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JPH01163198A - Hiv−2感染検出用合成ペプチド抗原、その組成物およびその使用方法 - Google Patents

Hiv−2感染検出用合成ペプチド抗原、その組成物およびその使用方法

Info

Publication number
JPH01163198A
JPH01163198A JP62330323A JP33032387A JPH01163198A JP H01163198 A JPH01163198 A JP H01163198A JP 62330323 A JP62330323 A JP 62330323A JP 33032387 A JP33032387 A JP 33032387A JP H01163198 A JPH01163198 A JP H01163198A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
peptide
hiv
amino
antibody
gene sequence
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP62330323A
Other languages
English (en)
Inventor
Anders Vahlne
アンデルス ヴァールネ
Bo Svennerholm
ボ スヴェンネルホルム
Lars Rymo
ラルス リモ
Stig Jeansson
ステイーグ イエアンソオン
Peter Horal
ペテル ホラル
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BIROBAARU SA
Original Assignee
BIROBAARU SA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BIROBAARU SA filed Critical BIROBAARU SA
Priority to JP62330323A priority Critical patent/JPH01163198A/ja
Publication of JPH01163198A publication Critical patent/JPH01163198A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はHIVの免疫学的に重要なタンパク領域に対応
する配列を有する合成ペプチド抗原に関するものである
。このペプチドは抗HIV−2抗体の検出用診断試薬と
して有用で、またこのペプチドは人間を含む動物におい
てHIV−2に対する抗体産生を誘発する組成の免疫原
(immunogen)としても有用である。従って本
発明は抗HIV−2抗体感染検出方法、該ペプチドを含
有するHIV−2抗体産生誘発組成物及びHIV−2抗
体産生誘発方法に関するものでもある。
(産業上の利用分野) 後天性免疫不全症候群(AIDS;エイズ)は凹界的に
好康上の大問題となっている。AIDSの病原体はHI
V (ヒト免疫不全ウィルス;human immun
odeficiency virus)として分離され
ている。このHIVは、従来HTLV−In (ヒトT
細胞親和性ウィルス)、LAV (リンパ節症関連ウィ
ルス)およびARC(AIDS関連症候群)などと呼ば
れた高度に密接な1群のウィルスに笑えられた名前であ
る(現在ではHIV−1と直されて呼ばれている)。
AIDS感染者から分離されたHIVと、北アメリカ、
西ヨーロッパや中央アフリカから採取されたARC(エ
イズ関連症候群; AIDS−RelatedComp
lex )とは生物学的性質が同じであり、抗原性的に
も交叉反応を行なう蛋白質である。しかし、遺伝子レベ
ルの研究では、北アメリカとアフリカとで分離採取され
たHIVはその遺伝子のヌクレオチド配列に違いがある
ことが明らかになっている(Benn et al、、
 5cience(1985) 239:949−95
1)。また同じアメリカ合衆国内で採取されたHIVで
も、分離物によりヌクレオチド配列に小さな差異が有る
ことも文献上用らかにされている。
HIVに遺伝学的にも構造的にも関連するその他のウィ
ルスもまた幾つか最近分離されている。
遺伝学的にも構造的にもHIVに類似するこれらのウィ
ルスは、AIDS様の病気の症状を示す捕離された(K
anki at al、、 5cience (198
