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JPH10250015A - ポリエステル系積層シートおよびその成形品 - Google Patents

ポリエステル系積層シートおよびその成形品

Info

Publication number
JPH10250015A
JPH10250015A JP9059331A JP5933197A JPH10250015A JP H10250015 A JPH10250015 A JP H10250015A JP 9059331 A JP9059331 A JP 9059331A JP 5933197 A JP5933197 A JP 5933197A JP H10250015 A JPH10250015 A JP H10250015A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
polyester
resin
laminated sheet
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9059331A
Other languages
English (en)
Inventor
Hironobu Kitagawa
広信 北川
Hideyuki Kaetsu
秀之 嘉悦
Mitsuhiro Harada
光弘 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP9059331A priority Critical patent/JPH10250015A/ja
Publication of JPH10250015A publication Critical patent/JPH10250015A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスバリヤー性、透明性、UVカット性、耐
熱性を要求されるポリエステル系積層シート、その成形
品を提供する。 【解決手段】 固有粘度0.50dl/g以上のポリエ
チレン−2,6−ナフタレート系樹脂を主成分とする樹
脂を有する層(A層)と、固有粘度0.60dl/g以
上のポリエチレンテレフタレート系樹脂20〜80重量
%と、固有粘度0.50dl/g以上の非結晶性樹脂8
0〜20重量%を有する層(B層)とを有し、A層が1
0重量比以上を有するポリエステル系積層シート、およ
び当該シートの容器成形品。このシートは、酸素透過係
数が3.5cc・mm/m2 ・day・atm以下、光
線透過率が85%以上、紫外線吸収波長が360nm以
下、加湿下での耐熱性が70℃以上という性能を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガスバリヤー性、透
明性、UVカット性および耐熱性の改善されたポリエス
テル系積層シートおよび当該シートにて成形された成形
品、特に容器成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、塩化ビニル樹脂系のように焼却時
の有害ガスの発生が大きくクローズアップされており、
塩素ガス発生のないポリエステル系樹脂の有用性が注目
されている。特に、ポリエチレンテレフタレート樹脂
(以下PETと記す)によるPETシートおよび当該シ
ートによる容器成形品は機械的強度、透明性、ガスバリ
ヤー性に優れた特性を有することから、カップ状パッケ
ージ、ブリスターパッケージ用等として広く使用されて
いる。
【0003】しかしながら、かかるPETシートおよび
当該シートの容器成形品においても未だ酸素等のガスバ
リヤー性が十分ではなく、特に長期保存が必要な内容物
を保存する場合、容器が小さい場合等には、さらに高ガ
スバリヤー性が要求される。さもないと、内容物の商品
価値が低められる。また、近年、内容物が入った容器を
店頭に陳列する場合、容器が透明であることが必要であ
ったり、また照明のために種々の波長の蛍光灯が用いら
れるため紫外線による内容物の商品価値を低められるこ
とを抑制することが必要であったりする。さらに、食品
等は、充填時に殺菌や味覚の保持・向上のために高温充
填することがあり、また、食品以外の内容物でも輸送中
に高温にさらされることがあり、容器が高温のため変形
や白化してしまうという問題点がある。
【0004】かかる問題点を改良するための方法とし
て、ガスバリヤー性の優れたエチレンビニルアルコール
共重合体(以下EVOHと記す)や塩化ビニリデン(以
下PVDCと記す)を用いる方法、耐熱性の優れた結晶
化PET(以下C−PETと記す)を用いる方法、耐熱
性、ガスバリヤー性とUVカット性に優れたポリエチレ
ン−2,6−ナフタレート樹脂(以下PENと記す)を
用いる方法、さらに、ポリエチレンイソフタレート(以
下PEIと記す)を用いる方法(特開昭61−4356
1号公報,特開昭61−258751号公報)があげら
れる。
