JPH09329129A - 動圧軸受装置及びその製造方法 - Google Patents
動圧軸受装置及びその製造方法Info
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- JPH09329129A JPH09329129A JP17060096A JP17060096A JPH09329129A JP H09329129 A JPH09329129 A JP H09329129A JP 17060096 A JP17060096 A JP 17060096A JP 17060096 A JP17060096 A JP 17060096A JP H09329129 A JPH09329129 A JP H09329129A
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Landscapes
- Sliding-Contact Bearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 軸受部の長寿命化を図る。
【解決手段】 回転部材30及び固定部材32の少なく
とも一方の軸受面を潤滑性樹脂層34により構成し、軸
受面の耐摩耗性、耐焼き付き性を向上すると共に、潤滑
性樹脂層34側の母材を高熱伝導率のアルミ材により構
成し、軸受部での発生熱を良好に放熱するようにし、且
つアルミ材と潤滑性樹脂層34との結合剤として用いら
れるシランカップリング剤(シランカップリング剤の被
膜33)によって、該アルミ材と潤滑性樹脂層34との
密着性を高めて当該潤滑性樹脂層34の剥離を防止する
と共に該アルミ材を防錆するように構成してなるもの。
とも一方の軸受面を潤滑性樹脂層34により構成し、軸
受面の耐摩耗性、耐焼き付き性を向上すると共に、潤滑
性樹脂層34側の母材を高熱伝導率のアルミ材により構
成し、軸受部での発生熱を良好に放熱するようにし、且
つアルミ材と潤滑性樹脂層34との結合剤として用いら
れるシランカップリング剤(シランカップリング剤の被
膜33)によって、該アルミ材と潤滑性樹脂層34との
密着性を高めて当該潤滑性樹脂層34の剥離を防止する
と共に該アルミ材を防錆するように構成してなるもの。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動圧軸受装置に関
する。
する。
【0002】
【従来の技術】ポリゴンミラー駆動用モータやハードデ
ィスク駆動モータ等は、高精度且つ高速回転が要求され
ることから、空気或いはオイル等の流体を利用した動圧
軸受装置が用いられつつある。この動圧軸受装置を用い
た装置例として、例えば図1に示されているようなポリ
ゴンミラー駆動用モータがある。この図1に示されたポ
リゴンミラー駆動用モータは、デジタルコピー、レーザ
プリンタ等におけるレーザスキャナーを構成するもので
あって、10000〜30000RPM以上の高速回転
をするため、軸受には非接触で回転支持可能な空気動圧
軸受等が用いられている。
ィスク駆動モータ等は、高精度且つ高速回転が要求され
ることから、空気或いはオイル等の流体を利用した動圧
軸受装置が用いられつつある。この動圧軸受装置を用い
た装置例として、例えば図1に示されているようなポリ
ゴンミラー駆動用モータがある。この図1に示されたポ
リゴンミラー駆動用モータは、デジタルコピー、レーザ
プリンタ等におけるレーザスキャナーを構成するもので
あって、10000〜30000RPM以上の高速回転
をするため、軸受には非接触で回転支持可能な空気動圧
軸受等が用いられている。
【0003】すなわち、図1において、ベース8にネジ
止め固定された軸受(固定部材)5内に、数μm〜十数
μmの隙間を隔ててロータ(回転部材)2が挿入されて
おり、当該ロータ2の外周面14に形成されたスパイラ
ル溝15と軸受5の内周面とで構成される空気動圧軸受
4によって上記ロータ2が高速回転可能に支承される構
成になされている。さらに上記ベース8の中央柱状部の
外周には、駆動コイル9が嵌合固定されており、その駆
動コイル9に周対向するようにして、駆動用の磁気回路
をつくる環状マグネット10が配置されている。この環
状マグネット10は、上記ロータ2の内部に鉄製のヨー
ク19を介して配置されており、上記駆動コイル9と共
にモータ駆動部を構成している。
止め固定された軸受(固定部材)5内に、数μm〜十数
μmの隙間を隔ててロータ(回転部材)2が挿入されて
おり、当該ロータ2の外周面14に形成されたスパイラ
ル溝15と軸受5の内周面とで構成される空気動圧軸受
4によって上記ロータ2が高速回転可能に支承される構
成になされている。さらに上記ベース8の中央柱状部の
