JPH10194894A - Bi系層状構造ペロブスカイト型強誘電体膜の製造方法 - Google Patents
Bi系層状構造ペロブスカイト型強誘電体膜の製造方法Info
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- JPH10194894A JPH10194894A JP9003445A JP344597A JPH10194894A JP H10194894 A JPH10194894 A JP H10194894A JP 9003445 A JP9003445 A JP 9003445A JP 344597 A JP344597 A JP 344597A JP H10194894 A JPH10194894 A JP H10194894A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 c軸配向性のBi系層状構造ペロブスカイト
型強誘電体膜を選択的に形成することができる方法の提
供が望まれている。 【解決手段】 化学式BiX (Sr,Ca,Ba)
Y (Ta,Nb)2 OZ 〔ただし、1.70≦X ≦2.
50,0.6≦Y ≦1.20,Z =9.0±1.0〕で
表される物質を主たる結晶相とする、Bi系層状構造ペ
ロブスカイト型強誘電体膜を製造するに際し、Bi系層
状構造ペロブスカイト型強誘電体膜の前駆体として、そ
の結晶化アニール前の膜組成が0.9≦Y ≦1.2であ
る膜を形成し、その後、この膜に結晶化アニール処理を
施してBi系層状構造ペロブスカイト型強誘電体膜を得
る。
型強誘電体膜を選択的に形成することができる方法の提
供が望まれている。 【解決手段】 化学式BiX (Sr,Ca,Ba)
Y (Ta,Nb)2 OZ 〔ただし、1.70≦X ≦2.
50,0.6≦Y ≦1.20,Z =9.0±1.0〕で
表される物質を主たる結晶相とする、Bi系層状構造ペ
ロブスカイト型強誘電体膜を製造するに際し、Bi系層
状構造ペロブスカイト型強誘電体膜の前駆体として、そ
の結晶化アニール前の膜組成が0.9≦Y ≦1.2であ
る膜を形成し、その後、この膜に結晶化アニール処理を
施してBi系層状構造ペロブスカイト型強誘電体膜を得
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Bi系層状構造ペ
ロブスカイト型強誘電体膜の製造方法に関する。
ロブスカイト型強誘電体膜の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、化学式BiX (Sr,Ca,B
a)Y (Ta,Nb)2 OZ 〔ただし、1.70≦X ≦
2.50,0.6≦Y ≦1.20,Z =9.0±1.
0〕で表される物質を主たる結晶相とする、すなわちこ
の物質を85%以上含んでなる、Bi系層状構造ペロブ
スカイト型強誘電体膜(以下、Bi系強誘電体膜と略称
する)を用いて強誘電体キャパシタを作製する場合、ま
ず、Bi系強誘電体膜を形成し、これに上部電極、下部
電極を設けることによって強誘電体キャパシタを得てい
る。すなわち、Bi系強誘電体膜を強誘電体キャパシタ
用膜としているのである。このような強誘電体キャパシ
タ用膜となるBi系強誘電体膜を形成する場合、従来で
は、ランダムな配向性を有するBi系強誘電体膜を形成
している。
a)Y (Ta,Nb)2 OZ 〔ただし、1.70≦X ≦
2.50,0.6≦Y ≦1.20,Z =9.0±1.
0〕で表される物質を主たる結晶相とする、すなわちこ
の物質を85%以上含んでなる、Bi系層状構造ペロブ
スカイト型強誘電体膜(以下、Bi系強誘電体膜と略称
する)を用いて強誘電体キャパシタを作製する場合、ま
ず、Bi系強誘電体膜を形成し、これに上部電極、下部
電極を設けることによって強誘電体キャパシタを得てい
る。すなわち、Bi系強誘電体膜を強誘電体キャパシタ
用膜としているのである。このような強誘電体キャパシ
タ用膜となるBi系強誘電体膜を形成する場合、従来で
は、ランダムな配向性を有するBi系強誘電体膜を形成
している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、c軸
配向性を有するBi系強誘電体膜の方が、ランダムな配
向性を有するBi系強誘電体膜より自発分極値は小さい
ものの、リーク電流特性および疲労特性に優れていると
いう報告がなされている(ISIF96 abstracts 2
9c)。したがって、このようにリーク電流特性や疲労
特性に優れたc軸配向性のBi系強誘電体膜は、強誘電
体型不揮発性メモリ(FeRAM)のキャパシタに適用
するだけでなく、DRAMの高誘電率キャパシタやゲー
ト絶縁膜に強誘電体薄膜を用いるMFS型メモリに適用
するのにも有望であり、その提供が望まれている。しか
しながら、このようなc軸配向性を有するBi系強誘電
体については、これを選択的に形成する方法が確立され
ておらず、したがって、c軸配向性のBi系強誘電体を
確実に形成することのできる方法の提供が切望されてい
る。
