JPH10101985A - 塗料組成物 - Google Patents
塗料組成物Info
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- JPH10101985A JPH10101985A JP8260972A JP26097296A JPH10101985A JP H10101985 A JPH10101985 A JP H10101985A JP 8260972 A JP8260972 A JP 8260972A JP 26097296 A JP26097296 A JP 26097296A JP H10101985 A JPH10101985 A JP H10101985A
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Abstract
良好な耐水性、耐薬品性、外観などを有する塗膜を与
え、さらに環境保全性や安全性にも優れる塗料組成物を
提供する。 【解決手段】 (1)、式(I):−CF2−CFX− (I) (式中、Xはフッ素原子、塩素原子、水素原子またはト
リフルオロメチル基である)で表されるフルオロオレフ
ィン構造単位(1)、(2)、式(II): 【化1】 (式中、Rは炭素数1〜8のアルキル基である)で表さ
れるβ−メチル置換α−オレフィン構造単位(2)、
(3)化学的硬化反応性基を有する単量体に基づく構造
単位(3)、(4)エステル基を側鎖に有する単量体に
基づく構造単位(4)、および(5)他の共重合可能な
単量体に基づく構成単位(5)を含み、数平均分子量1
000〜500000である含フッ素共重合体(A)と
硬化剤(B)とを含む硬化性組成物において、金属酸化
物ゾル(C)を含有することを特徴とする塗料組成物。
Description
る。さらに詳しくいえば、本発明は樹脂成分中に化学的
に結合し得る特定の含フッ素共重合体と硬化剤と金属酸
化物ゾルとを必須成分として含有する塗料組成物であっ
て、耐汚染性、汚染除去性、耐候性、耐薬品性、耐湿性
および外観に優れた硬化塗膜を与え、かつ環境保全性や
安全性が高い塗料組成物に関するものである。
中に含まれる油滴や塵埃などが多くなり、その結果、建
造物や自動車などに塗装された塗膜が以前に比べて汚染
されやすくなるとともにその汚れが除去しにくい等の問
題が生じている。このようなことから塗膜の性能として
も光沢、外観、耐水性、耐薬品性の良好な塗膜であると
ともに汚染に対する耐性、即ち耐汚染性や、汚染された
塗膜からの汚染物の除去性、即ち汚染除去性も併せもつ
ことが望まれるようになってきている。また塗料として
も環境保全性及び安全性に優れた塗料組成物の創出が望
まれている。ところで従来より使用されている耐汚染性
塗料は含フッ素樹脂を主要成分とするもので、その耐汚
染性は含フッ素樹脂の耐候性によるものであった。含フ
ッ素樹脂は、(1)フッ素原子−炭素原子間の結合エネ
ルギーが大きいことに起因する安定性、並びに(2)水
素原子よりもフッ素原子の原子半径が大きいこと及びフ
ッ素分子間の分極率が低い(0.68×10-24CC)
ため表面自由エネルギーが低いことに起因する撥水性、
撥油性によりその機能を発現している。また、フッ素樹
脂を塗料用として用いるためには溶剤に対する溶解性を
向上させる等の目的から、フルオロオレフィンとシクロ
ヘキシルビニルエーテル等のビニルエーテル単量体との
共重合体とするもの(特開昭57−34107号公
報)、含フッ素共重合体とアクリル共重合体との樹脂混
合物の形態で用いられるもの(特開昭61−12760
号公報)などがある。しかしながらこれらは含フッ素単
量体に基づく部分が少なくなり、含フッ素樹脂本来の高
耐候性、耐汚染性が充分発揮されていないのが現状であ
る。また塗料用の含フッ素樹脂の耐候性、耐汚染性を改
良するものとして、フルオロオレフィンとβ−メチル置
換α−オレフィンと化学的硬化反応性基を有する単量
体、及びエステル基を側鎖に有する単量体等との共重合
体が提案されている(特開平4−279612号公
報)。しかしながら汚染除去性については未だ充分では
ない。一方耐汚染性の改良については有機ケイ素化合物
の部分縮合物と特定のシリカ微粒子を配合してなるコー
ティング組成物が提案されている(特開平2−3468
号公報)。しかしながらこの公報においてはコーティン
グ組成物に使用する樹脂成分については詳細な記載がな
されていない。さらにアクリルポリオール樹脂、結合
剤、無機質オルガノゾル及び溶剤を含有する塗料用組成
物が提案されている(特開平4−173882号公
報)。しかしながらこの塗料組成物は耐汚染性及び耐候
性についてはある程度改良されているものの汚染除去性
が不充分であるという欠点を有している。このように耐
汚染性、汚染除去性、耐候性がともに優れる塗膜を与え
る塗料組成物はいまだ見いだされていないのが現状であ
る。
情の下で耐汚染性、汚染除去性及び耐候性に優れ、かつ
良好な耐水性、耐薬品性、外観などを有する塗膜を与
え、さらに環境保全性や安全性にも優れる塗料組成物を
提供することを目的としてなされたものである。
有する塗料組成物を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、
特定の含フッ素共重合体(A)と硬化剤(B)と金属酸
化物ゾル(C)とを含有する塗料組成物がその目的に適
合し得る事を見いだし、この知見に基づいて本発明を完
成するに至った。すなわち本発明は、 [1] (1)、式(I):−CF2−CFX− (I) (式中、Xはフッ素原子、塩素原子、水素原子またはト
リフルオロメチル基である)で表されるフルオロオレフ
ィン構造単位(1)、(2)、式(II):
ある)で表されるβ−メチル置換α−オレフィン構造単
位(2)、(3)化学的硬化反応性基を有する単量体に
