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JPH0967333A - ポリオキシプロピレン脂肪酸アルカノールアミド硫酸エステル塩化合物混合物、その製造方法、および洗浄剤組成物 - Google Patents

ポリオキシプロピレン脂肪酸アルカノールアミド硫酸エステル塩化合物混合物、その製造方法、および洗浄剤組成物

Info

Publication number
JPH0967333A
JPH0967333A JP7221688A JP22168895A JPH0967333A JP H0967333 A JPH0967333 A JP H0967333A JP 7221688 A JP7221688 A JP 7221688A JP 22168895 A JP22168895 A JP 22168895A JP H0967333 A JPH0967333 A JP H0967333A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyoxypropylene
fatty acid
sodium
sulfate
mixture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7221688A
Other languages
English (en)
Inventor
Tamotsu Fujii
保 藤井
Akiko Shiroichi
明子 城市
Kyoken Usuba
恭謙 薄羽
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawaken Fine Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Kawaken Fine Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawaken Fine Chemicals Co Ltd filed Critical Kawaken Fine Chemicals Co Ltd
Priority to JP7221688A priority Critical patent/JPH0967333A/ja
Publication of JPH0967333A publication Critical patent/JPH0967333A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Cosmetics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 起泡・洗浄力に優れ、使用感がよく、毛髪、
皮膚に刺激が少なく、安定性のよい界面活性剤化合物、
その製法、それを含む洗浄剤組成物を提供する。 【解決手段】 式(2)の脂肪酸エステルと式(3)の
アルカノールアミンを反応させ、その反応生成物と、そ
の0〜1倍モルのエチレンオキサイドを付加し、さらに
0.3〜20倍モルのプロピレンオキサイドを付加し、
この付加生成物を硫酸化し中和して、式(1)のポリオ
キシプロピレン(ポリエチレン)脂肪酸アルカノールア
ミド硫酸エステル塩混合物を製造する。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリオキシプロピ
レン脂肪酸アルカノールアミド硫酸エステル塩化合物
(ポリオキシプロピレン脂肪酸アルカノールアミド硫酸
エステル塩およびポリオキシプロピレンポリオキシエチ
レン脂肪酸アルカノールアミド硫酸エステル塩を包含す
る)の混合物、その工業的に容易な製造方法および前記
化合物混合物を含有する洗浄剤組成物に関するものであ
る。
【0002】更に詳しく述べるならば、本発明は、起泡
力および洗浄力に優れ、泡量が豊富で、かつクリーミー
であり、またすすぎの際にぬるつき感やきしみ感がなく
使用感に優れており、経時的な安定性が良好であり、し
かも皮膚や毛髪に対する刺激が少ない界面活性剤として
有用なポリオキシプロピレン脂肪酸アルカノールアミド
硫酸エステル塩化合物(ポリオキシプロピレン脂肪酸ア
ルカノールアミド硫酸エステル塩化合物およびポリオキ
シプロピレンポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールア
ミド硫酸エステル塩化合物を包含する。以下同じ)、そ
れを効率よく、かつ優れた安定性をもって工業的に製造
する方法、およびそれを含有する洗浄剤組成物に関する
ものである。
【0003】
【従来の技術】一般に、洗浄用界面活性剤としてアルキ
ルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、ポリオキシ
エチレンアルキルエーテル硫酸塩、α−オレフィンスル
ホン酸塩などのアニオン界面活性剤が広く用いられてい
る。しかし、これらアニオン界面活性剤は、程度の差は
あるがいずれも皮膚刺激性を有し、これを長期間にわた
り連用すると皮膚又は毛髪を荒らすという問題を有して
いる。
【0004】近年、皮膚刺激性の改善を目的とする洗浄
剤として、脂肪酸モノエタノールアミドにエチレンオキ
サイドを付加反応させ、このエチレンオキサイド付加反
応生成物を硫酸エステル化し、これを中和して製造され
たアニオン活性剤が知られている。上記方法により製造
された組成物は下記一般式(6):
【化6】 (式(6)中、RおよびEOは前記と同じであり、nは
1以上の整数を表し、mおよびM1 は前記と同じであ
る。)を有するものである。
【0005】上記一般式(6)のポリオキシエチレン脂
肪酸モノエタノールアミド硫酸エステル塩は加水分解を
受けやすく化学的安定性が低いので、これを洗浄剤とし
て用いると、経時的に粘度上昇やpH低下を生ずるなどの
欠点を有していた。この欠点は、この結果として、ポリ
オキシエチレン脂肪酸モノエタノールアミド硫酸エステ
ル塩を含有している製品の品質安定性の悪化の原因をな
していた。
【0006】式(6)の化合物の安定性が低い原因は、
当該洗浄剤に含まれている脂肪酸モノエタノールアミド
硫酸エステル塩にあるものと考えられている。そこで、
ポリオキシエチレン脂肪酸モノエタノールアミド硫酸エ
ステル塩含有組成物中に存在する脂肪酸モノエタノール
アミド硫酸エステル塩の含有量を少なくするために、ポ
リオキシエチレン脂肪酸モノエタノールアミド合成行程
においてエチレンオキサイド付加モル数を多くするとい
う手法が取られている。具体的には、エチレンオキサイ
ド付加モル数を4以上(n≧4)にすれば、得られるポ
リオキシエチレン脂肪酸モノエタノールアミド中の生成
物混合物中に残存する脂肪酸モノエタノールアミド含有
量をほぼ0%にすることができ、この結果、得られる洗
浄剤組成物の経時的な安定性も向上する。しかし、この
ようにエチレンオキサイドの付加モル数を多くすると、
得られる洗浄剤組成物の起泡力や洗浄力が低下してしま
い、また、ぬるつき感が多くなって使用感が悪くなると
いう欠点を生じる。そこで、上記問題点の解決が強く望
まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、起泡力・洗
浄力に優れ、泡量が豊富かつクリーミーで、かつ、すす
ぎ時のぬるつきやキシミ感がなく使用感に優れ、しかも
皮膚や毛髪に対する刺激が少なく、さらにまた、製品安
定性も高いポリオキシプロピレン脂肪酸アルカノールア
ミド硫酸エステル塩化合物混合物およびその製造方法、
およびこれを含有する洗浄剤組成物を提供しようとする
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、起泡力・
洗浄力が高く、泡量が豊富かつクリーミーで、また、す
すぎ時のぬるつき感やキシミ感がなく使用感に優れ、し
かも皮膚や毛髪に対する刺激が低く、さらにまた、製品
安定性も高い洗浄剤組成物を得るべく鋭意研究を行った
結果、脂肪酸モノエタノールアミド、脂肪酸ジグリコー
ルアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸モノエタノールア
ミド、またはポリオキシエチレン脂肪酸ジグリコールア
ミドの、プロピレンオキサイド付加物の硫酸エステル塩
化合物が上記課題の解決に有効であることを見いだし、
本発明を完成した。
【0009】本発明において、ポリオキシプロピレン脂
肪酸アルカノールアミド硫酸エステル塩化合物とは、ポ
リオキシプロピレン脂肪酸アルカノールアミド硫酸エス
テル塩およびポリオキシプロピレンポリオキシエチレン
脂肪酸アルカノールアミド硫酸エステル塩を包含する。
本発明は、また、ポリオキシプロピレン脂肪酸アルカノ
ールアミド硫酸エステル塩化合物混合物の製造方法およ
びそれを含む洗浄剤組成物を包含する。
【0010】すなわち、本発明品のポリオキシプロピレ
ン脂肪酸アルカノールアミド硫酸エステル塩化合物混合
物は下記一般式(1):
【化7】 (但し式(1)中、Rは炭素数7〜21の直鎖あるいは
分岐の飽和炭化水素または不飽和炭化水素基を表し、E
Oはオキシエチレン基を表し、POはオキシプロピレン
基を表し、xは1ないし2の整数を表し、y、およびz
はそれぞれ他から独立に0ないし1以上の整数である。
また、M1 はアルカリ金属原子、アルカリ土類金属原
子、アンモニウム基、アルカノールアミンのカチオン性
残基、又は塩基性アミノ酸のカチオン性残基を表し、m
はM1 により表される原子または基の価数に等しい整数
を表す。)により表される2種以上の化合物の混合物で
あって、この化合物混合物におけるyの平均値y′が0
又は1以下の正数であり、かつzの平均値z′が0.3
〜20の正数であることを特徴とするものである。
【0011】前記式(1)のポリオキシプロピレン脂肪
酸アルカノールアミド硫酸エステル塩化合物混合物の本
発明の製造方法は、下記一般式(2):
【化8】 (式(2)中、Rは前記と同じであり、R1 は炭素数1
〜3のアルキル基を表す。)で示される脂肪酸アルキル
エステルと、下記一般式(3):
【化9】 (式(3)中、xは前記と同じである。)で表されるア
ルカノールアミンとを、塩基触媒の存在下に反応せし
め、この反応により生成した下記一般式(4):
【化10】 (式(4)中、Rおよびxはそれぞれ前記と同じであ
る。)で示される脂肪酸アルカノールアミドを含む反応
混合物を調製し、この反応混合物を精製することなし
に、この反応混合物に含まれている一般式(4)の化合
物に、そのモル量の0〜1倍モルのエチレンオキサイド
を付加させて、この付加反応により生成した下記一般式
(5):
【化11】 (式(5)中、R,x,EOおよびyはそれぞれ前記と
同じである。)で示されるポリオキシエチレン脂肪酸ア
ルカノールアミド化合物を含有する反応混合物を調製
し、この反応混合物を精製することなしに、この反応混
合物に含まれている一般式(5)の化合物に、そのモル
量の0.3〜20倍モルのプロピレンオキサイドを付加
反応させ、この付加反応生成物を硫酸エステル塩化する
事を特徴とするものである。
【0012】本発明の洗浄剤組成物は、前記式(1)の
ポリオキシプロピレン脂肪酸アルカノールアミド硫酸エ
ステル塩化合物の混合物を含有する事を特徴とする洗浄
剤組成物である。
【0013】本発明の洗浄剤組成物は、前記式(1)の
ポリオキシプロピレン脂肪酸アルカノールアミド硫酸エ
ステル塩混合物と、アニオン界面活性剤、カチオン界面
活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤から選ば
れた少なくとも1種とを含有することが好ましい。
【0014】また、本発明に係る洗浄剤組成物は、前記
式(1)に記載のポリオキシプロピレン脂肪酸アルカノ
ールアミド硫酸エステル塩化合物混合物(A)と、N−
アシルアミノ酸およびその塩(Ba)、アミドカルボン
酸型界面活性剤(Bb)、および両性界面活性剤(B
c)から選ばれた少なくとも1種からなる界面活性剤
(B)とを含有するものであることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明品の化合物混合物に含まれ
るポリオキシプロピレン脂肪酸モノエタノールアミド硫
酸エステル塩を具体的に例示すれば下記〔1〕〜〔2〕
の通りである。下記化合物名において、( )内の数字
は、脂肪酸アルカノールアミド1モルに対して付加反応
させたプロピレンオキサイドのモル数である。
【0016】〔1〕ポリオキシプロピレン(0.3)ラ
ウリン酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウム、ポリオ
キシプロピレン(1)ラウリン酸モノエタノールアミド
