JPH0957841A - ポリプロピレン容器 - Google Patents
ポリプロピレン容器Info
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- JPH0957841A JPH0957841A JP21750795A JP21750795A JPH0957841A JP H0957841 A JPH0957841 A JP H0957841A JP 21750795 A JP21750795 A JP 21750795A JP 21750795 A JP21750795 A JP 21750795A JP H0957841 A JPH0957841 A JP H0957841A
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- container
- sheet
- polypropylene
- containers
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- Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ポリプロピレン固有のソフト感、強度等の特
性を有し、且つ重積された状態のブロックからの取り外
しをスムーズに行うことが可能なポリプロピレン容器を
提供する。 【解決手段】 ポリプロピレンシートの熱成形体よりな
る重積可能な形状、例えばフードパック等の軽量容器で
あって、成形品1個を順次、例えば吸引等により100
0mm/秒の速度で取り出した時、1個ずつ取り外せる
個数が少なくとも95個で、重積時に互いに同種の容器
と接触する容器の外面および内面の少なくとも一方の摩
擦係数が0.01〜0.7であるポリプロピレン容器であ
る。該ポリプロピレン容器はポリプロピレンをシート状
に溶融押出して冷却した後、一対のロールで圧延したシ
ート表面に滑剤を塗布し、その後融点以下の温度で熱成
形することによって好適に製造される。
性を有し、且つ重積された状態のブロックからの取り外
しをスムーズに行うことが可能なポリプロピレン容器を
提供する。 【解決手段】 ポリプロピレンシートの熱成形体よりな
る重積可能な形状、例えばフードパック等の軽量容器で
あって、成形品1個を順次、例えば吸引等により100
0mm/秒の速度で取り出した時、1個ずつ取り外せる
個数が少なくとも95個で、重積時に互いに同種の容器
と接触する容器の外面および内面の少なくとも一方の摩
擦係数が0.01〜0.7であるポリプロピレン容器であ
る。該ポリプロピレン容器はポリプロピレンをシート状
に溶融押出して冷却した後、一対のロールで圧延したシ
ート表面に滑剤を塗布し、その後融点以下の温度で熱成
形することによって好適に製造される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なポリプロピレン容
器に関する。詳しくは、食品等の包装用の軽量容器とし
て好適に使用される、ポリプロピレン特有のソフト感、
強度、透明性等の特性を有し、且つ重積された状態のブ
ロックからの取り外しをスムーズに行なうことが可能な
ポリプロピレン容器に関する。
器に関する。詳しくは、食品等の包装用の軽量容器とし
て好適に使用される、ポリプロピレン特有のソフト感、
強度、透明性等の特性を有し、且つ重積された状態のブ
ロックからの取り外しをスムーズに行なうことが可能な
ポリプロピレン容器に関する。
【0002】
【従来の技術】食品包装のための食品容器にはトレーと
蓋が一体成形された容器(以下、フードパックと略
す。)やトレーと蓋を別々に成形して使用時に蓋をトレ
ーに嵌合して使用する容器(以下、嵌合容器と略す。)
等がある。
蓋が一体成形された容器(以下、フードパックと略
す。)やトレーと蓋を別々に成形して使用時に蓋をトレ
ーに嵌合して使用する容器(以下、嵌合容器と略す。)
等がある。
【0003】これらの食品容器のなかでも、スーパーマ
ーケット、コンビニエンスストア等での食品の包装に
は、内容物である食品がよく見えるように透明性に優れ
た延伸ポリスチレン(OPS)シートを使用した容器
(以下、OPS容器という。)が一般に使用されてい
る。
ーケット、コンビニエンスストア等での食品の包装に
は、内容物である食品がよく見えるように透明性に優れ
た延伸ポリスチレン(OPS)シートを使用した容器
(以下、OPS容器という。)が一般に使用されてい
る。
【0004】上記用途に使用される容器の構造は、通
常、図1に示すように容器1の底面2に対して開口面積
が広く、開口部3に向けてやや広がるように傾斜した側
壁を有する、重積可能な形状に成形されており、図1に
示すように、これを最大数百個重積したブロックで取り
扱われている。そして、食品等の充填時に、手動或いは
自動により、該ブロックより1つずつ容器を取り外して
使用している。
常、図1に示すように容器1の底面2に対して開口面積
が広く、開口部3に向けてやや広がるように傾斜した側
壁を有する、重積可能な形状に成形されており、図1に
示すように、これを最大数百個重積したブロックで取り
扱われている。そして、食品等の充填時に、手動或いは
自動により、該ブロックより1つずつ容器を取り外して
使用している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記構造のOPS容器
は、原料のシートが元来有する滑り性により、積み重ね
られた重積ブロックからの取り外しはスムーズに行なう
ことができたが、取扱い時にOPSシート特有の耳障り
な金属音を発し易いという問題を有していた。また、上
記した容器は一般にホッチキスやセロテープ等の止め具
により容器に蓋を固定して使用されるが、開封時に止め
具部分から裂け易くスムーズな開封が困難であった。
は、原料のシートが元来有する滑り性により、積み重ね
られた重積ブロックからの取り外しはスムーズに行なう
ことができたが、取扱い時にOPSシート特有の耳障り
な金属音を発し易いという問題を有していた。また、上
記した容器は一般にホッチキスやセロテープ等の止め具