基づく構造単位(3)、(4)エステル基を側鎖に有す
る単量体に基づく構造単位(4)、および(5)他の共
重合可能な単量体に基づく構造単位(5)を含み、数平
均分子量1000〜500000である含フッ素共重合
体(A)と硬化剤(B)とを含む硬化性組成物におい
て、金属酸化物ゾル(C)を含有することを特徴とする
塗料組成物であり、また [2]金属酸化物ゾルが酸化ケイ素ゾルの分散体である
前記[1]記載の塗料組成物であり、さらに [3]酸化ケイ素ゾルの分散体がシランカップリング剤
により表面処理されたものである前記[1]または
[2]記載の塗料組成物である。
られる含フッ素共重合体(A)は、前記(1)〜(5)
の構造単位を含む共重合体である。以下、含フッ素共重
合体(A)を構成する各構造単位について説明する。
ルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、トリフ
ルオロエチレンおよびヘキサフルオロプロピレンであ
る。構造単位(1)の含フッ素共重合体(A)中におけ
る含有割合は20〜60モル%である。20モル%未満
の場合は塗膜の耐候性が劣り、60モル%を超える場合
は含フッ素共重合体(A)の溶媒への溶解性が劣る。
レン、2−メチル−1−ブテン、2−メチル−1−ペン
テン、2−メチル−1−ヘキセンなどであり、その含フ
ッ素共重合体(A)中における含有割合は5〜45モル
%である。5モル%未満の場合は塗膜の耐候性が劣り、
45モル%をこえる場合は含フッ素共重合体(A)の合
成が困難となる。また構造単位(1)と(2)の合計量
の含フッ素共重合体(A)中における含有割合は40〜
90モル%、好ましくは50〜85モル%である。40
モル%未満の場合は塗膜の耐候性、耐汚染性、耐熱黄変
性、耐薬品性に劣り、90モル%を越える場合は含フッ
素共重合体(A)の溶解性が劣り、また塗膜の光学的性
質も劣る。
でブロックされた水酸基、エポキシ基、カルボキシル
基、ビニルエーテルでブロックされたカルボキシル基、
アミノ基、イソシアネート基、ブロックイソシアネート
基、シリル基などの化学的硬化反応性基を有する単量体
に基づくものである。これらの化学的硬化反応性基の
内、好ましいものは水酸基である。構造単位(3)の含
フッ素共重合体(A)中における含有割合は1〜45モ
ル%、好ましくは1〜30モル%、特に好ましくは5〜
15モル%であり、1%未満では硬化性が不十分とな
り、また45モル%を越える場合は含フッ素共重合体
(A)のゲル化が生じ易く、保存安定性に劣り、また得
られる塗膜がもろくなる。水酸基を有する単量体として
は、例えば2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、3−
ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシプ
ロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプ
ロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエ
ーテル、4−ヒドロキシ−2−メチルブチルビニルエー
テル、5−ヒドロキシペンチルビニルエーテル、6−ヒ
ドロキシヘキシルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチ
ルアリルエーテル、4−ヒドロキシブチルアリルエーテ
ル、グリセロールモノアリルエーテルなどのビニルエー
テル類、アリルエーテル類があげられる。
ばグリシジルビニルエーテル、グリシジルアリルエーテ
ル、グリシジル(メタ)アクリレート、1,4−ペンタ
ジエンモノエポキサイドなどがあげられる。
リメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル
トリプロポキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラ
ン、ビニルジメチルメトキシシラン、トリメトキシシリ
ルエチルビニルエーテル、γ−(メタ)アクリロイルオ
キシプロピルトリメトキシシランなどがあげられる。そ
のほか構造単位(3)を与える単量体としては特開平4
−279612号公報に記載されている単量体があげら
れる。
に有する単量体としては重合性不飽和基とエステル基を
有するものであれば何であってもよいが、好ましいもの
としてはカルボン酸ビニルエステル、ジカルボン酸のジ
エステルがあげられる。カルボン酸ビニルとしては、例
えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イ
ソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプロン酸ビニル、
バーサチック酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン
酸ビニル、安息香酸ビニル、p−tert−ブチル安息
香酸ビニル、サリチル酸ビニル、シクロヘキサンカルボ
ン酸ビニル、ヘキサフルオロプロピオン酸ビニル、トリ
クロロ酢酸ビニルなどがあげられ、ジカルボン酸のジエ
ステルとしては、例えばマレイン酸またはフマル酸のジ
メチル、ジエチル、ジプロピル、ジブチル、ジフェニ
ル、ジベンジル、ジトリチル、ジトリフルオロメチル、
ジトリフルオロエチル、ジヘキサフルオロプロピルエス
テルなどがあげられる。
中の含有量は1〜45モル%、好ましくは5〜40モル
%、特に好ましくは10〜30モル%である。1モル%
未満の場合は含フッ素共重合体(A)の溶解性、相溶性
などが劣り、またガラス転移温度が低くなるなど好まし
くない。また45モル%を超える場合は塗膜の耐候性に
劣り好ましくない。構造単位(4)は共重合体(A)の
