
グルコース濃度を測定する場合は、全血中の固形成分と
して、赤血球や白血球などの血球成分が混在しているた
め血球成分である血球膜などの影響を受けて、実際の採
取量よりも固形成分量だけ少なくなることによりグルコ
ース濃度は血漿の値よりも低くなってしまう。そこで全
血を用いたグルコース濃度値と、検体のヘマトクリット
値との関係を見出し、その関係から補正式を求めた。こ
れによって全血であっても、補正式を用いて血漿の値に
補正して、血漿中のグルコース濃度値として測定結果を
出力する発明である。よって検体に全血を用いる場合で
あっても血漿を用いた時と同じ値を求めることが可能と
なった訳である。
以前から血漿が用いられてきた。グルコース濃度を測定
する検体は、抗凝固剤あるいは解糖阻止剤が添加された
専用の採血管を用いて患者から採血した血液を入れ、測
定を行う前には必ず遠心分離操作を行うことによって血
球層と血漿層に分離した後、先に述べた通り血漿のみを
分取してから自動分析装置で測定を行うか、最近は自動
分析装置によって血漿のみをサンプリングして測定を行
っていた。本発明では、採血をした後、遠心分離操作を
行わずに血漿層と血球層に分離していない検体のことを
全血と言うが、遠心分離操作を行っていない全血であっ
てもグルコース濃度を求めることができる測定方法が発
明された(特願平8−134867号)。全血を用いて
グルコース濃度を測定する場合は、全血中の固形成分と
して、赤血球や白血球などの血球成分が混在しているた
め血球成分である血球膜などの影響を受けて、実際の採
取量よりも固形成分量だけ少なくなることによりグルコ
ース濃度は血漿の値よりも低くなってしまう。そこで全
血を用いたグルコース濃度値と、検体のヘマトクリット
値との関係を見出し、その関係から補正式を求めた。こ
れによって全血であっても、補正式を用いて血漿の値に
補正して、血漿中のグルコース濃度値として測定結果を
出力する発明である。よって検体に全血を用いる場合で
あっても血漿を用いた時と同じ値を求めることが可能と
なった訳である。
【0005】ただし、測定する複数の検体が、全血の検
体と血漿の検体とが混在する場合は、全血の検体と血漿
の検体は測定を行う行程が異なるために、補正式を用い
る全血の検体群と補正式を用いない血漿の検体群をに分
けてから、それぞれの群ごとに測定を行う必要があり、
この時検体群に応じて測定装置の切り替えを行うことも
必要であった。この場合、測定者に対して検体を分ける
手間と装置の切り替えをする手間としての負担を測定者
に掛けることになる。また、測定装置の切り替えを行わ
ずに補正式を用いて測定することも可能ではあるが、こ
の場合は、一次微分法による測定工程に続いて平衡点法
による測定工程が行われるため血漿中のグルコース濃度
を測定する場合は、一次微分法による測定工程のみでグ
ルコース濃度値を求めることが可能であるのに、平衡点
法による測定も行われるため、その分測定時間が長くな
ってしまう。
体と血漿の検体とが混在する場合は、全血の検体と血漿
の検体は測定を行う行程が異なるために、補正式を用い
る全血の検体群と補正式を用いない血漿の検体群をに分
けてから、それぞれの群ごとに測定を行う必要があり、
この時検体群に応じて測定装置の切り替えを行うことも
必要であった。この場合、測定者に対して検体を分ける
手間と装置の切り替えをする手間としての負担を測定者
に掛けることになる。また、測定装置の切り替えを行わ
ずに補正式を用いて測定することも可能ではあるが、こ
の場合は、一次微分法による測定工程に続いて平衡点法
による測定工程が行われるため血漿中のグルコース濃度
を測定する場合は、一次微分法による測定工程のみでグ
ルコース濃度値を求めることが可能であるのに、平衡点
法による測定も行われるため、その分測定時間が長くな
ってしまう。
【0006】1検体当たりのグルコース濃度値を求める
ために必要な測定時間は、検体として血漿を用いた場合
には、一次微分法によるグルコース濃度測定値(DI)
を求めるのみであるため20秒程度である。検体として
全血を用いた場合は、まず一次微分法によるグルコース
濃度測定値(DI)を求めた後、引き続き平衡点法によ
るグルコース濃度測定値(EP)を求めるため、測定時
間が数秒程度余計に必要となり、検体数が多い場合は測
定が終了するまでに長時間にも及んでしまうという問題
があった。
ために必要な測定時間は、検体として血漿を用いた場合
には、一次微分法によるグルコース濃度測定値(DI)