5) 230:951−954)、STLV−m^GM
 (77’Jカミトリザル由来)やSTLV−mに^C
(アカゲザル由来)と従来名付けられていたこれらのウ
ィルスは現在では、S I V (simon imm
unodeNcier+cy virus;サル免疫不
全ウィルス)として知られている。
HTLV−rVと称される新規ヒトウィルスも西アフリ
カの外見上廿康な人より分離採取されている(Kank
i et al、、 5cience (198G) 
232: 238−243)。このウィルスは感染細胞
内でレトロウィルス型の粒子を産生し、HTLV−m/
LAVやSTV−mのものと類似する特徴的な増殖パタ
ーンと主要ウィルスタンパクを有している。血清学的デ
ータによれば、HTLV−IVはヨーロッパや合衆国の
患者から分離されたプロトタイプHTLV−I11/L
AVJ:りもSTLV−IILGMkl、J:り近縁す
るものであることが示されている。
最近では、西アフリカでもAIDSが確認されている。
この患者は典型的なAIDSの症状を示すが、患者血清
中には既知HIV抗原に対する抗体力価は検出できない
、しかし、構造的にまた生物学的にHIVに近縁する、
当初LAV−2と呼ばれたレトロウィルスがこの西アフ
リカの患者から分離採取された(C1avel et 
at、、 5cience(1986) 233: 3
43−346 ) 、今では多数のAIDS、ARC思
者や無症状患者から分離されているこの西アフリカのウ
ィルスは、ヨーロッパ、北アメリカ及び中央アフリカで
のAIDS病原体として既に同定されているHIV (
現在ではHIV−1と呼ばれている)分離物とは区別さ
れ、現在HIV−2として知られている(C1avel
 et al、。
N、Engl、J、Med、 (198?) 316:
1180−1185; Guyaderet al、、
 Nature (1987) 326: 622−6
69 )HTLV−IVとri?1様、HIV−241
HIV−1よりもSIVの方により近縁している。しか
しながらHIV−2はインビトロ感染したヒトヘルパー
T細胞を殺すのに対し、HTLV−IVはこのような作
用がないから、HIV−2とHTLV−■とは同じウィ
ルスではない。
最近報告されたHIV−2の完全ヌクレオチド配列(G
uyader et al、、上記引例)によると、H
IV−1との間での遺伝子配列の相同性(homo−1
ogy)は僅か42%であツタ。HIV−1とHIV−
2との間には重要な差異がウイルスタンノくりの多くに
見られ、特にenv遺伝子でコードされる糖タンパクで
顕著であった。実際、HIV−2エンベロープ糖タンパ
クはHIV−1のものよりもSIVのものにより一層近
似して(、するよう番こ思われる。
HIV−1とHIV−2との間で血清学的な交叉反応性
が無いという事実は、HIV−2感染番と対する検出用
の診断検査やワクチンの開発にとって非常に重要な問題
である。種々の研究によれば、HIV−2感染患者はH
IV−1検出用の血清学的テストでは同定できないこと
が示されてl、Nる。この2つのウィルスに交叉反応性
があるとしたら、両ウィルスのgag遺伝子によりコー
ド゛された主要コアタンパク上の共通エピトープ(ep
i−topes)があって、これらと反応する抗体によ
って交叉反応が媒介されることになる。しかしHIV−
1のウィルスエンベロープ糖タンパクgp120及びg
p42やそれらの前駆体gp160はHIV−2のエン
ベロープ糖タンパクとは交叉反応していない(C1av
el et al、、5cience (198G)2
33: 343−346;  Glavel et a
t、、 N、Engl、J、Med。
(1987) 316: 1180−1185) 、 
HI V −1検出用として現在広く行なわれている検
査(この検査は、主として)(IV−1糖タンパク、例
えばgp160、gp120.gp41やこれらの一部
分に対する抗体の検出を基本としている)は診断やスク
リーニングの目的のために試料中のHIV−2の抗体検
出に使用することはできない。このようにHIV−2抗
原は特異性があるので、診断法や治療法をより効果的に
するには試薬中にHIV−1抗原と共にHIV−2抗原
をも含ませなければならない。
HIV−2感染検出用に開発される方法は、通常、血液
、血清や血液製剤中のHIV−2抗原に対する抗体を検
出および定量することによってウィルス被曝を測ること
になろう。このようなアッセイによって、AIDSやA
RC(AIDS関連症候群)の診断、またHIV−2に
