JPH10142219A - 循環冷却水の水質管理方法 - Google Patents
循環冷却水の水質管理方法Info
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- JPH10142219A JPH10142219A JP8304450A JP30445096A JPH10142219A JP H10142219 A JPH10142219 A JP H10142219A JP 8304450 A JP8304450 A JP 8304450A JP 30445096 A JP30445096 A JP 30445096A JP H10142219 A JPH10142219 A JP H10142219A
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Abstract
注入量を制御して、循環冷却水の水質を管理する水質管
理方法を提供する。 【解決手段】 循環冷却水の一部を、サンプリング配
管113を経由してサンプリングし、汚れ測定装置12
0のチューブ121と、腐食度測定装置130とに夫々
導入する。チューブ121を外側から加熱して、その熱
伝導の状況に基づいてチューブ121の内面に付着した
スケール量を判定する。また、腐食度測定装置130の
水槽内に1対の金属電極を浸漬し、金属電極間のカップ
リング電流、電気化学的電流ノイズ、電気化学的電位ノ
イズ、及び、金属細片の腐食度(mm)を測定する。これ
ら測定された各データに基づいて循環冷却水の水質及び
付着したスケール量を判定し、ブロー排出装置109、
110による循環冷却水の排出量、及び、水処理薬剤注
入装置103による薬剤注入量を制御する。
Description
管理方法に関し、特に、冷却塔における循環冷却水の水
質管理方法に関する。
や、蒸留塔、熱交換器等の機器のために冷却水が用いら
れており、特に、冷却塔(冷水塔)で冷却される循環冷
却水が多用されている。冷却塔は、循環冷却水を直接に
空気と接触させて水を蒸発させ、その潜熱により水を冷
却するものであり、冷却水と空気とを直接に接触させる
構成を採用するため、単に空気温度を高くして熱を除去
する形式の空冷式熱交換器よりも伝熱効率がよい特長が
ある。
剤が冷却水に添加されて、冷却塔における腐食防止や、
スケール及びスライムの付着防止が図られている。これ
らの水処理薬剤の添加を有効にするためには、冷却水中
の水処理薬剤の濃度を所望の範囲に保持する必要があ
る。また、開放式循環冷却水系では、循環冷却水の一部
が冷却塔で蒸発するため、補給水中に含まれて系内に持
ち込まれるカルシウムやマグネシウム等の塩類やSiO
2等が循環冷却水系で濃縮され、スケール生成の原因と
なって、熱交換効率を低下させることが知られている。
このため、濃縮された冷却水の一部をブローして系外に
排出し、それに見合う補給水と、防食剤(腐食防止剤)
やスケール防止剤等の水処理薬剤とを補給することが行
われている。
薬剤注入は、ブロー排出による排出水量と、蒸発、飛
散、漏洩等による損失水量とに見合う補給水量に応じて
定められる。しかし、損失水量を実測することは困難で
あり、実験的又は経験的に損失水量を推定しているた
め、正確な補給水量を推定すること、及び、薬剤を所望
の濃度に保持することは必ずしも容易ではない。かかる
問題を解決するため、防食剤やスケール防止剤等の薬剤
注入の管理法として、循環冷却水の電気伝導率(電導
度)を測定し、その値が一定となるように自動的にブロ
ー排出量を調節する方法が提案されている。
気伝導率が所定値より高い場合には、冷却水のブロー排
出を行うと共に、それに見合う量の補給水を補給し、更
にその補給水量に見合った量の水処理薬剤を注入する。
逆に、電気伝導率が所定値より低い場合には、冷却水の
ブロー排出及び薬剤の注入を停止する。
は、薬剤の濃縮度の調節を主目的とするものであり、間
接的に腐食成分のイオン濃度を推定するものである。従
って、循環冷却水の水質は変化するものの、循環冷却水
の電気伝導率自体には大きな影響を与えない変化が生ず
る場合には、塩素イオンなどの腐食因子の濃度変化を検
知できない。例えば、塩素イオンが増加し、硫酸イオン
が減少して、循環冷却水全体の電気伝導率がバランスす