配向性を有するBi系強誘電体膜の方が、ランダムな配
向性を有するBi系強誘電体膜より自発分極値は小さい
ものの、リーク電流特性および疲労特性に優れていると
いう報告がなされている(ISIF96 abstracts 2
9c)。したがって、このようにリーク電流特性や疲労
特性に優れたc軸配向性のBi系強誘電体膜は、強誘電
体型不揮発性メモリ(FeRAM)のキャパシタに適用
するだけでなく、DRAMの高誘電率キャパシタやゲー
ト絶縁膜に強誘電体薄膜を用いるMFS型メモリに適用
するのにも有望であり、その提供が望まれている。しか
しながら、このようなc軸配向性を有するBi系強誘電
体については、これを選択的に形成する方法が確立され
ておらず、したがって、c軸配向性のBi系強誘電体を
確実に形成することのできる方法の提供が切望されてい
る。
【0004】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、c軸配向性のBi系層状
構造ペロブスカイト型強誘電体膜を選択的に形成するこ
とができる、方法を提供することにある。
で、その目的とするところは、c軸配向性のBi系層状
構造ペロブスカイト型強誘電体膜を選択的に形成するこ
とができる、方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のBi系層状構造
ペロブスカイト型強誘電体膜の製造方法では、化学式B
iX (Sr,Ca,Ba)Y (Ta,Nb)2 OZ 〔た
だし、1.70≦X ≦2.50,0.6≦Y ≦1.2
0,Z =9.0±1.0〕で表される物質を主たる結晶
相とする、Bi系層状構造ペロブスカイト型強誘電体膜
を製造するに際し、前記Bi系層状構造ペロブスカイト
型強誘電体膜の前駆体として、その結晶化アニール前の
膜組成が0.9≦Y ≦1.2である膜を形成し、その
後、この膜に結晶化アニール処理を施してBi系層状構
造ペロブスカイト型強誘電体膜を得ることを前記課題の
解決手段とした。
ペロブスカイト型強誘電体膜の製造方法では、化学式B
iX (Sr,Ca,Ba)Y (Ta,Nb)2 OZ 〔た
だし、1.70≦X ≦2.50,0.6≦Y ≦1.2
0,Z =9.0±1.0〕で表される物質を主たる結晶
相とする、Bi系層状構造ペロブスカイト型強誘電体膜
を製造するに際し、前記Bi系層状構造ペロブスカイト
型強誘電体膜の前駆体として、その結晶化アニール前の
膜組成が0.9≦Y ≦1.2である膜を形成し、その
後、この膜に結晶化アニール処理を施してBi系層状構
造ペロブスカイト型強誘電体膜を得ることを前記課題の
解決手段とした。
【0006】ここで、前記化学式BiX (Sr,Ca,
Ba)Y (Ta,Nb)2 OZ において、(Sr,C
a,Ba)の示す意味は、これら三種の元素のうち一種
からなっていてもよく、あるいは二種または三種からな
っていてもよいことを表し、具体的には、例えば前記化
学式からなる結晶相中に、Srに代わってCaやBaが
混在していてもよいことを表している。また、(Ta,
Nb)の意味については、前記化学式からなる結晶相中
に、Taのみ、あるいはNbのみが存在していてもよ
く、さらには両者が混在していてもよいことを表してい
る。
Ba)Y (Ta,Nb)2 OZ において、(Sr,C
a,Ba)の示す意味は、これら三種の元素のうち一種
からなっていてもよく、あるいは二種または三種からな
っていてもよいことを表し、具体的には、例えば前記化
学式からなる結晶相中に、Srに代わってCaやBaが
混在していてもよいことを表している。また、(Ta,
Nb)の意味については、前記化学式からなる結晶相中
に、Taのみ、あるいはNbのみが存在していてもよ
く、さらには両者が混在していてもよいことを表してい
る。
【0007】この製造方法によれば、前記Bi系層状構
造ペロブスカイト型強誘電体膜の前駆体として、その結
晶化アニール前の膜組成が0.9≦Y ≦1.2である膜
を形成し、その後、この膜に結晶化アニール処理を施し
てBi系層状構造ペロブスカイト型強誘電体膜を得るの
で、得られるBi系層状構造ペロブスカイト型強誘電体
膜がc軸配向性を有するものとなる。
造ペロブスカイト型強誘電体膜の前駆体として、その結
晶化アニール前の膜組成が0.9≦Y ≦1.2である膜
を形成し、その後、この膜に結晶化アニール処理を施し
てBi系層状構造ペロブスカイト型強誘電体膜を得るの
で、得られるBi系層状構造ペロブスカイト型強誘電体
膜がc軸配向性を有するものとなる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明のBi系層状構造ペ
ロブスカイト型強誘電体膜の製造方法を詳しく説明す
る。Bi系層状構造ペロブスカイト型強誘電体膜とし
て、化学式BiX SrY Nb 2 O9 で表される結晶相の
薄膜試料を、以下のようにして6種類(試料1〜試料
6)形成した。まず、シリコン基板上に、熱酸化法によ
ってSiO2 膜を約300nmの厚さに形成し、続いて
このSiO2 膜の上に、スパッタリング法によって密着
