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JPH09309982A - ポリプロピレン系樹脂組成物 - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂組成物

Info

Publication number
JPH09309982A
JPH09309982A JP12717996A JP12717996A JPH09309982A JP H09309982 A JPH09309982 A JP H09309982A JP 12717996 A JP12717996 A JP 12717996A JP 12717996 A JP12717996 A JP 12717996A JP H09309982 A JPH09309982 A JP H09309982A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
polypropylene resin
carbon atoms
weight
polypropylene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12717996A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuto Ijichi
靖人 伊地知
Hidetake Hozumi
英威 穂積
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP12717996A priority Critical patent/JPH09309982A/ja
Priority to PCT/JP1997/001691 priority patent/WO1997044389A1/ja
Publication of JPH09309982A publication Critical patent/JPH09309982A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L23/00Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L23/02Compositions of homopolymers or copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond; Compositions of derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment
    • C08L23/10Homopolymers or copolymers of propene
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L2205/00Polymer mixtures characterised by other features
    • C08L2205/02Polymer mixtures characterised by other features containing two or more polymers of the same C08L -group
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L2205/00Polymer mixtures characterised by other features
    • C08L2205/02Polymer mixtures characterised by other features containing two or more polymers of the same C08L -group
    • C08L2205/025Polymer mixtures characterised by other features containing two or more polymers of the same C08L -group containing two or more polymers of the same hierarchy C08L, and differing only in parameters such as density, comonomer content, molecular weight, structure

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
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  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 柔軟性、耐熱性及び耐傷付き性に優れ、かつ
高い引張伸びを有するポリプロピレン系樹脂組成物を提
供する。 【解決手段】 下記(A)成分5〜95重量%及び
(B)成分95〜5重量%を含有するポリプロピレン系
樹脂組成物。 (A):結晶性ポリプロピレン系樹脂 (B):温度25℃におけるn−ヘキサン不溶分が2重
量%以下である非晶性ポリプロピレン系樹脂

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリプロピレン系
樹脂組成物に関するものである。更に詳しくは、本発明
