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JPH02258956A - 熱間加工性に優れた高耐食二相ステンレス鋼 - Google Patents

熱間加工性に優れた高耐食二相ステンレス鋼

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Publication number
JPH02258956A
JPH02258956A JP7748489A JP7748489A JPH02258956A JP H02258956 A JPH02258956 A JP H02258956A JP 7748489 A JP7748489 A JP 7748489A JP 7748489 A JP7748489 A JP 7748489A JP H02258956 A JPH02258956 A JP H02258956A
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JP
Japan
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stainless steel
hot workability
steel
corrosion resistance
phase
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JP7748489A
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Inventor
Shinji Tsuge
信二 柘植
Takuro Nakahira
中平 卓郎
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Nippon Stainless Steel Co Ltd
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Stainless Steel Co Ltd
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は、油井用ラインパイプや化学工業用配管類の
高耐食性素材として好適で、かつ熱間加工時(例えば鋼
板や鋼管の製造時)の疵発生が極めて少ない熱間加工性
に優れた高耐食二相ステンレス鋼に関するものである。
〈従来技術とその課題〉 Crを多量に含有する二相ステンレス鋼は、塩化物るよ
る孔食、隙間腐食並びに応力腐食等に対して強い抵抗性
を備えているため、海水を用いる熱交換器を始め、化学
製造機器や油井用配管材料等として広い用途を誇ってし
−るが、一方で二相ステンレス鋼には高温変形能が一般
に劣ると言う欠点も指摘されていた。つまり、二相ステ
ンレス鋼は熱間加工性が低く、熱間加工後の冷却過程で
“シグマ脆化”、“475℃脆化”と呼ばれる脆化機構
により鋼片の表面割れを誘起し易い材料であった。
そこで、従来、この二相ステンレス鋼の高温変形能を改
善すべく次に示すような手段が提案され、相応の効果が
得られるとの報告がなされている。
^) γ相の比率を15〜55%に規制して十分に多い
α相を確保できるように成分設計すると共に、鋼塊成分
をバランスさせることによって高温でのγ相とα相との
強度を近付け、かつBの添加により結晶粒界を強化する
方法(特公昭59−14099号公報)。
B) 鋼中のS及びOを低減すると共に、必要に応じて
希土類元素を添加して鋼溶製時の脱O及び脱Sを強化す
る方法(特公昭57−15660号公報)。
C)  AβとCaとを複合添加して介在物の形態を変
える方法(特公昭54−24364号公報)。
ところで、二相ステンレス鋼は、多くの場合、耐食性を
高めるためにMoやNが添加されるが、耐隙間腐食性を
より高める目的で上記元素に加えてV、W、Cu等が添
加されることがある。しかしながら、これらの元素は耐
食性向上のためには非常に有効であるが、−面で熱間加
工性を著しく阻害するものでもあり、中でも■は靭性を
著しく劣化することが知られている。
従って、前述した如くただでさえ熱間加工性が低くて鋼
片表面割れを誘起し易い二相ステンレス鋼に、耐隙間腐
食性に著効があるとは言えV等を多量に含有した場合に
は、その脆化が更に助長されることとなり、高温変形能
改善のための前記各方法をそのまま適用したとしても鋼
片の表面割れを防止するのが困難で、著しい鋼片手入れ
歩留の低下を余儀無くされる結果となっていた。
そのため、■等を多量に含有させて耐隙間腐食性を一段
と改善した実用的な二相ステンレス鋼は未だ存在しない
と言うのが現状であった。
このようなことから、本発明の目的、■を始めとする耐
食性改善成分を添加してより優れた耐食性能を付与し、
なおかつ優れた熱間加工性をも備えた二相ステンレス鋼
の提供に置かれた。
く課題を解決するための手段〉 そこで、本発明者等は上記目的を達成すべく、まず、 a)一般に二相ステンレス鋼の熱間加工性はγ相が少な
いほど向上することが知られているが、γ相を少なくす
ると逆に靭性が劣化するようになる。
b)一方、シグマ相はγ相が多くなると析出が促進され
る。
C)シグマ脆化等に起因する鋼片表面割れの多くは熱間
加工割れを起点とし、鋼片冷却時又は手入れ時に発生す
る応力によって助長されている。
との事実に着目し、真空溶解により得た”V等を含有量
する二相ステンレス鋼”の種々の鋼塊について熱間鍛造
・空冷の実験を数多く繰り返しながら研究を重ねた結果
、[V等の耐食性改善元素を含有する二相ステンレス鋼
では、鋼中のS及びO量を著しく低い領域にまで低減す
ると共にCa及びBを複合添加し、かつ熱間加工の低温
域(1000〜800℃)でのγ相の割合が30〜70
%と中程度になるように成分組成設定を行った場合には
、その熱間加工性が顕著に向上して鋼片の手入れ歩留を
95%以上にまで改善でき、従って上記方法によれば■
成分等の添加により耐食性が高められ、しかも優れた熱
間加工性をも備えた二相ステンレス鋼の実現が可能であ
る」との知見を得るに至ったのである。
この発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、 「二相ステンレス鋼を、 C: 0.03%以下(以降、成分割合を表わす%は重
量%とする)。
Si : 0.1〜1.0%、   Mn : 0.3
〜2.0%。
P : 0.035%以下、   S : 0.002
0%以下。
Ni : 4.0〜9.0%、   Cr : 20〜
28%。
門o : 0.5〜5.0%、   V:0.1〜1.