層となるTi(チタン)膜を30nmの厚さに形成し
た。さらに、この上にスパッタリング法によってPt
(白金)膜を200nmの厚さに形成した。このように
して成膜したシリコン基板を6つ用意し、それぞれのP
t膜の上に、ゾル−ゲル法によって化学式BiX SrY
Nb2 O9 で表される結晶相の強誘電体薄膜前駆体を約
200nmの厚さに成膜した。
ロブスカイト型強誘電体膜の製造方法を詳しく説明す
る。Bi系層状構造ペロブスカイト型強誘電体膜とし
て、化学式BiX SrY Nb 2 O9 で表される結晶相の
薄膜試料を、以下のようにして6種類(試料1〜試料
6)形成した。まず、シリコン基板上に、熱酸化法によ
ってSiO2 膜を約300nmの厚さに形成し、続いて
このSiO2 膜の上に、スパッタリング法によって密着
層となるTi(チタン)膜を30nmの厚さに形成し
た。さらに、この上にスパッタリング法によってPt
(白金)膜を200nmの厚さに形成した。このように
して成膜したシリコン基板を6つ用意し、それぞれのP
t膜の上に、ゾル−ゲル法によって化学式BiX SrY
Nb2 O9 で表される結晶相の強誘電体薄膜前駆体を約
200nmの厚さに成膜した。
【0009】ここで、ゾル−ゲル法による成膜について
は以下のようにして行った。試料1では、溶液組成が、
モル比でBi=2.4、Sr=1.0、Nb=2.0、
O=9.0に調整された原料溶液を用いてこれをスピン
コートし、続いてこれを乾燥して溶媒を蒸発させる。次
いで、600〜800℃、30秒のRTA処理を酸素雰
囲気中にて行う。そして、このような一連の処理を得ら
れる膜が所望の厚さ、この例では約200nmの厚さに
なるまで繰り返す。このようにして得られた膜、すなわ
ち本発明においてBi系強誘電体膜の前駆体となる膜
は、その結晶化アニール前の膜組成が、前記原料溶液に
おける各元素のモル比に比例して決定されることから、
化学式BiX SrY Nb2 O9 においてX =2.1〜
2.3、Y =0.95〜1.05のものとなっている。
は以下のようにして行った。試料1では、溶液組成が、
モル比でBi=2.4、Sr=1.0、Nb=2.0、
O=9.0に調整された原料溶液を用いてこれをスピン
コートし、続いてこれを乾燥して溶媒を蒸発させる。次
いで、600〜800℃、30秒のRTA処理を酸素雰
囲気中にて行う。そして、このような一連の処理を得ら
れる膜が所望の厚さ、この例では約200nmの厚さに
なるまで繰り返す。このようにして得られた膜、すなわ
ち本発明においてBi系強誘電体膜の前駆体となる膜
は、その結晶化アニール前の膜組成が、前記原料溶液に
おける各元素のモル比に比例して決定されることから、
化学式BiX SrY Nb2 O9 においてX =2.1〜
2.3、Y =0.95〜1.05のものとなっている。
【0010】試料2では、用いる原料溶液として、溶液
組成が、モル比でBi=2.4、Sr=0.9、Nb=
2.0、O=9.0に調整されたものを用い、これ以外
は試料1の場合と同じに行う。このようにして得られた
Bi系強誘電体膜の前駆体となる膜は、その結晶化アニ
ール前の膜組成が、前述した理由により、化学式Bi X
SrY Nb2 O9 においてX =2.1〜2.3、Y =
0.85〜0.95のものとなっている。
組成が、モル比でBi=2.4、Sr=0.9、Nb=
2.0、O=9.0に調整されたものを用い、これ以外
は試料1の場合と同じに行う。このようにして得られた
Bi系強誘電体膜の前駆体となる膜は、その結晶化アニ
ール前の膜組成が、前述した理由により、化学式Bi X
SrY Nb2 O9 においてX =2.1〜2.3、Y =
0.85〜0.95のものとなっている。
【0011】試料3では、用いる原料溶液として、溶液
組成が、モル比でBi=2.4、Sr=0.8、Nb=
2.0、O=9.0に調整されたものを用い、これ以外
は試料1の場合と同じに行う。このようにして得られた
Bi系強誘電体膜の前駆体となる膜は、その結晶化アニ
ール前の膜組成が、前述した理由により、化学式Bi X
SrY Nb2 O9 においてX =2.1〜2.3、Y =
0.75〜0.85のものとなっている。
組成が、モル比でBi=2.4、Sr=0.8、Nb=
2.0、O=9.0に調整されたものを用い、これ以外
は試料1の場合と同じに行う。このようにして得られた
Bi系強誘電体膜の前駆体となる膜は、その結晶化アニ
ール前の膜組成が、前述した理由により、化学式Bi X
SrY Nb2 O9 においてX =2.1〜2.3、Y =
0.75〜0.85のものとなっている。
【0012】試料4では、用いる原料溶液として、溶液
組成が、モル比でBi=2.4、Sr=0.7、Nb=
2.0、O=9.0に調整されたものを用い、これ以外
は試料1の場合と同じに行う。このようにして得られた
Bi系強誘電体膜の前駆体となる膜は、その結晶化アニ
ール前の膜組成が、前述した理由により、化学式Bi X
SrY Nb2 O9 においてX =2.1〜2.3、Y =
0.65〜0.75のものとなっている。
