JPH0140065B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0140065B2 JPH0140065B2 JP62161981A JP16198187A JPH0140065B2 JP H0140065 B2 JPH0140065 B2 JP H0140065B2 JP 62161981 A JP62161981 A JP 62161981A JP 16198187 A JP16198187 A JP 16198187A JP H0140065 B2 JPH0140065 B2 JP H0140065B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- water
- emulsion
- coating
- polymerization
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Landscapes
- Polymerisation Methods In General (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は、構造物の表面に適用して、水蒸気選
択透過性、防水性の優れた塗膜を形成し得るエマ
ルシヨン樹脂組成物に関し、特に、良好な防水
性、水蒸気透過性及び炭酸ガス遮断性を有し、優
れた耐候性と伸長性の塗層を提供し得るエマルシ
ヨン樹脂組成物に関するものである。 〔従来の技術とその問題点〕 一般に、居住等の構造物の外壁は、外部環境と
室内環境とをコントロールする役割を有し、通
常、 (1) 防水性(水不透過性) (2) 水蒸気透過性(透湿性) (3) 炭酸ガス遮断性 (4) 美装性 等の諸性能を兼備することが要求される。また、
このような塗層は、表装材として適用されること
に関連して、更に、耐汚染性、経時的変色や退色
に対する抵抗性、各種表装仕上げ性の良好な塗装
形成材料であることが重要である。 かかる実用上の要求に応じて、近年、構造物の
外壁塗装においても、防水機能を有するアクリレ
ート系樹脂のエマルシヨンを用いる塗膜防水工法
が広く採用されるようになつた。一般に、構造材
コンクリートは、寒期に、その壁内に結露水が侵
入して凍結し、コンクリートの破壊を引き起こす
ので、コンクリート内部へ水を浸透させないこと
が重要な技術的事項であり、かかる観点から、塗
膜防水工法に用いられる塗膜防水材については、
特に防水性の優れたアクリレート系合成樹脂のエ
マルシヨンが用いられた。そのような防水性重視
の合成樹脂のエマルシヨン塗材は、通常、水蒸気
透過性能が小さく、コンクリート内へ浸透した室
内の水蒸気は放出されないまま滞留して内部結露
水となり、コンクリートの熱伝導率の上昇、すな
わち、断熱性が低下する現象が避けられなかつ
た。そのため、冬期には室内の壁体表面で結露し
たり、かびが発生するなどの好ましくない現象や
暖房費が高くつくなどの不利益を招き、特に、寒
冷地では、コンクリート内部の結露水の凍結によ
りコンクリートの破壊を引き起こす等の凍害が発
生している。 また、単に水蒸気透過性機能を重視する無機高
分子系撥水型塗膜防水材は、その塗膜が柔軟性及
び防水性に欠けており、更に、炭酸ガス遮断性が
低いので、コンクリート構造物の劣化防止機能が
極めて弱く、実用的に問題である。 従つて、本発明の目的は、上記のような従来の
合成樹脂エマルシヨンや無機高分子系撥水型防止
性塗材の欠点を改善し、外装に要求される前記の
所望性能(1)ないし(4)を兼備する実用的に極めて望
ましいコンクリート構造物の外壁用塗材を提供す
ることにある。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは、上記目的を達成する塗膜形成用
塗材について鋭意研究を重ねた結果、実用的に極
めて望ましい塗膜を提供し得るエマルシヨン樹脂
組成物塗材を開発した。 すなわち、本発明は、重合性ビニル系単量体
を、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポ
リオキシアルキレンアルキルフエニルエーテル及
びポリオキシアルキレン脂肪酸エステルより成る
群から選択されるノニオン系界面活性剤60〜85重
量%と水溶性ないし水分散性のポリアルキレング
リコール15〜40重量%とから成る乳化剤系1〜8
重量%を含む水性重合系において重合させて得ら
れる重合体水性エマルシヨン顔料とを含有して成
る塗材であつて、該塗材の顔料体積濃度を40%以
下に調製して成る防水性塗膜用エマルシヨン樹脂
組成物を提供する。 本発明の組成物は、重合性ビニル系単量体を特
定のノニオン系界面活性剤と水性ポリオキシアル
キレンとの特定範囲割合の混合物乳化剤系の存在
下に重合させて形成させた樹脂エマルシヨンを用
い、40%以下の顔料体積濃度に調製されているこ
とに技術的特徴がある。 しかして、本発明において用いられるノニオン
系界面活性剤は、ポリオキシアルキレンアルキル
エーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフエニ
ルエーテル及びポリオキシアルキレン脂肪酸エス
テル類であつて、それらのポリオキシアルキレン
とアルキル基を有する化合物におけるアルキル基
は、その炭素原子数が4〜20、好ましくは8〜15
の親油性部分であり、また、ポリオキシアルキレ
ンは水親和性部であつて、特に、ポリエチレンオ
キシド又はエチレンオキシドを主成分とし、少量
のプロピレンオキシド又はブチレンオキシドを含
有して成る平均付加モル数3〜80、好ましくは、
20〜50の水親和性の強いノニオン系乳化剤類であ
