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JPH10101569A - 制酸剤 - Google Patents

制酸剤

Info

Publication number
JPH10101569A
JPH10101569A JP8260686A JP26068696A JPH10101569A JP H10101569 A JPH10101569 A JP H10101569A JP 8260686 A JP8260686 A JP 8260686A JP 26068696 A JP26068696 A JP 26068696A JP H10101569 A JPH10101569 A JP H10101569A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antacid
double hydroxide
aqueous solution
real number
layered double
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8260686A
Other languages
English (en)
Inventor
Eiichi Narita
榮一 成田
Yuuki Tsushima
勇禧 対馬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eisai Co Ltd
Original Assignee
Eisai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Eisai Co Ltd filed Critical Eisai Co Ltd
Priority to JP8260686A priority Critical patent/JPH10101569A/ja
Publication of JPH10101569A publication Critical patent/JPH10101569A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】アルミニウムを含まない無機物質制酸剤を提供
する。 【構成】式[Mg2+ 1-XFe3+ X(OH)2]X+[CO3 2- X/n・yH2O]X-
(式中、xは0より大きく0.33以下の実数、yは0
より大きい実数、nは1以上の整数を示す。)で表され
る層状複水酸化物を有効成分とする制酸剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マグネシウムイオンお
よび鉄イオン等を含む層状複水酸化物を含有する制酸剤
に関する。
【0002】
【発明の背景及び従来技術】マグネシウム・アルミニウ
ム系炭酸型層状複水酸化物は、胃酸による胃粘膜破壊を
防ぎ、胃粘膜破壊のもう一つの原因であるペプシンを分
解することなくその作用を抑制するため制酸剤として優
れている。このため「合成ヒドロタルサイト」という名
称で医薬品として実用化されており、数多くの医薬品に
用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年アルミニウムは神
経毒を示すことが知られ、更にアルツハイマー病の原因
となる可能性も指摘されており、将来制酸剤においても
その使用が制限される事態となる可能性も否定できな
い。そこで、マグネシウム・アルミニウム系制酸剤に代
わる制酸剤を見いだすべく鋭意検討を行った結果、次に
示す化合物が優れた効果を有することを見いだし本発明
を完成した。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、次式で表され
る層状複水酸化物を含有する制酸剤である。
【化2】[式中、xは0より大きく0.33以下の実
数、yは0より大きい実数、nは1以上の整数を示
す。] 本発明にかかる層状複水酸化物は胃液の中和作用を有す
るため制酸剤として有用であるが、このような有用な制
酸剤を提供することが本発明の目的である。
【0005】本願発明にかかる層状複水酸化物は、例え
ば次のようにして製造できる。40℃に保った1MのNa2C
O3水溶液に1MのMgCl2と1MのFeCl3の混合水溶液をかき混
ぜながら滴下して加水分解を行い、次いで70℃に温度
を上げ固体生成物を1時間熟成することにより製造す
る。この間、2MのNaOH水溶液を滴下することによりpH
8〜11に保持する。固体生成物は固液分離した後、さ
らに1MのNa2CO3水溶液に添加し、5時間加熱還流するこ
とにより再び熟成を行う。固体生成物は十分水洗いした
後、アセトンとエーテルで洗浄を行い、60℃で24時
間減圧乾燥する。本発明にかかる酸化物を製造するため
の、Na2CO3、MgCl2等の原料物質は全て市販されている
ものを使用することができる。上記製法において熟成と
は結晶を成長させる工程を意味する。すなわち、熟成時
間を選択することにより種々の大きさ、比表面積の層状