を求めるのみであるため20秒程度である。検体として
全血を用いた場合は、まず一次微分法によるグルコース
濃度測定値(DI)を求めた後、引き続き平衡点法によ
るグルコース濃度測定値(EP)を求めるため、測定時
間が数秒程度余計に必要となり、検体数が多い場合は測
定が終了するまでに長時間にも及んでしまうという問題
があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】グルコース濃度を測定
する自動分析装置が、検体として全血であっても血漿で
あっても同等のグルコース濃度値を求めることのできる
装置を用いて、検体中のグルコース濃度を測定するとき
に、測定者が、検体が全血であるのか、血漿であるのか
の判別を行わなくとも、自動分析装置によって自動的に
全血と血漿の判別を行って測定を行う測定効率の良い自
動分析装置が望まれていた。そのためにグルコース濃度
を測定する検体が、自動分析装置によって検体がサンプ
リングされる前に、又はサンプリング時に、血漿である
か全血であるかの判別を電極又は光学的な方法で行った
後、該検体に即した測定方法を自動的に選択して一次微
分法によるグルコース濃度測定値(DI)を求め、引き
続き平衡点法によるグルコース濃度測定値(EP)を求
めて、DI及びEPの結果から補正式によって血漿理論
値を求めるか、又は一次微分法によってグルコース濃度
測定値(DI)を求める。本発明により、検体が全血と
血漿が混在する場合であっても、測定者が検体を分別を
行う必要がなく、検体を自動分析装置にセットするだけ
で検体に応じた測定方法を自動的に選択して測定を行う
ために、測定者に対しては負担がかからず効率的な測定
が行われるため測定時間を短縮することも可能となっ
た。
する自動分析装置が、検体として全血であっても血漿で
あっても同等のグルコース濃度値を求めることのできる
装置を用いて、検体中のグルコース濃度を測定するとき
に、測定者が、検体が全血であるのか、血漿であるのか
の判別を行わなくとも、自動分析装置によって自動的に
全血と血漿の判別を行って測定を行う測定効率の良い自
動分析装置が望まれていた。そのためにグルコース濃度
を測定する検体が、自動分析装置によって検体がサンプ
リングされる前に、又はサンプリング時に、血漿である
か全血であるかの判別を電極又は光学的な方法で行った
後、該検体に即した測定方法を自動的に選択して一次微
分法によるグルコース濃度測定値(DI)を求め、引き
続き平衡点法によるグルコース濃度測定値(EP)を求
めて、DI及びEPの結果から補正式によって血漿理論
値を求めるか、又は一次微分法によってグルコース濃度
測定値(DI)を求める。本発明により、検体が全血と
血漿が混在する場合であっても、測定者が検体を分別を
行う必要がなく、検体を自動分析装置にセットするだけ
で検体に応じた測定方法を自動的に選択して測定を行う
ために、測定者に対しては負担がかからず効率的な測定
が行われるため測定時間を短縮することも可能となっ
た。
【0008】
【課題を解決するための手段】検体中のグルコース濃度
を測定する時に、自動分析装置によって検体をサンプリ
ングする前か、又はサンプリング時に検体を判別する必
要がある。検体が全血であるのか、血漿であるのかの判
別方法は、電極を用いた判別方法若しくは光学的な判別
方法によって行う。以下に検体の判別する方法として前
者を電極法と称し、後者を光学的検出法と称して説明を
行う。
を測定する時に、自動分析装置によって検体をサンプリ
ングする前か、又はサンプリング時に検体を判別する必
要がある。検体が全血であるのか、血漿であるのかの判
別方法は、電極を用いた判別方法若しくは光学的な判別
方法によって行う。以下に検体の判別する方法として前
者を電極法と称し、後者を光学的検出法と称して説明を
行う。
【0009】電極法による検体の判別について説明す
る。検体の入った容器に対して相対的に移動する電極2
本を用いる。うち1本をサンプリングノズルと兼用とし
ても良い。この電極は検体の判別を行うと共に検体の液
面検知を同時に行う。検体の判別は、検体中に電極を挿
入して電気伝導度の測定を行う。電極が検体に接液した
時における電気伝導度は、固形成分である血球、通常の
場合は血球の大部分が赤血球となる。血球自体は伝導性
が悪いため、血球が混在することによって電気伝導度が
低下する。このため、電極が一定基準以下の電気伝導度
を検出した場合は、検体が全血であると判断することが