組成が、モル比でBi=2.4、Sr=0.7、Nb=
2.0、O=9.0に調整されたものを用い、これ以外
は試料1の場合と同じに行う。このようにして得られた
Bi系強誘電体膜の前駆体となる膜は、その結晶化アニ
ール前の膜組成が、前述した理由により、化学式Bi X
SrY Nb2 O9 においてX =2.1〜2.3、Y =
0.65〜0.75のものとなっている。
【0013】試料5では、溶液組成が、モル比でBi=
2.4、Sr=1.0、Nb=2.0、O=9.0に調
整された原料溶液を用いてこれをスピンコートし、続い
てこれを乾燥して溶媒を蒸発させる。そして、試料1〜
4で行ったRTA処理を行うことなく、このような成膜
処理を得られる膜が所望の厚さ、この例では約200n
mの厚さになるまで繰り返す。このようにして得られた
Bi系強誘電体膜の前駆体となる膜は、その結晶化アニ
ール前の膜組成が、RTA処理の有無に関係なく前記原
料溶液における各元素のモル比に決定されることから、
化学式BiX SrY Nb2 O9 においてX =2.4、Y
=1.0のものとなっている。
2.4、Sr=1.0、Nb=2.0、O=9.0に調
整された原料溶液を用いてこれをスピンコートし、続い
てこれを乾燥して溶媒を蒸発させる。そして、試料1〜
4で行ったRTA処理を行うことなく、このような成膜
処理を得られる膜が所望の厚さ、この例では約200n
mの厚さになるまで繰り返す。このようにして得られた
Bi系強誘電体膜の前駆体となる膜は、その結晶化アニ
ール前の膜組成が、RTA処理の有無に関係なく前記原
料溶液における各元素のモル比に決定されることから、
化学式BiX SrY Nb2 O9 においてX =2.4、Y
=1.0のものとなっている。
【0014】試料6では、用いる原料溶液として、溶液
組成が、モル比でBi=2.4、Sr=0.7、Nb=
2.0、O=9.0に調整されたものを用い、これ以外
は試料5の場合と同じに行う。このようにして得られた
Bi系強誘電体膜の前駆体となる膜は、その結晶化アニ
ール前の膜組成が、試料5の場合と同様にRTA処理の
有無に関係なく前記原料溶液における各元素のモル比に
決定されることから、化学式BiX SrY Nb2 O9 に
おいてX =2.4、Y =0.7のものとなっている。
組成が、モル比でBi=2.4、Sr=0.7、Nb=
2.0、O=9.0に調整されたものを用い、これ以外
は試料5の場合と同じに行う。このようにして得られた
Bi系強誘電体膜の前駆体となる膜は、その結晶化アニ
ール前の膜組成が、試料5の場合と同様にRTA処理の
有無に関係なく前記原料溶液における各元素のモル比に
決定されることから、化学式BiX SrY Nb2 O9 に
おいてX =2.4、Y =0.7のものとなっている。
【0015】このようにして試料1〜試料6の強誘電体
膜前駆体を作製したら、全ての前駆体に対し、酸素雰囲
気中にて800℃で1時間の結晶化促進アニールを行
い、試料1〜試料6のBi系強誘電体膜を得た。ここ
で、得られたBi系強誘電体膜は、それぞれその前駆体
の化学式で表される物質と、ほぼ同一の結晶相を有した
ものとなっている。このようにして得られた試料1〜6
のBi系強誘電体膜について、その化学式BiX SrY
Nb2 O9 で表される結晶相の薄膜の配向性を、X線回
折を用いて調べた。得られた結果について、試料1の結
果を図1に、試料2の結果を図2に、試料3の結果を図
3に、試料4の結果を図4にそれぞれ示す。
膜前駆体を作製したら、全ての前駆体に対し、酸素雰囲
気中にて800℃で1時間の結晶化促進アニールを行
い、試料1〜試料6のBi系強誘電体膜を得た。ここ
で、得られたBi系強誘電体膜は、それぞれその前駆体
の化学式で表される物質と、ほぼ同一の結晶相を有した
ものとなっている。このようにして得られた試料1〜6
のBi系強誘電体膜について、その化学式BiX SrY
Nb2 O9 で表される結晶相の薄膜の配向性を、X線回
折を用いて調べた。得られた結果について、試料1の結
果を図1に、試料2の結果を図2に、試料3の結果を図
3に、試料4の結果を図4にそれぞれ示す。
【0016】図1に示したように試料1では、(00
4)、(008)、(0010)などc面からの回折強
度が強いことから、この試料1の強誘電体膜、すなわち
化学式BiX SrY Nb2 O9 (X =2.1〜2.3,
Y =0.95〜1.05)で表される結晶相とほぼ同一
の相からなる薄膜は、強いc軸配向性を有していること
が分かった。また、図2に示したように試料2では、試
料1のものほどではないものの、やはりc面からの回折
強度が強いことから、試料2の強誘電体膜も、かなり強
いc軸配向性を有していることが分かった。図3に示し
たように試料3では、試料1、2のものに比較してc面
からの回折強度が弱く、c軸配向性が弱くなっているこ
とが分かった。図4に示したように試料4では、試料3
のものに比べc面からの回折強度がさらに弱くなってお
り、ほぼランダムな配向性を有していることが分かっ
た。
4)、(008)、(0010)などc面からの回折強