外周には、駆動コイル9が嵌合固定されており、その駆
動コイル9に周対向するようにして、駆動用の磁気回路
をつくる環状マグネット10が配置されている。この環
状マグネット10は、上記ロータ2の内部に鉄製のヨー
ク19を介して配置されており、上記駆動コイル9と共
にモータ駆動部を構成している。
【0004】また、上記ロータ2の先端部(図示上端
部)には凸部13が設けられており、この凸部13に対
してポリゴンミラー1が嵌合されている。このポリゴン
ミラー1上には、波形ばね17を介してバランスプレー
ト16が同軸に載置されており、そのバランスプレート
16側から差し込まれた固定ネジ18がロータ2の凸部
13に螺着されることによってポリゴンミラー1の固定
が行われている。
部)には凸部13が設けられており、この凸部13に対
してポリゴンミラー1が嵌合されている。このポリゴン
ミラー1上には、波形ばね17を介してバランスプレー
ト16が同軸に載置されており、そのバランスプレート
16側から差し込まれた固定ネジ18がロータ2の凸部
13に螺着されることによってポリゴンミラー1の固定
が行われている。
【0005】さらに上記ベース8の中央柱状部の上部外
周及びバランスプレート16の内周には、一対の環状マ
グネット11,12が周対向するように取り付けられて
いる。これらの各環状マグネット11,12には、軸方
向に極性を逆にして着磁が行われており、これによって
磁気スラスト軸受が構成されている。
周及びバランスプレート16の内周には、一対の環状マ
グネット11,12が周対向するように取り付けられて
いる。これらの各環状マグネット11,12には、軸方
向に極性を逆にして着磁が行われており、これによって
磁気スラスト軸受が構成されている。
【0006】そして、駆動コイル9に所定の駆動電圧が
印加されると、ロータ2と共にポリゴンミラー1が回転
し、このポリゴンミラー1の回転によって該ポリゴンミ
ラー1に収束されたレーザー光が図示されない画像記録
媒体上を走査するようになっている。この時、ロータ2
は、ロータ2と軸受5との間に発生する圧力によってラ
ジアル方向に支持されると共に、一対の環状マグネット
11,12よりなる磁気スラスト軸受によって浮上支持
される。
印加されると、ロータ2と共にポリゴンミラー1が回転
し、このポリゴンミラー1の回転によって該ポリゴンミ
ラー1に収束されたレーザー光が図示されない画像記録
媒体上を走査するようになっている。この時、ロータ2
は、ロータ2と軸受5との間に発生する圧力によってラ
ジアル方向に支持されると共に、一対の環状マグネット
11,12よりなる磁気スラスト軸受によって浮上支持
される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ここで、上記動圧軸受
4にあっては、前述したように数μm〜十数μmの動圧
発生用隙間を隔てて軸受5に対してロータ2が挿入され
ていることから、起動停止時に両部材の軸受面同士が接
触して摩耗が生じたり、大きな外乱により両部材の軸受
面同士が接触して損傷を受け例えば使用時に焼き付き等
が発生する等して、長寿命化が図れないといった問題が
あった。
4にあっては、前述したように数μm〜十数μmの動圧
発生用隙間を隔てて軸受5に対してロータ2が挿入され
ていることから、起動停止時に両部材の軸受面同士が接
触して摩耗が生じたり、大きな外乱により両部材の軸受
面同士が接触して損傷を受け例えば使用時に焼き付き等
が発生する等して、長寿命化が図れないといった問題が
あった。
【0008】そこで本発明は、軸受の摩耗や焼き付き等
が防止され軸受の長寿命化が図られる動圧軸受装置を提
供することを目的とする。
が防止され軸受の長寿命化が図られる動圧軸受装置を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の動圧軸受装置は、回転部材に形成された
軸受面と固定部材に形成された軸受面とを対向配置し当
該軸受面間に生じる動圧作用によって前記回転部材を回
転自在に支承する動圧軸受装置において、前記回転部材
及び前記固定部材の少なくとも一方の軸受面に潤滑性樹
脂層を設けてこの潤滑性樹脂層により軸受面を構成する
と共に、この潤滑性樹脂層が設けられた側の部材をアル
ミ材により構成し、このアルミ材と前記潤滑性樹脂層と
の結合剤としてシランカップリング剤を用いたことを特
徴としている。
に、請求項1の動圧軸受装置は、回転部材に形成された
軸受面と固定部材に形成された軸受面とを対向配置し当
該軸受面間に生じる動圧作用によって前記回転部材を回
転自在に支承する動圧軸受装置において、前記回転部材
及び前記固定部材の少なくとも一方の軸受面に潤滑性樹
脂層を設けてこの潤滑性樹脂層により軸受面を構成する