硫酸ナトリウム、ポリオキシプロピレン(1.5)ラウ
リン酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウム、ポリオキ
シプロピレン(2)ラウリン酸モノエタノールアミド硫
酸ナトリウム、ポリオキシプロピレン(2)ラウリン酸
モノエタノールアミド硫酸カリウム、ポリオキシプロピ
レン(2)ラウリン酸モノエタノールアミド硫酸マグネ
シウム、ポリオキシプロピレン(2)ラウリン酸モノエ
タノールアミド硫酸アンモニウム、ポリオキシプロピレ
ン(2)ラウリン酸モノエタノールアミド硫酸トリエタ
ノールアミン、ポリオキシプロピレン(2)ラウリン酸
モノエタノールアミド硫酸リジン塩、ポリオキシプロピ
レン(5)ラウリン酸モノエタノールアミド硫酸ナトリ
ウム、ポリオキシプロピレン(10)ラウリン酸モノエ
タノールアミド硫酸ナトリウム、ポリオキシプロピレン
(20)ラウリン酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウ
ム、ポリオキシプロピレン(1.5)カプリン酸モノエ
タノールアミド硫酸ナトリウム、ポリオキシプロピレン
(2)デカン酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウム、
ポリオキシプロピレン(3)ミリスチン酸モノエタノー
ルアミド硫酸ナトリウム、ポリオキシプロピレン(5)
パルミチン酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウム、ポ
リオキシプロピレン(10)ステアリン酸モノエタノー
ルアミド硫酸ナトリウム、ポリオキシプロピレン(2
0)イソステアリン酸モノエタノールアミド硫酸ナトリ
ウム、ポリオキシプロピレン(3)オレイン酸モノエタ
ノールアミド硫酸ナトリウム、ポリオキシプロピレン
(2)リノール酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウ
ム、ポリオキシプロピレン(2)リノレン酸モノエタノ
ールアミド硫酸ナトリウム、ポリオキシプロピレン
(5)−2−ヘプチルウンデカン酸モノエタノールアミ
ド硫酸ナトリウム、ポリオキシプロピレン(1)ヤシ油
脂肪酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウム、ポリオキ
シプロピレン(0.3)牛脂脂肪酸モノエタノールアミ
ド硫酸ナトリウム、およびポリオキシプロピレン(2)
パーム核油脂肪酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウ
ム。
【0017】〔2〕ポリオキシプロピレン(0.3)ラ
ウリン酸ジグリコールアミド硫酸ナトリウム、ポリオキ
シプロピレン(1)ラウリン酸ジグリコールアミド硫酸
ナトリウム、ポリオキシプロピレン(1.5)ラウリン
酸ジグリコールアミド硫酸ナトリウム、ポリオキシプロ
ピレン(2)ラウリン酸ジグリコールアミド硫酸ナトリ
ウム、ポリオキシプロピレン(2)ラウリン酸ジグリコ
ールアミド硫酸カリウム、ポリオキシプロピレン(2)
ラウリン酸ジグリコールアミド硫酸マグネシウム、ポリ
オキシプロピレン(2)ラウリン酸ジグリコールアミド
硫酸アンモニウム、ポリオキシプロピレン(2)ラウリ
ン酸ジグリコールアミド硫酸トリエタノールアミン、ポ
リオキシプロピレン(2)ラウリン酸ジグリコールアミ
ド硫酸リジン塩、ポリオキシプロピレン(5)ラウリン
酸ジグリコールアミド硫酸ナトリウム、ポリオキシプロ
ピレン(10)ラウリン酸ジグリコールアミド硫酸ナト
リウム、ポリオキシプロピレン(20)ラウリン酸ジグ
リコールアミド硫酸ナトリウム、ポリオキシプロピレン
(1.5)カプリン酸ジグリコールアミド硫酸ナトリウ
ム、ポリオキシプロピレンデカン(2)酸ジグリコール
アミド硫酸ナトリウム、ポリオキシプロピレン(3)ミ
リスチン酸ジグリコールアミド硫酸ナトリウム、ポリオ
キシプロピレン(5)パルミチン酸ジグリコールアミド
硫酸ナトリウム、ポリオキシプロピレン(10)ステア
リン酸ジグリコールアミド硫酸ナトリウム、ポリオキシ
プロピレン(20)イソステアリン酸ジグリコールアミ
ド硫酸ナトリウム、ポリオキシプロピレン(3)オレイ
ン酸ジグリコールアミド硫酸ナトリウム、ポリオキシプ
ロピレン(2)リノール酸ジグリコールアミド硫酸ナト
リウム、ポリオキシプロピレン(2)リノレン酸ジグリ
コールアミド硫酸ナトリウム、ポリオキシプロピレン
(5)−2−ヘプチルウンデカン酸ジグリコールアミド
硫酸ナトリウム、ポリオキシプロピレン(1)ヤシ油脂
肪酸ジグリコールアミド硫酸ナトリウム、ポリオキシプ
ロピレン(0.3)牛脂脂肪酸ジグリコールアミド硫酸
ナトリウム、およびポリオキシプロピレン(2)パーム
核油脂肪酸ジグリコールアミド硫酸ナトリウム。
【0018】本発明の化合物混合物に含まれるポリオキ
シプロピレンポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールア
ミド硫酸エステル塩を下記〔3〕,〔4〕に例示する。
下記化合物名中の( )内の数字は、脂肪酸アルカノー
ルアミド1モルに対して付加反応に供されたプロピレン
オキサイド、およびエチレンオキサイドのモル数を表わ
す。
【0019】〔3〕ポリオキシプロピレン(0.3)ポ
リオキシエチレン(1)ラウリン酸モノエタノールアミ
ド硫酸ナトリウム、ポリオキシプロピレン(1)ポリオ
キシエチレン(0.2)ラウリン酸モノエタノールアミ
ド硫酸ナトリウム、ポリオキシプロピレン(1)ポリオ
キシエチレン(0.5)ラウリン酸モノエタノールアミ
ド硫酸ナトリウム、ポリオキシプロピレン(1)ポリオ
キシエチレン(1)ラウリン酸モノエタノールアミド硫
酸ナトリウム、ポリオキシプロピレン(1.5)ポリオ
キシエチレン(1)ラウリン酸モノエタノールアミド硫
酸ナトリウム、ポリオキシプロピレン(2)ポリオキシ
エチレン(1)ラウリン酸モノエタノールアミド硫酸ナ
トリウム、ポリオキシプロピレン(2)ポリオキシエチ
レン(1)ラウリン酸モノエタノールアミド硫酸カリウ
ム、ポリオキシプロピレン(2)ポリオキシエチレン
(1)ラウリン酸モノエタノールアミド硫酸マグネシウ
ム、ポリオキシプロピレン(2)ポリオキシエチレン
(1)ラウリン酸モノエタノールアミド硫酸アンモニウ
ム、ポリオキシプロピレン(2)ポリオキシエチレン
(1)ラウリン酸モノエタノールアミド硫酸トリエタノ
ールアミン、ポリオキシプロピレン(2)ポリオキシエ
チレン(1)ラウリン酸モノエタノールアミド硫酸リジ
ン塩、ポリオキシプロピレン(5)ポリオキシエチレン
(1)ラウリン酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウ
ム、ポリオキシプロピレン(10)ポリオキシエチレン
(1)ラウリン酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウ
ム、ポリオキシプロピレン(20)ポリオキシエチレン
(1)ラウリン酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウ
ム、ポリオキシプロピレン(1.5)ポリオキシエチレ
ン(1)カプリン酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウ
ム、ポリオキシプロピレン(2)ポリオキシエチレン
(1)デカン酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウム、
ポリオキシプロピレン(3)ポリオキシエチレン(1)
ミリスチン酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウム、ポ
リオキシプロピレン(5)ポリオキシエチレン(1)パ
ルミチン酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウム、ポリ
オキシプロピレン(10)ポリオキシエチレン(1)ス
テアリン酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウム、ポリ
オキシプロピレン(20)ポリオキシエチレン(1)イ
ソステアリン酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウム、
ポリオキシプロピレン(3)ポリオキシエチレン(1)
オレイン酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウム、ポリ
オキシプロピレン(2)ポリオキシエチレン(1)リノ
ール酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウム、ポリオキ
シプロピレン(2)ポリオキシエチレン(1)リノレン
酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウム、ポリオキシプ
ロピレン(5)ポリオキシエチレン(1)−2−ヘプチ
ルウンデカン酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウム、
ポリオキシプロピレン(1)ポリオキシエチレン(1)
ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウム、ポ
リオキシプロピレン(0.3)ポリオキシエチレン
(1)牛脂脂肪酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウ
ム、およびポリオキシプロピレン(2)ポリオキシエチ
レン(1)パーム核油脂肪酸モノエタノールアミド硫酸
ナトリウム。
【0020】〔4〕ポリオキシプロピレン(0.3)ポ
リオキシエチレン(1)ラウリン酸ジグリコールアミド
硫酸ナトリウム、ポリオキシプロピレン(1)ポリオキ
シエチレン(0.2)ラウリン酸ジグリコールアミド硫
酸ナトリウム、ポリオキシプロピレン(1)ポリオキシ
エチレン(0.5)ラウリン酸ジグリコールアミド硫酸
ナトリウム、ポリオキシプロピレン(1)ポリオキシエ
チレン(1)ラウリン酸ジグリコールアミド硫酸ナトリ
ウム、ポリオキシプロピレン(1.5)ポリオキシエチ
レン(1)ラウリン酸ジグリコールアミド硫酸ナトリウ
ム、ポリオキシプロピレン(2)ポリオキシエチレン
(1)ラウリン酸ジグリコールアミド硫酸ナトリウム、
ポリオキシプロピレン(2)ポリオキシエチレン(1)
ラウリン酸ジグリコールアミド硫酸カリウム、ポリオキ
シプロピレン(2)ポリオキシエチレン(1)ラウリン
酸ジグリコールアミド硫酸マグネシウム、ポリオキシプ
ロピレン(2)ポリオキシエチレン(1)ラウリン酸ジ
グリコールアミド硫酸アンモニウム、ポリオキシプロピ
レン(2)ポリオキシエチレン(1)ラウリン酸ジグリ
コールアミド硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシプ
ロピレン(2)ポリオキシエチレン(1)ラウリン酸ジ
グリコールアミド硫酸リジン塩、ポリオキシプロピレン
(5)ポリオキシエチレン(1)ラウリン酸ジグリコー
ルアミド硫酸ナトリウム、ポリオキシプロピレン(1
0)ポリオキシエチレン(1)ラウリン酸ジグリコール
アミド硫酸ナトリウム、ポリオキシプロピレン(20)
ポリオキシエチレン(1)ラウリン酸ジグリコールアミ
ド硫酸ナトリウム、ポリオキシプロピレン(1.5)ポ
リオキシエチレン(1)カプリン酸ジグリコールアミド
硫酸ナトリウム、ポリオキシプロピレン(2)ポリオキ
シエチレン(1)デカン酸ジグリコールアミド硫酸ナト
リウム、ポリオキシプロピレン(3)ポリオキシエチレ
ン(1)ミリスチン酸ジグリコールアミド硫酸ナトリウ
ム、ポリオキシプロピレン(5)ポリオキシエチレン
(1)パルミチン酸ジグリコールアミド硫酸ナトリウ
ム、ポリオキシプロピレン(10)ポリオキシエチレン
(1)ステアリン酸ジグリコールアミド硫酸ナトリウ
ム、ポリオキシプロピレン(20)ポリオキシエチレン
(1)イソステアリン酸ジグリコールアミド硫酸ナトリ
ウム、ポリオキシプロピレン(3)ポリオキシエチレン
(1)オレイン酸ジグリコールアミド硫酸ナトリウム、
ポリオキシプロピレン(2)ポリオキシエチレン(1)
リノール酸ジグリコールアミド硫酸ナトリウム、ポリオ
キシプロピレン(2)ポリオキシエチレン(1)リノレ
ン酸ジグリコールアミド硫酸ナトリウム、ポリオキシプ
ロピレン(5)ポリオキシエチレン(1)−2−ヘプチ
ルウンデカン酸ジグリコールアミド硫酸ナトリウム、ポ
リオキシプロピレン(1)ポリオキシエチレン(1)ヤ