0%。
sol、 Aj! : 0.005〜0.05%。
Ca : 0.0010〜0.0100%。
B : 0.0005〜0.0100%、  N : 
0.08〜0.2%。
0 : 0.006%以下 を含有するか、或いはこれに加えて更にC1l : 0
.1〜1.5%。
W:0.1〜1.5%。
Nb : 0.05〜0.5% のうちの1種以上をも含むと共に残部が実質的にFeよ
り成り、かつ鋳込状態でのT相割合が30〜70%であ
る成分組成に構成することにより、優れた耐食性をその
まま維持した上で優れた熱間加工性をも兼備せしめた点
」 を特徴としたものである。
ここで、二相ステンレス鋼の成分含有割合並びに鋳込状
態でのγ相の割合を前記の如(に限定した理由は次の通
りである。
く作用〉 (al  C C含有量が0.03%を超えると炭化物が粒界析出する
ようになり、耐食性及び靭性が劣化し易くなることから
、C含有量は0.03%以下と定めた。
(bl  5i Siは鋼の脱酸のために不可欠な成分であり、十分な脱
酸効果を確保するには0.1%以上含有させる必要があ
るが、1.0%を超えて含有させると靭性の劣化を招く
ようになることから、Si含有量は0.1〜1.0%と
定めた。
(e)  Mn Mn成分もSiと同様に脱酸作用を有しているが、その
含有量が0.3%未満では該作用による所望の効果が得
られない。一方、Mn含有量2.0%までは鋼に格別な
悪影響が及ぼされることがないため、?In含存含有量
、3〜2.0%と定めた。
(d)   P Pは鋼の熱間加工性並びに耐食性を劣化させる不純物元
素であるが、0.035%までは許容されることから、
P含有量は0.035%以下と定めた。
(el  S、及びO 8及びOは、過剰に存在すると粒界に偏析して熱間加工
性を劣化すると共に、Ca、 AJ!等と結合して粗大
な介在物を生成し耐食性を劣化するため極力低減すべき
不純物元素である。しかし、S含有量を0.0020%
以下に、またC含有量を0.006%以下にそれぞれ抑
えることで所望の高い熱間加工性及び耐食性を得ること
ができることから、これらの含有量は各々前記の如くに
限定した。
ffl  Ni Ni成分は鋼の機械的性質、加工性及び一般耐食性を向
上させると共に、鋼の組織をオーステナイト−フェライ
トの二相Ni織とするために不可欠なものであるが、そ
の含有量が4.0%未満では上記効果が得られず、一方
、9.0%を超えて含有させてもコストに見合う特性改
善効果が得られないことから、Ni含有量は4.0〜9
.0%と定めた。
(gl  Cr Crは鋼の一般耐食性を向上させる重要な成分であり、
二相ステンレス鋼に求められる所望の耐食性を確保する
ためには20%以上を含有させることが必要である。一
方、28%を超えてCrを含有させると加工性に悪影響
が出るようになることから、Cr含有量は20〜28%
と定めた。
(h!  M。
Mo成分には鋼の局部耐食性を著しく向上させる作用が
あるので、耐食性合金ではCrと共に添加して耐食性の
更なる改善が図られるが、その含有量が0.5%未満で
あると前記作用による所望の効果が得られず、一方、5
.0%を超えて含有させるとコスト上昇に見合うだけの
効果が確保できないばかりか、加工性に悪い影響を及ぼ
すことが懸念されることから、Mo含有量は0.5〜5
.0%と定めた。
(1)   V ■成分にはCr、Mo等と適量共存させることにより塩
化物溶液等に対する綱の耐食性、隙間腐食性を向上させ
る作用があるが、その含有量が0.1%未満では前記作
用による所望の効果が得られず、一方、1.0%を超え
て含有させると熱間加工性及び靭性が著しく劣化するよ
うになることから、■含有量は0.1〜1.0%と定め
た。
