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JPH0940447A - コンクリート混和剤 - Google Patents

コンクリート混和剤

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Publication number
JPH0940447A
JPH0940447A JP18891195A JP18891195A JPH0940447A JP H0940447 A JPH0940447 A JP H0940447A JP 18891195 A JP18891195 A JP 18891195A JP 18891195 A JP18891195 A JP 18891195A JP H0940447 A JPH0940447 A JP H0940447A
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acid
mol
concrete admixture
component
hydrogen
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JP18891195A
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富士桜 倭
Akitoshi Tsuji
彰敏 辻
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伸 村原
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Original Assignee
Kao Corp
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Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンクリート温度が30℃を超える高温領域に
おいて、流動性の経時的な低下を改善する。 【解決手段】 下記の(イ)成分と(ロ)成分を必須と
するコンクリート混和剤。 (イ)成分:炭素数2〜3のオキシアルキレン基50〜30
0 モルを導入したポリアルキレングリコールエステル系
単量体(a)とアクリル酸系単量体、不飽和ジカルボン
酸系単量体及びアリルスルホン酸系単量体の中から選ば
れる1種以上の単量体(b)とを重合して得られる共重
合体。 (ロ)成分:オキシカルボン酸もしくはその塩、糖およ
び糖アルコールからなる群から選ばれる1種以上の化合
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンクリート混和剤
に関する。更に詳しくはコンクリート温度が30℃を超え
る高温領域において、流動性の経時的な低下を改善する
ことを目的としたコンクリート混和剤に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
水硬性組成物の流動性を向上させる目的で使用されるコ
ンクリート混和剤にはナフタレンスルホン酸ホルムアル
デヒド縮合物塩(以下ナフタレン系と称す)、メラミン
スルホン酸ホルムアルデヒド縮合物塩(以下メラミン系
と称す)、ポリカルボン酸塩(以下ポリカルボン酸系と
称す)等が使用されている。しかし、これらの混和剤は
流動性に優れるもののスランプロス(流動性の経時的な
低下)が大きいという問題点を抱えている。このスラン
プロスを改善するために反応性高分子や架橋ポリマーを
混和剤に配合する方法〔セメント協会発行、セメントコ
ンクリート、No546.Aug,1992,p24〕が一般に知られてい
る。これらのスランプ保持剤を配合することにより、あ
る程度の効果は認められるが、コンクリート温度が30℃
を超える夏期シーズンにおいては充分なスランプ保持性
を示さず、対策が望まれている。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を改善すべく、鋭意研究の結果、混和剤の基剤自体に
スランプ保持機能を持たせ、オキシカルボン酸もしくは
その塩、糖および糖アルコールからなる群から選ばれる
1種以上の化合物を併用することにより、高温領域にお
いてもスランプ保持性に極めて優れる混和剤を完成する
に至った。
【0004】即ち、従来の混和剤は基剤自体に分散保持
性がなく、スランプ保持剤を配合する必要がある。この
スランプ保持剤はセメント中のアルカリによって加水分
解されて分散剤となり流動性の低下を防ぐ作用を示すも
のであるが、高温になると初期の段階で加水分解され、
スランプ保持剤としての機能を示さなくなる。
