JPH038226Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本発明は、柄と一体であるかみそりかあるいは
かみそりを形成するためにかみそりの柄に装着さ
れるために適しているシエービングユニツトの形
のかみそり刃ユニツトに関する。

このようなかみそり刃ユニツトは普通は、かみ
そり刃支台上に装着されフレーム内で保持されて
いる、１枚のかみそり刃又は互いに間隔をあけて
ずらされて上下に重ねられている有利には２枚の
かみそり刃、使用中にそる人の顔に接触する保護
棒を有しているフレームおよびトツプキヤツプか
ら成つている。使用中にかみそり刃又は各かみそ
り刃の刃先はひげそりのため、即ちひげそり位置
における正しい露出状態でトツプキヤツプの前縁
と保護棒との間に位置していてかつこれらの前縁
と保護棒とに対して平行に位置していなければな
らない。

このかみそり又はシエービングユニツトを保管
しようとする時には、かみそり又はシエービング
ユニツトがそれを取り扱ういかなる人をも傷つけ
ないように、刃先又は各かみそり刃がシエービン
グ位置から引つ込められるようになつていると有
利である。

ドイツ連邦共和国特許出願公開第2938975号明
細書では、かみそり刃をひげそり位置と引込み位
置との間の平面内で保護棒とトツプキヤツプとに
対して滑らせることのできるかみそりを設けるこ
とが提案されている。

また英国特許第2066131A号では刃先を覆う前
方向へトツプキヤツプを滑らせることによつてか
みそり刃を引き込む効果を得ることが提案されて
いる。

かみそり刃がかみそりフレーム内で動くように
該かみそり刃をかみそりフレーム内に取り付ける
ことに関する困難は次の通りである。即ち、ひげ
そり形状ひいてはひげそり性能を、繰り返される
かみそり刃運動にわたつて維持しようとすれば、
保護棒およびトツプキヤツプに対するかみそりの
刃先の位置決めが正確で著しく狭い許容誤差内に
なければならず、これはまたすべての運動部分が
極めて僅かな摩耗にさらされるようにしなければ
ならないことを意味する。

本考案によれば、かみそり刃支台上に取付けら
れている少なくとも１つのかみそり刃、保護棒お
よび、トツプキヤツプを有しているかみそりフレ
ームから成つているかみそり刃ユニツトが設けら
れており、上記かみそり刃支台はその上側で第１
の組の案内面を有していてかつ上記かみそりフレ
ームはその上側で第２の組の案内面を有してお
り、この第２の組の案内面は第１の組の案内面と
係合していてしかも、かみそり刃、保護棒および
トツプキヤツプが相対的にひげそりのために位置
決めされているひげそり位置とこのひげそり位置
から単数又は複数のかみそり刃が引つ込められて
いる引込位置との間であらかじめ規定された案内
路に沿つて転動運動するようにかみそり刃および
かみそり刃支台を保持している。

本考案の有利な実施態様では、前記保護棒がか
みそり刃支台といつしよに動くように該かみそり
刃支台上で保持されている。

かみそりフレームに対するかみそり刃およびか
みそり刃支台の運動に関して本明細書で使用して
いる表現「転動運動」では、かみそりフレームに
対して相対的に動く軸線を中心としたアーチ状の
運動を意味する。

本考案によつて得られた転動運動によつて、か
みそり刃の刃先は、トツプキヤツプの前縁部に対
して正確に平行に維持されひいてはかみそりのひ
げそり形状を正確に維持しながら、ひげそり位置
及び引込み位置に出し入れ運動せしめられる。さ
らに、この運動は、前後方向で比較的大きい運動
分力を有し、この前後方向に対して直交する方向
で比較的小さい運動を有している。これは２枚刃
をひげそり位置及び引込み位置に出し入れ運動す
る時に特に有利である。このような構造によれ
ば、かみそり刃支台の比較的小さい角度運動によ
つて得ようとするひげそり位置と引込み位置との
間で、１枚刃又は２枚刃の刃先の必要な運動が得
られる。

次に図面につき本考案の実施例を説明する。

第１図、第２図および第３図で最も良くわかる
ように第１実施例によるかみそりはかみそり頭部
フレーム１２と一体になつている柄１１とかみそ
り刃・支台ユニツト１３とから成つており、該か
みそり刃・支台ユニツト１３は第２図のひげそり
位置と第３図の引込位置との間で動くように上記
頭部フレーム１２内に嵌め込まれている。