【0005】しかし、かかる成形品において、PVCと
他のガスバリヤー性樹脂を多層する場合は、高湿度下で
はガスバリヤー性が低下したり、成形品にコゲが発生し
たり、さらに、再利用の場合の分離の問題等の欠点を有
する。C−PETを用いる場合は、PETを結晶化させ
るため不透明となるという欠点を有する。また、PEN
を単層で用いる場合はPENの分子構造から成形品が脆
く、容器成形品の打ち抜き時に割れが発生する。さら
に、PEIを単層または、PETとのブレンドでの多層
で用いる場合はPETとPEIには耐熱性がなく容器が
変形、白化してしまう欠点を有し、その改良が望まれて
いた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
公知技術の有する欠点の改良された、特にガスバリヤー
性、透明性、UVカット性及び耐熱性の改善されたポリ
エステル系多層シートおよびその成形品を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の通りで
ある。 (1)固有粘度0.50dl/g以上のポリエチレン−
2,6−ナフタレート系樹脂(PEN樹脂)を主成分と
する樹脂を含有する層(A層)と、固有粘度0.60d
l/g以上のポリエチレンテレフタレート系樹脂(PE
T樹脂)20〜80重量%と、固有粘度0.50dl/
g以上の非結晶性樹脂80〜20重量%を含有する層
(B層)とを有し、A層が10重量比以上を有するポリ
エステル系積層シート。 (2)2つのA層間にB層を介在させてなる上記(1)
記載のポリエステル系積層シート。 (3)酸素透過係数が3.5cc・mm/m2 ・day
・atm以下である上記(1)記載のポリエステル系積
層シート。 (4)光線透過率が85%以上である上記(1)記載の
ポリエステル系積層シート。 (5)紫外線吸収波長が360nm以下である上記
(1)記載のポリエステル系積層シート。 (6)加湿下での耐熱性が70℃以上である上記(1)
記載のポリエステル系積層シート。 (7)上記(1)または(2)に記載のポリエステル系
積層シートを、A層を外層として成形された成形品。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明におけるA層に関して、得
られたシートおよび成形された成形品の機械的強度およ
び、溶融押出をなしうる点から、PENを主成分とする
樹脂は、その固有粘度(以下IVと記す)が0.50d
l/g以上、好ましくは0.60dl/g以上の樹脂で
ある。IVの上限は通常1.10dl/g以下、好まし
くは0.90dl/g以下である。
【0009】さらに、本発明のポリエステル系積層シー
トおよびその成形品において、A層は15重量比以上、
好ましくは20重量比以上である。この重量比とは、ポ
リエステル系積層シートの全重量に対するA層の重量の
割合をいい、本発明のポリエステル系積層シートが2層
以上のA層を有する場合には、その総重量としての重量
比である。この重量比が少ないとシートまたは成形品の
耐熱性が低下する。
【0010】本発明におけるA層のPEN樹脂は、2,
6−ナフタレンジカルボン酸もしくはそのエステル形成
誘導体と、エチレングリコールとを触媒の存在下で適当
な反応条件のもとで重縮合せしめることによって合成さ
れ、前記の酸成分の一部を10モル%以下、好ましくは
5モル%以下の範囲で、テレフタール酸、イソフタール
酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタ
ル酸、ヒドロキシ安息香酸、ジフェニルジカルボン酸、
ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルスルホン
ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、3,
5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸、シュウ酸、コハ
ク酸、グルタル酸、セバシン酸等およびそれらのエステ
ル形成誘導体の一種または二種以上と置き換えてもよ
い。
【0011】また、エチレングリコールの一部を10モ
ル%以下、好ましくは5モル%以下の範囲で、シクロヘ
キサンジメタノール、1,2−プロピレングリコール、
トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、
ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコー
ル、ネオペンチレングリコール、1,4−ビスヒドロキ
シベンゼンや、ポリエチレングリコール、ポリテトラメ
チレングリコール、ポリプロピレングリコール等のポリ
アルキレングリコールの一種または二種以上と置き換え
てもよい。また、三官能以上の化合物、例えばグリセリ
ン、ペンタエリスリトール、トリメリット酸、5−ヒド
ロキシイソフタル酸をポリマーが実質的に線状である程