る。これらのノニオン系界面活性剤は、単独種で
も二種以上を組み合わせて使用してもよい。 本発明の組成物において、ビニル系単量体を重
合する水性媒体重合系に、上記ノニオン系界面活
性剤と共に乳化剤系を形成するポリアルキレング
リコールは、水溶性ないし水分散性であることが
重要で、通常、平均分子量が800〜6000、好まし
くは2000〜4000のポリアルキレングリコール類で
あつて、特に好ましいものは、重合度が40〜75の
ポリエチレングリコール類である。上記ノニオン
系界面活性剤とポリアルキレングリコールで形成
される乳化剤系は、前者が60〜85重量%及び後者
が15〜40重量%の量範囲で構成されることが重要
で、ポリアルキレングリコールの混和量が15重量
%未満では、乳化剤の組合せ相乗効果が得られ
ず、また、40重量%を超えると、乳化重合工程に
おいて重合体粒子の凝集物が形成され易いばかり
でなく、得られたエマルシヨンによつて形成され
る塗膜の耐水性等の物性が劣るので、実用上好ま
しくない。グリコールの望ましい混合範囲は、20
〜30重量%である。本発明の組成物のエマルシヨ
ンの形成において、上記のようなノニオン系界面
活性剤及びポリアルキレングリコール以外のもの
では、望ましい乳化剤系を形成し難く、また、上
記組合せ両成分の上記混用範囲割合を逸脱する
と、本発明の防水性塗膜の形成に好適な塗材用樹
脂エマルシヨンが得られないので好ましくない。 更に、本発明においては、このような乳化剤系
を、水性重合系中に1〜8重量%存在させてビニ
ル系単量体を重合させることが重要で、この範囲
を外れると望ましいエマルシヨン樹脂組成物を得
ることが困難で、例えば、1重量%未満では、形
成される皮膜は、好ましい透湿性を示さず、8重
量%を超えると、良好な乳濁液が得られないか、
得られたとしても形成される塗膜の耐水性が極め
て悪いので不都合である。 このような重合系において重合させるビニル系
単量体類としては、乳化重合可能なビニル系単量
体であれば何ら制限されないが、例えば、アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル
酸メチル等のアクリル酸又はメタクリル酸のエス
テル類;臭化ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、等のハロゲンかびにる類;酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル等のビニルエステル類;スチレ
ン、ビニルトルエン等のビニル芳香族単量体類;
エチレン、プロピレン、ブタジエン等のモノオレ
フイン及び共役ジオレフイン類;アクリロニトリ
ル、アクリル酸アミド等のα,β−不飽和酸アミ
ド類;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、
マレイン酸、フマール酸等のα,β−不飽和カル
ボン酸類;ビニルトリエトキシシラン、ビニルト
リス(2−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グ
リシドキシプロピルメトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルメチルジエトキシシラン等のビニ
ルアルコキシシラン類及びグリシドキシアルコキ
シシラン類が好ましく用いられる。これらの単量
体類は、単独又は二種以上を組わ合せて使用でき
る。中でも、ビニルアルコキシシラン類又はグリ
シドキシアルコキシシラン類を他のビニル系単量
体に対し0.1〜10重量%、好ましくは、1〜5重
量%併用すると、塗膜の水蒸気透過性の向上、塗
膜の無機質基材に対する接着性の向上、塗膜の非
粘着性の向上及び塗膜の疎水性の向上等の望まし
い性能の向上が得られるので、その利用は極めて
望ましい。 本発明の重合において用いられる重合開始剤
は、通常の重合開始剤あるいは重合開始剤系が好
都合に使用できる。工業的に有利に用いられる重
合開始剤としては、例えば、過酸化水素水、過硫
酸カリウム、過硫酸アンモニウム等が挙げられる
が、必要に応じて亜硫酸水素ナトリウム、アスコ
ルビン酸、酒石酸、チオ硫酸ナトリウム等の還元
剤を併用することができる。 重合は、水を媒体とする重合系における通常の
重合方法によつて容易に行うことができる。 本発明の塗材に用いられる組成物は、上記のよ
うにして製造されたビニル系樹脂水性エマルシヨ
ンに、顔料を添加して調製される。本発明の組成
物に混用される着色顔料としては、例えば、酸化
チタン、亜鉛華、酸化鉄、黄鉛、酸化クロム、カ
ドミウムイエロー、カドミウムレツド、モリブデ
ンレツド、コバルト紫、コバルト緑、コバルト
青、群青、紺青、銅フタロシアニンブルー、銅フ
タロシアニングリーン、パーマネントレツド4R、
ウオツチングレツド、フアーストイエロー10G等
を挙げることができる。また、体質顔料として
は、例えば、カオリンクレー、焼成クレー、タル
ク、ワラストナイト、有機ベントナイト、カーボ
ンブラツク、ホワイトカーボン、酸化アルミニウ
ム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、マイカ、ポ
リエチレンパウダー等を挙げることができる。こ
れらは、単独種で用いてもよいし、二種以上を併
用することができる。 本発明の組成物は、このような顔料を、前記の
ようにして調製したビニル系重合体水性エマルシ
ヨンと均一に混合して塗材組成物が調製される
が、本発明においては、そのように調製して得ら
れるエマルシヨン樹脂組成物の顔料体積濃度
(PVC)を40%以下にすることが重要である。こ
のPVCが40%を超えると、所望の水蒸気透過性、
炭酸ガス遮断性及び防水性等の諸性能を兼備した