度が強いことから、この試料1の強誘電体膜、すなわち
化学式BiX SrY Nb2 O9 (X =2.1〜2.3,
Y =0.95〜1.05)で表される結晶相とほぼ同一
の相からなる薄膜は、強いc軸配向性を有していること
が分かった。また、図2に示したように試料2では、試
料1のものほどではないものの、やはりc面からの回折
強度が強いことから、試料2の強誘電体膜も、かなり強
いc軸配向性を有していることが分かった。図3に示し
たように試料3では、試料1、2のものに比較してc面
からの回折強度が弱く、c軸配向性が弱くなっているこ
とが分かった。図4に示したように試料4では、試料3
のものに比べc面からの回折強度がさらに弱くなってお
り、ほぼランダムな配向性を有していることが分かっ
た。
【0017】また、試料5では、図1に示した結果とほ
ぼ同じ結果が得られ、したがってこの試料5の強誘電体
膜は、試料1のものと同様に強いc軸配向性を有してい
ることが分かった。試料6では、図4に示した結果とほ
ぼ同じ結果が得られ、したがってこの試料6の強誘電体
膜は、試料4のものと同様にほぼランダムな配向性を有
していることが分かった。さらに、試料1と試料4のc
軸配向度を極点図測定から比較したところ、試料1の方
が試料4よりも5.5倍の強さだけc軸配向度が強いと
いう結果が得られた。
ぼ同じ結果が得られ、したがってこの試料5の強誘電体
膜は、試料1のものと同様に強いc軸配向性を有してい
ることが分かった。試料6では、図4に示した結果とほ
ぼ同じ結果が得られ、したがってこの試料6の強誘電体
膜は、試料4のものと同様にほぼランダムな配向性を有
していることが分かった。さらに、試料1と試料4のc
軸配向度を極点図測定から比較したところ、試料1の方
が試料4よりも5.5倍の強さだけc軸配向度が強いと
いう結果が得られた。
【0018】以上の結果から、Bi系強誘電体膜の前駆
体となる膜として、その結晶化アニール前の膜組成が、
化学式BiX SrY Nb2 O9 においてX =2.4、Y
≧0.9のものを形成すれば、これを結晶化アニールす
ることによって得られるBi系強誘電体膜は、十分に強
いc軸配向性を有したものとなることが判明した。
体となる膜として、その結晶化アニール前の膜組成が、
化学式BiX SrY Nb2 O9 においてX =2.4、Y
≧0.9のものを形成すれば、これを結晶化アニールす
ることによって得られるBi系強誘電体膜は、十分に強
いc軸配向性を有したものとなることが判明した。
【0019】Bi系層状構造ペロブスカイト型強誘電体
膜として、化学式BiX SrY Ta 2 O9 で表される結
晶相の薄膜試料を、以下のようにして3種類(試料7〜
試料9)形成した。まず、先の試料1から試料6までを
形成したシリコン基板と同じに、SiO2膜、Ti膜、
Pt膜をそれぞれ成膜したシリコン基板を3つ用意し、
それぞれのPt膜の上に、ゾル−ゲル法によって化学式
BiX SrY Ta2 O9 で表される結晶相の強誘電体薄
膜前駆体を約200nmの厚さに成膜した。
膜として、化学式BiX SrY Ta 2 O9 で表される結
晶相の薄膜試料を、以下のようにして3種類(試料7〜
試料9)形成した。まず、先の試料1から試料6までを
形成したシリコン基板と同じに、SiO2膜、Ti膜、
Pt膜をそれぞれ成膜したシリコン基板を3つ用意し、
それぞれのPt膜の上に、ゾル−ゲル法によって化学式
BiX SrY Ta2 O9 で表される結晶相の強誘電体薄
膜前駆体を約200nmの厚さに成膜した。
【0020】ここで、ゾル−ゲル法による成膜について
は以下のようにして行った。試料7では、溶液組成が、
モル比でBi=2.4、Sr=1.0、Ta=2.0、
O=9.0に調整された原料溶液を用いてこれをスピン
コートし、続いてこれを乾燥して溶媒を蒸発させる。次
いで、600〜800℃、30秒のRTA処理を酸素雰
囲気中にて行う。そして、このような一連の処理を得ら
れる膜が所望の厚さ、この例では約300nmの厚さに
なるまで繰り返す。このようにして得られた膜、すなわ
ち本発明においてBi系強誘電体膜の前駆体となる膜
は、その結晶化アニール前の膜組成が、前記原料溶液に
おける各元素のモル比に決定されることから、化学式B
iX SrY Ta2 O9 においてX =2.1〜2.3、Y
=0.95〜1.0のものとなっている。
は以下のようにして行った。試料7では、溶液組成が、
モル比でBi=2.4、Sr=1.0、Ta=2.0、
O=9.0に調整された原料溶液を用いてこれをスピン
コートし、続いてこれを乾燥して溶媒を蒸発させる。次
いで、600〜800℃、30秒のRTA処理を酸素雰
囲気中にて行う。そして、このような一連の処理を得ら
れる膜が所望の厚さ、この例では約300nmの厚さに
なるまで繰り返す。このようにして得られた膜、すなわ
ち本発明においてBi系強誘電体膜の前駆体となる膜
は、その結晶化アニール前の膜組成が、前記原料溶液に
おける各元素のモル比に決定されることから、化学式B
iX SrY Ta2 O9 においてX =2.1〜2.3、Y