相溶性、ガラス転移温度、顔料分散性、および得られる
塗膜の光沢、耐汚染性、硬度、基材への密着性の改善に
寄与する。
可能な他の単量体に基づく構造単位(5)を、含フッ素
共重合体(A)中に45モル%以下、好ましくは1〜1
5モル%含有せしめ、構造単位(1)〜(4)が与える
前記特性を損なわずに、該他の単量体が有する他の性質
を付与せしめることができる。他の単量体としては例え
ばメチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−
プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテ
ル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエー
テル、tert−ブチルビニルエーテル、n−ペンチル
ビニルエーテル、n−ヘキシルビニルエーテル、n−オ
クチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエー
テル、2−アセトキシエチルビニルエーテル、2−クロ
ロエチルビニルエーテルなどのアルキルビニルエーテル
類;シクロペンチルビニルエーテル、シクロヘキシルビ
ニルエーテル、メチルシクロヘキシルビニルエーテル、
シクロオクチルビニルエーテル、などのシクロアルキル
ビニルエーテル類;ベンジルビニルエーテル、フェネチ
ルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、2−フェ
ノキシエチルビニルエーテル、安息香酸2−ビニロキシ
エチルなどの芳香族基を有するビニルエーテル類;2,
2,2−トリフルオロエチルビニルエーテル、2,2,
3,3−テトラフルオロプロピルビニルエーテル、2,
2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルビニルエーテ
ル、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ
ペンチルビニルエーテル、2,2,3,3,4,4,
5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ヘキサデカ
フルオロノニルビニルエーテル、パーフルオロメチルビ
ニルエーテル、パーフルオロエチルビニルエーテル、パ
ーフルオロプロピルビニルエーテルなどのフルオロアル
キルビニルエーテル類;フルオロアルキルエチレン類な
どが代表的なものとしてあげられる。そのほか、アクリ
ル酸またはメタクリル酸のエステル、たとえば、アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、
アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチル、アクリル
酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ラウリ
ル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリ
ル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸オク
チル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリチルな
どのアクリル酸またはメタクリル酸の炭素数1〜18の
アルキルエステル;アクリル酸メトキシブチル、メタク
リル酸メトキシブチル、アクリル酸メトキシエチル、メ
タクリル酸メトキシエチル、アクリル酸エトキシブチ
ル、メタクリル酸エトキシブチルなどのアクリル酸また
はメタクリル酸の炭素数2〜18のアルコキシアルキル
エステル類;ビニル芳香族化合物、たとえば、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−クロル
スチレンなども共重合することができる。
のうち、構造単位(1)がテトラフルオロエチレンに基
づく構造単位(1a)の場合には、カルボキシル基を有
する単量体に基づく構造単位(5a)を含有せしめるこ
とが特に有効である。前記カルボキシル基を有する単量
体としては、重合性不飽和基を有するカルボン酸化合物
であれば何であってもよいが、たとえばアクリル酸、メ
タクリル酸、ビニル酢酸、クロトン酸、桂皮酸、3−ア
リルオキシプロピオン酸、イタコン酸、イタコン酸モノ
エステル、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、マレ
イン酸無水物、フマル酸、フマル酸モノエステル、フタ
ル酸ビニル、ピロメリット酸ビニルなどがあげられる。
好ましくはアクリル酸、メタクリル酸、ビニル酢酸、ク
ロトン酸である。カルボキシル基を有する単量体に基づ
く構造単位(5a)は、水への分散性、硬化反応性や顔
料の該共重合体溶液への分散性を改善し、与える塗膜の
光沢、硬度、基材への密着性などを改善する。この場
合、構造単位(1a)/(2)/(3)/(4)/
(5)/(5a)のモル比は30〜60/5〜45/1
〜45/1〜45/0〜45/0.1〜15(ただし、
(1)+(2)が40〜90モル%)であるのが好まし
い。構造単位(5a)が0.1モル%未満の場合は前記
の特性が低下し、15モル%を超える場合は貯蔵安定性
に劣る場合がある。構造単位(1)〜(5)及び(5
a)はそれぞれ2種以上であってもよい。
含フッ素共重合体(A)は、数平均分子量が1000〜
500000、好ましくは3000〜100000であ
り、ガラス転移温度は−40〜90℃、好ましくは−1
0〜70℃である。数平均分子量が1000未満では塗
膜の硬化が不十分となり、500000を越えると塗料
の粘度が大きくなり取り扱いが困難になる。
たは溶液重合法などで前記単量体成分を共重合して得る