塗膜が得られないので不都合である。組成物にお
ける好ましいPVCは、10〜35%である。本発明
の組成物の調製においては、要すれば水を加える
ことができる。 本発明における上記PVCは、例えば、次式に
よつて求められるものである。 PVC=〔 〓i (Wpi/Ppi)〕/〔 〓i (Wpi/Ppi)〕+〔 〓i (Wbi/Pbi)〕×100 式中の記号は、次のとおりである。 Wpi:i種の顔料の重量% Wbi:i種のバインダーポリマーの重量% Ppi:i種の顔料の比重 Pbi:i種のエマルシヨン重合体の比重 本発明の塗材には、更に、通常、塗材に少量添
加使用される各種の添加剤、例えば、粘度調整
剤、界面活性剤、消泡剤、防腐剤、防かび剤、あ
るいはブロツキング防止剤等を配合使用すること
ができる。好都合に用いられる粘度調整剤は、例
えば、メチルセルロース系、ヒドロキシエチルセ
ルロース系、ポリアクリル酸ナトリウムなどであ
り、界面活性剤は、ポリアクリル酸ナトリウム、
ヘキサメタりん酸ナトリウムなどであり、また、
消泡剤は、脂肪酸金属石けん、脂肪族高級アルコ
ール、シリコーン系のもの等であつて、通常、各
剤は樹脂固形分に対してそれぞれ3重量%以下程
度の少量が使用される。更に、必要に応じて添加
される撥水剤・ブロツキング防止剤は、例えば、
通常知られたふつ素系、ポリエチレンワツクス
系、ジルコニウム系、パラジウム系及びパラフイ
ンワツクス系のものであつて、それらはエマルシ
ヨンの樹脂固形分100重量部に対して、通常、5
〜25重量%程度が添加使用される。また、少量の
防腐剤や防かび剤を加えることもできる。 本発明の塗材組成物は、通常、1000〜50000cps
(BH型粘度計、60rpm、ローターNo.7、20℃)
に調整され、刷毛、エアースプレー、ローラなど
各種塗布手段により構造材表面に容易に適用する
ことができる。 〔作用〕 本発明のエマルシヨン組成物は、優れた水蒸気
透過性と水不透過性を有し、且つ高度の炭酸ガス
遮断性を有するので、各種構造材への表層材料と
して有用であり、その実用的価値は極めて高い。 〔実施例〕 以下、具体例により、本発明の特徴を更に詳細
に説明する。 なお、具体例における各種塗材で形成された塗
膜の諸物性の測定方法及びその評価基準は次のと
おりである。 (1) 防水性: JIS A6910複層仕上げ塗材の透水試験51.10
に準じて測定する。この方法における実用的に
望ましい透水深さは、0.5ml以下である。 (2) 水蒸気透過性: JIS Z0208防湿包装材料の透湿度試験−A法
に準じて測定する。この方法における実用的に
評価される透湿性は、150g/m2・24hr以上で
ある。 (3) 炭酸ガス遮断性: P/C=15重量%のポリマーセメントで0.5
mm厚に全面補修された15×15×45cmの1/3モル
タルに塗材を70μ厚に塗布したものを、炭酸ガ
ス濃度5容量%、温度20℃、湿度65%の中性化
試験機中に1月間放置し、その切断面にフエノ
ールフタレイン溶液を噴霧し、変色しなかつた
表層部の深さを測定する。実用的に評価される
炭酸ガス遮断性は、表面からの深さが1.5mm以
下である。 実施例 1 重合性ビニル系単量体として、アクリル酸n−
ブチル44.2重量部、メタクリル酸メチル4.8重量
部、及びメタクリル酸1.0重量部を使用し、重合
槽中に43.9重量部の水、乳化剤としてエチレンオ
キシドの付加モル数約40のポリオキシエチレンの
ラウリルエーテル3.1重量部と平均分子量3000の
ポリエチレングリコール1.0重量部の組合せを用
い、重合開始剤系として、過硫酸アンモニウム10
%水溶液1.0重量部及び亜硫酸水素ナトリウム10
%水溶液1.0重量部を使用して、約70℃の温度で
約4時間重合反応及び熟成反応させて、重合体水
性エマルシヨンを製造した。 得られたエマルシヨン60.0重量部にポリアクリ
ル酸ナトリウム0.7重量部、ヒドロキシエチルセ
ルロース0.3重量部、酸化チタン12.0重量部、ア
ンモニア水0.1重量部、防腐剤0.2重量部、エチレ
ングリコール1.0重量部、水25.0重量部及び脂肪
酸金属石けん0.5重量部を加え、充分にかき混ぜ
て、PVC8.1%の塗材組成物を調製した。 調製された組成物をエアースプレーガンで、各
種試験用の板に噴霧し、乾燥膜厚が70μになるよ
うに塗布膜を形成させた。 このようにしてつくつた各試験体を、標準状態
(20℃、RH60%)に7日間保持した後、上記の
各試験方法に従つてそれぞれの塗膜の性能を測定
した。その結果は、塗膜の透水性は0.2c.c.、透湿
性は380g/m2・24hrで、炭酸ガスの浸透は全く
見られず、その遮断性は完全であつた。 実施例2〜3及び比較例1〜2 実施例1の重合体水性エマルシヨンの各種量を
用い、これに添加する顔料の種類と添加量及び追
加水量を変えて各種のPVC塗材組成物を調製し、
実施例1と同じ測定試験を行つた。それらの変更
条件及び測定結果を下掲第1表にまとめて示す。
参考のために、実施例1のそれらを併記した。
択透過性、防水性の優れた塗膜を形成し得るエマ
ルシヨン樹脂組成物に関し、特に、良好な防水
性、水蒸気透過性及び炭酸ガス遮断性を有し、優
れた耐候性と伸長性の塗層を提供し得るエマルシ
ヨン樹脂組成物に関するものである。 〔従来の技術とその問題点〕 一般に、居住等の構造物の外壁は、外部環境と
室内環境とをコントロールする役割を有し、通
常、 (1) 防水性(水不透過性) (2) 水蒸気透過性(透湿性) (3) 炭酸ガス遮断性 (4) 美装性 等の諸性能を兼備することが要求される。また、
このような塗層は、表装材として適用されること
に関連して、更に、耐汚染性、経時的変色や退色
に対する抵抗性、各種表装仕上げ性の良好な塗装