=0.95〜1.0のものとなっている。
【0021】試料8では、用いる原料溶液として、溶液
組成が、モル比でBi=2.4、Sr=0.9、Ta=
2.0、O=9.0に調整されたものを用い、これ以外
は試料7の場合と同じに行う。このようにして得られた
Bi系強誘電体膜の前駆体となる膜は、その結晶化アニ
ール前の膜組成が、前述した理由により、化学式Bi X
SrY Ta2 O9 においてX =2.1〜2.3、Y =
0.85〜0.90のものとなっている。
組成が、モル比でBi=2.4、Sr=0.9、Ta=
2.0、O=9.0に調整されたものを用い、これ以外
は試料7の場合と同じに行う。このようにして得られた
Bi系強誘電体膜の前駆体となる膜は、その結晶化アニ
ール前の膜組成が、前述した理由により、化学式Bi X
SrY Ta2 O9 においてX =2.1〜2.3、Y =
0.85〜0.90のものとなっている。
【0022】試料9では、用いる原料溶液として、溶液
組成が、モル比でBi=2.4、Sr=0.8、Ta=
2.0、O=9.0に調整されたものを用い、これ以外
は試料7の場合と同じに行う。このようにして得られた
Bi系強誘電体膜の前駆体となる膜は、その結晶化アニ
ール前の膜組成が、前述した理由により、化学式Bi X
SrY Ta2 O9 においてX =2.1〜2.3、Y =
0.75〜0.80のものとなっている。
組成が、モル比でBi=2.4、Sr=0.8、Ta=
2.0、O=9.0に調整されたものを用い、これ以外
は試料7の場合と同じに行う。このようにして得られた
Bi系強誘電体膜の前駆体となる膜は、その結晶化アニ
ール前の膜組成が、前述した理由により、化学式Bi X
SrY Ta2 O9 においてX =2.1〜2.3、Y =
0.75〜0.80のものとなっている。
【0023】このようにして試料7〜試料8の中間品を
作製したら、全てのものに対し、酸素雰囲気中にて80
0℃で1時間の結晶化促進アニールを行い、試料7〜試
料9のBi系強誘電体膜を得た。ここで、得られたBi
系強誘電体膜は、それぞれその前駆体の化学式で表され
る物質と、ほぼ同一の結晶相を有したものとなってい
る。このようにして得られた試料7〜9のBi系強誘電
体膜について、その化学式BiX SrY Ta2 O9 で表
される結晶相の薄膜の配向性を、X線回折を用いて調べ
た。得られた結果について、試料7、試料8、試料9の
結果をまとめて図5に示す。
作製したら、全てのものに対し、酸素雰囲気中にて80
0℃で1時間の結晶化促進アニールを行い、試料7〜試
料9のBi系強誘電体膜を得た。ここで、得られたBi
系強誘電体膜は、それぞれその前駆体の化学式で表され
る物質と、ほぼ同一の結晶相を有したものとなってい
る。このようにして得られた試料7〜9のBi系強誘電
体膜について、その化学式BiX SrY Ta2 O9 で表
される結晶相の薄膜の配向性を、X線回折を用いて調べ
た。得られた結果について、試料7、試料8、試料9の
結果をまとめて図5に示す。
【0024】図5に示したように、Sr量が増えるに連
れ、すなわち試料9から順に試料8、試料7となるに連
れ、(004)、(008)、(0010)などc面か
らの回折強度が強くなっており、特に試料7、試料8の
強誘電体膜は十分に強いc軸配向性を有していることが
分かった。以上の結果から、Bi系強誘電体膜の前駆体
となる膜として、その結晶化アニール前の膜組成が、化
学式BiX SrY Ta2 O9 においてX =2.4、Y ≧
0.9のものを形成すれば、これを結晶化アニールする
ことによって得られるBi系強誘電体膜は、十分に強い
c軸配向性を有したものとなることが判明した。
れ、すなわち試料9から順に試料8、試料7となるに連
れ、(004)、(008)、(0010)などc面か
らの回折強度が強くなっており、特に試料7、試料8の
強誘電体膜は十分に強いc軸配向性を有していることが
分かった。以上の結果から、Bi系強誘電体膜の前駆体
となる膜として、その結晶化アニール前の膜組成が、化
学式BiX SrY Ta2 O9 においてX =2.4、Y ≧
0.9のものを形成すれば、これを結晶化アニールする
ことによって得られるBi系強誘電体膜は、十分に強い
c軸配向性を有したものとなることが判明した。
【0025】また、前記試料1、2、5と比較すると、
化学式BiX SrY Nb2 O9 のものと化学式BiX S
rY Ta2 O9 のものとでは、同じSr量であっても配
向性の幅が異なることが分かった。したがって、出発組
成のSr量を調整し、さらにはNbとTaとを適宜選択
することにより、得られるBi系強誘電体膜からなる強
誘電体膜の配向性を制御することが可能であることが分
かった。
化学式BiX SrY Nb2 O9 のものと化学式BiX S
rY Ta2 O9 のものとでは、同じSr量であっても配
向性の幅が異なることが分かった。したがって、出発組
成のSr量を調整し、さらにはNbとTaとを適宜選択
することにより、得られるBi系強誘電体膜からなる強
誘電体膜の配向性を制御することが可能であることが分