は、柔軟性、耐熱性及び耐傷付き性に優れ、かつ高い引
張伸びを有するポリプロピレン系樹脂組成物に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレン系樹脂は、その優れた特
徴を生かし、家電製品、自動車部品、雑貨品などの分野
に広く利用されている。これらの分野に利用されるポリ
プロピレン系樹脂樹脂には、柔軟性、耐熱性及び耐傷付
き性に優れ、かつ高い引張伸びを有することが要求され
るが、その要求水準は、近年ますます高度化されつつあ
る。かかる現状の下、従来のポリプロピレン系樹脂は必
ずしも満足し得るものではなかった。
【0003】軟質性、耐熱性などをよくする目的で、主
として沸騰ヘプタン可溶性ポリプロピレン10〜90重
量%と沸騰ヘプタン不溶性ポリプロピレン90〜10重
量%からなる組成物が開示されている(特公平7−11
9292号公報)。しかしながら、該ポリプロピレン系
樹脂組成物は軟質化の効果において満足されるものでは
なかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、柔軟性、耐熱性及び耐傷付き性に優れ、か
つ高い引張伸びを有するポリプロピレン系樹脂組成物を
提供する点に存する。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、下
記(A)成分5〜95重量%及び(B)成分95〜5重
量%を含有するポリプロピレン系樹脂組成物に係るもの
である。 (A):結晶性ポリプロピレン系樹脂 (B):温度25℃におけるn−ヘキサン不溶分が2重
量%以下である非晶性ポリプロピレン系樹脂
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の(A)成分は、結晶性ポ
リプロピレン系樹脂であり、プロピレンの単独重合体あ
るいはプロピレンと少量のα−オレフィンとのランダム
又はブロック共重合体である。前記ポリプロピレン系樹
脂が共重合体である場合には、ランダム共重合体の場
合、該共重合体中の他のα−オレフィン共重合割合は、
一般に10重量%以下好ましくは0.5〜7重量%であ
り、ブロック共重合体の場合、該共重合体中の他のα−
オレフィンの共重合割合は一般に1〜40重量%、好ま
しくは1〜25重量%、さらには2〜20重量%、特に
好ましくは3〜15重量%である。これらのポリプロピ
レン系重合体は、2種以上の重合体を併用したものであ
ってもよい。ポリプロピレンの結晶性の指標としては例
えば、融点、結晶融解熱量などが用いられ、融点は12
0℃〜176℃、結晶融解熱量は60J/g〜120J
/gの範囲にあることが好ましい。結晶の融点が低すぎ
るもしくは融解熱量が低すぎると、材料の耐熱性が劣る
結果となる。
【0007】(A)成分を製造する方法としては、一般
的には、いわゆるチタン含有固体状遷移金属成分と有機
金属成分を組み合わせて用いるチーグラー・ナッタ型触
媒、特には遷移金属成分がチタン、マグネシウム及びハ
ロゲンを必須成分とし、電子供与性化合物を任意成分と
する固体成分又は三塩化チタンとし、有機金属成分がア
ルミニウム化合物である触媒を用いて、スラリー重合、
気相重合、バルク重合、溶液重合等又はこれらを組み合
わせた重合法で一段又は多段で、プロピレンを単独重合
することによってプロピレン単独重合体を得たり、又は
プロピレンと炭素数2又は4〜12のα−オレフィン、
好ましくはエチレンとを一段又は多段で共重合させるこ
とによってプロピレン・α−オレフィン共重合体を得た
りする方法を挙げることができる。なお、市販の該当品
を用いてもよい。
【0008】本発明の(B)成分は、温度25℃におけ
るn−ヘキサン不溶分が2重量%以下である非晶性ポリ
プロピレン系樹脂であり、プロピレンの単独重合体であ
る。
【0009】(B)成分は、温度25℃におけるnーヘ
キサン不溶分が2重量%以下、好ましくは1重量%以下
である。該不溶分が過多であると非晶性ポリプロピレン
の柔軟性が不十分であったり、また結晶性ポリプロピレ
ンとのブレンド組成物の柔軟性が不十分であったり、耐
傷付き性に劣ったりすることがある。なお、該不溶分の
測定方法は以下のとおりである。
【0010】(i)試料を1mm角程の大きさまで細断
し、0.5gを目安としXg秤量する。 (ii)共栓付き三角フラスコに秤量した試料を入れ、酸
化防止剤スミライザーBHT(2,6−di−tert
−butyl−4−methylphenol)0.1
wt%入りのn−ヘキサン溶媒250mlを加え、25
℃の恒温水槽中に24時間放置する。 (iii)シェーカーにフラスコをセットし、振とう数12
0rpmで1時間振とうする。 (iv) 予め秤量した120メッシュ金網(Yg)を用い
てろ過を行う。 (v) ろ過を行った金網を真空乾燥機で80℃、3時間
乾燥を行い、金網+不溶部の重量Zgを秤量する。 (vi) n−ヘキサン不溶部(wt%)を次式により求め
る。 n−ヘキサン不溶部(wt%)=100×(Z−Y)/
【0011】(B)成分は、示差走査熱量計(DSC)
で測定した場合1J/g以上の結晶融解ピーク及び結晶
化ピークのいずれをも有しない非晶性ポリプロピレン系
樹脂であることが好ましい。なおかかるピークを有する
ものを用いた場合は非晶性ポリプロピレンの柔軟性が不
十分であったり、また結晶性ポリプロピレンとのブレン
ド組成物の柔軟性が不十分であったり、耐傷付き性に劣
ったりすることがある。非晶性ポリプロピレンは室温に
てゴム様の性質をもち、加熱した際にガラス転移温度を