被曝した血液や血液製剤のスクリーニングを容易にする
ことができる。
)IIV−2感染を診断したりHIV−2被曝血液をス
クリーニングしようとする最近の試みとして、検査試料
中のHIV−2の免疫学的成分に対する抗体の有無を検
出する酵素結合免疫吸収測定法(E L I S A 
; Enzy+me−1inked Immunoso
rbentAssay )がある、他の方法として、検
査試料中のHIV−2特異抗体を検出するウェスタンブ
ロッティング法を使ってもよいだろう0通常、ラジオイ
ムノアッセイのような既存のイムノアッセイは殆どどれ
でも適用でき、特異試薬を用いさえすれば、)IIV−
2及びその抗体の検出することができる。
これらのアッセイに使用する抗原供給源には、HIV−
2感染T細胞から得られるHIV−2タンパクや組換D
NA技術により生産される抗原がある。しかしこれらの
供給源から得られた抗原を使用しようとするには重大な
障害が有る。
まず継代セルラインにおける1(IV−2産生自体が、
不運にもウィルスに曝されることになるかもしれない研
究者の危険を考慮して、ハイリスクな(P3レベル)実
験室内で行なわなければならないものである。さらに、
セルラインから得られるウィルスHIV−1抗原全体を
使ったELISAテストでは数値が誤って高くでて偽陽
性を示したり、低くでて偽陰性を示したりすることが報
告されてきているから、細胞由来のHIV−2抗原を用
いて得られる結果は同じように信頼できないものになる
可能性がある。エレクトロプロットしたウィルス抗原全
体を用いてHIV−2を検出するウェスタンプロット分
析は、特異性が大きいが、ELISAテストよりも実験
室的な手法でありまた時間がかかる。さらにまたHIV
−2産生細胞はヒト起原であるから、これらのセルライ
ンから得られるウィルス抗原調製物は、完全に精製しな
ければ、例えばHLA抗原のような正常細胞の抗原を夾
雑して含むことになり、ELISAテストでは偽陰性反
応を引き起こすことになる。
セルラインからのウィルス抗原を完全に精製すればまた
、免疫学的に重要なタンパクの免疫原性が破壊されたり
、さもなくば抗原が不活化され、これらから作られた試
薬は偽陰性反応を示すことになると考えられる。また生
きたウィルス由来の抗原を用いた場合には、反応混合物
中の他の抗原や抗体の存在が反応をブロー、りするため
、抗体がその特異抗原と反応できないという立体障害が
生じ、このため偽陰性反応を示す可能性がある。
HIV−2感染検出用のELISAテストではまた、H
IV−2ゲノム部分のクローニングによりバクテリア内
で産生させた免疫学的に重要なウィルスタンパクを使用
することができよう、HIV−2の完全ヌクレオチド配
列は現在報告されており(Guyander et a
l、、 Nature (19B?) 326:662
−669 ) 、同類体のHIV−1遺伝子との比較に
より種々のHIV−2タンパクをコードする逍仏子が同
定されている。HIV−2のenv遺伝子及びgag3
fi伝子によりそれぞれコードされているウィルスエン
ベロープ糖タンパク及びコアタンパクは、HIV−2感
染患者血清中の抗体により認識できるもので、明らかな
抗原である。
gp160のような免疫学的に重要なHIV−2抗原及
びその分解産物であるgP120とgp41は、ウィル
スのエンベロープに存在するものであり、細菌、酵母ま
たはワクチニアウィルスのような種々の発現系内でHI
V−2ゲノム部分をクローニングすることにより調製す
ることができる。このような組換抗原は診断用として、
またHIV−1タンパク用になされてきているように有
効なワクチン混合物として用いることができよう(例え
ば、Gabradilla et al、、 Biot
echnology(198G)4:128−133;
 Ghang et al、、 Biotechnol
ogy(1985) 4: 905−909; Put
ney et al、、 5cience(1986)
 234: 1392−1395; Kieny et
 al、、Bio−technology (1986
) 4: 790−795を参照)しかじながら、組換
DNA技術により生産されるHIV−2抗原は、HIV
−2抗原調製物に夾雑する発現系の抗原と反応するいず
れかの抗体によりELISAテストで誤って偽陽性反応
を示すことがないように、なお完全な精製をしなければ
ならない。
また精製過程でHIV−2抗原が変性すれば重要な抗原
活性は消失するかもしれない。