形成材料であることが重要である。 かかる実用上の要求に応じて、近年、構造物の
外壁塗装においても、防水機能を有するアクリレ
ート系樹脂のエマルシヨンを用いる塗膜防水工法
が広く採用されるようになつた。一般に、構造材
コンクリートは、寒期に、その壁内に結露水が侵
入して凍結し、コンクリートの破壊を引き起こす
ので、コンクリート内部へ水を浸透させないこと
が重要な技術的事項であり、かかる観点から、塗
膜防水工法に用いられる塗膜防水材については、
特に防水性の優れたアクリレート系合成樹脂のエ
マルシヨンが用いられた。そのような防水性重視
の合成樹脂のエマルシヨン塗材は、通常、水蒸気
透過性能が小さく、コンクリート内へ浸透した室
内の水蒸気は放出されないまま滞留して内部結露
水となり、コンクリートの熱伝導率の上昇、すな
わち、断熱性が低下する現象が避けられなかつ
た。そのため、冬期には室内の壁体表面で結露し
たり、かびが発生するなどの好ましくない現象や
暖房費が高くつくなどの不利益を招き、特に、寒
冷地では、コンクリート内部の結露水の凍結によ
りコンクリートの破壊を引き起こす等の凍害が発
生している。 また、単に水蒸気透過性機能を重視する無機高
分子系撥水型塗膜防水材は、その塗膜が柔軟性及
び防水性に欠けており、更に、炭酸ガス遮断性が
低いので、コンクリート構造物の劣化防止機能が
極めて弱く、実用的に問題である。 従つて、本発明の目的は、上記のような従来の
合成樹脂エマルシヨンや無機高分子系撥水型防止
性塗材の欠点を改善し、外装に要求される前記の
所望性能(1)ないし(4)を兼備する実用的に極めて望
ましいコンクリート構造物の外壁用塗材を提供す
ることにある。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは、上記目的を達成する塗膜形成用
塗材について鋭意研究を重ねた結果、実用的に極
めて望ましい塗膜を提供し得るエマルシヨン樹脂
組成物塗材を開発した。 すなわち、本発明は、重合性ビニル系単量体
を、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポ
リオキシアルキレンアルキルフエニルエーテル及
びポリオキシアルキレン脂肪酸エステルより成る
群から選択されるノニオン系界面活性剤60〜85重
量%と水溶性ないし水分散性のポリアルキレング
リコール15〜40重量%とから成る乳化剤系1〜8
重量%を含む水性重合系において重合させて得ら
れる重合体水性エマルシヨン顔料とを含有して成
る塗材であつて、該塗材の顔料体積濃度を40%以
下に調製して成る防水性塗膜用エマルシヨン樹脂
組成物を提供する。 本発明の組成物は、重合性ビニル系単量体を特
定のノニオン系界面活性剤と水性ポリオキシアル
キレンとの特定範囲割合の混合物乳化剤系の存在
下に重合させて形成させた樹脂エマルシヨンを用
い、40%以下の顔料体積濃度に調製されているこ
とに技術的特徴がある。 しかして、本発明において用いられるノニオン
系界面活性剤は、ポリオキシアルキレンアルキル
エーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフエニ
ルエーテル及びポリオキシアルキレン脂肪酸エス
テル類であつて、それらのポリオキシアルキレン
とアルキル基を有する化合物におけるアルキル基
は、その炭素原子数が4〜20、好ましくは8〜15
の親油性部分であり、また、ポリオキシアルキレ
ンは水親和性部であつて、特に、ポリエチレンオ
キシド又はエチレンオキシドを主成分とし、少量
のプロピレンオキシド又はブチレンオキシドを含
有して成る平均付加モル数3〜80、好ましくは、
20〜50の水親和性の強いノニオン系乳化剤類であ
る。これらのノニオン系界面活性剤は、単独種で
も二種以上を組み合わせて使用してもよい。 本発明の組成物において、ビニル系単量体を重
合する水性媒体重合系に、上記ノニオン系界面活
性剤と共に乳化剤系を形成するポリアルキレング
リコールは、水溶性ないし水分散性であることが
重要で、通常、平均分子量が800〜6000、好まし
くは2000〜4000のポリアルキレングリコール類で
あつて、特に好ましいものは、重合度が40〜75の
ポリエチレングリコール類である。上記ノニオン
系界面活性剤とポリアルキレングリコールで形成
される乳化剤系は、前者が60〜85重量%及び後者
が15〜40重量%の量範囲で構成されることが重要
で、ポリアルキレングリコールの混和量が15重量
%未満では、乳化剤の組合せ相乗効果が得られ
ず、また、40重量%を超えると、乳化重合工程に
おいて重合体粒子の凝集物が形成され易いばかり
でなく、得られたエマルシヨンによつて形成され
る塗膜の耐水性等の物性が劣るので、実用上好ま
しくない。グリコールの望ましい混合範囲は、20
〜30重量%である。本発明の組成物のエマルシヨ
ンの形成において、上記のようなノニオン系界面
活性剤及びポリアルキレングリコール以外のもの
では、望ましい乳化剤系を形成し難く、また、上
記組合せ両成分の上記混用範囲割合を逸脱する
と、本発明の防水性塗膜の形成に好適な塗材用樹
脂エマルシヨンが得られないので好ましくない。 更に、本発明においては、このような乳化剤系
を、水性重合系中に1〜8重量%存在させてビニ
ル系単量体を重合させることが重要で、この範囲
を外れると望ましいエマルシヨン樹脂組成物を得
ることが困難で、例えば、1重量%未満では、形
成される皮膜は、好ましい透湿性を示さず、8重
量%を超えると、良好な乳濁液が得られないか、
得られたとしても形成される塗膜の耐水性が極め
て悪いので不都合である。 このような重合系において重合させるビニル系
単量体類としては、乳化重合可能なビニル系単量