事ができる。重合温度、重合溶媒、重合開始剤などの具
体的重合条件は特開平4−279612号公報に記載さ
れている方法を用いる事ができる。また必要に応じて水
分散型、粉体型などの樹脂形態をとることができる。
体(A)と共に、硬化剤(B)を用いる。硬化剤(B)
が含フッ素共重合体(A)中の前記硬化反応性基と反応
して架橋するため、1分子中に官能基2個以上を有する
化合物であれば特に制限はない。本発明で用いる硬化剤
(B)としては塗料で用いる通常の硬化剤、たとえばイ
ソシアネート基やブロックまたはアダクトされたイソシ
アネート基含有化合物、アミノ樹脂類、水酸基またはビ
ニルエーテルでブロックされた水酸基含有化合物、カル
ボキシル基またはビニルエーテルでブロックされたカル
ボキシル基含有化合物、酸無水物類、ポリシラン化合
物、ポリエポキシ化合物、イソシアネート基含有シラン
化合物などをそのまま用いることができる。硬化剤
(B)の使用量は、前記の含フッ素共重合体(A)中の
化学的硬化反応性基1当量に対して0.1〜5当量、好
ましくは0.5〜1.5当量である。本発明の組成物は
通常0〜200℃で数分間ないし10日間程度で硬化さ
せることができる。
たとえば、2,4−トリレンジイソシアネート、ジフェ
ニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、キシレンジ
イソシアネート、イソホロンジイソシアネート、リジン
メチルエステルジイソシアネート、メチルシクロヘキシ
ルジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソ
シアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、n−ペ
ンタン−1,4−ジイソシアネート、これらの三量体、
これらのアダクト体やビュウレット体、これらの重合体
で2個以上のイソシアネート基を含有するもの、さらに
ブロック化されたイソシアネート類などがあげられるが
これらに限定されるものではない。
えば尿素樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、
グリコールウリル樹脂のほか、メラミンをメチロール化
したメチロール化メラミン樹脂、メチロール化メラミン
をメタノール、エタノール、ブタノールなどのアルコー
ル類でエーテル化したアルキルエーテル化メラミン樹脂
などがあげられるが、これらに限定されるものではな
い。
フタル酸、無水ピロメリット酸、無水トリメリット酸な
どがあげられるがこれらに限定されるものではない。
直接結合した加水分解性基およびSiO2基から選ばれ
2個以上の基を有する化合物またはそれらの縮合物であ
り、たとえば特開平4−279612号公報などに記載
されているものが使用できる。 具体例としては、ジメ
チルジメトキシシラン、ジブチルジメトキシシラン、ジ
イソプロピルジプロポキシシラン、ジフェニルジブトキ
シシラン、ジフェニルエトキシシラン、ジエチルジシラ
ノール、ジヘキシルジシラノール、メチルトリエトキシ
シラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメト
キシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルト
リブトキシシラン、ヘキシルトリアセトキシシラン、メ
チルトリシラノール、フェニルトリシラノール、テトラ
メトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポ
キシシラン、テトラアセトキシシラン、ジイソプロポキ
シバレロキシシラン、テトラシラノールなどがあげられ
る。
有シラン化合物としては、たとえば特開平4−2796
12号公報、特開平2−232250号公報、特開平2
−232251号公報などに記載されているものが使用
できる。好適な例としては、たとえばエチレングリコー
ルジグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレ
ート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルなどがあ
げられる。
属の酸化物の微粒子が水中または有機溶剤中に分散し流
動性をなすものであって、金属としては特に限定されな
いが、好ましくはアルミニウム、ケイ素、ジルコニウム
およびアンチモンの酸化物のゾルの中から選ばれた少な
くとも1種の分散体があげられる。またこれらの酸化物
ゾルのうち、特に好ましいものは酸化ケイ素ゾルであ
る。これらの酸化物ゾルは、一般に粒径が5〜10μm
の水分散体として供給されることが多い。塗料が水系塗
料であれば前記水分散体をそのまま使用しても何ら差し
支えなく、また有機溶媒系であれば水系分散体を有機溶
媒系へ相転換して使用すれば何ら差し支えない。相転換
の一例としては、水系分散体中に水可溶な有機溶媒を添
加し、水を留去した後に同様な操作を繰り返し、所望の
有機溶剤中に相転換する方法が挙げられる。
素ゾルはシランカップリング剤により容易に表面修飾を
することができる。この表面修飾により酸化ケイ素ゾル
の粒子表面に種々の有機官能基を導入することができる
ため、酸化ケイ素ゾルと樹脂や硬化剤などの有機成分と
の間に化学的な結合を介することができる。このように
金属酸化物ゾル(C)と有機成分とが化学的な結合を介
した場合は、結合を介しない場合よりも塗膜が強固にな
り耐汚染性,汚染除去性,耐候性が向上する。酸化ケイ
素ゾルの市販品として、水系分散体としてはスノーテッ
クス−O、スノーテックス−N(日産化学(株)製商品
名)などがあり、有機溶媒分散体としてはスノーテック
スMIBK−ST(日産化学(株)製商品名)などが挙