と共に、この潤滑性樹脂層が設けられた側の部材をアル
ミ材により構成し、このアルミ材と前記潤滑性樹脂層と
の結合剤としてシランカップリング剤を用いたことを特
徴としている。
【0010】このような請求項1における動圧軸受装置
によれば、回転部材及び固定部材の少なくとも一方の軸
受面に設けられた潤滑性樹脂層は、耐摩耗性、耐焼き付
き性に優れている。また、このような潤滑性樹脂層は熱
伝導が悪く軸受部で発生する熱が良好に放熱されない
が、該潤滑性樹脂層が形成される部材を熱伝導率が高い
アルミ材により構成すると、当該アルミ材によって軸受
部で発生する熱が良好に放熱され、周辺の他の部材に悪
影響を及ぼす畏れが低減される。また、アルミ材と潤滑
性樹脂層との結合剤として用いられるシランカップリン
グ剤によって、該アルミ材と潤滑性樹脂層との密着性が
高められると共に該アルミ材の防錆がなされるようにな
る。
によれば、回転部材及び固定部材の少なくとも一方の軸
受面に設けられた潤滑性樹脂層は、耐摩耗性、耐焼き付
き性に優れている。また、このような潤滑性樹脂層は熱
伝導が悪く軸受部で発生する熱が良好に放熱されない
が、該潤滑性樹脂層が形成される部材を熱伝導率が高い
アルミ材により構成すると、当該アルミ材によって軸受
部で発生する熱が良好に放熱され、周辺の他の部材に悪
影響を及ぼす畏れが低減される。また、アルミ材と潤滑
性樹脂層との結合剤として用いられるシランカップリン
グ剤によって、該アルミ材と潤滑性樹脂層との密着性が
高められると共に該アルミ材の防錆がなされるようにな
る。
【0011】この時、シランカップリング剤としては、
請求項2に記載のように、例えば潤滑性樹脂層とアルミ
材との間で被膜として形成したものを採用できる。
請求項2に記載のように、例えば潤滑性樹脂層とアルミ
材との間で被膜として形成したものを採用できる。
【0012】また、このような動圧軸受装置を製造する
にあたっては、請求項3に記載のように、先ず回転部材
及び固定部材の少なくとも一方で且つ潤滑性樹脂層が設
けられることになる部材をアルミ材により構成し、次い
でこのアルミ材の少なくとも軸受面に対応する表面にシ
ランカップリング剤を塗布し、次いでこのシランカップ
リング剤の軸受面に対応する表面に潤滑性樹脂層を形成
し、次いでこの潤滑性樹脂層の表面を加工して軸受面と
するといった製造方法を採用できる。
にあたっては、請求項3に記載のように、先ず回転部材
及び固定部材の少なくとも一方で且つ潤滑性樹脂層が設
けられることになる部材をアルミ材により構成し、次い
でこのアルミ材の少なくとも軸受面に対応する表面にシ
ランカップリング剤を塗布し、次いでこのシランカップ
リング剤の軸受面に対応する表面に潤滑性樹脂層を形成
し、次いでこの潤滑性樹脂層の表面を加工して軸受面と
するといった製造方法を採用できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。本発明の適用形態としては図
1におけるポリゴンミラー駆動用モータがあるが、当該
モータの全体構造は従来技術の欄で既に説明したので省
略することとし、以下、本発明の要部に関する実施形態
を説明する。
基づいて詳細に説明する。本発明の適用形態としては図
1におけるポリゴンミラー駆動用モータがあるが、当該
モータの全体構造は従来技術の欄で既に説明したので省
略することとし、以下、本発明の要部に関する実施形態
を説明する。
【0014】図2に示されている動圧軸受装置は軸回転
型の空気動圧軸受装置であって、固定部材としての軸受
(ステータ)32に対し、回転部材としてのロータ30
が、空気動圧により回転自在に支承されるように構成さ
れている。すなわち、上記ロータ30の外周面及び軸受
32の内周面(正確には後述の潤滑性樹脂層34の内周
面)によって動圧軸受35が構成された状態となってい
る。
型の空気動圧軸受装置であって、固定部材としての軸受
(ステータ)32に対し、回転部材としてのロータ30
が、空気動圧により回転自在に支承されるように構成さ
れている。すなわち、上記ロータ30の外周面及び軸受
32の内周面(正確には後述の潤滑性樹脂層34の内周
面)によって動圧軸受35が構成された状態となってい
る。
【0015】ロータ30は、アルミニウム、アルミニウ
ム合金等のアルミ材よりなる。このロータ30の外周面
(軸受面)には、動圧発生用の溝31が切削加工により
形成されていると共に腐食防止、摩耗防止のために無電
解ニッケルメッキが施されている。
ム合金等のアルミ材よりなる。このロータ30の外周面
(軸受面)には、動圧発生用の溝31が切削加工により
形成されていると共に腐食防止、摩耗防止のために無電
解ニッケルメッキが施されている。
【0016】軸受32もロータ30と同様に、アルミニ