【0005】従って、本発明のように経時的な凝集を防
ぐ、スランプ保持機能を持たせた混和剤が有効となる。
さらにオキシカルボン酸もしくはその塩、糖および糖ア
ルコールからなる群から選ばれる1種以上の化合物を併
用することで、スランプ保持機能がさらに高まるもので
ある。一般に糖類は遅延剤として知られており、分散作
用はなくスランプ保持剤としての作用は示さないもので
ある。しかし、本発明の基剤と併用することで、高温域
において相乗的にスランプ保持性が高まることを見出し
たものである。
【0006】即ち、本発明は、下記の(イ)成分と
(ロ)成分を必須とするコンクリート混和剤である。 (イ)成分:下記の一般式(A)で表される単量体
(a)と下記の一般式(B)及び(C)で表される化合
物の中から選ばれる1種以上の単量体(b)とを重合し
て得られる共重合体。 (ロ)成分:オキシカルボン酸もしくはその塩、糖およ
び糖アルコールからなる群から選ばれる1種以上の化合
物。
【0007】
【化3】
【0008】(式中、R1,R2;水素またはメチル基 m1 :0〜2の数 AO :炭素数2〜3のオキシアルキレン基 n :50〜300 の数 X :水素または炭素数1〜3のアルキル基 を表す。)
【0009】
【化4】
【0010】(式中、R3〜R5 ;水素、メチル基または
(CH2)m2COOM2 R6 ;水素またはメチル基 M1,M2,Y:水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ア
ンモニウム、アルキルアンモニウム又は置換アルキルア
ンモニウム m2 :0〜2の数 を表す。)
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明のコンクリート混和
剤について詳細に説明する。本発明の(イ)成分は、オ
キシアルキレン基を有す水溶性ビニル共重合体であり、
この構造の中で、ポリアルキレングリコールの鎖長と分
散性(流動化性能)やスランプ保持性について種々検討
した結果、特定領域の鎖長の共重合体と(ロ)成分と併
用することで、高温時の分散性とスランプ保持性が高ま
るものである。
【0012】即ち、一般式(A)中のオキシアルキレン
基の平均付加モル数が50〜300 の範囲において、分散性
とスランプ保持性に優れ、 100〜200 の範囲は更に優
れ、 110〜150 の範囲は極めて優れる。
【0013】オキシアルキレン基の平均付加モル数が50
未満では、スランプ保持性の低下、300を超えると分散
性とスランプ保持性が低下傾向となる。
【0014】本発明で使用する共重合体(イ)におい
て、一般式(A)で示される単量体としては、メトキシ
ポリエチレングリコール、メトキシポリエチレンポリプ
ロピレングリコール、メトキシポリプロピレングリコー
ル、エトキシポリエチレングリコール、エトキシポリエ
チレンポリプロピレングリコール、エトキシポリプロピ
レングリコール、プロポキシポリエチレングリコール、
プロポキシポリエチレンポリプロピレングリコール、プ
ロポキシポリプロピレングリコール等の片末端アルキル
封鎖ポリアルキレングリコールとアクリル酸又はメタク
リル酸とのエステル化物やアクリル酸又はメタクリル酸
へのエチレンオキシド、プロピレンオキシド付加物が用
いられる。ポリアルキレングリコールの平均付加モル数
は 110〜300 であり、エチレンオキシド、プロピレンオ
キシドの両付加物についてはランダム付加、ブロック付
加、交互付加等のいずれでも用いることができる。
【0015】また、一般式(B)で示される単量体とし
ては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸及びこれ
らの金属塩が挙げられる。また、不飽和ジカルボン酸系
単量体としては、無水マレイン酸、マレイン酸、無水イ
タコン酸、イタコン酸、無水シトラコン酸、シトラコン
酸、フマル酸、又はこれらのアルカリ金属塩、アルカリ
土類金属塩、アンモニウム塩、アミン塩、置換アミン塩
が使用される。
【0016】また、一般式(C)で示される単量体とし
ては、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、又はこ
れらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニ
ウム塩、アミン塩が使用される。
【0017】本発明における共重合体(イ)を構成する
単量体(a)と(b)の反応単位は、単量体(a)/単
量体(b)=1/100 〜 100/100 (モル比)の範囲が
好ましく、5/100 〜50/100 の範囲が特に、流動性と
スランプ保持性に優れる。上記のモル比が、1/100 未
満の場合および 100/100 よりも大きい場合は分散性と
