JPH09313618A

JPH09313618A - 医療用電極の配置装置

Info

Publication number: JPH09313618A
Application number: JP17840796A
Authority: JP
Inventors: Masaaki Kuribayashi; 正昭栗林
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1996-06-03
Filing date: 1996-06-03
Publication date: 1997-12-09

Abstract

(57)【要約】（修正有）【課題】身体に通電する際、配置された電極の、移動中
断にかかわる精神的不快感等を解消し、その手間や時
間、効率の良い通電、治療時間の短縮に係わるリレー的
通電、必要部位への正確、確実な通電等が可能な電極の
配置装置をつくる。【解決手段】電極をマトリックス状に配置することで、
多数の電極ポイントを得ることができた配置装置であ
り、コントローラーで電極ポイントを選択することで、
狭域から広域範囲までより緻密なリレー通電も可能にな
った医療用電極の配置装置である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、身体に必要な電気
刺激を通電する医療用電極の配置装置に関するものであ
って、身体患部の症状や部位、範囲（近位部から遠位
部）に応じて、身体内に必要な電気刺激は、体表面に直
接接触している電極装置の電極ポイントから通電される
が、患部の支配神経や筋繊維の狭域範囲や広域範囲に効
果的に通電するためには、電極装置の電極の配列や電極
数が主要なことになる。また、電気刺激を電極ポイント
に断続的、連続的、リレー的に通電するためにも電極の
配置や配線回路は重要である。そこで配置装置のマット
部に電極をマトリックス（網目）状に無数配置して電極
ポイントを増量し、前記条件を満たすために各電極ポイ
ントをコントローラーで選択できるように回路配線され
た医療用電極の配置装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の医療用電極装置は、単体電極や複
合電極といわれる各種の電極に関した研究や開発は多種
多様にわたり実施されている。その電極の使用頻度も、
簡易型の低周波治療器から癌治療等の分野まで様々な範
囲に広く使用されている。また、それに必要な電気刺激
装置も研究開発が進んでいるが、身体に必要な電気刺激
を、身体患部に通電する際の、電極の配置装置に関して
は、多くの要求を残しているのが現状である。特に体表
面に配置された電極は固定同一部位か、もしくは狭域範
囲しか通電できず、患部の支配神経や筋繊維の近位部か
ら遠位部の広域範囲に対して効果的な通電をするために
は、電極の位置移動のためのセッティングの繰り返しを
しなければならず、その手間と時間が必要であり、その
都度、中断を余儀なくされるため、精神的な不快感等が
生じる。また、体表面上の電極の固定用の固定帯も、様
々な様式で固定するが自分では装着出来ない部位（背中
等）もあり、苦慮しているのが現状である。電極面に使
用している粘着性パット等の構成部材も繰り返し使用す
ると交換の必要性もでてくるし、皮膚のかぶれも生じ
る。複合電極装置等も前記と同様の部分的な課題があ
り、一度のセッティングで広域範囲の効果的な電気刺激
通電ができないし、使用上で専従者の十分な注意が必要
等の課題があり、効果的な治療と時間の短縮に関して、
早急に解決しなければならない多くの問題や欠点が上げ
られる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、それらの多
くの欠点を除くために、次の課題を解決しようとするも
のである。１）身体各部位のセッティングが容易であること。（手
間がかからない）２）身体表面に、電極の密着性が良いこと。（通電性が
良い）３）身体患部の狭域範囲から広域範囲まで正確、確実に
通電できること。（中断せず高い治療効果）４）リレー通電を可能にするため、コントローラーで電
極ポイントを選択できること。（並列配線回路）５）構成部材の通気性、弾力性、耐久性、衛生面におい
て、身体や精神面に不快感が生じないこと。（装着時の
不快感）６）誰でも簡単に装着できること。（電極の配置と使い
勝手）７）配置する電極は装着部位により電極の材質、材形的
なものはあるが特に限定されないこと。（多様性の装置
にする）８）従来の電気治療器にも接続使用可能にすること。９）従来の断続的、連続的な通電法と、配列された電極
間のリレー的な通電も可能にすること。（電気刺激の広
域通電）１０）効果的な通電と治療時間の短縮。（効能、機能効
果）上記の課題を主要として、求められている種々の課題等
を解決しようとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、この課題を次
のような方法、方式により解決した。身体患部の各部位
に必要な電気刺激を狭域、広域範囲に断続的、連続的リ
レー的に通電可能にするためには、体表面に直接装着す
る電極装置の電極を多く配置した電極装置にすることで
あり、更にその多く配置した電極配置装置を、身体患部
部位の治療に必要な電気刺激と、治療範囲を選定した体
表面に直接装着し、その治療範囲上にある各電極ポイン
トをコントローラーで選択指定をして、従来の同一部位
への断続的、連続的通電と配列電極間のリレー的通電が
可能な装置にする事である。したがって、この電極配置
装置は、どのような構成部材がよいか、材形がよいか、
電極間の配置間隔等をどのようにすればよいか、またコ
ントローラーで配置電極の各電極ポイントをどのように
選択し、選択後の電気刺激通電には配線回路をどのよう
にするか、配置装置のマット部の通気性や耐久性、柔軟
性等を考慮しながら理論的、解剖学的、生理学的衛生学
的、電気工学的等で、現実的に検討をかさねて、電極の
配置方法はマトリックス（網目）状に無数配置すること
が最上であり、電極面が突出し体表に密着良好に接触す
る構造、構成であることが望ましく配線等は並列通導配
線にしてコントローラーで選択可能になった。身体各部
位への使用目的より本装置は体表面に直接セッティング
するので配置装置のマット部は、材質によって通気性を
高めるため、電極間の空間部を部分開口にしてもよい
が、電極の良好な密着性と材質の弾力性等を考慮し、柔
軟性があることが好ましい。従って通気性、耐久性、弾
力性、密着性、衛生面等で良好であり、薄く軽い物が適
当であるが、装着使用部位により、その繊維、素材、電
極、導線、材質、材形、サイズ等は特に限定されない。