かった。
【0026】なお、前記例では、化学式BiX SrY N
b2 O9 あるいは化学式BiX Sr Y Ta2 O9 におい
て、X =2.4のものを作製してその配向性を調べた結
果を示したが、X =2.2、X =2.0についても前記
例と同様にして試料作製、配向性測定を行ったところ、
前記例とほぼ同様の結果が得られた。したがって、化学
式BiX (Sr,Ca,Ba)Y (Ta,Nb)2 OZ
〔ただし、1.70≦X ≦2.50,0.6≦Y ≦1.
20,Z =9.0±1.0〕で表される物質を主たる結
晶相(85%以上)とする、Bi系層状構造ペロブスカ
イト型強誘電体膜では、そのc軸配向性はBiのモル比
にほとんど影響を受けず、(Sr,Ca,Ba)のモル
比に大きく影響を受けることが確認された。
b2 O9 あるいは化学式BiX Sr Y Ta2 O9 におい
て、X =2.4のものを作製してその配向性を調べた結
果を示したが、X =2.2、X =2.0についても前記
例と同様にして試料作製、配向性測定を行ったところ、
前記例とほぼ同様の結果が得られた。したがって、化学
式BiX (Sr,Ca,Ba)Y (Ta,Nb)2 OZ
〔ただし、1.70≦X ≦2.50,0.6≦Y ≦1.
20,Z =9.0±1.0〕で表される物質を主たる結
晶相(85%以上)とする、Bi系層状構造ペロブスカ
イト型強誘電体膜では、そのc軸配向性はBiのモル比
にほとんど影響を受けず、(Sr,Ca,Ba)のモル
比に大きく影響を受けることが確認された。
【0027】また、前記例においては、成膜法としてゾ
ル−ゲル法を採用したが、本発明はこれに限定されるこ
となく、CVD法やスパッタリング法、レーザーアブレ
ーション法、MOD法等によって成膜を行ってもよい。
ル−ゲル法を採用したが、本発明はこれに限定されるこ
となく、CVD法やスパッタリング法、レーザーアブレ
ーション法、MOD法等によって成膜を行ってもよい。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明のBi系層状
構造ペロブスカイト型強誘電体膜の製造方法は、Bi系
層状構造ペロブスカイト型強誘電体膜の前駆体として、
その結晶化アニール前の膜組成が0.9≦Y ≦1.2で
ある膜を形成し、その後、この膜に結晶化アニール処理
を施してBi系層状構造ペロブスカイト型強誘電体膜を
得る方法であるから、得られるBi系層状構造ペロブス
カイト型強誘電体膜をc軸配向性のものにすることがで
き、したがってこれから得られる強誘電体膜を、リーク
電流特性および疲労特性に優れたものとすることができ
る。よって、このような強誘電体膜を、FRAMキャパ
シタに適用するだけでなく、DRAMの高誘電率キャパ
シタやゲート絶縁膜に強誘電体薄膜を用いるMFS型メ
モリにも適用することができる。
構造ペロブスカイト型強誘電体膜の製造方法は、Bi系
層状構造ペロブスカイト型強誘電体膜の前駆体として、
その結晶化アニール前の膜組成が0.9≦Y ≦1.2で
ある膜を形成し、その後、この膜に結晶化アニール処理
を施してBi系層状構造ペロブスカイト型強誘電体膜を
得る方法であるから、得られるBi系層状構造ペロブス
カイト型強誘電体膜をc軸配向性のものにすることがで
き、したがってこれから得られる強誘電体膜を、リーク
電流特性および疲労特性に優れたものとすることができ
る。よって、このような強誘電体膜を、FRAMキャパ
シタに適用するだけでなく、DRAMの高誘電率キャパ
シタやゲート絶縁膜に強誘電体薄膜を用いるMFS型メ
モリにも適用することができる。
【0029】また、前記結晶化アニール前の膜組成を、
0.9≦Y ≦1.2の範囲で適宜に選択し、さらには化
学式中のNbまたはTaのモル比を適宜に選択すること
により、得られるBi系層状構造ペロブスカイト型の強
誘電体膜のc軸配向性を所望する状態に調整することが
できる。
0.9≦Y ≦1.2の範囲で適宜に選択し、さらには化
学式中のNbまたはTaのモル比を適宜に選択すること
により、得られるBi系層状構造ペロブスカイト型の強
誘電体膜のc軸配向性を所望する状態に調整することが
できる。
【図1】Bi2.4 Sr1.0 Nb2.0 O9 溶液から作製し
た膜のX線回折パターンを示す図である。
た膜のX線回折パターンを示す図である。
【図2】Bi2.4 Sr0.9 Nb2.0 O9 溶液から作製し
た膜のX線回折パターンを示す図である。
た膜のX線回折パターンを示す図である。
【図3】Bi2.4 Sr0.8 Nb2.0 O9 溶液から作製し
た膜のX線回折パターンを示す図である。
た膜のX線回折パターンを示す図である。
【図4】Bi2.4 Sr0.7 Nb2.0 O9 溶液から作製し
た膜のX線回折パターンを示す図である。
た膜のX線回折パターンを示す図である。
【図5】Bi2.4 Sr0.8 Ta2.0 O9 溶液、Bi2.4
Sr0.9 Ta2.0 O9 溶液、Bi2.4 Sr1.0 Ta2.0
O9 溶液から作製した膜のX線回折パターンを示す図で
ある。