により容器に蓋を固定して使用されるが、開封時に止め
具部分から裂け易くスムーズな開封が困難であった。
【0006】これに対して、ソフト感があり強度を有す
る素材としてポリプロピレンシートの熱成形体よりなる
ポリプロピレン容器が考えられるが、該ポリプロピレン
容器は透明性が劣るばかりでなく、重積されたブロック
より容器を取り外す場合、容器が相互にブロッキングし
易く、食品等を容器に包装する際の作業性を著しく阻害
することがわかった。
る素材としてポリプロピレンシートの熱成形体よりなる
ポリプロピレン容器が考えられるが、該ポリプロピレン
容器は透明性が劣るばかりでなく、重積されたブロック
より容器を取り外す場合、容器が相互にブロッキングし
易く、食品等を容器に包装する際の作業性を著しく阻害
することがわかった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、上記ポリプロピレン
シートの熱成形体よりなる容器において、重積時に他容
器と接触する外面および内面の少なくとも一方の摩擦係
数を特定の値より小さくすることによって、かかる容器
の取り外し時の作業性が改良でき、かかるポリプロピレ
ン容器の包装用容器としての使用を可能とし、本発明を
完成するに至った。
解決すべく鋭意研究を重ねた結果、上記ポリプロピレン
シートの熱成形体よりなる容器において、重積時に他容
器と接触する外面および内面の少なくとも一方の摩擦係
数を特定の値より小さくすることによって、かかる容器
の取り外し時の作業性が改良でき、かかるポリプロピレ
ン容器の包装用容器としての使用を可能とし、本発明を
完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、ポリプロピレンシー
トの熱成形により得られた重積可能な形状の容器であっ
て、該容器を100個その形状に沿って重積した重積体
について、1000mm/秒の速度で1個ずつ該容器を
該重積体から取り外す際に、1個ずつ取り外せる個数が
少なくとも95個であるような重積摩擦係数を有するこ
とを特徴とするポリプロピレン容器によって達成され
る。
トの熱成形により得られた重積可能な形状の容器であっ
て、該容器を100個その形状に沿って重積した重積体
について、1000mm/秒の速度で1個ずつ該容器を
該重積体から取り外す際に、1個ずつ取り外せる個数が
少なくとも95個であるような重積摩擦係数を有するこ
とを特徴とするポリプロピレン容器によって達成され
る。
【0009】本発明において、ポリプロピレンシートを
構成するポリプロピレンとしては、例えばプロピレン単
独重合体、プロピレンとプロピレン以外のα−オレフィ
ンとのブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト
共重合体等の共重合体を挙げることができる。プロピレ
ン以外のα−オレフィンとしては、例えばエチレン、ブ
テン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1等を挙げること
ができ、これらのα−オレフィンの共重合割合は10モ
ル%以下であることがポリプロピレンの剛性を発揮させ
るために好適である。
構成するポリプロピレンとしては、例えばプロピレン単
独重合体、プロピレンとプロピレン以外のα−オレフィ
ンとのブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト
共重合体等の共重合体を挙げることができる。プロピレ
ン以外のα−オレフィンとしては、例えばエチレン、ブ
テン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1等を挙げること
ができ、これらのα−オレフィンの共重合割合は10モ
ル%以下であることがポリプロピレンの剛性を発揮させ
るために好適である。
【0010】また、本発明におけるポリプロピレンとし
ては、上記したプロピレンの単独重合体や共重合体同士
の混合物を使用することもできる。これらのなかでも、
透明性の改良に優れたプロピレン単独重合体およびプロ
ピレン−エチレンランダム共重合体が特に好ましい。さ
らに、上記ポリプロピレンには、必要に応じて、エチレ
ン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、
エチレン−プロピレン−ブテン共重合体等のオレフィン
系エラストマー、スチレン−ブテン共重合体、スチレン
−エチレン−ブテン共重合体等のスチレン系エラストマ
ー等のエラストマーを本発明の特性が損なわれない範
囲、一般には1〜10重量部の割合で適宜配合すること
ができる。
ては、上記したプロピレンの単独重合体や共重合体同士
の混合物を使用することもできる。これらのなかでも、
透明性の改良に優れたプロピレン単独重合体およびプロ
ピレン−エチレンランダム共重合体が特に好ましい。さ
らに、上記ポリプロピレンには、必要に応じて、エチレ
ン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、
エチレン−プロピレン−ブテン共重合体等のオレフィン
系エラストマー、スチレン−ブテン共重合体、スチレン
−エチレン−ブテン共重合体等のスチレン系エラストマ
ー等のエラストマーを本発明の特性が損なわれない範
囲、一般には1〜10重量部の割合で適宜配合すること
ができる。
【0011】上記ポリプロピレンのメルトインデックス
は、後述する成形加工を良好に行なうためには、0.3
〜10g/10分の範囲であることが好ましい。
は、後述する成形加工を良好に行なうためには、0.3
〜10g/10分の範囲であることが好ましい。
【0012】また、上記のポリプロピレンには必要に応
じて結晶化核剤を添加することが得られる容器の透明性
を改良するうえで効果的である。かかる結晶化核剤とし
ては、タルク;シリカ;リン酸メチレン(2,4−tert
−ブチルフェニル)ナトリウム等の芳香族リン酸化合物
の金属塩;安息香酸、トルイル酸、p−tert−ブチル安
息香酸等の芳香族モノカルボン酸の金属塩;1,3,2,