ウム、アルミニウム合金等のアルミ材よりなる。このア
ルミ材は、その熱伝導率が240W・m-1・K-1であ
り、例えばSUSの熱伝導率(15W・m-1・K-1)、
セラミックの熱伝導率(20W・m-1・K-1)に比して
高くなっており、従って放熱性に優れている。
ウム、アルミニウム合金等のアルミ材よりなる。このア
ルミ材は、その熱伝導率が240W・m-1・K-1であ
り、例えばSUSの熱伝導率(15W・m-1・K-1)、
セラミックの熱伝導率(20W・m-1・K-1)に比して
高くなっており、従って放熱性に優れている。
【0017】この軸受32の表面には、シラン系化合物
でカップリング剤として用いられているシランカップリ
ング剤が被膜として形成されている。このシランカップ
リング剤は、密着性を高め得るという周知能力の他に、
アルミ材に対しての防錆能力がある。
でカップリング剤として用いられているシランカップリ
ング剤が被膜として形成されている。このシランカップ
リング剤は、密着性を高め得るという周知能力の他に、
アルミ材に対しての防錆能力がある。
【0018】そして、上記シランカップリング剤の被膜
33の軸受面に対応する表面には、耐摩耗性、耐焼き付
き性に優れた潤滑性樹脂層として例えばPTFE(ポリ
四弗化エチレン)を分散させたポリアミドイミド34が
3μm以上の厚さでコーティングされている。
33の軸受面に対応する表面には、耐摩耗性、耐焼き付
き性に優れた潤滑性樹脂層として例えばPTFE(ポリ
四弗化エチレン)を分散させたポリアミドイミド34が
3μm以上の厚さでコーティングされている。
【0019】このようなポリアミドイミド34、シラン
カップリング剤の被膜33を有する軸受32を得るにあ
たっては、先ず当該ポリアミドイミド34と軸受素材と
してのアルミ材との密着力が高まるように、アルミ材の
軸受面に対応する表面を、例えば湿式エッチング、サン
ドブラスト等によってその表面粗さが3s(JISB0
031に規定の表面粗さ参照)以上となるように粗く
し、次いでこのアルミ材の表面に、例えば塗布等によっ
てシランカップリング剤の被膜33を形成する。従っ
て、このシランカップリング剤の被膜33によって、該
アルミ材の防錆が図られると共に該アルミ材と後述のポ
リアミドイミド34との密着性が高められる。このアル
ミ材とポリアミドイミド34との密着性は、上記アルミ
材素地の表面粗さを粗すことによって、より高められ
る。
カップリング剤の被膜33を有する軸受32を得るにあ
たっては、先ず当該ポリアミドイミド34と軸受素材と
してのアルミ材との密着力が高まるように、アルミ材の
軸受面に対応する表面を、例えば湿式エッチング、サン
ドブラスト等によってその表面粗さが3s(JISB0
031に規定の表面粗さ参照)以上となるように粗く
し、次いでこのアルミ材の表面に、例えば塗布等によっ
てシランカップリング剤の被膜33を形成する。従っ
て、このシランカップリング剤の被膜33によって、該
アルミ材の防錆が図られると共に該アルミ材と後述のポ
リアミドイミド34との密着性が高められる。このアル
ミ材とポリアミドイミド34との密着性は、上記アルミ
材素地の表面粗さを粗すことによって、より高められ
る。
【0020】次いで、PTFEを分散させたポリアミド
イミド34を、例えばスプレー、刷毛塗り、ディッピン
グ、モールディング等によって、シランカップリング剤
の被膜33の軸受面に対応する表面に充分な厚さとなる
ように付着させる。次いで、ポリアミドイミド34の表
面を、当該ポリアミドイミド34の最小肉厚が3μm以
上となるように、例えばレース加工によって仕上げれ
ば、図2に示したPTFEを分散させたポリアミドイミ
ド34、シランカップリング剤の被膜33を有する軸受
32が得られることになる。
イミド34を、例えばスプレー、刷毛塗り、ディッピン
グ、モールディング等によって、シランカップリング剤
の被膜33の軸受面に対応する表面に充分な厚さとなる
ように付着させる。次いで、ポリアミドイミド34の表
面を、当該ポリアミドイミド34の最小肉厚が3μm以
上となるように、例えばレース加工によって仕上げれ
ば、図2に示したPTFEを分散させたポリアミドイミ
ド34、シランカップリング剤の被膜33を有する軸受
32が得られることになる。
【0021】ところで、本実施形態においては、上述し
たようにコーティングしたポリアミドイミド34の厚さ
が3μm以上となるようにしている。この理由を図3を
参照しながら説明する。図3は、アルミ材の面粗さを3
sとし、これに上記と同様なシランカップリング剤の被
膜を形成し、このシランカップリング剤の被膜上にフッ
素樹脂を分散させたポリアミドイミドをコーティング
し、レース加工によりコーティング厚さを1〜7μmと