シ油脂肪酸ジグリコールアミド硫酸ナトリウム、ポリオ
キシプロピレン(0.3)ポリオキシエチレン(1)牛
脂脂肪酸ジグリコールアミド硫酸ナトリウム、およびポ
リオキシプロピレン(2)ポリオキシエチレン(1)パ
ーム核油脂肪酸ジグリコールアミド硫酸ナトリウム。
【0021】本発明のポリオキシプロピレン脂肪酸アル
カノールアミド化合物を構成するアルカノールアミド基
とはモノエタノールアミド基あるいはジグリコールアミ
ド基を意味する。すなわち、式(1)においてx=1又
は2である。アルカノールアミド基が、トリグリコール
アミド基のように、オキシエチレン基鎖の長いものであ
ると、(すなわちx≧3)これを硫酸化して得られるポ
リオキシプロピレン脂肪酸アルカノールアミド硫酸塩化
合物混合物は、その使用時にヌルツキ感が強く現れ、ま
た起泡力や洗浄力が低下するという欠点を有する。
【0022】本発明のポリオキシプロピレン脂肪酸アル
カノールアミド硫酸エステル塩化合物混合物におけるエ
チレンオキサイド(EO)の付加モル数yの平均値y′
は0又は1以下の正数である。この付加モル数yの平均
値y′が1を越えると、得られるポリオキシプロピレン
脂肪酸アルカノールアミド硫酸塩化合物混合物の起泡力
や洗浄力が不十分になり、使用時にヌルツキ感が現れ、
泡のクリーミー感も乏しくなる。起泡力や洗浄力の優れ
たものを得るためには、エチレンオキサイド付加モル数
yの平均値y′が0、又は0.5以下であることが好ま
しく、その中でも特にエチレンオキサイド付加モル数y
の平均値y′が0、すなわちエチレンオキサイドを付加
しない物が、起泡力および洗浄力において、エチレンオ
キサイドを付加したものよりも優れている。一方、安定
性について、エチレンオキサイドを付加しない物とエチ
レンオキサイドを付加したものを比べると、付加した物
の方が優れている。
【0023】本発明品のポリオキシプロピレン脂肪酸ア
ルカノールアミド硫酸エステル塩化合物混合物における
プロピレンオキサイドの付加モル数zは0又は1以上の
整数であり、その平均値z′、すなわち平均モル数は
0.3〜20である。この平均付加モル数z′が0.3
未満では、安定性が悪くまた水溶性も低くなる。低温保
存時に於いて、場合によっては結晶が析出してしまう事
がある。平均値z′が20を越えると起泡力、および洗
浄力が悪くなり、洗いあがりのサッパリとした感触がな
くなりヌルツキ感が現れる。プロピレンオキサイドの平
均付加モル数z′の範囲0.3〜20の内、起泡力、洗
浄力、およびサッパリ感は、この平均付加モル数z′が
小さい方がよく、具体的には、平均付加モル数z′を
0.3〜3にすることが好ましい。一方、安定性につい
ては、付加モル数z′の大きい方がよく、具体的には平
均付加モル数z′を3〜20とすることが好ましい。
【0024】本発明品のカウンターカチオンM1 として
は、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属原子、マ
グネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属原子、
アンモニウム基、トリエタノールアミンなどのアルカノ
ールアミンのカチオン性残基、およびリジンやアルギニ
ンなどのような塩基性アミノ酸のカチオン性残基が用い
られる。
【0025】以下、一般式(1)で示されるポリオキシ
プロピレン脂肪酸アルカノールアミド硫酸エステル塩お
よびポリオキシプロピレンポリオキシエチレン脂肪酸ア
ルカノールアミド硫酸エステル塩を含む混合物の製造法
について詳細に説明する。
【0026】本発明のポリオキシプロピレン脂肪酸アル
カノールアミド硫酸塩化合物混合物は、脂肪酸アルカノ
ールアミドにプロピレンオキサイドを付加したポリオキ
シプロピレン脂肪酸アルカノールアミド混合物を硫酸エ
ステル塩化して製造される。また本発明のポリオキシプ
ロピレンポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミド
硫酸エステル塩混合物は、脂肪酸アルカノールアミドに
エチレンオキサイドを常法により付加したのち、さらに
プロピレンオキサイドを付加してポリオキシプロピレン
ポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミド混合物の
したのち、これを硫酸エステル塩化して製造される。
【0027】脂肪酸アルカノールアミドに対するエチレ
ンオキサイドの付加反応の条件には特に限定はないが、
例えば三フッ化ホウ素、塩化チタンなどのルイス酸触
媒、あるいは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナト
リウムメトキサイド、ナトリウムエトキサイドなどの塩
基触媒の存在下に、脂肪酸アルカノールアミドに、エチ
レンオキサイドを反応させることによって達成される。
この付加反応では、上記のような触媒の存在が必要であ
り、また酸処理などで高度に精製した脂肪酸アルカノー
ルアミドに対するエチレンオキサイドの無触媒付加反応
は、進行しないかまたは非常に遅くなる。
【0028】脂肪酸アルカノールアミドあるいはポリオ
キシエチレン脂肪酸アルカノールアミドへのプロピレン
オキサイドの付加方法について特に限定はないが、三フ
ッ化ホウ素、又は塩化チタンなどのルイス酸触媒、ある
いは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウム
メトキサイド、又はナトリウムエトキサイドなどの塩基
触媒の存在下に、プロピレンオキサイドを反応させるこ
とによって達成される。この付加反応では上記触媒のい
ずれかの存在が必要であり、高度に精製した脂肪酸アル
カノールアミドに対するプロピレンオキサイドの無触媒
付加反応は進行しないかまたは非常に遅くなる。
【0029】プロピレンオキサイド付加反応の温度は、
脂肪酸アルカノールアミドあるいはポリオキシエチレン
脂肪酸アルカノールアミドの融点以上であればよいが、
80〜180℃が好ましい。付加反応温度が80℃より
低い場合には反応が遅く、また、それが180℃を越え
る温度では着色が著しいのでいずれも好ましくない。こ
のような着色を防止または抑制するためには、反応器内
の空気を不活性ガスで予め置換しておくことが効果的で
ある。プロピレンオキサイドの仕込み法としては、
(a)加熱前に仕込んでおく、(b)反応温度に加熱
後、液体状で圧入する、(c)反応温度に加熱後、ガス
状で吹き込む、などのいずれの方法を用いてもよい。た
だし、この付加反応は発熱を伴うので、上記(a)の方
法を採用すると温度制御が困難となる場合がある。した
がって、大量生産に際しては温度制御の容易な上記
(b)ないし(c)の方法を採用することが好ましい。
【0030】プロピレンオキサイド付加反応終了後、得
られたポリオキシプロピレン脂肪酸アルカノールアミド
及び/又はポリオキシプロピレンポリオキシエチレン脂
肪酸アルカノールアミド含有反応混合物は、精製するこ
となくそのまま次工程の硫酸エステル化の反応に供され
る。
【0031】プロピレンオキサイド付加反応の際、反応
を阻害しない限り溶媒を使用してもかまわない。このと
き使用できる溶媒としては、例えば、ヘキサン、ベンゼ
ン、トルエン、およびキシレンなどの炭化水素系溶媒、
クロロホルム、ジクロロエタンなどのハロゲン系溶媒、
並びにテトラヒドロフラン、ジイソプロピルエーテル、
およびジブチルエーテルなどのエーテル系溶媒などを挙
げることができる。
【0032】ポリオキシプロピレン脂肪酸アルカノール
アミド混合物およびポリオキシプロピレンポリオキシエ
チレン脂肪酸アルカノールアミド混合物の硫酸エステル
塩を調製するには、これらポリオキシプロピレン脂肪酸
アルカノールアミド化合物混合物に硫酸エステル化剤を
反応させてこれを硫酸エステル化した後、この反応生成
物を中和剤により中和する。
【0033】硫酸エステル化剤としては、例えばクロロ
スルホン酸、濃硫酸、無水硫酸、スルファミン酸などを
用いることができる。また、中和剤としては、アルカル
金属(例えばナトリウム、カリウムなど)の水酸化物、
アルカル土類金属(例えばマグネシウム、カルシウムな
ど)の水酸化物あるいは酸化物、アンモニア、アルカノ
ールアミン(例えばトリエタノールアミン)、または塩
基性アミノ酸(例えばリジン、アルギニンなど)を使用
することができる。なお、硫酸エステル化剤としてスル
ファミン酸を用いる場合には、硫酸エステル化生成物は
アンモニウム塩であるので、中和の必要はない。
【0034】本発明方法において、脂肪酸アルカノール
アミド化合物を得るには、(1)脂肪酸とアルカノール
アミンを脱水縮合する方法、(2)脂肪酸ハライドとア
ルカノールアミンとを反応させる方法、(3)塩基触媒
の存在下、脂肪酸の低級アルコールエステルとアルカノ
ールアミンとを副生成物として生成する、低級アルコー
ルを除去しながら反応させる方法などを用いることがで
きる。
【0035】上記(1)の方法では、反応を完結させる
ことが困難で未反応原料がいくらか残ってしまい、ま
た、反応温度も他の方法に比べ高くしなければならない
ので、生成物の着色が著しいという欠点がある。上記
(2)の方法では、塩化水素が発生するためそれをトラ
ップする試薬や装置を必要とし、また、装置の腐食の問
題や脂肪酸ハライドが比較的高価であることから、工業
的に優れた方法とは言い難い。
【0036】本発明のポリオキシプロピレン脂肪酸アル
カノールアミド硫酸エステル塩化合物混合物を得るに
は、用いられる脂肪酸アルカノールアミドを高純度で製
造できる前記(3)の方法が好ましい。この(3)の反
応には、塩基性触媒が用いられる。次工程のエチレンオ
キサイドやプロピレンオキサイド付加において触媒の使
用が必要なことは既に述べたが、(3)の方法により脂
肪酸アルカノールアミドを調製する場合は、その塩基触
媒がエチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイド付
加反応の触媒としても有効であるから、(3)の方法を
採用するとエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド
を付加する段階で付加反応に必須な触媒を添加する必要
がなくなるため、この方法は非常に効率のよい方法であ
る。
【0037】本発明のポリオキシプロピレン脂肪酸アル
カノールアミド硫酸エステル塩化合物混合物を最も効率
的に製造する方法の一例をあげると下記のようである。
すなわち、脂肪酸低級アルコールエステル、モノエタノ
ールアミンまたはジグリコールアミン、および塩基触媒
を含む反応系を加熱し、発生する低級アルコールを留去
しながら縮合反応を行い、脂肪酸アルカノールアミドを
調製する。次に、この脂肪酸アルカノールアミドにプロ
ピレンオキサイドの付加反応を施すか、或はエチレンオ
キサイド付加を施し、次にプロピレンオキサイドの付加
反応を施す。その後、この生成物をさらに硫酸エステル
化剤と反応させたのち中和剤で中和する。この反応の一
実施例を例示すれば次のようになる。
【0038】
【化12】
【0039】本発明方法で用いられる一般式(2)で示
される脂肪酸アルキルエステルは、例えば、カプリン
酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リ
ノール酸、リノレン酸、ヤシ油脂肪酸、牛脂脂肪酸、お
よびパーム核油脂肪酸などの脂肪酸の、メチルエステ
ル、エチルエステル、プロピルエステル、イソプロピル
エステルなどから選ぶことができる。
【0040】本発明方法で用いられる一般式(3)で示
されるアルカノールアミンは、モノエタノールアミン、
ジグリコールアミンのいずれかである(x=1又は
2)。一般式(3)で示されるアルカノールアミンの、
一般式(2)で示される脂肪酸アルキルエステルに対す
るモル比〔(3)/(2)〕は、0.8〜1.2である
ことが好ましく、1.0〜1.1がさらに好ましい。
【0041】本発明方法において用いられる塩基触媒と
しては、ナトリウムメトキサイド、およびナトリウムエ
トキサイドなどの金属アルコキサイドや、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウムなどの金属水酸化物などが挙げら
れる。その使用量は一般式(2)で示される脂肪酸アル
キルエステルに対して、0.01〜5mol %であること
が好ましく、0.5〜2mol %がさらに好ましい。
【0042】前記アミド化反応の温度は50〜150℃
であることが好ましく、反応時間は12時間以下で十分
である。なお、アミド化反応により生成する低級アルコ
ールを留去するため、反応系の圧力を0.1〜760mm
Hgの範囲にコントロールすることが好ましく、10〜5