げられる。これらの酸化物ゾルは1種用いてもよいし、
2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、これらの
金属酸化物ゾル(C)成分はその固形分で塗料全固形分
中5〜60重量%、好ましくは5〜40重量%使用され
る。塗料固形分中5重量%未満であると酸化物ゾルの添
加効果が十分に発揮されず、耐汚染性、汚染除去性、耐
候性が向上しない。また60重量%を越えると金属酸化
物ゾルの比率が多すぎて塗膜の可撓性が失われるなどの
不具合を生じるため好ましくない。
めには、含フッ素共重合体(A)の合成溶剤中に金属酸
化物ゾル(C)を分散安定化した後に含フッ素共重合体
(A)を合成するか、あるいは含フッ素共重合体(A)
を合成した後に金属酸化物ゾル(C)を加熱下あるいは
非加熱下に添加して分散安定化することによるかのいず
れかの方法により得ることができる。得られた金属酸化
物ゾル(C)を分散安定化した樹脂溶液と硬化剤(B)
を混合して塗料組成物を製造することができる。また、
本発明の塗料組成物は前記含フッ素共重合体(A)、硬
化剤(B)、金属酸化物ゾル(C)の他に、必要に応じ
て溶剤、他の有機樹脂、反応触媒、硬化促進剤、顔料、
染料、顔料分散剤、レベリング剤、流動調節剤、紫外線
安定剤、紫外線吸収剤、ラジカル捕捉剤、消泡剤、ゲル
化防止剤、酸化防止剤およびその他の添加剤などを用い
ることができる。
そのまま用いることができる。例えば酢酸エチル、酢酸
ブチル、酢酸イソプロピル、酢酸イソブチル、酢酸セロ
ソルブ、プロピレングリコールメチルエーテルアセテー
トなどのエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケト
ン類;テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの環状エー
テル類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメ
チルアセトアミドなどのアミド類;トルエン、キシレン
などの芳香族炭化水素類;プロピレングリコールメチル
エーテルなどのアルコール類;ヘキサン、ヘプタンなど
の炭化水素類;これらの混合溶媒などがあげられる。
していてもよい(メタ)アクリル系樹脂、ポリエステル
系樹脂、アルキッド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド
樹脂、ポリイソシアネート系樹脂、エポキシ系樹脂、塩
化ビニル系樹脂(たとえば塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体など)、ケトン樹脂、石油樹脂、ポリエチレンやポ
リプロピレンなどのポリオレフィン類の塩素化物、シリ
カゾルやケイ酸などの無機系樹脂、前記本発明における
含フッ素共重合体(A)以外の各種フッ素樹脂(たとえ
ばテトラフルオロエチレンやクロロトリフルオロエチレ
ンの単独重合体またはこれらと他の単量体との共重合体
など)などの1種または2種以上とブレンドできるがこ
れらのみに限定されるものではない。これらの樹脂のう
ち、特に相溶性に優れたアクリル系重合体との混合系が
好ましく、得られる塗膜に高光沢、高硬度、仕上がり外
観の良さを与える。
されているものがあげられるが、特に(i)(メタ)ア
クリル酸の炭素数1〜10のアルキルエステルの単独重
合体または共重合体、および(ii)側鎖および/また
は主鎖末端に硬化性官能基を有する(メタ)アクリル酸
エステル共重合体を好ましく用いる事ができる。例えば
特開平4−279612号公報に記されているアクリル
系単量体を共重合して得られる共重合体または市販品を
好ましく用いる事ができる。
合物、酸性リン酸エステル、酸性リン酸エステルとアミ
ンとの反応物、飽和または不飽和の多価カルボン酸また
はその酸無水物、有機チタネート化合物、アミン系化合
物、オクチル酸鉛などがあげられる。硬化促進剤は必要
に応じて用い、1種を用いても良く、2種以上を併用し
ても良い。硬化促進剤の配合割合は共重合体100重量
部に対して1.0×10-6〜1.0×10-2重量部程度
が好ましく、5.0×10-5〜1.0×10-3重量部程
度がさらに好ましい。
ブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレート、ジオ
クチルスズマレート、ジブチルスズジアセテート、ジブ
チルスズフタレート、オクチル酸スズ、ナフテン酸ス
ズ、ジブチルスズメトキシドなどがあげられる。
リン酸のモノアルキルまたはジアルキルエステルであれ
ばなんでもよいが、好ましくはアルキル基がメチル基、
エチル基、イソプロピル基、ブチル基からえらばれた1
種または2種以上であるモノアルキルまたはジアルキル
オルトリン酸エステルがあげられる。前記有機チタネー
ト化合物としては、たとえばテトラブチルチタネート、
テトライソプロピルチタネート、トリエタノールアミン
チタネートなどのチタン酸エステルがあげられる。
は、たとえばブチルアミン、オクチルアミン、ジブチル
アミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、
トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエ
チレンテトラミン、オレイルアミン、シクロヘキシルア
ミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミ
ン、キシレンジアミン、トリエチレンジアミン、グアニ
ジン、ジフェニルグアニジン、2,4,6−トリス(ジ
メチルアミノメチル)フェノール、モルホリン、N−メ
チルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ(5.4.