Sr0.9 Ta2.0 O9 溶液、Bi2.4 Sr1.0 Ta2.0
O9 溶液から作製した膜のX線回折パターンを示す図で
ある。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 29/788 29/792
Claims (2)
- 【請求項1】 化学式BiX (Sr,Ca,Ba)
Y (Ta,Nb)2 OZ〔ただし、1.70≦X ≦2.
50,0.6≦Y ≦1.20,Z =9.0±1.0〕で
表される物質を主たる結晶相とする、Bi系層状構造ペ
ロブスカイト型強誘電体膜を製造するに際し、 前記Bi系層状構造ペロブスカイト型強誘電体膜の前駆
体として、その結晶化アニール前の膜組成が0.9≦Y
≦1.2である膜を形成し、 その後、この膜に結晶化アニール処理を施してBi系層
状構造ペロブスカイト型強誘電体膜を得ることを特徴と
するBi系層状構造ペロブスカイト型強誘電体膜の製造
方法。 - 【請求項2】 前記Bi系層状構造ペロブスカイト型強
誘電体膜が、 化学式Bi2 SrTa2 O9 ,化学式Bi2 SrNb2
O9 ,または化学式Bi2 Sr(TaW ,Nb(2-W) )
O9 〔ただし、0≦W ≦2〕で表される物質からなるこ
とを特徴とする請求項1記載のBi系層状構造ペロブス
カイト型強誘電体膜の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9003445A JPH10194894A (ja) | 1997-01-13 | 1997-01-13 | Bi系層状構造ペロブスカイト型強誘電体膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9003445A JPH10194894A (ja) | 1997-01-13 | 1997-01-13 | Bi系層状構造ペロブスカイト型強誘電体膜の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10194894A true JPH10194894A (ja) | 1998-07-28 |
Family
ID=11557553
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9003445A Pending JPH10194894A (ja) | 1997-01-13 | 1997-01-13 | Bi系層状構造ペロブスカイト型強誘電体膜の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10194894A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7145198B2 (en) | 2001-08-28 | 2006-12-05 | Tdk Corporation | Compositions for thin-film capacitance device, high-dielectric constant insulating film, thin-film capacitance device, and thin-film multilayer capacitor |
US7242044B2 (en) | 2001-08-28 | 2007-07-10 | Tdk Corporation | Compositions for thin-film capacitance device, high-dielectric constant insulating film, thin-film capacitance device, and thin-film multilayer capacitor |
-
1997
- 1997-01-13 JP JP9003445A patent/JPH10194894A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7145198B2 (en) | 2001-08-28 | 2006-12-05 | Tdk Corporation | Compositions for thin-film capacitance device, high-dielectric constant insulating film, thin-film capacitance device, and thin-film multilayer capacitor |
US7242044B2 (en) | 2001-08-28 | 2007-07-10 | Tdk Corporation | Compositions for thin-film capacitance device, high-dielectric constant insulating film, thin-film capacitance device, and thin-film multilayer capacitor |
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