JPH0396544A - 梁鉄骨を有するプレキャスト鉄骨鉄筋コンクリート柱の接合方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、柱の接合をきわめて簡略化した梁鉄骨を有
するプレキャスト鉄骨鉄筋コンクリート柱の接合方法に
関する。

〔従来の技術〕

従来のプレキャスト鉄骨鉄筋コンクリート柱としては、
実開平１−６１３１７号公報に開示されたものや、プレ
キャストコンクリート柱の一部に、柱・梁の接合部とな
る鉄骨が埋め込まれたＦＳＲＰＣ工法と称するものなど
、僅少な例がある．〔発明が解決しようとする課題〕 しかしながら、前者の例は外周鋼管内にほぼ同心状に鉄
骨芯材を配設し、前記鋼管内にコンクリートを充填した
鋼管コンクリート柱であるために、この柱を鉛直方向に
接合するための乾式接合方法が階高に比例して技術的な
困難を伴うという問題があり、後者の例では、施工シス
テムとしては鉄骨造のように、プレキャストコンクリー
ト柱と鉄骨梁を上層階へと連続的に組上げる際に、接合
部は乾式ジョイントとなることから、相当の工数を必要
とし、また柱と梁がＴ型をなすため、建造物としての曲
げモーメントの大きい階の境界部において乾式ジョイン
トを行わねばならないといった問題もある。

また、鉄骨鉄筋コンクリート柱は接合が難しいために、
プレキャスト化された例は上記を除いてあまり見ないが
、今後は合理的な構法として柱はＳＲＣ　（鉄骨鉄筋コ
ンクリート）、梁はＳ（鉄骨）の組合わせが要求される
ものと思われ、その場合のプレキャスト化に対応できる
接合法として、柱鉄骨のダボ結合等により上記課題を解
決することを目的としている。

〔課題を解決するための手段〕

この発明は、梁鉄骨を有するプレキャスト鉄骨鉄筋コン
クリート柱を鉛直方向に接合するに際して、該プレキャ
スト鉄骨鉄筋コンクリート柱の上部に空洞部を設けてお
くとともに、該コンクリート柱の下端から柱鉄骨を突出
させておき、この突出させた柱鉄骨を、同様に構威した
他のプレキャスト鉄骨鉄筋コンクリート柱の前記空洞部
内にモルタル又はコンクリートを注入した中へ挿入して
接合する接合方法としたものである。

さらに、応力が大きい場合には、前記プレキャスト鉄骨
鉄筋コンクリート柱の上端から該コンクリート柱の主筋
を突出させるとともに、該コンクリート柱の下端部にス
プライススリーブを埋設しておき、プレキャスト鉄骨鉄
筋コンクリート柱の前記方法による接合に際して、上部
部材となる前記コンクリート柱のスプライススリーブに
下部部材となる他の同じ仕様のコンクリート柱の主筋を
挿入してグラウトする。

〔作用〕

この発明は上記のような構成としたため、梁鉄骨を有す
るプレキャスト鉄骨鉄筋コンクリート柱の接合に際して
は、下部部材となる該コンクリート柱の空洞部にモルタ
ル又はコンクリートを注入した中へ、上部部材となる同
じ仕様の該コンクリート柱の突出した鉄骨を挿入するだ
けで接合が行われ、従来のような溶接や鉄板とボルト等
による乾式ジョイントを必要としないため、現場におけ
る接合作業が極めて簡単である。

また特に、強度を要する建築物の外柱となる場合には、
上部部材となる前記コンクリート柱の下端部に埋設して
おいたスプライススリーブへ、下部部材となる柱の主筋
を挿入してグラウトすることにより、主筋の接合を行う
。このような簡単な接合方法によって、外柱としての強
度も十分に確保することができる。

〔実施例〕

以下、この発明を図面を参照して説明する。第１図〜第
３図は、この発明に係る一実施例を説明する図である． 第１図は、本発明に係る方法により、梁鉄骨を有するプ
レキャスト鉄骨鉄筋コンクリート柱（以下、ＰＣａ　−
　ＳＲＣ柱と略称）によって構威される構造物の部分を
示した図であって、このＰＣａ・ＳＲＣ柱は内柱１と外
柱２に示すように、それぞれ梁鉄骨３を一体的に接合し
た単位部材として予め工場でプレキャスト生産しておい
たものである。

第２図は、上記内柱１についてその構成を示したもので
あって、このＰＣａ−ＳＲＣ柱ｌは、縦方向に設けた社
主筋４とこれに取付けた枠状のフープ筋５よりなる鉄筋
と、中心部に配設された柱鉄骨６（本実施例ではＨ型！
）とをコンクリートによりプレキャストして形成したも
のである。また、梁鉄骨３は柱鉄骨６に従来の方法によ
り接合されている。