4−(ヂメチルベンジリデン)ソルビトール等のソルビ
トール類;ポリ(3−メチル−ペンテン−1)等の高分
子核剤等を挙げることができる。特に芳香族リン酸化合
物の金属塩、芳香族モノカルボン酸の金属塩、ソルビト
ール類;高分子核剤等の有機系結晶化核剤が好ましく、
さらにソルビトール類が透明性の改良効果の上で特に好
適である。結晶化核剤の添加量としては特に制限されな
いが、ポリプロプレン100重量部に対して0.000
1〜1重量部の範囲であることが好ましい。
じて結晶化核剤を添加することが得られる容器の透明性
を改良するうえで効果的である。かかる結晶化核剤とし
ては、タルク;シリカ;リン酸メチレン(2,4−tert
−ブチルフェニル)ナトリウム等の芳香族リン酸化合物
の金属塩;安息香酸、トルイル酸、p−tert−ブチル安
息香酸等の芳香族モノカルボン酸の金属塩;1,3,2,
4−(ヂメチルベンジリデン)ソルビトール等のソルビ
トール類;ポリ(3−メチル−ペンテン−1)等の高分
子核剤等を挙げることができる。特に芳香族リン酸化合
物の金属塩、芳香族モノカルボン酸の金属塩、ソルビト
ール類;高分子核剤等の有機系結晶化核剤が好ましく、
さらにソルビトール類が透明性の改良効果の上で特に好
適である。結晶化核剤の添加量としては特に制限されな
いが、ポリプロプレン100重量部に対して0.000
1〜1重量部の範囲であることが好ましい。
【0013】またさらに、上記ポリプロプレンには必要
に応じて、安定剤、帯電防止剤、防曇剤、紫外線吸収
剤、ブロッキング防止剤、着色剤等の添加剤を適宜配合
することができる。上記ポリプロプレンシートとして
は、公知の方法で得られたシートが特に制限なく使用で
きる。一般には、ポリプロプレンをシート状に溶融押出
して冷却した後、結晶融点より低い温度でロール圧延す
る方法が挙げられる。
に応じて、安定剤、帯電防止剤、防曇剤、紫外線吸収
剤、ブロッキング防止剤、着色剤等の添加剤を適宜配合
することができる。上記ポリプロプレンシートとして
は、公知の方法で得られたシートが特に制限なく使用で
きる。一般には、ポリプロプレンをシート状に溶融押出
して冷却した後、結晶融点より低い温度でロール圧延す
る方法が挙げられる。
【0014】本発明のポリプロプレンシートの厚さは実
用的な剛性、高透明性、柔軟性、耐熱性を得るために
0.1〜0.8mm、好ましくは0.15〜0.4mmの範
囲にある。厚さが0.8mmを越える場合には透明性の
改良効果が十分でなく、また、厚さが0.1mm未満の
場合は剛性、耐熱性が劣り、容器としての使用は困難で
ある。
用的な剛性、高透明性、柔軟性、耐熱性を得るために
0.1〜0.8mm、好ましくは0.15〜0.4mmの範
囲にある。厚さが0.8mmを越える場合には透明性の
改良効果が十分でなく、また、厚さが0.1mm未満の
場合は剛性、耐熱性が劣り、容器としての使用は困難で
ある。
【0015】本発明のポリプロプレン容器は、上記した
材質のポリプロプレンシートの熱成形体よりなる。熱成
形の方法としては、公知の方法が特に制限なく採用する
ことができる。例えば真空成形、圧空成形、真空圧空成
形の各方法が挙げられる。具体的には真空成形機、圧空
成形機、これらを組み合わせた真空圧空成形機を使用し
て、熱板加熱や遠赤外線ヒータによる間接加熱により熱
成形する。この場合、良好な金型転写性を確保するため
に3kg/cm2以上の比較的高い圧空圧力で真空圧空
成形することが望ましい。熱成形時のシート表面温度
は、透明性の優れた食品容器を得るためにはポリプロピ
レンの融点以下であることが必要である。通常は130
〜165℃の範囲から選ぶことが得られた容器の透明性
の点から好ましい。
材質のポリプロプレンシートの熱成形体よりなる。熱成
形の方法としては、公知の方法が特に制限なく採用する
ことができる。例えば真空成形、圧空成形、真空圧空成
形の各方法が挙げられる。具体的には真空成形機、圧空
成形機、これらを組み合わせた真空圧空成形機を使用し
て、熱板加熱や遠赤外線ヒータによる間接加熱により熱
成形する。この場合、良好な金型転写性を確保するため
に3kg/cm2以上の比較的高い圧空圧力で真空圧空
成形することが望ましい。熱成形時のシート表面温度
は、透明性の優れた食品容器を得るためにはポリプロピ
レンの融点以下であることが必要である。通常は130
〜165℃の範囲から選ぶことが得られた容器の透明性
の点から好ましい。
【0016】本発明のポリプロピレン容器は、重積可能
な形状であればどのような形状であってもよい。例えば
前記フードパック、嵌合容器等が一般的である。なお、
該容器の蓋もポリプロピレンシートの熱成形体である場
合は、本発明の容器に含まれる。
な形状であればどのような形状であってもよい。例えば
前記フードパック、嵌合容器等が一般的である。なお、
該容器の蓋もポリプロピレンシートの熱成形体である場
合は、本発明の容器に含まれる。
【0017】上記したポリプロピレン容器の代表的な形
状を図1および図2に示した。すなわち、図1は前記フ
ードパックの態様を示すものである。図1のフードパッ
クは容器1の一辺に蓋4が一体に成形されている態様で
ある。蓋4は容器1との接合部において折曲自在であ
り、食品を容器に詰めた後に蓋4を容器の開口部を覆う
ように折曲げ、ホッチキス等の止め具で蓋と容器とを締
結して使用する。
状を図1および図2に示した。すなわち、図1は前記フ
ードパックの態様を示すものである。図1のフードパッ
クは容器1の一辺に蓋4が一体に成形されている態様で
ある。蓋4は容器1との接合部において折曲自在であ
り、食品を容器に詰めた後に蓋4を容器の開口部を覆う
ように折曲げ、ホッチキス等の止め具で蓋と容器とを締
結して使用する。
【0018】この場合、容器は前記したように、底面2
に対して開口3の面積を広くし、側壁5が、開口3に向
けてやや広がるように傾斜した側壁を有することにより
重積可能とした構造が採用される。
に対して開口3の面積を広くし、側壁5が、開口3に向
けてやや広がるように傾斜した側壁を有することにより
重積可能とした構造が採用される。
