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JPH10107295A - 半導体センサ - Google Patents

半導体センサ

Info

Publication number
JPH10107295A
JPH10107295A JP25898996A JP25898996A JPH10107295A JP H10107295 A JPH10107295 A JP H10107295A JP 25898996 A JP25898996 A JP 25898996A JP 25898996 A JP25898996 A JP 25898996A JP H10107295 A JPH10107295 A JP H10107295A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxide film
semiconductor
semiconductor substrate
thickness
semiconductor sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25898996A
Other languages
English (en)
Inventor
Norihiko Kiritani
範彦 桐谷
Hideo Muro
英夫 室
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP25898996A priority Critical patent/JPH10107295A/ja
Publication of JPH10107295A publication Critical patent/JPH10107295A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、構造体を完全密閉構造として検出
特性を安定させるとともに信頼性を向上させ、さらにカ
ンなどのパッケージへの実装を不要とすることを目的と
する。 【解決手段】 半導体基板10の上面に薄い所定厚さの
酸化膜22を介してガラスキャップ11を陽極接合し、
構造体を密封するとともに、ガラスキャップ11との陽
極接合領域の下方における半導体基板10の表面部に形
成した引き出し拡散抵抗23を通じて検出手段4の出力
を外部に取り出すようにしたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加速度、圧力又は
角速度等を検出する半導体センサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の半導体センサを、半導体加速度セ
ンサを例にとり図5を用いて説明する(特願平7−33
7353号)。加速度検出部は、(100)p型シリコ
ン基板の主面にn型エピタキシャル層13が形成された
シリコン基板10を使用し、裏面から選択的に異方性エ
ッチングを施すことにより、そのn型エピタキシャル層
13の部分で形成された肉薄の梁2により重り1を両側
から周囲のフレーム3に懸架、支持する両持ち梁構造と
なっている。梁2上の両側接続部近傍には表面から複数
のp型ピエゾ抵抗4が拡散形成されていて電極結線によ
りホイートストン・ブリッジが形成されている。また、
シリコン基板10の表面には保護用のシリコン酸化膜6
が形成されている。シリコン基板10の上面側にはシリ
コン酸化膜6を介してパイレックスガラスからなるキャ
ップ11が陽極接合により取り付けられ、シリコン基板
10の下面には、重り1と対向する部分に窪みを有する
パイレックスガラスからなる台座12が陽極接合により
取り付けられている。キャップ11の左端は削除されて
いて、その削除部分のフレーム上にピエゾ抵抗4による
ホイートストン・ブリッジの出力を外部に取り出すため
のパッド電極5が形成されている。そして、シリコン基
板10の主面と垂直方向に加速度が印加されて梁2上に
応力が生じると、ピエゾ抵抗4の抵抗値が変化して加速
度が検出できるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の半導体加速度センサにあっては、表面に保護
用のシリコン酸化膜6が形成されたシリコン基板10
に、パイレックスガラスからなるキャップ11を陽極接