上記かみそり刃・支台ユニツト１３は第１のか
みそり刃１５が直接載せられているかみそり刃支
台１４から成つており、しかも第２のかみそり刃
１６が第１のかみそり刃１５に対してずらされて
このかみそり刃１５上に重ねられていてかつスペ
ーサ１７によつて第１のかみそり刃１５から隔て
られている。これらのかみそり刃１５，１６はリ
ベツト１４ａによつてかみそり刃支台１４に該支
台１４と一体のユニツトを成すように固定されて
いる。

かみそり刃支台１４の正面には保護棒１８が洗
浄すきま２０によつて該かみそり刃支台１４から
隔てられて該支台１４と一体に結合されている。

かみそり刃支台１４の後方を横切つて該支台１
４と一体に成形された操作棒２１が延びており、
該操作棒２１はひげそり位置と引込位置との間で
かみそり刃・支台ユニツト１３を動かすために使
用者の指によつて操作されるようになつている。

かみそり刃支台１４の下面（第９図参照）には
凸面２２ａを有している２つの突起２２が存在し
ており、該突起２２によつてかみそり刃支台１４
は後で述べるかみそりフレームの凹面と係合して
転動することができる。かみそり刃支台１４の各
端部では２つの突起２３，２４が外側に延びてい
る。この突起２３はほぼ三角形になつていてかつ
フレーム上の案内凸面とすべり係合するための上
方案内凸面２３ｂを有していて、さらにフレーム
上の実質的にまつすぐな案内面とすべり係合する
ための横方向案内凸面２３ｃを有している。突起
２３から後方に隔てられている突起２４はフレー
ム上の実質的にまつすぐな別の案内面とすべり係
合するための案内凸面２４ｄを有している。

かみそりフレーム（第７図および第８図参照）
は面平行で互いに隔てられた端壁２５、下壁２７
およびトツプキヤツプ２８から成つており、これ
らはすべて、かみそりの柄１１と共に互いに一体
に成形されている。

下壁２７は凹面２７ａといつしよに成形されて
おり、該凹面２７ａはかみそり刃支台の各突起２
２の凸面２２ａよりも大きい曲率半径を有してお
り、しかも該凹面２７ａ上には凸面２２ａが前方
および後方へ転動するように配置されている。

前記端壁２５の各内面は前方の切欠き２５ａお
よび後方の切欠き２５ｆといつしよに成形されて
おり、これらの切欠きの内側制限壁は案内面２５
ｃ，２５ｄを形成しており、該案内面２５ｃ，２
５ｄは突起２３，２４の案内面２３ｃおよび２４
ｄとそれぞれすべり係合するように、ほぼまつす
ぐではあるが互いに完全に平行になつてはいな
い。案内面２５ｃ，２５ｄは有利にはそれらの向
かい合つた端部で突起２３，２４の相応した案内
面に対して緊密に適合するような輪郭にされてい
て、ひげそり位置および引込位置へかみそり刃支
台をそれぞれ明確に位置決めすることを補助す
る。

切欠き２５ａは案内凸面２５ｂを制限する別の
制限壁を有しており、該案内凸面２５ｂは凹面２
７ａと同軸でありかつ突起２３の案内面２３ｂに
よつてすべるように係合されている。

この実施例の操作中に、操作棒２１が第２図の
位置から第３図の位置へ押し下げられると、かみ
そり刃支台の突起２２はフレーム１２の下壁２７
上の凹面２７ａ上で転動し、しかもかみそり刃支
台ユニツトは後下方へ転動するようになる。この
運動はそれぞれ固定案内面２５ｂに対して可動案
内面２３ｂが滑り係合し、固定案内面２５ｃに対
して可動案内面２３ｃが滑り係合しかつ固定案内
面２５ｄに対して可動案内面２４ｄが滑り係合す
ることによつて案内されている。従つて転動面２
２ａ，２７ａの間で滑りずれが生じることは防止
されている。それゆえかみそり刃の２つの刃先１
５′，１６′はひげそり位置から後下方へ引つ込め
られるようになつている。

このユニツトをひげそり位置へ戻すためには、
操作棒２１の中央の掴み部分２１ａがトツプキヤ
ツプ２８の後縁の中央のスリツト２８ａ内にスナ
ツプ嵌合式に嵌まるまで操作棒２１が押し上げら
れる。掴み部分２１ａおよびスリツト２８ａの相
互の係合面は操作棒２１への上向き圧力を維持す
るような角度で傾斜させられていてかつそれによ
つてかみそり刃・支台ユニツト１３をトツプキヤ
ツプ２８の前縁の下面と密接した状態に保つ。こ
の密接状態は上刃１６における振動を防止するの
に役だつ。

