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JPH0338255B2 - - Google Patents

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Publication number
JPH0338255B2
JPH0338255B2 JP59245884A JP24588484A JPH0338255B2 JP H0338255 B2 JPH0338255 B2 JP H0338255B2 JP 59245884 A JP59245884 A JP 59245884A JP 24588484 A JP24588484 A JP 24588484A JP H0338255 B2 JPH0338255 B2 JP H0338255B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aqueous solution
solution
viscosity
nasal administration
nasal
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP59245884A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61126014A (ja
Inventor
Kunio Sekine
Yoshiki Suzuki
Gentaro Yamashita
Tsuneji Nagai
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP59245884A priority Critical patent/JPS61126014A/ja
Publication of JPS61126014A publication Critical patent/JPS61126014A/ja
Publication of JPH0338255B2 publication Critical patent/JPH0338255B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は有効成分としてポリペプチード類を含
む新規な経鼻投与用水性液剤に関する。更に詳細
には、カルシトニン、インシユリンなどの生理活
性を有するポリペプチード類と、ヒドロキシプロ
ピルセルロースとを含有し、特定の粘度を有する
水性液剤であつて、鼻腔内に投与したとき、効率
よくポリペプチード類が鼻粘膜より吸収される経
鼻投与用水性液剤に関する。
インシユリン、カルシトニンなどのペプチドホ
ルモンは分子量が大きく、またペプシン、トリプ
シンあるいはキモトリプシンなどの蛋白分解酸素
によつて分解されやすいため経口投与では吸収さ
れにくく有効に薬理効果を発揮できず、従つて注
射剤として投与が行われているのが現状である。
しかしながら、注射剤による投与は苦痛を伴う
ため、他の種々の投与方法が試みられている。
例えば、サリチル酸ナトリウム、3−メトキシ
サリチル酸ナトリウム,5−メトキシサリチル酸
などのサリチル酸誘導体を吸収促進剤として用い
た坐剤による直腸内投与法(J.Pharm.
Pharmacol.,33、334、(1981))がある。これ以
外の方法として気管内投与(Diabetes、20、
552、(1971))点眼投与(糖尿病学会承集、237、
(1974))などの方法が検討されている。
しかしながら、いずれの方法も注射に比べて高
投与量が必要なこと、また吸収が変動しやすいと
いう難点があるため、現在においてまだ実用化に
到つているものはほとんどない。
一方、鼻腔内投与に関する試みとして、吸収促
進剤として界面活性剤を用いたインシユリンある
いはカルシトニンの経鼻投与用液剤が知られてい
る(Diabetes、27、296、(1978);特開昭59−
89619;特開昭59−130820号公報)。
更にシクロデキストリンを併用したインスリン
の経鼻投与用液剤も知られている(特開昭58−
189118号公報)。
本発明者らは、カルシトニンなどのポリペプチ
ド類を鼻粘膜より効率的に吸収せしめることがで