合により取り付けようとする場合、シリコン酸化膜6の
厚さが厚すぎると接合強度が著しく低下してしまうの
で、キャップ11による加速度検出部の完全密閉ができ
ない。一方、シリコン酸化膜6の厚さが薄すぎると保護
膜としての絶縁性が低下するので、ピエゾ抵抗4の出力
を外部に取り出すための引き出し配線をシリコン基板1
0上に拡散抵抗によって形成するとリーク電流が発生す
るという不具合を生じる。また、引き出し配線をシリコ
ン酸化膜6上に金属配線等によって形成することは接合
面に凹凸を生じさせるので完全な密閉構造が困難になる
という問題点があった。
【0004】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたもので、検出手段が形成された構造体を完
全密閉構造とすることができて検出特性を安定させると
ともに信頼性を向上させることができ、さらにカンなど
のパッケージに実装しなくてもよいことから小型化する
ことができ、製造コストも大幅に低減することができる
半導体センサを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、半導体基板を選択的にエッ
チングして得られる所定構造の構造体と、該構造体部分
に形成され当該構造体に印加される加速度、圧力又は角
速度の力学量を検出する検出手段とを有する半導体セン
サにおいて、前記半導体基板の上面に薄い所定厚さの酸
化膜を介してガラスキャップを陽極接合し、前記構造体
を密封する密封構造を形成するとともに、前記ガラスキ
ャップとの陽極接合領域の下方における前記半導体基板
の表面部に引き出し拡散抵抗を形成し、該引き出し拡散
抵抗を通じて前記検出手段の出力を外部に取り出すよう
に構成してなることを要旨とする。この構成により、引
き出し拡散抵抗は、拡散用の窓を開口することなく薄い
所定厚さの酸化膜を通して半導体基板表面部に所要の不
純物イオンを導入し、熱拡散を行うことで形成すること
が可能である。これにより、平坦性が確保され、且つ薄
い所定厚さの酸化膜により、ガラスキャップが半導体基
板上に十分な接合強度をもって強固に接合され、構造体
を確実に密封する密封構造が形成される。
【0006】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の半導体センサにおいて、前記酸化膜は、前記陽極接合
時の印加電圧に対する耐量を有し且つ前記引き出し拡散
抵抗を含む前記半導体基板表面部からのリーク電流の発
生を抑える厚さ以上で、前記陽極接合による接合強度の
低下を抑える厚さ以下としてなることを要旨とする。こ
の構成により、酸化膜は、具体的にこのような機能を備
えた厚さとすることで、ガラスキャップが半導体基板上
に強固に接合され、且つ半導体基板の表面保護のための
絶縁性が十分に確保される。
【0007】請求項3記載の発明は、上記請求項1又は
2記載の半導体センサにおいて、前記酸化膜はシリコン
酸化膜であり、該シリコン酸化膜の厚さは、200〜5
00Åとしてなることを要旨とする。この構成により、
200Å以下ではシリコン酸化膜の絶縁耐圧を確保する
ことが困難となり、ガラスキャップの陽極接合時に印加
される電圧によって絶縁不良を引き起こす。一方、50
0Å以上ではガラスキャップと半導体基板との接合強度
が著しく低下する。したがって、シリコン酸化膜の厚さ
は、200〜500Åとすることで、ガラスキャップと
半導体基板とを強固に接合することが可能となり、また
引き出し拡散抵抗等からのリーク電流の発生を抑えるこ
とが可能となる。
【0008】請求項4記載の発明は、上記請求項1,2
又は3記載の半導体センサにおいて、前記ガラスキャッ
プの接合面は、前記陽極接合の前にフッ酸系水溶液に晒
してなることを要旨とする。この構成により、ドライエ
ッチング処理等で所要の加工を行ったガラスキャップ接
合面の凹凸が消失し、またフッ酸系水溶液中にはOH-
が多数存在するため、ガラスキャップ接合面にOH基を
多数存在させることが可能となり、接合時の化学結合の
減少は発生せず、接合強度の低下或いは接合しない等の
不具合の発生がなくなる。
【0009】請求項5記載の発明は、上記請求項1,
2,3又は4記載の半導体センサにおいて、前記構造体
は、前記半導体基板を裏面から選択的にエッチングして
得られる肉薄の応力感応部を有し、前記検出手段は、印