【0019】また、図2は嵌合容器を示す。容器1と蓋
4とは別々に成形され、食品を容器に詰めた後、蓋を容
器に嵌合して使用する。図2において、上記容器1は仕
切り6を設けた態様を示したが、このように仕切り6を
設ける場合も、該仕切り6によって仕切られた容器の底
面に対して開口部が狭くなるように仕切りの側壁を傾斜
させることによって重積可能とした構造が採用される。
4とは別々に成形され、食品を容器に詰めた後、蓋を容
器に嵌合して使用する。図2において、上記容器1は仕
切り6を設けた態様を示したが、このように仕切り6を
設ける場合も、該仕切り6によって仕切られた容器の底
面に対して開口部が狭くなるように仕切りの側壁を傾斜
させることによって重積可能とした構造が採用される。
【0020】本発明において、容器は上記の要件を満足
するものであれば他の構造は特に制限されない。例え
ば、容器の平面形状は、図1および図2に示す長方形以
外に、正方形、円形、楕円形等の任意の形状が採用され
る。また、容器の大きさは内容物である食品等の種類に
よって決定され、一概に限定することはできないが、通
常は100〜400(縦)×100〜400(横)×1
0〜50(深さ)mmの範囲から選ばれる。
するものであれば他の構造は特に制限されない。例え
ば、容器の平面形状は、図1および図2に示す長方形以
外に、正方形、円形、楕円形等の任意の形状が採用され
る。また、容器の大きさは内容物である食品等の種類に
よって決定され、一概に限定することはできないが、通
常は100〜400(縦)×100〜400(横)×1
0〜50(深さ)mmの範囲から選ばれる。
【0021】本発明のポリプロピレン容器は、該容器を
100個その形状に沿って重積した重積体を、1000
mm/秒の速度で1個ずつ取り外せる個数が少なくとも
95個であることが必要である。1000mm/秒の速
度で1個ずつ取り外せる個数が95個以上であるために
は、重積時における外面の摩擦係数が好ましくは0.0
1〜0.7、より好ましくは0.01〜0.5の範囲にあ
る。この場合、摩擦係数は静摩擦係数および動静摩擦係
数の総称であり、本発明においてはこれらが共に上記範
囲にあることが必要である。
100個その形状に沿って重積した重積体を、1000
mm/秒の速度で1個ずつ取り外せる個数が少なくとも
95個であることが必要である。1000mm/秒の速
度で1個ずつ取り外せる個数が95個以上であるために
は、重積時における外面の摩擦係数が好ましくは0.0
1〜0.7、より好ましくは0.01〜0.5の範囲にあ
る。この場合、摩擦係数は静摩擦係数および動静摩擦係
数の総称であり、本発明においてはこれらが共に上記範
囲にあることが必要である。
【0022】上記1000mm/秒の速度で1個ずつ取
り外せる個数が95個未満および摩擦係数が0.7を越
える場合には、容器の滑り性の改良効果が十分でなく、
手動による取り出しまたは自動取出装置による重積され
たブロックからの容器の取り外しがスムーズに行えず、
本発明の目的を達成できない。また、摩擦係数が0.0
1未満の容器を経済的に製造することは困難である。
り外せる個数が95個未満および摩擦係数が0.7を越
える場合には、容器の滑り性の改良効果が十分でなく、
手動による取り出しまたは自動取出装置による重積され
たブロックからの容器の取り外しがスムーズに行えず、
本発明の目的を達成できない。また、摩擦係数が0.0
1未満の容器を経済的に製造することは困難である。
【0023】なお、重積時に互いに同種の容器と接触す
る容器の外面および内面とは、容器の表裏のいずれか一
方の面を対象とするものである。場合によっては、容器
全表面、容器全裏面、さらには容器の全表裏面において
かかる摩擦係数を有していてもよい。
る容器の外面および内面とは、容器の表裏のいずれか一
方の面を対象とするものである。場合によっては、容器
全表面、容器全裏面、さらには容器の全表裏面において
かかる摩擦係数を有していてもよい。
【0024】本発明のポリプロピレン容器の外面または
内面のいずれか一方の摩擦係数を上記範囲に調節する方
法は特に制限されるものではない。例えば、前記ポリプ
ロピレンに添加する滑剤の量を増加させて調整する方
法、容器の表面に滑剤を塗布する方法等が挙げられる。
しかし、滑り性の改良効果があり、しかも、後述する容
器の透明性を阻害しない手段として、滑剤を容器の表面
に塗布する方法が好ましい手段として挙げられる。かか
る滑剤の塗布方法は特に制限されない。代表的な態様を
例示すれば、容器に成形前のポリプロピレンシートの表
面に滑剤を部分的に或いは全面に塗布する態様、容器に
成形時或いは成形後に塗布する態様等が挙げられる。特
にポリプロピレンシートの状態で塗布することが作業性
の面で好ましい。
内面のいずれか一方の摩擦係数を上記範囲に調節する方
法は特に制限されるものではない。例えば、前記ポリプ
ロピレンに添加する滑剤の量を増加させて調整する方
法、容器の表面に滑剤を塗布する方法等が挙げられる。
しかし、滑り性の改良効果があり、しかも、後述する容
器の透明性を阻害しない手段として、滑剤を容器の表面
に塗布する方法が好ましい手段として挙げられる。かか
る滑剤の塗布方法は特に制限されない。代表的な態様を
例示すれば、容器に成形前のポリプロピレンシートの表
面に滑剤を部分的に或いは全面に塗布する態様、容器に
成形時或いは成形後に塗布する態様等が挙げられる。特
にポリプロピレンシートの状態で塗布することが作業性
の面で好ましい。
【0025】上記滑剤を塗布する方法としては、水や溶
剤中に滑剤を分散させた溶液を噴霧器でポリプロピレン
シート或いはポリプロピレン容器表面に噴霧する方法、
グラビアコーターやリバースロールコーター、キスコー
ター等のコーターでポリプロピレンシート表面に塗布す
る方法が挙げられる。これらの中でも、グラビアコータ
ーを使用する方法が均一で薄い塗膜を形成できて好まし
い。上記滑剤は、例えば水や溶剤中に滑剤を分散させた
溶液として塗布し、その後乾燥炉で乾燥する態様のもの
が一般に使用される。
剤中に滑剤を分散させた溶液を噴霧器でポリプロピレン
シート或いはポリプロピレン容器表面に噴霧する方法、