る場合には、かかる腐食性因子の増大は検知できない。
する塩類の一部が析出する場合、例えばカルシウム塩、
特に、炭酸カルシウムが析出する場合には、循環冷却水
の電気伝導率が下がるため、ブロー排出流量が減少する
方向に調節される。しかし、この場合には、炭酸カルシ
ウムの析出によりスケールが生成されるものであり、上
記提案された方法では、スケール付着の防止とは逆の方
向の制御が行われることとなる。
行う方法は、循環冷却水中の腐食性因子による腐食や、
付着スケール量の増大を防止するための管理には不適当
であった。このため、従来から、循環冷却水の水質管理
を適正に行うことが出来る方法が要望されていた。
れたものであり、冷却塔における循環冷却水の水質管
理、特に、腐食性因子の把握に基づく防食管理やスケー
ルなどの汚れ係数把握に基づくスケール防止管理を適正
に行うことが出来る、循環冷却水の水質管理方法を提供
することを目的とするものである。
に、本発明の第1の視点における循環冷却水の水質管理
方法は、ブロー排出装置及び水処理薬剤注入装置を備え
た冷却水循環系における循環冷却水の水質管理方法にお
いて、循環冷却水の一部をサンプリングし、該サンプリ
ングした冷却水に浸漬した1対の金属電極間のカップリ
ング電流及び電気化学的電流ノイズを測定し、該測定さ
れたデータに基づいて循環冷却水の水質を判定し、該判
定結果に基づいて、ブロー排出装置による循環冷却水の
排出量及び/又は水処理薬剤注入装置による薬剤注入量
を制御することを特徴とする。
グした冷却水に浸漬した、少なくとも一方が別の金属電
極から成る1対の金属電極を利用して、その間の電気化
学的電位ノイズを測定し、前記測定されたカップリング
電流、電気化学的電流ノイズ及び電気化学的電位ノイズ
に基づいて冷却水の水質を判定する構成が採用される。
グした冷却水に浸漬した金属の腐食度を測定することも
本発明の好ましい態様である。本発明の第1の視点の水
質管理方法は、特に防食剤の注入量の制御のために用い
ることが好ましい。
ロー排出装置及び水処理薬剤注入装置を備えた冷却水循
環系における循環冷却水の水質管理方法において、循環
冷却水の一部をチューブ内に導き、該循環冷却水を含む
チューブの外側より加熱し、チューブからの伝熱状況を
測定し、該測定結果に基づいてチューブに付着したスケ
ール量を推定し、該推定結果に基づいてブロー排出装置
による循環冷却水の排出量及び/又は水処理剤注入装置
による薬剤の注入量を制御することを特徴とする。
スケール防止剤の注入量の制御に用いることが好まし
い。
水の水質又はスケール付着量が定量的に把握されるの
で、冷却塔における循環冷却水の水質管理が適正に行わ
れる。
る循環冷却水の水質管理方法を、その実施形態例に基づ
いて詳細に説明する。図1は、本実施形態例の方法を実
施する、冷却塔を含む循環冷却水系のブロック図であ
る。同図において、101は冷却塔、102は熱交換
器、103は水処理装置であり、冷却塔101と熱交換
器102との間には冷却水供給管104と冷却水戻り管
105とが配設され、冷却水供給管104には循環ポン
プ106が配設されている。
示しない冷却器が設置され、冷却器の上側には図示しな
い散水器が設けられており、また、冷却器の下側には散
水器から散水された冷却水を受ける図示しない受皿が設
けられている。散水器には冷却水戻り管105が接続さ
れており、受皿には冷却水供給管104が接続されてい
る。ケーシングの上部にはファンが設置され、側面には
通風用開口が設けられている。
塔101は放熱部として、夫々作用する。冷却塔101
内の冷却水は、循環ポンプ106によって、冷却供給管
104を経由して熱交換器102に供給される。熱交換
器102で熱交換された水は、冷却水戻り管105を経
由して、冷却塔101に循環冷却水として戻される。こ
のようにして、冷却塔101、冷却水供給管104、熱
交換器102、及び、冷却水戻り管105は、冷却水循
環系を構成している。この循環系に補給水を供給するた
めに、補給水供給管107が、冷却塔101のケーシン
グ内に差し込まれるように設置され、補給系を構成して
いる。
ブロー排出系として、冷却水供給管104から分岐する
枝管にブロー弁を設ける方法、或いは、受皿にブロー配