0mmHgの範囲がさらに好ましい。しかし、このときに反
応温度が脂肪酸低級アルキルエステルおよびアルカノー
ルアミンの沸点以上にならぬよう、温度との関係を見な
がら反応条件を設定する事が望ましい。
【0043】このアミド化反応はほぼ定量的に進行する
から、塩基触媒を含む脂肪酸アルカノールアミド含有反
応混合物を、精製することなくそのまま次のエチレンオ
キサイドあるいはプロピレンオキサイド付加反応に供す
る事ができる。エチレンオキサイド又はプロピレンオキ
サイドの付加反応については上述した方法で行なえばよ
い。しかし、一般に、脂肪酸アルカノールアミドやポリ
オキシエチレン(0〜1)脂肪酸アルカノールアミド
は、冷却すると固化するものが多いので、反応液の温度
を所望のプロピレンオキサイド付加温度に調整し、既述
の(2)ないしは(3)の方法によりプロピレンオキサ
イドを液状あるいはガス状で仕込むことが効果的であ
る。硫酸エステル塩化の反応は既述した方法で行なえば
よい。
【0044】本発明の一般式(1)で示されるポリオキ
シプロピレン脂肪酸アルカノールアミド硫酸エステル塩
化合物混合物は、洗浄剤の成分として有用なものであっ
て、これを洗浄剤中に、好ましくは0.05〜40重量
%、より好ましくは0.1〜30重量%の含有率で添加
される。
【0045】本発明の一般式(1)で示されるポリオキ
シプロピレン脂肪酸アルカノールアミド硫酸エステル塩
化合物混合物は、それ自体単独でも十分な界面活性能を
有する。しかし、これを単独で用いた場合は、洗浄力な
どが必ずしも十分ではない。しかし、意外にもこれを他
の界面活性剤と組み合わせることによって、それ自身お
よび当該他の界面活性剤の性能を増強させることができ
る。また、他の界面活性剤の有する刺激性を緩和する作
用も強い。本発明の一般式(I)の化合物混合物に組み
合わせる他の界面活性剤としては、アニオン界面活性
剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、および非イ
オン界面活性剤のいずれも使用でき、その目的に応じて
これらから選択し組み合わせればよい。
【0046】本発明の洗浄剤組成物に用いられるアニオ
ン界面活性剤としては、ラウリン酸ナトリウム、ラウリ
ン酸トリエタノールアミンなどの脂肪酸石けん、アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸
塩、などの有機スルホン酸塩、ラウリル硫酸ナトリウ
ム、ラウリル硫酸トリエタノールアミンなどラウリル硫
酸塩、ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸
ナトリウムなどのエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン
(3)ヤシ油脂肪酸アミド硫酸ナトリウムなどのアミド
エーテル硫酸塩、モノドデシルリン酸トリエタノールア
ミン、ポリオキシエチレンドデシルエーテルリン酸ナト
リウムなどのリン酸エステル類、ココイルメチルタウリ
ンナトリウム、ラウロイルメチルタウリンナトリウムな
どのアシルメチルタウリン塩、ラウロイルイセチオン酸
ナトリウムなどのアシルイセチオン酸塩、スルホコハク
酸ラウリル二ナトリウム、POE(1〜4)スルホコハ
ク酸ラウリル二ナトリウム、ポリオキシエチレン(5)
ラウリン酸モノエタノールアミドスルホコハク酸二ナト
リウムなどのスルホコハク酸型界面活性剤、アルキルエ
ーテルカルボン酸塩、ココイルサルコシンナトリウム、
ラウロイルサルコシンナトリウム、ミリストイルサルコ
シンナトリウム、ラウロイルサルコシンカリウム、ラウ
ロイルサルコシントリエタノールアミンなどのN−アシ
ルサルコシン塩、ココイル−N−メチル−β−アラニン
ナトリウム、ラウロイル−N−メチル−β−アラニンナ
トリウム、ミリストイル−N−メチル−β−アラニンナ
トリウム、パルミトイル−N−メチル−β−アラニンナ
トリウム、ステアロイル−N−メチル−β−アラニンナ
トリウム、ラウロイル−N−メチル−β−アラニンカリ
ウム、ラウロイル−N−メチル−β−アラニントリエタ
ノールアミンなどのN−アシル−β−アラニン塩、N−
ラウロイルアスパラギン酸ナトリウム、N−ラウロイル
アスパラギン酸トリエタノールアミン、N−ミリストイ
ルアスパラギン酸ナトリウムなどのN−アシルアスパラ
ギン酸塩、N−ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、N
−ラウロイルグルタミン酸トリエタノールアミン、N−
ココイルグルタミン酸ナトリウム、N−ココイルグルタ
ミン酸トリエタノールアミンなどのN−アシルグルタミ
ン酸塩などのアミドカルボン酸型界面活性剤などが挙げ
ることができる。
【0047】本発明の洗浄剤組成物に用いられるカチオ
ン界面活性剤としては、塩化ラウリルトリメチルアンモ
ニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化
ジステアリルジメチルアンモニウムなどの第4級アンモ
ニウム塩型カチオン界面活性剤などが挙げられる。
【0048】本発明の洗浄剤組成物に用いられる両性界
面活性剤としては、ラウリルベタインなどのアルキルベ
タイン型両性界面活性剤、ラウロイルアミドプロピルベ
タインなどのアミドベタイン型両性界面活性剤、2−ア
ルキル−N−カルボキシメチルイミダゾリニウムベタイ
ン、および2−アルキル−N−カルボキシエチルイミダ
ゾリニウムベタインなどのイミダゾリン型両性界面活性
剤、N−2−ヒドロキシエチル−N−2−ラウリン酸ア
ミドエチルグリシン、N−2−ヒドロキシエチル−N−
2−ヤシ油脂肪酸アミドエチルグリシン、N−2−ヒド
ロキシエチル−N−2−ラウリン酸アミドエチル−β−
アラニン、N−2−ヒドロキシエチル−N−2−ヤシ油
脂肪酸アミドエチル−β−アラニン、N−カルボキシメ
チル−N−{2−〔N’−(2−ヒドロキシエチル)ラ
ウリン酸アミド〕エチル}グリシン、N−カルボキシメ
チル−N−{2−〔N’−(2−ヒドロキシエチル)ヤ
シ油脂肪酸アミド〕エチル}グリシン、N−{2−〔N
−(2−ヒドロキシエチル)ラウリン酸アミド〕エチ
ル}グリシン、N−{2−〔N−(2−ヒドロキシエチ
ル)ヤシ油脂肪酸アミド〕エチル}グリシンなどのアミ
ドアミン型両性界面活性剤、アルキルスルホベタイン型
両性界面活性剤、ヤシ油脂肪酸アミドジメチルヒドロキ
シプロピルスルホベタインなどのアミドスルホベタイン
型両性界面活性剤などが挙げられる。
【0049】本発明の洗浄剤組成物に用いられる非イオ
ン界面活性剤としては、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミ
ド、およびラウリン酸ジエタノールアミドなどの脂肪酸
ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミ
ド、およびラウリン酸モノエタノールアミドなどの脂肪
酸モノエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジグリコールア
ミド、ラウリン酸ジグリコールアミドなどの脂肪酸ジグ
リコールアミド、ラウリン酸イソプロパノールアミドな
どの脂肪酸イソプロパノールアミド、ポリオキシエチレ
ン(2)ラウリン酸モノエタノールアミド、およびポリ
オキシエチレン(5)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミ
ドなどのポリオキシエチレン脂肪酸モノエタノールアミ
ド、脂肪酸エステル、ラウリルジメチルアミンオキサイ
ドなどのアルキルアミンオキサイド、POE高級アルコ
ールエーテル、POEアルキルフェニルエーテル、並び
にデシルグルコシドなどのアルキルグルコシドなどの非
イオン界面活性剤などが挙げられる。
【0050】本発明の洗浄剤組成物の好ましい一例とし
て、一般式(1)により示される1種以上のポリオキシ
プロピレン脂肪酸アルカノールアミド硫酸エステル塩化
合物混合物からなる成分(A)と、N−アシルアミノ酸
およびその塩(アシルアミノ酸型界面活性剤)(B
a)、アミドカルボン酸型界面活性剤(Bb)、および
両性界面活性剤(Bc)から選ばれた少なくとも1種の
界面活性剤(B)とを含有するものは、起泡力・洗浄力
に特に優れ、泡質がクリーミーで、すすぎ時のぬるつき
感やキシミ感がなく使用感に優れ、皮膚や毛髪に対する
刺激が極めて少ないという特徴を有し、シャンプーやボ
ディシャンプーなど身体に使用する洗浄剤組成物として
好適である。
【0051】本発明の洗浄剤組成物の上記成分(Ba)
および(Bb)として用いられるN−アシルアミノ酸型
界面活性剤およびアミドカルボン酸型界面活性剤は、例
えば、下記一般式(8):
【化13】 (但し、式(8)中、R2 は7〜19の炭素原子を有す
る直鎖又は分岐鎖の飽和または不飽和の炭化水素基を表
し、R3 は、N−アシルアミノ酸型界面活性剤(Ba)
においては下記式(a)〜(d)により表わされる基
を、またアミドカルボン酸型界面活性剤(Bb)におい
ては下記(e)〜(h)で表される基からそれぞれ選ば
れた1員を表し、M2 は水素原子、アルカル金属原子、
アルカル土類金属原子、アンモニウム基、アルカノール
アミンのカチオン性残基、又は塩基性アミノ酸のカチオ
ン性残基を表し、mはM2 の価数に等しい整数を表
す。)が挙げられる。
【0052】前記一般式(8)のN−アシルアミノ酸型
界面活性剤化合物(Ba)において、R3 が式(a)の
基を表す化合物としては、ココイルサルコシンナトリウ
ム、ラウロイルサルコシンナトリウム、ミリストイルサ
ルコシンナトリウム、ラウロイルサルコシンカリウム、
ラウロイルサルコシントリエタノールアミンなどが挙げ
られる。
【0053】式(8)の化合物(Ba)において、R3
が式(b)の基を表す化合物としては、ココイル−N−
メチル−β−アラニンナトリウム、ラウロイル−N−メ
チル−β−アラニンナトリウム、ミリストイル−N−メ
チル−β−アラニンナトリウム、パルミトイル−N−メ
チル−β−アラニンナトリウム、ステアロイル−N−メ
チル−β−アラニンナトリウム、ラウロイル−N−メチ
ル−β−アラニンカリウム、ラウロイル−N−メチル−
β−アラニントリエタノールアミンなどが挙げられる。
【0054】式(8)の化合物(Ba)において、R3
が式(c)の基を表す化合物としては、N−ラウロイル
アスパラギン酸トリエタノールアミン、およびN−ミリ
ストイルアスパラギン酸ナトリウムなどが挙げられる。
【0055】式(8)の化合物(Ba)において、R3
が式(d)の基を表す化合物としては、N−ラウロイル
グルタミン酸ナトリウム、N−ラウロイルグルタミン酸
トリエタノールアミン、N−ココイルグルタミン酸ナト
リウム、およびN−ココイルグルタミン酸トリエタノー
ルアミンが挙げられる。
【0056】式(8)のアミドカルボン酸型界面活性剤
化合物(Bb)において、R3 が式(e)の基を表す化
合物としては、N−2−ヒドロキシエチル−N−2−ラ
ウリン酸アミドエチルグリシン、およびN−2−ヒドロ
キシエチル−N−2−ヤシ油脂肪酸アミドエチルグリシ
ンなどが挙げられる。
【0057】式(8)の化合物(Bb)において、R3
が式(f)の基を表す化合物としては、N−2−ヒドロ
キシエチル−N−2−ラウリン酸アミドエチル−β−ア
ラニン、およびN−2−ヒドロキシエチル−N−2−ヤ
シ油脂肪酸アミドエチル−β−アラニンなどが挙げられ
る。
【0058】式(8)の化合物(Bb)において、R3
が式(g)の基を表す化合物としては、N−カルボキシ
メチル−N−{2−〔N’−(2−ヒドロキシエチル)
ラウリン酸アミド〕エチル}グリシン、およびN−カル
ボキシメチル−N−{2−〔N’−(2−ヒドロキシエ
チル)ヤシ油脂肪酸アミド〕エチル}グリシンなどが挙
げられる。
【0059】式(8)の化合物(Bb)において、R3
が式(h)の基を表す化合物としては、N−{2−〔N
−(2−ヒドロキシエチル)ラウリン酸アミド〕エチ
ル}グリシン、およびN−{2−〔N−(2−ヒドロキ
シエチル)ヤシ油脂肪酸アミド〕エチル}グリシンなど
が挙げられる。
【0060】本発明の洗浄剤組成物中における、式
(1)で示されるポリオキシプロピレンポリオキシエチ
レン脂肪酸アルカノールアミド硫酸エステル塩化合物混
合物からなる成分(A)と、N−アシルアミノ酸塩(B
a)、アミドカルボン酸型界面活性剤(Bb)、および
両性界面活性剤(Bc)の少なくとも1種からなる界面
活剤成分(B)との配合重量比(固形分)(A)/
(B)は9:1〜1:9であることが好ましく、また、
この組成物中の、成分(A)と成分(B)との合計含有