加された前記力学量に応じて前記応力感応部に生じる応
力を抵抗値変化として検出するように構成してなること
を要旨とする。この構成により、構造体が確実に密封さ
れたピエゾ抵抗式の半導体力学量センサが実現される。
【0010】請求項6記載の発明は、上記請求項1,
2,3又は4記載の半導体センサにおいて、前記構造体
は、前記半導体基板を裏面から選択的にエッチングして
得られる可動部を有し、前記検出手段は、印加された前
記力学量に応じた前記可動部の変位を検出するように構
成してなることを要旨とする。この構成により、構造体
が確実に密封された静電容量式等の半導体力学量センサ
が実現される。
【0011】請求項7記載の発明は、上記請求項1,
2,3又は4記載の半導体センサにおいて、前記構造体
は、前記半導体基板を表面から選択的にエッチングして
得られる可動部を有し、前記検出手段は、印加された前
記力学量に応じた前記可動部の変位を検出するように構
成してなることを要旨とする。この構成により、表面側
から薄膜状構造体を形成するような表面マイクロマシー
ニング等が適用された場合においても、その構造体が確
実に密封された静電容量式等の半導体力学量センサが実
現される。
【0012】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、半導体基
板の上面に薄い所定厚さの酸化膜を介してガラスキャッ
プを陽極接合し、構造体を密封する密封構造を形成する
とともに、前記ガラスキャップとの陽極接合領域の下方
における前記半導体基板の表面部に引き出し拡散抵抗を
形成し、該引き出し拡散抵抗を通じて検出手段の出力を
外部に取り出すように構成したため、平坦性が確保さ
れ、且つ薄い所定厚さの酸化膜により、ガラスキャップ
が半導体基板上に十分な接合強度をもって強固に接合さ
れ、構造体を確実に密封することができて、検出特性を
安定させるとともに信頼性を向上させることができ、さ
らにカンなどのパッケージに実装しなくてもよいことか
ら小型化することができ、製造コストも大幅に低減する
ことができる。
【0013】請求項2記載の発明によれば、前記酸化膜
は、前記陽極接合時の印加電圧に対する耐量を有し且つ
前記引き出し拡散抵抗を含む前記半導体基板表面部から
のリーク電流の発生を抑える厚さ以上で、前記陽極接合
による接合強度の低下を抑える厚さ以下としたため、酸
化膜は、具体的にこのような機能を備えた厚さとするこ
とで、ガラスキャップを半導体基板上に強固に接合する
ことができ、且つ半導体基板の表面保護のための絶縁性
を十分に確保することができる。
【0014】請求項3記載の発明によれば、前記酸化膜
はシリコン酸化膜であり、該シリコン酸化膜の厚さは、
200〜500Åとしたため、ガラスキャップと半導体
基板とを十分な接合強度をもって確実に接合することが
でき、また引き出し拡散抵抗等からのリーク電流の発生
を確実に抑えることができる。
【0015】請求項4記載の発明によれば、前記ガラス
キャップの接合面は、前記陽極接合の前にフッ酸系水溶
液に晒すようにしたため、接合時の化学結合の減少は発
生せず、接合強度の低下或いは接合しない等の不具合の
発生がなくなってガラスキャップと半導体基板とを一層
強固に接合することができ、構造体を完全密閉構造とす
ることができる。
【0016】請求項5記載の発明は、前記構造体は、前
記半導体基板を裏面から選択的にエッチングして得られ
る肉薄の応力感応部を有し、前記検出手段は、印加され
た前記力学量に応じて前記応力感応部に生じる応力を抵
抗値変化として検出するように構成したため、構造体が
確実に密封された密封構造を持ち、検出特性が安定して
高信頼性を有するピエゾ抵抗式の半導体センサを実現す
ることができる。
【0017】請求項6記載の発明によれば、前記構造体
は、前記半導体基板を裏面から選択的にエッチングして
得られる可動部を有し、前記検出手段は、印加された前
記力学量に応じた前記可動部の変位を検出するように構
成したため、構造体が確実に密封された密封構造を持
ち、検出特性が安定して高信頼性を有する静電容量式等
の半導体センサを実現することができる。
【0018】請求項7記載の発明によれば、前記構造体
は、前記半導体基板を表面から選択的にエッチングして
得られる可動部を有し、前記検出手段は、印加された前
記力学量に応じた前記可動部の変位を検出するように構