管を設ける方法のいずれもが採用できる。本実施形態例
では、後者の方法が採用されており、受皿にブロー配管
108を接続し、このブロー配管108には、ブローポ
ンプ109及びブロー弁110が対応して設けられる。
剤やスケール防止剤などの水処理薬剤を注入するために
設置される。薬剤は、薬注ポンプ111によって、薬剤
配管112を経由して冷却塔101に送られる。薬剤配
管112は、冷却塔101のケーシング内に差し込まれ
るように設置されている。
抜くためのサンプリング配管113が分岐しており、こ
のサンプリング配管113は、汚れ測定装置120のチ
ューブ121と、腐食測定装置130の水槽とに接続さ
れている。
電気化学的ノイズ法を用いて循環冷却水に浸漬した金属
電極間のカップリング電流、電気化学的電流ノイズ及び
電気化学的電位ノイズを測定し、この測定データから、
腐食速度(腐食率)や腐食形態を求めるために利用され
る。測定結果は、制御装置140に入力され、制御装置
140からは、ブロー弁110及び薬注ポンプ111に
制御信号が出力される。例えば、循環冷却水による金属
の腐食速度が大きくなったと判断されたときには、ブロ
ー弁110を開放して循環冷却水をブロー排出すると共
に補給水の補給を行い、且つ、薬注ポンプ111の作動
を制御して、防食剤の薬注量を調節する。
内に循環冷却水を通し、チューブ121外側よりヒータ
122によって加熱し、この加熱時の伝熱を測定するこ
とにより、汚れ係数を算出している。
様に制御装置140に入力され、制御装置140から
は、ブロー弁110及び薬注ポンプ111に対する制御
信号が出力される。例えば、汚れ係数が大きく、スケー
ルが析出しやすい水質と判断されたときには、ブロー弁
110を開放して循環冷却水をブロー排出すると共に補
給水の補給を行い、且つ、薬注ポンプ111の作動を制
御して、スケール防止剤の薬注量を調節する。
の詳細を示す。腐食測定装置130は、サンプリングさ
れた冷却水12を収容する水槽11を備えており、循環
冷却水は、図1のチューブ121から所定の流量で水槽
11内に導入される。また、水槽11からは図示しない
配管を経由して冷却水循環系に戻される。水槽11内の
冷却水12中には、腐食測定対象となる金属表面と実質
的に同じ材質を有する3個の測定電極、つまり、第1、
第2及び第3の各電極21、22、23が浸漬されてい
る。各電極21〜23は、測定対象の金属表面と実質的
に同じ腐食条件である同じ温度条件の下におかれる。
る第1の電極対の間には、内部抵抗がほぼゼロの電流測
定回路、いわゆる無抵抗電流計(zero resistance amme
rter)24が接続されている。また、第2の電極22及
び第3の電極23から成る第2の電極対の間には、電極
側に電気的な影響を与えないで信号電圧を測定できる、
入力インピーダンスが非常に大きなアンプ回路であるバ
ッファー回路25が接続されている。
の電極22から成る第1の電極対の間には、双方の電極
表面の腐食の進行程度に応じたカップリング電流(結合
電流)が流れる。このカップリング電流は、無抵抗電流
計24によって測定され、信号処理回路31で処理され
て直流電流成分(Imean)aとしてコンピュータ71に
送られると共に、信号処理回路32のフィルタ回路によ
って、その低周波数領域である1Hz程度以下の周波数
領域の成分が抽出された後に所定の信号処理が行われ
る。
流を信号処理回路32内のバンドパスフィルタ回路で濾
波することによって、カップリング電流の内の0.01
〜1Hz程度の周波数帯域の信号成分が抽出され、これ
に所定の信号処理を行うことにより、電気化学的電流ノ
イズ(In)bが得られる。得られた電気化学的電流ノ
イズbも、コンピュータ71のデータ記憶部72に時系
列で蓄積される。また、これに代えて、電気化学的電流
ノイズbは、コンピュータ71に取り込まれたカップリ
ング電流の直流成分a(Imean)に所定の演算処理を行
って、その標準偏差を求めることによっても同様に得ら
れる。
る第2の電極対の間の電位差は、バッファー回路25に
よって測定され、この電位差から、信号処理回路33内
のフィルタ回路によって1Hz程度以下の周波数成分が
抽出される。本実施形態例では、特にバンドパスフィル
タ回路を利用して、0.01〜1Hz程度の周波数帯域