スランプ保持性は低下傾向となる。
【0018】本発明の共重合体(イ)の製造法は公知の
方法で製造することができる。例えば、特開昭59-16216
3 号、特公平2-11542 号、特公平2-7901号、特公平2-78
97号公報等の溶媒重合法が挙げられる。
【0019】溶媒重合法において用いる溶剤としては、
水、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロ
ヘキサン、n−ヘキサン、脂肪族炭化水素、酢酸エチ
ル、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。取
扱と反応設備から考慮すると水および1〜4級アルコー
ルが好ましい。
【0020】水系の重合開始剤としては、アンモニウム
又はアルカリ金属の過硫酸塩あるいは過酸化水素等の水
溶性の開始剤が使用される。水系以外の溶剤を用いる溶
媒重合にはベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオ
キシド等が重合開始剤として使用される。
【0021】また、重合開始剤と併用して、促進剤とし
て亜硫酸水素ナトリウムやメルカプトエタノールやアミ
ン化合物を使用することも可能であり、これら重合開始
剤あるいは促進剤を適宜選択して用いることができる。
【0022】共重合体(イ)の重量平均分子量(ゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィー法/ポリスチレンス
ルホン酸換算)は 3,000〜500,000 の範囲が良く、 5,0
00〜100,000 がより好ましい。分子量が大きすぎると分
散性が低下傾向を示し、逆に分子量が小さすぎるとスラ
ンプ保持性が低下傾向を示す。
【0023】さらに、本発明における共重合体(イ)
は、本発明の効果を損なわない範囲内で他の共重合可能
な単量体を反応させてもよい。例えば、アクリロニトリ
ル、アクリル酸エステル、アクリルアミド、メタクリル
アミド、スチレン、スチレンスルホン酸等が挙げられ
る。
【0024】本発明における(ロ)成分のオキシカルボ
ン酸としては、グルコン酸、グルコヘプトン酸、アラボ
ン酸、リンゴ酸またはクエン酸が挙げられる。これらの
塩としては、例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウ
ム、マグネシウム、アンモニウム、トリエタノールアミ
ン等の無機塩または有機塩が挙げられる。また、糖とし
ては、グルコース、フラクトース、ガラクトース、サッ
カロース、キシロース、アビトース、リポーズ、異性化
糖などの単糖類や、二糖、三糖などのオリゴ糖、または
デキストリンなどのオリゴ糖、またはデキストランなど
の多糖類などが挙げられる。また、これらを含む糖蜜類
も含まれる。更に、糖アルコールとしてはソルビトール
などが挙げられる。
【0025】本発明において、(イ)と(ロ)の配合比
は固形分重量比で(イ)/(ロ)=100/1〜 100/50
の範囲が好ましく、 100/3〜 100/40の範囲が特に好
ましい。(イ)と(ロ)の配合比が 100/1未満では充
分なスランプ保持性を示さず、また、(イ)と(ロ)の
配合比が 100/50を超えるとコンクリートの硬化遅延を
来して好ましくない。
【0026】さらに本発明の(イ)と(ロ)成分のコン
クリートへの添加量はセメントに対して固形分量で
(イ)と(ロ)成分合計で 0.1〜3.0 重量%程度が使用
範囲であり、 0.2〜0.5 重量%が好ましく使用される。
【0027】また、本発明の(イ)と(ロ)成分を添加
する場合、予め(イ)と(ロ)を配合したものを添加し
ても、あるいは別々に添加してもよく、限定するもので
はない。
【0028】本発明のコンクリート混和剤の使用に当た
っては他の分散剤との併用も可能である。
【0029】該分散剤とは一般にコンクリート用混和剤
として使用されているものであればよいが、ナフタレン
スルホン酸塩ホルムアルデヒド縮合物、メラミンスルホ
ン酸塩ホルムアルデヒド縮合物、ポリカルボン酸もしく
はそのエステルもしくはその塩、精製リグニンスルホン
酸もしくはその塩、ポリスチレンスルホン酸塩、フェノ
ール骨格を有するセメント分散剤(例えば、フェノール
スルホン酸と共重合可能な他の単量体とのホルムアルデ
ヒド共縮合物)、アニリンスルホン酸を主成分とするセ
メント分散剤(例えば、アニリンスルホン酸共縮合可能
な他の単量体とのホルムアルデヒド共縮合物)など、従
来高性能減水剤と称されるものが好ましく使用される。
【0030】本発明のコンクリート混和剤は、土木、建
築、二次製品等のセメント類の水硬性組成物に使用する
もので、特に限定するものではない。