成したため、表面側から薄膜状構造体を形成するような
表面マイクロマシーニング等を適用した場合において
も、その構造体が確実に密封された密封構造を持ち、検
出特性が安定して高信頼性を有する静電容量式等の半導
体センサを実現することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
乃至図4に基づいて説明する。本実施の形態は、半導体
加速度センサに適用されている。なお、図1において、
前記図5における部材及び部位と同一ないし均等のもの
は、前記と同一符号を以って示し、重複した説明を省略
する。
【0020】本件発明者らは、前記した従来の問題点に
着目して検討を重ねた結果、ガラスによる検出手段が形
成された構造体の密閉構造の形成とシリコン基板の保護
膜としてのシリコン酸化膜の形成を両立させるように、
保護用シリコン酸化膜を適切な厚さに調整した構成と
し、さらに、ガラスとシリコン基板の接合強度を一層安
定させる方法を新たに見出だして本実施の形態を完成さ
せたものである。
【0021】まず、図1を用いて半導体加速度センサの
構成を説明する。本実施の形態では、シリコン基板10
表面の所要の領域については、薄いシリコン酸化膜22
が形成され、パッド電極5等の部分については、厚いシ
リコン酸化膜20が形成されている。薄いシリコン酸化
膜22は、200〜500Åの厚さで少なくとも重り
1、梁2からなる構造体の周囲にわたってこれらを取り
囲むように均一に形成されている。シリコン基板10の
上面側には、この薄いシリコン酸化膜22を介してパイ
レックスガラスからなるキャップ11が陽極接合によっ
て取り付けられている。キャップ11とシリコン基板1
0の下面に取り付けられた台座12によって加速度検出
部となる重り1及び梁2部は、外気と完全に遮断された
密閉された空間14を形成している。そして、キャップ
11との陽極接合領域の下方であって薄いシリコン酸化
膜22直下のシリコン基板10表面部に引き出し拡散抵
抗23が形成され、検出手段としてのピエゾ抵抗4から
の出力は、アルミ配線24及び引き出し拡散抵抗23を
経てパッド電極5から外部に取り出されるようになって
いる。
【0022】上述のように構成された本実施の形態によ
れば、シリコン基板10とパイレックスガラスからなる
キャップ11との陽極接合を200〜500Å厚さの薄
いシリコン酸化膜22を介して行っているため、シリコ
ン酸化膜が厚すぎることに起因する接合強度の低下を伴
うことなく、ピエゾ抵抗4からの出力を引き出し拡散抵
抗23によってパッド電極5に取り出すことができる。
これと同時に、シリコン酸化膜22の絶縁耐圧も十分確
保できるので、リーク電流の発生に伴う電気特性の劣化
を防ぐことができる。この他、シリコン基板10表面を
露出させないので、外部からの汚染にも耐え得る構造と
なっている。
【0023】次に、図2の(a)〜(e)を用いて、上
述の半導体加速度センサの製造方法を説明する。
【0024】(a)p型基板の表面にn型エピタキシャ
ル層13を形成したシリコン基板10を使用し、そのシ
リコン基板10の表面に厚いシリコン酸化膜20を熱酸
化等の方法により形成し、フォトエッチングによって所
望の領域のシリコン酸化膜20を除去してシリコン面を
露出させる。シリコン基板10の裏面にも厚いシリコン
酸化膜21を形成しておく。裏面の厚いシリコン酸化膜
21は、後に半導体加速度センサの重り、梁部を形成す
るエッチング処理の際のマスクとして用いるが、一例と
して、表面の厚いシリコン酸化膜20を熱酸化等の方法
により形成する際に同時に形成しておいてもよい。
【0025】(b)上記工程で露出したシリコン面に2
00〜500Å厚の薄いシリコン酸化膜22を熱酸化等
の方法により形成する。薄いシリコン酸化膜22の膜厚
は、200Å以下では後述のガラスキャップの陽極接合
時に印加される電圧によって絶縁不良を引き起こし、5
00Å以上ではガラスキャップとシリコン基板10の接
合強度が著しく低下して製造歩留まりを下げる原因とな
る。続いて、薄いシリコン酸化膜22上にフォトレジス
ト等によって所定の領域にパターンを形成し、ピエゾ抵
抗領域及び引き出し拡散抵抗領域にそれぞれボロン、リ
ンなどのイオンをイオン注入によって導入する。イオン
注入の加速電圧は、所望のイオン種が薄いシリコン酸化
膜22を通過し、シリコン基板10に十分導入されるよ