した軸受を7種類それぞれ得、1種当たり10台のモー
タを用意して、各モータ運転時に100回強制的にポリ
アミドイミドのコーティング面とロータ30の対向面と
を接触させ、これによって焼き付きに至ったモータ台数
を表したものである。
たようにコーティングしたポリアミドイミド34の厚さ
が3μm以上となるようにしている。この理由を図3を
参照しながら説明する。図3は、アルミ材の面粗さを3
sとし、これに上記と同様なシランカップリング剤の被
膜を形成し、このシランカップリング剤の被膜上にフッ
素樹脂を分散させたポリアミドイミドをコーティング
し、レース加工によりコーティング厚さを1〜7μmと
した軸受を7種類それぞれ得、1種当たり10台のモー
タを用意して、各モータ運転時に100回強制的にポリ
アミドイミドのコーティング面とロータ30の対向面と
を接触させ、これによって焼き付きに至ったモータ台数
を表したものである。
【0022】図3より明らかなように、コーティング厚
さを3μmより薄くすると運転時の接触により焼き付き
が発生してしまい、3μm以上にすると焼き付きは発生
しない。すなわち、本実施形態のように、コーティング
したポリアミドイミドの厚さが3μm以上となるように
すれば、焼き付きが防止されることになる。
さを3μmより薄くすると運転時の接触により焼き付き
が発生してしまい、3μm以上にすると焼き付きは発生
しない。すなわち、本実施形態のように、コーティング
したポリアミドイミドの厚さが3μm以上となるように
すれば、焼き付きが防止されることになる。
【0023】また、本実施形態においては、上述したよ
うに潤滑性樹脂層としてポリアミドイミドを主成分とし
た樹脂を用いている。この理由を図4を参照しながら説
明する。図4は、潤滑性樹脂層34をポリアミドイミド
としたモータ2種(No.5、No.6)と、エポキシ
樹脂としたモータ4種(No.1〜No.4)と、を用
意して、各モータを運転した後の摩耗結果を表したもの
である。なお、実験には、図に示すとおり東洋ドライル
ーブ(株)製のエポキシ樹脂、四国化成工業(株)製の
ポリアミドイミドを使用した。
うに潤滑性樹脂層としてポリアミドイミドを主成分とし
た樹脂を用いている。この理由を図4を参照しながら説
明する。図4は、潤滑性樹脂層34をポリアミドイミド
としたモータ2種(No.5、No.6)と、エポキシ
樹脂としたモータ4種(No.1〜No.4)と、を用
意して、各モータを運転した後の摩耗結果を表したもの
である。なお、実験には、図に示すとおり東洋ドライル
ーブ(株)製のエポキシ樹脂、四国化成工業(株)製の
ポリアミドイミドを使用した。
【0024】図4より明らかなように、潤滑性樹脂層と
してポリアミドイミドを用いた方がエポキシ樹脂を用い
たより耐摩耗性に優れているのが確認できる。
してポリアミドイミドを用いた方がエポキシ樹脂を用い
たより耐摩耗性に優れているのが確認できる。
【0025】このように、本実施形態においては、軸受
32の内周面(軸受面)に潤滑性樹脂層34を設けてこ
の潤滑性樹脂層34により軸受面を構成しているため、
当該潤滑性樹脂層34によって軸受面の耐摩耗性、耐焼
き付き性を向上でき、起動停止時に軸受面同士が接触し
て摩耗が生じたり、大きな外乱により軸受面同士が接触
して損傷を受け例えば使用時に焼き付き等が発生するこ
とを防止できるようになっている。
32の内周面(軸受面)に潤滑性樹脂層34を設けてこ
の潤滑性樹脂層34により軸受面を構成しているため、
当該潤滑性樹脂層34によって軸受面の耐摩耗性、耐焼
き付き性を向上でき、起動停止時に軸受面同士が接触し
て摩耗が生じたり、大きな外乱により軸受面同士が接触
して損傷を受け例えば使用時に焼き付き等が発生するこ
とを防止できるようになっている。
【0026】また、このような潤滑性樹脂層34は熱伝
導が悪く軸受部で発生する熱が良好に放熱されずにモー
タ内部にこもってしまうが、当該潤滑性樹脂層34を熱
伝導率が高いアルミ材にコーティングするようにしてい
る(正確にはシランカップリング剤の被膜33を介して
コーティングするようにしている)ため、当該アルミ材
によって軸受部で発生する熱を良好に放熱でき、周辺の
他の部材として例えばモータ駆動部に悪影響を及ぼす畏
れを低減できるようになっている。また、アルミ材は加
工性に優れていることから、加工を容易に行い得るとい
った効果もある。
導が悪く軸受部で発生する熱が良好に放熱されずにモー
タ内部にこもってしまうが、当該潤滑性樹脂層34を熱
伝導率が高いアルミ材にコーティングするようにしてい
る(正確にはシランカップリング剤の被膜33を介して
コーティングするようにしている)ため、当該アルミ材
によって軸受部で発生する熱を良好に放熱でき、周辺の