社主筋６は端部ではフックあるいは定着板等で定着され
ている。フープ筋５は通常の方法、例えば軟鋼線（バイ
ンド線）等により主筋４に固定して配設されるが、第２
図（ａ）に示すように柱ｌの上，下端及び空洞部１ａの
上部と鉄骨６の上端部近傍では、後述する鉄骨６のてこ
作用の反力に対応するために、フープ筋５の数を増やす
必要がある。

このＰＣａ　−　ＳＲＣ柱１の下端からは柱鉄骨６が突
出しており、この柱１の上部には、突出した鉄骨部分６
ａが挿入できるような空洞部１ａが設けられている。そ
して第１図に示したように、これらのＰＣａ・ＳＲＣ柱
１を接合するには、下部となる柱１の空洞部１．ａ内に
モルタルあるいはコンクリートを注入し、その中に上部
部材となる柱の鉄骨突出部６ａを挿入する。この際、上
下プレキャストコンクリート部が密着するよう、柱の上
端部には予め、モルタルを敷いておく必要がある．また
、梁鉄骨３は通常の方法（例えば、鉄板とボルト等）に
よって接合すればよい。

第１図に示した内柱１に関しては、上記の方法によって
応力伝達が可能となる。せん断力は鉛直荷重による摩擦
力と鉄骨の空洞部挿入によるダボ作用によって伝達され
る．曲げモーメントは図示の柱接合部近傍となる階の中
央付近ではあまり大きくなく、鉄骨のてこ作用によって
伝達できる。

従って、てこ作用の反力として鉄骨の端部ではフープ筋
５が余分に必要であるが、その数量はてこの原理から求
めればよい。次に、外柱２も同様な接合を行うが、さら
に主筋４を接合することが好ましい。そこで、第３図に
示すように、上部部材となる柱の下端部にスプライスス
リーブ７を埋設しておき、下部部材となる柱の主筋４を
上部に突出させておいて、これをスプライススリーブ７
に挿入してグラウトすることにより、主筋４の接合を行
う。

以上により、ＰＣａ−ＳＲＣ柱の難点は、鉄骨と主鉄筋
の双方を接合する際の、その接合部の処理方法にあった
が、この発明はプレキャスト柱の接合を極めて簡略化す
ることができた。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明によればプレキャスト鉄骨
鉄筋コンクリート柱の現場における接合がきわめて簡易
化できたために、接合作業の職種が少なく、著しく施工
工期の短縮を図ることができるようになった。

【図面の簡単な説明】

第ｌ図は、本発明の方法により梁鉄骨を有するプレキャ
スト鉄骨鉄筋コンクリート柱で構築される建造物の部分
を示した図、第２図（ａ）は本発明に係る接合手段を設
けたプレキャスト鉄骨鉄筋コンクリート柱の構成を示す
図、同図（ｂ）は同図（ａ）におけるＡ−Ａ断面図、同
図（Ｃ）は同図（ａ）におけるＢ−Ｂ断面図、第３図は
本発明に係るプレキャスト鉄骨鉄筋コンクリート柱の主
筋を接合する手段を示した図である。 １　（円柱）．２（外柱）・・・・・・プレキャスト鉄
骨鉄筋コンクリート柱、１ａ・・・・・・空洞部、３・
・・・・・梁鉄骨、４・・・・・・主筋、６・・・・・
・鉄骨（柱鉄骨）、７・・・・・・スプライススリーブ
。 第１図 第３図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）梁鉄骨を有するプレキャスト鉄骨鉄筋コンクリー
   ト柱を鉛直方向に接合するに際して、該プレキャスト鉄
   骨鉄筋コンクリート柱の上部に空洞部を設けておくとと
   もに、該コンクリート柱の下端から柱鉄骨を突出させて
   おき、この突出させた柱鉄骨を、同様に構成した他のプ
   レキャスト鉄骨鉄筋コンクリート柱の前記空洞部内にモ
   ルタル又はコンクリートを注入した中へ挿入して接合す
   ることを特徴とする梁鉄骨を有するプレキャスト鉄骨鉄
   筋コンクリート柱の接合方法。
2. （２）梁鉄骨を有するプレキャスト鉄骨鉄筋コンクリー
   ト柱の上端から該コンクリート柱の主筋を突出させると
   ともに、該コンクリート柱の下端部にスプライススリー
   ブを埋設しておき、プレキャスト鉄骨鉄筋コンクリート
   柱の前記方法による接合に際して、上部部材となる前記
   コンクリート柱のスプライススリーブに下部部材となる
   他の同じ仕様のコンクリート柱の主筋を挿入してグラウ
   トする請求項（１）記載の梁鉄骨を有するプレキャスト
   鉄骨鉄筋コンクリート柱の接合方法。