うに設定するが、シリコン酸化膜22の厚さが500Å
以下に形成されているのでリンやボロンなどの比較的軽
いイオンであれば導入は容易である。また、イオン注入
後、予め形成しておいた薄いシリコン酸化膜22を除去
しないまま熱拡散によってp型ピエゾ抵抗4及び引き出
し拡散抵抗23を形成するため、薄いシリコン酸化膜2
2の厚さは均一であり、十分に平坦な領域を形成するこ
とができる。この薄いシリコン酸化膜22は素子領域の
周囲にあって、その一部は陽極接合によってガラスキャ
ップとの接合領域となる。
【0026】(c)上記(b)工程で形成したピエゾ抵
抗4と引き出し抵抗23を、薄いシリコン酸化膜22の
一部を選択的に除去してコンタクト孔を形成しアルミ配
線24で接続する。また、ワイヤボンディングを行うた
めのパッド電極5もアルミ配線24と同時に形成する。
さらに、重り及び梁を形成するために、表面、裏面の所
定の位置のシリコン酸化膜をフォトエッチングによって
除去し、シリコン酸化膜パターン25とする。
【0027】(d)シリコン酸化膜パターン25をマス
クとして重り1、肉薄の梁2を形成する。重り1、梁2
の形成に当たっては、n型エピタキシャル層13に電圧
を印加しながら例えばKOH,TMAHなどのアルカリ
液を用いてエッチングするエレクトロケミカルエッチン
グを行う。この結果、重り1と肉薄の梁2が同時に形成
される。
【0028】(e)シリコン基板10とは別に、パイレ
ックスガラスの一部にフォトエッチング等によって所要
大きさの窪みを形成しておき、これをそれぞれキャップ
11及び台座12とし、シリコン基板10と陽極接合技
術によって接合する。キャップ11及び台座12の製造
方法は、例えば、フォトレジストによってパターンを形
成し、HF系溶液でエッチングして形成する。或いは所
望の窪みが比較的深く、或いはパターンの大きさ精度を
高めるためにCr等の金属系マスクを使用し、上記HF
系水溶液の他にF系ガスプラズマによるドライエッチン
グを行ってもよい。
【0029】半導体基板とガラス基板とを高温、高電圧
下(通常300〜400℃、600〜1500V)で接
合する陽極接合においては、ガラス基板接合表面上にあ
るOH基が非常に重要な役割を果たしており、このOH
基の減少は接合時に界面に形成される化学結合の減少と
なる。特にパイレックスガラスの窪みを形成する加工方
法において、例えばCF4 ガスを用いたプラズマ処理を
施すと、図4に示すように、パイレックスガラスの最表
面がFで終端された状態となるため、OH基の減少は著
しくなる。この問題を解決するために、陽極接合の前に
HF系の酸性水溶液を用いてウェットエッチング処理を
施すと、ガラス台座表面、即ち半導体基板との接合面の
FがF- イオンとなり、また、次式で示される反応によ
りガラス台座表面がエッチングされる。
【0030】
【数1】 SiO2 +6HF→H2 SiF6 +2H2 O (1) また、水溶液中にはOH- が多数存在するため、ウェッ
トエッチング終了後のガラス基板表面は、図3に示すよ
うに、FがOH基に置換される。したがって、シリコン
の露出した基板との陽極接合のみならず、シリコン基板
表面に薄いシリコン酸化膜が形成されていても、接合時
の化学接合の減少は発生せず、接合強度の低下或いは接
合されない領域が発生しにくくなり、半導体センサの製
造歩留まり向上及び半導体センサの信頼性向上が図れる
という利点がある。以上の方法によって薄いシリコン酸
化膜22を介してのパイレックスガラスのキャップ11
とシリコン基板10との接合強度をさらに向上させるこ
とができる。
【0031】以上のように、陽極接合する直前にキャッ
プ11となるパイレックスガラスをHF系水溶液に晒し
た後、シリコン基板10と陽極接合することにより、図
1に示す半導体加速度センサが完成する。
【0032】なお、上述の実施の形態では、シリコン基
板を異方性エッチングにより加工するバルクマイクロマ
シーニングで形成するようなピエゾ抵抗を用いた半導体
加速度センサについて述べたが、これに限らず圧力セン
サ、振動ジャイロ等他の力学量を検出する半導体センサ
についても同様の形態をとることができる。また、シリ
コン基板に表面側から薄膜状構造体を形成するような表
面マイクロマシーニングによる半導体センサについても
適用できることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体センサの実施の形態を示す