グラビアコーターやリバースロールコーター、キスコー
ター等のコーターでポリプロピレンシート表面に塗布す
る方法が挙げられる。これらの中でも、グラビアコータ
ーを使用する方法が均一で薄い塗膜を形成できて好まし
い。上記滑剤は、例えば水や溶剤中に滑剤を分散させた
溶液として塗布し、その後乾燥炉で乾燥する態様のもの
が一般に使用される。
【0026】また、塗布する滑剤としては安全で且つシ
ートの透明性を損なわない滑剤を選択することが好まし
いが、特にシリコーンオイルの水系エマルジョンが好ま
しい。シリコーンオイルの水系エマルジョンはシリコー
ンオイルを各種の乳化剤で乳化した水中油滴型エマルジ
ョン或いはシリコーンオイルを特殊な方法で乳化したタ
イプで、有効成分が25〜65%の範囲のものが好適に
使用される。
ートの透明性を損なわない滑剤を選択することが好まし
いが、特にシリコーンオイルの水系エマルジョンが好ま
しい。シリコーンオイルの水系エマルジョンはシリコー
ンオイルを各種の乳化剤で乳化した水中油滴型エマルジ
ョン或いはシリコーンオイルを特殊な方法で乳化したタ
イプで、有効成分が25〜65%の範囲のものが好適に
使用される。
【0027】また、ポリプロピレンシート表面への滑剤
の密着性を向上させる目的で、滑剤を塗布する前に該ポ
リプロピレンシート表面にコロナ処理等の表面処理を施
すことが好ましい。表面処理はシート表面の臨界表面張
力が35〜55dyne/cmになるように処理するこ
とが好ましい。
の密着性を向上させる目的で、滑剤を塗布する前に該ポ
リプロピレンシート表面にコロナ処理等の表面処理を施
すことが好ましい。表面処理はシート表面の臨界表面張
力が35〜55dyne/cmになるように処理するこ
とが好ましい。
【0028】本発明において、得られるポリプロピレン
容器の透明性をOPS容器に匹敵する程度まで向上させ
るためにポリプロピレンシートは、そのヘイズ値をH
(%)、肉厚をt(mm)としたときのH/tが、好ま
しくは0.01〜20、より好ましくは0.01〜15の
範囲であることが望ましい。H/tが20を越える場合
には透明性の改良効果が不十分であり、また、H/tが
0.01未満の容器は経済的に製造することが困難であ
る。
容器の透明性をOPS容器に匹敵する程度まで向上させ
るためにポリプロピレンシートは、そのヘイズ値をH
(%)、肉厚をt(mm)としたときのH/tが、好ま
しくは0.01〜20、より好ましくは0.01〜15の
範囲であることが望ましい。H/tが20を越える場合
には透明性の改良効果が不十分であり、また、H/tが
0.01未満の容器は経済的に製造することが困難であ
る。
【0029】かかる透明性を実現させるためのポリプロ
ピレンシートの製造方法としては、特に下記の方法が推
奨される。すなわち、先ずポリプロピレンをシート状に
溶融押出して冷却する。かかる方法は公知の技術により
実施できる。例えばポリプロピレンを押出機に供給して
樹脂温度200〜280℃で溶融し、ダイからシート状
に押出し、好ましくは表面温度20〜100℃、より好
ましくは30〜80℃の冷却ロールで冷却してシートに
成形する。
ピレンシートの製造方法としては、特に下記の方法が推
奨される。すなわち、先ずポリプロピレンをシート状に
溶融押出して冷却する。かかる方法は公知の技術により
実施できる。例えばポリプロピレンを押出機に供給して
樹脂温度200〜280℃で溶融し、ダイからシート状
に押出し、好ましくは表面温度20〜100℃、より好
ましくは30〜80℃の冷却ロールで冷却してシートに
成形する。
【0030】次いで、ロール圧延する方法は次の方法が
好適に採用できる。上記の冷却ロールで冷却したシート
を圧延ロール間に通す前に十分に予熱し、その後、予熱
温度以上シートの結晶融点より低い温度でロール圧延す
る方法を好適に採用できる。上記圧延前の予熱が、透明
性に優れた圧延シートを製造する上で重要な工程であ
る。予熱温度は予熱するシートの厚さにより変わるが、
圧延前のシート温度が以下の式を満足するように予熱す
ることが好ましい。 80+35×t1-15×t1/t2≦T≦155+15×t1-27×t1/t2 (但し、Tは圧延前のシート温度(℃)、t1は圧延前
のシートの厚さ(mm)、t2は圧延後のシートの厚さ
(mm)である。)
好適に採用できる。上記の冷却ロールで冷却したシート
を圧延ロール間に通す前に十分に予熱し、その後、予熱
温度以上シートの結晶融点より低い温度でロール圧延す
る方法を好適に採用できる。上記圧延前の予熱が、透明
性に優れた圧延シートを製造する上で重要な工程であ
る。予熱温度は予熱するシートの厚さにより変わるが、
圧延前のシート温度が以下の式を満足するように予熱す
ることが好ましい。 80+35×t1-15×t1/t2≦T≦155+15×t1-27×t1/t2 (但し、Tは圧延前のシート温度(℃)、t1は圧延前
のシートの厚さ(mm)、t2は圧延後のシートの厚さ
(mm)である。)
【0031】圧延前のシート温度を上記温度とする方法
は、圧延前のシート温度が上記温度となるように表面温
度を調節した予熱ロールにシートを通す方法、遠赤外線
ヒータ等の間接加熱方法で予熱する方法、所定の温度に
加熱された空気や水等の媒体内にシートを通す方法等を
挙げることができる。これらのなかでも、予熱ロールを
使用する方法が簡便に温度調節が可能であるため好適で
ある。圧延は、上記の予熱したシートを一対のロール間
に通すことによって行われる。圧延ロールの温度は、好
ましくは120〜160℃、より好ましくは130〜1
55℃、さらに好ましくは140〜155℃である。圧
延は結晶配向係数が0.2〜0.95、フィブリル径が
0.01〜0.4μmの範囲の圧延シートが得られるよう
に行なうのが好ましい。このためには、圧延シートの厚
みが元のシートの厚みの1/1.5〜1/3.5の範囲と
なるように行なうことが好ましい。圧延は必要に応じて
数回繰り返すこともできる。
は、圧延前のシート温度が上記温度となるように表面温
度を調節した予熱ロールにシートを通す方法、遠赤外線
ヒータ等の間接加熱方法で予熱する方法、所定の温度に