き、かつ鼻腔内へ投与するのに好適な経鼻投与用
ポリペプチード類製剤を得ることを目的として鋭
意研究した結果驚くべきことに、ポリペプチード
類とヒドロキシプロピルセルロースとを含有する
水溶液状の液体組成物であつて、かつその水溶液
の粘度が適当な範囲にある液体組成物が上記した
如き目的を充分に達成し得ることを見出し、本発
明に到達したものである。
すなわち、本発明は、生理活性を有するポリペ
プチード類およびヒドロキシプロピルセルロース
とを鼻粘膜に適用するに適した水性基剤中に含ま
せてなる、25℃における粘度が2〜4000cPの範
囲にある経鼻投与用水性液剤である。
本発明で用いる生理活性を有するポリペプチー
ド類としては、分子量が300〜300000の範囲にあ
るポリペプチード類が鼻粘膜より吸収されやすい
という点で好ましい。
生理活性を有するポリペプチード類の好ましい
具体例としては次のものが挙げられる。例えばカ
ルシトニン、インシユリン、アンジオテンシン、
バソプレシン、デスモプレシン、フエリプレシ
ン、プロチレリン、黄体形成ホルモン放出ホルモ
ン、コルチコトロピン、プロラクチン、ソマトロ
ピン、サイロトロピン、黄体形成ホルモン、カリ
クレイン、パラサイリン、グルカゴン、オキシト
シン、ガストリン、セクチレン、血清性性腺刺激
ホルモン、成長ホルモン、エリスロポエチン、ア
ンギオテンシン、ウロガストロン、レニンなどの
ペプチドホルモン及びこれらの化学修飾化合物;
インターフエロン、インターロイキン、トランス
フエリン、ヒスタグロブリン、マクロコルチン、
血液凝固第因子などの生理活性タンパク及びこ
れらの化学修飾化合物;百日ゼキワクチン、ジフ
テリアワクチン、破傷風ワクチン、インフルエン
ザワクチンあるいはリンパ球増多因子、繊維状赤
血球凝集因子などのワクチン類が挙げられる。こ
れらのなかでも特にペプチドホルモンが好まし
く、ペプチドホルモンのなかでも特に、カルシト
ニン、インシユリン、黄体形成ホルモン放出ホル
モン、デスモプレシン、バソブレシン又はオキシ
トシンが好ましい。更にはカルシトニン、インシ
ユリンが好ましい。
本発明の経鼻投与用水性液剤は、上記の如き生
理活性を有するポリペプチド類とともにヒドロキ
シプロピルセルロースを含み、かつ適当な粘度を
有することにより、鼻腔内に投与された時、先ず
鼻粘膜上に適度に分散するが、単なる経鼻投与用
水性液剤を鼻腔内に投与したときと比べて流動が
遅く適度に滞留して鼻腔内からの消失時間が延長
するため、高分子量のポリペブチド類は鼻粘膜と
良好に接触し、これがためにポリペプチド類の高
い吸収性を示すものと考えられる。本発明におい
ては、経鼻投与用水性液剤の粘性賦与並びに吸収
促進効果のために、特にヒドロキシプロピルセル
ロースを選択することによつて、通常の吸収促進
剤例えば界面活性剤を使用してもよいが、使用し
ない場合でも十分に薬理効果を発揮し得る程度
に、ポリペプチド類が吸収される。またヒドロキ
シプロピルセルロースは鼻粘膜に対する刺激性も
低く、不快な臭いもなく鼻腔内投与に極めて好適
である。
本発明で用いるヒドロキシプロピルセルロース
(HPC)としては、例えば20℃、2%水溶液にお
ける粘度が3.0〜5.9cPのHPC、6.0〜10.0cPの
HPC、150〜400cPのHPC、1.000〜4.000cPの
HPCなどが挙げられる。これらのHPCは単独で
用いてもよく併用して用いてもよい。
本発明で用いる鼻粘膜に適用するに適した水性
基剤としては、水、生理食塩水又は緩衝剤溶液が
挙げられる。緩衝剤溶液として用いられる代表的
な緩衝剤としては、例えば燐酸塩緩衝剤、酢酸塩
緩衝剤、酒石酸塩緩衝剤、コハク酸塩緩衝剤、ク
エン酸塩緩衝剤、乳酸塩緩衝剤などが挙げられ
る。
これらの水性基剤に上記した如きHPC、ポリ
ペプチド類を添加して、所定の粘度すなわち、25
℃における粘度が2〜4000cPの水性液剤とする。
水性液剤の粘度は、特に2〜2000cPが好ましく、
更に5〜1000cPが好ましい。かかる特定範囲の
粘度にすることによつて、ポリペプチド類の吸収
性に優れた経鼻投与用水性液剤が得られる。
本発明の経鼻投与用水性液剤はそれ自体公知の
手段に従つて製造することができる。例えばポリ