量は、0.1重量%以上であることが好ましく、0.1
〜30重量%であることがより好ましい。成分(A)と
成分(B)との配合比が上記の範囲外にあると、得られ
た洗浄剤は、ぬめり感があったり、またはサッパリ感が
十分でなく、また成分(A)と成分(B)との合計含有
量が0.1重量%未満ではその効果が十分でない。
【0061】本発明の洗浄剤組成物には、必要に応じ
て、カチオン化ポリマーおよびカチオン化グアーガムな
どの水溶性ポリマー類を配合する事ができる。また本発
明の洗浄剤組成物には、必要に応じて、グリセリン、プ
ロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ソ
ルビトールなどの多価アルコール類、メチルポリシロキ
サン、オキシアルキレン変性オルガノポリシロキサンな
どのシリコーン類、ジンクピリチオン、ピロクトンオラ
ミンなどのフケ取り剤、ヒアルロン酸、コラーゲン、エ
ラスチンコンドロイチン硫酸、デルマタン酸、フィブロ
ネクチン、セラミド類、キチン、キトサン等の水溶性高
分子物質、アロエエキス、胎盤抽出エキスなどの細胞賦
活剤、アラントイン、グリチルリチン酸塩などの消炎
剤、エデト酸塩、ピロリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、
クエン酸、リンゴ酸、グルコン酸などのキレート剤、安
息香酸塩、サリチル酸塩、ソルビン酸塩、デヒドロ酢酸
塩、パラオキシ安息香酸塩、2,4,4’−トリクロロ
−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル、3,4,4’
−トリクロロカルバニト、塩化ベンザルコニウム、ヒノ
キチオール、レゾルシンなどの防腐剤、殺菌剤、ジブチ
ルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、
没食子酸プロピル、アスコルビン酸などの酸化防止剤、
香料および色素などを適宜配合することができる。
【0062】本発明の洗浄剤組成物の状態および形状に
は制限がなく、液状、ペースト、ゲル状、粉状、固体な
どどのような状態および形状でもよい。また、その外観
は、透明、パール状、又は乳濁状を呈しているのが一般
的であるがこれに限定されるものではない。本発明の洗
浄剤組成物を製造するには、所要成分を適宜な方法、装
置により配合混合すればよい。
【0063】また本発明の洗浄剤組成物の用途も任意で
あるが、代表的なものとして、台所洗剤、硬質表面洗浄
剤、洗顔剤、クレンジングフォーム、シャンプー、ボデ
ィシャンプー、固形洗剤などの洗浄剤が挙げられる。
【0064】本発明品の一般式(1)で示されるポリオ
キシプロピレン脂肪酸アルカノールアミド硫酸エステル
塩化合物混合物の優れた特性は、脂肪酸アルカノールア
ミド基にプロピレンオキサイド基が付加反応により付加
していることに由来するものと考えられる。脂肪酸アル
カノールアミド、あるいはポリオキシエチレン脂肪酸ア
ルカノールアミドの水酸基に対するプロピレンオキサイ
ドの第1次の付加反応は比較的容易に進行する。この際
の反応は下記反応式で示され、プロピレンオキサイドの
メチル基の位置によって、生成するPO付加体は、互に
異なる2種類の化合物(a)および(b)を与える。
【0065】
【化14】
【0066】この2種の化合物(a),(b)の生成割
合は、ナトリウムメトキシドなどの塩基触媒を用いた場
合、(a):(b)≒85:15であり、圧倒的に多量
の二級のアルコール化合物(a)を与える。この理由は
明らかである。すなわち、脂肪酸アルカノールアミドま
たはポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミドと塩
基触媒との反応により生成した脂肪酸アルカノールアミ
ドあるいはポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミ
ドのアルコキサイドが、プロピレンオキサイドを求核的
に攻撃して反応する際、プロピレンオキサイドは、下記
に示すようにメチル基による立体障害が少ない方のオキ
シラン環炭素と反応しやすいからである。
【0067】
【化15】
【0068】次に化合物(a)および(b)にもう一分
子のプロピレンオキサイドが付加する段階を考える。そ
の反応速度は、化合物(a)よりも化合物(b)に付加
する方が速いが、生成物の割合としては依然化合物
(a)に付加するものが多く、その生成物は一段階目と
同様に二級のアルコール化合物を多量に含む。その結果
として主生成物は下記の化合物(i)である。
【化16】 また他の生成物は下記化合物(ii)〜(iv)である。
【化17】
【0069】上記のようなプロピレンオキサイドの付加
反応において、プロピレンオキサイドの付加モル数が小
さい場合は、この付加反応は比較的逐次的に進行し、こ
のため脂肪酸アルカノールアミドまたはポリオキシエチ
レン脂肪酸アルカノールアミドに対するオキシプロピレ
ン基数の分布はかなり狭いものとなる。ただし、プロピ
レンオキサイドの付加モル数が大きい場合はこの限りで
はない。
【0070】これに対して、脂肪酸アルカノールアミド
にエチレンオキサイドを付加させて得られるポリオキシ
エチレン脂肪酸アルカノールアミドのオキシエチレン基
数の分布は幅広い。その理由は、エチレンオキサイドの
付加の場合は、生成物がいずれも一級のアルコール化合
物となるため、エチレンオキサイドが付加していないも
のと、1モル以上付加したものとの間に、反応性におけ
る区別がなく、次段の付加反応が進行するという事実に
ある。例えば本発明で用いられるポリオキシプロピレン
(2)ラウリン酸モノエタノールアミド混合物、および
比較の為のポリオキシエチレン(2)ラウリン酸モノエ
タノールアミド混合物におけるオキシプロピレン基およ
びオキシエチレン基の分布状態を図1に示す。
【0071】ここで注目すべきは、アルキレンオキサイ
ドをラウリン酸モノエタノールアミドに、その2倍モル
の量で付加した場合において、その反応混合物中に含ま
れるオキシアルキレン基数が0の物、すなわち付加反応
を受けなかった化合物の残存含有量である。すなわちエ
チレンオキサイドを付加したときの反応混合物中にはエ
チレンオキサイドが付加されていない未反応物が13重
量%の高含有率で残っているのに対し、プロピレンオキ
サイドを付加した場合、未反応物は存在しない。この未
反応物の含量割合の差は、これらプロピレンオキサイド
付加体を硫酸エステル塩化したとしても変わらない。す
なわち、エチレンオキサイドを2倍モル付加したときの
ポリオキシエチレン(2)ラウリン酸モノエタノールア
ミド硫酸エステル塩含有混合物中には、13重量%のラ
ウリン酸モノエタノールアミド硫酸エステル塩が残存す
る事になる。そして、アルキレンオキサイド未反応の脂
肪酸アルカノールアミドの硫酸エステル塩が、主生成物
ポリオキシアルキレン脂肪酸モノエタノールアミド硫酸
エステル塩化合物の安定性に大きく影響を与えることが
知られている。すなわち、脂肪酸アルカノールアミド硫
酸エステル塩は経時的に分解しやすい化合物であり、こ
れを含む配合品には、経時的な粘度の上昇やpHの低下を
示すことがしばしば見られる。
【0072】これに対し本発明に係るポリオキシプロピ
レン脂肪酸アルカノールアミド硫酸エステル塩化合物混
合物では、不安定性の原因物質である、脂肪酸アルカノ
ールアミド硫酸エステル塩の含量が少なく、このため経
時的な安定性が向上する。
【0073】また、起泡力やサッパリとした使用感につ
いては、一般的にアルキレンオキサイドの付加モル数が
少ない方がよいとされており、出来るだけオキシアルキ
レン基の短い物が望まれているが、ポリオキシエチレン
脂肪酸アルカノールアミド硫酸エステル塩の場合、上述
したように許容される経時的安定性を持たせるために
は、エチレンオキサイドの付加モル数は3倍モル以上で
なければならないという制限がある。3倍モル未満で
は、性能的には優れているが徐々に分解が起きるため、
長期間の保存には適さない。しかるに、本発明のプロピ
レンオキサイドを付加したものでは、1.5倍モル以上
のプロピレンオキサイド付加物であれば、長期間保存し
ておいても安定性に支障はきたさない。このように、本
発明によりプロピレンオキサイドを付加したものでは、
得られる化合物混合物の安定性を損なうことなしにオキ
シプロピレン基数の短いものを合成できるので、起泡力
などを増強できるという利点がある。
【0074】近年、高級アルコールのエチレンオキサイ
ド付加物に関する研究において、EO分布を狭くした高
級アルコールエトキシレートを「ナローレンジ」と呼
び、それを硫酸エステル塩化したナローレンジポリオキ
シエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩は従来のブ
ロードな分布を有するものに比べ、洗浄性能が高く、刺
激も少なくなる事が報告されている。本発明品のポリオ
キシプロピレン脂肪酸アルカノールアミド硫酸エステル
塩混合物およびポリオキシプロピレンポリオキシエチレ
ン脂肪酸アルカノールアミド硫酸エステル塩混合物は一
種のナローレンジ体と考えられる。すなわち、本発明
は、従来のエチレンオキサイドを付加することによって
しか得られなかったナローレンジ化を、プロピレンオキ
サイドに置き換えることによって成し遂げたものであ
る。ただ、本発明の化合物混合物に認められる上記の種
々の効果は、単に上記ナローレンジ効果だけで説明でき
るものではなく、末端のヒドロキシプロピル基のサルフ
ェート基による影響および、その他の多くの要因によっ
て達成されているものと推定されるが、その作用機構に
ついては未だ十分明らかにされていない。
【0075】既述してきた様に、本発明のポリオキシプ
ロピレン脂肪酸アルカノールアミド硫酸エステル塩化合
物混合物は、ポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールア
ミド硫酸エステル塩の有する特徴的性能を一層向上さ
せ、さらにその欠点を解消したものである。また、本発
明のポリオキシプロピレン脂肪酸アルカノールアミド硫
酸エステル塩化合物混合物の他の界面活性剤や添加物と
の相溶性などの物性は、対応ポリオキシエチレン化合物
のそれらに類似しているから、従来の洗浄剤組成物など
の成分として用いられていたポリオキシエチレン脂肪酸
アルカノールアミド硫酸エステル塩に代えて、本発明の
ポリオキシプロピレン脂肪酸アルカノールアミド硫酸エ
ステル塩化合物混合物を用いると、起泡力および洗浄力
の増強並びに経時的安定性の向上などにおいて一層の効
果が期待できる。
【0076】
【実施例】下記実施例により本発明を具体的に説明する
が、本発明はこれら実施例により限定されるものではな
い。
【0077】実施例1(ポリオキシプロピレン(1)ラ
ウリン酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウムの調製) ラウリン酸メチル214gにモノエタノールアミン62
gおよびナトリウムメトキサイド2gを加え、生成する
メタノールを減圧下留去しながら加熱攪拌(20mmHg,
140℃,1時間)して、ラウリン酸モノエタノールア
ミド244gを得た。これをオートクレーブに入れ、さ
らにプロピレンオキサイド58g(1倍モル)を加え
て、120℃で3時間攪拌してポリオキシプロピレン
(1)ラウリン酸モノエタノールアミド302gを得
た。
【0078】その物性値は次の通りであった。 融点 : 36℃ 水酸基価:191 アミン価: 6.0 IR分析(日立270−30,KBr錠剤):329
2,3092,2916,2848,1642,156
4,1470,1378,1124,1052cm-1 1 H−NMR(Bruker AC−250,CDC
3,TMS内部標準):δ0.88ppm (t,3H,−
CH3 ),1.14ppm (m,3H,−CH(CH3
−O−),1.26ppm (br,16H,−CH
2 −),1.62ppm (t,2H,−CH2 CH2 CO
NH−),2.18ppm (t,2H,−CH2 CONH
−),2.68ppm (br,1H,−OH) 3.2〜4.1ppm (m,7H,−CH2 CH2 OCH
2 CHO−),5.86ppm (br,1H,NH),
【0079】GLC分析:試料20mgをTMS化したサ
ンプルをGLCに注入した。 GLC条件 キャリヤー:ヘリウム 流量 :30ml/分 カラム :CHROMPACK OV1701 25m×0.32mmID、膜厚0.2μ 初期温度 :230℃ 昇温速度 :5℃/分 最終温度 :300℃ 注入口温度:280℃ 検出器 :FID GLC分析結果を表1に示す。