の電位差変動を抽出し、これを信号処理することによっ
て、電気化学的電位ノイズc(Vn)を得る。電気化学
的電位ノイズcは、コンピュータ71のデータ記憶部7
2に時系列で蓄積される。なお、これに代えて、電気化
学的電位ノイズcは、電位差を直接にコンピュータ71
に取り込んで所定の演算処理を行って、その標準偏差を
求めることによっても同様に得られる。
における、カップリング電流の直流成分(Imean)a、
電気化学的電流ノイズb(In)を求める演算回路3
1、32、及び、電気化学的電位ノイズc(Vn)を求
める演算回路33の構成を夫々示している。これら演算
回路31〜33は、各データをアナログ的に処理する一
例である。
第2の電極22から成る第1の電極対の間の電流(電流
信号)は、無抵抗電流計24によってカップリング電流
として測定される。カップリング電流は、信号処理回路
31に入力され、まず、図示しないRMS処理回路部
分、DCコンバータ部分、及び、対数変換回路部分を内
蔵する対数コンバータ41に入力される。対数コンバー
タ41では、そのRMS処理回路部分で、カップリング
電流の2乗平均が求められ、次いで、DCコンバータ部
分でその2乗平均が直流に変換され、次いで、対数変換
回路部分で対数に変換される。対数コンバータ41の出
力は、A/Dコンバータ42に送られ、ここでデジタル
信号に変換されて、カップリング電流の直流成分a(I
mean)としてコンピュータ71に入力される。
プリング電流は、更に、信号処理回路32のバンドパス
フィルタ回路51にも入力されており、0.01〜1H
z程度の周波数帯域の成分が抽出された上で、先の対数
コンバータ41と同様な構成を有する対数コンバータ5
2に入力されて、所定の信号処理及び対数変換が行わ
れ、さらに、A/Dコンバータ53によってデジタル信
号に変換された後に、電気化学的電流ノイズ(In)b
としてコンピュータ71に入力される。
る第2の電極対の間の電位差(電圧信号)は、図3
(b)に示したように、バッファー回路25によって測
定され、信号処理回路33内のバンドパスフィルタ回路
61によって0.01〜1Hz程度の周波数帯域の成分
が抽出された上で、先の対数コンバータ41、52の構
成と同様な構成を有する対数コンバータ62に入力され
る。対数コンバータ62によって所定の信号処理及び対
数変換が行われ、さらに、A/Dコンバータ63によっ
てデジタル信号に変換された後に、電気化学的電位ノイ
ズ(Vn)cとしてコンピュータ71に入力される。
えて、デジタル処理を行う回路構成を採用することもで
き、このようなデジタル回路構成によっても同様な信号
が得られる。
には、更に、金属細片20が浸漬されている。金属細片
20は、腐食を測定する対象である循環水冷却系内の金
属表面と同一材質の金属片から成り、水槽11内の冷却
水12中に一定時間浸漬した後に取り出される。腐食に
よる金属細片20の肉厚の減量(mm)が測定され、その
測定データは、入力装置26によって入力され、コンピ
ュータ71の記憶装置72内に腐食度dとして蓄積され
る。
に蓄積されている各測定データ、つまり、カップリング
電流a(Imean)、電気化学的電流ノイズb(In)、
電気化学的電位ノイズc(Vn)、及び、腐食度dから
成る測定データに基づいて、下記式(1)、(2)、
(3)を利用し、対応する演算手段73、74、75に
よって、各腐食係数K1、K2、K3が算出される。
meanを利用して K1=Cn/ΣImean −−−−−−−−−−−−(1) からK1を算出する。ここで、Cnは、腐食液12中に金
属細片20を所定時間浸漬した後の腐食度(mm)dを
示し、ΣImeanは、腐食度Cnに対応した所定時間内に
おける電流Imeanの蓄積量(クーロン)を示す。
Rn=K2・ΣIn/Vnを利用して K2=Cn/Σ(In/Vn) −−−−−−−−−−−−(2) からK2を算出する。ここで、Rnは電気化学的抵抗ノイ
ズ(Ω・秒)であり、Σ(In/Vn)は、腐食度Cnに
対応した所定時間内におけるIn(電気化学的電流ノイ
ズb)/Vn(電気化学的電位ノイズc)の蓄積量(ク
ーロン/ボルト)を示す。
・ΣIn・ΣImean/ΣVn)を利用して K3=Cn 2/(ΣIn・ΣImean/ΣVn) −−−−−−−−(3) からK3を算出する。ここで、ΣIn、ΣImean、及び、