組換技術により生産されるHIV−2抗原はウィルス感
染細胞培養より得られる抗原よりも一層進歩したもので
あるが、この組換タンパクはできるだけ正確な診断を可
能にする試薬とは未だなっていない。このAIDSとい
う病気の特殊性を考慮すると、正確な診断結果が必要で
あるから、HIV−2の診断が100%正確に近く行な
える他の試薬を開発しなければならない。
タンパク抗原には、特異抗体の結合サイトを構成するタ
ンパク領域であるエピトープすなわち抗原決定基が多数
存在する。一般に、タンパク抗原は5〜10個のエピト
ープを有し、そのそれぞれは6個から8個のアミノ酸の
配列を有している。
エピトープは、6〜8個のアミノ酸が線形配列で存在し
ている連続的なものでも、或いはこれらのアミノ酸がタ
ンパク質の3次元折畳み構造形成によってエピトープを
形成するような不連続なものでもどちらでも存在し得る
。たとえ一つのエピトープが比較的僅かのアミノ酸から
構成されているとしても、抗体への反応性はそのエピト
ープを取り囲むタンパクのアミノ酸によって影響を受け
ている。
タンパクの抗原部位すなわちエピトープの地図作製(マ
ツピング)を目的とする研究は、目的タンパクの多種多
様な領域に対応する合成ペプチドを用いることにより助
けられている(例えばLerner et al、、 
rThe Biology of Immunalog
icalDisease: A Ho5pital P
ractice BookJ (1983)Dixon
、Fisher共著、、pp、 331−338; L
erner、^dv。
1■uno1. (1984) 36: 1)。合成ペ
プチドはエピトープ地図作成の研究に有用なものである
が、これにもまして重要なことは、その合成ペプチドが
タンパク中の主たる抗原決定基を含むものであるなら、
その合成ペプチドは免疫原としての有効な組成物であり
ワクチンや診断試薬とできることである。合成ペプチド
抗原は特異抗体の産生及びその反応性に関して幾つかの
利点がある0合成ペプチドの実際の配列は、タンパクの
アミノ酸配列を実際に決定して得られたアミノ酸配列か
、またはタンパクをコードしているDNA配列から推定
したアミノ酸配列から選択することが出来る。このよう
にして特異的な合成ペプチドを用いれば、特異抗体の生
産や特異抗体のアッセイにおいて全長タンパクを使う必
要がない。さらにまたMerrifieIdらの固相ペ
プチド合成法を用いれば、本質的に無限大量の目的合成
ペプチドを化学合成することができるようになる(参照
例; Er1ckson andMerrifield
 rThe ProteinsJ第3版(1976)第
2巻、第3章、Acadersic Press、 N
ew York) 、自動ペプチド合成装置を利用すれ
ばこのような技術はさらに進歩することになる。
HIV−2の免疫学的重要なタンパクの領域に対応する
合成ペプチド抗原が有れば、診断やHIV−2に対する
有効なワクチンとして直ちに使用されるよう。
(発明の目的) 本発明はこのような状況下なされたものであり、抗原性
HIV−2タンパクに対応する新規合成ペプチドであっ
て、HIV−2感染の診断、スクリーニング及びそのワ
クチン製造に高い信頼性、特異性で使用できるI(IV
−2感染検出用合成ペプチド抗原を提供することを第1
の目的とする。
また本発明はこの新規合成ペプチドを直接使用するHI
V−2抗体検出方法を提供することを第2の目的とする
さらに本発明は、この新規合成ペプチドを含有するHI
V−2抗体産生誘発組成物を提供することを第3の目的
とする。
さらにまた本発明はこの新規合成ペプチドを直接使用し
てHIV−2抗体産生誘発を可能にするHIV−2抗体
産生誘発方法を提供することを第4の目的とする。
(発明の構成) 本発明のこのような第1の目的は、式 %式% (式中、Xはペプチドの7ミノ末端NH2、XのH原子
、あるいはペプチドのアミン末端に結合する付加アミノ
酸であって、キャリア蛋白へのペプチドの結合を促進す
るために選択された付加アミノ酸;Yは無しかCys;
ZはOHまたはNl2である)で表わされる抗原性ペプ
チドにより達成される。
本発明の第2の目的は、該ペプチドに、試料中に存在す
るHIV−2抗体と前記ペプチドの間で免疫学的結合物
が形成される条件下で、試料を接触させ、抗原抗体結合
物の形成を測定して試料中のHIV−2抗体の存在を確
認するHIV−2抗体検出方法により達成される。
本発明の第3の目的は、免疫学的有効量の該ペプチドと
、生理学的許容量のキャリアとからなり、ヒトを含む動