示すだけであり、この温度は好ましい非晶性ポリプロピ
レンの場合は0℃未満である。なお、示差走査式熱量計
(DSC)の測定は昇温及び降温過程のいずれも10
(℃/分)の速度で行う。
【0012】(B)成分は、分子量分布不均一指数Mw
/Mn(Mwは重量平均分子量を表し、Mnは数平均分
子量を表す。)が5以下であることが好ましい。該指数
が過大であると低分子量成分も増大し、結晶性ポリプロ
ピレンとのブレンド組成物の引張伸びが低下したり、低
分子量成分のブリードにより成形品がべとついたりする
場合がある。
【0013】分子量分布の測定はゲルパーミエイション
クロマトグラフ(GPC)法(Waters社製、15
0CV ALC/GPC)により行った。溶出温度は1
40℃、使用カラムは昭和電工社製Shodex Pa
cked Column AT−806 M/S 8m
mφ×250mm(2本)、分子量標準物質はポリスチ
レン(東ソー社製、分子量68−8,400,000)
を用いた。得られたポリスチレン換算重量平均分子量
(Mw)、数平均分子量(Mn)を用い、この比(Mw
/Mn)を分子量分布不均一指数とした。測定サンプル
は約5mgの重合体を5mlのo−ジクロロベンゼンに
溶解、約1mg/mlの濃度とした。得られたサンプル
溶液の400μlをインジェクションした。溶出溶媒流
速は1.0ml/minとし、屈折率検出器にて検出し
た。
【0014】(B)成分の非晶性ポリプロピレンの極限
粘度[η]の測定は、70℃キシレン中でウベローデ粘
度計を用いて行った。サンプルは300mgを100m
lキシレンに溶解し、3mg/mlの溶液を調整した。
さらに当該溶液を1/2、1/3、1/5に希釈し、そ
れぞれを70℃(±0.1℃)の恒温水槽中で測定し
た。それぞれの濃度で3回繰り返し測定し、得られた値
を平均して用いた。
【0015】(B)成分は、通常、メタロセン触媒を用
いて得られる非晶性ポリプロピレン系樹脂である。ここ
で、好ましいメタロセン触媒としては、下記化学式
(1)で表されるものをあげることができる。
【0016】
【0017】(式中、Mは元素の周期律表の第4族の遷
移金属元素を表し、Cpはシクロペンタジエニル、置換
シクロペンタジエニル、インデニル、置換インデニル、
フルオレニル又は置換フルオレニルを表す。Aは元素の
周期律表の第16族の元素を表し、Bは元素の周期律表
の第14族の元素を表す。X1 、X2 は水素原子、ハロ
ゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子
数1〜20のハロゲン化炭化水素基、炭素原子数1〜2
0のアルコキシ基又は炭素原子数1〜20のアミド基を
表し、それらは同一でも異なってもよい。R1 〜R6
水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水
素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、炭
素原子数1〜20のアルコキシ基、炭素原子数1〜20
のアミド基又は炭素原子数1〜20のシリル基を表し、
それらは同一でも異なってもよく、更にそれらは任意に
結合して環を形成してもよい。)
【0018】(B)成分を製造する方法としては、例え
ば、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン
等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭
化水素、又はメチレンジクロライド等のハロゲン化炭化
水素を溶媒として用いる溶媒重合、又はスラリー重合、
ガス状のモノマー中での気相重合等が可能であり、ま
た、連続重合、回分式重合のどちらでも可能である。重
合温度は、−50℃〜200℃の範囲を取り得るが、特
に、−20℃〜100℃の範囲が好ましく、重合圧力
は、常圧〜60kg/cm2 Gが好ましい。重合時間
は、一般的に、使用する触媒の種類、反応装置により適
宜決定されるが、1分間〜20時間の範囲を取ることが
できる。また、重合体の分子量を調節するために水素等
の連鎖移動剤を添加することもできる。
【0019】本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、
(A)成分5〜95重量%及び(B)成分95〜5重量
%((A)+(B)=100重量%とする。)を含有す
る。なお、好ましくは(A)成分90〜20重量%及び
(B)成分10〜80重量%であり、より好ましくは
(A)成分70〜30重量%及び(B)成分30〜70
重量%である。(A)成分が過少((B)成分が過多)
であると流動性が低くなり、成形加工性に劣ったり、強
度が不足したり、耐熱性が劣ったりし、一方(A)成分
が過多((B)成分が過少)であると柔軟性に劣った
り、耐傷付き性に劣ったりする。
【0020】本発明のポリプロピレン系樹脂組成物に
は、必須の成分である(A)成分及び(B)成分に加え
て、必要に応じて他のゴム成分例えば、エチレン−プロ
ピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジ
エン共重合体ゴム、エチレン−ブテン−1共重合体ゴ
ム、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンブロック共
重合体ゴム、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック
共重合体ゴム、スチレン−ブタジエンランダム共重合体
ゴム、部分水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロッ
ク共重合体ゴム、部分水添スチレン−ブタジエンランダ
ム共重合体ゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合
体ゴム、部分水添スチレン−イソプレンブロック共重合
体ゴムなどを加えてもよい。また必要に応じて過酸化物
の添加により架橋反応を行うことも可能である。更に、
必要に応じて、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、
滑剤、帯電防止剤、顔料、充填剤、難燃剤を配合しても
よい。
【0021】本発明のポリプロピレン系樹脂組成物を得
る方法として、各成分を、二軸押出機、バンバリーミキ
サーなどにより溶融混練する方法をあげることができ
る。本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、その優れ
た特徴を利用して、家電製品、自動車部品、雑貨品など
に最適に使用され得る。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。以下
の実施例により本発明を更に具体的に説明するが、これ
らは例示のためのものであり本発明を限定するものでは
ない。 実施例1、2及び比較例1〜3 <非晶性ポリプロピレンの製造>
【0023】<参考例1>容量2lのセパラブルフラス
コ反応器に、撹袢器、温度計、滴下ロート、還流冷却管
をつけて減圧にしたのち、窒素で置換する。このフラス
コに乾燥したトルエン1lを重合溶媒として導入した。
ここにプロピレン8NL/minを常圧にて連続フィー
ドし、溶媒温度を30℃とした。トリイソブチルアルミ
ニウム(以後TIBAと略記)1.25mmolを重合
槽に添加した後、重合触媒として(t−ブチルアミド)
ジメチル(テトラメチル−η5 −シクロペンタジエニ
ル)シランジクロロチタニウム0.005mmolを重
合槽に添加した。その15秒後にトリフェニルカルベニ
ウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート
0.005mmolを重合槽に添加し、重合を開始し
た。30分間の重合の結果、ポリプロピレン43.9g
が得られた。
【0024】<参考例2>参考例1において、重合触媒
として(テトラメチル−η5 −シクロペンタジエニル)
ジメチル(3−t−ブチル−5−メトキシ−2−フェノ
キシ)シランジクロロチタニウムを用いた以外は基本的
に同様の方法で実施し、ポリプロピレン65.6gが得
られた。表1に示す配合を、2軸のバッチ式混練機ラボ
プラストミル(東洋精機製)を用いて、温度200℃、
スクリュー回転数100rpmで3分間混練を行った。
該樹脂組成物を200℃でプレスを行い2mm厚のシー
トを作成した。物性試験はプレスシートから試験片を打
ち抜き測定を行った。
【0025】実施例及び比較例に記した諸特性は次の方
法により測定した。 (1)硬度:ASTM D2240 (2)曲げ試験:JIS K7203 (3)引張試験:JIS K6301 3号ダンベルを
用い、引張速度200(mm/min)にて試験を行っ
た。 (4)耐傷付き性試験:表面性測定機 トライボギア
(新東科学製)を用い500gの荷重を載せた引掻針で
試料の2mm厚プレスシートを一定速度で引き掻くこと
により傷を付けた。その傷深さを接触式の表面粗さ計
サーフコム(東京精密製)でμmオーダーの尺度で測定
した。 (5)ヘイズ:JIS K7105 2mm厚のプレス
シートについて測定を行った。
【0026】結果から次のことがわかる。本発明の条件
を充足する実施例1及び実施例2はすべての評価項目に
おいて満足すべき結果を示している。一方、(B)成分
として結晶性のポリプロピレンを用いた比較例1並びに
(B)成分のポリプロピレンに代えてエチレン−プロピ
レン共重合体を用いた比較例2及びエチレン−ブテン共
重合体を用いた比較例3は、いずれも、曲げ弾性率が高
く(すなわち、柔軟性に劣る)、引張伸びが低く、耐傷
付き性に劣る。
【0027】
【表1】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実 施 例 比 較 例 1 2 1 2 3 配合 (A) *1 量 wt% 50 50 50 50 50 (B) 種類 *2 B-1 B-2 B-3 - - 特性 n-Hex 不溶分 wt% *3 0 0.04 22.44 結晶ピーク *4 なし なし あり Mw/Mn 3.2 3.3 19.0 量 wt% 50 50 50 0 0 (C) 種類 *5 - - - C-1 C-2 量 wt% 0 0 0 50 50 結晶ピーク *4 あり あり 評価 硬度 ショアーA 93 92 93 96 93 ショアーD 53 50 53 54 56 曲げ弾性率 kgf/cm 2 1550 2060 3280 4110 4700 引張強度 kgf/cm 2 81 95 57 99 129 引張伸び % 560 640 10 250 20 傷深さ μm 32 28 121 117 70 ヘイズ(2mmt) % 94 97 89 97 91 PP結晶融解熱量 mJ/mg 52.0 50.4 57.8 48.6 50.4 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0028】*1 (A):230℃、2.16kg荷重