【0031】また、本発明のコンクリート混和剤は公知
の添加剤(材)と併用することができる。一例を挙げれ
ば、AE剤、AE減水剤、流動化剤、高性能減水剤、遅
延剤、早強剤、促進剤、起泡剤、発泡剤、保水剤、増粘
剤、防水剤、消泡剤、水溶性高分子、消泡剤、界面活性
剤各種等やセメントペーストモルタル、コンクリートを
構成する各種セメント類、高炉スラグ、フライアッシ
ュ、シリカフューム等を使用する水硬性組成物が挙げら
れる。
【0032】
【実施例】以下、本発明を具体的に説明するが、本発明
はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0033】また、実施例中で示す共重合体(イ)の重
量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー法/ポリスチレンスルホン酸ナトリウム換算による
分子量から求めたものである。
【0034】〈共重合体(イ)の製造例〉本発明の重合
に使用した単量体(a)の内容と記号を以下に示す。但
し、EOはエチレンオキシド、POはプロピレンオキシドを
表す。 A−1 メタノールEO・メタクリル酸モノエステル(EO
付加モル数=55) A−2 メタノールEO・アクリル酸モノエステル(EO付
加モル数=90) A−3 メタノールEO・メタクリル酸モノエステル(EO
付加モル数=115) A−4 メタノールEO・メタクリル酸モノエステル(EO
付加モル数=135) A−5 アクリル酸PO・EOブロック付加物(PO付加モル
数=10、EO付加モル数=180) A−6 アクリル酸EO・PO付加物(EO付加モル数=135
、PO付加モル数=25) A−7 メタノールEO・メタクリル酸モノエステル(EO
付加モル数=102) A−8(比較)メタノールEO・メタクリル酸モノエステ
ル(EO付加モル数=350) A−9(比較)メタノールEO・メタクリル酸モノエステ
ル(EO付加モル数=23) 以下に共重合体(イ)の製造例を示す。 製造例1(実施例の記号イ−1) 攪拌機付き反応容器に水10モルを仕込み、攪拌しながら
窒素置換し、窒素雰囲気中で75℃まで昇温した。A−1
0.30モル、メタクリル酸1モル(モル比=30/100)、
水 7.5モルを混合溶解したものと20%過硫酸アンモニウ
ム水溶液0.01モル、及び2−メルカプトエタノール3g
の3者をそれぞれ同時に反応系に2時間かけて滴下す
る。次に20%過硫酸アンモニウム水溶液0.03モルを30分
かけて滴下し、1時間同温度(75℃)で熟成する。熟成
後95℃に昇温して、35%過酸化水素15gを1時間かけて
滴下し、2時間同温度(95℃)で熟成する。熟成終了
後、48%水酸化ナトリウム 0.7モルを加えて中和、分子
量35,000の共重合体を得た。
【0035】製造例2(実施例の記号イ−2) 攪拌機付き反応容器に水15モルを仕込み、攪拌しながら
窒素置換し、窒素雰囲気中で75℃まで昇温した。A−2
0.20モル、アクリル酸1モル(モル比=20/100)、水
15モルを混合溶解したものと20%過硫酸アンモニウム水
溶液0.01モル、及び2−メルカプトエタノール4gの3
者をそれぞれ同時に反応系に2時間かけて滴下する。次
に20%過硫酸アンモニウム水溶液0.03モルを30分かけて
滴下し、1時間同温度(75℃)で熟成する。熟成後95℃
に昇温して、35%過酸化水素12gを1時間かけて滴下
し、2時間同温度(95℃)で、熟成する。熟成終了後、
48%水酸化ナトリウム 0.7モルを加えて中和、分子量4
5,000の共重合体を得た。
【0036】製造例3(実施例の記号イ−3) 攪拌機付き反応容器に水15モルを仕込み、攪拌しながら
窒素置換し、窒素雰囲気中で75℃まで昇温した。A−3
0.35モル、メタクリル酸1モル(モル比=35/100)、
水15モルを混合溶解したものと20%過硫酸アンモニウム
水溶液0.01モル、及び2−メルカプトエタノール4gの
3者をそれぞれ同時に反応系に2時間かけて滴下する。
次に20%過硫酸アンモニウム水溶液0.03モルを30分かけ
て滴下し、1時間同温度(75℃)で熟成する。熟成後95
℃に昇温して、35%過酸化水素12gを1時間かけて滴下
し、2時間同温度(95℃)で熟成する。熟成終了後、48
%水酸化ナトリウム 0.7モルを加えて中和、分子量45,0
00の共重合体を得た。
【0037】製造例4(実施例の記号イ−4) 攪拌機付き反応容器に水10モルを仕込み、攪拌しながら
窒素置換し、窒素雰囲気中で75℃まで昇温した。A−4
0.1モル、アクリル酸 0.9モル、メタリルスルホン酸ナ
トリウム 0.1モル(モル比=10/90/10)、水7.5 モル
を混合溶解したものと20%過硫酸アンモニウム水溶液0.