物でのHIV−2抗体産生を誘発するHIV−2抗体産
生誘発組成物により達成される。
本発明の第4の目的は、免疫学的有効量の該ペプチドと
、生理学的許容量のキャリアとを投与して、ヒトを含む
動物体内でHIV−2抗体産生を誘発するHIV−2抗
体産生誘発方法により達成される。
すなわち本発明は、HIV−2env遺伝子でコードさ
れた糖タンパクgp41の一部分に対応する新規合成ペ
プチド抗原をここに見いだしたという知見に基づくもの
であり、このペプチドはHIV−2感染により潜伏患者
に引き起されるAIDSの診断や、血液や血液製剤のス
クリーニグについても信頼性、特異性の高いものとして
有用である。
本ペプチドは試料中の抗HIV−2抗体検出法にも使用
することが出来る。まず試料を本ペプチド抗原と接触さ
せ、本ペプチドと試料中のHIV−2特異抗体との間で
抗原抗体複合物を形成させる。次いで適当な検出装置を
用いてこの複合物形成を測定すれば、試料中のHIV−
2抗体の有無がわかる。
本新規ペプチドはまた。HIV−2感染を防ぐための免
疫ワクチン組成物の免疫原としても用いることができ、
HIV−2抗原に対するHIV−2特異抗体の動物内で
の生産にも用いることができる。
(実施態様の説明) 本発明はHIV−2の膜エンベロープ糖タンパクのgp
41領域に対応するペプチドであって。
HIV−2陽性血清試料の対する免疫反応試験に用いら
れる合成ペプチドを提供するものである。
この新規ペプチドはHIV−2感染の診断や、ウィルス
被曝経験の有無を診断するテストに有用である。本発明
に含まれるペプチドはHIV−2特異抗体と反応する少
くとも1つの連続(線形)エピトープを含むアミノ酸配
列により構成されている。
このように本発明は、免疫学的反応性を有するペプチド
及びHIV−2env遺伝子でコードされたgp41領
域に対応するこのペプチドの抗原性に悪影響を与えるこ
となく機能的に同等な変異体(マar 1ants)を
含むものである。このペプチドは公知の固相ペプチド合
成法により合成された(例;  Merrifield
 and Ba1ar+y、 rThe Peptid
es:Ana17sis、 5ynthesis、 B
iologyJ (1980)第1巻、第1章、 Gr
oss、Meinenhofer共著、 Academ
icPress、 New York ) 、元のタン
パクの配列に対応しない1〜2個のアミノ酸を本ペプチ
ドのアミノ末端あるいはカルボ午シ末端に付加して合成
を行なってもよい。このようなアミノ酸の付加により、
タンパクのペプチド、大きなキャリアタンパクや支持体
と、本ペプチドとを結合させることができる。こうした
目的のために有用なアミノ酸には、千ロジン、リジン、
グルタミン酸、アスパラギン酸、システィン及びこれら
の誘導体がある。
さらにタンパク修飾法により、例えばNH2末端のアセ
チル化や、C0OH末端のアミド化などにより、本ペプ
チドが他のタンパクやペプチド分子あるいは支持体とカ
ップリングする手段を付加することも可能である。
新規ペプチド配列は下記の通りである。
H2−41A5 X−Asp−Glu−Ala−Arg−Leu−Asn
−Ser−Trp−Gly−Gys−Ala−Phe−
Arg−Gln−Val−Gys−His−Thr−T
hr−Val−PrO−Trp−Val−Asn−Y−
Z。
式中、Xはペプチドのアミノ末端NH2基のH原子、あ
るいはペプチドの7ミノ末端に結合する付加アミノ酸で
あって、キャリア蛋白へのペプチドの結合を促進するた
めに選択された付加アミノ酸;Yは無しかCys;Zは
OHまたはNl2である。
ペプチドH2−41A5は、gp41をコードするen
v遺伝子領域にある塩基対(bp)7908〜7978
 (Guyader et al、の番号による;Na
ture (1987) 326: 6G2−669 
)を含むHIV−2ゲノムのヌクレオチド配列によりコ
ードされている。ペプチド)12−42A5中のXは水
素原子、YはCyS、そしてZはOHであるのが特に好
ましい。
本ペプチドはHIV−2抗原あるいはHIV−2と会合
・結合している抗原に対する抗体検出方法に用いること
が出来る。試料中のHIV−2特異抗体の存在を検出す
るために本ペプチドを用いるこの方法では、本ペプチド
抗原と試料中のHIV−2抗体との間で抗原抗体結合物
(免疫学的結合物)を形成し得る条件下で、本ペプチド
を試料と接触させるのが望ましい、抗原抗体結合物がた
とえ僅かでも形成されれば、試料中にHIV−2抗体が