加熱された空気や水等の媒体内にシートを通す方法等を
挙げることができる。これらのなかでも、予熱ロールを
使用する方法が簡便に温度調節が可能であるため好適で
ある。圧延は、上記の予熱したシートを一対のロール間
に通すことによって行われる。圧延ロールの温度は、好
ましくは120〜160℃、より好ましくは130〜1
55℃、さらに好ましくは140〜155℃である。圧
延は結晶配向係数が0.2〜0.95、フィブリル径が
0.01〜0.4μmの範囲の圧延シートが得られるよう
に行なうのが好ましい。このためには、圧延シートの厚
みが元のシートの厚みの1/1.5〜1/3.5の範囲と
なるように行なうことが好ましい。圧延は必要に応じて
数回繰り返すこともできる。
【0032】以上のようにして得られた圧延シートの熱
成形性を改良する目的で、圧延後に該シートを特定の温
度に加熱処理することが好ましい。その方法としては、
加熱処理後のシート温度(Ta(℃))が以下の式を満
足するように加熱処理することが推奨される。 圧延後のシート温度(℃)−15≦Ta≦圧延後のシー
ト温度(℃)+15
成形性を改良する目的で、圧延後に該シートを特定の温
度に加熱処理することが好ましい。その方法としては、
加熱処理後のシート温度(Ta(℃))が以下の式を満
足するように加熱処理することが推奨される。 圧延後のシート温度(℃)−15≦Ta≦圧延後のシー
ト温度(℃)+15
【0033】該加熱処理後のシート温度を上記範囲とす
る方法は、シート温度が上記温度になるように表面温度
を調節した加熱ロールにシートを通す方法、遠赤外線ヒ
ータ等の間接加熱方法で予熱する方法、所定の温度に加
熱された空気や水等の媒体内にシートを通す方法または
これらを組み合わせた方法等を挙げることができる。こ
れらのなかでも、加熱ロールを使用する方法が簡便であ
るために好適である。こうして得られたポリプロピレン
容器は、結晶配向係数が0.2〜0.95、フィブリル径
が0.01〜0.4μmの範囲にあることが好ましい。
る方法は、シート温度が上記温度になるように表面温度
を調節した加熱ロールにシートを通す方法、遠赤外線ヒ
ータ等の間接加熱方法で予熱する方法、所定の温度に加
熱された空気や水等の媒体内にシートを通す方法または
これらを組み合わせた方法等を挙げることができる。こ
れらのなかでも、加熱ロールを使用する方法が簡便であ
るために好適である。こうして得られたポリプロピレン
容器は、結晶配向係数が0.2〜0.95、フィブリル径
が0.01〜0.4μmの範囲にあることが好ましい。
【0034】
【発明の効果】本発明のポリプロピレン容器は、ポリプ
ロピレンでありながらOPSシートから製造されたもの
に匹敵する透明性を有し、しかもソフト感があり、ホッ
チキスやセロハンテープ等の止め具で蓋部とトレー部を
締結して使用した場合でもその開封が容易であるばかり
でなく、滑り性も優れているポリプロピレン食品容器で
ある。従って、本発明のポリプロピレン容器は、例えば
肉、魚、刺身、寿司、野菜、果物、菓子、揚げ物、テン
プラ、惣菜、やきそば、たこ焼き、スパゲッティ、サラ
ダ、サンドイッチ、弁当、ご飯、オムライス、チャーハ
ン、むすび、氷、アイスクリーム、ケーキ、ギョーザ、
シューマイ、しるこ等の各種食品容器として好適に使用
することができる。
ロピレンでありながらOPSシートから製造されたもの
に匹敵する透明性を有し、しかもソフト感があり、ホッ
チキスやセロハンテープ等の止め具で蓋部とトレー部を
締結して使用した場合でもその開封が容易であるばかり
でなく、滑り性も優れているポリプロピレン食品容器で
ある。従って、本発明のポリプロピレン容器は、例えば
肉、魚、刺身、寿司、野菜、果物、菓子、揚げ物、テン
プラ、惣菜、やきそば、たこ焼き、スパゲッティ、サラ
ダ、サンドイッチ、弁当、ご飯、オムライス、チャーハ
ン、むすび、氷、アイスクリーム、ケーキ、ギョーザ、
シューマイ、しるこ等の各種食品容器として好適に使用
することができる。
【0035】
【実施例】以下、本発明を具体的に説明するため実施例
を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。なお、以下の実施例および比較例において、結
晶配向係数は「アドバンシズ・エックスレイ・アナリシ
ス(Advances in X-ray Analysis)」第6巻、p231
(1963)に記載された方法により、また、フィブリ
ル径は「ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス(Jo
urnal of Polymer Science)」第27巻、p87(19
58)に示された方法により測定した。また、ヘイズは
JISK7105、摩擦係数はASTMD1894にそ
れぞれ準拠して測定した。フードパックの非追随数は、
フードパックを100個重ねた重積体より、成形品1個
を順次吸引等により1000mm/秒の速度で取り出し
たとき、下部の容器が追随しない数を測定した。
を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。なお、以下の実施例および比較例において、結
晶配向係数は「アドバンシズ・エックスレイ・アナリシ
ス(Advances in X-ray Analysis)」第6巻、p231
(1963)に記載された方法により、また、フィブリ
ル径は「ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス(Jo
urnal of Polymer Science)」第27巻、p87(19
58)に示された方法により測定した。また、ヘイズは
JISK7105、摩擦係数はASTMD1894にそ
れぞれ準拠して測定した。フードパックの非追随数は、
フードパックを100個重ねた重積体より、成形品1個
を順次吸引等により1000mm/秒の速度で取り出し
たとき、下部の容器が追随しない数を測定した。
【0036】実施例1〜3 メルトインデックス0.9g/10分、融点161℃の