0)ウンデセン−7(DBU)などのアミン系化合物、
さらにはそれらのカルボン酸などの塩、過剰のポリアミ
ンと多塩基酸より得られる低分子量ポリアミド樹脂、過
剰のポリアミンとエポキシ化合物の反応生成物などがあ
げられる。
ン、炭酸カルシウムもしくはカーボンブラックなどの無
機顔料;フタロシアニン系、キナクリドン系もしくはア
ゾ系などの有機顔料;ガラスフレーク、マイカフレーク
などの光輝剤、フィラーなどがあげられるが、これらの
みに限定されるものではない。顔料の添加量は通常共重
合体に対して約200重量%までである。
散型塗料、非水分酸型塗料、粉体塗料、電着型塗料など
必要に応じて適宜選択する事ができる。
れ、形成された塗膜は高度の耐候性を有し、耐汚染性や
耐薬品性、光学的性質、機械的性質、基材への密着性、
耐熱黄変性などに優れたものであり、通常の硬化用組成
物と同様に、建材、内装材などの屋内用あるいは屋外用
として、自動車部品用たとえばボディー、バンパー、ス
ポイラー、ミラー、ホイールなどへの塗装用として、ま
た航空機、船舶、電車などの外装用または内装用とし
て、その被塗物の材質としては特に限定されなく例えば
金属、コンクリート、プラスチック、木材などに直接あ
るいはウォッシュプライマー、錆止め塗料、エポキシ塗
料、アクリル樹脂塗料、ポリエステル樹脂塗料などの下
塗り塗料の上に重ねて塗装することができる。さらに、
シーリング剤やフィルム形成剤としても使用できる。さ
らには塗料のみならずインク、接着剤、成型品などにも
用いることができる。
明する。尚、樹脂の分析、試験板の作成および塗膜性能
の評価は次のようにして行った。 (1)樹脂の分析 分子量はGPC法で数平均分子量を測定した。またガラ
ス転移温度はDSC法により測定した。 (2)試験板の作成 SUS−304、SPV−HL板に、焼き付け型エポキ
シ樹脂塗料(エピコプライマーNo.1000 BF
2:日本油脂(株)製商品名)を乾燥膜厚で20μmに
なるように塗装した後に160℃で20分間焼き付け
た。さらに、その上にウレタン樹脂塗料(ハイウレタン
No.5000(白)51HA、日本油脂(株)製商品
名)を乾燥膜厚が25μmになるように塗装した後、8
0℃で30分間強制乾燥した。さらに一晩放置したもの
を試験板として使用した。
沢(Gs60゜)を求めた。 (b)鮮映性:目視観察により次の基準に従い評価し
た。 ○;塗膜に蛍光灯を移すと蛍光灯が鮮明に写る。 △;塗膜に蛍光灯を移すと、蛍光灯の周囲(輪郭)がや
やぼやける。 ×;塗膜に蛍光灯を移すと、蛍光灯の周囲(輪郭)が顕
著にぼやける。 (c)鉛筆硬度:JIS K5400 8.4.2に準
拠して求めた。 (d)付着性:JIS K5400 8.5.1に準拠
して求めた。 (e)耐キシレンラビング性:試験片の表面をキシレン
をしみこませたネルで100往復ラビングした際の表面
状態の変化を目視観察し、次の基準に従い耐キシレンラ
ビング性を評価した。 ○;原状試験片と比べて試験片のつやに変化がない。 △;原状試験片と比べて試験片のつやに変化が少しあ
る。 ×;原状試験片と比べて試験片のつやに変化が顕著にあ
る (f)耐油性マーカー汚染性:油性マーカーで試験片の
塗膜上に線を引き、80℃で5時間加熱した後、キシレ
ンをしみ込ませたネルによりその線を拭き取った後の表
面状態の変化を目視観察し、次の基準に従い油性マーカ
ー汚染性を評価した。 ○;試験片の油性マーカーの線が完全に拭き取られ、痕
跡が残っていない。 △;試験片の油性マーカーの痕跡が、わずかに残る。 ×;試験片の油性マーカーの痕跡が、はっきりと残る。 (g)耐屋外汚染性:塗板を屋外に1ヶ月間暴露した
後、SMカラーコンピューターSM−4−MCH(スガ
試験機(株)製商品名)にて暴露後のL値を測定し、暴
露後のL値から暴露前のL値を引いた値を△Lとして求
め、評価した。 (h)促進耐候性試験:JIS D 0205 5.4
のサンシャインカーボンアーク灯式耐候性試験機による
試験によって60゜光沢の保持率(%)(JISK−5
400(1990)7.6)を求めた。 (i)耐酸性:JIS K5400 8.22に準拠し
て耐酸性試験を行い、次の基準に従い耐酸性を評価し
た。 ○;原状試験片と比べて試験片のつやに変化や変色がな