体であれば何ら制限されないが、例えば、アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル
酸メチル等のアクリル酸又はメタクリル酸のエス
テル類;臭化ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、等のハロゲンかびにる類;酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル等のビニルエステル類;スチレ
ン、ビニルトルエン等のビニル芳香族単量体類;
エチレン、プロピレン、ブタジエン等のモノオレ
フイン及び共役ジオレフイン類;アクリロニトリ
ル、アクリル酸アミド等のα,β−不飽和酸アミ
ド類;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、
マレイン酸、フマール酸等のα,β−不飽和カル
ボン酸類;ビニルトリエトキシシラン、ビニルト
リス(2−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタ
クリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グ
リシドキシプロピルメトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルメチルジエトキシシラン等のビニ
ルアルコキシシラン類及びグリシドキシアルコキ
シシラン類が好ましく用いられる。これらの単量
体類は、単独又は二種以上を組わ合せて使用でき
る。中でも、ビニルアルコキシシラン類又はグリ
シドキシアルコキシシラン類を他のビニル系単量
体に対し0.1〜10重量%、好ましくは、1〜5重
量%併用すると、塗膜の水蒸気透過性の向上、塗
膜の無機質基材に対する接着性の向上、塗膜の非
粘着性の向上及び塗膜の疎水性の向上等の望まし
い性能の向上が得られるので、その利用は極めて
望ましい。 本発明の重合において用いられる重合開始剤
は、通常の重合開始剤あるいは重合開始剤系が好
都合に使用できる。工業的に有利に用いられる重
合開始剤としては、例えば、過酸化水素水、過硫
酸カリウム、過硫酸アンモニウム等が挙げられる
が、必要に応じて亜硫酸水素ナトリウム、アスコ
ルビン酸、酒石酸、チオ硫酸ナトリウム等の還元
剤を併用することができる。 重合は、水を媒体とする重合系における通常の
重合方法によつて容易に行うことができる。 本発明の塗材に用いられる組成物は、上記のよ
うにして製造されたビニル系樹脂水性エマルシヨ
ンに、顔料を添加して調製される。本発明の組成
物に混用される着色顔料としては、例えば、酸化
チタン、亜鉛華、酸化鉄、黄鉛、酸化クロム、カ
ドミウムイエロー、カドミウムレツド、モリブデ
ンレツド、コバルト紫、コバルト緑、コバルト
青、群青、紺青、銅フタロシアニンブルー、銅フ
タロシアニングリーン、パーマネントレツド4R、
ウオツチングレツド、フアーストイエロー10G等
を挙げることができる。また、体質顔料として
は、例えば、カオリンクレー、焼成クレー、タル
ク、ワラストナイト、有機ベントナイト、カーボ
ンブラツク、ホワイトカーボン、酸化アルミニウ
ム、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、マイカ、ポ
リエチレンパウダー等を挙げることができる。こ
れらは、単独種で用いてもよいし、二種以上を併
用することができる。 本発明の組成物は、このような顔料を、前記の
ようにして調製したビニル系重合体水性エマルシ
ヨンと均一に混合して塗材組成物が調製される
が、本発明においては、そのように調製して得ら
れるエマルシヨン樹脂組成物の顔料体積濃度
(PVC)を40%以下にすることが重要である。こ
のPVCが40%を超えると、所望の水蒸気透過性、
炭酸ガス遮断性及び防水性等の諸性能を兼備した
塗膜が得られないので不都合である。組成物にお
ける好ましいPVCは、10〜35%である。本発明
の組成物の調製においては、要すれば水を加える
ことができる。 本発明における上記PVCは、例えば、次式に
よつて求められるものである。 PVC=〔 〓i (Wpi/Ppi)〕/〔 〓i (Wpi/Ppi)〕+〔 〓i (Wbi/Pbi)〕×100 式中の記号は、次のとおりである。 Wpi:i種の顔料の重量% Wbi:i種のバインダーポリマーの重量% Ppi:i種の顔料の比重 Pbi:i種のエマルシヨン重合体の比重 本発明の塗材には、更に、通常、塗材に少量添
加使用される各種の添加剤、例えば、粘度調整
剤、界面活性剤、消泡剤、防腐剤、防かび剤、あ
るいはブロツキング防止剤等を配合使用すること
ができる。好都合に用いられる粘度調整剤は、例
えば、メチルセルロース系、ヒドロキシエチルセ
ルロース系、ポリアクリル酸ナトリウムなどであ
り、界面活性剤は、ポリアクリル酸ナトリウム、
ヘキサメタりん酸ナトリウムなどであり、また、
消泡剤は、脂肪酸金属石けん、脂肪族高級アルコ
ール、シリコーン系のもの等であつて、通常、各
剤は樹脂固形分に対してそれぞれ3重量%以下程
度の少量が使用される。更に、必要に応じて添加
される撥水剤・ブロツキング防止剤は、例えば、
通常知られたふつ素系、ポリエチレンワツクス
系、ジルコニウム系、パラジウム系及びパラフイ
ンワツクス系のものであつて、それらはエマルシ
ヨンの樹脂固形分100重量部に対して、通常、5
〜25重量%程度が添加使用される。また、少量の
防腐剤や防かび剤を加えることもできる。 本発明の塗材組成物は、通常、1000〜50000cps
(BH型粘度計、60rpm、ローターNo.7、20℃)
に調整され、刷毛、エアースプレー、ローラなど
各種塗布手段により構造材表面に容易に適用する