他の部材として例えばモータ駆動部に悪影響を及ぼす畏
れを低減できるようになっている。また、アルミ材は加
工性に優れていることから、加工を容易に行い得るとい
った効果もある。
【0027】因に、上記軸受32を、アルミ材より熱伝
導率が高い金、銀、銅より構成することも考えられる
が、これらは非常に高価であるので好ましくない。
導率が高い金、銀、銅より構成することも考えられる
が、これらは非常に高価であるので好ましくない。
【0028】また、本実施形態においては、アルミ材の
表面にシランカップリング剤の被膜33を形成し、この
シランカップリング剤の被膜33の軸受面に対応する表
面に潤滑性樹脂層34を形成する構成を採用しているた
め、該シランカップリング剤の被膜33によって、アル
ミ材と潤滑性樹脂層34との密着性を高め得ると共に該
アルミ材34を防錆でき、潤滑性樹脂層34の剥離及び
アルミ材の腐食を防止できるようになっている。
表面にシランカップリング剤の被膜33を形成し、この
シランカップリング剤の被膜33の軸受面に対応する表
面に潤滑性樹脂層34を形成する構成を採用しているた
め、該シランカップリング剤の被膜33によって、アル
ミ材と潤滑性樹脂層34との密着性を高め得ると共に該
アルミ材34を防錆でき、潤滑性樹脂層34の剥離及び
アルミ材の腐食を防止できるようになっている。
【0029】以上本発明者によってなされた発明を実施
形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形
態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範
囲で種々変形可能であるというのはいうまでもなく、例
えば、上記実施形態においては、潤滑性樹脂層34をP
TFEを分散させたポリアミドイミドとしているが、こ
れに限定されるものではなく、エポキシ樹脂等でも良
く、要は潤滑性樹脂であれば良い。
形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形
態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範
囲で種々変形可能であるというのはいうまでもなく、例
えば、上記実施形態においては、潤滑性樹脂層34をP
TFEを分散させたポリアミドイミドとしているが、こ
れに限定されるものではなく、エポキシ樹脂等でも良
く、要は潤滑性樹脂であれば良い。
【0030】また、上記実施形態においては、シランカ
ップリング剤の被膜33をアルミ素材の表面全体に形成
するようにしているが、アルミ素材の軸受面に対応する
面だけに形成するようにしても良い。
ップリング剤の被膜33をアルミ素材の表面全体に形成
するようにしているが、アルミ素材の軸受面に対応する
面だけに形成するようにしても良い。
【0031】また、上記実施形態においては、軸受3
2、ロータ30の両方をアルミ材により構成し、軸受3
2側にシランカップリング剤の被膜33、潤滑性樹脂層
34を形成するようにしているが、ロータ30側にシラ
ンカップリング剤の被膜33、潤滑性樹脂層34を形成
するようにしても良く、要はロータ30及び軸受32の
少なくとも一方の軸受面に潤滑性樹脂層34を設けると
共に、この潤滑性樹脂層34が設けられた側の部材をア
ルミ材により構成し、該潤滑性樹脂層34とアルミ材と
の間にシランカップリング剤の被膜33を設けるように
構成すれば、上記実施形態と同様な効果、すなわち放熱
性を高めてモータ内部にこもる熱を逃がすと共に摩耗や
焼き付きを防止し、その上潤滑性樹脂層34の剥離及び
アルミ材の腐食を防止し得るという効果を得ることがで
きる。
2、ロータ30の両方をアルミ材により構成し、軸受3
2側にシランカップリング剤の被膜33、潤滑性樹脂層
34を形成するようにしているが、ロータ30側にシラ
ンカップリング剤の被膜33、潤滑性樹脂層34を形成
するようにしても良く、要はロータ30及び軸受32の
少なくとも一方の軸受面に潤滑性樹脂層34を設けると
共に、この潤滑性樹脂層34が設けられた側の部材をア
ルミ材により構成し、該潤滑性樹脂層34とアルミ材と
の間にシランカップリング剤の被膜33を設けるように
構成すれば、上記実施形態と同様な効果、すなわち放熱
性を高めてモータ内部にこもる熱を逃がすと共に摩耗や
焼き付きを防止し、その上潤滑性樹脂層34の剥離及び
アルミ材の腐食を防止し得るという効果を得ることがで
きる。
【0032】また、上記実施形態においては、シランカ
ップリング剤の被膜33上に潤滑性樹脂層34を形成す
るようにしているが、シランカップリング剤を添加した
潤滑性樹脂をアルミ材の表面に形成するようにしても、
上記実施形態と同様な効果を得ることができる。