度に使用してもよく、また単官能化合物、例えばp−フ
ェニルフェノール、ベンジルオキシ安息香酸、ナフタレ
ンモノカルボン酸、ポリエチレングリコールモノメチレ
ンエーテル等と置き換えてもよい。
【0012】B層に関して、PET樹脂は、得られた成
形品の機械的強度からIVが0.60dl/g以上、好
ましくは0.70dl/g以上であり、IVの上限は通
常1.20dl/g以下、好ましくは1.00dl/g
以下である。
【0013】B層に関して、PET系樹脂は、エチレン
テレフタレート単位を主成分とする樹脂であり、酸成分
の一部を5モル%、好ましくは3モル%以下の範囲で、
エチレン−2,6−ナフタレート、イソフタール酸、ヘ
キサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、
ヒドロキシ安息香酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェ
ニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカル
ボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、3,5−ジ
カルボキシベンゼンスルホン酸、シュウ酸、コハク酸、
グルタル酸、セバシン酸等及びそれらのエステル形成誘
導体の一種または二種以上と置き換えてもよい。
【0014】また、エチレングリコールの一部を5モル
%、好ましくは3モル%以下の範囲で、シクロヘキサン
ジメタノール、1,2−プロピレングリコール、トリメ
チレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタ
メチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオ
ペンチレングリコール、1,4−ビスヒドロキシベンゼ
ンや、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレング
リコール、ポリプロピレングリコール等のポリアルキレ
ングリコールの一種または二種以上と置き換えてもよ
い。また、三官能以上の化合物、例えばグリセリン、ペ
ンタエリスリトール、トリメリット酸、5−ヒドロキシ
イソフタル酸をポリマーが実質的に線状である程度に使
用してもよく、また単官能化合物、例えばp−フェニル
フェノール、ベンジルオキシ安息香酸、ナフタレンモノ
カルボン酸、ポリエチレングリコールモノメチレンエー
テル等と置き換えてもよい。
【0015】B層におけるPET系樹脂の使用割合は、
20〜80重量%、好ましくは30〜70重量%であ
り、20重量%以上であれば、PETの有する機械的強
度の特性が生かされ、80重量%以下であれば、PET
の有する結晶性に起因する湿熱時の結晶化による白化が
生じにくくなる。
【0016】本発明に関して、B層に使用される非結晶
性樹脂は、PET系樹脂との混合溶融押出をなしうる範
囲、得られた成形品の機械的特性より、IV=0.50
dl/g以上、好ましくは、0.60dl/g以上であ
る。IVの上限は通常1.00dl/g以下、好ましく
は0.90dl/g以下である。
【0017】本発明に関して、B層に使用される非結晶
性樹脂とは、その樹脂のガラス転移温度(以下、Tgと
記す)以上からTg+100℃以下の加熱温度で結晶化
しない樹脂をいう。非結晶性樹脂としては、PETとの
溶融混合時に非相溶であると成形品が白濁するので、P
ETとの相溶性が必要であるためPET系の共重合樹脂
が好ましく、その中でも機械的強度の良いPET−G
(シクロへキサンジメタノール共重合PET)が最も好
ましい。非結晶性樹脂としてのPET系の共重合樹脂と
しては、例えばグリコール成分に20モル%、好ましく
は30モル%以上で、シクロヘキサンジメタノール、ネ
オペンチレングリコール、1,2−プロピレングリコー
ル、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコー
ル、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコ
ール、1,4−ビスヒドロキシベンゼンやポリアルキレ
ングリコール、例えばポリエチレングリコール、ポリテ
トラメチレングリコール、ポリプロピレングリコール等
の一種または二種以上等を共重合せしめた樹脂があげら
れる。また、酸成分に20モル%、好ましくは30モル
%以上で、エチレン−2,6−ナフタレート、イソフタ
ール酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソ
フタル酸、ヒドロキシ安息香酸、ジフェニルジカルボン
酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルスル
ホンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、