ことができる。 〔作用〕 本発明のエマルシヨン組成物は、優れた水蒸気
透過性と水不透過性を有し、且つ高度の炭酸ガス
遮断性を有するので、各種構造材への表層材料と
して有用であり、その実用的価値は極めて高い。 〔実施例〕 以下、具体例により、本発明の特徴を更に詳細
に説明する。 なお、具体例における各種塗材で形成された塗
膜の諸物性の測定方法及びその評価基準は次のと
おりである。 (1) 防水性: JIS A6910複層仕上げ塗材の透水試験51.10
に準じて測定する。この方法における実用的に
望ましい透水深さは、0.5ml以下である。 (2) 水蒸気透過性: JIS Z0208防湿包装材料の透湿度試験−A法
に準じて測定する。この方法における実用的に
評価される透湿性は、150g/m2・24hr以上で
ある。 (3) 炭酸ガス遮断性: P/C=15重量%のポリマーセメントで0.5
mm厚に全面補修された15×15×45cmの1/3モル
タルに塗材を70μ厚に塗布したものを、炭酸ガ
ス濃度5容量%、温度20℃、湿度65%の中性化
試験機中に1月間放置し、その切断面にフエノ
ールフタレイン溶液を噴霧し、変色しなかつた
表層部の深さを測定する。実用的に評価される
炭酸ガス遮断性は、表面からの深さが1.5mm以
下である。 実施例 1 重合性ビニル系単量体として、アクリル酸n−
ブチル44.2重量部、メタクリル酸メチル4.8重量
部、及びメタクリル酸1.0重量部を使用し、重合
槽中に43.9重量部の水、乳化剤としてエチレンオ
キシドの付加モル数約40のポリオキシエチレンの
ラウリルエーテル3.1重量部と平均分子量3000の
ポリエチレングリコール1.0重量部の組合せを用
い、重合開始剤系として、過硫酸アンモニウム10
%水溶液1.0重量部及び亜硫酸水素ナトリウム10
%水溶液1.0重量部を使用して、約70℃の温度で
約4時間重合反応及び熟成反応させて、重合体水
性エマルシヨンを製造した。 得られたエマルシヨン60.0重量部にポリアクリ
ル酸ナトリウム0.7重量部、ヒドロキシエチルセ
ルロース0.3重量部、酸化チタン12.0重量部、ア
ンモニア水0.1重量部、防腐剤0.2重量部、エチレ
ングリコール1.0重量部、水25.0重量部及び脂肪
酸金属石けん0.5重量部を加え、充分にかき混ぜ
て、PVC8.1%の塗材組成物を調製した。 調製された組成物をエアースプレーガンで、各
種試験用の板に噴霧し、乾燥膜厚が70μになるよ
うに塗布膜を形成させた。 このようにしてつくつた各試験体を、標準状態
(20℃、RH60%)に7日間保持した後、上記の
各試験方法に従つてそれぞれの塗膜の性能を測定
した。その結果は、塗膜の透水性は0.2c.c.、透湿
性は380g/m2・24hrで、炭酸ガスの浸透は全く
見られず、その遮断性は完全であつた。 実施例2〜3及び比較例1〜2 実施例1の重合体水性エマルシヨンの各種量を
用い、これに添加する顔料の種類と添加量及び追
加水量を変えて各種のPVC塗材組成物を調製し、
実施例1と同じ測定試験を行つた。それらの変更
条件及び測定結果を下掲第1表にまとめて示す。
参考のために、実施例1のそれらを併記した。
【表】
上表より、40以下のPVCを有する本発明の組
成物(実施例1〜3)が、それを超えたPVCを
有する比較例1〜2の組成物より優れた塗膜形成
塗材であることが理解できる。 実施例4〜7及び比較例3〜4 重合性ビニル系単量体として、アクリル酸2−
エチルヘキシル15.7重量部とメタクリル酸1.0重
量部及びスチレン33.3重量部を使用し、その水性
重合反応系に4.1重量%存在させた乳化剤系とし
て、エチレンオキシドの付加モル数約40のポリオ
キシエチレンのラウリルエーテル(POE−LE)
と平均分子量3000のポリエチレングリコール
(PEG)との組合せを用い、その割合を種々変更
した外は、実質的に実施例1と同様にして、各種
の重合体水性エマルシヨンを製造した。次に、得
られたエマルシヨンに顔料として酸化チタンを混
合しPVC19.2に調製した各エマルシヨン樹脂組成
物について、実施例1と同様の塗膜試験を行つ
た。それらの結果を次表に示す。
成物(実施例1〜3)が、それを超えたPVCを
有する比較例1〜2の組成物より優れた塗膜形成
塗材であることが理解できる。 実施例4〜7及び比較例3〜4 重合性ビニル系単量体として、アクリル酸2−
エチルヘキシル15.7重量部とメタクリル酸1.0重
量部及びスチレン33.3重量部を使用し、その水性
重合反応系に4.1重量%存在させた乳化剤系とし
て、エチレンオキシドの付加モル数約40のポリオ
キシエチレンのラウリルエーテル(POE−LE)
と平均分子量3000のポリエチレングリコール
(PEG)との組合せを用い、その割合を種々変更
した外は、実質的に実施例1と同様にして、各種
の重合体水性エマルシヨンを製造した。次に、得
られたエマルシヨンに顔料として酸化チタンを混
合しPVC19.2に調製した各エマルシヨン樹脂組成
物について、実施例1と同様の塗膜試験を行つ
た。それらの結果を次表に示す。
【表】
上表から明らかなように、本発明の組成物は、
実用上の評価基準を満足する透湿性、すなわち水
蒸気透過性と炭酸ガス遮断性及び防水性を併有す
るするのに対し、本発明外の比較例3と4の組成
物は、透湿性又はCO2遮断性が悪く、構造物の外
壁として適切でないことが判る。 実施例8〜9及び比較例5〜6 実施例5において、水性重合反応系中に存在さ
せたPOE−LEとPEG(重量割合75/25)の乳化
剤系の濃度を種々変えて重合を行つた以外は、全
く同様にして各種塗材樹脂組成物を調製した。そ
れぞれの塗膜の性能の試験結果を次表に示す。
実用上の評価基準を満足する透湿性、すなわち水