ペプチド類を、ヒドロキシプロピルセルロースを
溶解して所望の粘度を有するように調製した水、
生理食塩水又は緩衝剤溶液に溶解、懸濁あるいは
乳化することによつて製造することができる。
本発明の経鼻投与用水性液剤の最終のPHは約
3.5〜7.5、より好ましくは約5.0〜7.5である。か
かる範囲にある場合、液剤を鼻腔内に投与した
時、刺激性が低くなる。望ましいPHは、例えば
酸、塩基あるいは前記した緩衝剤の存在によつて
達成される。PHの調製に用いられる酸としては、
例えば無機酸(例えば、塩酸、ホウ酸、リン酸、
炭酸、重炭酸など)、アミノ酸あるいは有機酸
(例えば、モノカルボン酸、オキシカルボン酸、
ポリカルボン酸)などが挙げられ塩基としては、
例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸
水素ナトリウム、炭酸ナトリウムなどが挙げられ
る。
本発明の経鼻投与用水性液剤は、製剤としての
物性、外観あるいは臭等を改良する等のため、必
要に応じ、公知の着色剤、保存剤、防腐剤、安定
化剤、矯臭剤、等張化剤等を添加しても良い。着
色剤としては例えば銅クロロフイル、β−カロチ
ン、赤色2号、青色1号等;保存剤としては例え
ばアスコルビン酸、エリソルビン酸およびそれら
の塩等;防腐剤としては例えばバラオキシ安息香
酸エステル、フエノール、塩化ベンゼトニウム、
塩化ベンザルコニウム等;安定化剤としては例え
ば人血清アルブミン、マンニトール、ソルビトー
ル等;矯臭剤として例えばメントール、カンキツ
香料等;等張化剤としてはグルコース等が挙げら
れる。
また、本発明では、通常用いられる界面活性剤
などの吸収促進剤は使用しなくても十分な濃度で
ポリペプチド類は吸収可能である。
本発明の経鼻投与用水性液剤を投与する方法と
しては、例えば液剤を点鼻容器、スプレー容器あ
るいはこのような液剤を鼻腔内に適用するのに適
した同様な容器に入れ、鼻腔内に滴下あるいは噴
霧投与する方法、あるいは鼻腔内に容易かつ定量
的に投与でき得る挿入具を用い、それに液剤を規
定量取つて鼻腔内に投与する方法などがある。
ポリペプチド類の投与量は、病気の種類あるい
は疾病の程度により異なるが、液剤の量としては
1回投与当り約0.05〜0.5mlが適当な範囲である。
以上に詳述した如く、ヒドロキシプロピルセル
ロースとポリペプチド類とから成る特定の粘度を
有する本発明の経鼻投与用水性液剤は、毒性も少
なく、鼻粘膜に対する刺激性が低く、不快な匂い
がほとんどない鼻腔内投与に極めて好適であり、
連続多回投与を必要とする場合に、患者自らによ
る在宅療法が容易に可能となり、治療効果を得る
に十分な濃度で効率的に生理活性を有するポリペ
プチド類が鼻粘膜より吸収される等の種々の利点
を有する。
以下実施例により本発明を説明するが、本発明
は何らこれらに限定されるものではない。
実施例 1 本発明の水性経鼻投与用液剤を次のようにし
て得た。
(a) ヒドロキシプロピルセルロース(20℃、2%
水溶液における粘度が1000〜4000cP)1gを
100mlの生理食塩水に溶解することによつて25
℃における粘度が約100(cP)の溶液を得た。
次いでこの溶液5mlにサケカルシトニン
(4000MRC単位/mg)0.5mgを加えて溶解する
ことによつて均一な生理食塩水溶液を得た。こ
のようにして得られた生理食塩水溶液は0.1mg
(400MRC単位)/mlのサケカルシトニンを含
有する。
(b) ヒドロキシプロピルセルロース(20℃、2%
水溶液における粘度が1000〜4000cP)2gを
100mlの蒸留水に溶解することによつて25℃に
おける粘度が約1000(cP)の溶液を得た。次い
でこの溶液3mlにサケカルシトニン
(4000MRC単位/ml)0.6mgを加えて溶解する
ことによつて均一な溶液を得た。この場合溶解
時に泡の発生を見ることもあるが、この泡は、
超音波にかけることあるいは遠心することによ
り容易に消失する。このようにして得られた水
溶液は0.2mg(800MRC単位)/mlのサケカル
シトニンを含有する。
(c) ヒドロキシプロピルセルロース(20℃、2%
水溶液における粘度が1000〜4000cP)1gを
100mlの等張燐酸緩衝液に溶解することにつて