ップリング剤の被膜33上に潤滑性樹脂層34を形成す
るようにしているが、シランカップリング剤を添加した
潤滑性樹脂をアルミ材の表面に形成するようにしても、
上記実施形態と同様な効果を得ることができる。
【0033】また、上記実施形態の動圧軸受装置を、ポ
リゴンミラー以外の磁気ディスク、光ディスク等の各種
回転板を回転駆動するための装置、空気以外のオイル等
の流体を用いた装置、軸固定型の装置、さらにはモータ
以外の装置に対しても同様に適用することが可能であ
る。
リゴンミラー以外の磁気ディスク、光ディスク等の各種
回転板を回転駆動するための装置、空気以外のオイル等
の流体を用いた装置、軸固定型の装置、さらにはモータ
以外の装置に対しても同様に適用することが可能であ
る。
【0034】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1の動圧軸受
装置は、回転部材及び固定部材の少なくとも一方の軸受
面に、潤滑性樹脂層を設けてこの潤滑性樹脂層により軸
受面を構成し、当該潤滑性樹脂層によって軸受面の耐摩
耗性、耐焼き付き性を向上するように構成したものであ
るから、軸受面の摩耗や焼き付き等を防止でき、軸受の
長寿命化を図ることが可能となる。また、このような潤
滑性樹脂層は熱伝導が悪く軸受部で発生する熱が良好に
放熱されずにこもってしまうが、該潤滑性樹脂層が設け
られる側の部材を熱伝導率が高いアルミ材により構成
し、当該アルミ材によって軸受部で発生する熱を良好に
放熱するように構成したものであるから、周辺の他の部
材に悪影響を及ぼす畏れを低減でき、信頼性を向上する
ことが可能となる。また、アルミ材と潤滑性樹脂層との
結合剤として用いられるシランカップリング剤によっ
て、該アルミ材と潤滑性樹脂層との密着性を高めると共
に該アルミ材を防錆するように構成したものであるか
ら、潤滑性樹脂層の剥離及びアルミ材の腐食を防止で
き、信頼性を向上することが可能となる。
装置は、回転部材及び固定部材の少なくとも一方の軸受
面に、潤滑性樹脂層を設けてこの潤滑性樹脂層により軸
受面を構成し、当該潤滑性樹脂層によって軸受面の耐摩
耗性、耐焼き付き性を向上するように構成したものであ
るから、軸受面の摩耗や焼き付き等を防止でき、軸受の
長寿命化を図ることが可能となる。また、このような潤
滑性樹脂層は熱伝導が悪く軸受部で発生する熱が良好に
放熱されずにこもってしまうが、該潤滑性樹脂層が設け
られる側の部材を熱伝導率が高いアルミ材により構成
し、当該アルミ材によって軸受部で発生する熱を良好に
放熱するように構成したものであるから、周辺の他の部
材に悪影響を及ぼす畏れを低減でき、信頼性を向上する
ことが可能となる。また、アルミ材と潤滑性樹脂層との
結合剤として用いられるシランカップリング剤によっ
て、該アルミ材と潤滑性樹脂層との密着性を高めると共
に該アルミ材を防錆するように構成したものであるか
ら、潤滑性樹脂層の剥離及びアルミ材の腐食を防止で
き、信頼性を向上することが可能となる。
【0035】この時、上記シランカップリング剤として
は、請求項2に記載のように、例えば潤滑性樹脂層とア
ルミ材との間で被膜として形成したものを採用できる。
は、請求項2に記載のように、例えば潤滑性樹脂層とア
ルミ材との間で被膜として形成したものを採用できる。
【0036】また、このような動圧軸受装置を製造する
にあたっては、請求項3に記載のように、先ず回転部材
及び固定部材の少なくとも一方で且つ潤滑性樹脂層が設
けられることになる部材をアルミ材により構成し、次い
でこのアルミ材の少なくとも軸受面に対応する表面にシ
ランカップリング剤を塗布し、次いでこのシランカップ
リング剤の軸受面に対応する表面に潤滑性樹脂層を形成
し、次いでこの潤滑性樹脂層の表面を加工して軸受面と
するといった製造方法を採用できる。
にあたっては、請求項3に記載のように、先ず回転部材
及び固定部材の少なくとも一方で且つ潤滑性樹脂層が設
けられることになる部材をアルミ材により構成し、次い
でこのアルミ材の少なくとも軸受面に対応する表面にシ
ランカップリング剤を塗布し、次いでこのシランカップ
リング剤の軸受面に対応する表面に潤滑性樹脂層を形成
し、次いでこの潤滑性樹脂層の表面を加工して軸受面と
するといった製造方法を採用できる。
【図1】本発明を適用した空気動圧軸受型のモータを表
した半横断面説明図である。
した半横断面説明図である。
【図2】図1に示される動圧軸受装置を表した分解説明
図である。
図である。
【図3】ポリアミドイミドのコーティング厚さと運転時
の接触による焼き付きとの関係を表した線図である。
の接触による焼き付きとの関係を表した線図である。
【図4】コーティング樹脂の摩耗特性を表した線図であ
る。
る。