ポリプロピレンを、スクリュー径65mmの二軸押出機
により溶融し、ダイ幅1300mmのダイからシート状
に押出し、表面温度70℃の冷却ロールで冷却して表1
の厚さのシートを得た。このシートをロールの表面温度
が表1の値に設定された予熱ロールを通すことによって
予熱した。圧延前のシート温度を接触型温度計で測定し
たところ表1のとおりであった。引き続き、この予熱さ
れたシートを表面温度135℃の一対のロールで最終的
なシート厚さが0.3mmになるように圧延した。
ポリプロピレンを、スクリュー径65mmの二軸押出機
により溶融し、ダイ幅1300mmのダイからシート状
に押出し、表面温度70℃の冷却ロールで冷却して表1
の厚さのシートを得た。このシートをロールの表面温度
が表1の値に設定された予熱ロールを通すことによって
予熱した。圧延前のシート温度を接触型温度計で測定し
たところ表1のとおりであった。引き続き、この予熱さ
れたシートを表面温度135℃の一対のロールで最終的
なシート厚さが0.3mmになるように圧延した。
【0037】その後さらに引き続いて、この圧延シート
をロールの表面温度が140℃に設定された加熱処理ロ
ールに通すことによって加熱処理した。加熱処理ロール
出口でのシート温度を接触型温度計で測定したところ表
1のとおりであった。この圧延シートはMD方向(押出
方向)にC軸が配向した一軸配向シートで、その結晶配
向係数、フィブリル径は表1のとおりであった。次に、
このシートの表面に水を希釈剤としたジメチルシリコー
ンオイルのエマルジョンを、乾燥後のシリコーン塗膜の
厚みが0.5μmになるようにグラビアコーターで塗布
し乾燥した。このシートのヘイズと、ヘイズ値H(%)
と肉厚t(mm)との比、H/tは表1のとおりであっ
た。
をロールの表面温度が140℃に設定された加熱処理ロ
ールに通すことによって加熱処理した。加熱処理ロール
出口でのシート温度を接触型温度計で測定したところ表
1のとおりであった。この圧延シートはMD方向(押出
方向)にC軸が配向した一軸配向シートで、その結晶配
向係数、フィブリル径は表1のとおりであった。次に、
このシートの表面に水を希釈剤としたジメチルシリコー
ンオイルのエマルジョンを、乾燥後のシリコーン塗膜の
厚みが0.5μmになるようにグラビアコーターで塗布
し乾燥した。このシートのヘイズと、ヘイズ値H(%)
と肉厚t(mm)との比、H/tは表1のとおりであっ
た。
【0038】引き続き、このシートを真空圧空成形機で
シート表面温度162℃、圧空圧力5kg/cm2で真
空圧空成形を行い、トレー部寸法160mm×100m
m×深さ30mm、蓋部寸法160mm×100mm×
深さ3mm、全体寸法160mm×200×最大深さ3
0mmのフードパックを成形した。得られたフードパッ
クは取扱い時に発する音も小さく、また蓋部とトレー部
をホッチキスで締結した後開封しても、フードパックが
裂けることなく容易に開封できた。また、フードパック
の底面の厚さ、底面のヘイズ、H/t、非追随数、摩擦
係数、結晶配向係数、フィブリル径は表1のとおりであ
った。
シート表面温度162℃、圧空圧力5kg/cm2で真
空圧空成形を行い、トレー部寸法160mm×100m
m×深さ30mm、蓋部寸法160mm×100mm×
深さ3mm、全体寸法160mm×200×最大深さ3
0mmのフードパックを成形した。得られたフードパッ
クは取扱い時に発する音も小さく、また蓋部とトレー部
をホッチキスで締結した後開封しても、フードパックが
裂けることなく容易に開封できた。また、フードパック
の底面の厚さ、底面のヘイズ、H/t、非追随数、摩擦
係数、結晶配向係数、フィブリル径は表1のとおりであ
った。
【0039】比較例1 実施例3において、ジメチルシリコーンオイルの塗布を
行わなかった以外は実施例3と全く同様にしてシートと
フードパックを得た。得られたシートのヘイズ、H/t
およびフードパックの底面の厚さ、底面のヘイズ、H/
t、非追随数、摩擦係数、結晶配向係数、フィブリル径
を測定した。結果を表1に示す。
行わなかった以外は実施例3と全く同様にしてシートと
フードパックを得た。得られたシートのヘイズ、H/t
およびフードパックの底面の厚さ、底面のヘイズ、H/
t、非追随数、摩擦係数、結晶配向係数、フィブリル径
を測定した。結果を表1に示す。
【0040】比較例2 実施例3において、シート製造工程での圧延とジメチル
シリコーンオイルの塗布を行わなかった以外は実施例3
と全く同様にしてシートとフードパックを得た。得られ
たフードパックは結晶配向係数が小さく、且つフィブリ
ル構造は認められなかった。シートのヘイズ、H/tお
よびフードパックの底面の厚さ、底面のヘイズ、H/
t、非追随数、摩擦係数、結晶配向係数、フィブリル径
の測定結果を表1に示す。
シリコーンオイルの塗布を行わなかった以外は実施例3
と全く同様にしてシートとフードパックを得た。得られ
たフードパックは結晶配向係数が小さく、且つフィブリ
ル構造は認められなかった。シートのヘイズ、H/tお
よびフードパックの底面の厚さ、底面のヘイズ、H/
t、非追随数、摩擦係数、結晶配向係数、フィブリル径
の測定結果を表1に示す。
【0041】実施例4〜5 メルトインデックス0.9g/10分のプロピレン単独
重合体100重量部に、1,3、2,4−(ジメチルベン
ジリデン)ソルビトールを0.3重量部配合したポリプ
ロピレン組成物を用い、スクリュー径65mmの二軸押
出機により溶融し、ダイ幅1300mmのダイからシー
ト状に押出し、表面温度70℃の冷却ロールで冷却して
表1の厚さのシートを得た。このシートをロールの表面
温度が表1の値の設定された予熱ロールに通すことによ
って予熱した。圧延前のシート温度を接触型温度計で測
定したところ表1のとおりであった。引き続き、この予
熱されたシートを表面温度が表1の値に設定された一対
の圧延ロールで最終的なシート厚さが0.25mmにな
るように圧延した。
重合体100重量部に、1,3、2,4−(ジメチルベン
ジリデン)ソルビトールを0.3重量部配合したポリプ
ロピレン組成物を用い、スクリュー径65mmの二軸押