(Jl  sol、AR Afは脱酸成分として不可欠なものであり、十分な脱酸
効果を確保するためにはsot、AIで0.005%以
上含有させる必要があるが、0.05%を超えて含有さ
せるとAINとして析出し耐食性を劣化すると共に靭性
低下をも招くようになることから、AI含有量はsol
、AIで0.005〜0.05%と定めた。
(kl  Ca Ca成分には鋼中のSを硫化物として固定して熱間加工
性を改善する作用があるが、その含有量が0.0010
%未満では前記作用による所望の効果が得られず、一方
、0.0100%を超えて含有量させると、逆に熱間加
工性を害するばかりか耐食性をも劣化するようになるた
め、Ca含有量はo、ooio 〜o、oto。
%と定めた。
(1)  B B成分は鋼の熱間加工性を改善する作用を有するが、そ
の機構はCa添加の場合とは異なるので、Caと共存さ
せることによって広い温度域の熱間加工性を達成するこ
とができる。ただ、Bの含有■が0.0005%未満で
あると熱間加工性改善効果が十分でなく、一方、0.0
100%を超えて含有させると溶融脆化を促進して逆に
熱間加工性を害するようになることから、B含有量はo
、ooos〜0.0100%と定めた。
(mlN N成分には母材のみならず溶接部の耐孔食性及び耐隙間
腐食性を向上させる作用があるが、その含有量が0.0
8%未満では上記作用に所望の効果が得られず、一方、
0.30%を超えて含有させると窒化物が析出し易くな
って耐食性及び靭性に悪影響を及ぼすことから、N含有
量は0.08〜0.30%と定めた。
(o)  Cu、 W、及びNb これらの成分は何れも二相ステンレス鋼の耐食性を更に
改善する効果を有するので、必要により1種又は2種以
上含有せしめられるが、それぞれの成分の含有量は次の
理由によって定められた。
イ)  Cu Cu成分には二相ステンレス鋼の耐孔食性、耐隙間腐食
性及び一般耐食性を向上する作用があるが、その含有量
が0.1%未満では上記作用による所望の効果が得られ
ず、一方、1.5%を超えて含有させると高温変形能を
害するばかりかε−phaseを析出して逆に耐食性を
劣化するようになることから、Cuを含有させる場合に
はその含有量は0.1〜1.5%と定めた。
口)W W成分には二相ステンレス鋼の耐局部腐食性を向上する
作用があるが、その含有量が0.1%未満では前記作用
による所望の効果が得られず、一方、1,5%を超えて
含有量させても更なる耐食性向上効果を得ることが困難
であることから、Wを含有させる場合にはその含有量は
0.1〜1.5%と定めた。
ハ)Nb Nb成分には、■と同様に二相ステンレス鋼の耐局部腐
食性を向上する作用があるが、その含有量が0.05%
未満では上記作用による所望の効果が得られず、一方、
0.5%を超えて含有させてもコスト上昇に見合うだけ
の効果が気体できないことから、Nb含有量は0.05
〜0,5%と定めた。
(p)  鋳込み状態でのγ相の割合 通常の二相ステンレス鋼においてはγ相の比率は110
0℃以上で著しく減少するが、熱間加工の低温域(10
00〜800℃)では大きな変動はなく、鋳込状態での
γ相の割合によって代表させることができる。そして、
この鋳込状態でのγ相の割合が30%を下回った場合に
は靭性が劣化して熱間加工後の鋼片の手入れ時にヒート
クランクが発生し易くなり(後述する実施例を参照され
たい)、鋼片の手入れ歩留が低下する。一方、鋳込状態
でのγ相の割合が70%を超えると熱間加工性が著しく
低下すると共に、シグマ相に起因する割れが生じ易くな
り、やはり鋼片の手入れ歩留が低下する。
従って、本発明に係る二相ステンレス鋼では、鋳込状態
でのγ相の割合を30〜70%と限定した。
なお、上記γ相の割合は、本発明の規定範囲内で各成分
