JPH0237397B2

JPH0237397B2 - Kokeinenryoyonenketsuzainoseizohoho

Info

Publication number: JPH0237397B2
Application number: JP14885282A
Authority: JP
Inventors: Korehiko Uchida; Minoru Yamaguchi
Original assignee: AURU KK
Current assignee: AURU KK
Priority date: 1982-08-27
Filing date: 1982-08-27
Publication date: 1990-08-23
Anticipated expiration: 2002-08-27
Also published as: JPS5938291A

Description

【発明の詳細な説明】［発明の目的］産業上の利用分野本発明は固形燃料用粘結材の製造方法に関する
ものである。

従来の技術従来、粘結材無添加の固形燃料として代表的な
ものにウデツクス法によるものがある。これは成
形に1000Kg／cm²以上の圧力を要し、かつ製品が湿
気を吸うと膨潤変形するという欠点がある。この
ような欠点を解決するため、例えば特開昭56―
103280号公報には、強酸化処理したアスフアルト
類にオレフイン系樹脂を配合した溶融混合物を粉
末とし、これを固形燃料の粘結材として使用する
方法が開示されている。

発明が解決しようとする問題点しかし、この方法ではアスフアルト類を触媒等
の存在で酸化処理しなければならず、石油残さや
その加工品をそのまま粘結材として使用すること
ができず加工費が高くなるという欠点がある。即
ち、粘結材としては常温で軟化しない粉末体であ
つて固形可燃物と均一に混合し易く、かつ加圧成
形時に最小圧力で溶融して粘結性を示すという条
件を満足し、しかも工業的に安価に量産できるも
のが望ましい。

本発明者等はかかる観点から鋭意研究を重ねた
結果、アスフアルト類と石油ピツチを適宜の割合
で溶融しながら混合した後冷却して、これを粉砕
することにより上記条件を満足し、かつ石油残さ
やその加工品をそのまま使用できるため極めて安
価な粘結材が得られることを見い出し本発明に至
つた。

［発明の構成］問題点を解決するための手段本発明の固形燃料用粘結材の製造方法は、アス
フアルト類100重量部と石油ピツチ67〜900重量部
を主材とし、これを溶融しながら混合し、冷却後
粉砕することを特徴とするものである。

本発明方法に使用する粘結材のアスフアルト類
としては、一般に軟化点が低く強い粘結性を示す
天然アスフアルト、ストレートアスフアルト、ブ
ローンアスフアルト、脱れきアスフアルトなどが
挙げられ、これらは安価で入手容易な市販品をそ
のまま使用することができる。

上記のアスフアルト類100重量部に対し、石油
ピツチ67〜900重量部、好ましくは150〜230重量
部を添加して通常の方法で溶融しながら混合し、
冷却後粉砕し粒径0.01〜0.5mmの粉末状とする。
混合割合は使用するアスフアルトの性状により僅
かに変化するが、その軟化点が110〜130℃になる
ように調整して常温で粉状を呈する粘結材を得
る。

上記のようにして得られる粘結材を添加する固
形燃料の原料としては、粉砕された可燃物であつ
て有害ガスを発しないものであれば何れも好適に
使用するとができ、例えば農林産廃棄物として、
籾殻、麦殻、枯草、わら、雑草、笹竹、タバコ
茎、カポツク種子、チツプ、木皮、蓄糞、植物性
繊維、鶏糞等が、食品工業廃棄物として、コーヒ
ー殻、アーモンド殻、クルミ殻、みかん皮、梅実
殻、あめ排物、砂糖排物、ビール粕等が、また産
業廃棄物として、廃プラスチツク（ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリスチレンその他の合成
樹脂）、木粉、パルプ粉、製紙スラツジ、鋸屑、
かんな屑、故紙、古タイヤ、醸造汚泥、廃ゴム、
余剰汚泥、フライアツシユ、オイルスラツジ、原
油スラツジ、廃潤滑油、廃カーボンブラツク、都
市ゴミ、粉炭、粉コークス等が挙げられる。これ
らの可燃物は必要に応じて脱水、乾燥処理する。

また、上記固形可燃物を原料として固形燃料を
製造するには、これを粒径１〜３mmに粉砕し、重
量比で上記粉状の粘結材を３〜80％、好ましくは
５〜15％、添加して均一に混合し、200〜500Kg／
cm²の圧力で粒状、円柱状、ペレツト状等所望の形
状に成形する。粘結材が３％よりも低い範囲では
粘着力が乏しく成形に高い圧力を要し、また80％
より高い範囲では産業廃棄物を有効に利用し得な
い。従つて、その粘着性及び経剤性から５〜15％
とするものが最も好ましい。

実施例次に、実施例により本発明を具体的に説明す
る。

製紙工場で排出されるパルプスラツジ（水分80
％，ウエツトベース）をスクリユープレスにより
脱水（水分30％、ドライベース）し、これをドラ
イヤーで100〜120℃で乾燥し水分15％（ドライベ
ース）の乾燥した固形物を得た。この固形物に重
量比で10％の粘結材を加えて十分混合した後、
300Kg／cm²で圧縮成形し、外径６mmφの長尺円柱
体を連続的に製造し、これを20mmに切断し、固形
燃料を得た。この固形燃料は優れた耐湿潤耐膨潤
性を有して長期間保存により何ら変形せず、優れ
た機械的強度を有し、その製造、保管、運搬など
取扱が極めて便利である。また、この固形燃料は
4000〜6000Kcal／Kgの発熱量を有し、一般の木
材や亜炭燃料と同等以上の熱量を有し、従来産業
廃棄物としてその処理が極めて困難であつたパル
プスラツジをエネルギーとして有効に利用するこ
とができる。

［発明の効果］本発明方法によつて製造される固形燃料用粘結
材は、アスフアルト類100重量部と石油ピツチ67
〜900重量部を溶融しながら混合することにより、
常温で軟化しない軟化点110〜130℃で粒径0.01〜
0.5mmの粉末状のものが得られるので、固形燃料
を製造する際に、固形可燃物に均一に混合するこ
とができるだけでなく、触媒や強制酸化といつた
処理を何ら要せず、石油残さ物や加工品をそのま
ま有効に使用することができる。また、この粘結
材を用いて固形可燃物を成形する際に発生する圧
縮熱で粘結材が溶融し、粘着性を示すことを利用
することにより上記ウデツクス法に比べ極めて低
い圧力で成形することができる他に、オーガーラ
イトのように外部加熱して燃結を必要とせず耐湿
耐膨潤性で機械的強度が強く、しかも粘結材無添
加の固形燃料に比べ発熱量の高いものを安く量産
することができる。

Claims

【特許請求の範囲】

１アスフアルト類100重量部と石油ピツチ67〜
900重量部を主材とし、これらを溶融しながら混
合し、冷却後粉砕することにより、軟化点110〜
130℃、粒径0.01〜0.5mmの粉末状粘結材を得るこ
とを特徴とする固形燃料用粘結材の製造方法。