JPH10259058A - サイアロン複合体及びその製造方法 - Google Patents
サイアロン複合体及びその製造方法Info
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Abstract
うに改質されたα−βサイアロン複合体及びその製造方
法を提供する。 【解決手段】 β−サイアロン組成又はα−サイアロン
組成の混合粉末から成形された圧粉体を、圧粉体の組成
とは異なるα−サイアロン組成又はβ−サイアロン組成
の混合粉末中に加え、焼結して、表面層が、内部とは異
なるサイアロン相からなるサイアロン複合体を製造す
る。
Description
及びその製造方法に関し、さらに詳しくは表面層相が、
内部相とは異なるα−又はβ−サイアロン及びその製造
方法に関するものである。
相が存在することは周知であるが、純窒化珪素(Si
3N4)では、α相及びβ相として存在する。純窒化珪素
において金属陽イオンと酸素イオンとにより置換された
相をサイアロン(Sialon)と言い、結晶構造がα−Si3
N4と類似の構造である場合α−サイアロンと言い、β
−Si3N4と類似の構造である場合β−サイアロンと言
う。今まで盛んに研究されてきたα−サイアロン及びβ
−サイアロンの一般的な性質をまとめて表1に表す。
が、α−サイアロンの組成式は、一般的に、MpSi
12-(m+n)Al(m+n)OnN16-n で表し、β−サイアロンの
組成式は、Si6-zAlzOzN8-z で表す。ここで、p、
m、n及びz値は変数であって、各溶解度範囲内で変化
する。Mは、置換可能な金属イオンを意味し、Y、S
m、Yb、Nd、Mg、Ca、Er、Gd、Dy、Na、Li、C
e、Be 等の元素が該当する。
従って変化し、最大固溶度はz=4.2である。又、Y
(イットリウム)を含むY−α−サイアロンは、0<p
<2で、p=m/3であるとき、m=約1、n=0から
m=1、n=1.7の組成の範囲内でn値が増加する所
定領域で生成される相である。
を製造するためには、一般的に焼結添加剤(焼結助剤)
を添加して常圧焼結を行うか、又は、高温加圧焼結を行
う。β−サイアロンを製造するときに使用される添加剤
としては、Y2O3、Al2O3、AlN、CeO2、Nd
2O3、La2O3、Sm2O3、Er2O3、Yb2O3、Dy
2O3、Gd2O3等が例示でき、これら添加剤は、高温下
でSi3N4及びSi3N4の表面のSiO2層と反応して酸窒
化液相を形成する。
用される添加剤としては、Y2O3、Al2O3、MgO、C
aO、Li2O3、AlN、Sm2O3、Er2O3、Yb2O3、D
y2O3、Gd2O3等が例示でき、これら添加剤の陽イオン
は、α−Si3N4の網目構造に侵入型で浸透し、α−サ
イアロンを形成する。
料粉末同士の反応によりあらかじめ生成された液相が溶
解−再析出して生成するが、このとき、液相の組成に従
ってβ−サイアロン又はα−サイアロン、もしくはα−
β複合サイアロンが生成する。即ち、原料粉末により生
成される液相の組成がサイアロンの組成及び量を決定す
るため、原料粉末の組成を調節して生成されるサイアロ
ンの相を調節することができる。このとき、サイアロン
の微細構造は、生成された相別に異なる。β−サイアロ
ンは、主に長軸比の大きい多量の粒子を包含する微細構
造で形成され、α−サイアロンは、主に長軸比が1に近
い粒子の微細構造で形成される。又、α−サイアロンは
β−サイアロンに比べて相対的に強い粒界強度を有す
る。
ロンの微細構造及び粒界強度の差は、機械的性質の差を
招き、破壊時に、α−サイアロンでは主に粒内破壊が起
きるが、β−サイアロンでは主に粒界破壊が起きる。更
に、亀裂進行時には、β−サイアロンでは、亀裂後半部
から亀裂架橋のような破壊靭性増進作用により破壊靭性
が向上することが知られている。このような亀裂進行様
態の差は、β−サイアロンの破壊靭性がα−サイアロン
の破壊靭性に比べて相対的に高いことに起因しているこ
とも知られている。しかし、材料の結晶構造の特徴に大
きく依存する硬度は、破壊靭性とは逆にα−サイアロン
の硬度値がβ−サイアロンの硬度値に比べて高く、粒界
の特性に依存する高温での耐酸化性もα−サイアロンの
方が、β−サイアロンよりも優れている。
サイアロンの複合体を製造することができる。その一例
として、焼結助剤のY2O3・9AlNを適切に添加して
焼結すると、α−βサイアロン複合体が形成される
(S.Hampshire、et al., “α−Sialon Ceramic
s"、Nature(London)、274、880−82(19
78))。このとき、焼結助剤の量を調節してα−サイ
アロン及びβ−サイアロンの相比率を調節することがで
きる。例えば、焼結助剤の量が20wt%を超えると、純
α−サイアロンが生成し、6wt%以下では、生成相の9
0%がβ−サイアロンであり、12wt%程ではα−サイ
アロン及びβ−サイアロンが各々半分の比率で生成す
る。
て、広い領域で焼結体を組成してα−βサイアロン複合
体を製造する方法(Wei−Ying Sun et al., J.