25℃における粘度が約100(cP)の溶液を得た。
次いでこの溶液5mlにサケカルシトニン
(4000MRC単位/mg)0.4mgを加えて溶解する
ことによつて均一な溶液を得た。このようにし
て得られた溶液は0.08mg(320MRC単位)/mg
のサケカルトニンを含有する。
(d) ヒドロキシプロピルセルロース(20℃、2%
水溶液における粘度が1000〜4000cP)1gを
PH7.4の等張燐酸緩衝液100mlに溶解することに
よつて25℃における粘度が約100(cP)の溶液
を得た。次いでこの溶液10mlにインシユリン
157mg(25.5単位/mg)を加えて溶解すること
によつて均一な溶液を得た。このようにして得
られた溶液た15.7mg(約400単位)/mlのイン
シユリンを含有する。
(e) ヒドロキシプロピルセルロース(20℃、2%
水溶液における粘度が1000〜4000cP)1gを
PH7.4の等張燐酸緩衝液100mlに溶解することに
よつて25℃における粘度が約1000(cP)の溶液
を得た。次いでこの溶液10mlにインシユリン
157mg(25.5単位/mg)を加えて溶解すること
によつて均一な溶液を得た。このようにして得
られた溶液は15.7mg(約400単位)/mlのイン
シユリンを含有する。
(f) ヒドロキシプロピルセルロース(20℃、2%
水溶液における粘度が1000〜4000cP)1gを
生理食塩水100mlに溶解することによつて25℃
における粘度が約100(cP)の溶液を得た。次
いでこの溶液10mlにインシユリン157mg(25.5
単位/mg)を加えてよく混合することによつて
懸濁液を得た。このようにして得られた液濁液
は15.7mg(約400単位)/mlのインシユリンを
含有する。
(g) (a)、(b)、(c)に示したカルシトニン含有液剤及
び(d)、(e)、(f)に示したインシユリン含有液剤
を、それぞれ適当な点鼻容器に入れることによ
つて1回に約0.05〜0.0mlをヒトに投与できる
ヒト経鼻投与用のカルシトニンおよび/又はイ
ンシユリン製剤を得た。
実施例 2 () 本発明の水性経鼻投与用カルシトニン液剤
(動物実験用)を次のようにして得た。
(a) ヒドロキシプロピルセルロース(20℃、2
%水溶液における粘度が1000〜4000cP)2
gを100mlの蒸留水に溶解することによつて
25℃における粘度が約1000(cP)の水溶液を
得た。次いでこの水溶液3mlにサケカルシト
ニン(4000MRC単位/ml)97.5μgを加えて
溶解することによつて均一な溶液を得た。溶
解時に泡の発生を見る場合には超音波にかけ
ることあるいは遠心することによつて泡を消
失させた均一な溶液を得た。このようにして
得られた水溶液は32.5μg(130MRC単
位)/mlのサケカルシトニンを含有する。
(b) ヒドロキシプロピルセルロース(20℃、2
%水溶液における粘度が1000〜4000cP)1
gを100mlの蒸留水に溶解することによつて
25℃における粘度が約1000cPの水溶液を得
た。次いでこの水溶液3mlにサケカルシトニ
ン(4000MRC単位/mg)97.75μgを加えて
溶解することによつて均一な溶液を得た。こ
のようにして得られた水溶液は32.58μg
(130.3MRC単位)/mlのサケカルシトニン
を含有する。
(c) ヒドロキシプロピルセルロース(20℃、2
%水溶液における粘度が1000〜4000cP)0.4
gを100mlの蒸留水に溶解することによつて
25℃における粘度が約10cPの水溶液を得た。
次いでこの溶液3mlにサケカルシトニン
(4000MRC単位/ml)97.65μgを加えて溶解
することによつて均一な溶液を得た。このよ
うにして得られた水溶液は32.55μg
(130.2MRC単位)/mlのサケカルシトニン
を含有する。
() 本発明の経鼻投与用水性液剤と比較するた
め、以下に示す比較液剤を得た。
(d) 蒸留水3摘にサケカルシトニン
(4000MRC単位/mg)98.8μgを加えて溶解
することによつて均一な溶液を得た。このよ
うにして得られた水溶液は32.6μg
(130.4MRC単位)/mlのサケカルシトニン
を含有する。
実施例 3 家兎における水性カルシトニン製剤の経鼻投与