蒸気透過性と炭酸ガス遮断性及び防水性を併有す
るするのに対し、本発明外の比較例3と4の組成
物は、透湿性又はCO2遮断性が悪く、構造物の外
壁として適切でないことが判る。 実施例8〜9及び比較例5〜6 実施例5において、水性重合反応系中に存在さ
せたPOE−LEとPEG(重量割合75/25)の乳化
剤系の濃度を種々変えて重合を行つた以外は、全
く同様にして各種塗材樹脂組成物を調製した。そ
れぞれの塗膜の性能の試験結果を次表に示す。
【表】
上表の結果から、本発明の組成物に用いるビニ
ル系重合体エマルシヨンは、その重合における乳
化剤系濃度が薄すぎても濃すぎても、塗材には望
ましくないことが理解できる。 実施例 10〜13 ビニル系単量体として、アクリル酸2−エチル
ヘキシル(2−EHA)、メタクリル酸(MAA)、
スチレン(St)、酢酸ビニル(BAc)、エチレン
(Et)及びビニルトリス(2−メトキシエトキ
シ)シラン(BTS)の各種組合せを用いたほか
は、実施例1と全く同様にして各種共重合体水性
エマルシヨンをつくり、更にそれぞれの塗膜形成
用組成物を調製して、各塗膜の物性を測定した。 それらの測定結果を単量体組成と共に下掲第4
表に示す。
ル系重合体エマルシヨンは、その重合における乳
化剤系濃度が薄すぎても濃すぎても、塗材には望
ましくないことが理解できる。 実施例 10〜13 ビニル系単量体として、アクリル酸2−エチル
ヘキシル(2−EHA)、メタクリル酸(MAA)、
スチレン(St)、酢酸ビニル(BAc)、エチレン
(Et)及びビニルトリス(2−メトキシエトキ
シ)シラン(BTS)の各種組合せを用いたほか
は、実施例1と全く同様にして各種共重合体水性
エマルシヨンをつくり、更にそれぞれの塗膜形成
用組成物を調製して、各塗膜の物性を測定した。 それらの測定結果を単量体組成と共に下掲第4
表に示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重合性ビニル系単量体を、ポリオキシアルキ
レンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンア
ルキルフエニルエーテル及びポリオキシアルキレ
ン脂肪酸エステルより成る群から選択されるノニ
オン系界面活性剤60〜85重量%と水溶性ないし水
分散性のポリアルキレングリコール15〜40重量%
とから成る乳化剤系1〜8重量%を含む水性重合
系において重合させて得られる重合体水性エマル
シヨンと顔料を含有して成る塗材であつて、該塗
材の顔料体積濃度を40%以下に調製して成る水蒸
気透過性エマルシヨン樹脂組成物。 2 重合性ビニル系単量体が、アクリル酸エステ
ル系単量体又はメタアクリル酸エステル系単量体
を主成分とする特許請求の範囲第1項記載の組成
物。 3 ポリアルキレングリコールが、ポリエチレン
グリコールである特許請求の範囲第1項記載の組
成物。 4 顔料体積濃度が、10〜35%である特許請求の
範囲第1項記載の組成物。 5 固形分濃度が、30〜70重量%である特許請求
の範囲第1項記載の組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16198187A JPS646068A (en) | 1987-06-29 | 1987-06-29 | Water vapor-permeable emulsion polymer composition |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16198187A JPS646068A (en) | 1987-06-29 | 1987-06-29 | Water vapor-permeable emulsion polymer composition |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS646068A JPS646068A (en) | 1989-01-10 |
JPH0140065B2 true JPH0140065B2 (ja) | 1989-08-24 |
Family
ID=15745756
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16198187A Granted JPS646068A (en) | 1987-06-29 | 1987-06-29 | Water vapor-permeable emulsion polymer composition |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS646068A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7592055B2 (en) * | 2003-02-04 | 2009-09-22 | Toray Industries, Inc. | Moisture-permeable waterproof film, composite material, and processes for producing these |
BRPI0601352A (pt) * | 2005-04-25 | 2006-12-26 | Rohm & Haas | composição, e, método de preparação de uma composição |
NZ721664A (en) * | 2013-12-19 | 2018-05-25 | Certain Teed Corp | Coating compositions for building materials and coated building material substrates |