【0080】
【表1】
【0081】得られたポリオキシプロピレン(1)ラウ
リン酸モノエタノールアミド含有反応混合物を、65℃
に加熱して均一に溶融させ、この溶融液に、窒素気流
下、クロロスルホン酸119gを滴下してポリオキシプ
ロピレン(1)ラウリン酸モノエタノールアミドを硫酸
エステル化した。この時発生した塩化水素を減圧で除去
して後、反応生成物を水酸化ナトリウムで中和して、ポ
リオキシプロピレン(1)ラウリン酸モノエタノールア
ミド硫酸ナトリウム混合物を合成した(アニオン有効成
分:26%)。
【0082】そのNMR測定結果を下記に記す。1 H−NMR(Bruker AC−250,D
2 O):δ0.88ppm (t,3H,−CH3 ),1.
11〜1.43ppm (m,19H,−CH2 −,−CH
CH3 )−O−),1.60ppm (t,2H,−CH
2 CH2 CONH−),2.18ppm (t,2H,−
2 CONH−),3.3〜3.8ppm (m,7H,−
CH2 CH2 OCH2 CHOSO3 Na−)。
【0083】実施例2〜5および比較例1〜2(ポリオ
キシプロピレンラウリン酸モノエタノールアミド硫酸ナ
トリウムの調製) 実施例2〜5および比較例1〜2の各々において、ラウ
リン酸メチル214gにモノエタノールアミン62gお
よびナトリウムメトキサイド2gを加え、生成するメタ
ノールを減圧下留去しながら加熱攪拌(20mmHg,14
0℃,1時間)して、ラウリン酸モノエタノールアミド
244gを得た。これをオートクレーブに入れて90℃
に加熱し攪拌しながら、これに表2に示した添加量のプ
ロピレンオキサイドをプロピレンオキサイド導入器から
圧入し、この反応系を100℃で3時間攪拌してポリオ
キシプロピレンラウリン酸モノエタノールアミド混合物
(プロピレンオキサイド付加モル数が異なる化合物の混
合物)を合成した。各種物性値、組成を表2に示す。
【0084】
【表2】
【0085】得られた種々のプロピレンオキサイド付加
モル数を有するポリオキシプロピレンラウリン酸モノエ
タノールアミドを含む反応生成物1モルを、65℃に加
熱して均一に溶融させ、この溶融液に窒素気流下、クロ
ロスルホン酸119gを滴下して硫酸エステル化した。
この時発生した塩化水素を減圧で除去してから、得られ
た反応生成物を水酸化ナトリウムで中和して種々のプロ
ピレンオキサイド付加モル数を有するポリオキシプロピ
レンラウリン酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウム塩
の混合物を合成した(アニオン有効成分:26%)、各
実施例および比較例で得られた化合物の名称を表3に示
す。
【0086】
【表3】
【0087】実施例6(ポリオキシプロピレン(1)ラ
ウリン酸ジグリコールアミド硫酸ナトリウムの調製) ラウリン酸メチル214gにジグリコールアミン106
gおよびナトリウムメトキサイド2gを加え、生成する
メタノールを減圧下留去しながら加熱攪拌(20mmHg,
150℃,1時間)して、ラウリン酸ジグリコールアミ
ド290gを得た。これをオートクレーブに入れて90
℃に加熱攪拌しながら、これに58g(1倍モル)のガ
ス状にしたプロピレンオキサイドを吹き込み、100℃
で6時間攪拌してポリオキシプロピレン(1)ラウリン
酸ジグリコールアミド混合物346gを合成した。
【0088】その物性値は次の通りであった。 融点 : 30℃ 水酸基価:170 アミン価: 10.7 IR分析(日立270−30,KBr錠剤):330
4,3084,2920,2852,1648,155
6,1466,1376,1286,1128cm-1 1
−NMR(Bruker AC−250,CDCl3,T
MS内部標準):δ0.88ppm (t,3H,−C
3 ),1.14ppm (d,3H,−CH(CH3 )−
O−),1.26ppm (br,16H,−CH2 −),
1.62ppm (t,2H,−CH2 CH2 CONH
−),2.18ppm (t,2H,−CH2 CONH
−),2.68ppm (br,1H,−OH) 3.2〜4.1ppm (m,11H,−(CH2 CH2
2 OCH2 CHO−),6.09ppm (br,1H,N
H)
【0089】GLC分析:実施例1記載の方法と同一。
得られた分析結果を表4に示す。
【表4】
【0090】得られたポリオキシプロピレンラウリン酸
ジグリコールアミド混合物を、65℃に加熱して均一に
溶融させ、この溶融液に、窒素気流下、クロロスルホン
酸119gを滴下してポリオキシプロピレンラウリン酸
ジグリコールアミドを硫酸エステル化した。この時発生
した塩化水素を減圧で除去してから、反応生成物を水酸
化ナトリウムで中和して、ポリオキシプロピレンラウリ
ン酸ジグリコールアミド硫酸ナトリウム混合物を合成し
た(アニオン有効成分:26%)。
【0091】1H−NMR(Bruker AC−25
0,D2 O):δ0.88ppm (t,3H,−C
3 ),1.11〜1.43ppm (m,19H,−CH
2 −,−CH(CH3 )−O−),1.60ppm (t,
2H,−CH2 CH2 CONH−),2.18ppm
(t,2H,−CH2 CONH−),3.3〜3.8pp
m (m,11H,−(CH2 CH2 O)2 −CH2 CH
OSO3 Na−),
【0092】実施例7〜10および比較例3〜4(ポリ
オキシプロピレンラウリン酸ジグリコールアミド硫酸ナ
トリウムの調製) 実施例7〜10および比較例3〜4の各々において、ラ
ウリン酸メチル214gにジグリコールアミン106g
およびナトリウムメトキサイド1gを加え、生成するメ
タノールを減圧下留去しながら加熱攪拌(20mmHg,1
40℃,0.5時間)して、ラウリン酸ジグリコールア
ミド288gを得た。これをオートクレーブに入れて9
0℃に加熱し攪拌しながら、これに表4に示した添加量
のプロピレンオキサイドをプロピレンオキサイド導入器
から圧入し、100℃で3時間攪拌して種々の付加モル
数のポリオキシプロピレンラウリン酸ジグリコールアミ
ドの混合物を合成した。
【0093】その物性値、組成を表5に示した。
【表5】
【0094】得られたポリオキシプロピレンラウリン酸
モノエタノールアミド反応生成物1モルを、65℃に加
熱して均一に溶融させ、この溶融液に窒素気流下、クロ
ロスルホン酸119gを滴下して硫酸エステル化した。
この時発生した塩化水素を減圧で除去してから、反応生
成物を水酸化ナトリウムで中和して種々の付加モル数の
ポリオキシプロピレンラウリン酸ジグリコールアミド硫
酸ナトリウム塩の混合物を合成した(アニオン有効成
分:26%)。
【0095】その名称を表6に示す。
【表6】
【0096】実施例11(ポリオキシプロピレン(2)
ポリオキシエチレン(1)ラウリン酸モノエタノールア
ミド硫酸トリエタノールアミンの調製) ラウリン酸メチル214gにモノエタノールアミン63
gおよびナトリウムメトキサイド0.5gを加え、生成
するメタノールを減圧下留去しながら加熱攪拌(20mm
Hg,100℃,1時間)して、ラウリン酸モノエタノー
ルアミド243gを得た。これをオートクレーブに入れ
て90℃に加熱攪拌しながら、エチレンオキサイド44
gをガス状で圧入し、110℃で2時間反応して、ポリ
オキシエチレン(1)ラウリン酸モノエタノールアミド
混合物を調製した。これに116g(2倍モル)のプロ
ピレンオキサイドを圧入し、130℃で4時間攪拌して
ポリオキシプロピレン(2)ポリオキシエチレン(1)
ラウリン酸モノエタノールアミド混合物を合成した。
【0097】その物性値は次の通りであった。 融点 : −5℃以下 水酸基価:140 アミン価: 5.6 IR分析(日立270−30,KBr錠剤):331
2,3080,2924,2852,1650,155
6,1466,1376,1352,1286,111
4cm-1 1 H−NMR(Bruker AC−250,CDC
3,TMS内部標準):δ0.88ppm (t,3H,−
CH3 ),1.14ppm (br,6H,−CH(
3 )−O−),1.26ppm (br,16H,−CH
2 −),1.62ppm (t,2H,−CH2 CH2 CO
NH−),2.18ppm (t,2H,−CH2 CONH
−),2.68ppm (br,1H,−OH) 3.2〜4.1ppm (m,14H,−(CH2 CH2
2 O(CH2 CHO)2 −),6.09ppm (br,1
H,NH)
【0098】上記混合物を40℃に加熱して均一に溶融
させ、この溶融液に窒素気流下クロロスルホン酸120
gを滴下して硫酸エステル化したのち、トリエタノール
アミン水溶液で中和して、ポリオキシプロピレン(2)
ポリオキシエチレン(1)ラウリン酸モノエタノールア
ミド硫酸トリエタノールアミン塩混合物を合成した(ア
ニオン有効成分:30%)。
【0099】実施例12(ポリオキシプロピレン(2)
ポリオキシエチレン(1)ラウリン酸ジグリコールアミ
ド硫酸トリエタノールアミンの調製) ラウリン酸メチル214gにジグリコールアミン106
gおよびナトリウムメトキサイド2gを加え、生成する
メタノールを減圧下留去しながら加熱攪拌(20mmHg,
100℃,1時間)して、ラウリン酸ジグリコールアミ
ド290gを得た。これをオートクレーブに入れて90
℃に加熱攪拌しておき、エチレンオキサイド44gをガ
ス状で圧入し、100℃で2時間反応して、ポリオキシ
エチレン(1)ラウリン酸ジグリコールアミド混合物を
調製した。これに116g(2倍モル)のプロピレンオ
キサイドを圧入し、130℃で4時間攪拌してポリオキ
シプロピレン(2)ポリオキシエチレン(1)ラウリン
酸ジグリコールアミド混合物を合成した。
【0100】その物性値は次の通りであった。 融点 : −5℃以下 水酸基価:125 アミン価: 7.6 IR分析(日立270−30,KBr錠剤):331
0,3080,2920,2852,1650,155
6,1466,1376,1350,1288,111
4cm-1 1 H−NMR(Bruker AC−250,CDC
3,TMS内部標準):δ0.88ppm (t,3H,−
CH3 ),1.14ppm (d,6H,−CH(CH3
−O−),1.26ppm (br,16H,−CH
2 −),1.62ppm (t,2H,−CH2 CH2 CO
NH−),2.18ppm (t,2H,−CH2 CONH
−),2.68ppm (br,1H,−OH) 3.2〜4.1ppm (m,18H,−(CH2 CH
2 O)3 −(CH2 CHO)3 −),6.09ppm (b
r,1H,NH)
【0101】これを40℃に加熱して均一に溶融させ、
この溶融液に窒素気流下クロロスルホン酸118gを滴
下して硫酸エステル化したのち、トリエタノールアミン
水溶液で中和して、ポリオキシプロピレン(2)ポリオ
キシエチレン(1)ラウリン酸モノエタノールアミド硫
酸トリエタノールアミン塩混合物を合成した(アニオン
有効成分:30%)。
【0102】比較例5(ポリオキシプロピレン(1)ラ
ウリン酸トリグリコールアミド硫酸ナトリウムの調製) ラウリン酸メチル214gにトリグリコールアミン15
0gおよびナトリウムメトキサイド2gを加え、生成す
るメタノールを減圧下留去しながら加熱攪拌(20mmH
g,150℃,1時間)して、ラウリン酸トリグリコー
ルアミド333gを得た。これをオートクレーブに入れ
て90℃に加熱攪拌しておき、これに58gのガス状に
したプロピレンオキサイドを吹き込み、100℃で6時
間攪拌してポリオキシプロピレン(1)ラウリン酸トリ
グリコールアミド混合物を合成した。
【0103】その物性値は次の通りであった。 融点 : 24℃ 水酸基価:144 アミン価: 2.7 IR分析(日立270−30,KBr錠剤):330
4,3084,2920,2852,1648,155
6,1466,1376,1286,1128cm-1 1 H−NMR(Bruker AC−250,CDC
3,TMS内部標準):δ0.88ppm (t,3H,−
CH3 ),1.14ppm (d,3H,−CH(CH3
−O−),1.26ppm (br,16H,−CH
2 −),1.62ppm (t,2H,−CH2 CH2 CO
NH−),2.18ppm (t,2H,−CH2 CONH
−),2.68ppm (br,1H,−OH) 3.2〜4.1ppm (m,15H,−(CH2 CH
2 O)3 −CH2 CHO−),6.09ppm (br,1
H,NH)
【0104】これを40℃に加熱して均一に溶融させ、
この溶融液に窒素気流下クロロスルホン酸120gを滴
下して硫酸エステル化したのち、水酸化ナトリウム水溶
液で中和して、ポリオキシプロピレン(1)ラウリン酸
トリグリコールアミド硫酸トリエタノールアミン塩混合
物を合成した(アニオン有効成分:30%)。
【0105】比較例6(ポリオキシプロピレン(1)ポ
リオキシエチレン(2)ラウリン酸モノエタノールアミ
ド硫酸ナトリウムの調製) ラウリン酸メチル214gにモノエタノールアミン62
gおよびナトリウムメトキサイド2gを加え、生成する
メタノールを減圧下留去しながら加熱攪拌(20mmHg,
150℃,1時間)して、ラウリン酸モノエタノールア
ミド244gを得た。これを2倍モルのエチレンオキサ
イドによる付加反応に供し(130℃,2時間)、ポリ
オキシエチレン(2)ラウリン酸モノエタノールアミド
混合物332gを得た。これを、さらにプロピレンオキ
サイド58g(1倍モル)の付加反応(140℃,1時
間)に供して、ポリオキシプロピレン(1)ポリオキシ
エチレン(2)ラウリン酸モノエタノールアミド混合物
を合成した。
【0106】その物性値は次の通りであった。 融点 : −5℃以下 水酸基価:150 アミン価: 9.7 IR分析(日立270−30,KBr錠剤):331
2,3080,2924,2852,1650,154
8,1466,1376,1352,1286,111
4cm-1 1 H−NMR(Bruker AC−250,CDC
3,TMS内部標準):δ0.88ppm (t,3H,−
CH3 ),1.14ppm (d,3H,−CH(CH3
−O−),1.26ppm (br,16H,−CH
2 −),1.62ppm (t,2H,−CH2 CH2 CO
NH−),2.18ppm (t,2H,−CH2 CONH
−),2.68ppm (br,1H,−OH) 3.2〜4.1ppm (m,15H,−(CH2 CH
2 O)3 −CH2 CHO−),6.09ppm (br,1
H,NH)
【0107】これを40℃に加熱して均一に溶融させ、
この溶融液に窒素気流下クロロスルホン酸120gを滴