ΣVnは夫々、腐食度Cnに対応した所定時間内における
In(電気化学的電流ノイズb)の蓄積量(クーロ
ン)、Imean(カップリング電流a)の蓄積量(クーロ
ン)、及び、Vn(電気化学的電位ノイズc)の蓄積量
(ボルト・秒)を示す。
を用い、特定の時間周期毎に測定したImean(カップリ
ング電流a)と、In(電気化学的電流ノイズb)、及
び、Vn(電気化学的電位ノイズc)の各測定データに
基づいて、下記式(4)、(5)、(6)を利用し、対
応する演算手段76、77、78によって、各腐食速度
C1、C2、C3(mm/年)が算出される。
C1、C2、C3(mm/年)を、演算手段79によって
算術平均し、この値C4を平均腐食速度とする。
C1、C2、C3、及び、平均腐食速度C4の推移は、CR
T13の画面上に出力され、或いは、プリンタ14によ
るプリントアウトとして出力表示される。同様に、腐食
速度の瞬時値や、それを時系列で表すトレンドの推移に
ついても出力表示させることが出来る。
C4の出力に加えて、Imean(カップリング電流a)
と、In(電気化学的電流ノイズb)、及び、Vn(電気
化学的電位ノイズc)の各測定データの瞬時値や、それ
を時系列で表したトレンドの推移や、その累積値なども
夫々個別に、或いは、相互に関連付けて表示させること
もできる。
を実施する腐食度測定装置を示すブロック図である。本
実施形態例における腐食度測定装置130Aは、図2の
コンピュータ71外部で行われる腐食の有無の判断に代
えて、腐食の有無等の判断自体をコンピュータ71A内
部で行う。水槽11内の電極等の構成及び各演算部等の
構成は、コンピュータ内部の構成を除いて、先の実施形
態例の構成と同様である。コンピュータ71Aの内部に
は、図2に示したと同様なデータを記憶するデータ記憶
部72と、信号処理部を構成する第1の処理部81〜8
4、及び、第2の処理部91〜97とが示されている。
各信号処理部内における演算部及び判断部には、対応す
る処理内容が流れ記号形式で示してある。
4において、データ記憶部72から得られるデータに基
づいて、カップリング電流a(Imean)と電気化学的電
流ノイズb(In)とを対応させ腐食の程度を把握す
る。この場合、In(電気化学的電流ノイズb)/I
mean(カップリング電流a)の比をIn/Imean比較部
81において演算し、腐食の形態を次の4形態に分け、
対応する判定部82〜83で判定する。
及び局所腐食の判断は判定部83で、また、ピッチング
の判断は判定部84で夫々行い、対応する警報が出力さ
れる。このように、第1の処理部81〜84では、In
/Imeanの比を求め、その瞬時値から腐食の発生を判断
する。或いは、これに代えて、In/Imean比較部81
で得られた比の瞬時値を時系列で表したトレンドの推移
を判断することにより、腐食の形態の推移を把握するこ
とも出来る。局所腐食においては、全面腐食での腐食速
度又は腐食度のような定量的な判断のみでは十分でな
く、その腐食の形態を判断することが重要になる。
るように、In(電気化学的電流ノイズb)、及び/又
は、Vn(電気化学的電位ノイズc)の信号波形を解析
し、腐食の形態判断が行われる。特に、局部腐食につい
ては、各ノイズ信号の測定データにおいて、低周波ノイ
ズ成分が増加してくることから、この低周波ノイズ成分
のピーク波形信号を解析して局部腐食の形態を判断す
る。
比較して判断する。 (b)ノイズ信号のピーク繰返し周期の大小を比較して
判断する。 (c)ノイズ信号の低周波数ピーク成分数の大小を比較
して判断する。
(電気化学的電流ノイズb)又はVn(電気化学的電位
ノイズc)の信号のピーク波形を、ノイズピーク波形解
析部91によって解析する。引続き、解析された信号の
ピーク高さ/ピーク幅の比を高さ/幅比較部92によっ
て求める。更に、繰返し周期検出部93によって、ノイ
ズピークの繰返し周期が検出されると共に、低周波数成
分検出部94によって、ノイズピークの内で0.01〜
1Hzの範囲の低周波成分のピーク数(低周波数成分ピ
ーク数)が検出される。各比較部92及び検出部93、
94によって求められた結果を、次の3通りに区別する