30 回転部材 32 固定部材 33 シランカップリング剤 34 潤滑性樹脂層 35 動圧軸受
Claims (3)
- 【請求項1】 回転部材に形成された軸受面と固定部材
に形成された軸受面とを対向配置し当該軸受面間に生じ
る動圧作用によって前記回転部材を回転自在に支承する
動圧軸受装置において、 前記回転部材及び前記固定部材の少なくとも一方の軸受
面に潤滑性樹脂層を設けてこの潤滑性樹脂層により軸受
面を構成すると共に、 この潤滑性樹脂層が設けられた側の部材をアルミ材によ
り構成し、 このアルミ材と前記潤滑性樹脂層との結合剤としてシラ
ンカップリング剤を用いたことを特徴とする動圧軸受装
置。 - 【請求項2】 シランカップリング剤は、潤滑性樹脂層
とアルミ材との間で被膜として形成されていることを特
徴とする請求項1記載の動圧軸受装置。 - 【請求項3】 請求項2記載の動圧軸受装置を製造する
方法であって、 回転部材及び固定部材の少なくとも一方で且つ潤滑性樹
脂層が設けられることになる部材をアルミ材により構成
する工程と、 このアルミ材の少なくとも軸受面に対応する表面にシラ
ンカップリング剤を塗布する工程と、 このシランカップリング剤の軸受面に対応する表面に潤
滑性樹脂層を形成する工程と、 この潤滑性樹脂層の表面を加工して軸受面とする工程
と、 を有する動圧軸受装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17060096A JPH09329129A (ja) | 1996-06-10 | 1996-06-10 | 動圧軸受装置及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17060096A JPH09329129A (ja) | 1996-06-10 | 1996-06-10 | 動圧軸受装置及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09329129A true JPH09329129A (ja) | 1997-12-22 |
Family
ID=15907860
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17060096A Withdrawn JPH09329129A (ja) | 1996-06-10 | 1996-06-10 | 動圧軸受装置及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09329129A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6516517B2 (en) * | 1998-02-13 | 2003-02-11 | Marek Zywno | Fluid bearings and vacuum chucks and methods for producing same |
JP2006513918A (ja) * | 2003-03-27 | 2006-04-27 | ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング | 電気式の駆動ユニット |
-
1996
- 1996-06-10 JP JP17060096A patent/JPH09329129A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6516517B2 (en) * | 1998-02-13 | 2003-02-11 | Marek Zywno | Fluid bearings and vacuum chucks and methods for producing same |
US6698735B2 (en) * | 1998-02-13 | 2004-03-02 | Marek Zywno | Fluid bearings and vacuum chucks and methods for producing same |
US6990737B2 (en) * | 1998-02-13 | 2006-01-31 | Marek Zywno | Fluid bearings and vacuum chucks and methods for producing same |
JP2006513918A (ja) * | 2003-03-27 | 2006-04-27 | ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング | 電気式の駆動ユニット |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030902 |