01モル、及び2−メルカプトエタノール4gの3者をそ
れぞれ同時に反応系に2時間かけて滴下する。次に20%
過硫酸アンモニウム水溶液を0.03モルを30分かけて滴下
し、1時間同温度(75℃)で熟成する。熟成後95℃に昇
温して、35%過酸化水素12gを1時間かけて滴下し、2
時間同温度(95℃)で熟成する。熟成終了後、48%水酸
化ナトリウム 0.6モルを加えて中和、分子量45,000の共
重合体を得た。
【0038】製造例5(実施例の記号イ−5) 攪拌機付き反応容器に水15モルを仕込み、攪拌しながら
窒素置換し、窒素雰囲気中で75℃まで昇温した。A−5
0.05 モル、メタクリル酸1モル(モル比=5/100)、
水15モルを混合溶解したものと20%過硫酸アンモニウム
水溶液0.01モル、及び2−メルカプトエタノール1gの
3者をそれぞれ同時に反応系に2時間かけて滴下する。
次に20%過硫酸アンモニウム水溶液0.03モルを30分かけ
て滴下し、1時間同温度(75℃)で熟成する。熟成後95
℃に昇温して、35%過酸化水素5gを1時間かけて滴下
し、2時間同温度(95℃)で熟成する。熟成終了後、48
%水酸化ナトリウム 0.7モルを加えて中和、分子量47,0
00の共重合体を得た。
【0039】製造例6(実施例の記号イ−6) 攪拌機付き反応容器に水10モルを仕込み、攪拌しながら
窒素置換し、窒素雰囲気中で95℃まで昇温した。A−6
0.05モル、マレイン酸モノナトリウム塩1モル(モル
比=5/100)、90℃温水15モルを混合溶解したものと20
%過硫酸アンモニウム水溶液0.01モル、及び2−メルカ
プトエタノール3gの3者をそれぞれ同時に反応系に2
時間かけて滴下する。次に20%過硫酸アンモニウム水溶
液0.03モルを30分かけて滴下し、1時間同温度(95℃)
で熟成する。熟成後95℃で35%過酸化水素9gを1時間
かけて滴下し、2時間同温度(95℃)で熟成する。熟成
終了後、48%水酸化ナトリウム 0.7モルを加えて中和、
分子量13,000の共重合体を得た。
【0040】製造例7(実施例の記号イ−7) 攪拌機付き反応容器に水8モルを仕込み、攪拌しながら
窒素置換し、窒素雰囲気中で75℃まで昇温した。A−7
0.30モル、メタクリル酸1モル(モル比=30/100)、
水8モルを混合溶解したものと20%過硫酸アンモニウム
水溶液0.01モル及び2−メルカプトエタノール3gの3
者をそれぞれ同時に反応系に2時間かけて滴下する。次
に20%過硫酸アンモニウム水溶液0.03モルを30分かけて
滴下し、1時間同温度(75℃)で熟成する。熟成後95℃
に昇温して35%過酸化水素15gを1時間かけて滴下し、
2時間同温度(95℃)で、熟成する。熟成終了後、48%
水酸化ナトリウム 0.7モルを加えて中和、分子量35,000
の共重合体を得た。
【0041】製造例8(実施例の記号イ−8)(比較) 攪拌機付き反応容器に水10モルを仕込み、攪拌しながら
窒素置換し、窒素雰囲気中で75℃まで昇温した。A−8
0.05モル、アクリル酸1モル(モル比=5/100)、水
7.5モルを混合溶解したものと20%過硫酸アンモニウム
水溶液0.01モル、及び2−メルカプトエタノール3gの
3者をそれぞれ同時に反応系に2時間かけて滴下する。
次に20%過硫酸アンモニウム水溶液0.03モルを30分かけ
て滴下し、1時間同温度(75℃)で熟成する。熟成後95
℃に昇温して、35%過酸化水素10gを1時間かけて滴下
し、2時間同温度(95℃)で熟成する。熟成終了後、48
%水酸化ナトリウム 0.7モルを加えて中和、分子量31,0
00の共重合体を得た。
【0042】製造例9(実施例の記号イ−9)(比較) 攪拌機付き反応容器に水5モルを仕込み、攪拌しながら
窒素置換し、窒素雰囲気中で75℃まで昇温した。A−9
0.30モル、メタクリル酸1モル(モル比=30/100)、
水5モルを混合溶解したものと20%過硫酸アンモニウム
水溶液0.01モル、及び2−メルカプトエタノール2gの
3者をそれぞれ同時に反応系に2時間かけて滴下する。
次に20%過硫酸アンモニウム水溶液0.03モルを30分かけ
て滴下し、1時間同温度(75℃)で熟成する。熟成後95
℃に昇温して、35%過酸化水素10gを1時間かけて滴下
し、2時間同温度(95℃)で熟成する。熟成終了後、48
%水酸化ナトリウム 0.7モルを加えて中和、分子量32,0
00の共重合体を得た。
【0043】共重合体の比較重合物の他に、実施例に使
用した比較混和剤の内容と記号を以下に示す。 記号NS:ナフタレン系混和剤(マイテイ150 ;花王
(株)製)。
【0044】実施例に使用した化合物(ロ)の内容と記
号を表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】〈コンクリート混和剤としての評価〉コン