存在することがわかり、適当な手段によって検出・測定
できる。
このような方法として、ラジオイムノアッセイ(RIA
)、ELISAやウェスタンプロット分析法等のような
ホモジニアス(均一)あるいはへテロジニアス(不均一
)パインディングイムノアッセイがある。さらにこの新
規ペプチドを用いるアッセイプロトコルは競争的又は非
競争的結合方法によっても出来る。
本ペプチドはアッセイ方法に応じて標識物でラベルして
もよい、ペプチドに結合するラベルは公知のものを用い
ることができ、例えば、酵素、放射性アイソトープ、蛍
光色素、発色色素基質、コツアクタ、ビオチン/アビジ
ン、金コロイド、磁性粒子などがある。また本新規ペプ
チドを化学修飾すれば、公知手段によって、キャリアタ
ンパクやキャリアペプチドあるいは公知の支持体に結合
することができる。このような支持体としては例えば、
ポリスチレンやポリビニル製のマイクロタイタープレー
ト、ガラス管やガラスピーズ、また紙、セルロース、セ
ルロース誘導体やシリカのようなりロマトグラフィ用支
持体がある。
これら公知アッセイ法の内、特に患者血清や血液或いは
血液製剤などを大規模に臨床スクリーニングするには、
ELISAまたはウェスタンプロット法が好適である。
上述のH2−41A5を用いたELISAテストは、ヒ
ト細胞由来の、或いは組換DNA由来のHIV−1タン
パク又はその抗原部位を用いて行なう最近の方法である
。これらのアッセイで試薬として使うためには、ペプチ
ドH2−41A5をマイクロタイターのウェルの内壁に
結合しておくのが便利である。このペプチドはマイクロ
タイターのウェルに直接結合することができるが、ウェ
ルにペプチドを最大に結合させるにはペプチド添加前に
ウェルをポリリジンで前処理しておくのがよいことがわ
かっている。
さらにペプチドH2−41A5をBSA (牛血清アル
ブミン)などのキャリアタンパクに既知方法で共有結合
させ、得られた結合物をウェルのコートに用いてもよい
。通常、本ペプチドはlO〜10100JL/mlの濃
度でコーティングする。
次にHIV−2抗体検査用に供される試料が、このペプ
チドをコートしたウェルに滴下される。
試料内にHIV−2抗体が有れば、このウェル内で抗原
抗体結合物が形成されることになる。この際、信号発生
手段(ラベル)を加えて、結合物形成を検出しやすくし
ておいてもよい、試料がHIV−2特異抗体を含んでい
れば、ラベルの信号が出て検出できる。
本発明は以下の実施例によりより詳細に説明されるが、
このような実施例によって本発明の範囲は何等限定され
るものではない。
(実施例1) ペプチドN2−41A5 バイオシステムズ社製ペプチドシンセサイザ、モデル4
3OAを使用した.また合成にはP−メチルベンジルヒ
ドロアミン固相支持レジン(米国ケンタラキー州ルイズ
ビル、ペプタイズ拳インターナショナル社製)を用いた
.ペプチドH2−4 1A5はrThe Users 
Manual for Peptide 5ynthe
sizer Model 430A J  (アプライ
ド・バイオシステムズ社1986)に従って合成した0
合成に使用したアミノ酸は全て、α−7ミノ基を保護マ
スクするt−ブチル−カルボニル基(t−Boc)を有
するもので、スイス、ノババイオケムAG社より得た。
アミノ酸の反応性側鎖は別の保yJ基でマスクして不必
要で望ましくない側鎖反応が起きるのを防止した.ペプ
チドN2−41A5 護基を有する各アミノ酸は、第1表に掲げられるものよ
り選んで使用した.なおりoc−Glu(OBzl)−
0)1, Boa−IIs−OH 1/2H20,  
Boc−Lys(2−CI−Z)−0H(結晶) 、B
oc−Net−OHおよびBoa−Tyr−(2−Br
−Z)−0HはペプチドN2−41A5 た。
第1表 ペプチド合成に使用したアミノ酸 Boc−A Ia−OH Boc−Arg(Tos)−0H Boc−Asn−DH Boc−G In−0H BOC−11[!−0H− 1/2H20Boc−Ne
t−OH Boc−Phe−OH Boc−Pro−OH Boc−Va l−0H 2−Br−Z  =カルポベンゾキシブロミド合成完了
後、スカベンジャとして10%アニソールと10%ジメ
チルイオウとを混合した無水フッ化水素酸(H F)で
0℃下処理することにより、合成ペプチドから保護基を
除去し、固相支持体レジンからこのペプチドを脱離させ
た.N2−41A5はシスティンを含むペプチドなので
、スカベンジャ(SH保護剤)として2%チオクレゾー
ルをさらに添加した。脱離後,試料中のHFをN2気流