【０００５】

【発明の実施の形態】本発明に係わる電極のマトリック
ス配置装置は、以上のような機構、構造で構成されてい
る。電極は、身体の装着部位の体表面積や近位部から遠
位部の範囲により電極ポイント数は増減し、配置装置の
サイズも、前記条件と電極ポイント数により、各種サイ
ズの配置装置が出来る。例えば背部仕様の配置装置を、
身体の背部側の体表面にセッティングする時は、脊柱を
中心に頚椎から仙椎間の縦列に、椎骨の両側に配置電極
の各一列目の電極ポイントが配置出来るようにセッティ
ングすると、次にその両側に同様に二列目が、次に三列
目が、次に四列目が〜と言う様に、マット部に配置され
ている電極を、一度のセッティングで無数の電極配置を
手数がかからず確実に実施することができる。その各電
極ポイントの間隔は、解剖学上の脊柱の基準値を基に配
置したものである。従って背部仕様のマトリックス配置
電極装置を使用することによって体表面に一度のセッテ
ィングで、体表面上に無数の電極ポイントが配置可能に
なり、身体患部部位の近位部から遠位部の広域範囲を詳
細に各電極ポイントで被うことができ、その患部に必要
な電気刺激をコントローラーで選択し、その選択された
電気刺激と、体表面にセッティングされているマトリッ
クス配置電極装置の各電極ポイントを患部部位の範囲に
応じてコントローラーで詳細、確実に選択して、範囲指
定後に通電することが出来るので、電気刺激装置本体の
機能を広域範囲に効果的に通電することができる。従っ
てマトリックス配置電極装置の仕様は、身体装着時の各
部位（腕、肩、大腿、膝関節その他の部位等）により配
置装置（マット部）の仕様とサイズが変わるので、電極
や電極数、マット部のサイズ等は、特に限定されない。

【０００６】

【実施例】医療分野の学会や論文等から、電気刺激効果
は「支配神経または筋繊維を同時に興奮させて、筋収縮
を起こさせ、他動運動をさせることで循環系へのポンプ
作用により自律神経にも好影響を及ぼし、血行やリンパ
の循環改善と筋力増強に期待できる」と言うことから、
検討をかさねて行く中で電極の体表面の配置や移動に手
数や時間がかかることを解明し、本発明の実施に着手し
たものである。最初は、通常の電極を４〜５列配置して
通電を試し見るが良好である。しかし、配置と移動に時
間がかかり、そして各電極に同時に通電されるので、今
度は各電極の配線回路を直列から並列に配線し、その配
線回路に必要な電流分配器と配極分配器のコントローラ
ーを考案し接続した電極を配置し、次に電気刺激装置と
接続して通電したが良好であり、配極分配器による本発
明の重要な点でもあるリレー通電も可能になる。例えば
各電極が１列から１０列配置された配置装置であれば、
配極分配器により奇数列を選択すれば、偶数列を越えて
奇数列に通電されるし、各電極ポイントを選択する事に
より、その逆の通電も、またそのままの配列リレー通電
やリターン通電も可能なので、患部の必要な範囲に通電
出来るが、しかし医療分野での使用を考えると、治療に
従事する専従者の雇用問題等もあり、治療効果と治療時
間の短縮等を考慮して、一度のセッティングで、狭域に
も広域範囲にも詳細に、そして正確、確実に通電出来る
ように、マトリックス配置電極装置を発明したものであ
る。本発明のためにその他各種の方法を実施している。

【０００７】

【考案の効果】本発明の効果は、まず第一は従来の方法
では自分でセッティングできない部位（背中等）にも簡
単に、正確にセッティングが可能になったことである。
第二は、体表面上の電極移動時の、中断による不快感が
解消されたことである。第三は、電気刺激装置の身体に
必要な機能や効能を、一度のセッティングで広域範囲に
通電可能になったことである。第四は、配置装置の各電
極ポイントを選択することで、リレー通電が可能になり
回復効果が著しく向上したことである。第五は、病院等
で患者さん一人当たりの治療時間の短縮が可能であり、
また専従者の雇用問題に少なからず貢献できるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の平面図である。

【図２】本発明の縦（Ｄ−Ｄ′），横（Ｃ−Ｃ′）の断
面図である。

【図３】本発明の正面図である。

【符号の説明】

（１）は医療用電極の配置装置（マット部）（２）は配置電極（３）は装着用固定帯（４）は各電極ポイントの通導配線部分（５）はコントローラーへの接続端子部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】身体に必要な電気刺激を体内に通電するた
め、体表面に直接接触する医療用電極の配置装置であっ
て、この医療用電極を配置装置のマット部に、マトリッ
クス（網目）状に電極を配置して、無数の電極ポイント
を有することを特徴とする、医療用電極の配置装置であ
る。