下して硫酸エステル化したのち、水酸化ナトリウム水溶
液で中和して、ポリオキシプロピレン(1)ポリオキシ
エチレン(2)ラウリン酸モノエタノールアミド硫酸ト
リエタノールアミン塩混合物を合成した(アニオン有効
成分:30%)。
【0108】実施例13(ポリオキシプロピレン(2)
ラウリン酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウムの調
製) オートクレーブに精製したラウリン酸モノエタノールア
ミド243gと、BF3・エーテル錯体2.4gを入
れ、さらにプロピレンオキサイド116gを加えて、1
50℃,1時間反応した。反応終了後、水を加えクエン
チしたのち、減圧下で脱溶媒を行い、ポリオキシプロピ
レン(2)ラウリン酸モノエタノールアミド混合物36
0gを得た。GLC分析によるオキシプロピレン基数分
布を表7に示す。
【0109】
【表7】
【0110】表7より、実施例3の塩基触媒を用いて反
応した物に比べ、オキシプロピレン基数分布がやや狭く
なっている事がわかる。得られたポリオキシプロピレン
(2)ラウリン酸モノエタノールアミドを、実施例3記
載の方法で硫酸エステル塩化し、ポリオキシプロピレン
(2)ラウリン酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウム
を合成した(アニオン有効成分:26%)。
【0111】比較例7(ポリオキシプロピレン(1)ラ
ウリン酸モノエタノールアミドの調製) ラウリン酸200gにモノエタノールアミン62gを加
え、窒素気流下、180℃で12時間加熱攪拌した。そ
の間生成した水を留去しながら反応を行った。留出水分
は理論量の80%であった。GLC分析の結果、反応生
成物中のラウリン酸モノエタノールアミド含有量は75
%であった。これにプロピレンオキサイドを58g加
え、オートクレーブ中、120℃で1時間の付加反応を
行った。GLC分析の結果、反応生成物は殆んどモノエ
タノールアミンのプロピレンオキサイド付加物からなる
ものであって、目的物の含量は12%に過ぎなかった。
また得られた生成物は黒褐色を呈していた。その後の硫
酸化は行わなかった。
【0112】比較例8(ポリオキシプロピレン(1)ラ
ウリン酸モノエタノールアミドの調製) ラウリン酸メチル214gにモノエタノールアミン62
gおよびナトリウムメトキサイド2gを加え、生成する
メタノールを減圧下留去しながら加熱攪拌(20mmHg,
140℃,1時間)して、ラウリン酸モノエタノールア
ミド244gを得た。この物のアミン価は6.2であっ
た。これをキシレン3000mlに溶解し、2重量%塩酸
水800mlで2回洗浄した。次いで、飽和食塩水800
mlで3回洗浄したのち、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。減圧下溶媒を除去したのち、THF−トルエンから
再結晶して精製ラウリン酸モノエタノールアミド194
gを得た(収率80%)。この物のアミン価は0.01
であった。これをオートクレーブに入れ、さらにプロピ
レンオキサイド46g(1倍モル)を加えて、150℃
で6時間攪拌したが、反応せず原料を回収したのみであ
った。
【0113】比較例9(ポリオキシエチレン(2)ラウ
リン酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウムの調製 ラウリン酸モノエタノールアミド243gと水酸化ナト
リウム0.5gとをオートクレーブに入れ、90℃に加
熱して溶融した。この溶融液にエチレンオキサイド88
gを圧入して、110℃で2時間反応し、ポリオキシエ
チレン(2)ラウリン酸モノエタノールアミドを得た。
この物のオキシエチレン基分布を表8に示す。
【0114】
【表8】
【0115】上記アミド化合物を40℃に加熱して溶融
したのち、クロロスルホン酸119gを滴下して硫酸エ
ステル化したのち、これを水酸化ナトリウム水溶液で中
和して、ポリオキシエチレン(2)ラウリン酸モノエタ
ノールアミド硫酸ナトリウム混合物を得た(アニオン有
効成分:26%)。
【0116】実施例14〜25および比較例10〜17 実施例14〜25および比較例10〜17において、実
施例1〜12および比較例1〜6および9で得られた組
成物と市販のポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテ
ル硫酸ナトリウムを用い、それぞれ表9に示されている
組成の洗浄剤組成物を調製した。得られた製品を下記起
泡力、洗浄力試験、pH安定性、皮膚刺激性試験、官能試
験およびタンパク質変性試験に供した。
【0117】これらの試験方法は次の方法で行なった。 1)起泡力試験 活性剤純分が0.25%となるように洗浄剤を蒸留水で
希釈し、JIS規格K3362記載の方法に従って起泡
力を測定した。評価の基準を次のように設定した。 ◎…泡立ちが極めて良好、起泡力220mm以上 ○…泡立ちが良好、起泡力200mm以上、220mm未満 △…泡立ちが普通、起泡力170mm以上、200mm未満 ×…泡立ちが不良、起泡力170mm未満
【0118】2)洗浄力試験 牛脂に指示薬としてSudanIII を0.1%添加し、
この5%を磁性の皿(直径25cm)に塗布したものを、
10重量%の洗浄溶液30gをしみ込ませたスポンジで
こすり洗いし、もはや皿より牛脂が洗浄できなくなるま
でに洗浄された皿の枚数をもって洗浄力を表示した。
【0119】3)pH安定性試験 pH7.0に調整した2%洗浄溶液を50℃の恒温槽中に
置き、30日経過後のpHを測定した。
【0120】4)皮膚刺激(手荒れ)試験 1%洗浄溶液中に1日30分、手を手首まで浸漬し、3
日間繰り返し後、次の日に下記の基準で皮膚の状況の判
定を行い、テスター20名の平均点を求めた。 3点…手が荒れなかった 2点…手が少し荒れた 1点…荒れた 評価の基準を下記のように設定した。 ◎…平均点2.1〜3.0 ○…平均点1.1〜2.0 ×…平均点0〜1.0
【0121】5)官能(サッパリ感)試験 20〜40歳のパネラー10名に、試料5mlを浴用スポ
ンジに含有させたものを用い、約40℃の温水で手およ
び前腕部を3回ずつ洗浄させ、すすいだ時の使用感評価
を下記の基準で行い、さらにそののち、自然乾燥させた
時の使用感評価値の平均値を求めた。 4点…ぬめり感が全くなく、サッパリしている 3点…ぬめり感がほとんどなく、サッパリしている 2点…ややぬめり感があり、サッパリ感がうすい 1点…明らかにぬめり感が残り、サッパリしない 評価の基準を下記のように設定した。 ◎…平均点3.1〜4.0 ○…平均点2.1〜3.0 △…平均点1.1〜2.0 ×…平均点0〜1.0
【0122】6)タンパク質変性試験 水系ゲル濾過高速液体クロマトグラフィーを使用し、卵
白アルブミンpH7緩衝溶液に、試料濃度1%になるよう
に試料を加えた場合の卵白アルブミン変性率を220nm
の吸収ピークを用い、下記式から算出した。 変性率(%)=〔(HO −HS )/HO 〕×100 HO :卵白アルブミンの220nm吸収ピークの高さ HS :卵白アルブミン緩衝溶液に試料を加えた時の22
0nm吸収ピークの高さ 評価の基準を下記のように設定した。 ◎…卵白アルブミン変性率が10%未満 ○…卵白アルブミン変性率が10〜29%未満 △…卵白アルブミン変性率が30〜49%未満 ×…卵白アルブミン変性率が50%以上
【0123】試験結果を表9に示す。
【表9】
【0124】表9の結果から明らかなように、本発明の
ポリオキシプロピレン(ポリオキシエチレン)脂肪酸ア
ルカノールアミド硫酸エステル塩混合物は、起泡力、洗
浄力、pH安定性において優れており、皮膚刺激性やタン
パク質変性も少なく、使用感もサッパリとしていた。こ
れに対して、本発明の範囲外のポリオキシプロピレンポ
リオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミド硫酸エステ
ル塩や、ポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミド
硫酸エステル塩では、起泡力、洗浄力、pH安定性、皮膚
刺激、サッパリ感、タンパク質変性のいずれかの点で、
本発明品より劣っていた。
【0125】実施例26〜33および比較例18〜25 実施例26〜33および比較例18〜25の各々におい
て、表10に示されている組成の洗浄剤を調製した。得
られた製品を起泡力試験、洗浄力試験、pH安定性試験、
皮膚刺激試験、官能試験およびタンパク質変性試験に供
した。これらの試験方法は実施例14と同一の方法で行
った。
【0126】試験結果を表10に示す。
【表10】
【0127】表10の結果から明らかなように、本発明
のポリオキシプロピレン脂肪酸アルカノールアミド硫酸
エステル塩混合物又はポリオキシプロピレンポリオキシ
エチレン脂肪酸アルカノールアミド硫酸エステル塩混合
物とアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界
面活性剤あるいは非イオン界面活性剤からなる実施例2
6〜33の洗浄剤は、ポリオキシプロピレン脂肪酸アル
カノールアミド硫酸エステル塩およびポリオキシプロピ
レンポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミド硫酸
エステル塩を含まない場合(比較例)より、起泡力およ
び洗浄力においてより優れ、皮膚刺激やタンパク質変性
が少ないことが確認された。
【0128】実施例34〜43および比較例26〜45 実施例34〜43および比較例26〜45の各々におい
て、表11および表12に示されている組成の洗浄剤を
調製した。得られた製品を起泡力試験、洗浄力試験、pH
安定性試験、皮膚刺激試験、官能試験およびタンパク質
変性試験に供した。これらの試験方法は実施例14と同
一の方法で行った。試験結果を表11および表12に示
す。
【0129】
【表11】
【0130】
【表12】
【0131】表11および表12の結果から明らかなよ
うに、本発明のポリオキシプロピレン脂肪酸アルカノー
ルアミド硫酸エステル塩混合物あるいはポリオキシプロ
ピレンポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミド硫
酸エステル塩混合物とN−アシルアミノ酸、アミドカル
ボン酸型界面活性剤あるいは両性界面活性剤との組合せ
からなる洗浄剤組成物は、特に起泡力および洗浄力に優
れ、サッパリ感もきわめて良好であった。また、刺激も
少ないことから、シャンプーやボディシャンプーに適し
ていることがわかった。しかし、比較例においては、上
記特性のいずれかにおいて、本発明のものよりも劣って
いた。
【0132】実施例44 下記組成のリンス一体型シャンプーを調製し、実施例1
4と同一の試験に供した。 成 分 重量% ・N−カルボキシメチル−N−{2−〔2−ヒドロキシエチル− ヤシ油脂肪酸アミド〕エチル}グリシン(30%) 20.0 ・N−ココイル−L−グルタミン酸トリエタノールアミン(30%) 5.0 ・2−ヤシ油アルキル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシ− エチルイミダゾリニウムベタイン(30%) 10.0 ・ポリオキシプロピレン(2)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド 硫酸トリエタノールアミン塩混合物 5.0 ・ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 1.0 ・塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 1.5 ・オクタン酸セチル 0.5 ・カルボキシメチルキチン 0.1 ・ヒアルロン酸 0.1 ・エデト酸ナトリウム 0.1 ・防腐剤 0.1 ・精製水 残部 試験結果を表13に示す。
【0133】実施例45 下記組成のコンディショニングシャンプーを調製し、実
施例14と同一の試験に供した。 成 分 重量% ・ポリオキシエチレン(3)ラウリル硫酸ナトリウム 10.0 ・ラウロイル−N−メチル−β−アラニンナトリウム(30%) 20.0 ・ポリオキシエチレン(3)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド 硫酸ナトリウム(30%) 2.0 ・ポリオキシプロピレン(1)ミリスチン酸モノエタノールアミド 硫酸マグネシウム塩混合物 2.0 ・カルオン化グアーガム 0.3 ・ラウリン酸モノエタノールアミド 2.0 ・グリセリン 3.0 ・エデト酸ナトリウム 0.1 ・クエン酸 pH=6.5とする量 ・精製水 残部 試験結果を表13に示す。
【0134】実施例46 下記組成のパール状シャンプーを調製し、実施例14と
同一の試験に供した。 成 分 重量% ・N−2−ヒドロキシエチル−N−2−ヤシ油脂肪酸アミド エチルグリシン 15.0 ・2−ヤシ油アルキル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシ エチルイミダゾリニウムベタイン(30%) 10.0 ・ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルベタイン 5.0 ・ラウロイル−N−メチルタウリンナトリウム 5.0 ・ポリオキシプロピレン(3)パルミチン酸ジグリコールアミド 硫酸アンモニウム塩混合物 5.0 ・ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 2.0 ・ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド 1.5 ・カセイソーダ pH=6.5とする量 ・メチルパラベン 0.1 ・香料 適量 ・精製水 残部 試験結果を表13に示す。
【0135】実施例47 下記組成のゲル状シャンプーを調製し、実施例14と同
一の試験に供した。 成 分 重量% ・ポリオキシエチレン(3)ラウリン酸モノエタノールアミド 硫酸ナトリウム(30%) 20.0 ・ポリオキシプロピレン(5)ポリオキシエチレン(0.5) イソステアリン酸モノエタノールアミド硫酸カリウム塩混合物 5.0 ・ラウリン酸イソプロパノールアミド 8.0 ・カルボキシメチルキチン 0.1 ・メチルパラベン 0.1 ・EDTA 0.1 ・クエン酸 pH=7.0とする量 ・精製水 残部 試験結果を表13に示す。
【0136】実施例48 下記組成のシャンプーを調製し、実施例14と同一の試