できる。一定量の検体を採取して一次微分法によるグル
コース濃度測定値(DI)を求めた後、更に平衡点法に
よるグルコース濃度測定値(EP)を求めて、DI及び
EPの結果から、補正式によってグルコース濃度を求め
る。電極が一定基準以上の電気伝導度を検出した場合
は、血漿と判断することができるため、一定量の検体を
採取して一次微分法によるグルコース濃度測定値(D
I)からグルコース濃度を求めれば良い。
る。検体の入った容器に対して相対的に移動する電極2
本を用いる。うち1本をサンプリングノズルと兼用とし
ても良い。この電極は検体の判別を行うと共に検体の液
面検知を同時に行う。検体の判別は、検体中に電極を挿
入して電気伝導度の測定を行う。電極が検体に接液した
時における電気伝導度は、固形成分である血球、通常の
場合は血球の大部分が赤血球となる。血球自体は伝導性
が悪いため、血球が混在することによって電気伝導度が
低下する。このため、電極が一定基準以下の電気伝導度
を検出した場合は、検体が全血であると判断することが
できる。一定量の検体を採取して一次微分法によるグル
コース濃度測定値(DI)を求めた後、更に平衡点法に
よるグルコース濃度測定値(EP)を求めて、DI及び
EPの結果から、補正式によってグルコース濃度を求め
る。電極が一定基準以上の電気伝導度を検出した場合
は、血漿と判断することができるため、一定量の検体を
採取して一次微分法によるグルコース濃度測定値(D
I)からグルコース濃度を求めれば良い。
【0010】次に光学的検出法について説明する。光源
としてLEDを用いて検体の入った採血管に対して光を
照射する。採血管内部の状態が反映された光信号を、光
センサで捕らえる。捕らえられる信号は反射光、散乱
光、透過光の何れでも良い。この時、採血管中の検体が
存在しない空気層と、検体が存在する検体層との境界
が、光信号の違いとして捕らえることが可能である。更
に検体層においては血漿層と血球層の境界も光信号とし
て捕らえることができるため、採血管中の検体が遠心分
離された血漿であるのか、全血であるのかの判別が可能
となる。
としてLEDを用いて検体の入った採血管に対して光を
照射する。採血管内部の状態が反映された光信号を、光
センサで捕らえる。捕らえられる信号は反射光、散乱
光、透過光の何れでも良い。この時、採血管中の検体が
存在しない空気層と、検体が存在する検体層との境界
が、光信号の違いとして捕らえることが可能である。更
に検体層においては血漿層と血球層の境界も光信号とし
て捕らえることができるため、採血管中の検体が遠心分
離された血漿であるのか、全血であるのかの判別が可能
となる。
【0011】本発明において、一次微分法とは、グルコ
ース濃度が既知の標準溶液について測定開始後の過酸化
水素電極の出力(電流値)と測定時間との関係を測定
し、それに基づいて出力の時間的変化量(出力の時間に
よる微分値、従って出力速度)の最大値とグルコース濃
度との関係を検量線として予め求めておき、その後グル
コース濃度が未知の検体について過酸化水素電極の出力
の時間的変化を測定し、同様に時間的変化量の最大値を
測定し、その最大値から検量線に基づいてグルコース濃
度を求める方法を言う。
ース濃度が既知の標準溶液について測定開始後の過酸化
水素電極の出力(電流値)と測定時間との関係を測定
し、それに基づいて出力の時間的変化量(出力の時間に
よる微分値、従って出力速度)の最大値とグルコース濃
度との関係を検量線として予め求めておき、その後グル
コース濃度が未知の検体について過酸化水素電極の出力
の時間的変化を測定し、同様に時間的変化量の最大値を
測定し、その最大値から検量線に基づいてグルコース濃
度を求める方法を言う。
【0012】本発明において、平衡点法とは、グルコー
ス濃度が既知の標準溶液について測定開始後の過酸化水
素電極の出力(電流値)が実質的に一定となるまで測定
を継続し、その一定出力とグルコース濃度との関係を検
量線として予め求めておき、その後、グルコース濃度が
未知の検体について過酸化水素電極の出力を測定し、出
力が一定量となるまで測定を継続し、検量線に基づいて
グルコース濃度を求める方法を言う。
ス濃度が既知の標準溶液について測定開始後の過酸化水
素電極の出力(電流値)が実質的に一定となるまで測定
を継続し、その一定出力とグルコース濃度との関係を検
量線として予め求めておき、その後、グルコース濃度が
未知の検体について過酸化水素電極の出力を測定し、出
力が一定量となるまで測定を継続し、検量線に基づいて