US10988630B2 (en) | 2014-12-19 | 2021-04-27 | Certainteed Corporation | Coating compositions for building materials and coated building material substrates |
US11136755B2 (en) | 2017-06-30 | 2021-10-05 | Certainteed Llc | Vapor retarding building materials and methods for making them |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
SE402305B (sv) * | 1975-04-04 | 1978-06-26 | Perstorp Ab | Vattenspedbara lackbindemedel i form av mikroemulsioner |
JPS5757757A (en) * | 1980-09-26 | 1982-04-07 | Dainippon Ink & Chem Inc | Emulsion coating composition excellent in thick coating and leveling properties |
JPS5773060A (en) * | 1980-10-24 | 1982-05-07 | Dainippon Ink & Chem Inc | Aqueous covering composition having improved gloss and durability |
JPS59172560A (ja) * | 1983-03-22 | 1984-09-29 | Onahama Sakai Kagaku Kk | 水系塗料組成物 |
JPS60223873A (ja) * | 1984-04-20 | 1985-11-08 | Dainippon Ink & Chem Inc | 水性塗料組成物 |
-
1987
- 1987-06-29 JP JP16198187A patent/JPS646068A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS646068A (en) | 1989-01-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CZ188493A3 (en) | Dendritic macro-molecules, and process for preparing thereof | |
JP4956398B2 (ja) | コンクリートの処理法 | |
KR20000049165A (ko) | 중합체 분산제의 밀봉 또는 코팅 조성물의 결합제로서의 용도 | |
WO2006095524A1 (ja) | 水性エマルジョン及び塗料 | |
SK95493A3 (en) | Sealing or acrylic caulking agent | |
JP2008527107A (ja) | 液体として被覆される水蒸気透過性の膜 | |
US4480053A (en) | Coating composition and method | |
AU674876B2 (en) | Aqueous composition | |
JPH0140065B2 (ja) | ||
US4363836A (en) | Priming compositions for a base of cement mortar or concrete | |
FI20175895A1 (fi) | Polymeeridispersio ja menetelmä sen valmistamiseksi | |
JPS6094470A (ja) | 弾性を有する塗料、カーペットバッキング材又はシート用樹脂組成物 | |
JPH03229766A (ja) | プライマー用水性液 | |
US6500492B1 (en) | Aqueous, film forming preparations for coating mineral shaped bodies | |
JP2004189839A (ja) | 塗料用水性樹脂組成物 | |
JPH0641381A (ja) | 樹脂組成物 | |
JPS6320372A (ja) | 水蒸気選択透過性防水用塗材 | |
JPS603353B2 (ja) | 防水用組成物 | |
JPS5837345B2 (ja) | 速硬性の塗膜形成用組成物 | |
JPS643833B2 (ja) | ||
WO2004110960A1 (fr) | Procédé pour déposer et former un film provenant d'une dispersion aqueuse de polymère filmogène sur une surface à base d'une composition de liants minéraux encore humide, ainsi que les compositions de liants minéraux ainsi revêtues et leurs utilisations | |
JP2508644B2 (ja) | セメント系成形体の保護・被覆剤 | |
JPS6183259A (ja) | セメント系防水塗料組成物 | |
KR960003290B1 (ko) | 투습성을 갖고 있는 탄성 도장재 조성물 | |
JPS6126592B2 (ja) |