出機により溶融し、ダイ幅1300mmのダイからシー
ト状に押出し、表面温度70℃の冷却ロールで冷却して
表1の厚さのシートを得た。このシートをロールの表面
温度が表1の値の設定された予熱ロールに通すことによ
って予熱した。圧延前のシート温度を接触型温度計で測
定したところ表1のとおりであった。引き続き、この予
熱されたシートを表面温度が表1の値に設定された一対
の圧延ロールで最終的なシート厚さが0.25mmにな
るように圧延した。
【0042】その後さらに引き続いて、この圧延シート
をロールの表面温度が140℃に設定された加熱処理ロ
ールに通すことによって加熱処理した。加熱処理ロール
出口でのシートは温度を接触型温度計で測定したところ
表1のとおりであった。得られたMD方向(押出方向)
にC軸が配向した一軸配向シートで、その結晶配向係
数、フィブリル径は表1のとおりであった。次に、この
シートの表面に水を希釈剤としたジメチルシリコーンオ
イルのエマルジョンを、乾燥後のシリコーン塗膜の厚み
が1μmになるようにグラビアコーターで塗布し乾燥し
た。このシートのヘイズと、ヘイズ値H(%)と肉厚t
(mm)との比、H/tは表1のとおりであった。
をロールの表面温度が140℃に設定された加熱処理ロ
ールに通すことによって加熱処理した。加熱処理ロール
出口でのシートは温度を接触型温度計で測定したところ
表1のとおりであった。得られたMD方向(押出方向)
にC軸が配向した一軸配向シートで、その結晶配向係
数、フィブリル径は表1のとおりであった。次に、この
シートの表面に水を希釈剤としたジメチルシリコーンオ
イルのエマルジョンを、乾燥後のシリコーン塗膜の厚み
が1μmになるようにグラビアコーターで塗布し乾燥し
た。このシートのヘイズと、ヘイズ値H(%)と肉厚t
(mm)との比、H/tは表1のとおりであった。
【0043】引き続き、このシートを真空圧空成形機で
シート表面温度162℃、圧空圧力5kg/cm2で真
空圧空成形を行い、トレー部寸法160mm×100m
m×深さ30mm、蓋部寸法160mm×100mm×
深さ3mm、全体寸法160mm×200×最大深さ3
0mmのフードパックを成形した。得られたフードパッ
クは取扱い時に発する音も小さく、また蓋部とトレー部
をホッチキスで締結した後開封しても、フードパックが
裂けることなく容易に開封できた。そのフードパックの
底面の厚さ、底面のヘイズ、H/t、非追随数、摩擦係
数、結晶配向係数、フィブリル径は表1のとおりであっ
た。
シート表面温度162℃、圧空圧力5kg/cm2で真
空圧空成形を行い、トレー部寸法160mm×100m
m×深さ30mm、蓋部寸法160mm×100mm×
深さ3mm、全体寸法160mm×200×最大深さ3
0mmのフードパックを成形した。得られたフードパッ
クは取扱い時に発する音も小さく、また蓋部とトレー部
をホッチキスで締結した後開封しても、フードパックが
裂けることなく容易に開封できた。そのフードパックの
底面の厚さ、底面のヘイズ、H/t、非追随数、摩擦係
数、結晶配向係数、フィブリル径は表1のとおりであっ
た。
【0044】
【表1】
【図1】重積可能な容器を重積した状態を示す1例であ
る。
る。
【図2】重積可能な別の容器の1例である。
1.容器 2.底面 3.開口 4.蓋 5.側面 6.仕切り
Claims (5)
- 【請求項1】 ポリプロピレンシートの熱成形により得
られた重積可能な形状の容器であって、該容器を100
個その形状に沿って重積した重積体について、1000
mm/秒の速度で1個ずつ該容器を該重積体から取り外
す際に、1個ずつ取り外せる個数が少なくとも95個で
あるような重積摩擦係数を有することを特徴とするポリ
プロピレン容器。 - 【請求項2】 重積体において互いに同種の容器と接触
する容器の内面および外面の少なくとも1方の面が0.
01〜0.7の摩擦係数を示す請求項1に記載のポリプ
ロピレン容器。 - 【請求項3】 摩擦係数が0.01〜0.7の面が滑剤の
塗布面である請求項1に記載のポリプロピレン容器。 - 【請求項4】 ポリプロピレンシートが、そのヘイズ値
をH(%)、肉厚をt(mm)とするとき、H/tの値
として0.01〜20を示す請求項1に記載のポリプロ
ピレン容器。 - 【請求項5】 ポリプロピレンシートの肉厚が0.1〜
0.8mmである請求項1に記載のポリプロピレン容
器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21750795A JPH0957841A (ja) | 1995-08-25 | 1995-08-25 | ポリプロピレン容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21750795A JPH0957841A (ja) | 1995-08-25 | 1995-08-25 | ポリプロピレン容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0957841A true JPH0957841A (ja) | 1997-03-04 |
Family
ID=16705324
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21750795A Pending JPH0957841A (ja) | 1995-08-25 | 1995-08-25 | ポリプロピレン容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0957841A (ja) |
-
1995
- 1995-08-25 JP JP21750795A patent/JPH0957841A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040305 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040426 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040823 |