Am.Ceram.Soc., 74[11]2753−58(19
91))があるが、このとき、得られるα−βサイアロ
ン複合体は、他の全ての複合体と同様に、二つの異なる
性質を有する相が、試片全体に均一に分布した構造であ
る。この場合、材料の表面特性は、表面相の特性に依存
し、材料の全体としての特性は、材料内部の特性に依存
する。即ち、焼結体の耐酸化性、硬度及び耐摩耗性は焼
結体の表面から内部に向けて数百μmまでの表面層の特
性に大いに依存するが、強度又は破壊靭性は焼結体全体
の材料特性に依存する。
来のサイアロン複合体においては、複合材料により複合
化される二つの相中、何れか一つの相の物性を改善でき
ても、実際には、複合体全体の特性を向上することがで
きないと言う不都合な点があった。そこで、本発明の第
1の目的は、表面の相のみを変化させてその特性を選択
的に向上した表面が改質されたサイアロン複合体を提供
することである。本発明の第2目的は、内部相とは異な
る第2相が、試片の表面から数百μmまで、例えば80
0〜900μmまでの部分のみに存在している、表面が
改質されたサイアロン複合体を提供することである。
なる第2相が、試片の表面から数百μmまでの部分のみ
に存在している、表面が改質されたサイアロン複合体を
製造する方法を提供することである。更に、本発明の第
4の目的は、β−サイアロンで表面層の相をα−サイア
ロンからβ−サイアロン複合体まで多様に調節する方法
を提供することである。最後に、本発明の第5の目的
は、α−サイアロンの表面層の相をβ−サイアロンから
α−βサイアロン複合体まで多様に調節する方法を提供
することである。
るため、本発明に係るサイアロン複合体においては、表
面層が、焼結体の内部サイアロン相とは、異なるサイア
ロン相からなるように、表面が改質されている。即ち、
本発明のサイアロン複合体では、内部相とは異なる第2
相が、試片の表面から数百μmまでの部分のみに存在す
る。例えば、本発明のサイアロン複合体の一例は、表面
に厚さ数百μmまでの緻密なα−サイアロン層又はα−
β−サイアロン複合体層を有するβ−サイアロンであ
る。又、他の例は、表面に厚さ数百μmまでの緻密なβ
−サイアロン層又はα−βサイアロン複合体層を有する
α−サイアロンである。
イアロンにより改質されたβ−サイアロン焼結体は、表
面の改質されていないβ−サイアロンよりも表面強度及
び耐酸化性が向上されるが、β−サイアロン自体の破壊
靭性はそのまま維持される。従って、耐摩耗性及び耐酸
化性が要求される高温構造用部品に有利に利用される。
一方、表面層がβ−サイアロン又はα−β複合サイアロ
ンにより表面改質されたα−サイアロン焼結体は、表面
の改質されていないα−サイアロンよりも表面強度及び
表面靭性が増加されるため、低温構造用部品に有利に利
用される。
アロンの製造方法を説明する。表面を改質しようとする
窒化珪素系の圧粉体を、適宜に調節された組成を有する
窒化珪素系の混合粉末中で焼結して製造することができ
る。本発明では、必要に応じて、焼結前に焼結温度より
も低い温度、例えば、1100〜1700℃で数時間、
例えば2〜3時間またはそれ以上の間熱処理することが
できる。このような熱処理条件を変化させて、改質され
る表面層の厚さを容易に調節することができる。
アロン又はα−β複合サイアロンにより表面の改質され
たβ−サイアロンの製造方法を説明する。先ず、β−サ
イアロンを形成するため、Si6-zAlzOzN8-z の組成
を有する混合粉末を冷間成形して圧粉体を形成する。こ