グルコース濃度を求める方法を言う。
【0013】
(実施形態1)図1に示す通り、サンプルラック(図示
せず)に収納された採血管1に電極とサンプリングノズ
ルが兼用しているノズル電極5と電極4を駆動部7の作
動によって降下させ、採血管1に侵入させて採血管1中
の検体液面2に到達したときに、電極が電気伝導度を検
知し、信号処理部8で伝導度を検出した時に駆動部7を
停止させる指令を出すことにより、電極部の下降を直ち
に終了させる。信号処理部8において、検知した電気伝
導度が一定基準以上の場合には、検体が血漿であると認
識して一次微分法による測定モードを選択して、ノズル
電極5に通じているシリンジ6の作動により一定量の検
体を吸引した後、一次微分法によるグルコース濃度測定
値(DI)を求め、補正式による補正を行わずにグルコ
ース濃度の結果を出力する。一方電気伝導度が一定基準
以下の場合は、検体が全血であることを信号処理部8で
認識して、一次微分法と平衡点法による測定モードを選
択し、一定量の検体を吸引し、一次微分法によるグルコ
ース濃度測定値(DI)を求め、続いて平衡点法による
グルコース濃度測定値(EP)を求めた後に、DI及び
EPの結果から、補正式によって血漿理論値を求めグル
コース濃度の結果を出力する。
せず)に収納された採血管1に電極とサンプリングノズ
ルが兼用しているノズル電極5と電極4を駆動部7の作
動によって降下させ、採血管1に侵入させて採血管1中
の検体液面2に到達したときに、電極が電気伝導度を検
知し、信号処理部8で伝導度を検出した時に駆動部7を
停止させる指令を出すことにより、電極部の下降を直ち
に終了させる。信号処理部8において、検知した電気伝
導度が一定基準以上の場合には、検体が血漿であると認
識して一次微分法による測定モードを選択して、ノズル
電極5に通じているシリンジ6の作動により一定量の検
体を吸引した後、一次微分法によるグルコース濃度測定
値(DI)を求め、補正式による補正を行わずにグルコ
ース濃度の結果を出力する。一方電気伝導度が一定基準
以下の場合は、検体が全血であることを信号処理部8で
認識して、一次微分法と平衡点法による測定モードを選
択し、一定量の検体を吸引し、一次微分法によるグルコ
ース濃度測定値(DI)を求め、続いて平衡点法による
グルコース濃度測定値(EP)を求めた後に、DI及び
EPの結果から、補正式によって血漿理論値を求めグル
コース濃度の結果を出力する。
【0014】ノズル電極5によって検体が一定量採取さ
れた後の反応過程を図4を用いて説明する。セル21に
は予め所定量の緩衝液がポンプ24によってバルブ25
から流入されており、検体はセル21に吐出することに
よって希釈される。セル21内にはGODを固定した過
酸化水素電極22を有し、セル内での検体希釈を充分に
行わせるためにスターラ23および撹拌子(図示せず)
により撹拌を行っている。測定が終了すると、ポンプ2
6によりバルブ27を介して測定液は排出される。グル
コース濃度の測定は、ノズルから検体を吐出した時間を
0として、過酸化水素電極22からの出力と経過時間と
の関係を求めることにより行う。この時一次微分法、平
衡点法として図6にあるような結果を取り込む。以上の
流れを図3に示す。
れた後の反応過程を図4を用いて説明する。セル21に
は予め所定量の緩衝液がポンプ24によってバルブ25
から流入されており、検体はセル21に吐出することに
よって希釈される。セル21内にはGODを固定した過
酸化水素電極22を有し、セル内での検体希釈を充分に
行わせるためにスターラ23および撹拌子(図示せず)
により撹拌を行っている。測定が終了すると、ポンプ2
6によりバルブ27を介して測定液は排出される。グル
コース濃度の測定は、ノズルから検体を吐出した時間を
0として、過酸化水素電極22からの出力と経過時間と
の関係を求めることにより行う。この時一次微分法、平
衡点法として図6にあるような結果を取り込む。以上の
流れを図3に示す。
【0015】光学的検出方法による検体状態の判別につ
いて図2により説明する。血液検体の入った採血管1は
サンプルラック(図示せず)に収納されている。採血管
がサンプリング位置に到達したとき、光源11のLED
を点灯し、検体の入った採血管1に光を照射する。照射
された光は、採血管の状態を反映した光を反射して、こ
の反射光を光センサ12へ入力する。採血管の状態を反
映した光とは、空気層と検体層の反射光量の差が認めら