当該かみそりは突起２３が案内面２５ｄに係合
するまでフレーム１２内にかみそり刃・支台ユニ
ツト１３が挿入されることによつて組み立てられ
るようになつている。突起２３の前縁は第４図お
よび第６図で見られるように面取りされており、
従つてユニツト１３に加えられる前進圧力は端壁
２５が外側へ曲がることを強要ししかも突起２３
が該端壁２５の面２５ｄを越えて前方の切欠き２
５ａ内に滑り込むことを可能にする。

第１２図、第１３図および第１４図で図示され
ている本考案の第２実施例は大体において第１実
施例に類似しており従つて等しい部材は同様な関
連作用を有している。主たる相違は、転動面が省
略されていてかつかみそり刃支台１１３の向かい
合つた端部から外側に延びている突起１２３，１
２４の形状のスライダが、端壁１２５内に形成さ
れている案内スリツト１２６，１２７内に滑動可
能に係合していることである。これらのスリツト
１２６，１２７はまつすぐであつてもあるいは曲
げられていてもよくしかも、フレームに対してか
みそり刃・支台ユニツトが若干選択された転動運
動を行なうように互いに選択された勾配で延びて
いてもよい。

本考案の第２実施例では突起の上下の面１２３
ａ，１２３ｂ，１２４ａ，１２４ｂおよびスリツ
トの上下の面１２６ａ，１２６ｂ，１２７ａ，１
２７ｂが第１実施例の転動面および案内面に相当
する案内面を形成している。