のとき、組織の緻密化を促進するため一般的に添加する
焼結助剤としては、例えば、Y2O3、Al2O3、AlN、
CeO2、Nd2O3、La2O3、Sm2O3、Er2O3、Yb2O
3、Dy2O3、Gd2O3等の化合物を前記混合粉末に数wt
%添加することができる。次いで、成形された圧粉体
を、α−サイアロンを形成し得るMpSi12-(m+n)Al
(m+n)OnN16-nの組成を有する混合粉末に加え、一般的
な焼結温度1400〜1900℃において窒素雰囲気下
で数分〜数時間焼結する。
に、必要に応じて、焼結前に焼結温度よりも低い温度、
例えば1400〜1700℃で数時間の間熱処理する。
例えば、Y2O3を包含し、α−サイアロンに表面の改質
されたβ−サイアロンを製造するとき、Y2O3を含む8
3.0Si3N4−12.1Al2O3−4.1AlN組成の混合
粉末の圧粉体を、Y−α−サイアロン組成の混合粉末に
加えて熱処理を施さずに、1750℃で1時間焼結する
と、表面改質層の厚さは約50μmであったが、160
0℃下で3時間熱処理した後、1750℃下で1時間焼
結すると、表面改質層の厚さは約200μmであった。
AlzOzN8-zの組成範囲及び添加する焼結助剤の種類は
限定されない。成形された圧粉体の表面にα−サイアロ
ンを形成し得るMpSi12-(m+n)Al(m+n)OnN16-nの組
成範囲も特に限定されず、p、m及びn値を変化させて
表面の改質されたβ−サイアロンの表面層をα−サイア
ロンとα−βサイアロン複合体との間で多様に変化させ
ることができる。この場合、M=Y、p=m/3である
とき、m=1、n=1.7の組成にすることが好まし
い。
方法の他の例として、β−サイアロン又はα−β複合サ
イアロンにより表面改質されたα−サイアロンの製造方
法を説明する。先ず、α−サイアロンを形成し得るMp
Si12-(m+n)Al(m+n)OnN16-n組成の混合粉末を冷間成
形して圧粉体を形成する。このとき、組織の緻密化を促
進するため数wt%の焼結助剤を添加して圧粉体を形成す
るが、焼結助剤は緻密化を図るために用いるのであるか
ら、添加する焼結助剤の組成及び量は限定されず、前記
した全ての焼結助剤を適宜用いることができる。次い
で、成形された圧粉体を、β−サイアロンを形成するた
め、Si6-zAlzOzN8-z組成の混合粉末中に加え、一般
的な焼結温度1600〜1900℃において窒素雰囲気
下で数時間焼結する。
必要に応じて、焼結前に焼結温度よりも低い温度、例え
ば、1400〜1700℃で数時間熱処理することがで
きる。例えば、Y2O3を包含し、β−サイアロンにより
表面改質されたα−サイアロンを製造する場合、MpSi
12-(m+n)Al(m+n)OnN16-n組成の混合粉末の圧粉体
を、焼結助剤の存否に関係なく、Si6-zAlzOzN8-z組
成の混合粉末中に加えて焼結したとき、焼結前に熱処理
を施さなかった場合のβ−サイアロンの表面層の厚さは
約50μmであるが、熱処理を施した場合は、該処理時
間に従って200μmまで増加した。
明するが、本発明の範囲は、これら実施例に限定される
ものではない。実施例1 組成式Si6-zAlzOzN8-zのz値が1になるようにSi3
N4、Al2O3、AlNを秤量し、粉末全重量の5wt%に
相当するY2O3を添加し、200MPaの圧力下冷間成
形してβ−サイアロンを形成し得る圧粉体を得た。一
方、組成式MpSi12-(m+n)Al(m+n)OnN16-nにおいて
M=Y、p=m/3、m=1、n=1.7に相当するよ