ことで、対応する判定部95〜97において、腐食形態
が判定され、その旨が出力される。
且つ、ピーク繰返し周期及び低周波数成分ピーク数の少
なくとも一方が小さいときには、全面腐食判定部95に
より、全面腐食と判定される。
且つ、ピーク繰返し周期及び低周波数成分ピーク数の少
なくとも一方が大きいときには、応力腐食割れ判定部9
6により、応力腐食割れと判定される。。
ときには、ピッチング判定部97でピッチングと判定さ
れる。
4に表示される。また、上記に代えて、前記比の瞬時値
や、それを時系列で表したトレンドをCRT13上に表
示し、或いは、プリンタ14でプリントアウトして、そ
の推移を観察して腐食形態を把握してもよい。
め、既知の水質を有する循環冷却水中で、全面腐食、応
力腐食割れ又はピッチングを生起した標準金属から成る
試料試験片についてのデータを取得し、各チェック項目
についての判断基準値を求めることが好ましい。
無や程度の判定に基づいて、循環冷却水の水質が判断さ
れ、これに基づいて、循環水冷却系に対するブロー排出
量及び防食剤の注入量の調節が可能となる。
法では、冷却塔における循環冷却水の水質管理におい
て、腐食性因子の把握に基づく循環冷却水系の金属材料
の防食管理と、スケール付着等に関する汚れ係数の把握
に基づく熱交換材料へのスケール防止管理との双方を可
能とするものである。
づいて説明したが、本発明の循環冷却水の水質管理方法
は、上記実施形態例の構成にのみ限定されるものではな
く、上記実施形態例の構成から種々の修正及び変更を施
したものも、本発明の範囲に含まれる。
冷却塔における循環冷却水の水質が定量的に把握でき、
ブロー排出量及び薬剤注入量の制御を定量的に行うこと
が出来る利点がある。
方法を実施する冷却水循環系の系統図。
構成を示すブロック図。
置の信号処理回路の構成を示すブロック図。
管理方法を実施する腐食度測定装置の信号処理回路の構
成及び処理を示す模式的ブロック図。
Claims (6)
- 【請求項1】 ブロー排出装置及び水処理薬剤注入装置
を備えた冷却水循環系における循環冷却水の水質管理方
法において、 循環冷却水の一部をサンプリングし、該サンプリングし
た冷却水に浸漬した1対の金属電極間のカップリング電
流及び電気化学的電流ノイズを測定し、該測定されたデ
ータに基づいて循環冷却水の水質を判定し、該判定結果
に基づいて、ブロー排出装置による循環冷却水の排出量
及び/又は水処理薬剤注入装置による薬剤注入量を制御
することを特徴とする、循環冷却水の水質管理方法。 - 【請求項2】 前記サンプリングした冷却水に浸漬し
た、少なくとも一方が別の金属電極から成る1対の金属
電極間の電気化学的電位ノイズを更に測定し、前記測定
されたカップリング電流、電気化学的電流ノイズ及び電
気化学的電位ノイズに基づいて前記冷却水の水質を判定
する、請求項1に記載の循環冷却水の水質管理方法。 - 【請求項3】 更に、前記サンプリングした冷却水に浸
漬した金属材料の腐食度を測定する、請求項1又は2に
記載の循環冷却水の水質管理方法。 - 【請求項4】 前記薬剤が防食剤である、請求項1乃至
3の何れか一に記載の循環冷却水の水質管理方法。 - 【請求項5】 ブロー排出装置及び水処理薬剤注入装置
を備えた冷却水循環系における循環冷却水の水質管理方
法において、 循環冷却水の一部をチューブ内に導き、該チューブの外
側より加熱し、該チューブからの伝熱状況を測定し、該
測定結果に基づいてチューブに付着したスケール量を推
定し、該推定結果に基づいてブロー排出装置による循環
冷却水の排出量及び/又は水処理剤注入装置による薬剤
注入量を制御することを特徴とする、循環冷却水の水質
管理方法。 - 【請求項6】 前記薬剤がスケール防止剤である、請求
項5に記載の循環冷却水の水質管理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30445096A JP3583568B2 (ja) | 1996-11-15 | 1996-11-15 | 循環冷却水の水質管理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
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