3,5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸、シュウ酸、
コハク酸、グルタル酸、セバシン酸等及びそれらのエス
テル形成誘導体の一種または二種以上等を共重合せしめ
た樹脂があげられる。さらに、グリコール成分と酸成分
の両方を20モル%、好ましくは30モル%以上を共重
合せしめた樹脂があげられる。
【0018】B層におけるPET系樹脂の使用割合は、
80〜20重量%、好ましくは70〜30重量%であ
り、80重量%以下であればPETの有する機械的強度
の特性が生かされ、20重量%以上であればPETの有
する結晶性に起因する湿熱時の結晶化による白化が生じ
にくくなる。
【0019】PEN樹脂を主成分とする樹脂と、PET
樹脂および非結晶性樹脂には、必要により少量の他の重
合体を配合することもできるが、この場合は、各樹脂の
性質を本質的に変化させない範囲で行うことが好まし
い。これらの添加物あるいは混合物としては、例えばポ
リアミド、ポリオレフィン、その他ポリエステル等があ
げられる。また、各樹脂は必要に応じて、二酸化チタ
ン、酸化アルミナ等の艶消し剤やリン酸、亜リン酸及び
それらのエステルなどの安定剤や抗酸化剤、紫外線吸収
剤、蛍光増白剤あるいは顔料、染料等の添加剤が含まれ
てもよい。
【0020】本発明のポリエステル系多層シートの酸素
透過係数は、好ましくは3.5cc・mm/m2 ・da
y・atm以下、より好ましくは3.0cc・mm/m
2 ・day・atm以下である。かかる特性のシート
は、例えば、A層の重量比やB層の非結晶性樹脂の重量
%を上記範囲とすることにより調製される。
【0021】本発明のポリエステル系多層シートの光線
透過率は、好ましくは85%以上、より好ましくは90
%以上である。かかる特性のシートは、例えば使用され
る樹脂のIVやシート成形温度を上記範囲とすることに
より調製される。
【0022】本発明のポリエステル系多層シートの紫外
線吸収波長は、好ましくは360nm以下、より好まし
くは370nm以下である。かかる特性のシートは、例
えばA層の重量比を上記範囲とすることやA層の酸成分
として2,6−ナフタレンジカルボン酸以外の酸成分を
特定量で用いることにより調製される。
【0023】本発明のポリエステル系多層シートの加湿
下での耐熱性は、好ましくは70℃以上、より好ましく
は80℃以上である。かかる特性のシートは、例えばA
層の重量比を上記範囲とすることやA層の酸成分として
2,6−ナフタレンジカルボン酸以外の酸成分を特定量
で用いることにより調製される。
【0024】本発明のポリエステル系多層シートは自体
既知の手段にて製造することができる。例えば、A層お
よびB層を構成する樹脂組成物を2機の押出機と多層ダ
イを備えた一般的な2種3層の多層シート成形機を用い
て製造することができる。
【0025】本発明のポリエステル系多層シートにおけ
る各層の厚みは、例えば次の通りである。A層の厚みは
10〜400μm、好ましくは20〜500μmであ
る。本発明のポリエステル系多層シートの1態様は、A
層とB層との2層のものである。かかる2層シートにあ
っては、これを容器成形品となす場合には、A層を外層
とし、B層を内層とする。この場合、A層の厚みは10
〜400μm、好ましくは20〜500μmであり、B
層の厚みは990〜600μm、好ましくは980〜5
00μmである。また、他の態様はA層を外層とし、B
層を中間層とするものであり、この場合には、A層を内
層とするか、または第三の層を内層とする。この場合、
A層の厚みは、その総和として10〜400μm、好ま
しくは20〜500μmであり、B層の厚みは、990
〜600μm、好ましくは980〜500μmである。
【0026】また、本発明の成形品も自体既知の手段に
て製造することができる。例えば、一般的に行われてい
る真空成形法、プラグアシスト成形法を採用して製造す
ることができる。
【0027】本明細書における、主な物性値の測定法は
次の通りである。 1,固有粘度(IV) フェノール/テトラクロルエタン(重量比6/4)の混
合溶媒で温度30℃にて測定した。
【0028】2,酸素透過率 OX−TRAN100型酸素透過率測定機(MOCON
社製)により、温度25℃、湿度50%RHにて測定し
た。
【0029】3,光線透過率 DIRECT.READING.HAZE.METER
(東洋精機製作所製)により測定した。 4,UVカット性 分光光度計UV−210A(島津製作所製)により測定
した。
【0030】5,耐熱性 所定の温度設定での水浴中へ容器成形品を30分浸せき
後に肉眼にて、容器の変形及び白化の状況を観察した。
【0031】
【実施例】実施例および比較例によって本発明を更に詳
述するが、本発明はこれに限定されるものではない。下
記の実施例で使用したPEN、PET、非結晶性樹脂は
次の通りである。
【0032】(イ)PEN オートクレーブにて、2,6−ナフタレンジカルボン酸