下で除去し、ざらに0℃真空下に置いて残存HFを完全
に除去した。このレジンをトリフロロ酢酸(TFA)処
理してペプチドを抽出した。ここで用いたTFAは室温
下蒸発させて取り除いた。この後ペプチドを無水エーテ
ルで沈澱させ、さらに無水エーテルで洗浄した。
目的とするアッセイに用いる前に、必要なら、逆相高速
液体クロマトグラフィ(H P L C)により、この
ペプチドはさらに精製純化することができる.このよう
な精製に特に好適なカラムには、逆相Vydek  C
−18 (商品名)カラムがあり、溶出液には水(TF
A)−アセトニトリル(TFA)グラデイエンドを用い
る。
(実施例2) Asp−Glu−Ala−Arg−Leu−1sn−5
er−Trp−Gly−Cys−A 1a−Phe−A
 rg−G In−Va I −Cys−H1s−Th
 r−Thr−Va l −P ro−Trp−Val
−Asn−Cys−OHのアミノ酸配列のペプチドH2
−41A5を実施例1により合成し、ELISAテスト
に使用してその免疫学反応性を′測定した。
1mg/m15度のポリリジンをマイクロタイタープレ
ートに滴下して、30分間インキュベートした。ポリリ
ジンを捨て、10〜1100fiL/ml濃度のペプチ
ドH2−41A5をプレートの各ウェルに加えて、コー
ティングした。ペプチドがウェルに結合するのに十分な
時間でウェル内でペプチドをインキュベートした後、ペ
プチド溶液を除去し、グルタルアルデヒド溶液を15分
間添加してウェルに対するペプチドの付着を安定化させ
た。グルタルアルデヒド溶液を取り除き、各ウェルを緩
衝液で洗浄した。その後、グリシンと牛血清アルブミン
(B S A)との混合溶液を各ウェルに加えてウェル
の非結合部位をブロックし、ELISAアッセイ中に生
じる抗体の非特異的結合が最少限となるようにした。最
後の洗浄を行なった後、このマイクロタイタープレート
を使用に供した。
上記のように作製されたマイクロタイタープレートを用
いて公知ELISAの簡便法を行なった。被検者より採
取した血清試料を、0.05%ポリオキシエチレン−ソ
ルビタンモノラウリル酸(Tween20)と1%BS
Aとを含むPBS(リン酸緩衝生理食塩水)で1:50
に希釈し、各ウェルに滴下して、37℃、加湿雰囲気中
で90分間インキュベートした。その後プレートより希
釈血清試料を取り除き、各ウェルを0.05%Twee
n20含有PBSで3回洗浄した。共役(conjug
ated)抗ヒトIg抗体を各ウェルに加え、90分間
インキュベートした。この共役抗ヒトIg抗体はヤギま
たは家兎で産生されたもので、ヒトIgG、IgM、イ
ムノグロブリン短鎖あるいはこれらの混合物に対する特
異性を有するものである。望ましくは、アルカリフォス
ファターゼと共役(結合)した抗ヒトI gG (Da
kopattsより入手)を、使用時に0.05%Tw
e e n20.1%BSA含有PBSで1:500に
希釈したものをELI SAに用いるのがよい。この共
役抗体をヒト抗体と結合反応するに十分な時間インキュ
ベートした後、プレートを上記と同様3回洗浄した。抗
原として用いられたペプチドH2−41A5と反応する
(すなわち陽性反応する)ヒト血清中の抗HIV−2抗
体を検出するため、炭酸ナトリウム/MgCl2緩衝液
で溶解してlpLg/mle度に調整した発色色素基質
たるアルカリフォスファターゼ基質(シグマ社製、カタ
ログ番号104、錠剤)を添加した。このアルカリフォ
スファターゼ基質は、抗ヒトIgGに結合している酵素
によって開裂して、呈色物質を生じる。室温下約40分
間インキュベート後、陽性反応を示し、試料中に抗原と
反応する抗体が存在することを示した。各ウェルが陽性
反応を示す黄色から 色、赤茶色は、分光光度計で40
5nmで読取り、その反応量を測定した0分光光度計の
読みはバックグラウンド反応の値を差引いて修正した。
ペプチドH2−41A5は、HIV−2抗体陽性血清試
料6検体(スエーデン、ストックホルム、S B L 
、  G、Biberfelt博士より入手)、HIV
−1抗体陽性血清試料10検体、及びHIV−1、HI
V−2双方に陰性の血清試料6検体について、それぞれ
平行してELISAテストが行なわれた。第2表に示す
ように、HIV−2陽性確認済の血清試料6検体中6検
体とも(100%)ペプチドH2−41A5と反応した
。また第2表で示されるように、HIV−1陽性血清の
中にも及び陰性血清の中にもH2−41A5と反応する
ものはなかった。