本考案の有利な実施例では保護棒はかみそり刃
支台に固定されているが、保護棒をフレームに固
定してもよい。

さらに、各実施例で図示されているように突起
はかみそりフレームの側壁上の案内面に対してす
べり係合するようにかみそり刃支台上に設けられ
ているが、その代わりに、かみそり刃支台上の案
内面と係合するように適当な突起を側壁上に設け
てもよいことが明らかである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案によるかみそり刃ユニツトの複数
の実施例を示したものであつて、第１図は本発明
によるかみそりの縦断面図、第２図は第１図のか
みそりの頭部のかみそり刃がひげそり位置で示さ
れている拡大断面図、第３図は第２図のかみそり
刃が引き込まれた位置で示されている拡大断面
図、第４図はかみそり刃支台の上面図、第５図は
第２図および第３図で図示されているかみそり
刃・支台ユニツトの正面図、第６図は第５図のか
みそり刃・支台ユニツトの下面図、第７図はかみ
そりの頭部フレームの断面図、第８図はかみそり
刃・支台ユニツトが除去されている頭部フレーム
の背面図、第９図はかみそり刃・支台ユニツトの
端面図、第１０図は組み立てられたかみそりを部
分的に破断した正面図、第１１図は第１０図のか
みそりの背面図、第１２図は別の実施例のかみそ
り刃・支台ユニツトの端面図、第１３図は第１２
図のかみそり刃・支台ユニツトのひげそり位置を
一点鎖線で示した断面図、第１４図は第１２図の
かみそり刃・支台ユニツトの引込まれた位置を一
点鎖線で示した断面図である。 １１……かみそりの柄、１２……かみそり頭部
フレーム、１３……かみそり刃・支台ユニツト、
１４……かみそり刃支台、１４ａ……リベツト、
１５……第１のかみそり刃、１６……第２のかみ
そり刃、１５′，１６′……刃先、１７……スペー
サ、１８……保護棒、２０……洗浄すきま、２１
……操作棒、２１ａ……掴み部分、２２……突
起、２２ａ……凸面、２３，２４……突起、２３
ｂ，２３ｃ，２４ｄ……案内面、２５……端壁、
２５ａ，２５ｆ……切欠き、２５ｂ，２５ｃ，２
５ｄ……案内面、２７……下壁、２７ａ……凹
面、２８……トツプキヤツプ、２８ａ……スリツ
ト、１１３……かみそり刃支台、１２３，１２４
……突起、１２３ａ，１２４ａ……上面、１２３
ｂ，１２４ｂ……下面、１２５……端壁、１２
６，１２７……案内スリツト、１２６ａ，１２７
ａ……上面、１２６ｂ，１２７ｂ……下面。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ かみそり刃ユニツトであつて、かみそり刃支
   台１４上に装着された刃先１５′を有している
   少なくとも１つのかみそり刃１５、保護棒１８
   および、トツプキヤツプ２８を有しているかみ
   そり頭部フレーム１２から成つており、上記の
   かみそり刃１５およびかみそり刃支台１４は刃
   先１５′、保護棒１８およびトツプキヤツプ２
   ８がひげそりのために互いに位置決めされてい
   るひげそり位置から、刃先１５′が該ひげそり
   位置から引き込まれている引込位置へトツプキ
   ヤツプ２８に対して動くように装着されてお
   り、上記かみそり刃支台１４がその上で第１の
   組の案内面２２ａ，２３ｂ，２３ｃ，２４ｄを
   有していてかつ上記フレーム１２がこの第１の
   組の案内面と係合するために該フレーム上で第
   ２の組の案内面２７ａ，２５ｂ，２５ｃ，２５
   ｄを有している形式のものにおいて、上記の第
   １と第２の組の案内面が案内路を形成してお
   り、該案内路に沿つてかみそり刃支台１４が単
   数又は複数のかみそり刃１５の上記のひげそり
   位置と引き込まれた位置との間で転動運動して
   移動案内されるようになつていることを特徴と
   するかみそり刃ユニツト。 ２ ２つの片刃のかみそり刃１５，１６が互いに
   ずらされて固定された関係で可動なかみそり刃
   支台１４上に装着されている実用新案登録請求
   の範囲第１項記載のかみそり刃ユニツト。 ３ 前記の保護棒１８がかみそり刃支台１４とい
   つしよに転動運動するようにかみそり刃支台１
   ４に固定されている実用新案登録請求の範囲第
   １項又は第２項記載のかみそり刃ユニツト。 ４ 少なくとも若干の前記案内面がかみそり刃支
   台の各端部とかみそり頭部フレームとの間に設
   けられている実用新案登録請求の範囲第１項か
   ら第３項までのいずれか１つの項に記載のかみ
   そり刃ユニツト。 ５ 前記の第１の組の案内面が刃先に対して平行
   な軸線を中心として湾曲させられている第１の
   可動湾曲面２２ａおよびこの第１の可動湾曲面
   から隔てられかつ互いに隔てられている第２、
   第３および第４の可動面２３ｂ，２３ｃ，２４
   ｄから成つており、しかも前記の第２の組の案
   内面は上記の第１の可動湾曲面２２ａよりも曲
   率半径が大きい第１の固定湾曲面２７ａおよび
   この固定湾曲面２７ａから隔てられかつ互いに
   隔てられている第２、第３および第４の固定面
   ２５ｂ，２５ｃ，２５ｄから成つており、上記
   の第１の固定湾曲面２７ａ上で前記の第１の可
   動湾曲面２２ａが転動するように配置されてお
   り、上記の第２の固定面２５ｂは第１の固定湾
   曲面と同じ湾曲軸線を中心として湾曲していて
   かつ第１の可動湾曲面２２ａおよび固定湾曲面
   ２７ａが相互に転動接触している状態に維持す
   るために第２の可動面２３ｂによつて当接され
   ており、さらに前記の第３と第４の可動面およ
   び固定面２３ｃ，２４ｄ，２５ｃ，２５ｄは、
   相互に転動接触している前記面２２ａ，２７ａ
   の間で滑りずれが生じることを防止するための
   ガイドを限定するように互いに協働している実
   用新案登録請求の範囲第１項から第４項までの
   いずれか１つの項に記載のかみそり刃ユニツ
   ト。 ６ 前記の可動案内面および固定案内面の組がか
   みそり刃支台１１３およびかみそり頭部フレー
   ム１１２の各端部の間に位置決めされていてか
   つ滑りガイドの２つの隔てられた組によつて限
   定されており、各組の一方のガイドがスライダ
   １２３又は１２４でありかつ各組の他方のガイ
   ドがスリツト１２６又は１２７であり、該スリ
   ツト内に上記スライダが受容されており、各組
   のガイドがかみそり刃支台およびかみそり頭部
   フレームの隣接した面上にそれぞれ成形されて
   おり、上記の２つのガイドが第１の組の案内面
   を備えているかみそり刃支台上に成形されてお
   り、しかも上記の２つのガイドが上記の第２の
   組の案内面を備えているかみそり頭部フレーム
   上に成形されており、前記転動運動を生ぜしめ
   るために上記ガイドのスリツトが湾曲されてい
   るか相互に傾斜させられているかあるいは相互
   に別の形式で配置されている実用新案登録請求
   の範囲第１項から第３項までのいずれか１つの
   項に記載のかみそり刃ユニツト。