い。 △;原状試験片と比べて試験片のつやに変化や変色が少
しある。 ×;原状試験片と比べて試験片のつやの変化や色調が大
きく変化している。 (j)耐アルカリ性:JIS K5400 8.21に
準拠して耐アルカリ性試験を行い、次の基準に従い耐ア
ルカリ性を評価した。 ○;原状試験片と比べて試験片のつやに変化や変色がな
い。 △;原状試験片と比べて試験片のつやに変化や変色が少
しある。 ×;原状試験片と比べて試験片のつやの変化や色調が大
きく変化している。 (k)耐湿性:相対湿度95%以上で、40±1℃の条
件下に240時間曝した後、取り出し2時間後の表面状
態を目視観察し次の基準に従い評価した。 ○;原状試験片と比べて試験片のつや、表面状態に変化
がない。 △;原状試験片と比べて試験片のつやの変化、ふくれ
(ブリスター)が少しある。 ×;原状試験片と比べて試験片のつやの変化、ふくれ
(ブリスター)が顕著にある。
み酸化ケイ素ゾルの製造) 攪拌装置、温度計、ディーン・スタークトラップ付きの
還流管及び滴下ロートを装備した反応容器にスノーテッ
クスMIBK−ST(酸化ケイ素ゾルの有機溶媒分散
体、平均粒径:30nm、日産化学(株)製商品名)1
000重量部、A−163(シランカップリング剤、日
本ユニカー(株)製商品名)40重量部を仕込み、80
℃で8時間、加熱ホールドすることにより1020重量
部のシランカップリング剤処理済み酸化ケイ素ゾルを得
た。固形分は45重量%である。
製造) 特開平4−279612号公報に記載の含フッ素共重合
体の製造方法、分析方法に従い、単量体を適宜選択し
て、本発明の構造単位(1)〜(5)及び(5a)の構
造単位を所定の割合で含有する含フッ素共重合体F−1
〜F−9を合成した。各樹脂を合成するために用いた単
量体と、得られた含フッ素共重合体中の各構造単位の含
有割合、及び得られた樹脂の特性について表1に示す。
次に含フッ素共重合体樹脂溶液F−1〜F−9のそれぞ
れをシクロヘキサノンで希釈し、樹脂固形分が一律に5
0重量%に調整したFS−1〜FS−9を得、以下の実
験に使用した。
ルとの混合試験) 製造例2で得られたFS−1〜FS−9と、製造例1で
得られたシラン処理済み酸化ケイ素ゾルとを重量比で8
/1(樹脂自体に対しては4/1)の割合で混合し、シ
リカゾル混合樹脂溶液を得た。この混合樹脂溶液をガラ
ス板に流し塗りし、80℃で30分間加熱することによ
り乾燥膜を得た。得られた乾燥膜の観察から、両成分の
相溶性、透明性、耐熱黄変性を目視評価した。その結果
を表1に示した。
で原料を混合、攪拌してクリヤー塗料を得た。得られた
塗料をソルベッソ#100(エッソ株式会社製商品名)
/シクロヘキサノン=50/50(重量比)の混合溶剤
にてフォードカップNo.4の20℃における粘度が1
5秒になるように希釈した。この希釈塗料をエア霧化型
スプレー(霧化圧5kg/cm2)で前記試験板上に乾
燥膜圧が30μmになるように塗装した後、80℃で3
0分間強制乾燥し、さらに室温で3日間放置した後、塗
膜性能を評価した。塗料の配合と塗料の特性を表2に、
塗膜の評価結果を表3に示す。
ぞれに置き換えたほかはFS−1の場合と全く同様にし
て実施例2〜9のクリヤー塗料を製造し、同様に塗装し
て塗膜を得た。以上の各実施例について塗料製造の配合
と各塗料の特性を表2に、塗膜の評価結果を表3に示
す。
/50(重量比) (*2)アクリル共重合体、三菱レーヨン(株)製商品
名 (*3)イソホロンジイソシアネートのトリメチロール
プロパンアダクト、武田薬品(株)製商品名 (*4)製造例1で製造したシランカップリング剤処理
済み酸化ケイ素ゾル (*5)紫外線吸収剤、チバガイギー社製商品名 (*6)ヒンダードアミン系酸化防止剤、チバガイギー
社製商品名 (*7)表面調整剤、ビックケミー社製商品名 (*8)消泡剤、ビックケミー社製商品名 (*9)消泡剤、ビックケミー社製商品名
で原料Aを混合した後,モーターミル(アイガージャパ
ン社製)にて3000rpmで40分間分散し顔料分散
樹脂溶液を得た.次にこの顔料分散樹脂溶液に、表4に
示す配合で原料Bを混合しエナメル塗料を得た。得られ
た塗料をソルベッソ#100/シクロヘキサノン=50
/50(重量比)の混合溶剤にてフォードカップNo.