うにSi3N4、Al2O3、AlN、Y2O3を秤量して混合
し、α−サイアロン組成の混合粉末を準備した。このα
−サイアロン組成の混合粉末に、先に得た圧粉体を加
え、1750℃の窒素雰囲気下で1時間焼結した。その
後、X線回析分析を行った結果、表面層相はα−サイア
ロンで、内部相はβ−サイアロンであることが確認され
た。又、焼結体を切断して切断面を1μmまで微細研磨
した後、電子顕微鏡で観察した結果、表面改質層の厚さ
は約50μmであった。
5まで変化させて、実施例1と同様な方法によりβ−サ
イアロンの圧粉体を製造し、一方、m=1、n=1.7
に相当するα−サイアロン組成の混合粉末を実施例1と
同様に製造した。このα−サイアロン組成の混合粉末
に、先に得られた圧粉体を加え、1750℃の窒素雰囲
気下で1時間焼結した。その結果を、表面層に生成した
相を圧粉体の組成別に区分して次の表2に示す。
Y、p=m/3、m=1、n=1.7になるようにSi3
N4、Al2O3、AlN及びY2O3を秤量して混合した
後、200MPaの圧力下冷間成形してα−サイアロン
を形成し得る圧粉体を製造し、一方、Si3N4、Al
2O3、AlN及びY2O3を秤量して組成式Si6-zAlzOz
N8-zの変数zが2に相当する混合粉末を製造した。前
記圧粉体をβ−サイアロンの組成の混合粉末に加え、1
800℃の窒素雰囲気下で2時間焼結した。その後、X
線回析分析をした結果、表面層相はβ−サイアロンで、
内部相はα−サイアロンであることが確認された。焼結
体を切断し、表面層を1μmまで微細研磨した後、電子
顕微鏡で観察した結果、表面改質層の厚さは約50μm
であった。
粉体を混合粉末に加え、1600℃で0〜3時間熱処理
を行った後、1750℃で1時間焼結した。その結果と
して、表面の改質層の厚さの測定値を次の表3に表す。
粉体を混合粉末に加え、1600℃で3時間熱処理した
後、1750℃で1時間焼結した。その後、焼結体を切
断して切断面を1μmまで微細研磨し、インデンテーシ
ョン方法により切断面の表面及び内部の硬度を求めた結
果、β−サイアロンである内部の硬度は1700kg/mm
2であった、α−サイアロンにより改質された表面のヴ
ィッカース硬度は2100kg/mm2と高かった。
粉体を混合粉末に加え、1600℃で3時間熱処理した
後、1750℃で1時間焼結した。その後、焼結が完了
した試片の表面を表面改質層が剥がれない限度内で1μ
mまで微細研磨した後、1200℃、1300℃、又は
1350℃において空気中で加熱して重量変化を測定し
た。その結果を図2に示す。
あることを意味するが、図2に示したように、β−サイ
アロンよりも、α−サイアロンにより表面改質されたβ
−サイアロンの重量の増加が少ないことから、該β−サ
イアロンの耐酸化性が向上されたことが分かる。
粉体を混合粉末に加え、1600℃で3時間及び6時間
熱処理した後、1750℃で1時間焼結した(表面の改
質されたβ−サイアロン)。比較として、前記と同様な
圧粉体をBN粉末に加え、1600℃で3時間及び6時
間熱処理した後、1750℃で1時間焼結した(表面の
改質されていないβ−サイアロン)。
改質層が剥がれない限度内で1μmまで微細研磨した
後、耐摩耗性を測定した。微細研磨した試片上にアルミ
ナボールを載置して試片の表面に垂直な方向で280N
の力を加えながら、アルミナボールを100回/分の速
度で回転させ(ボールの線速度0.04m/sec)、時間
の経過に従って試片の表面に表れる摩耗痕の直径を測定
して耐摩耗性を評価した。使用したアルミナボールの直