第2表 2358    2.503 N−31,872 N−152,311 N−202,139 N−212,170 30、684 40,084 60,089 100,079 110,090 120、076 170,079 180,109 190,089 394780,080 394790、104 394810,070 394820,039 394830,075 *ペプチドH2−41A5は10gg/mlW度でコー
トした。
以上の結論から明らかなように、ここて説明してきた新
規合成ペプチドH2−41A5は、enV遺伝子てコー
トされたHIV−2糖タンパクのgp41領域に対応す
るものであり、HIV−2抗体の存在を検出する高感度
かつ特異的なアッセイに用いることかできる類の無い試
薬を提供するものである。
特許出願人 アンデルス ヴアールネ (ばか4名) 代 理 人 弁理士 山  1) 文 雄(ほか1名)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)下記の式の抗原性ペプチド; 【遺伝子配列があります。】 (式中、Xはペプチドのアミノ末端NH_2基のH原子
    、あるいはペプチドのアミノ末端に結合する付加アミノ
    酸であって、キャリア蛋白へのペプチドの結合を促進す
    るために選択された付加アミノ酸;Yは無しかCys;
    ZはOHまたはNH_2である)。
  2. (2)前記抗原性ペプチドが、 【遺伝子配列があります。】 である特許請求の範囲第1項記載の抗原性ペプチド。
  3. (3)式、 【遺伝子配列があります。】 (式中、Xはペプチドのアミノ末端NH_2基のH原子
    、あるいはペプチドのアミノ末端に結合する付加アミノ
    酸であって、キャリア蛋白へのペプチドの結合を促進す
    るために選択された付加アミノ酸;Yは無しかCys;
    ZはOHまたはNH_2である)で表わされる抗原性ペ
    プチドに、 試料中に存在するHIV−2抗体と前記ペプチドの間で
    免疫学的結合物が形成される条件下で、試料を接触させ
    、 抗原抗体結合物の形成を測定して試料中のHIV−2抗
    体の存在を確認するHIV−2抗体検出方法。
  4. (4)前記抗原性ペプチドが、 【遺伝子配列があります。】 である特許請求の範囲第3項記載のHIV−2抗体検出
    方法。
  5. (5)式、 【遺伝子配列があります。】 (ここでXはペプチドのアミノ末端NH_2基のH原子
    、あるいはペプチドのアミノ末端に結合する付加アミノ
    酸であって、キャリア蛋白へのペプチドの結合を促進す
    る付加アミノ酸;Yは無しかCys;ZはOHまたはN
    H_2である)で表わされる免疫学的有効量の抗原性ペ
    プチドと、生理学的許容量のキャリアとからなり、ヒト
    を含む動物でのHIV−2抗体産生を誘発するHIV−
    2抗体産生誘発組成物。
  6. (6)前記抗原性ペプチドが、 【遺伝子配列があります。】 である特許請求の範囲第5項記載のHIV−2抗体産生
    誘発組成物。
  7. (7)式、 【遺伝子配列があります。】 (ここでXはペプチドのアミノ末端NH_2基のH原子
    、あるいはペプチドのアミノ末端に結合する付加アミノ
    酸であって、キャリア蛋白へのペプチドの結合を促進す
    る付加アミノ酸;Yは無しかCys;ZはOHまたはN
    H_2である)で表わされる免疫学的有効量の抗原性ペ
    プチドと、生理学的許容量のキャリアとを投与して、ヒ
    トを含む動物体内でHIV−2抗体産生を誘発するHI
    V−2抗体産生誘発方法。
  8. (8)前記抗原性ペプチドが、 【遺伝子配列があります。】 である特許請求の範囲第7項記載のHIV−2抗体産生
    誘発方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01503462A (ja) * 1987-04-16 1989-11-22 ジョンソン アンド ジョンソン Stlv−3関連ポリペプチド、診断系および検定法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63196856A (ja) * 1987-02-10 1988-08-15 ユナイテッド・バイオメデイカル・インコ−ポレ−テッド 改良ペプチド組成物およびhtlv−3に対する抗体の検出方法

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