実験 日本白色在来種雄性家兎(体重2.5〜3.5Kg)の
鼻腔内に実施例2の(a)〜(d)で作成した水性カルシ
トニン製剤を0.975〜0.978μg(約3.9MRC単
位)/30μg/Kg投与し、投与前及び投与後30
分、1時間、2時間、4時間、6時間目に家兎の
耳静脈より採血した。
なお鼻腔内への投与は無麻酔下即ち正常の状態
で行ない、投与器具としては粘性のある溶液の定
量的投与が可能なように先端にマイクロピペツト
のチツプを装着させた1ml注射器を用いた。投与
前及び投与後の血清中カルシウム濃度を測定しカ
ルシトニンの鼻粘膜からの吸収性を調べた。血清
中カルシウムの測定は、ヤトロン社製カルシウム
測定キツトを用いて行つた。結果を水性カルシト
ニン製剤投与前の血清カルシウム値に対するカル
シウム値の低下度(%)で第1図に示した。第1
図に示した値は8〜9羽の家兎の平均値である。
第1図から明らかな如く本発明の水性経鼻投与用
カルシトニン製剤は、カルシトニンの吸収性が高
い。
実施例 4 犬における水性インスリン製剤の経鼻投与実験 雄性のビーグル犬(体重9.2〜10.6Kg)の鼻腔
内に、実施例1の(d)、(e)、(f)と同様にしてビーグ
ル犬での実験用に作成した水性インスリン製剤を
3単位/10μ/Kg投与し、投与前及び投与後経
時的に前腕静脈より採血した。血漿中のグリコー
ス濃度はオルトトルイジンを用いた方法により測
定した(スリニカル・ケミストリー(Clinical
Chemistry)8、215(1962))。鼻腔内への投与は
実施例3に記載した方法で行つた。第2図に血漿
中グルコースの変化を血漿降下率(%)で示した
が、いずれもビーグル犬3〜4頭の平均値であ
る。なお比較のためインスリンをPH7.4の等張燐
酸緩衝液に溶解したもの及び生理食塩水に懸濁し
たものをそれぞれ3単位/10μ/Kg経鼻投与し
た時の血漿中グルコース濃度の変化の結果も第2
図に破線で示した。第2図より明らかな如く、水
性基剤にヒドロキシプロピルセスロースを加え適
度に粘性を賦与した本発明の経鼻投与用水性液剤
は、インスリンの吸収性が高い。
実施例 5 ヒドロキシプロピルセルロース(20℃、2%水
溶液における粘度が1000〜4000cP)2gを等張
の酢敢緩衝液に溶解することによつて25℃におけ
る粘度が約1000(eP)の溶液を得た。次いでこの
溶液3mlにバソプレシン(70〜100単位/mg)20
mgを加えて溶解することによつて均一な溶液を得
た。このようにして得られた水溶液は約467〜667
単位/mlのバソプレシンを含有する。得られたバ
ソプレシン含有液剤を適当な点鼻容器に入れるこ
とによつて1回に約0.05〜0.1mlを投与できるヒ
ト経鼻投与用水性液剤を得た。
実施例 6 ヒドロキシプロピルセルロース(20℃、2%水
溶液における粘度が1000〜2000cP)2gを生理
食塩水に溶解することによつて25℃における粘度
が約1000(cP)の溶液を得た。次いでこの溶液4
mlに黄体形成ホルモン放出ホルモン10mgを加えて
溶解することによつて均一な溶液を得た。このよ
うにして得られた水溶液は、2.5mg/mlの黄体形
成ホルモン放出ホルモンを含有し、これを適当な
点鼻容器に入れることによつて1回に約0.05〜
0.1mlを投与できるヒト経鼻投与用水性液剤を得
た。
実施例 7 ヒドロキシプロピルセルロース(20℃、2%水
溶液における粘度が1000〜2000cP)40g及び酢
酸デスモプレシン1.5mgを10mlの等張酢酸緩衝液
に溶解することによつて25℃における粘度が約10
(cP)の均一な溶液を得た。このようにして得ら
れた水溶液は150μg/mlの酢酸デスモプレシン
を含有し、これを適当な点鼻容器に入れることに
よつて1回に約0.05〜0.1mlを投与できるヒト経
鼻投与用水性液剤を得た。
実施例 8 ヒドロキシプロピルセルロース(20℃、2%水
溶液における粘度が1000〜4000cP)80mg及びオ
キシトシン20mgを10mlの等張クエン酸緩衝液に溶
解することによつて25℃における粘度が約50
(cP)の均一な溶液を得た。このようにして得ら
れた水溶液は2mg/mlのオキシトシンを含有し、
これを適当な点鼻容器に入れることによつて1回