径は12.7mmで、表面粗さは0.05μm以下で、潤
滑剤としてはテルペンオイルを用いた。表面の改質され
たβ−サイアロン及び表面の改質されていないβ−サイ
アロンの摩耗痕の直径を表4に表す。
耗性が優れている。表4に示す結果から分かるように、
いずれの場合にも、表面の改質されたβ−サイアロンの
耐摩耗性が表面の改質されていないβ−サイアロンより
も優れており、1600℃での熱処理の時間が長い程、
即ち、表面改質層の厚さが厚い程、摩耗性が優れてい
る。
アロン複合体においては、サイアロン自体の内部特性を
最大に維持しながらも、表面層のみを必要に応じて、例
えば、硬度、耐酸化性及び表面破壊靭性を向上すること
ができるため、焼結体全体の物性の低下を防止し、二つ
の異なる相の優秀な特性を十分発揮し得る。又、本発明
に係るサイアロン複合体の製造方法においては、複雑な
工程を追加せずに、適宜な混合粉末の中で圧粉体を焼結
するようになっているため、所望の形態に表面の改質さ
れたサイアロンを製造し得る。
−β複合サイアロンにより表面の改質されたβ−サイア
ロンを示した模式図である。(B)は、本発明に係るβ−
サイアロン、又は、α−β複合サイアロンに表面の改質
されたα−サイアロンを示した模式図である。
質されたβ−サイアロン及び表面改質されていないβ−
サイアロンを空気中で1200℃、1300℃、135
0℃において熱処理したときの時間に対する重量の増加
を示したグラフである。
Claims (8)
- 【請求項1】 表面層が、内部とは異なるサイアロン相
からなることを特徴とするサイアロン複合体。 - 【請求項2】 前記表面層は、α−サイアロン相又はα
−β複合サイアロン相であり、その内部がβ−サイアロ
ン相である請求項1に記載のサイアロン複合体。 - 【請求項3】 前記表面層は、β−サイアロン相又はα
−β複合サイアロン相であり、その内部がα−サイアロ
ン相である請求項1に記載のサイアロン複合体。 - 【請求項4】 β−サイアロンを形成し得る組成:Si
6-zAlzOzN8-z(ここで、zは、各成分の溶解度の許
容範囲内で変化する数である。)を有する粉末から成形
された圧粉体を、α−サイアロンを形成し得る組成:M
pSi12-(m+n)Al(m+n)OnN16-n(ここで、p、mおよ
びnは、各成分の溶解度の許容範囲内で変化する数であ
る。)を有する粉末に加えて、焼結することを特徴とす
るβ−サイアロンの表面改質方法。 - 【請求項5】 前記焼結前に、焼結する温度よりも低い
温度で熱処理を行う請求項4に記載のβ−サイアロンの
表面改質方法。 - 【請求項6】 前記β−サイアロンを形成し得る粉末又
は前記α−サイアロンを形成し得る粉末は、焼結助剤を
含有する請求項4に記載のβ−サイアロンの表面改質方
法。 - 【請求項7】 α−サイアロンを形成し得る組成:Mp
Si12-(m+n)Al(m+n)OnN16-n(ここで、p、mおよび
nは、各成分の溶解度の許容範囲内で変化する数であ
る。)を有する粉末から形成された圧粉体を、β−サイ
アロンを形成し得る組成:Si6-zAlzOzN8-z(ここ
で、zは、各成分の溶解度の許容範囲内で変化する数で
ある。)を有する粉末中に加えて、焼結することを特徴
とするα−サイアロンの表面改質方法。 - 【請求項8】 前記焼結前に、焼結する温度よりも低い
温度で熱処理を行う請求項7に記載のα−サイアロンの
表面改質方法。
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