れる光信号であり、検体層においては、血漿層と血球層
の反射光量の差が認められる光信号である。光センサの
情報は制御部に送られて、境界面が1つ(空気層13と
検体層16)である全血と境界面が2つ(空気層13と
血漿層14と血球層15)である血漿とを光センサー1
2によって光信号として受光することができるため、光
信号の値から検体を判別して、以後電極法と同様に検体
に応じた工程によってグルコース濃度値を求める。
いて図2により説明する。血液検体の入った採血管1は
サンプルラック(図示せず)に収納されている。採血管
がサンプリング位置に到達したとき、光源11のLED
を点灯し、検体の入った採血管1に光を照射する。照射
された光は、採血管の状態を反映した光を反射して、こ
の反射光を光センサ12へ入力する。採血管の状態を反
映した光とは、空気層と検体層の反射光量の差が認めら
れる光信号であり、検体層においては、血漿層と血球層
の反射光量の差が認められる光信号である。光センサの
情報は制御部に送られて、境界面が1つ(空気層13と
検体層16)である全血と境界面が2つ(空気層13と
血漿層14と血球層15)である血漿とを光センサー1
2によって光信号として受光することができるため、光
信号の値から検体を判別して、以後電極法と同様に検体
に応じた工程によってグルコース濃度値を求める。
【0016】
【発明の効果】本発明により、検体が血漿であるのか、
全血であるのかの判別を自動的に行い、検体に応じて最
適な測定方法を自動的に選択して、測定することによっ
て測定時間の短縮化を可能にした。更にグルコース濃度
を測定する前に、測定対象となる検体を選択する必要が
なくなり、測定者の負担が軽減された。
全血であるのかの判別を自動的に行い、検体に応じて最
適な測定方法を自動的に選択して、測定することによっ
て測定時間の短縮化を可能にした。更にグルコース濃度
を測定する前に、測定対象となる検体を選択する必要が
なくなり、測定者の負担が軽減された。
【図1】電極による検体検知の概略図
【図2】光学的な検体検知の概略図
【図3】測定工程のフローチャート
【図4】測定装置における測定部の概略図
【図5】EPとDIを示す概略図
Claims (5)
- 【請求項1】検体中のグルコース濃度を測定する場合に
おいて、該検体が血漿であるのか、全血であるのかの判
別を行い、検体に即した測定方法を選択することを特徴
とするグルコース濃度測定方法。 - 【請求項2】該検体の判別を、電極を用いて行う請求項
1に記載する測定方法。 - 【請求項3】該検体の判別を、光学的検出によって行う
請求項1に記載する測定方法。 - 【請求項4】該検体の判別を、液面検知と同時に行う請
求項1ないし3のいづれか1つに記載する測定方法。 - 【請求項5】該検体が血漿であるのか、全血であるのか
の判別を請求項2又は請求項3に記載する方法を用いて
行い、検体に即した測定方法を適宜選択することを特徴
とするグルコース濃度測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9455097A JPH10274656A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | グルコース濃度の測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9455097A JPH10274656A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | グルコース濃度の測定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10274656A true JPH10274656A (ja) | 1998-10-13 |
Family
ID=14113432
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9455097A Pending JPH10274656A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | グルコース濃度の測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10274656A (ja) |
Cited By (7)
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