に約0.05〜0.1mlを投与できるヒト経鼻投与用水
性液剤を得た。
実施例 9 ヒドロキシプロピルセルロース(20℃、20%水
溶液における粘度が1000〜4000cP)100mg及び人
血清アルブミンを加えて凍結乾燥したインターフ
エロン(10万単位/ml)75mgを等張燐酸緩衝液10
mlに溶解することによつて25℃における粘度が約
100(cP)の均一な溶液を得た。このようにして
得られた水溶液は75万単位/mlのインターフエロ
ンを含有し、これを適当な点鼻容器に入れること
によつて1回に約0.05〜0.1mlを投与できるヒト
経鼻投与用水性液剤を得た。
実施例 10 ヒドロキシプロピルセルロース3.3g(20℃、
2%水溶液における粘度が150〜400cP)を100ml
の生理食塩水に溶解することによつて25℃におけ
る粘度が約1000(cP)の溶液を得た。次いでこの
溶液5mlにサケカルシトニン(4000MRC単位/
mg)0.5mgを加えて溶解することによつて均一な
生理食塩水溶液を得た。このようにして得られた
生理食塩水溶液は0.1mg(400MRC単位)/mlの
サケカルシトニンを得た。
【図面の簡単な説明】
第1図は、ペプチドホルモンとしてカルシトニ
ンを用いた本発明の水溶液剤を経鼻投与したとき
の、カルシトニンの吸収を血清カルシウム降下率
で示したものである。第2図は、インシユリンを
用いた本発明の水性液剤を経鼻投与したときのイ
ンシユリンの吸収を血糖降下率で示したものであ
る。 第1図において1は2(w/v)%ヒドロキシ
プロピルセルロース(実施例2の(a))、2は1
(w/v)%ヒドロキシプロピルセルロース(実
施例2の(b)、3は0.4(w/v)%ヒドロキシプロ
ピルセルロース(実施例2の(c))水溶液を用いた
場合を示し、4は比較のため液体希釈剤として単
に蒸留水(実施例2の(d))を用いた場合を示す。
第2図において、1は1(w/v)%ヒドロキシ
プロピルセルロース含有PH7.4の等張燐酸緩衝液
(実施例1の(d))、2は2(w/v)%ヒドロキシ
プロピルセルロース含有PH7.4の等張燐酸緩衝液
(実施例1の(e))、3は1(w/v)%ヒドロキシ
プロピルセルロース含有生理食塩水(実施例1の
(f))を用いた場合を示し、4は比較のため単にPH
7.4の等張燐酸緩衝液を又5は単に生理食塩水を
用いた場合を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 生理活性を有するポリペプチド類およびヒド
    ロキシプロピルセルロースとを鼻粘膜に適用する
    に適した水性基剤中に含ませてなる、25℃におけ
    る粘度が2〜4000cPの範囲にある経鼻投与用水
    性液剤。 2 ポリペプチド類が分子量300〜30万のポリペ
    プチド類である特許請求の範囲第1項記載の経鼻
    投与用水性液剤。 3 ポリペプチド類がペプチドホルモン類生理活
    性蛋白、酵素タンパク又はワクチン類である特許
    請求の範囲第1項又は第2項記載の経鼻投与用水
    性液剤。 4 ペプチドホルモン類がカルシトニン、インシ
    ユリン、黄体形成ホルモン、放出ホルモン、デス
    モプレシン、バソブレシン、オキシトシン又はイ
    ンターフエロンである特許請求の範囲第1項〜第
    3項のいずれか1項記載の経鼻投与用水性液剤。 5 25℃における粘度が2〜2000cPの範囲にあ
    る特許請求の範囲第1〜第4項のいずれか1項記
    載の経鼻投与用水性液剤。 6 25℃における粘度が5〜1000cPの範囲にあ
    る特許請求の範囲第1項〜第4項のいずれか1項
    記載の経鼻投与用水性液剤。 7 水性基剤が水、生理食塩水又は緩衝剤溶液で
    ある特許請求の範囲第1項〜第6項のいずれか1
    項記載の経鼻投与用水性液剤。 8 PHが3.5〜7.5である特許請求の範囲第1項〜
    第7項いずれか1項記載の経鼻投与用水性液剤。 9 PHが5.0〜7.5である特許請求の範囲第1項〜
    第7項のいずれか1項記載の経鼻投与用水性液
    剤。
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