複水酸化物の結晶を得ることができる。本発明にかかる
層状複水酸化物を表す式中、xは一般に0より大きく
0.33以下の実数であるが、より好ましくは0より大
きく0.25以下の実数である。
【0006】本発明にかかる層状水酸化物におけるMg
イオンとFeイオンの比率は特に限定されないが、好ま
しくは式Fe/(Mg+Fe)により求められる比率が、0.17〜0.
25である。例えば、式Fe/(Mg+Fe)が、0.20である場合、
本発明にかかる層状水酸化物は式[Mg0.80Fe0.20(OH)2
+0.20[(CO3)0.10-0.20・0.50H2Oによって表される。
【0007】本発明にかかる層状複水酸化物中の金属イ
オン量の測定は、試料0.2gを1MのHCl10mlに溶解
し、さらに適量の純水で希釈して原子吸光光度法によっ
て行った。炭酸量は、試料0.2gを1MのHCl10mlに溶
解し、その際発生する二酸化炭素の体積をガス分析法に
よって測定し、炭酸イオンに換算して求めた。本発明に
かかる層状複水酸化物の層間水量は、熱分析装置(測定
条件:空気雰囲気、測定温度30〜800℃、昇温速度
10℃/min)による重量減少曲線から求めた。官能基
は、フーリエ変換赤外線分光光度計(KBr法)によって
得られたスペクトル図から評価した。
【0008】本発明にかかる層状複水酸化物を制酸剤と
して使用するには、通常1回0.1〜10g、好ましくは0.2
〜5g、さらに好ましくは0.3〜3gを経口投与する。投与
時期は、食後の胃酸分泌が亢進している時期でもよい
し、食間に予防的に投与してもよい。投与形態は、本発
明にかかる層状複水酸化物そのままでも、通常使用され
る賦形剤を用いて散剤、顆粒剤、錠剤等の剤形としても
よい。また、一般に使用される胃腸薬と配合することも
できる。本発明にかかる層状複水酸化物の経口投与によ
る安全性は極めて高い。
【0009】
【発明の効果】次に本発明にかかる層状複水酸化物の効
果を示すために実験例を掲げる。実験例 本発明にかか
る酸化物の制酸活性を調べるために次の試験を行った。
0.1MのHCl50mlを内容積500mlのビーカーにとり、マグネ
チックスターラー付恒温水槽にて攪拌しながら、これに
実施例1又は2で得られた試料1gを加え、10分後より
0.1MのHClを1分間に2mlの割合で注加した。操作中は液
の温度を37±2℃に保ち、連続的にpHを記録した。
対照として制酸剤として汎用されている炭酸水素ナトリ
ウムと炭酸カルシウムを用いて同様に試験した。結果を
図1に示す。図1より本発明にかかる層状複水酸化物は
対照化合物の炭酸水素ナトリウムや炭酸カルシウムと同
等以上の時間にわたって酸を中和する能力を有すること
が明らかである。
【0010】
【実施例】
実施例1 40℃に保った1MのNa2CO3水溶液に1MのMgCl
2と1MのFeCl3の3:1混合水溶液をかき混ぜながら滴下
して加水分解を行い、次いで70℃に温度を上げて固体
生成物を1時間熟成することにより製造した。この間、
2MのNaOH水溶液を滴下することによりpH10に保持し
た。固体生成物は固液分離した後、さらに1MのNa2CO3
溶液に添加し、5時間加熱還流することにより再び熟成
を行った。固体生成物は十分水洗いした後、アセトンと
エーテルで洗浄を行い、60℃で24時間減圧乾燥し
た。得られた化合物は、式[Mg0.75Fe0.25(OH)2+0.25
[(CO3) 0.125-0.25・0.58H2Oによって表される層状複
水酸化物であった。
【0011】実施例2 40℃に保った1MのNa2CO3水溶
液に1MのMgCl2と1MのFeCl3の4.5:1混合水溶液をかき混
ぜながら滴下して加水分解を行い、次いで70℃に温度
を上げて固体生成物を1時間熟成することにより製造し
た。この間、2MのNaOH水溶液を滴下することによりpH
10に保持した。固体生成物は固液分離した後、さらに
1MのNa2CO3水溶液に添加し、5時間加熱還流することに
より再び熟成を行った。固体生成物は十分水洗いした
後、アセトンとエーテルで洗浄を行い、60℃で24時
間減圧乾燥した。得られた化合物は、式[Mg0.82Fe
0.18(OH)2+0.18[(CO3) 0.09-0.18・0.56H2Oによっ
て表される層状複水酸化物であった。
【0012】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明にかかる制酸剤および対照物質
の制酸効果を示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次式で表される層状複水酸化物を有効成分
    とする制酸剤。 【化1】 [式中、xは0より大きく0.33以下の実数、yは0
    より大きい実数、nは1以上の整数を示す。]
JP8260686A 1996-10-01 1996-10-01 制酸剤 Pending JPH10101569A (ja)

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