ジメチルとエチレングリコールとのエステル交換反応を
触媒の存在化で行うことにより初期縮合物を製造し、こ
の初期縮合物を重縮合せしめることにより得られたIV
=0.61のPEN。
【0033】(ロ)PET 東洋紡績製PENMAX RE565;IV=0.75
のPET (ハ)非結晶性樹脂 イーストマン社製PET−G(シクロヘキサンジメタノ
ール32モル%共重合PET)(IV=0.75)
【0034】実施例1〜4及び比較例1,2 上記の各樹脂を用いて、自家製多層シーティング機にて
0.5mm厚みの表1に示すシート成形品を得た。
【0035】
【表1】
【0036】次に、このシート成形品を三和興業製真空
圧空成形機TVP−33型にて容器成形品を得るため所
定のサイズに打ち抜き、満注容量176ccのゼリー用
容器成形品を得た。該容器成形品の酸素透過係数、光線
透過率、紫外線吸収波長の評価結果を表2に、また、耐
熱性の評価結果を表3に示す。なお、耐熱性の評価方法
は所定温度に調温された熱水中に容器を20分間浸漬
し、その容器の変形および白化の有無を肉眼観察し、以
下の3段階に評価した。 ○:変形、白化なし △:変形、白化若干有り ×:著しく変形、白化した。
【0037】
【表2】
【0038】表2より明らかなごとく、本発明のポリエ
ステル系積層成形品は、酸素バリヤー性、透明性、紫外
線カット性全てに優れた特性を示している。
【0039】
【表3】
【0040】表3より明らかなごとく、本発明のポリエ
ステル系多層成形品は、優れた耐熱性を示している。
【0041】
【発明の効果】本発明によるポリエステル系積層シート
およびその成形品は、最外層のPEN系樹脂を主成分と
する樹脂により、PEN樹脂の分子構造からガスバリヤ
ー性、紫外線カット性、加湿下での耐熱性(主に、変形
に対する耐熱性)が改善され、さらに、多層化によりP
EN樹脂そのものの持つ実用上の欠点である脆さによる
割れが改善される。また、中間層および/または最内層
にPET樹脂と非結晶性樹脂の混合物を用いることによ
り、PETの有する機械的特性が生かされ、非結晶性樹
脂によりPETとのランダム化で加湿下での耐熱性(主
に、白化に対する耐熱性)が改善され、ガスバリヤー
性、透明性、UVカット性、耐熱性に優れた特性を付与
することができる。
【0042】本発明のポリエステル系積層シートおよび
その成形品、特に容器成形品は、通常、酸素による酸化
劣化、紫外線による光劣化を防止する必要がある食品、
医薬品、化粧品等の包装、特に好ましくは食品、医薬品
の包装に使用される。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固有粘度0.50dl/g以上のポリエ
    チレン−2,6−ナフタレート系樹脂を主成分とする樹
    脂を含有する層(A層)と、固有粘度0.60dl/g
    以上のポリエチレンテレフタレート系樹脂20〜80重
    量%と、固有粘度0.50dl/g以上の非結晶性樹脂
    80〜20重量%を含有する層(B層)とを有し、A層
    が10重量比以上を有するポリエステル系積層シート。
  2. 【請求項2】 2つのA層間にB層を介在させてなる請
    求項1記載のポリエステル系積層シート。
  3. 【請求項3】 酸素透過係数が3.5cc・mm/m2
    ・day・atm以下である請求項1に記載のポリエス
    テル系積層シート。
  4. 【請求項4】 光線透過率が85%以上である請求項1
    に記載のポリエステル系積層シート。
  5. 【請求項5】 紫外線吸収波長が360nm以下である
    請求項1に記載のポリエステル系積層シート。
  6. 【請求項6】 加湿下での耐熱性が70℃以上である請
    求項1に記載のポリエステル系積層シート。
  7. 【請求項7】 請求項1または2に記載のポリエステル
    系積層シートを、A層を外層として成形された成形品。
JP9059331A 1997-03-13 1997-03-13 ポリエステル系積層シートおよびその成形品 Pending JPH10250015A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002038380A1 (en) * 2000-11-09 2002-05-16 Toppan Printing Co., Ltd. Surface treating of polymer
JP2002535454A (ja) * 1999-01-26 2002-10-22 フアーマシア アクチエボラグ 新規使用

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JP2002535454A (ja) * 1999-01-26 2002-10-22 フアーマシア アクチエボラグ 新規使用
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