験に供した。 成 分 重量% ・C14−αオレフィンスルホン酸ナトリウム 5.0 ・ココイルイセチオン酸ナトリウム 5.0 ・ラウロイル−N−メチルタウリンナトリウム 5.0 ・ポリオキシプロピレン(10)ポリオキシエチレン(0.2) オレイン酸ジグリコールアミド硫酸リジン塩混合物 5.0 ・オキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン (20%変性:ポリオキシエチレン基20重量%) 1.0 ・ラウリン酸モノエタノールアミド 2.0 ・メチルパラベン 0.1 ・EDTA 0.1 ・精製水 残部 試験結果を表13に示す。
【0137】実施例49 下記組成のシャンプーを調製し、実施例14と同一の試
験に供した。 成 分 重量% ・ラウリル硫酸ナトリウム 15.0 ・ポリオキシプロピレン(20)パーム核油脂肪酸モノエタノール アミド硫酸ナトリウム塩混合物 5.0 ・POE(3)ラウリルエーテルカルボン酸ナトリウム 5.0 ・モノ(ポリオキシエチレン(6)ラウリン酸アミド) リン酸ナトリウム 4.0 ・メチルパラベン 0.1 ・EDTA 0.1 ・精製水 残部 試験結果を表13に示す。
【0138】実施例50 下記組成のボディシャンプーを調製し、実施例14と同
一の試験に供した。 成 分 重量% ・2−ラウリル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシ エチルイミダゾリニウムベタイン(30%) 20.0 ・ポリオキシプロピレン(5)ポリオキシエチレン(0.8) 牛脂脂肪酸ジグリコールアミド硫酸トリエタノールアミン塩混合物 5.0 ・モノドデシルリン酸トリエタノールアミン 5.0 ・ラウリン酸トリエタノールアミン 7.0 ・メチルパラベン 0.1 ・EDTA 0.1 ・精製水 残部 試験結果を表13に示す。
【0139】実施例51 下記組成のボディシャンプーを調製し、実施例14と同
一の試験に供した。 成 分 重量% ・ポリオキシエチレン(3)ラウリン酸モノエタノールアミド 硫酸ナトリウム(30%) 10.0 ・ポリオキシプロピレン(1)ポリオキシエチレン(1) ラウリン酸ジグリコールアミド硫酸ナトリウム塩混合物 10.0 ・ポリオキシエチレン(5)ラウリン酸モノエタノールアミド スルホコハク酸二ナトリウム(30%) 5.0 ・ラウロイルサルコシンナトリウム 5.0 ・ラウリルジメチルアミンオキサイド 4.0 ・ラウリン酸ジエタノールアミド 3.0 ・エタノール 2.0 ・精製水 残部 試験結果を表13に示す。
【0140】実施例52 下記組成の洗顔料を調製し、実施例14と同一の試験に
供した。 成 分 重量% ・N−2−ヒドロキシエチル−N−2−ヤシ油脂肪酸アミド エチル−β−アラニン(30%) 60.0 ・ポリオキシプロピレン(0.5)ヤシ油脂肪酸モノエタノール アミド硫酸アンモニウム塩混合物 10.0 ・ラウリン酸ジエタノールアミド 7.0 ・2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシ− エチルイミダゾリニウムベタイン(30%) 5.0 ・グリチルリチン酸モノアンモニウム 0.2 ・ポリオキシエチレン(2)ラウリン酸モノエタノールアミド 0.5 ・アラントイン 0.5 ・メチルパラベン 0.1 ・クエン酸 pH=6.5とする量 ・精製水 残部 試験結果を表13に示す。
【0141】実施例53 下記組成の硬貨表面洗浄剤を調製し、実施例14と同一
の試験に供した。 成 分 重量% ・キシレンスルホン酸ナトリウム 6.0 ・ポリオキシプロピレン(20)ポリオキシエチレン(1) ミリスチン酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウム塩混合物 5.0 ・リン酸三ナトリウム 5.0 ・POP(2)メチルエーテル 4.0 ・パイン油 2.0 ・精製水 残部 試験結果を表13に示す。
【0142】実施例54 下記組成の台所洗剤を調製し、実施例14と同一の試験
に供した。 成 分 重量% ・α−オレフィンスルホン酸ナトリウム 15.0 ・ラウリルアミドジメチルヒドロキシプロピルスルホベタイン (30%) 5.0 ・ポリオキシプロピレン(3)ラウリン酸ミリスチン酸 (75:25)モノエタノールアミド硫酸マグネシウム塩混合物 5.0 ・ラウリルグルコシド 3.0 ・POE(2)ラウリン酸モノエタノールアミド 2.0 ・エデト酸塩 0.1 ・精製水 残部 試験結果を表13に示す。
【0143】実施例55 下記組成の自動食器洗い機用洗剤を調製し、実施例14
と同一の試験に供した。 成 分 重量% ・ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム 20.0 ・ポリオキシプロピレン(2)ステアリン酸モノエタノールアミド 硫酸ナトリウム塩混合物 6.0 ・キシレンスルホン酸ナトリウム 5.4 ・硫酸ナトリウム 1.0 ・ラウリルアルコール硫酸アンモニウム 8.35 ・精製水 残部 試験結果を表13に示す。
【0144】実施例56 下記組成のオーブンクリーナーを調製し、実施例14と
同一の試験に供した。熱変質した油汚れの除去に有効で
あった。 成 分 重量% ・POE(9)ノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム 3.0 ・POE(9)ノニルスルホフェニルエーテル硫酸ナトリウム 3.0 ・ポリオキシプロピレン(2)ポリオキシエチレン(1) ラウリン酸モノエタノールアミド硫酸ナトリウム塩混合物 2.0 ・水酸化ナトリウム 4.0 ・ポリオキシプロピレン(1)ヤシ油脂肪酸ジグリコールアミド 5.0 ・精製水 残部 試験結果を表13に示す。
【0145】
【表13】
【0146】表13の結果から明らかなように、本発明
のポリオキシプロピレン(ポリオキシエチレン)脂肪酸
アルカノールアミド硫酸エステル塩混合物を含有する実
施例44〜56の洗浄剤は起泡力、洗浄力、およびpH安
定性に優れ、皮膚刺激やタンパク質変性も少なかった。
また、官能試験ではサッパリとした感触を示した。
【0147】実施例57 下記組成の酵素入り洗浄を調製し、その性能を評価した
ところ、優れた洗浄力を示した。 成 分 重量% ・POE(6)C10-14 脂肪アルコールエーテル 17.0 ・アルキルベンゼンスルホン酸ジエタノールアミン塩 60.0 ・ポリオキシプロピレン(2)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド 硫酸ジエタノールアミン塩混合物 5.0 ・ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド 22.0 ・Enzyme AP 0.2 ・Lipase A 0.15 ・硬水(100ppm ) 0.65
【0148】実施例58 下記組成の固形洗剤を通常の機械練り法により調製し、
その性能を評価したところ、使用後の肌に優れたサッパ
リ感を示した。 成 分 重量% ・石鹸用素地(牛脂:ヤシ=8:2) 92.3 ・N−ラウロイル−L−アスパラギン酸ナトリウム 2.0 ・ポリオキシプロピレン(2)牛脂脂肪酸モノエタノールアミド 硫酸トリエタノールアミン塩混合物 1.0 ・酸化チタン 0.1 ・エデト酸塩 0.1 ・ラウリン酸ジエタノールアミド 4.5
【0149】実施例59 下記組成の固形洗剤を通常の機械練り法により調製し、
その性能を評価したところ、使用後の肌に優れたしっと
り感を示した。 成 分 重量% ・N−ラウロイル−L−グルタミン酸モノナトリウム 50.0 ・N−オレイル−L−グルタミン酸モノナトリウム 41.0 ・ミリスチルアルコール 7.0 ・ポリオキシプロピレン(1)オレイン酸ジグリコールアミド 1.0 硫酸マグネシウム塩混合物 ・ラウリン酸ジエタノールアミド 1.0
【0150】実施例60 下記組成のバブルバス剤を調製し、その性能を評価した
ところ、入浴後の肌にしっとりとした感触を与えた。 成 分 重量% ・塩化ジステアリルジメチルアンモニウム 59.0 ・ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルグリシン 16.0 ・ポリオキシプロピレン(20)ポリオキシエチレン(1) ヤシ油脂肪酸ジグリコールアミド硫酸リジン塩混合物 1.0 ・ジメチルミリスチルアミンオキサイド 4.0 ・ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 7.0 ・香料 1.0 ・精製水 残部
【0151】
【発明の効果】本発明の前記式(1)のポリオキシプロ
ピレン脂肪酸アルカノールアミド硫酸エステル塩混合物
およびポリオキシプロピレンポリオキシエチレン脂肪酸
アルカノールアミド硫酸エステル塩混合物は起泡力、洗
浄力、およびpH安定性に優れており、皮膚や毛髪への刺
激が極めて少なく、さらにサッパリとした使用感を有す
る優れた界面活性剤である。またこれを含有した洗浄剤
は高い起泡力と洗浄力を有し、また分解による経時的な
pH低下もほとんどなく、かつ他の界面活性剤による皮膚
や毛髪への刺激を緩和し、ヌルツキ感が少なくサッパリ
とした感触を示すことから、従来のアルキルエーテル硫
酸エステル塩やポリオキシエチレンアルキルエーテル硫
酸エステル塩、又はポリオキシエチレン脂肪酸モノエタ
ノールアミドを含有させた洗浄剤に比べ、より安全で性
能の優れた洗浄剤を得る事ができる。また、本発明の化
合物混合物とN−アシルアミノ酸塩、アミドカルボン酸
塩、および両性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種
とからなる洗浄剤は、さらに起泡力や洗浄力に優れ、刺
激も少なく、泡質もクリーミーであるのでシャンプーや
ボディシャンプーなどに用いると好適である。また本発
明方法によりポリオキシプロピレン脂肪酸アルカノール
アミド硫酸エステル塩混合物およびポリオキシプロピレ
ン脂肪酸アルカノールアミド硫酸エステル塩混合物を効
率よく、かつ工業的にも容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、ポリオキシプロピレン(2)ラウリン
酸モノエタノールアミドおよびポリオキシエチレン
(2)ラウリン酸モノエタノールアミドにおけるオキシ
プロピレン基およびオキシエチレン基の基数分布を示す
グラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C11D 1/83 1:10 3:34 3:33)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1): 【化1】 (但し式(1)中、Rは炭素数7〜21の直鎖あるいは
    分岐の飽和炭化水素または不飽和炭化水素基を表し、E
    Oはオキシエチレン基を表し、POはオキシプロピレン
    基を表し、xは1ないし2の整数を表し、y、およびz
    はそれぞれ他から独立に0ないし1以上の整数を表し、
    1 はアルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、アン
    モニウム基、アルカノールアミンのカチオン性残基、又
    は塩基性アミノ酸のカチオン性残基を表し、mはM1
    より表される原子または基の価数に等しい整数を表
    す。)により表される2種以上の化合物の混合物であっ
    て、この化合物混合物におけるyの平均値y′が0又は
    1以下の正数であり、かつzの平均値z′が0.3〜2
    0の正数であることを特徴とするポリオキシプロピレン
    脂肪酸アルカノールアミド硫酸エステル塩化合物混合
    物。
  2. 【請求項2】 下記一般式(2): 【化2】 (式(2)中、Rは前記と同じであり、R1 は炭素数1
    〜3のアルキル基を表す。)で示される脂肪酸アルキル
    エステルと、下記一般式(3): 【化3】 (式(3)中、xは前記と同じである。)で表されるア
    ルカノールアミンとを、塩基触媒の存在下に反応せし
    め、この反応により生成した下記一般式(4): 【化4】 (式(4)中、Rおよびxはそれぞれ前記と同じであ
    る。)で示される脂肪酸アルカノールアミドを含む反応
    混合物を調製し、この反応混合物を精製することなし
    に、この反応混合物に含まれている一般式(4)の化合
    物に、そのモル量の0〜1倍モルのエチレンオキサイド
    を付加させて、この付加反応により生成した下記一般式
    (5): 【化5】 (式(5)中、R,x,EOおよびyはそれぞれ前記と
    同じである。)で示されるポリオキシエチレン脂肪酸ア
    ルカノールアミド化合物を含有する反応混合物を調製
    し、この反応混合物を精製することなしに、この反応混
    合物に含まれている一般式(5)の化合物に、そのモル
    量の0.3〜20倍モルのプロピレンオキサイドを付加
    反応させ、この付加反応生成物を硫酸化する事を特徴と
    する、請求項1記載のポリオキシプロピレン脂肪酸アル
    カノールアミド硫酸エステル塩化合物混合物の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のポリオキシプロピレン
    脂肪酸アルカノールアミド硫酸エステル塩化合物混合物
    を含有する洗浄剤組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1記載に記載のポリオキシプロピ
    レン脂肪酸アルカノールアミド硫酸エステル塩化合物混
    合物と、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両
    性界面活性剤、非イオン界面活性剤から選ばれた少なく
    とも1種とを含有する洗浄剤組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1記載に記載のポリオキシプロピ
    レン脂肪酸アルカノールアミド硫酸エステル塩化合物混
    合物(A)と、N−アシルアミノ酸およびその塩(B
    a)、アミドカルボン酸型界面活性剤(Bb)、および
    両性界面活性剤(Bc)から選ばれた少なくとも1種か
    らなる界面活性剤(B)とを含有する事を特徴とする洗
    浄剤組成物。
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