のMIが14(g/10min)であるホモポリプロピ
レン *2 (B) B−1:参考例1で作成した非晶性ポリプロピレン。7
0℃のキシレンを溶媒として測定した固有粘度[η]は
2.26(dl/g)であった。図1にDSCチャート
を示す。 B−2:参考例2で作成した非晶性ポリプロピレン。7
0℃のキシレンを溶媒として測定した固有粘度[η]は
2.96(dl/g)であった。図2にDSCチャート
を示す。 B−3:アタクチックポリプロピレン スミチックSK
−11C(住友化学製)チタン含有固体状遷移金属成分
と有機金属成分を組み合わせて用いるチーグラー・ナッ
タ型触媒により重合されたものである。B型粘度計を用
いて170℃で測定した溶融粘度は300〜5000c
psである。 *3 n−Hex不溶分:温度25℃におけるn−ヘキ
サン不溶分 *4 結晶ピーク:示差走査熱量計(DSC)で測定し
た場合の結晶融解ピーク及び結晶化ピークの有無 *5 (C) C−1:エチレンプロピレンゴム(EPR) タフマー
S4030(三井石油化学製)プロピレン含量=63wt
%、ムーニー粘度(ML1+4 121℃)=48 C−2:エチレンブテンゴム(EBR) エスプレンS
PO N0394(住友化学製)ブテン含量=17wt
%、230℃、2.16kg荷重のMIが7.3(g/
10min)
【0029】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明により、柔
軟性、耐熱性及び耐傷付き性に優れ、かつ高い引張伸び
を有するポリプロピレン系樹脂組成物を提供することが
できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例1で作成した非晶性ポリプロピレンのD
SCチャートである。
【図2】参考例2で作成した非晶性ポリプロピレンのD
SCチャートである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(A)成分5〜95重量%及び
    (B)成分95〜5重量%を含有するポリプロピレン系
    樹脂組成物。 (A):結晶性ポリプロピレン系樹脂 (B):温度25℃におけるn−ヘキサン不溶分が2重
    量%以下である非晶性ポリプロピレン系樹脂
  2. 【請求項2】 (B)が示差走査熱量計(DSC)で測
    定した場合の結晶融解ピーク及び結晶化ピークのいずれ
    をも有しない非晶性ポリプロピレン系樹脂である請求項
    1記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (B)の分子量分布不均一指数Mw/M
    n(Mwは重量平均分子量を表し、Mnは数平均分子量
    を表す。)が5以下である請求項1記載のポリプロピレ
    ン系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (B)がメタロセン触媒を用いて得られ
    る非晶性ポリプロピレン系樹脂である請求項1記載のポ
    リプロピレン系樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 メタロセン触媒が下記化学式(1)で表
    される請求項4記載のポリプロピレン系樹脂組成物。 (式中、Mは元素の周期律表の第4族の遷移金属元素を
    表し、Cpはシクロペンタジエニル、置換シクロペンタ
    ジエニル、インデニル、置換インデニル、フルオレニル
    又は置換フルオレニルを表す。Aは元素の周期律表の第
    16族の元素を表し、Bは元素の周期律表の第14族の
    元素を表す。X1 、X2 は水素原子、ハロゲン原子、炭
    素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20の
    ハロゲン化炭化水素基、炭素原子数1〜20のアルコキ
    シ基又は炭素原子数1〜20のアミド基を表し、それら
    は同一でも異なってもよい。R1 〜R6 は水素原子、ハ
    ロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原
    子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、炭素原子数1〜
    20のアルコキシ基、炭素原子数1〜20のアミド基又
    は炭素原子数1〜20のシリル基を表し、それらは同一
    でも異なってもよく、更にそれらは任意に結合して環を
    形成してもよい。)
JP12717996A 1996-05-22 1996-05-22 ポリプロピレン系樹脂組成物 Pending JPH09309982A (ja)

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JP12717996A JPH09309982A (ja) 1996-05-22 1996-05-22 ポリプロピレン系樹脂組成物
PCT/JP1997/001691 WO1997044389A1 (fr) 1996-05-22 1997-05-20 Composition de resine polypropylenique

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