縦断面図である。
【図2】上記実施の形態の製造方法を示す工程図であ
る。
【図3】上記実施の形態においてフッ酸系水溶液処理後
のガラスキャップ接合面の状態を示す図である。
【図4】フッ酸系水溶液処理前のガラスキャップ接合面
の状態を示す図である。
【図5】従来の半導体センサの縦断面図である。
【符号の説明】
1 重り 2 重りとともに構造体を構成する梁 4 ピエゾ抵抗(検出手段) 10 シリコン基板 11 キャップ 12 台座 14 密閉された空間 22 薄いシリコン酸化膜 23 引き出し拡散抵抗

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板を選択的にエッチングして得
    られる所定構造の構造体と、該構造体部分に形成され当
    該構造体に印加される加速度、圧力又は角速度の力学量
    を検出する検出手段とを有する半導体センサにおいて、
    前記半導体基板の上面に薄い所定厚さの酸化膜を介して
    ガラスキャップを陽極接合し、前記構造体を密封する密
    封構造を形成するとともに、前記ガラスキャップとの陽
    極接合領域の下方における前記半導体基板の表面部に引
    き出し拡散抵抗を形成し、該引き出し拡散抵抗を通じて
    前記検出手段の出力を外部に取り出すように構成してな
    ることを特徴とする半導体センサ。
  2. 【請求項2】 前記酸化膜は、前記陽極接合時の印加電
    圧に対する耐量を有し且つ前記引き出し拡散抵抗を含む
    前記半導体基板表面部からのリーク電流の発生を抑える
    厚さ以上で、前記陽極接合による接合強度の低下を抑え
    る厚さ以下としてなることを特徴とする請求項1記載の
    半導体センサ。
  3. 【請求項3】 前記酸化膜はシリコン酸化膜であり、該
    シリコン酸化膜の厚さは、200〜500Åとしてなる
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の半導体センサ。
  4. 【請求項4】 前記ガラスキャップの接合面は、前記陽
    極接合の前にフッ酸系水溶液に晒してなることを特徴と
    する請求項1,2又は3記載の半導体センサ。
  5. 【請求項5】 前記構造体は、前記半導体基板を裏面か
    ら選択的にエッチングして得られる肉薄の応力感応部を
    有し、前記検出手段は、印加された前記力学量に応じて
    前記応力感応部に生じる応力を抵抗値変化として検出す
    るように構成してなることを特徴とする請求項1,2,
    3又は4記載の半導体センサ。
  6. 【請求項6】 前記構造体は、前記半導体基板を裏面か
    ら選択的にエッチングして得られる可動部を有し、前記
    検出手段は、印加された前記力学量に応じた前記可動部
    の変位を検出するように構成してなることを特徴とする
    請求項1,2,3又は4記載の半導体センサ。
  7. 【請求項7】 前記構造体は、前記半導体基板を表面か
    ら選択的にエッチングして得られる可動部を有し、前記
    検出手段は、印加された前記力学量に応じた前記可動部
    の変位を検出するように構成してなることを特徴とする
    請求項1,2,3又は4記載の半導体センサ。
JP25898996A 1996-09-30 1996-09-30 半導体センサ Pending JPH10107295A (ja)

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JP (1) JPH10107295A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1004882A2 (en) * 1998-11-25 2000-05-31 Hitachi, Ltd. Inertia sensor and method of fabricating the same
JP2006248895A (ja) * 2003-12-02 2006-09-21 Bondtech Inc 接合方法及びこの方法により作成されるデバイス並びに接合装置

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