の含有割合を調整して達成することができる。
続いて、この発明を実施例により、比較例と対比しなが
ら更に具体的に説明する。
〈実施例〉 まず、真空溶解炉で第1表に示す如き成分組成の各二相
ステンレス鋼を溶製し、25kg丸鋼塊に鋳込んだ。
次いで、これら丸綱塊の表面に存在する黒皮を研削によ
って除去し、鋼塊のボトム面については更に研磨仕上げ
を行ってからフェライトメータによりフェライト相率(
α%)を測定した。そして、「γ%=100−α%」に
よりγ相率(1%)を求めた。
次に、研削した上記鋼塊を1250℃の炉で2時間加熱
した後に炉出しして鍛造を開始し、鋼片の表面温度が9
00℃を下回った時点で再炉入れすると言う、都合2回
の加熱・鍛造操作によって6011厚×100重曹幅X
40Ora長の鋼片とし、そのまま空冷して重量を測定
した。そして、上記鍛造によって鋼片表面に発生した疵
を研削によって除去した後の重量も測定し、この“疵除
去後の重量″の“鍛造後の無手入れ鋼片重量”に対する
割合を算出して「鋼片手入れ歩留」とした。
上記“鋼片手入れ歩留の算出結果”を“γ相率(1%)
の測定結果”と共に第1表に併せて示す。
第1表に示される結果からも明らかなように、本発明に
係る二相ステンレス鋼では鋼片手入れ歩留:95%以上
と言う高い値を示し、従来鋼に比べて熱間加工性に優れ
ていることが分かる。
なお、本発明に係る二相ステンレス鋼は、腐食試験によ
って十分に優れた耐食性を有していることも確認された
く効果の総括〉 以上に説明した如く、この発明によれば、V添加によっ
て著しく高い耐食性を示し、しかも優れた熱間加工性を
有する二相ステンレス鋼を提供することが可能となり、
化学工業用配管や油井用ラインパイプ等の性能向上やコ
スト低減に大きく寄与することが期待できるなど、産業
上極めて有用な効果がもたらされる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)重量割合にて C:0.03%以下、Si:0.1〜1.0%、Mn:
    0.3〜2.0%、P:0.035%以下、S:0.0
    020%以下、Ni:4.0〜9.0%、Cr:20〜
    28%、Mo:0.5〜5.0%。 V:0.1〜1.0%、sol.Al:0.005〜0
    .05%、Ca:0.0010〜0.0100%、 B:0.0005〜0.0100%、N:0.08〜0
    .3%、O:0.006%以下 を含むと共に残部が実質的にFeより成り、かつ鋳込状
    態でのγ相割合が30〜70%である熱間加工性に優れ
    た高耐食二相ステンレス鋼。
  2. (2)重量割合にて C:0.03%以下、Si:0.1〜1.0%、Mn:
    0.3〜2.0%、P:0.035%以下、S:0.0
    020%以下、Ni:4.0〜9.0%、Cr:20〜
    28%、Mo:0.5〜5.0%、V:0.1〜1.0
    %、sol.Al:0.005〜0.05%、Ca:0
    .0010〜0.0100%、 B:0.0005〜0.0100%、N:0.08〜0
    .3%、O:0.006%以下 を含有し、更に Cu:0.1〜1.5%、 W:0.1〜1.5%、 Nb:0.05〜0.5% のうちの1種以上をも含むと共に残部が実質的にFeよ
    り成り、かつ鋳込状態でのγ相割合が30〜70%であ
    る熱間加工性に優れた高耐食二相ステンレス鋼。
JP1077484A 1989-03-29 1989-03-29 熱間加工性に優れた高耐食二相ステンレス鋼 Expired - Lifetime JPH0717987B2 (ja)

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