クリートの配合条件を表2に示す。
【0047】
【表2】
【0048】コンクリートの製造は、表2に示すコンク
リート材料とコンクリート混和剤を傾胴ミキサーで25rp
m ×3分間混練りして調整した。スランプ値を測定後、
さらに4rpm で60分間回転させ、60分後のスランプ値を
測定した。コンクリート温度は32℃で行った。混和剤の
添加量は初期スランプ値が20±1cmになるよう添加し
た。スランプ値は JIS-A1101法により測定した。硬化速
度はコンクリート中のモルタルを採取して ASTM-C403法
により、終結時間を測定した。測定結果を表3に示す。
【0049】
【表3】
【0050】〈評価結果〉表3に示すように、本発明の
コンクリート混和剤は比較品に比べて少ない添加量で流
動性が得られ、しかもスランプ値の直後と60分後の差が
小さい。即ち、優れた減水効果とスランプロス防止に顕
著な効果を示すものである。
【0051】
【発明の効果】本発明によるコンクリート混和剤をセメ
ント組成物に添加すれば、夏期の高温時においてもスラ
ンプロスがないため、ポンプ圧送による輸送トラブルが
解消される。さらに、本発明によるコンクリート混和剤
はセメント組成物の流動性を向上させることから、型枠
への充填作業を容易にし、また本発明によるコンクリー
ト混和剤は減水効果も大きいことから、高強度コンクリ
ートへの応用も期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 24/06 C04B 24/06 A 24/10 24/10 C08K 5/05 C08K 5/05 5/09 5/09 C08L 33/14 LHW C08L 33/14 LHW 35/00 LHR 35/00 LHR 41/00 LJZ 41/00 LJZ // C08F 228/00 MNR C08F 228/00 MNR 299/02 MRS 299/02 MRS C04B 103:32

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(イ)成分と(ロ)成分を必須と
    するコンクリート混和剤。 (イ)成分:下記の一般式(A)で表される単量体
    (a)と下記の一般式(B)及び(C)で表される化合
    物の中から選ばれる1種以上の単量体(b)とを重合し
    て得られる共重合体。 (ロ)成分:オキシカルボン酸もしくはその塩、糖およ
    び糖アルコールからなる群から選ばれる1種以上の化合
    物。 【化1】 (式中、R1,R2;水素またはメチル基 m1 :0〜2の数 AO :炭素数2〜3のオキシアルキレン基 n :50〜300 の数 X :水素または炭素数1〜3のアルキル基 を表す。) 【化2】 (式中、R3〜R5 ;水素、メチル基または(CH2)m2COOM2 R6 ;水素またはメチル基 M1,M2,Y:水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ア
    ンモニウム、アルキルアンモニウム又は置換アルキルア
    ンモニウム m2 :0〜2の数 を表す。)
  2. 【請求項2】 (イ)成分において、一般式(A)中の
    nが 100〜200 の数である請求項1記載のコンクリート
    混和剤。
  3. 【請求項3】 (イ)成分において、一般式(A)中の
    nが 110〜150 の数である請求項1記載のコンクリート
    混和剤。
  4. 【請求項4】 共重合体(イ)を構成する単量体
    (a),(b)の反応単位が、単量体(a)/単量体
    (b)=1/100 〜 100/100 (モル比)である請求項
    1〜3の何れか1項に記載のコンクリート混和剤。
  5. 【請求項5】 共重合体(イ)の重量平均分子量が 3,0
    00〜500,000 である請求項1〜4の何れか1項に記載の
    コンクリート混和剤。
  6. 【請求項6】 オキシカルボン酸がグルコン酸、グルコ
    ヘプトン酸、アラボン酸、リンゴ酸またはクエン酸であ
    る請求項1〜5の何れか1項に記載のコンクリート混和
    剤。
  7. 【請求項7】 糖が単糖類、オリゴ糖類または多糖類で
    ある請求項1〜6の何れか1項に記載のコンクリート混
    和剤。
  8. 【請求項8】 糖アルコールがソルビトールである請求
    項1〜7の何れか1項に記載のコンクリート用混和剤。
  9. 【請求項9】 (イ)と(ロ)の組成比が(イ)/
    (ロ)= 100/1〜 100/50(固形分重量比)である請
    求項1〜8の何れか1項に記載のコンクリート混和剤。
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