JPH019511Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （技術分野の説明） 本考案は押しボタン型の起動または停止スイツ
チを備えたミシンの操作装置に関する。

（従来技術の説明） 従来、この種のミシンはミシンを起動するため
の押ボタン型の起動スイツチ（以下、単に「起動
スイツチ」という。）と返し縫いを行う返し縫ス
イツチとが設けられている。この起動スイツチ及
び返し縫スイツチは縫製中に操作者により頻繁に
操作されるため、操作し易い場所に配置される必
要がある。

このため、従来のミシンでは針元附近のアーム
アゴ部に起動スイツチを配置し、操作者が縫製物
を両手で押えたままで起動スイツチを操作できる
ようにしている。しかし、上記アームアゴ部の面
積が狭いため、返し縫スイツチは針元附近に配置
することができず、針元より離れた所に配置され
ている。このため、返し縫時には縫製品より手を
離して返し縫スイツチを操作する必要があり、縫
製線が曲がつたり、スイツチ操作に遅れを生じて
正確に返し縫いができない等の欠点を有する。

また、針元附近のアームアゴ部に起動スイツチ
と返し縫スイツチとを配置したミシンも存在す
る。しかし、上述の如く該アームアゴ部の面積が
狭いため、両スイツチの形状を極めて小型にする
必要がある。このため、操作者が縫製中に両スイ
ツチを頻繁に操作するうちにスイツチを押し誤ま
つたり、両スイツチを必要に応じてその都度選択
する必要があり操作が煩雑化する等の欠点を有す
る。

（本考案の目的） 本考案はこの点を改良するもので、起動または
停止スイツチと返し縫スイツチとを一体に形成す
ることができ、かつスイツチの形状を操作するに
十分な大きさに形成することができ、しかも針元
附近に該スイツチを配置することができ、スイツ
チ操作を極めて容易にすることができ、スイツチ
操作に誤まりが生じないミシンの操作装置を提供
することを目的とする。

（本考案の概略） 本考案は起動または停止スイツチと返し縫スイ
ツチとを一体化し一個のスイツチに形成し、スイ
ツチの取付面積を減少させ、該スイツチを針元附
近に配置し、しかもスイツチの形状は操作に十分
な大きさに形成したことを特徴とする。

（実施例による説明） 本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。
第１図は本考案一実施例の外観を示す斜視図であ
る。すなわち、ミシン１の針２附近のアームアゴ
部３に、本考案の特徴とする起動または停止スイ
ツチ及び返し縫スイツチを一体化したスイツチ５
を配置する。スイツチ５の表面には起動または停
止スイツチ機能を示す矢印６及び返し縫スイツチ
機能を示す矢印７がそれぞれ表示されている。

第２図は本考案の特徴とするスイツチ５の要部
拡大断面図を示す。

第２図において、１０はマイクロスイツチを取
付けるスイツチ取付基板を示す。このスイツチ取
付基板１０上に起動停止用のマイクロスイツチ１
２と返し縫用のマイクロスイツチ１３とを取付け
る。ここで、マイクロスイツチ１２は一度スイツ
チされると再度スイツチされるまでONまたは
OFF状態を継続するように回路的にラツチされ、
マイクロスイツチ１３はスイツチされた期間だけ
ON状態となるように回路構成されている。

また、第２図中１５は弓状に形成されたスイツ
チカバーを示し、その表面には上記矢印６および
７が表示され、内部に上記マイクロスイツチ１２
および１３と相対向してそれぞれ突起部１６およ
び１７が形成されている。このスイツチカバー１
５とマイクロスイツチ１２および１３との間に両
端を延長し常時はスイツチカバー１５を水平位置
（ニユートラル位置）に保持し、上記突起部１６
および１７とマイクロスイツチ１２および１３間
に微少空隙を与えスイツチをOFF状態にする弾
性部２０が基部をスイツチ基材２２に固定して設
けられている。また、スイツチカバー１５は操作
に十分な大きさに形成され弾性部２０を貫通する
支持軸１８に遊嵌支持されている。また、上記取
付基板１０、マイクロスイツチ１２及び１３はス
イツチ基材２２にそれぞれ一体に取付けられネジ
２３及び２４でミシンフレーム２５に固着され
る。

このように構成した本考案一実施例の特徴ある
動作を説明する。スイツチ５は常時はOFF状態
であり、操作者は縫製品を布押えでミシン上に押
え、両手で縫製品を固定する。この状態で、スイ
ツチ５を起動スイツチ機能を表示する矢印６側に
右手の人差指で軽く押下する。これにより、突起
部１６がマイクロスイツチ１２を押下し、駆動回
路が作用されミシンが起動する。人差指がスイツ
チ５から離されるとスイツチカバー１５は弾性部
２０で水平位置に保持されるが、マイクロスイツ
チ１２は電気的にラツチされ縫製が継続される。
ミシンを停止するには上述と同様な動作でスイツ
チ５を矢印６側に再度押下すればよい。

ミシン駆動状態で、さらに返し縫を行うには縫
製品を両手で押えながら同様に右手の人差指でス
イツチ５の矢印７側を軽く押下する。これによ
り、突起部１７がマイクロスイツチ１３を押下
し、ミシンが返し縫モードとなりスイツチ５が矢
印７側に押下されている期間は返し縫が行われ
る。このように本考案のミシンは人差指一本でス
イツチを操作することができ、しかもスイツチは
１個で良いためスイツチの形状も操作に十分な大
きさな形成される。

（効果の説明） 以上説明したように本考案によれば、起動また
は停止スイツチと返し縫スイツチとを一体化し１
個の操作スイツチ内に形成した。したがつてスイ
ツチの形状を操作に十分な大きさとすることかで
き、しかも１個のスイツチで良いので該スイツチ
を針元附近に配置することができる。このため、
スイツチの操作も指一本で容易に行うことがで
き、しかも押し違えをする虞れもなく、ミシンの
機能を著しく向上することができる等の優れた効
果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案一実施例の外観を示す斜視図。
第２図はスイツチ部分の要部拡大断面図。 ５……スイツチ、１２，１３……マイクロスイ
ツチ、１５……スイツチカバー、１６，１７……
突起部、２０……弾性部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 下方に突起する突起部が内面両端付近にそれ
   ぞれ形成され、支持軸を中心に回動可能に且つ
   弾性的に保持されたスイツチカバーと、 前記突起部の一つに相対向して設けられたミ
   シン起動または停止用のマイクロスイツチと、 前記突起部の他の一つに相対向して設けられ
   た返し縫い用のマイクロスイツチとを含むスイ
   ツチが、 針元付近のミシンの機枠に配置されたミシン
   の操作装置。 ２ 前記マイクロスイツチが同一の基材上に固定
   されたことを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第１項に記載のミシンの操作装置。