4の20℃における粘度が15秒になるように希釈し
た。この希釈塗料をエア霧化型スプレー(霧化圧5kg/
cm2)で前記試験板上に乾燥膜厚が30μmになるよう
に塗装した後、80℃で30分間強制乾燥し評価用の試
験板を得た。得られた試験板をさらに室温で3日間放置
した後、塗膜性能を評価した。塗料の配合と塗料の特性
を表4に、塗膜の評価結果を表5に示す。
造) FS−1をFS−2〜9のそれぞれに置き換えたほか
は、FS−1の場合と全く同様にして実施例11〜18
のエナメル塗料を製造し,さらに塗装して評価用の試験
板を得た。塗料配合と塗料特性を表4に、塗膜の評価結
果を表5に示す。
の製造) 特開平4−279612号公報に記載の含フッ素共重合
体の製造方法、分析方法に従い、単量体を適宜選択し
て、本発明での構造単位(1)〜(5)の一部を欠いた
共重合体FH−1〜FH−3を合成した。各樹脂を合成
するために用いた単量体と、得られた含フッ素共重合体
の樹脂中の各構造単位の含有割合、及び得られた樹脂の
特性について表6に示す。次に含フッ素共重合体樹脂溶
液FH−1〜FH−3のそれぞれをシクロヘキサノンで
希釈し、樹脂固形分が一律に50重量%に調整したFH
S−1〜FHS−3を得た。このものを用いて試験例1
に示した方法によるシリカゾルとの混合試験結果を行
い、結果を表6に示した。
〜FHS−4と製造例2で得たFS−4〜FS−6を用
いて、実施例1および10と同様にしてクリヤー塗料、
エナメル塗料を得た。さらに実施例と同様にして評価用
試験板を得た。塗料の配合と特性を表7、8に、塗膜の
評価結果を表9、10に示す。
明の構造単位のいずれかを欠いた含フッ素樹脂を用いた
ため、クリヤー塗料、エナメル塗料とも鮮映性に劣り、
かつ耐汚染性も低下する結果となり好ましくない。また
比較例4および8は本発明の金属酸化物ゾルを含まない
塗料組成物の場合であり、クリヤー塗料、エナメル塗料
とも塗膜硬度が低下し、汚染除去性、耐汚染性、耐候性
ともに低下する結果となり好ましくないことがわかる。
成分を含有してなる塗料組成物であって、耐候性、耐汚
染性、汚染除去性に優れ、かつ良好な外観、耐水性、耐
薬品性を有する塗膜を与える上、環境保全性や安定性が
高いなど優れた特徴を有している。
Claims (3)
- 【請求項1】 (1)、式(I):−CF2−CFX− (I) (式中、Xはフッ素原子、塩素原子、水素原子またはト
リフルオロメチル基である)で表されるフルオロオレフ
ィン構造単位(1)、(2)、式(II): 【化1】 (式中、Rは炭素数1〜8のアルキル基である)で表さ
れるβ−メチル置換α−オレフィン構造単位(2)、
(3)化学的硬化反応性基を有する単量体に基づく構造
単位(3)、(4)エステル基を側鎖に有する単量体に
基づく構造単位(4)、および(5)他の共重合可能な
単量体に基づく構造単位(5)を含み、数平均分子量1
000〜500000である含フッ素共重合体(A)と
硬化剤(B)とを含む硬化性組成物において、金属酸化
物ゾル(C)を含有することを特徴とする塗料組成物。 - 【請求項2】金属酸化物ゾルが酸化ケイ素ゾルの分散体
である請求項1記載の塗料組成物。 - 【請求項3】金属酸化物ゾルである酸化ケイ素ゾルの分
散体がシランカップリング剤により表面処理されたもの
である請求項1または2記載の塗料組成物。
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